JP4848828B2 - 移動ロボットの脚構造 - Google Patents
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Description
このような脚車輪型移動ロボットは、例えば下記特許文献1に開示されている。
この移動ロボットは、ロボット本体71と、ロボット本体71内から下方に伸び且つ伸縮可能な中央脚72と、ロボット本体71の左右両側に水平軸心を中心に回動自在に連結され且つ伸縮可能な一対の側脚73,73とを備えている。中央脚72と側脚73,73の各々の下端には、水平軸心を中心に回動可能な足首部74が設けられている。足首部74には、接地面上を転動可能な車輪75が取り付けられている。
脚部72,73の下端には、左右に設けた足首軸72a,72aを介して足首部74が回動可能に取り付けられている。足首部74の回動方向前後(移動ロボットの前後方向)には、車輪軸79を介して2個の車輪75が取り付けられている。左右の足首軸72a,72aには、足首軸の軸中心を貫通して回転可能に支持された駆動軸77が設けられている。駆動軸77には駆動プーリ78が固定され、車輪軸79には従動プーリ80が固定されており、駆動プーリ78と従動プーリ80との間にはベルト81が掛け渡されている。脚部72,73には1つの駆動モータ82が設けられている。駆動モータ82の回転軸には駆動べベルギヤ83が固定され、駆動軸77には駆動ベベルギヤ83と噛合する従動べベルギヤ84が固定されている。足首部74には、車輪75の回転を拘束するようにした車輪拘束手段85が設けられている。この車輪拘束手段85は、足首部74に対して駆動軸77の回転を拘束するブレーキ装置である。
車輪走行時には車輪回転速度は走行速度と比例するため、高速回転を要求される。一方、車輪トルクについては機体の設計条件等によるが、平坦地では定常走行時には摩擦トルク分のみを出力すればよく、これに加減速トルク、斜面中など重力分等を考慮することでレベルが決定され、一般的には関節に必要とされるトルクと比べると小さい。
車輪走行速度を上げる手段として、駆動モータの大出力化、車輪の大型化が考えられるが、いずれも駆動力を有効に活用できる施策ではなく、軽量化が求められる移動ロボットで重量増、大出力化によるコスト増、スペース増が発生してしまう。
すなわち、本発明にかかる移動ロボットの脚構造は、ロボット本体に取り付けられた複数の脚及び該脚に設けられた車輪を動作させることにより歩行及び走行が可能な移動ロボットの脚構造であって、ロボット本体に連結された脚部の下端に回動可能に連結された足首部と、該足首部に回転可能に支持された車輪と、前記脚部に前記足首部の回動軸心と同心状に回転可能に支持された駆動軸と、該駆動軸を回転駆動する駆動モータと、前記駆動軸の回転を増速して前記車輪に伝達する伝動機構と、前記足首部に設けられ前記足首部に対する前記駆動軸の回転を拘束可能な拘束手段と、を備える、ことを特徴とする。
また、伝動機構は駆動軸の回転を増速して車輪に伝達するものとしたので、歩行時には足首部の回動駆動において高トルク性能を与えることができ、走行時には車輪の回転駆動において高回転性能を与えることができる。すなわち、トルク×速度=一定であるため、足首部と車輪のそれぞれに合わせたギヤ設定が可能となる。これにより、駆動モータの大出力化及び車輪の大径化を伴うことなく、車輪走行速度を上げることができる。
また、1つの駆動モータと1つの拘束手段の作動・非作動の切り替えによって、足首部の回動と車輪の回転を選択的に切り替えることができることに加え、駆動力を有効に活用できるため、小型な装置でこれらを実現することができる。
図1において、ロボット本体10の中央にはロボット本体10内から下方に伸びる中央脚11が設けられ、左右両側には、ハーモニックギヤ等の減速機12にて回動自在な一対の側脚13,13が設けられる。
このように構成された中央脚11では、駆動モータ20が正逆回転し、ボールネジ17が回転駆動されると、ボールネジ17に螺合する固定ナット16、固定ナット16が固定された中央伸縮脚15および中央伸縮脚15に固定された駆動モータ20が一体となって上下に摺動する。この動作により中央脚11が伸縮動作する。
このように構成された側脚13では、駆動モータ32が正逆回転し、ボールネジ30が回転駆動されると、側脚板27が減速機12に対して上下スライド移動する。この動作により側脚13が伸縮動作する。
足首連結部40には、軸受44,44を介して、足首軸41の中空部を貫通して駆動軸46が支持されている。これにより、駆動軸46は、足首部21の回動軸心a1と同心状に回転可能に支持されている。足首連結部40には、駆動軸46を回転駆動する駆動モータ23が固定されている。駆動モータ23の出力軸には駆動ベベルギヤ48が固定され、駆動軸46には駆動ベベルギヤ48に噛合する従動ベベルギヤ49が固定されており、駆動モータ23の回転力が駆動軸46に伝達されるようになっている。
図3に示すように、本実施形態では、車輪22は、足首部21における移動ロボットの前後方向に2つ設けられている。なお、車輪22は、移動ロボットの前後方向に3つ以上設けられていてもよい。このように、移動ロボットの前後方向に複数の車輪22を設けたので、足首部21の安定性が向上する。
なお、本実施形態において拘束手段60はブレーキ装置であるが、ブレーキ装置の代わりに、駆動モータ23とは別のモータを駆動軸46に連結し、このモータを拘束手段60として機能させてもよい。モータによる拘束手段60により、車輪22の回転を停止させるブレーキ機能或いは積極的な回転駆動も可能になる。
また本実施形態における拘束手段60では、駆動軸46を直接拘束することによってその回転を拘束するようにしているが、例えば、車輪軸50の回転を拘束することによって間接的に駆動軸46の回転を拘束するようにしてもよい。
また、1つの駆動モータ23と1つの拘束手段60の作動・非作動の切り替えによって、足首部21の回動と車輪22の回転を選択的に切り替えることができることに加え、駆動力を有効に活用できるため、小型な装置でこれらを実現することができる。
9 脚部
10 ロボット本体
21 足首部
22 車輪
23 駆動モータ
46 駆動軸
53 伝動機構
60 拘束手段
Claims (2)
- ロボット本体に取り付けられた複数の脚及び該脚に設けられた車輪を動作させることにより歩行及び走行が可能な移動ロボットの脚構造であって、
ロボット本体に連結された脚部の下端に回動可能に連結された足首部と、
該足首部に回転可能に支持された車輪と、
前記脚部に前記足首部の回動軸心と同心状に回転可能に支持された駆動軸と、
該駆動軸を回転駆動する駆動モータと、
前記駆動軸の回転を増速して前記車輪に伝達する伝動機構と、
前記足首部に設けられ前記足首部に対する前記駆動軸の回転を拘束可能な拘束手段と、
前記回動軸心と平行な軸心を中心に回転可能に前記足首部に支持された車輪軸と、を備え、
前記車輪は、前記車輪軸に固定され、前記平行な軸心を中心に回転可能であり、
前記伝動機構は、前記駆動軸に固定された駆動プーリと、前記車輪軸に固定された従動プーリと、前記駆動プーリと前記従動プーリに掛け渡されたベルトとからなり、前記駆動軸の回転を増速して前記車輪軸に伝達し、
前記駆動モータは、前記拘束手段により前記駆動軸の回転を拘束した状態で、前記足首部を前記回動軸心を中心に回転させ、前記拘束手段による前記駆動軸の回転の拘束を解除した状態で、前記駆動軸と前記伝動機構を介して前記車輪軸を回転させる、ことを特徴とする移動ロボットの脚構造。 - 前記車輪は、前記足首部における移動ロボットの前後方向に複数設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の移動ロボットの脚構造。
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