JP4845477B2 - 油吸収性アルミニウム箔及びその製造方法 - Google Patents

油吸収性アルミニウム箔及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、油吸収性アルミニウム箔及びその製造方法に関する。
アルミニウム箔は、食品分野、電子・電気分野等をはじめとして幅広い分野に利用されている。例えば、食品分野では、「アルミニウムホイル」として食品包装・調理用に汎用されている。より具体的には、食品をアルミニウムホイルで包んだり、あるいはアルミニウムホイルを敷いてその上に食品を載せた上で、加熱することにより食品の調理が行われる。このようにアルミニウム箔を用いて調理することによって、食品の表面を比較的満遍なく熱を加えることができる。
この場合、揚げ物(てんぷら、唐揚げ、とんかつ等)に代表されるような食用油を用いた食品を上記のように調理する場合、加熱時に食品からにじみ出た油成分がアルミニウムホイル上にたまる。この油成分が再度食品に接触することによってべた付きが生じ、その食品の風味、食感等を低下させることになる。また、家庭用オーブンやオ−ブントースターの発熱量は比較的小さいため、揚げ物等(特に被加熱物の中心部)を調理するのに長時間を要する。
なお、従来技術として、アルミニウム材の表面にバインダ樹脂からなる樹脂層と炭粉末層とが積層されてなる炭コートアルミニウム材が知られている(特許文献1)。ところが、これらは、いずれも油吸収性を目的としたものではない。かりに、これを油成分吸収のために用いたとしても、有機合成バインダ樹脂が使用されているため、炭コートが食品と接するに際して安全性に問題がある。そればかりでなく、加熱時に合成樹脂特有の悪臭を放ち、実用上さらなる改善の余地がある。
特開2004−202732
従って、本発明の主な目的は、安全性と遠赤外線放射特性を確保しつつ、良好な油吸収性を有するアルミニウム箔を提供することにある。
本発明者は、従来技術の問題点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、特定の成分を炭粉と併用することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の油吸収性アルミニウム箔及びその製造方法に係る。
1. アルミニウム箔を含む基材の表面及び裏面の少なくとも一方に、炭粉及び一部が炭化した可食性バインダーを含む油吸収層が形成されており、前記油吸収層の油に対する表面接触角が10°以下であることを特徴とする油吸収性アルミニウム箔。
2. 前記基材は、可食性バインダーを含む接着層をさらに含む、前記項1に記載の油吸収性アルミニウム箔。
3. 前記油吸収層の炭粉の一部が露出している、前記項1又は2に記載の油吸収性アルミニウム箔。
. 前記油吸収層中に炭粉が20〜70重量%含まれる、前記項1〜のいずれかに記載の油吸収性アルミニウム箔。
. 炭粉の平均粒径が1〜20μmである、前記項1〜のいずれかに記載の油吸収性アルミニウム箔。
. 可食性バインダーが、デンプン及びシェラックから選ばれる少なくとも1種である、前記項1〜のいずれかに記載の油吸収性アルミニウム箔。
. 前記項1〜のいずれかに記載の食品包装・調理用アルミニウム箔。
. アルミニウム箔を含む基材の表面及び裏面の少なくとも一方に、炭粉及び可食性バインダーを含む混合液による塗膜を形成し、乾燥及び塗膜中の可食性バインダーの一部を炭化する工程を含むことを特徴とする油吸収性アルミニウム箔の製造方法。
. アルミニウム箔の表面及び裏面の少なくとも一方に、可食性バインダーからなる接着層を形成し、前記接着層上に炭粉及び可食性バインダーを含む混合液による塗膜を形成し、乾燥及び塗膜中の可食性バインダーの一部を炭化する工程を含むことを特徴とする油吸収性アルミニウム箔の製造方法。
10. 前記塗膜中の可食性バインダーの一部を炭化する工程が180℃以上で熱処理することにより行われる、前記項に記載の製造方法。
11. 前記項1〜のいずれかに記載の油吸収性アルミニウム箔と油を含む食品の少なくとも一部とを接触させ、加熱調理器を用いて加熱する食品の加熱方法。
本発明のアルミニウム箔によれば、特に、炭粉及び可食性バインダーを含む油吸収層を有することから、安全性と遠赤外線放射特性を確保しつつ、優れた油吸着性を発揮することができる。
また、本発明のアルミニウム箔は、耐水性にも優れているため、水分と接触しても、上記層がアルミニウム箔から剥離しにくい。とりわけ、一部炭化処理によって得られる油吸収性アルミニウム箔にあっては、より優れた耐水性を得ることができる。このため、水と接触しても油吸収層が容易に剥がれることはなく、高い実用性を発揮することができる。
さらに、両面に上記層を形成する場合は、一方の層が加熱面となるが、加熱面になる上記層が良好な熱伝導性を発揮するため、食品を均一かつ効率良く温めることができる。
1.アルミニウム箔
本発明の油吸収性アルミニウム箔は、アルミニウム箔を含む基材の表面及び裏面の少なくとも一方に、炭粉及び可食性バインダーとを含む油吸収層が形成されていることを特徴とする。
基材は、アルミニウム箔の層が含まれる限り、単層又は積層体のいずれであってもよい。従って、基材としてアルミニウム箔単体を用いてもよい。
基材に含まれるアルミニウム箔(アルミニウム箔層)は、特に限定されず、公知又は市販のアルミニウム箔を用いることができる。従って、アルミニウム箔の純度も限定的でなく、通常は95.0〜99.9重量%程度のものを使用すれば良い。また、アルミニウム箔の厚みも制限されないが、一般的には10〜40μm程度のものを使用することができる。
本発明の効果を損わない範囲で他の層(第3層)を含んでも差し支えない。特に、アルミニウム箔の表面及び裏面の少なくとも一方に、可食性バインダーを含む接着層(好ましくは、実質的に可食性バインダーからなる接着層)を形成するのが好ましい。この場合、アルミニウム箔と油吸収層との間に接着層を介在させるようにすればよい。接着層の存在により、アルミニウム箔と油吸収層との密着性が改善されると共に、油吸収層の耐水性をより向上させることができる。接着層の厚みは特に制限されるものではないが、0.1〜2.0μm程度が好ましい。かかる範囲内に設定することにより、より優れた密着性、耐水性等が得られる。
炭粉は、植物由来のものであればいずれも使用することができる。例えば、竹炭、木炭、やし殻炭等を使用することができる。また、これらの活性炭を用いることもできる。炭粉の平均粒径は限定されず、通常0.1〜100μm、特に1〜20μmの範囲内で適宜定めることができる。また、炭粉の比表面積(BET法)も限定されないが、一般的には100〜500m/gの範囲とすれば良い。
炭粉は、油吸収層中に存在するが、その一部が露出していても良い。これにより、より高い油吸収性を得ることが可能である。炭粉の露出割合は、用いる炭粉の粒径、可食性バインダーの割合等により適宜制御することができる。
油吸収層中における炭粉の含有量は、用いる炭粉の物性等に応じて適宜決定できるが、通常は20〜70重量%程度、好ましくは40〜60重量%とすれば良い。かかる範囲内に設定することによって、より優れた密着性、油吸収性等を得ることができる。
可食性バインダーは、可食性(ヒトが食べることができる程度の安全性を有するもの)であれば限定されず、公知の食品、食品添加物等を構成する材料を適宜用いることができる。
可食性バインダーとして具体的には、デンプン、シェラック、加工デンプン(デンプンをα化し、加水分解、還元等の処理を施して粘性を持たせたもの)、プルラン、アルギン酸、アラビアゴム等の多糖類、卵白、コーンスターチ、ガゼインナトリウム、血漿蛋白等から選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。これらの中でも特に、デンプン及びシェラックから選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
デンプンは、食用できるものであれば公知のもの又は市販品を使用することができる。また、その原料も限定されない。例えば、馬鈴薯、サツマイモ、トウモロコシ、小麦粉、豆類、タピオカ等を原料とするデンプンをいずれも使用することができる。これらは、1種又は2種以上で使用することができる。
シェラックは、食品グレード又は食品添加物グレードのものであれば、市販品(例えば、株式会社岐阜セラツク製「GSN」、株式会社岐阜セラツク製「GBN-D」など)を使用することができる。
油吸収層中における可食性バインダーの含有量(単体の場合はその含有量、2種以上の場合はその合計量)は、特に制限されないが、通常は30〜80重量%の範囲内で適宜定めることができる。
本発明では、必要に応じて油吸収層中に他の添加剤が含まれていても良い。例えば、ブロッキング防止剤、破泡剤、消泡剤、密着向上剤、レベリング剤、可塑剤、分散剤、すべり剤、防腐剤、増粘剤、減粘剤、沈降防止剤等の食品添加剤を使用することができる。
炭粉及び可食性バインダーを含む層は、アルミニウム箔を含む基材の表面及び裏面の少なくとも一方に形成される。また、油吸収層は、基材の全面又は一部の面のどちらに形成されていても良いが、特に全面に形成されていることが好ましい。
また、油吸収層の厚みは、特に制限はされないが、通常は0.5〜50μm程度、特に1〜10μmとすることが望ましい。
本発明のアルミニウム箔は、油吸収層における油に対する表面接触角が10°以下、特に8°以下であることが望ましい。かかる範囲に表面接触角を設定することによって、油との濡れ性がより良好になるため、油成分がより効果的に油吸収層に吸収されることになる。なお、本発明において、油に対する表面接触角はJIS R3257に準じて測定した値である。また、上記の油としては、調理用油が望ましい。
本発明のアルミニウム箔は、公知又は市販のアルミニウム箔(アルミホイル)の使用方法に従って用いることができる。例えば、アルミニウム箔で食品を包んだり、あるいはアルミニウム箔を敷いてその上に食品を載せた後、アルミニウム箔の下側及び/又は上側から加熱することにより調理することができる。また、アルミニウム箔で食品を包み、それをオーブン・トースター、ガスオーブン等の加熱調理器に入れて調理することができる。いずれの場合も、加熱時に食品から油成分がにじみ出ても、その油成分が油吸収層により吸収・吸着されるので、従来のように食品が油によってベトつくということを回避することができる。
2.アルミニウム箔の製造方法
本発明のアルミニウム箔の製造方法は、上記のような構成が得られる限り特に制限されない。例えば、アルミニウム箔を含む基材の表面及び裏面の少なくとも一方に、炭粉及び可食性バインダーを含む混合液による塗膜を形成し、乾燥することにより好適に製造することができる。
また、アルミニウム箔の表面及び裏面の少なくとも一方に、可食性バインダーを含む接着層を形成し、接着層上にさらに、炭粉と、可食性バインダーとを含む混合液による塗膜を形成し、乾燥させることにより好適に製造することもできる。また、アルミニウム箔の表面及び裏面の少なくとも一方に、可食性バインダーを含む液を塗布し、液が乾燥硬化する前に炭粉を振りかけることによっても製造することができる。
炭粉及び可食性バインダーとを含む混合液は、例えば、炭粉及び可食性バインダーのほかに必要に応じて添加剤を溶媒(又は分散媒)とともに混合することによって調製することができる。溶媒は、食品に使用されている液体を用いることができる。例えば、水、エタノール等が挙げられる。特に、水を用いることが好ましい。これらの各成分を混合する場合、必要に応じて加熱しながら混合することもできる。
アルミニウム箔の表面及び裏面の少なくとも一方に、接着層を形成する場合も同様にすればよい。例えば、可食性バインダーを含む液を塗布することにより接着層を形成することができる。前記の液は、例えば可食性バインダーを必要に応じて添加剤と共に、溶媒(又は分散媒)に溶解又は分散することによって調製することができる。溶媒は、食品に使用されている液体を用いることができる。例えば、水、エタノール等が挙げられる。特に、水を用いることが好ましい。溶解または分散する場合、必要に応じて加熱しながら実施することもできる。
上記混合液における炭粉及び可食性バインダーの使用量(濃度)は限定的でなく、用いる炭粉の種類(原料)等に応じて適宜設定することができる。
上記混合液による塗膜をアルミニウム箔を含む基材の表面及び裏面の少なくとも一方に形成する。塗膜の形成方法は特に限定されない。例えば、スクリーン印刷、カレンダー印刷等の印刷方法のほか、スプレー、刷毛、ローラー等の塗布方法等の公知の方法を採用することができる。塗膜の厚みは、前記の所定の油吸収層厚みになるように適宜調節すれば良い。
また、アルミニウム箔の表面及び裏面の少なくとも一方に接着層を形成する場合も同様に実施することができる。例えば、スクリーン印刷、カレンダー印刷等の印刷方法のほか、スプレー、刷毛、ローラー等の塗布方法等のような公知の方法を採用することができる。接着層塗膜の厚みは、前記の所定の接着層厚みになるように適宜調節すれば良い。この場合、接着層塗膜を適宜乾燥硬化した上で、さらにその接着層上に上記混合液による塗膜を形成すればよく、あるいは接着層塗膜の乾燥硬化前に炭粉を振りかけることによって、振りかけた部分を油吸収層としてもよい。
上記混合液による塗膜を形成後、塗膜の乾燥を行う。乾燥方法は、自然乾燥又は強制乾燥(加熱乾燥)のいずれであっても良い。
また、本発明では、混合液による塗膜(油吸収層)中の可食性バインダーの一部を炭化させること(以下「一部炭化」ともいう。)が望ましい。この場合、接着層中の可食性バインダーの一部も併せて炭化させてもよい。これによって、より優れた耐水性を有する油吸収層を形成することができる。一部炭化は、塗膜を加熱することによって実施することができる。一部炭化する場合の加熱温度は、塗膜の厚み、可食性バインダーの含有量等に応じて適宜設定すれば良いが、通常は180℃以上、特に200℃以上とすることが望ましい。なお、加熱温度の上限は、塗膜中のすべての可食性バインダーが炭化しないように適宜調節すれば良い。また、加熱時間も塗膜の厚み、可食性バインダーの含有量等に応じて適宜設定すれば良いが、通常5分以上加熱すればよく、加熱時間の上限は、塗膜中のすべての可食性バインダーが炭化しないように適宜調節すれば良い。
一部炭化は、上記混合液による塗膜の乾燥と一体的に実施することもできる。すなわち、上記乾燥方法として、加熱乾燥を採用し、その加熱温度を高く設定することにより、乾燥とともに一部炭化も行うことができる。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより具体的に説明する。ただし、本発明の範囲は、これら実施例に限定されない。
実施例1
市販のデンプン15重量部及び竹炭粉末(平均粒径5μm、比表面積約300m/g)15重量部を水70重量部に配合することにより混合液を調製した。これを市販のアルミニウム箔(厚み12μm)の片面に塗布量2g/mとなるようにロールコート法で塗布した後、220℃で30分間加熱することによって乾燥及び一部炭化を施し、油吸収層を形成した。
実施例2
市販のシェラック15重量部及び竹炭粉末(平均粒径5μm、比表面積約300m/g)15重量部を水70重量部に配合することにより混合液を調製した。これを市販のアルミニウム箔(厚み12μm)の片面に塗布量2g/mとなるようにロールコート法で塗布した後、220℃で30分間加熱することによって乾燥及び一部炭化を施し、油吸収層を形成した。
実施例3
市販のシェラック15重量部を水70部に配合した接着剤を市販のアルミニウム箔(厚み12μm)の片面に塗布量0.5g/mとなるようにロールコート法で塗布した後、乾燥させた。次に市販のシェラック15重量部及び竹炭粉末(平均粒径5μm、比表面積約300m/g)15重量部を水70重量部に配合することにより混合液を調製した。これを上記アルミニウム箔の接着剤面に塗布量2g/mとなるようにロールコート法で塗布した後、220℃で30分間加熱することによって乾燥及び一部炭化を施し、油吸収層を形成した。
試験例1
実施例1〜3で得られたアルミニウム箔の物性(表面接触角、におい、耐水性及び密着力)を調べた。その結果を表1に示す。
なお、比較のため、従来の樹脂コート品(比較例1〜4)及びアルミニウム箔単体(比較例5)を同様に調べた結果も併せて示す。樹脂コート品は、実施例1のデンプンに代えて各種合成樹脂を使用し、かつ、一部炭化処理をしていないほかは、実施例1と同様にして作製したものである。ただし、比較例1〜3については溶媒として、水に代えてトルエンおよびメチルエチルケトン(体積比1:1の混合溶剤)を用いた。
表面接触角は、JIS R3257に準じて油(日清サラダ油:日清オイリオグループ株式会社製)を用いて測定した。なお、各測定値は、油を滴下して1分経過後の結果である。(実施例では1分以内にほとんど0になったが、「7以下」と表示した。)
においは、合成樹脂特有のにおいの有無を調べた。
密着力は、セロハンテープ(日東電工製)を油吸収層に接着し、勢いよく剥離した場合において、ほとんどが剥離した場合「×」、一部が剥がれた場合「△」、ほとんど剥離しなかった場合「○」、全く剥離しなかった場合「◎」と評価した。ほとんどが剥離したとは全体の50%以上、一部が剥離したとは全体の49%以下5%以上、ほとんどが剥離しなかったとは全体の4%以下1%以上、全く剥離しなかったとは0%の剥離面積の場合とした。
耐水性は、沸騰水中に5分間保持した場合に、ほとんどが剥離した場合「×」、一部剥がれた場合「△」、ほとんど剥離しなかった場合「○」、全く剥離しなかった場合「◎」と評価した。ほとんどが剥離したとは全体の50%以上、一部が剥離したとは全体の49%以下5%以上、ほとんどが剥離しなかったとは全体の4%以下1%以上、全く剥離しなかったとは0%の剥離面積の場合とした。
唐揚の中心温度は、常温の市販の鶏唐揚を各アルミニウム箔で包んだ上、市販のオーブントースターで3分加熱し、その中心温度を計測した。
遠赤外線放射率は、フーリエ変換赤外分光光度計JIR5500型(日本電子製)を用いて200℃の雰囲気下で、波長4.5〜20μmの範囲にて油吸収層または樹脂コート層面上で測定した。
Figure 0004845477
表1の結果より、本発明のアルミニウム箔が、表面接触角が小さいことから、油成分をはじかずに吸収できることがわかる。また、においがなく、密着性にも優れているため、特に食品の包装用・調理用として適していることもわかる。
実施例4
加熱処理を180℃×30分としたほかは、実施例1と同様にしてアルミニウム箔を作製した。このアルミニウム箔について試験例1と同様にして試験をした結果、実施例1の特性と同等であることを確認した。
実施例5
加熱処理を200℃×30分としたほかは、実施例1と同様にしてアルミニウム箔を作製した。このアルミニウム箔について試験例1と同様にして試験をした結果、実施例1の特性と同等であることを確認した。
実施例6
加熱処理を260℃×30分としたほかは、実施例1と同様にしてアルミニウム箔を作製した。このアルミニウム箔について試験例1と同様にして試験をした結果、実施例1の特性と同等であることを確認した。
実施例7
加熱処理を280℃×30分としたほかは、実施例1と同様にしてアルミニウム箔を作製した。このアルミニウム箔について試験例1と同様にして試験をした結果、実施例1の特性と同等であることを確認した。
実施例8
加熱処理を300℃×30分としたほかは、実施例1と同様にしてアルミニウム箔を作製した。このアルミニウム箔について試験例1と同様にして試験をした結果、実施例1の特性と同等であることを確認した。
実施例9
平均粒径が20μmである竹炭粉末を使用したほかは、実施例1と同様にしてアルミニウム箔を作製した。このアルミニウム箔について試験例1と同様にして試験をした結果、実施例1の特性と同等であることを確認した。
実施例10
竹炭粉末3.75重量部を使用したほかは、実施例1と同様にしてアルミニウム箔を作製した。このアルミニウム箔について試験例1と同様にして試験をした結果、実施例1の特性と同等であることを確認した。
実施例11
竹炭粉末35重量部を使用したほかは、実施例1と同様にしてアルミニウム箔を作製した。このアルミニウム箔について試験例1と同様にして試験をした結果、実施例1の特性と同等であることを確認した。
実施例12
混合液の塗布量を20g/mとしたほかは、実施例1と同様にしてアルミニウム箔を作製した。このアルミニウム箔について試験例1と同様にして試験をした結果、実施例1の特性と同等であることを確認した。

Claims (11)

  1. アルミニウム箔を含む基材の表面及び裏面の少なくとも一方に、炭粉及び一部が炭化した可食性バインダーを含む油吸収層が形成されており、前記油吸収層の油に対する表面接触角が10°以下であることを特徴とする油吸収性アルミニウム箔。
  2. 前記基材は、可食性バインダーを含む接着層をさらに含む、請求項1に記載の油吸収性アルミニウム箔。
  3. 前記油吸収層の炭粉の一部が露出している、請求項1又は2に記載の油吸収性アルミニウム箔。
  4. 前記油吸収層中に炭粉が20〜70重量%含まれる、請求項1〜のいずれかに記載の油吸収性アルミニウム箔。
  5. 炭粉の平均粒径が1〜20μmである、請求項1〜のいずれかに記載の油吸収性アルミニウム箔。
  6. 可食性バインダーが、デンプン及びシェラックから選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜のいずれかに記載の油吸収性アルミニウム箔。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の食品包装・調理用アルミニウム箔。
  8. アルミニウム箔を含む基材の表面及び裏面の少なくとも一方に、炭粉及び可食性バインダーを含む混合液による塗膜を形成し、乾燥及び塗膜中の可食性バインダーの一部を炭化する工程を含むことを特徴とする油吸収性アルミニウム箔の製造方法。
  9. アルミニウム箔の表面及び裏面の少なくとも一方に、可食性バインダーからなる接着層を形成し、前記接着層上に炭粉及び可食性バインダーを含む混合液による塗膜を形成し、乾燥及び塗膜中の可食性バインダーの一部を炭化する工程を含むことを特徴とする油吸収性アルミニウム箔の製造方法。
  10. 前記塗膜中の可食性バインダーの一部を炭化する工程が180℃以上で熱処理することにより行われる、請求項に記載の製造方法。
  11. 請求項1〜のいずれかに記載の油吸収性アルミニウム箔と油を含む食品の少なくとも一部とを接触させ、加熱調理器を用いて加熱する食品の加熱方法。
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