JP4846935B2 - ポリスチレン系樹脂積層発泡シート成形容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリスチレン系樹脂積層発泡シート、容器及びそれらに適した積層樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリスチレン系樹脂発泡シートは,熱成形に優れ,得られた成形品の外観が美麗で,しかも軽量で断熱性に優れるなどの特徴を有する為,食品容器等の熱成形用として近年大量に使用されている。しかし,ポリスチレン系樹脂シート中には一部で環境ホルモンの疑いがあるといわれているスチレンダイマー及びスチレントリマーが含まれている。これらには環境ホルモン作用が無いことを示す新たな研究結果が公表されてはいるが、一度社会的に問題とされたものを嫌う傾向はあり、食品のスープ中への溶出量を抑制する社会的ニーズがある。とくに、容器成形時の割れ(打ち抜き加工性)、商品輸送中における食品と容器内壁の接触による微粉発生、箸やフォークの突き刺しによる穴あきの防止などを目的に容器の内側に塊状重合にて製造したハイインパクトポリスチレンからなるフイルムを積層している、いわゆる積層発泡シート容器においては、スチレンダイマー及びスチレントリマーの溶出量を効果的に抑制する技術が無かった。特開平2−151430には、オレフィン系フィルムとポリスチレン系フィルムを積層したフィルムを耐熱ポリスチレン発泡シートに積層した積層発泡シートが示されているが、その目的は耐熱性・耐油性の向上であり、本発明のように、通常のポリスチレン発泡シートから成形した容器のスチレンダイマー及びスチレントリマー低減や容器の強度を向上するという課題、構成および効果の示唆は全くない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、スチレンダイマー及びスチレントリマーの食品スープ中への溶出がきわめて少なく、容器打ち抜き性に優れ、箸やフォークの突き刺しによる穴あきを防止したポリスチレン系樹脂積層発泡シートを成形した容器を得ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決する為に鋭意検討した結果、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートのポリスチレン系樹脂非発泡フィルム(B)面が内側となる様成形された容器において、ポリスチレン系樹脂非発泡フィルム(B)層が含有するスチレンダイマー・トリマー量が少なければ溶出量は減少するが、積層加工及び成形加工時にポリスチレン系樹脂非発泡フィルム(B)表面が受けるストレスにより、該フィルム表面にクレーズと呼ばれる微少なクラック・亀裂が発生し、スチレンダイマー及びスチレントリマーの溶出が増加することを見いだした。本発明者らは、これらの事象に着目し、鋭意検討を行った結果、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートのポリスチレン系樹脂非発泡フィルム(B)表面にポリオレフィン系樹脂非発泡フィルム(C)を積層する事により、積層加工及び成形加工時にポリスチレン系樹脂非発泡フィルム(B)へのストレスを減少させることができ、表面のクレーズを大幅に減少でき、本発明の目的を達成しうることを見いだし、本発明を完成した。すなわち、本発明は、(1)ポリスチレン系樹脂発泡シート(A)の少なくとも一方の表面に、スチレンダイマー及びスチレントリマーの含有量が1300ppm以下であり且つポリスチレン及びスチレン−ブタジエンブロック共重合体を含むポリスチレン系樹脂組成物を押し出すことにより、厚み80〜200μmのポリスチレン系樹脂非発泡フィルム(B)が積層されてなり、更に一方の該ポリスチレン系樹脂非発泡フィルム(B)の表面に、厚み10〜100μmのポリオレフィン系非発泡フィルム(C)を積層してなることを特長とするポリスチレン系樹脂積層発泡シートをポリオレフィン系非発泡フィルム(C)面が内側となるように成形した、スチレンダイマーおよびスチレントリマーのヘプタン溶出量が100ppb以下となることを特徴とする容器(請求項1)、(2)ポリオレフィン系非発泡フィルム(C)の厚みが20〜50μmである請求項1に記載の容器(請求項2)、(3)ポリスチレン系樹脂非発泡フィルム(B)に用いられるポリスチレンが、懸濁重合で製造したものである請求項1または2に記載の容器(請求項3)、および(4)ポリオレフィン系非発泡フィルム(C)の基材樹脂にポリエチレン系樹脂を使用する事を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の容器(請求項4)、に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明において発泡シート表面に積層するポリオレフィン系樹脂非発泡フィルム(C)の厚みは、10〜100μmが好ましく、更に好ましくは、20〜50μmである。成形時のストレスによるポリスチレン系樹脂非発泡フィルム(B)表面のクレーズ発生を抑制するために、厚みは10μm以上でなければならない。厚みが10μm未満では成形加工時のストレスに耐えきれず、ポリスチレン系樹脂非発泡フィルム(B)表面のクレーズ発生を抑制できなくなる。また、厚み100μmを超えるとコスト高になるため好ましくない。更に、良好な積層加工性を得るためには50μm以下が更に好ましい。
【0006】
ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂が好ましく使用される。詳しくは、線状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンなどのポリエチレン系樹脂、エチレン・プロピレンランダムポリマー、エチレン・プロピレンブロックポリマー、エチレンプロピレンブテン−コポリマー等のポリプロピレン系樹脂が挙げられる。特に、食品スープ、ヘプタンによるポリスチレン系樹脂非発泡フィルム(B)からのスチレンダイマー,トリマーの溶出を抑制するためには、ポリエチレン系樹脂が好ましく使用される。特に線状低密度ポリエチレンは機械強度、加工特性に優れることから好ましく用いられる。
本発明において容器の内側に積層するポリスチレン系樹脂非発泡フイルム(B)の厚みが25μm未満ではフィルム層の強度が不足し、箸やフォークの突き刺しによる穴あきを防止できない。更に、容器全体の強度を十分に確保するためには、80μm以上であることが好ましい。また、厚み200μmを超えるとコスト高となるため好ましくない。該ポリスチレン系樹脂非発泡フイルム(B)を構成するポリスチレン系樹脂組成物としては、ポリスチレン系樹脂、または、これにスチレン系ゴムを混合した物が用いられ、ポリスチレン系樹脂としては、懸濁重合または溶液重合で製造されたものが好ましい。
【0007】
ポリスチレン系樹脂非発泡フイルム(B)に使用されるポリスチレン系樹脂としては、本発明の効果を損なわない範囲で有ればスチレンを50重量%以上含めば共重合体であっても良い。共重合成分としては、1,3−ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン、α−メチルスチレン、パラメチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロルスチレンなどのスチレン系誘導体、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、セチルメタクリレートなどのアクリル酸およびメタクリル酸のエステル、あるいはアクリロニトリル、ジメチルフマレート、エチルフマレートなどの各種単量体が挙げられ、これらの単量体を単独もしくは2種以上混合して用いることができる。また、ジビニルベンゼン、アルキレングリコールジメタクリレートなどの2官能性単量体を併用してもよい。このようなものの中で耐熱性、機械的性質、コストなどのバランスにおいて好ましいものとして、スチレン単独重合体であるポリスチレン、1,3−ブタジエンとの共重合体であるハイインパクトポリスチレンがある。
【0008】
このようなポリスチレン系樹脂の重量平均分子量は,好ましくは20万以上50万以下,更に好ましくは25万以上45万以下である。重量平均分子量が20万未満では得られる積層樹脂が脆くなり好ましくない。また,重量平均分子量が45万を越えると,積層時の加工性が低下する。ポリスチレン系樹脂の重合方法としては懸濁重合法または溶液重合法で製造されたものが好ましく特にコストの点で懸濁重合法が好ましい。
【0009】
積層フイルム樹脂としてポリスチレンに混合して用いられるスチレン系ゴムとしては、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−エチレン・ブチレンブロック共重合体などがあげられる。これらのなかでは、容器成形時の割れ(打ち抜き加工性)、商品輸送中における食品と容器内壁の接触による微粉発生、箸やフォークの突き刺しによる穴あきなどの防止効果が大きく、発泡シートの基材樹脂であるポリスチレン系樹脂との接着性、コストの点から、スチレン−ブタジエンブロック共重合体が好ましい。スチレン−ブタジエンブロック共重合体は、アルカリを基材とした開始剤による溶液重合(リビングアニオン重合法)により重合することができる。なお、本発明の効果を損なわない範囲でスチレン、ブタジエン以外の単量体として1,3−ペンタジエン、イソプレンなどの共役ジエンを用いてもよい。
【0010】
スチレン系ゴムの200℃、荷重5kgfにおけるメルトフローレート(以下、MFRと略す)が5〜30の範囲が好ましく、ゴム成分含有量は30〜90重量%が好ましい。この範囲外のスチレン系ゴムはポリスチレン系樹脂への分散性が悪く、容器成形時の割れ(打ち抜き加工性)、商品輸送中における食品と容器内壁の接触による微粉発生、箸やフォークの突き刺しによる穴あきなどの防止効果が得られにくい。
【0011】
本発明のポリスチレン系樹脂非発泡フィルム(B)に用いられるポリスチレン系樹脂組成物は、ポリスチレン系樹脂とスチレン系ゴムとの混合物が好ましく用いられ、樹脂組成物中の全ゴム成分量が好ましくは1〜30重量%、さらに好ましくは2〜15重量%がよい。全ゴム成分量が1重量%未満では、容器成形時の割れ、商品輸送中における食品と容器内壁の接触による微粉発生、箸やフォークの突き刺しによる穴あきなどの防止効果が得られにくく、30重量%を越えると積層加工性が低下する。
【0012】
このようにして得られたポリスチレン系樹脂非発泡フィルム(B)用樹脂組成物は、以下に述べるポリスチレン系樹脂発泡シート(A)に対して種々の方法によりフイルムの状態で積層することができるが、積層樹脂組成物中のスチレンダイマー及びスチレントリマーの合計の含有量は好ましくは1300ppm以下である。1300ppmを越えると、積層樹脂組成物から得られたポリスチレン系樹脂積層発泡シートの容器からのスチレンダイマー及びスチレントリマーの溶出量を大きく低下させ、スチレンダイマーおよびスチレントリマーのヘプタン溶出量が100ppb以下の容器を得ることが困難になる。
【0013】
本発明に用いられるポリスチレン系樹脂発泡シート(A)は、ポリスチレン系樹脂を基材樹脂とするもので、通常の押出発泡によって製造される。ここで使用するポリスチレン系樹脂は特に制限はなく、塊状重合、懸濁重合、溶液重合など通常の重合法によって製造されるものであれば特に限定しないが、これらのうちでは懸濁重合、溶液重合によって得られたものが、スチレンダイマー及びスチレントリマーの含有量が少ない点で好ましい。
【0014】
前記ポリスチレン系樹脂発泡シート(A)製造時に用いられる発泡剤としては、脂肪族炭化水素類であるプロパン、ブタン、イソブタン,ペンタン,イソペンタン,ヘキサンなど,脂環式炭化水素類であるシクロペンタン,シクロヘキサンなど,ハロゲン化炭化水素類であるメチルクロライド,メチレンクロライド,ジクロロフルオロメタン,クロロフルオロメタン,クロロジフルオロメタン,トリクロロフルオロメタン,トリクロロトリフルオロエタン,ジクロロテトラフルオロエタンなどがあげられる。又、発泡剤量はポリスチレン系樹脂100重量部に対し、2〜5重量部用いるのが好ましい。これらは、単独もしくは2種以上を併せて用いることができ、ポリスチレン系樹脂製造時に添加含浸しても良いし、押し出し発泡シート化時に添加しても良い。
【0015】
前記ポリスチレン系樹脂発泡シート(A)製造時に用いる造核剤としては、特に限定はなく,通常使用しうる造核剤であれば使用しうる。具体例としては,タルク,炭酸カルシウム,硫酸バリウム,シリカ,酸化チタン,クレー,酸化アルミニウム,ベントナイト,ケイソウ土などの無機化合物であって,平均粒径が0.1〜20ミクロン,好ましくは1〜10ミクロン程度のもの;クエン酸,酒石酸,シュウ酸,などの有機酸;ホウ酸などの酸とナトリウム,カリウム,アンモニウムなどの重炭酸塩または炭酸塩との組み合わせからなるものなどがあげられる。これらの造核剤は,通常単独で使用されるが,2種以上組み合わせて用いても良い。これらの内,タルク,炭酸カルシウム,シリカ,アルミナなどの無機化合物が安価であり,かつ取り扱いやすい点で好ましい。また該ポリスチレン系樹脂発泡シート(A)には,充填剤・難燃剤・着色剤・紫外線吸収剤・酸化防止剤などを含有していても良い。
本発明のポリスチレン系樹脂発泡シート(A)にポリスチレン系樹脂非発泡フィルム(B)及びポリオレフィン系樹脂非発泡フィルム(C)を積層する方法は、特に限定はない。例えば、予めフイルム状に成形した樹脂組成物を供給される発泡シートに熱ロールなどにより熱融着させて接着する方法、接着剤を介して接着する方法、発泡シート表面にTダイから樹脂組成物を直接押出し積層する方法などがあげられ、各層を別々の方法で積層しても良い。
特に好ましい態様として、フィルム表面にダメージを与えず、ポリスチレン系樹脂非発泡フィルム(B)とポリオレフィン系樹脂非発泡フィルム(C)の良好な接着力を得る積層方法として、ポリスチレン系樹脂組成物をTダイを用いて発泡シート(A)表面に直接押出してポリスチレン系樹脂非発泡フィルム(B1)を積層すると同時に、ポリスチレン系樹脂非発泡フィルム(B2)とポリオレフィン系樹脂非発泡フィルム(C)を接着剤を介して、もしくは共押出により接着剤を介さないで積層したフィルムをポリオレフィン系樹脂非発泡フィルム(C)が最外面となる様に、ポリスチレン系樹脂非発泡フィルム(B1)面上に、積層した上で冷却ロールなどで積層発泡シートを冷却し固着する方法が採用される。ここでポリスチレン系樹脂非発泡フィルム(B2)はポリスチレン系樹脂非発泡フィルム(B1)とポリオレフィン系樹脂非発泡フィルム(C)の良好な接着力を得るために形成されるもので、厚みはB2<B1である。なお、ポリスチレン系樹脂非発泡フィルム(B)の厚みは二層以上になる場合は合計の厚みであり、上記例では、(B)=(B1)+(B2)である。
【0016】
このようにして得られたポリスチレン系樹脂積層発泡シート中のスチレンダイマー及びスチレントリマーの合計の含有量は好ましくは1500ppm以下である。1500ppmを越えると、ポリスチレン系樹脂積層発泡シートから得られた容器からのスチレンダイマー及びスチレントリマーの溶出量を大きく低下させ、スチレンダイマーおよび、スチレントリマーのヘプタン溶出量が100ppb以下の容器を得ることが困難になる。
【0017】
本発明のポリスチレン系樹脂積層発泡シート容器は、通常の発泡シートの成形と同様に、真空・圧空成形等によって製造することができる。このようにして得られたフィルム面を内側にした積層発泡シート容器からのスチレンダイマー及びスチレントリマーの溶出量はきわめて少なく、ヘプタンへの溶出量で100ppb以下が達成できる。
【0018】
【実施例】
次に、本発明を実施例、比較例によってさらに詳細に説明するが,本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[積層樹脂組成物中のスチレンダイマー及びスチレントリマーの測定]
積層樹脂組成物フイルムまたは積層発泡シートをクロロホルムに溶解しGCにて測定した。
【0019】
GC:ヒューレットパッカード製 GC−5890シリーズII
カラム:J&W Scientific社製 DB−5 0.25mmi.d.30m
膜厚0.25ミクロン
カラム温度:40℃(0.5分)→10℃/分→100℃→20℃/分→280℃(15分)
検出器:FID
[スチレンダイマー及びスチレントリマーの溶出量の測定]
食品衛生法、器具及び容器包装の規格基準、溶出試験における試験溶液の調製法の規定に準じて測定した。
【0020】
ポリスチレン系樹脂積層発泡シート容器(口径155mm、底部直径140mm、深さ50mmの内容積850cm3の円錐台状に成形した容器)にへプタンを580cc入れ、25℃で60分放置し、へプタン中のスチレンダイマー及びスチレントリマー量をGC/MS−SIMで測定した。
【0021】
GC/MS:ヒューレットパッカード製 HP6890シリーズII/HP5973。
【0022】
カラム:J&W Scientific社製 DB−5MS 0.25mmi.d.30m膜厚0.25ミクロン。
カラム温度:40℃(0.5分)→10℃/分→100℃→20℃/分→280℃(15分)。
[突刺強度の測定]
食品衛生法に定められた方法に準じて突刺強度を測定した。
【0023】
ポリスチレン系樹脂積層発泡シート容器(口径155mm、底部直径140mm、深さ50mmの内容積850cm3の円錐台状に成形した容器)の底部を切り出し、非発泡フィルム積層面に直径1.0mm、先端形状半径0.5mmの半円形の針を毎分50±0.5mmの速度で突き刺し、針が貫通するまでの最大荷重を測定した。
(製造例) 攪拌機を具備した反応器に,純水700kg,第三リン酸カルシウム1.05kg,ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム46g,塩化ナトリウム3.3kg入れ攪拌し水懸濁液とした後,スチレン700kgに重合開始剤として,ベンゾイルパーオキサイド1.33kg,1,1−ビス−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン0.7kgを溶解し,反応器に加え,98℃に昇温してから4時間かけて重合した。次いで,120℃に昇温して2時間保持した後冷却して,その内容物を取り出し脱水・乾燥し,ポリスチレン樹脂を得た。
(実施例1) 製造例で得られた懸濁重合ポリスチレン樹脂から通常の方法で製造された厚さ2mm、発泡倍率8倍、厚み方向の気泡数16個の発泡シートの表面に、Tダイを使用して製造例で得られた懸濁重合ポリスチレン樹脂とスチレン−ブタジエンブロック共重合体(旭化成製;「タフプレンA」、ゴム含有量60重量%、MI=13)を混合したものを押し出し、120μmのフィルムを積層しつつ、更にその表面に厚さ30μmの線状低密度ポリエチレン(LLDPE)フィルム(大倉工業(株)製 L−LDPEフィルム)と厚さ25μmのポリスチレン(PS)フィルム(東和化工(株)製 スチロンD)を予め接着剤にて積層したフィルムをLLDPEフィルム面が最外面となるように積層した。得られた積層発泡シートおよび積層されたフイルム部分のスチレンダイマー及びスチレントリマー量をガスクロマトグラフィーによりそれぞれ測定した。
【0024】
次に、上記積層発泡シートを積層フイルムが容器の内側になるようにポリスチレン発泡シート成形用の小型単発成形機を用い、150℃の炉内で発泡シートを13〜15秒間加熱した後、60℃に温度調整した金型で口径155mm、底部の直径140mm、深さ50mmの容器を成形し、得られた容器をトムソン刃で打ち抜いて取り出した。得られたポリスチレン系樹脂積層発泡シート容器中からのn−ヘプタンへのスチレンダイマー及びスチレントリマーの溶出量及び突刺強度を測定した。測定結果を表1に示す。
(実施例2) 実施例1で使用した発泡シートの表面に、Tダイを使用して製造例で得られた懸濁重合ポリスチレン樹脂とスチレン−ブタジエンブロック共重合体(旭化成製;「タフプレンA」、ゴム含有量60重量%、MI=13)を混合したものを押し出し、120μmのフィルムを積層した。更にその表面に30μmの線状低密度ポリエチレン(LLDPE)フィルム(大倉工業(株)製L−LDPEフィルム)を接着剤を用いて積層し、積層発泡シートを得た。得られた積層発泡シートを実施例1と同じ方法で容器に成形し、実施例1と同じ方法で評価した結果を表1に示した。
(実施例3) 実施例1で使用した発泡シートの表面に、Tダイを使用して製造例で得られた懸濁重合ポリスチレン樹脂とスチレン−ブタジエンブロック共重合体(旭化成(株)製;「タフプレンA」、ゴム含有量60重量%、MI=13)を混合したものを押し出し、100μmのフィルムを積層しつつ、更にその表面に18μmのポリプロピレン(PP)フィルムと7μmのPSフィルムを共押出にて積層したフィルム(大日本インキ(株)製 DIFAREN)をPPフィルムが最外面となるように積層し、積層発泡シートを得た。得られた積層発泡シートを実施例1と同じ方法で容器に成形し、実施例1と同じ方法で評価を行った結果を表1に示す。
(比較例1〜2) 実施例1で使用した30μmのLLDPEフィルムと25μmのPSフィルムを予め接着剤で積層したフィルムを積層しないこと以外は、実施例1と同じ方法で積層発泡シート及び容器を作製し、実施例1と同じ方法で評価を行い、結果を表1に示す。
(比較例3) 実施例1で使用した発泡シートの表面に、18μmのPPフィルムと7μmのPSフィルムを共押出にて積層したフィルム(大日本インキ(株)製 DIFAREN)をPPフィルムが最外面となるように熱ロールにて積層し、積層発泡シートを得た。得られた積層発泡シートを実施例1と同じ方法で容器に成形し、実施例1と同じ方法で評価を行った結果を表1に示す。
(比較例4) 発泡シートが市販の塊状重合のポリスチレン樹脂、積層フイルムが市販の塊状重合ハイインパクトポリスチレン(旭化成;スタイロンHIPS、ゴム含有量7重量%)から製造したこと以外は、比較例1〜2と同様にして積層発泡シートおよび容器を作製し、評価を行った結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば,スチレンダイマー及びスチレントリマーの食品スープ中への溶出がきわめて少なく、容器打ち抜き性に優れ、箸やフォークの突き刺しによる穴あきを防止したポリスチレン系樹脂積層発泡シートを成形した容器を得ることができる。
Claims (4)
- ポリスチレン系樹脂発泡シート(A)の少なくとも一方の表面に、スチレンダイマー及びスチレントリマーの含有量が1300ppm以下であり且つポリスチレン及びスチレン−ブタジエンブロック共重合体を含むポリスチレン系樹脂組成物を押し出すことにより、厚み80〜200μmのポリスチレン系樹脂非発泡フィルム(B)が積層されてなり、更に一方の該ポリスチレン系樹脂非発泡フィルム(B)の表面に、厚み10〜100μmのポリオレフィン系非発泡フィルム(C)を積層したポリスチレン系樹脂積層発泡シートを、ポリオレフィン系非発泡フィルム(C)面が内側となるように成形した、スチレンダイマーおよびスチレントリマーのヘプタン溶出量が100ppb以下となることを特徴とする容器。
- ポリオレフィン系非発泡フィルム(C)の厚みが20〜50μmである請求項1に記載の容器。
- ポリスチレン系樹脂非発泡フィルム(B)に用いられるポリスチレンが、懸濁重合で製造したものである請求項1または2に記載の容器。
- ポリオレフィン系非発泡フィルム(C)の基材樹脂にポリエチレン系樹脂を使用する事を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の容器。
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