JP4844020B2 - ホイールの分力計測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ホイールに加わる力の分力を計測するホイールの分力計測装置に関する。
車両のホイール(車輪)にかかる力を計測するための分力計測装置は、車両の操縦安定性の向上、タイヤや車軸にかかる負荷、あるいは車両そのものの運動性能の研究などに用いられている。
このような分力計測装置としては、従来から6分力計と称される装置が用いられている。ここで言う6分力は、ホイールに直交する3軸方向に作用する3つの力Fx、Fy、Fzと3つのモーメントMx、My、Mzである。
しかし、いわゆる6分力計はホイールに直接計測装置を取り付けるために、ホイールそのものの質量が変化してしまうため、ホイール形状やホイールの質量によっては、正確に6分力を計測できないと言う問題があった。
このため、より正確にホイールに生じる力を分力として計測するための従来の試みとして、ホイールのディスクサイドやスポークなどに複数のひずみゲージを取り付け、それらひずみゲージから得られたひずみ量をそれぞれ上記の3つの力および3つのモーメントに算術的に分解する技術がある(非特許文献1参照)。
自動車用タイヤの6分力リアルタイム計測に関する基礎的研究(回転試験機による実験)大堀真敬ほか、日本機械学会2004年次大会後援論文集(7) 2004年9月4日 日本機械学会 発行。
ところで、走行中にホイールに発生するひずみは、ホイールの接地面を向いたビーム部位(ホイールディスクやスポーク)に偏って生じる。このため、従来のひずみゲージを用いて6分力を計測する技術では、複数のひずみゲージによる計測値から複数の力(6分力)に正確に分解するのが難しいという問題があった。
そこで本発明の目的は、走行中の車両のホイールに生じる力を、より正確に分力として計測することができる車両ホイールの分力計測装置を提供することである。
上記課題を解決するための本発明は、車両のホイールのリムに所定間隔開けて取り付けられ、互いにブリッジ接続された複数のひずみゲージを有する分力計測装置である。ここで前記ひずみゲージは、前記ホイール中心からひずみゲージ取り付け位置を見た角度がそれぞれ90度離れている4個のひずみゲージよりなる第1セットと、前記第1セットに対して45度ずれて配置されたさらに4個のひずみゲージよりなる第2セットとを有しており、前記第1セットおよび前記第2セットはそれぞれ個別にブリッジ接続されている。
本発明によれば、車両のホイールのリムに所定間隔開けて取り付けられ、互いにブリッジ接続された複数のひずみゲージを有することとしたで、ホイールに加わる分力を、ホイールの変形方向、すなわち力のかかる方向として独立に計測することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、本発明を適用した分力計測装置のひずみゲージ取り付け位置を示す図面であり、(a)は車両ホイール内側正面図、(b)は(a)におけるA−A線に沿う断面図である。図2は、分力計測装置のひずみゲージの接続を示す回路図である。
本実施形態では、図1に示すように、車両に取り付けられているホイール1のリム2に、1セット4個のひずみゲージを2セット(第1セットと第2セット)取り付けている。
第1セットは、ひずみゲージ11〜14である。各ひずみゲージ11〜14はリム2の内側に所定間隔開けて取り付けられている。所定間隔は、ホイール中心位置からひずみゲージ取り付け位置を見たときの角度で(以下、角度については同様である)、それぞれ互いに90度(図中角度α)離れて取り付けられている。第2セットは、同じく4個のひずみゲージ21〜24からなり、第1セットと同様に互いに90度離れて取り付けられている。そして第2セットは、第1セットの各ひずみゲージ11〜14に対して45度(図中角度β)離れている。各ひずみゲージ11〜14および21〜24の取り付け方向はホイールの円周方向(図1(a)の矢印C方向)のひずみを計測できる方向に取り付けている。
使用するひずみゲージは特に限定されないが、少なくとも車両の走行中においてホイール1に発生するひずみを検知できる特性を有する必要がある。ここで用いるひずみゲージとしては、たとえば計測対象物の伸縮に比例して金属(抵抗体)が伸縮して抵抗値の変化する、電気抵抗式のひずみゲージが好ましい。このようなひずみゲージはさまざまな製品が市販または制作されており、大きさは箔タイプのもので数mm〜数十mm、その質量は大きさにもよるがリード線を含めても数グラムである。また、ひずみゲージの取り付けには接着剤を用いる(たとえばひずみゲージ接着のために市販されている専用接着剤を用いる)。
第1セットおよび第2セットの各ひずみゲージは、図2に示すように、それぞれ独立にブリッジ接続されていてホイートストンブリッジ回路を構成している。図2において、(a)は第1セットの回路図であり、(b)は第2セットの回路図である。
このホイートストンブリッジ回路においては、ホイールの中心位置に対して対向する位置のひずみゲージが、ホイートストンブリッジ回路の対向する位置に設けられている。すなわち、第1セットでは、ホイートストンブリッジ回路100におけるR1とR3がひずみゲージ11と13、R2とR4がひずみゲージ12と14となるように接続している。第2にセットについても同様であり、ホイートストンブリッジ回路101におけるR1とR3がひずみゲージ21と23、R2とR4がひずみゲージ22と24となるように接続している。
ホイートストンブリッジ回路は、周知の通り、入力電圧をE、出力電圧をe、各抵抗値をR1〜R4とすると、下記(1)式が成り立つ。
e=(R1×R3−R2×R4)/((R1+R2)×(R3+R4))×E …(1)
ひずみの計測に当たっては、ホイールに無加重の状態で計測して(1)式によりeの値を算出しておく(これをe0とする)。実際の分力計測においては、同様に計測して(1)式により求めたe値との差(Δe=e−e0)がひずみ量を示す電圧値となる。ホイールに加わるひずみから相対的な分力を見る場合は、得られた電圧値の変化の値Δeをそのまま用いてもよい。また、絶対的なひずみ量は、たとえばひずみゲージの抵抗値を機械的なひずみに換算するためのひずみゲージに固有のゲージ率から換算してもよい。
このようにしてひずみゲージを取り付けたホイール1は、その中心に鉛直方向の荷重FZが加わると、図3に示すようにたわみが生じる(図中実線のホイール1形状)。なお、ホイール1中心に加わる荷重は、通常車両が平地面に停止している状態のときには車両質量である。
このようなたわみが生じると、第1セットのひずみゲージ11と13には引張応力、ひずみゲージ12と14には圧縮応力が加わることになり、それぞれに応じた抵抗値変化が生じる。これによりひずみゲージ11と13は抵抗値が上がり、ひずみゲージ12と14は抵抗値が下がる。したがって、ホイートストンブリッジ回路の入力電圧Eを一定としておけば、その出力電圧eがひずみに応じて変化することになる。このとき本実施形態のように4つのひずみゲージを互いに90度ずらしてホイール1に取り付け、かつ、ホイートストンブリッジ回路を構成することで、ひずみゲージを単独でホイール1に付けた場合と比較して約4倍の電圧変化を得ることが可能となる。
このときに第1セットからの出力として得られる電圧値の変化の値ΔeをkFzvとする。
一方、第2セットでは、加わる荷重が車両質量のみである場合、図3に示したような鉛直方向のみの力によるたわみに対しては、ひずみゲージ21〜24は鉛直に対して対向したひずみゲージ同士に同じ応力が加わることになる。このため、第2セットの出力電圧の変動はない。しかし、車両が動くと、前後方向にも力が加わることになるため、第2セットのひずみゲージ21〜24のそれぞれに付いても加わる応力にアンバランスが生じるため、出力電圧も変動することになる。この第2セットからの出力として得られる電圧値の変化の値ΔeをkFxvとする。
第1セットおよび第2セットからのそれぞれの出力電圧値を車両が動いてホイール1が回転した状態で計測して、その値をグラフ化すると、図4に示すように、ホイール1回転につき2サイクルのサインカーブグラフが得られる。図4において、縦軸は電圧値、横軸はホイール1の回転角度である。図からわかるように、第1セットと第2セットから出力値は、ひずみゲージの取り付け位置に応じてその周期がじれている。すなわち、第1セットから得られる出力電圧値kFzvのカーブに対して、第2セットから得られる出力電圧値kFxvのカーブは45度(1/8周期)ずれたものとなっている。
このようにして得られた出力電圧値kFzvを下記(2)式のように回転角要素を加えて算出することで、ホイールにかかる鉛直方向の力Fzを求めることができる。
Fz=kFzv×cos(2θ)+kFxv×sin(2θ) …(2)
なお、1回転にわたる鉛直方向の全力kFzを求めるためには(2)式についてθ=1〜360°の総和を求めればよい。
同様に、車両の前後方向(前後の水平方向)の力Fxは(3)式により求めることができる。
Fx=kFzv×sin(2θ)+kFxv×cos(2θ) …(3)
1回転にわたる水平方向の全力kFxを求めるためには(3)式についてθ=1〜360°の総和を求めればよい。
図4に示したように、本実施形態による第1セットおよび第2セットのそれぞれから得られる出力電圧値は、ホイール1回転について2サイクルであるため、それぞれから得られる力kFzおよびkFzについてもホイール1回転について2サイクルとなる。しかし、後述する他の分力は、ホイール1回転について1サイクルの出力であるため、上記したkFzv、kFzvについてもホイール1回転について1サイクルに補正したほうが取り扱いやすい。
そこで、下記(4)および(5)式によりホイール1回転について1サイクルに補正する。
tFzv=kFzv×cosθ+kFxv×sinθ …(2)
tFzv=kFzv×sinθ+kFxv×cosθ …(3)
図5は下記(4)および(5)式により補正したホイール1回転につき1サイクルのグラフを図4に示した元の出力電圧値のグラフに重ねたものである。なお、図4および図5は、鉛直方向にのみ荷重が加わった状態をモデル化してしましたものであり、実際に得られるグラフは車両の加重バランス、走行速度、ホールバラ何砂祖さまざまな要因によって変化することになる。
このように本実施形態によれば、非常に簡単な構成で、6分力のうちの鉛直方向の力Fzと前後方向の力Fxを計測することができる。
次に、他の4分力について説明する。
図6は、鉛直方向の力Fzおよび前後方向の力Fxに対して垂直な方向の力、すなわちホイールに垂直な車軸方向の力Fyを計測するためのひずみゲージの取り付け位置を示す図面であり、(a)は車両ホイール内側正面図、(b)は(a)におけるA−A線に沿う断面図である。図7は、このホイールに垂直な車軸方向の力Fyを計測するためのひずみゲージの接続を示す回路図である。
力Fyの計測には、ホイール1の中心200からリム2方向へ延びたスポーク201〜208の内側に、一つのスポークに対して中心端側と外周端側の2箇所にひずみゲージ31〜46を取り付けている(これらのひずみゲージ31〜46を第3セットとする)。ひずみゲージ31〜46の取り付け方向は、ホイールの回転方向(図中矢印C)のひずみを計測できる方向である。スポークに対する取り付け位置は、本実施形態では、図6(a)に示したようにホイール内側(車軸側)であるが、外側であってもよい。
各ひずみゲージ31〜46は、図7に示すように、2つのホイートストンブリッジ回路が並列に接続されるようにブリッジ接続されている。
第1のホイートストンブリッジ回路300には、ひずみゲージ31があるスポーク201に対して90度離れた位置にあるスポーク203のひずみゲージ35が同じ抵抗位置(R2)となるように接続されている。同様に抵抗位置(R3)にはひずみゲージ32と36が接続されている。抵抗位置(R4)には、ひずみゲージ35があるスポーク203からさらに90度離れたスポーク205にあるひずみゲージ39とそこからさらに90度離れたスポーク207にあるひずみゲージ43が接続され、抵抗位置(R1)には、同様にひずみゲージ40と44が接続されている。
第2のホイートストンブリッジ回路301も同様であり、第1のホイートストンブリッジ回路300の場合と45度離れたそれぞれのスポークに取り付けられたひずみゲージで構成されている。すなわち、スポークひずみゲージ33があるスポーク202に対して90度離れた位置にあるスポーク204のひずみゲージ37が同じ抵抗位置(R2)となるように接続され、同様に抵抗位置(R3)にはひずみゲージ34と38、抵抗位置(R4)にはひずみゲージ41と45、抵抗位置(R1)にはひずみゲージ42と46が接続されている。
すなわち、互いに90度離れたスポークに取り付けられているひずみゲージ31、32、35、36、39、40、43、および44により第1のホイートストンブリッジ回路300が構成されており、第1のホイートストンブリッジ回路を構成するひずみゲージが取り付けられているスポークに対して45度離れたスポークに取り付けられているひずみゲージ33、34、37、38、41、42、45、および46により第2のホイートストンブリッジ回路301が構成されている。
このように接続することで、ホイールの回転に伴うホイールに垂直な車軸方向の力Fyをホイートストン回路の出力電圧(電圧値の変化Δe)として計測することができる。
図8は、鉛直方向および前後方向に対して垂直な方向のモーメント、すなわちホイールに垂直な車軸方向のモーメントMyを計測するためのひずみゲージの取り付け位置を示す図面であり、(a)は車両ホイール内側正面図、(b)は(a)におけるB−B線に沿う断面図である。図9は、このホイールに垂直な車軸方向のモーメントMyを計測するためのひずみゲージの接続を示す回路図である。
モーメントMyの計測には、ホイール1のスポーク201〜208の中心端側に、一つのスポークの側面にそれぞれ1つ、したがって、1本のスポークに2個ひずみゲージ51〜66を取り付けている(これらのひずみゲージ51〜66を第4セットとする)。
各ひずみゲージ51〜66は、図9に示すように、2つのホイートストンブリッジ回路が並列に接続されるようにブリッジ接続されている。
第1のホイートストンブリッジ回路400には、ひずみゲージ51があるスポーク201に対して90度離れた位置にあるスポーク203のひずみゲージ55が同じ抵抗位置(R2)となるように接続されている。同様に抵抗位置(R3)にはひずみゲージ52と56が接続されている。抵抗位置(R4)には、ひずみゲージ55があるスポーク203からさらに90度離れたスポーク205にあるひずみゲージ59とそこからさらに90度離れたスポーク207にあるひずみゲージ63が接続され、抵抗位置(R1)には同様にひずみゲージ60と64が接続されている。
第2のホイートストンブリッジ回路401も同様であり、第1のホイートストンブリッジ回路400の場合と45度離れたそれぞれのスポークに取り付けられたひずみゲージで構成されている。すなわち、スポークひずみゲージ53があるスポーク202に対して90度離れた位置にあるスポーク204のひずみゲージ57が同じ抵抗位置(R2)となるように接続され、同様に抵抗位置(R3)にはひずみゲージ54と58、抵抗位置(R4)にはひずみゲージ61と65、抵抗位置(R1)にはひずみゲージ62と66が接続されている。
すなわち、互いに90度離れたスポークに取り付けられているひずみゲージ51、52、55、56、59、60、63、および64により第1のホイートストンブリッジ回路400が構成されており、第1のホイートストンブリッジ回路を構成するひずみゲージが取り付けられているスポークに対して45度離れたスポークに取り付けられているひずみゲージ53、54、57、58、61、62、65、および46により第2のホイートストンブリッジ回路401が構成されている。
このように接続することで、ホイールの回転に伴うホイールに垂直な車軸方向のモーメントMyをホイートストン回路の出力電圧(電圧値の変化Δe)として計測することができる。
図10は、前後方向のモーメントMxを計測するためのひずみゲージの取り付け位置を示す図面であり、(a)は車両ホイール内側正面図、(b)は(a)におけるB−B線に沿う断面図である。図11は、このホイールに垂直な車軸方向のモーメントMxを計測するためのひずみゲージの接続を示す回路図である。
モーメントMxの計測には、ホイール1の対向する位置にあるスポーク201と205の外周端側近くに、一つのスポークの側面にそれぞれ2つ、したがって、1本のスポークに対して4個(2本で合計8個)のひずみゲージ71〜78を取り付けている(これらのひずみゲージ71〜78を第5セットとする)。同一位置に取り付けられる2個のひずみゲージは互いに直交する向きとなるように取り付けている(図10(b)参照)。
各ひずみゲージ71〜78は、図11に示すように、ホイートストンブリッジ回路500となるように接続されており、ホイールを180度回転させたときに同じ位置にくるひずみゲージ同士が同じ抵抗位置となるようにブリッジ回路接続している。つまり、ひずみゲージ71とひずみゲージ77が抵抗位置(R1)、同様に、ひずみゲージ72とひずみゲージ78が抵抗位置(R3)、ひずみゲージ73とひずみゲージ75が抵抗位置(R4)、ひずみゲージ74とひずみゲージ76が抵抗位置(R1)となるようにそれぞれ接続されている。したがって、ひずみゲージは、一つのホイールでは180度離れた位置にある2本のスポークに取り付けられるので一つのホイールで合計8個のひずみゲージが取り付けられることになる。
このように接続することで、ホイールの回転に伴う車両の前後方向のモーメントMxをホイートストン回路の出力電圧(電圧値の変化Δe)として計測することができる。
図12は、ホイール鉛直方向のモーメントMzを計測するためのひずみゲージの取り付け位置を示す図面であり、(a)は車両ホイール内側正面図、(b)は(a)におけるB−B線に沿う断面図である。図13は、この鉛直方向のモーメントMzを計測するためのひずみゲージの接続を示す回路図である。
モーメントMzの計測には、ホイール1の対向する位置にあるスポーク203と207の外周端側近くに、一つのスポークの側面にそれぞれ2つ、したがって、1本のスポークに対して4個(2本で合計8個)のひずみゲージ81〜88を取り付けている(これらのひずみゲージ81〜88を第6セットとする)。同一位置に取り付けられる2個のひずみゲージは互いに直交する向きとなるように取り付けている(図1(b)参照)。つまり、モーメントMz計測のためのひずみゲージ81〜88は、前記したモーメントMxと同時計測が可能となるように、モーメントMxを計測するためのひずみゲージ71〜78を取り付けているスポーク201と205に対して90度離れたスポーク203と207に取り付けている。
各ひずみゲージ81〜88は、図13に示すように、ホイートストンブリッジ回路600となるように接続されており、ホイールを180度回転させたときに同一にくるひずみゲージ同士が同じ抵抗位置となるようにブリッジ回路接続している。つまり、ひずみゲージ71とひずみゲージ77が抵抗位置(R1)、同様に、ひずみゲージ72とひずみゲージ78が抵抗位置(R3)、ひずみゲージ73とひずみゲージ75が抵抗位置(R4)、ひずみゲージ74とひずみゲージ76が抵抗位置(R1)となるようにそれぞれ接続されている。
このように接続することで、ホイールの回転に伴う車両の前後方向のモーメントMzをホイートストン回路の出力電圧(電圧値の変化Δe)として計測することができる。
図14は、上述のようにして計測された6分力Fx、Fy、Fz、Mx、My、Mzを計測した結果をホイールの一回転として示したグラフである。なお、計測結果はいずれも各ホイートストンブリッジ回路からの電圧値(上述したΔe)であり、Fxは補正後のtFxv、FyはFyv、Fzは補正後のtFzv、MxはMxv、MyはMyv、MzはMzvである。
図示するように、本実施形態によれば、6分力のすべてがその出力周期に差があり、はっきりと別れて計測されるのがわかる。しかも、ホイールに取り付けるは、極軽いひずみゲージのみでよいため、それを複数個取り付け付けたとしてもホイールに対する質量増加などはホイールの質量に対して非常に少なく、6文力の計測に与える影響は無視できるほど少なく、正確な6分力の計測が可能となる。
なお、6分力の計測は、たとえば、各図に示したように、ひずみゲージを各分力ごとに個別に取り付けてそれぞれを別々に計測してもよいし、すべてのひずみゲージを一つのホイールに取り付けて一度に計測することも可能である。
以上本発明を適用した実施形態を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。たとえば、ひずみゲージの一部はスポークに取り付けているが同様の作用を示す部材であればよい。これは、ホイール形状やデザインなどによりその名称が異なる場合があり、たとえば、ディスク、ビーム等さまざまな名称が用いられているものがある。しかしそれらはいずれもホイールの中心とリムを接続する部材であって、名称の違いに過ぎない。したがって、上述した実施形態として示したスポークと同様作用を示す部材にひずみゲージを取り付ければ、本発明は実施可能である。
また、上述した各ホイートストンブリッジ回路は、すべてのひずみゲージをブリッジ接続することのみで構成したが、回路内にはブリッジ電圧(図中E)に対する出力電圧(図中e)を補正するための固定抵抗器や可変抵抗器などをさらに追加してもよい。
本発明は、自動車のホイールに加わる分力の計測に用いられる他、自動二輪車、自転車、その他車両以外の回転物体に加わる分力の計測にも使用することができる。
本発明を適用したひずみゲージ取り付け位置を示す図面であり、(a)は車両ホイール内側正面図、(b)は(a)におけるA−A線に沿う断面図である。 ひずみゲージの接続を示す回路図であり、(a)は第1セットの回路図、(b)は第2セットの回路図である。 ホイールに鉛直方向の荷重が加わった場合のホイールのたわみを説明する説明図である。 第1セットおよび第2セットからのそれぞれの出力電圧値のグラフである。 図4に示したそれぞれの出力電圧値をホイール1回転につき1サイクルに補正したグラフである。 鉛直方向の力Fzおよび前後方向の力Fxに対して垂直な方向の力Fyを計測するためのひずみゲージの取り付け位置を示す図面であり、(a)は車両ホイール内側正面図、(b)は(a)におけるA−A線に沿う断面図である。 ホイールに垂直な車軸方向の力Fyを計測するためのひずみゲージの接続を示す回路図である。 鉛直方向および前後方向に対して垂直な方向のモーメントMyを計測するためのひずみゲージの取り付け位置を示す図面であり、(a)は車両ホイール内側正面図、(b)は(a)におけるB−B線に沿う断面図である。 ホイールに垂直な車軸方向のモーメントMyを計測するためのひずみゲージの接続を示す回路図である。 前後方向のモーメントMxを計測するためのひずみゲージの取り付け位置を示す図面であり、(a)は車両ホイール内側正面図、(b)は(a)におけるB−B線に沿う断面図である。 ホイールに垂直な車軸方向のモーメントMxを計測するためのひずみゲージの接続を示す回路図である。 鉛直方向のモーメントMzを計測するためのひずみゲージの取り付け位置を示す図面であり、(a)は車両ホイール内側正面図、(b)は(a)におけるB−B線に沿う断面図である。 鉛直方向のモーメントMzを計測するためのひずみゲージの接続を示す回路図である。 6分力Fx、Fy、Fz、Mx、My、Mzを計測した結果(電圧値)をホイールの一回転として示したグラフである。
符号の説明
1…ホイール、
2…リム、
11〜14、21〜24、31〜46、51〜66、71〜78、81〜88…ひずみゲージ、
201〜208…スポーク、
100、101、300、301、400、401、500、600…ホイートストンブリッジ回路。

Claims (6)

  1. ホイールのリムに所定間隔開けて取り付けられ、互いにブリッジ接続された複数のひずみゲージを有し、
    前記ひずみゲージは、前記ホイール中心からひずみゲージ取り付け位置を見た角度がそれぞれ90度離れている4個のひずみゲージよりなる第1セットと、
    前記第1セットに対して45度ずれて配置された4個のひずみゲージよりなる第2セットと、を有して、
    前記第1セットおよび前記第2セットは、それぞれ個別にブリッジ接続されていることを特徴とするホイールの分力計測装置。
  2. 前記第1セットおよび前記第2セットからの出力は、前記ひずみゲージの取り付け位置に応じて出力値の周期がずれていることを特徴とする請求項記載のホイールの分力計測装置。
  3. 前記ホイールに45度間隔で設けられているホイール中心からリム方向への延びたスポークのそれぞれに、一つのスポークにつき中心端側と外周端側の2箇所に取り付けられたひずみゲージと、
    互いに90度離れたスポークに取り付けられている前記ひずみゲージをブリッジ接続した第1のブリッジ回路と、
    前記第1のブリッジ回路を構成する前記ひずみゲージが取り付けられている前記スポークに対して45度離れた前記スポークに取り付けられている前記ひずみゲージをブリッジ接続し、前記第1のブリッジ回路と並列に接続された第2のブリッジ回路と、
    を有する第3セットをさらに有することを特徴とする請求項1または2記載のホイールの分力計測装置。
  4. 前記ホイールに45度間隔で設けられているホイール中心からリム方向への延びたスポークのそれぞれに、一つのスポークにつき中心端側の側面2箇所に取り付けられたひずみゲージと、
    互いに90度離れた前記スポークに取り付けられている前記ひずみゲージをブリッジ接続した第1のブリッジ回路と、
    前記第1のブリッジ回路を構成する前記ひずみゲージが取り付けられている前記スポークに対して45度離れた前記スポークに取り付けられている前記ひずみゲージをブリッジ接続し、前記第1のブリッジ回路と並列に接続された第2のブリッジ回路と、
    を有する第4セットをさらに有することを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載のホイールの分力計測装置。
  5. 前記ホイールにホイール中心からリム方向への延びたスポークのうち180度離れた位置に設けられている前記スポークのそれぞれに、一つのスポークにつき外周端側の両側面にそれぞれ2個互いに直交するように取り付けられた合計4個のひずみゲージと、
    前記180度離れた位置に設けられた2つの前記スポークに取り付けられている合計8個の前記ひずみゲージをブリッジ接続したブリッジ回路と、
    を有する第5セットをさらに有することを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載のホイールの分力計測装置。
  6. 前記第5セットと同一構成であり、前記第5セットのひずみゲージを取り付けたスポークに対して90度離れた位置にあるスポークに取り付けられた合計8個の前記ひずみゲージにより構成されたブリッジ回路を有する第6セットをさらに有することを特徴とする請求項記載のホイールの分力計測装置。
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