しかしながら、上記特許文献1,2、及び上記非特許文献1,2に記載の装置では、ひとつのモーメントの検出感度を調整しようとして部材の大きさを調整した場合には、相互干渉により、他の力やモーメントの検出感度にも影響が出てしまい、各モーメントの検出感度と力の検出感度とを独立して調整することが非常に困難である、という問題があった。
本発明は上記問題点を解決するために成されたものであり、設計時において、モーメントの検出感度と力の検出感度とを独立して調整することがより容易となる分力計を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1の発明の分力計は、所定間隔隔てて所定方向に基体から延出した所定高さの一対の支柱と、上面に受力面を備えると共に、厚みが前記支柱の高さより薄くかつ長さが前記所定間隔より短い中央剛体部と、前記中央剛体部の一端を前記中央剛体部の上面側で前記一対の支柱の一方の先端部に連結すると共に、前記中央剛体部の前記所定方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の第1の薄肉部と、前記中央剛体部の他端を前記中央剛体部の上面側で前記一対の支柱の他方の先端部に連結すると共に、前記中央剛体部の前記所定方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の第2の薄肉部と、前記第1の薄肉部の2箇所、及び前記第2の薄肉部の2箇所に取り付けられた4つの第1の歪みゲージと、前記第1の薄肉部の2箇所、及び前記第2の薄肉部の2箇所に取り付けられた4つの第2の歪みゲージと、を備え、前記基体は、前記基体の一端側に形成された第1の貫通孔によって形成され、かつ前記中央剛体部の長さ方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の第3の薄肉部と、前記基体の他端側に形成された第2の貫通孔によって形成され、かつ前記中央剛体部の長さ方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の第4の薄肉部と、を含んで構成され、前記第3の薄肉部の2箇所、及び前記第4の薄肉部の2箇所に取り付けられた4つの第3の歪みゲージを更に備えている。
4つの第1の歪みゲージは、例えば、前記中央剛体部の一端と前記第1の薄肉部との連結部分、前記第1の薄肉部と前記一対の支柱の一方の先端部との連結部分、前記中央剛体部の他端と前記第2の薄肉部との連結部分、及び前記第2の薄肉部と前記一対の支柱の他方の先端部との連結部分に取り付けられる。
また、4つの第2の歪みゲージは、例えば、前記中央剛体部の一端と前記第1の薄肉部との連結部分、前記第1の薄肉部と前記一対の支柱の一方の先端部との連結部分、前記中央剛体部の他端と前記第2の薄肉部との連結部分、及び前記第2の薄肉部と前記一対の支柱の他方の先端部との連結部分に取り付けられる。
第1の発明の分力計によれば、第1の歪みゲージ(または第2の歪みゲージ)を用いて中央剛体部に作用する所定方向の力を検出することができ、また、第2の歪みゲージ(または第1の歪みゲージ)を用いて中央剛体部に作用する前記所定方向及び中央剛体部の長さ方向に直交する方向の軸回りのモーメントを検出することができる。すなわち、このような第1の発明の分力計は2分力計として機能する。
第1の発明の分力計によれば、設計時に、中央剛体部の長さを調整することにより、第1の歪みゲージ(または第2の歪みゲージ)による中央剛体部に作用する所定方向の力の検出感度に影響を及ぼすことなく、第2の歪みゲージ(または第1の歪みゲージ)による中央剛体部に作用する前記所定方向及び中央剛体部の長さ方向に直交する方向の軸回りのモーメントの検出感度を調整することができる。従って、第1の発明の分力計によれば、設計時において、モーメントの検出感度と力の検出感度とを独立して調整することがより容易となる。
また、このような構成をとることで、従来の分力計と比較して小型化が可能となり(例えば、厚さを薄く設計することが可能となり)、様々な検出対象物に対して組み込み易くなる。
なお、前記基体は、前記基体の一端側に形成された第1の貫通孔によって形成され、かつ前記中央剛体部の長さ方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の第3の薄肉部と、前記基体の他端側に形成された第2の貫通孔によって形成され、かつ前記中央剛体部の長さ方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の第4の薄肉部と、を含んで構成し、前記第3の薄肉部、及び前記第4の薄肉部に取り付けられた4つの第3の歪みゲージを備えている。
このような構成の場合、第1の歪みゲージ(または第2の歪みゲージ)を用いて中央剛体部に作用する所定方向の力を検出することができ、また、第2の歪みゲージ(または第1の歪みゲージ)を用いて中央剛体部に作用する前記所定方向及び中央剛体部の長さ方向に直交する方向の軸回りのモーメントを検出することができ、更に、第3の歪みゲージを用いて中央剛体部に作用する長さ方向の力を検出することができる。すなわち、このように構成した場合には、第1の発明の分力計は、3分力計として機能する。
このような構成にすることで、設計時に、中央剛体部の長さを調整することにより、第1の歪みゲージ(または第2の歪みゲージ)、及び第3の歪みゲージによる中央剛体部に作用する所定方向の力の検出感度及び長さ方向の検出感度に影響を及ぼすことなく、第2の歪みゲージ(または第1の歪みゲージ)による中央剛体部に作用する前記所定方向及び中央剛体部の長さ方向に直交する方向の軸回りのモーメントの検出感度を調整することができる。従って、設計時において、モーメントの検出感度と力の検出感度とを独立して調整することがより容易となる。
また、このような構成をとることで、従来の分力計と比較して小型化が可能となり(例えば、厚さを薄く設計することが可能となり)、様々な検出対象物に対して組み込み易くなる。
なお、4つの第3の歪みゲージは、例えば、前記第3の薄肉部の上下方向の両端部分、及び前記第4の薄肉部の上下方向の両端部分に取り付けられる。
また、上記目的を達成するために、第2の発明の分力計は、所定間隔隔てて所定方向に基体から延出した所定高さの一対の支柱と、上面に受力面を備えると共に、厚みが前記支柱の高さより薄くかつ長さが前記所定間隔より短い中央剛体部と、前記中央剛体部の一端を前記中央剛体部の上面側で前記一対の支柱の一方の先端部に連結すると共に、前記中央剛体部の前記所定方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の第1の薄肉部と、前記中央剛体部の他端を前記中央剛体部の上面側で前記一対の支柱の他方の先端部に連結すると共に、前記中央剛体部の前記所定方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の第2の薄肉部と、前記基体の一端側に形成された第1の貫通孔によって形成され、かつ前記中央剛体部の長さ方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の第3の薄肉部と、前記基体の他端側に形成された第2の貫通孔によって形成され、かつ前記中央剛体部の長さ方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の第4の薄肉部とを備えた2つの構造物であって、一方の構造物の第1の薄肉部と他方の構造物の第1の薄肉部との距離と、一方の構造物の第2の薄肉部と他方の構造物の第2の薄肉部との距離とが同一となるように配置された2つの構造物と、前記一方の構造物の中央剛体部と前記他方の構造物の中央剛体部とを連結する連結用剛体部と、前記一方の構造物の前記第1の薄肉部、前記一方の構造物の前記第2の薄肉部、前記他方の構造物の前記第1の薄肉部、及び前記他方の構造物の前記第2の薄肉部に取り付けられた4つの第1の歪みゲージと、前記一方の構造物の前記第1の薄肉部、前記一方の構造物の前記第2の薄肉部、前記他方の構造物の前記第1の薄肉部、及び前記他方の構造物の前記第2の薄肉部に取り付けられた4つの第2の歪みゲージと、前記一方の構造物の前記第1の薄肉部、前記一方の構造物の前記第2の薄肉部、前記他方の構造物の前記第1の薄肉部、及び前記他方の構造物の前記第2の薄肉部に取り付けられた4つの第3の歪みゲージと、前記一方の構造物の前記第3の薄肉部、前記一方の構造物の前記第4の薄肉部、前記他方の構造物の前記第3の薄肉部、及び前記他方の構造物の前記第4の薄肉部に取り付けられた4つの第4の歪みゲージと、前記一方の構造物の前記第3の薄肉部、前記一方の構造物の前記第4の薄肉部、前記他方の構造物の前記第3の薄肉部、及び前記他方の構造物の前記第4の薄肉部に取り付けられた4つの第5の歪みゲージとを備えている。
このような第2の発明の分力計によれば、第1の歪みゲージ、第2の歪みゲージ、及び第3の歪みゲージを用いて連結用剛体部に作用する所定方向の力と、連結用剛体部に作用する所定方向及び中央剛体部の長さ方向に直交する方向の軸回りのモーメントと、連結用剛体部に作用する中央剛体部の長さ方向の軸回りのモーメントとを検出することができる。また、第2の発明の分力計によれば、第4の歪みゲージ及び第5の歪みゲージを用いて連結用剛体部に作用する所定方向の軸回りのモーメントと、連結用剛体部に作用する上記長さ方向の力とを検出することができる。すなわち、このような第2の発明の分力計は5分力計として機能する。
このような第2の発明の分力計によれば、設計時に、中央剛体部の長さを調整することにより、連結用剛体部に作用する所定方向の力の検出感度及び長さ方向の力の検出感度に影響を及ぼすことなく、中央剛体部に作用する前記所定方向及び中央剛体部の長さ方向に直交する方向の軸回りのモーメントの検出感度を調整することができる。従って、第2の発明の分力計によれば、設計時において、モーメントの検出感度と力の検出感度とを独立して調整することがより容易となる。
また、このような構成をとることで、従来の分力計と比較して小型化が可能となり(例えば、厚さを薄く設計することが可能となり)、様々な検出対象物に対して組み込み易くなる。
なお、4つの第1の歪みゲージは、例えば、前記一方の構造物の前記中央剛体部の一端と前記第1の薄肉部との連結部分、前記一方の構造物の前記中央剛体部の他端と前記第2の薄肉部との連結部分、前記他方の構造物の前記中央剛体部の一端と前記第1の薄肉部との連結部分、及び前記他方の構造物の前記中央剛体部の他端と前記第2の薄肉部との連結部分に取り付けられる。
また、4つの第2の歪みゲージは、例えば、前記一方の構造物の前記一対の支柱の一方の先端部と前記第1の薄肉部との連結部分、前記一方の構造物の前記一対の支柱の他方の先端部と前記第2の薄肉部との連結部分、前記他方の構造物の前記一対の支柱の一方の先端部と前記第1の薄肉部との連結部分、及び前記他方の構造物の前記一対の支柱の他方の先端部と前記第2の薄肉部との連結部分に取り付けられる。
また、4つの第3の歪みゲージは、例えば、前記一方の構造物の前記一対の支柱の一方の先端部と前記第1の薄肉部との連結部分、前記一方の構造物の前記中央剛体部の他端と前記第2の薄肉部との連結部分、前記他方の構造物の前記中央剛体部の一端と前記第1の薄肉部との連結部分、及び前記他方の構造物の前記一対の支柱の他方の先端部と前記第2の薄肉部との連結部分に取り付けられる。
また、4つの第4の歪みゲージは、例えば、前記一方の構造物の前記第3の薄肉部の上下方向における下端部分、前記一方の構造物の前記第4の薄肉部の上下方向における下端部分、前記他方の構造物の前記第3の薄肉部の上下方向における上端部分、及び前記他方の構造物の前記第4の薄肉部の上下方向における上端部分に取り付けられる。
また、4つの第5の歪みゲージは、例えば、前記一方の構造物の前記第3の薄肉部の上下方向における上端部分、前記一方の構造物の前記第4の薄肉部の上下方向における上端部分、前記他方の構造物の前記第3の薄肉部の上下方向における下端部分、及び前記他方の構造物の前記第4の薄肉部の上下方向における下端部分に取り付けられる。
また、前記連結用剛体部を、前記連結用剛体部の前記一方の構造物側であって前記連結用剛体部の中央部に隣接する位置に形成された第3の貫通孔によって形成され、かつ前記中央剛体部の長さ方向及び前記所定方向と直交する方向の前記連結用剛体部の中央部に作用する力に応じて伸縮する薄肉の第5の薄肉部と、前記連結用剛体部の前記一方の構造物側であって前記連結用剛体部の中央部に隣接すると共に、前記第3の貫通孔から前記一方の構造物の前記中央剛体部の長さ方向に第1の距離離れた位置に形成された第4の貫通孔によって形成され、かつ前記連結用剛体部の中央部の前記直交する方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の第6の薄肉部と、前記連結用剛体部の前記他方の構造物側であって前記連結用剛体部の中央部に隣接すると共に、前記第3の貫通孔から前記直交する方向に第2の距離離れた位置に形成された第5の貫通孔によって形成され、かつ前記連結用剛体部の中央部の前記直交する方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の第7の薄肉部と、前記連結用剛体部の前記他方の構造物側であって前記連結用剛体部の中央部に隣接すると共に、前記第5の貫通孔から前記他方の構造物の前記中央剛体部の長さ方向に前記第1の距離離れた位置に形成された第6の貫通孔によって形成され、かつ前記連結用剛体部の中央部の前記直交する方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の第8の薄肉部と、を含んで構成し、前記第5の薄肉部、前記第6の薄肉部、前記第7の薄肉部、及び前記第8の薄肉部に取り付けられた4つの第6の歪みゲージを更に備えるようにしてもよい。
このような構成の場合における第2の発明の分力計は、更に、第6の歪みゲージを用いて、連結用剛体部の中央部に作用する上記所定方向及び上記長さ方向に直交する方向の力を検出することができる。すなわち、このような場合の第2の発明の分力計は6分力計として機能する。
このような構成にすることで、設計時に、中央剛体部の長さを調整することにより、中央剛体部の中央部に作用する所定方向の力の検出感度、長さ方向の力の検出感度、及び上記直交する方向の力の検出感度に影響を及ぼすことなく、中央剛体部の中央部に作用する前記所定方向及び中央剛体部の長さ方向に直交する方向の軸回りのモーメントの検出感度を調整することができる。従って、設計時において、モーメントの検出感度と力の検出感度とを独立して調整することがより容易となる。
また、このような構成をとることで、従来の分力計と比較して小型化が可能となり(例えば、厚さを薄く設計することが可能となり)、様々な検出対象物に対して組み込み易くなる。
なお、4つの第6の歪みゲージは、例えば、前記第5の薄肉部の前記連結用剛体部の中央部が隣接する側と逆側の端部、前記第6の薄肉部の前記連結用剛体部の中央部が隣接する側と逆側の端部、前記第7の薄肉部の前記連結用剛体部の中央部が隣接する側と逆側の端部、及び前記第8の薄肉部の前記連結用剛体部の中央部が隣接する側と逆側の端部に取り付けられる。
また、4つの第6の歪みゲージは、例えば、前記第5の薄肉部の前記連結用剛体部の中央部が隣接する側の端部、前記第6の薄肉部の前記連結用剛体部の中央部が隣接する側の端部、前記第7の薄肉部の前記連結用剛体部の中央部が隣接する側の端部、及び前記第8の薄肉部の前記連結用剛体部の中央部が隣接する側の端部に取り付けられる。
また、上記目的を達成するために、第3の発明の分力計は、所定間隔隔てて所定方向に基体から延出した所定高さの一対の支柱と、上面に受力面を備えると共に、厚みが前記支柱の高さより薄くかつ長さが前記所定間隔より短い中央剛体部と、前記中央剛体部の一端を前記中央剛体部の上面側で前記一対の支柱の一方の先端部に連結すると共に、前記中央剛体部の前記所定方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の第1の薄肉部と、前記中央剛体部の他端を前記中央剛体部の上面側で前記一対の支柱の他方の先端部に連結すると共に、前記中央剛体部の前記所定方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の第2の薄肉部と、前記基体の一端側に形成された第1の貫通孔によって形成され、かつ前記中央剛体部の長さ方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の第3の薄肉部と、前記基体の他端側に形成された第2の貫通孔によって形成され、かつ前記中央剛体部の長さ方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の第4の薄肉部とを備えた2つの構造物であって、一方の構造物の第1の薄肉部と他方の構造物の第1の薄肉部との距離と、一方の構造物の第2の薄肉部と他方の構造物の第2の薄肉部との距離とが同一となるように配置された2つの構造物と、前記一方の構造物の中央剛体部と前記他方の構造物の中央剛体部とを連結する連結用剛体部であって、前記連結用剛体部の前記一方の構造物側であって前記連結用剛体部の中央部に隣接する位置に形成された第3の貫通孔によって形成され、かつ前記中央剛体部の長さ方向及び前記所定方向と直交する方向の、前記連結用剛体部の中央部に作用する力に応じて伸縮する薄肉の第5の薄肉部、前記連結用剛体部の前記一方の構造物側であって前記連結用剛体部の中央部に隣接すると共に、前記第3の貫通孔から前記一方の構造物の前記中央剛体部の長さ方向に第1の距離離れた位置に形成された第4の貫通孔によって形成され、かつ前記連結用剛体部の中央部の、前記直交する方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の第6の薄肉部、前記連結用剛体部の前記他方の構造物側であって前記連結用剛体部の中央部に隣接すると共に、前記第3の貫通孔から前記直交する方向に第2の距離離れた位置に形成された第5の貫通孔によって形成され、かつ前記連結用剛体部の中央部の、前記直交する方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の第7の薄肉部、及び前記連結用剛体部の前記他方の構造物側であって前記連結用剛体部の中央部に隣接すると共に、前記第5の貫通孔から前記他方の構造物の前記中央剛体部の長さ方向に前記第1の距離離れた位置に形成された第6の貫通孔によって形成され、かつ前記連結用剛体部の中央部の、前記直交する方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の第8の薄肉部を含んで構成された連結用剛体部と、前記一方の構造物の前記第1の薄肉部、前記一方の構造物の前記第2の薄肉部、前記他方の構造物の前記第1の薄肉部、及び前記他方の構造物の前記第2の薄肉部に取り付けられた4つの第1の歪みゲージと、前記一方の構造物の前記第1の薄肉部、前記一方の構造物の前記第2の薄肉部、前記他方の構造物の前記第1の薄肉部、及び前記他方の構造物の前記第2の薄肉部に取り付けられた4つの第2の歪みゲージと、前記一方の構造物の前記第1の薄肉部、前記一方の構造物の前記第2の薄肉部、前記他方の構造物の前記第1の薄肉部、及び前記他方の構造物の前記第2の薄肉部に取り付けられた4つの第3の歪みゲージと、前記一方の構造物の前記第3の薄肉部、前記一方の構造物の前記第4の薄肉部、前記他方の構造物の前記第3の薄肉部、及び前記他方の構造物の前記第4の薄肉部に取り付けられた4つの第4の歪みゲージと、前記第5の薄肉部、前記第6の薄肉部、前記第7の薄肉部、及び前記第8の薄肉部に取り付けられた4つの第5の歪みゲージと、前記第5の薄肉部、前記第6の薄肉部、前記第7の薄肉部、及び前記第8の薄肉部に取り付けられた4つの第6の歪みゲージとを備えている。
第3の発明の分力計によれば、第1の歪みゲージ、第2の歪みゲージ、第3の歪みゲージを用いて連結用剛体部に作用する所定方向の力と、連結用剛体部に作用する所定方向及び中央剛体部の長さ方向に直交する方向の軸回りのモーメントと、連結用剛体部に作用する中央剛体部の長さ方向の軸回りのモーメントとを検出することができる。また、第3の発明の分力計によれば、第4の歪みゲージ、第5の歪みゲージ、第6の歪みゲージを用いて連結用剛体部に作用する上記長さ方向の力と、連結用剛体部に作用する所定方向の軸回りのモーメントと、連結用剛体部に作用する上記所定方向及び上記長さ方向に直交する方向の力とを検出することができる。すなわち、第3の発明の分力計は6分力計として機能する。
第3の発明の分力計によれば、設計時に、中央剛体部の長さを調整することにより、連結用剛体部の中央部に作用する所定方向の力の検出感度、長さ方向の力の検出感度、及び上記直交する方向の力の検出感度に影響を及ぼすことなく、連結用剛体部の中央部に作用する前記所定方向及び中央剛体部の長さ方向に直交する方向の軸回りのモーメントの検出感度を調整することができる。
また、第3の発明の分力計によれば、設計時に、第3の貫通孔と第4の貫通孔との間隔、及び第5の貫通孔と第6の貫通孔との間隔を調整して中央部の長さ方向の大きさ(長さ)を調整することにより、所定方向の力の検出感度、長さ方向の力の検出感度、及び上記直交する方向の力の検出感度に影響を及ぼすことなく、連結用剛体部の中央部に作用する前記所定方向の軸回りのモーメントの検出感度を調整することができる。
更に、第3の発明の分力計によれば、設計時に、一方の構造物の第1の薄肉部と他方の構造物の第1の薄肉部との距離(一方の構造物の第2の薄肉部と他方の構造物の第2の薄肉部との距離)を調整することにより、所定方向の力の検出感度、長さ方向の力の検出感度、及び上記直交する方向の力の検出感度に影響を及ぼすことなく、連結用剛体部の中央部に作用する前記長さ方向の軸回りのモーメントの検出感度を調整することができる。
従って、第3の発明の分力計によれば、設計時において、モーメントの検出感度と力の検出感度とを独立して調整することがより容易となる。
また、このような構成をとることで、従来の分力計と比較して小型化が可能となり(例えば、厚さを薄く設計することが可能となり)、様々な検出対象物に対して組み込み易くなる。
なお、4つの第1の歪みゲージは、例えば、前記一方の構造物の前記中央剛体部の一端と前記第1の薄肉部との連結部分、前記一方の構造物の前記中央剛体部の他端と前記第2の薄肉部との連結部分、前記他方の構造物の前記中央剛体部の一端と前記第1の薄肉部との連結部分、及び前記他方の構造物の前記中央剛体部の他端と前記第2の薄肉部との連結部分に取り付けられる。
また、4つの第2の歪みゲージは、例えば、前記一方の構造物の前記一対の支柱の一方の先端部と前記第1の薄肉部との連結部分、前記一方の構造物の前記一対の支柱の他方の先端部と前記第2の薄肉部との連結部分、前記他方の構造物の前記一対の支柱の一方の先端部と前記第1の薄肉部との連結部分、及び前記他方の構造物の前記一対の支柱の他方の先端部と前記第2の薄肉部との連結部分に取り付けられる。
また、4つの第3の歪みゲージは、例えば、前記一方の構造物の前記一対の支柱の一方の先端部と前記第1の薄肉部との連結部分、前記一方の構造物の前記中央剛体部の他端と前記第2の薄肉部との連結部分、前記他方の構造物の前記中央剛体部の一端と前記第1の薄肉部との連結部分、及び前記他方の構造物の前記一対の支柱の他方の先端部と前記第2の薄肉部との連結部分に取り付けられる。
また、4つの第4の歪みゲージは、例えば、前記一方の構造物の前記第3の薄肉部の上下方向における上端部分、前記一方の構造物の前記第4の薄肉部の上下方向における上端部分、前記他方の構造物の前記第3の薄肉部の上下方向における下端部分、及び前記他方の構造物の前記第4の薄肉部の上下方向における下端部分に取り付けられる。
また、4つの第5の歪みゲージは、例えば、前記第5の薄肉部の前記連結用剛体部の中央部が隣接する側と逆側の端部、前記第6の薄肉部の前記連結用剛体部の中央部が隣接する側と逆側の端部、前記第7の薄肉部の前記連結用剛体部の中央部が隣接する側と逆側の端部、及び前記第8の薄肉部の前記連結用剛体部の中央部が隣接する側と逆側の端部に取り付けられる。
また、4つの第6の歪みゲージは、例えば、前記第5の薄肉部の前記連結用剛体部の中央部が隣接する側の端部、前記第6の薄肉部の前記連結用剛体部の中央部が隣接する側の端部、前記第7の薄肉部の前記連結用剛体部の中央部が隣接する側の端部、及び前記第8の薄肉部の前記連結用剛体部の中央部が隣接する側の端部に取り付けられる。
また、上記目的を達成するために、第4の発明の分力計は、所定間隔隔てて所定方向に基体から延出した所定高さの一対の支柱と、上面に受力面を備えると共に、厚みが前記支柱の高さより薄くかつ長さが前記所定間隔より短い中央剛体部と、前記中央剛体部の一端を前記中央剛体部の上面側で前記一対の支柱の一方の先端部に連結すると共に、前記中央剛体部の前記所定方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の第1の薄肉部と、前記中央剛体部の他端を前記中央剛体部の上面側で前記一対の支柱の他方の先端部に連結すると共に、前記中央剛体部の前記所定方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の第2の薄肉部と、前記基体の一端側に形成された第1の貫通孔によって形成され、かつ前記中央剛体部の長さ方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の第3の薄肉部と、前記基体の他端側に形成された第2の貫通孔によって形成され、かつ前記中央剛体部の長さ方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の第4の薄肉部とを備えた2つの構造物であって、一方の構造物の第1の薄肉部と他方の構造物の第1の薄肉部との距離と、一方の構造物の第2の薄肉部と他方の構造物の第2の薄肉部との距離とが同一となるように配置された2つの構造物と、前記一方の構造物の中央剛体部と前記他方の構造物の中央剛体部とを連結する連結用剛体部であって、前記連結用剛体部の前記一方の構造物側であって前記連結用剛体部の中央部に隣接する位置に形成された第3の貫通孔によって形成され、かつ前記中央剛体部の長さ方向及び前記所定方向と直交する方向の、前記連結用剛体部の中央部に作用する力に応じて伸縮する薄肉の第5の薄肉部、前記連結用剛体部の前記一方の構造物側であって前記連結用剛体部の中央部に隣接すると共に、前記第3の貫通孔から前記一方の構造物の前記中央剛体部の長さ方向に第1の距離離れた位置に形成された第4の貫通孔によって形成され、かつ前記連結用剛体部の中央部の、前記直交する方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の第6の薄肉部、前記連結用剛体部の前記他方の構造物側であって前記連結用剛体部の中央部に隣接すると共に、前記第3の貫通孔から前記直交する方向に第2の距離離れた位置に形成された第5の貫通孔によって形成され、かつ前記連結用剛体部の中央部の、前記直交する方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の第7の薄肉部、前記連結用剛体部の前記他方の構造物側であって前記連結用剛体部の中央部に隣接すると共に、前記第5の貫通孔から前記他方の構造物の前記中央剛体部の長さ方向に前記第1の距離離れた位置に形成された第6の貫通孔によって形成され、かつ前記連結用剛体部の中央部の、前記直交する方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の第8の薄肉部、前記中央部の中央に設けられた四角形の貫通孔によって形成された4つの縁のうち対向する2辺の縁と受力部とを連結すると共に、該受力部の前記長さ方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の2つの第9の薄肉部、及び前記四角形の貫通孔によって形成された4つの縁のうち前記2辺と異なる対向する2辺の縁と受力部とを連結すると共に、該受力部の前記直交する方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の2つの第10の薄肉部を含んで構成された連結用剛体部と、前記一方の構造物の前記第1の薄肉部、前記一方の構造物の前記第2の薄肉部、前記他方の構造物の前記第1の薄肉部、及び前記他方の構造物の前記第2の薄肉部に取り付けられた4つの第1の歪みゲージと、前記一方の構造物の前記第1の薄肉部、前記一方の構造物の前記第2の薄肉部、前記他方の構造物の前記第1の薄肉部、及び前記他方の構造物の前記第2の薄肉部に取り付けられた4つの第2の歪みゲージと、前記一方の構造物の前記第1の薄肉部、前記一方の構造物の前記第2の薄肉部、前記他方の構造物の前記第1の薄肉部、及び前記他方の構造物の前記第2の薄肉部に取り付けられた4つの第3の歪みゲージと、前記一方の構造物の前記第3の薄肉部、前記一方の構造物の前記第4の薄肉部、前記他方の構造物の前記第3の薄肉部、及び前記他方の構造物の前記第4の薄肉部に取り付けられた4つの第4の歪みゲージと、前記第5の薄肉部、前記第6の薄肉部、前記第7の薄肉部、及び前記第8の薄肉部に取り付けられた4つの第5の歪みゲージと、前記2つの第10の薄肉部の一方の2箇所、及び前記2つの第10の薄肉部の他方の2箇所、または、前記2つの第9の薄肉部の一方の2箇所、及び前記2つの第9の薄肉部の他方の2箇所に取り付けられた4つの第6の歪みゲージとを備えている。
第4の発明の分力計によれば、第1の歪みゲージ、第2の歪みゲージ、第3の歪みゲージを用いて連結用剛体部の受力部に作用する所定方向の力と、連結用剛体部の受力部に作用する所定方向及び中央剛体部の長さ方向に直交する方向の軸回りのモーメントと、連結用剛体部の受力部に作用する中央剛体部の長さ方向の軸回りのモーメントとを検出することができる。
また、第4の発明の分力計によれば、第4の歪みゲージを用いて連結用剛体部の受力部に作用する上記長さ方向の力を検出することができ、第5の歪みゲージを用いて連結用剛体部の受力部に作用する上記所定方向及び上記長さ方向に直交する方向の力を検出することができる。更に、第6の歪みゲージを用いて連結用剛体部の受力部に作用する所定方向の軸回りのモーメントを検出することができる。すなわち、第4の発明の分力計は6分力計として機能する。
第4の発明の分力計によれば、設計時に、中央剛体部の長さを調整することにより、所定方向の力の検出感度、長さ方向の力の検出感度、及び上記直交する方向の力の検出感度に影響を及ぼすことなく、連結用剛体部の受力部に作用する前記所定方向及び中央剛体部の長さ方向に直交する方向の軸回りのモーメントの検出感度を調整することができる。
また、第4の発明の分力計によれば、設計時に、受力部の長さ方向(中央剛体部の長さ方向)の大きさ(長さ)、及び受力部の長さ方向と直交する方向の大きさを調整することにより、所定方向の力の検出感度、長さ方向の力の検出感度、及び上記直交する方向の力の検出感度に影響を及ぼすことなく、第6の歪みゲージの連結用剛体部の受力部に作用する前記所定方向の軸回りのモーメントの検出感度を調整することができる。
更に、第4の発明の分力計によれば、設計時に、一方の構造物の第1の薄肉部と他方の構造物の第1の薄肉部との距離(一方の構造物の第2の薄肉部と他方の構造物の第2の薄肉部との距離)を調整することにより、所定方向の力の検出感度、長さ方向の力の検出感度、及び上記直交する方向の力の検出感度に影響を及ぼすことなく、連結用剛体部の受力部に作用する前記長さ方向の軸回りのモーメントの検出感度を調整することができる。
従って、第4の発明の分力計によれば、設計時において、モーメントの検出感度と力の検出感度とを独立して調整することがより容易となる。
また、このような構成をとることで、従来の分力計と比較して小型化が可能となり(例えば、厚さを薄く設計することが可能となり)、様々な検出対象物に対して組み込み易くなる。
なお、4つの第1の歪みゲージは、例えば、前記一方の構造物の前記中央剛体部の一端と前記第1の薄肉部との連結部分、前記一方の構造物の前記中央剛体部の他端と前記第2の薄肉部との連結部分、前記他方の構造物の前記中央剛体部の一端と前記第1の薄肉部との連結部分、及び前記他方の構造物の前記中央剛体部の他端と前記第2の薄肉部との連結部分に取り付けられる。
また、4つの第2の歪みゲージは、例えば、前記一方の構造物の前記一対の支柱の一方の先端部と前記第1の薄肉部との連結部分、前記一方の構造物の前記一対の支柱の他方の先端部と前記第2の薄肉部との連結部分、前記他方の構造物の前記一対の支柱の一方の先端部と前記第1の薄肉部との連結部分、及び前記他方の構造物の前記一対の支柱の他方の先端部と前記第2の薄肉部との連結部分に取り付けられる。
また、4つの第3の歪みゲージは、例えば、前記一方の構造物の前記一対の支柱の一方の先端部と前記第1の薄肉部との連結部分、前記一方の構造物の前記中央剛体部の他端と前記第2の薄肉部との連結部分、前記他方の構造物の前記中央剛体部の一端と前記第1の薄肉部との連結部分、及び前記他方の構造物の前記一対の支柱の他方の先端部と前記第2の薄肉部との連結部分に取り付けられる。
また、4つの第4の歪みゲージは、例えば、前記一方の構造物の前記第3の薄肉部の上下方向における上端部分、前記一方の構造物の前記第4の薄肉部の上下方向における上端部分、前記他方の構造物の前記第3の薄肉部の上下方向における下端部分、及び前記他方の構造物の前記第4の薄肉部の上下方向における下端部分に取り付けられる。
また、4つの第5の歪みゲージは、例えば、前記第5の薄肉部の前記連結用剛体部の中央部が隣接する側と逆側の端部、前記第6の薄肉部の前記連結用剛体部の中央部が隣接する側と逆側の端部、前記第7の薄肉部の前記連結用剛体部の中央部が隣接する側と逆側の端部、及び前記第8の薄肉部の前記連結用剛体部の中央部が隣接する側と逆側の端部に取り付けられる。また、4つの第5の歪みゲージは、例えば、前記第5の薄肉部の前記連結用剛体部の中央部が隣接する側の端部、前記第6の薄肉部の前記連結用剛体部の中央部が隣接する側の端部、前記第7の薄肉部の前記連結用剛体部の中央部が隣接する側の端部、及び前記第8の薄肉部の前記連結用剛体部の中央部が隣接する側の端部に取り付けられる。
また、4つの第6の歪みゲージは、例えば、前記2つの第10の薄肉部の一方における前記一方の構造物側の面の両端部分、及び前記2つの第10の薄肉部の他方における前記他方の構造物側の面の両端部分に取り付けられる。
また、前記中央剛体部の剛性を高めるための補強材を前記中央剛体部に取り付けるようにしてもよい。これにより、中央剛体部の剛性が高まり、より精度良く検出対象の力及びモーメントを検出することができる。
更に、前記基体の第1の貫通孔及び第2の貫通孔の間の部分の剛性を高めるための補強材を前記基体の第1の貫通孔及び第2の貫通孔の間の部分に取り付けるようにしてもよい。これにより、基体の第1の貫通孔及び第2の貫通孔の間の部分の剛性が高まり、より精度良く検出対象の力及びモーメントを検出することができる。
以上、説明したように、第1〜第4の発明の各分力計によれば、より容易に、設計時において、モーメントの検出感度と力の検出感度とを独立して調整することができる。また、第1〜第4の発明の各分力計によれば、従来の分力計と比較して小型化が可能となり、様々な検出対象物に対して組み込み易くなる。
以上、説明したように、本発明に係る第1〜4の分力計によれば、より容易に、設計時において、モーメントの検出感度と力の検出感度とを独立して調整することができる、という効果が得られる。
また、本発明に係る第1〜4の分力計によれば、従来の分力計と比較して小型化が可能となり、様々な検出対象物に対して組み込み易くなる、という効果が得られる。
以下、図面を参照して、本発明の分力計の各実施の形態を詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
まず、第1の実施の形態について説明する。図1は、第1の実施の形態の分力計10の斜視図である。図2は第1の実施の形態の分力計10の正面図である。図3は第1の実施の形態の分力計10の上面図である。
図1及び図2に図示されるように、分力計10は、例えば、直方体形状剛体の一面を受力面11とし、受力面11と直交する一面を加工面12とし、加工面12に対して、受力面11から等距離の位置に受力面11との間が薄肉形状となるように2個の貫通孔13,14が設けられている。この2個の貫通孔13,14によって形成された薄肉形状の部分を薄肉部(起歪部)15,16とする。そして、分力計10では、図示されるように、貫通孔連結部17が設けられている。この貫通孔連結部17は、2個の貫通孔13,14が連結することにより形成された孔であり、この貫通孔連結部17の存在により、図中の中央剛体部18に同図中矢印方向(受力面11と垂直方向)の力が加えられた場合に、薄肉部15,16が伸縮するようになっている。
すなわち、本実施の形態の分力計10は、図4に示すように、所定間隔隔てて所定方向(支柱19の高さ方向,受力面11に垂直な方向)に基体1から延出した所定高さの一対の支柱19(19a,19b)と、上面に受力面11を備えると共に、厚みが支柱19の高さより薄くかつ長さが上記所定間隔より短い中央剛体部18と、を備えている。
薄肉部15は、中央剛体部18の一端を中央剛体部18の上面側で一対の支柱19の一方(支柱19a)の先端部に連結すると共に、中央剛体部18の上記所定方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の部材である。また、薄肉部16は、中央剛体部18の他端を中央剛体部18の上面側で一対の支柱19の他方(支柱19b)の先端部に連結すると共に、中央剛体部18の上記所定方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の部材である。なお、薄肉部15は、例えば、第1の薄肉部に対応し、薄肉部16は、例えば、第2の薄肉部に対応する。
また、中央剛体部18の一端と薄肉部15との連結部分(より具体的には、薄肉部15の中央剛体部18側の端部)に歪みゲージP4が取り付けられ、薄肉部15と一対の支柱19の一方(支柱19a)の先端部との連結部分(より具体的には、薄肉部15の支柱19a側の端部)に歪みゲージP1が取り付けられ、中央剛体部18の他端と薄肉部16との連結部分(より具体的には、薄肉部16の中央剛体部18側の端部)に歪みゲージP3が取り付けられ、薄肉部16と一対の支柱19の他方(支柱19b)の先端部との連結部分(より具体的には、薄肉部16の支柱19b側の端部)に歪みゲージP2が取り付けられている。なお、これら4枚の歪みゲージP1〜P4は、例えば、第1の発明の第1の歪みゲージに対応する。すなわち、4つの歪みゲージP1〜P4は、薄肉部15の2箇所、及び薄肉部16の2箇所に取り付けられている。
また、中央剛体部18の一端と薄肉部15との連結部分(より具体的には、薄肉部15の中央剛体部18側の端部)に歪みゲージL1が取り付けられ、薄肉部15と一対の支柱19の一方(支柱19a)の先端部との連結部分(より具体的には、薄肉部15の支柱19a側の端部)に歪みゲージL2が取り付けられ、中央剛体部18の他端と薄肉部16との連結部分(より具体的には、薄肉部16の中央剛体部18側の端部)に歪みゲージL3が取り付けられ、薄肉部16と一対の支柱19の他方(支柱19b)の先端部との連結部分(より具体的には、薄肉部16の支柱19b側の端部)に歪みゲージL4が取り付けられている。なお、これら4枚の歪みゲージL1〜L4は、例えば、第1の発明の第2の歪みゲージに対応する。すなわち、4つの歪みゲージL1〜L4は、薄肉部15の2箇所、及び薄肉部16の2箇所に取り付けられている。
具体的な検出方法の一例の詳細については後述するが、公知の技術を用いて、4枚の歪みゲージL1〜L4を用いて中央剛体部18に作用する所定方向(受力面11の法線ベクトルの方向(受力面11と垂直な方向))の力を検出することができ、また、4枚の歪みゲージP1〜P4を用いて中央剛体部18に作用する上記直交する方向の軸回りのモーメントを検出することができる。すなわち、本実施の形態の分力計10は、2分力計として機能する。
なお、直交座標系のX、Y、Z軸の三軸において、X軸の方向を長さ方向、Y軸の方向を上記直交する方向、Z軸の方向を上記所定方向とする。また、以降の説明では、Ffはf軸方向の作用する力を示し、Mmはm軸回りの作用するモーメントを示す。
本実施の形態の分力計10のような構造によれば、その設計時に、中央剛体部18の長さdを調整することにより、歪みゲージL1〜L4による中央剛体部に作用する所定方向の力(Fz)の検出感度に影響を及ぼすことなく、歪みゲージP1〜P4による中央剛体部18に作用する直交する方向の軸(Y軸)回りのモーメント(My)の検出感度を調整することができる。その理由について以下、説明する。
例えば、図5(A)に示すように大きさが2FであるFzが中央剛体部18に作用した場合、同図に図示されるように、歪みゲージL2及びL4の歪みは+εとなり、歪みゲージL1及びL3の歪みは−εとなる。このようにFzが中央剛体部18に作用した場合、理論上大きさの絶対値が同一となる歪みが歪みゲージL1〜L4の各々に生ずると考えられる。このとき2つの薄肉部(起歪板)15,16の一枚当たりに作用するFzの大きさはFであると考えられる。このとき薄肉部15,16を用いたFzの検出感度GFzは以下の式(1)によって表すことができ、また、薄肉部15,16の剛性Sは以下の式(2)によって表すことができる。
ただし、式(1)及び式(2)において、図5(B)に示すように、δは薄肉部15,16のたわみ、Lは薄肉部15,16の長さ、tは薄肉部15,16の厚み、bは薄肉部15,16の幅、Eは材質のヤング率(材料特性)である。なお、式(1)及び式(2)からも明らかなように、検出感度GFzと剛性Sは、L、t、bに関して背反関係にある。
また、図6に示すように、大きさがM(=F・(d/2)・2=F・d)であるMyが中央剛体部18に作用した場合、同図に図示されるように、歪みゲージP1及びP3の歪みは+εとなり、歪みゲージP2及びP4の歪みは−εとなる。このようにMyが中央剛体部18に作用した場合、理論上大きさの絶対値が同一となる歪みが歪みゲージP1〜P4の各々に生ずると考えられる。このとき薄肉部15,16を用いたMyの検出感度GMyは以下の式(3)によって表すことができ、また、薄肉部15,16の剛性S´は以下の式(4)によって表すことができる。
ただし、dは中央剛体部の長さであり、δは薄肉部15,16のたわみ、Lは薄肉部15,16の長さ、tは薄肉部15,16の厚み、bは薄肉部15,16の幅、Eは材質のヤング率(材料特性)である。
したがって、式(1)〜式(4)から明らかなように、設計時に、中央部の長さdを調整することにより、検出感度GFz及び剛性Sに影響なく、検出感度GMy及び剛性S´を調整することができる。
このように本実施の形態の分力計10によれば、設計時において、モーメントの検出感度と力の検出感度とを独立して調整することがより容易となる。
なお、Fz及びMyの検出方法の一例を説明する。例えば、図7に示すような、歪みゲージL1とL3とが対向すると共に、歪みゲージL2とL4とが対向するように構成されたFz(中央剛体部18に作用する上記所定方向の力)検出用ブリッジ、及び図8に示すような、歪みゲージP1とP3とが対向すると共に、歪みゲージP2とP4とが対向するように構成されたMy(中央剛体部18に作用する上記直交する方向の軸回りのモーメント)検出用ブリッジを用いて、ブリッジ印加電圧eが印加されたFz検出用ブリッジの出力電圧及びブリッジ印加電圧eが印加されたMy検出用ブリッジの出力電圧に基づいて、上記Fz及びMyを検出できる。
例えば、中央剛体部18の受力面11の中心を検定中心の位置とし、Fz及びMyがそれぞれ単独で中央剛体部18に作用した場合、入力(作用)される加重をi(i=Fz,My)で表すと、入力iに対するブリッジ2軸分の2分力ベクトル電圧出力(Vi 2×1)は、検出結果から定まるベクトル形式の定数αi 2×1を用いて、以下の式(5)、式(6)のように表すことができる。
ここで、αi Fzブリッジは、i(i=Fz,My)が作用した場合のFzブリッジに対応する定数であり、αi Myブリッジは、i(i=Fz,My)が作用した場合のMyブリッジに対応する定数であり、Vi Fzブリッジはi(i=Fz,My)が作用した場合のFzブリッジの出力電圧であり、Vi Myブリッジはi(i=Fz,My)が作用した場合のMyブリッジの出力電圧である。
なお、各定数αi jブリッジ(i=j=Fz,My)の値は検定実験により求めることができる。また、αi jブリッジ(i≠j)はいわゆるクロストーク成分に対するものであり、理論的には0であるが、実際には、分力計の構造に応じて0以外の値となる場合がある。
次に、検定時のような各力(本実施の形態ではFz)、モーメント(本実施の形態ではMy)が単独で作用する場合でなく、力、モーメントが複合して同時に検定中心に作用する場合を考えると、この時の2分力ブリッジ出力電圧(V2×1)は、複合加重に含まれる各力、各モーメントがそれぞれ単独で作用した場合の出力電圧が線形加算されたものになると考えられるので、V2×1は、下記の式(7)で表すことができる。
ここで、上記のαi 2×1による2×2行列をAで表し、2分力ベクトル(Fz,My)をF2×1で表すと、下記の式(8)、式(9)となる。
したがって、検定実験により予め求めておいた定数行列Aの逆行列A−1を用いることによって、下記の式(10)に示すように、F2×1(Fz,My)を求めることができる。
なお、検定中心に力、モーメントが作用しているとして、上記のように計測(検出)された2分力を、任意の点に作用する2分力に変換する場合には、公知の座標変換計算を行うことにより、任意の点に作用する2分力を検出することができる。
以上、本実施の形態の分力計10について説明した。本実施の形態の分力計10によれば、より容易に、設計時において、モーメントの検出感度と力の検出感度とを独立して調整することができる、という効果が得られる。また、上記のように構成することで、従来の分力計と比較して小型化が可能となり(例えば、厚さを薄くすることが可能となり)、様々な検出対象物に対して組み込み易くなる、という効果が得られる。本実施の形態の分力計10は、例えば、測定対象物が1/4スケール程度の車両模型(例えば、全長約1m)である車両模型加振実験装置に組み込むことが可能である。
また、本実施の形態で説明した各歪みゲージL1〜L4及びP1〜P4の取り付け位置は、一例であり、上記の内容に限られない。検出しようとする力及びモーメントに応じて、その取り付け位置が変更可能である。
また、本実施の形態で説明した各歪みゲージL1〜L4及びP1〜P4のブリッジ構成上の順番(ブリッジ構成上の各歪みゲージL1〜L4及びP1〜P4の位置)も、一例であり、検出しようとする力及びモーメントに応じて、変更可能であり、検出しようとする力及びモーメントが適切に検出できれば、どのような形態であってもよい。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図9は、第2の実施の形態の分力計20の斜視図である。図10は第2の実施の形態の分力計20の正面図である。図11は第2の実施の形態の分力計20の展開図の一部の図である。
図9及び図10に図示されるように、本実施の形態の分力計20は、基体1の加工面12の一端側に形成された貫通孔21によって形成された薄肉の薄肉部22、及び基体1の加工面12の他端側に形成された貫通孔23によって形成された薄肉の薄肉部24を備えている。
薄肉部22及び薄肉部24は、中央剛体部18の長さ方向(X軸方向)に作用する力に応じて伸縮するように形成されている。なお、薄肉部22は、例えば、第3の薄肉部に対応し、薄肉部24は、例えば、第4の薄肉部に対応する。
すなわち、本実施の形態の分力計20は、所定間隔隔てて所定方向(支柱19の高さ方向,受力面11に垂直な方向)に基体1から延出した所定高さの一対の支柱19(19a,19b)、上面に受力面11を備えると共に、厚みが支柱19の高さより薄くかつ長さが上記所定間隔より短い中央剛体部18、2つの薄肉部15,16に加え、更に薄肉部22及び薄肉部24を備えている。
また、図9、図10、及び図11に図示されるように、薄肉部22の上下方向(Z軸方向)の両端部分、及び薄肉部24の上下方向の両端部分には、4枚の歪みゲージD1〜D4が取り付けられている。より具体的には、歪みゲージD1は薄肉部22の下端部分に取り付けられ、歪みゲージD2は薄肉部22の上端部分に取り付けられ、歪みゲージD3は薄肉部24の下端部分に取り付けられ、歪みゲージD4は薄肉部24の上端部分に取り付けられている。なお、これら4枚の歪みゲージD1〜D4は、例えば、第1の発明の第3の歪みゲージに対応する。すなわち、4つの歪みゲージD1〜D4は、薄肉部22の2箇所、及び薄肉部24の2箇所に取り付けられている。
ここで、中央剛体部18にX軸方向の力のみが作用した場合には、4枚の歪みゲージD1〜D4の歪みは理論的には図12に示すような値となる。すなわち、歪みゲージD1及びD4の歪みは+εとなり、歪みゲージD2及びD3の歪みは−εとなる。なお、図12の例では矢印方向に力が作用しているものとする。
具体的な検出方法については、上記の第1の実施の形態で説明したような技術を用いて、4枚の歪みゲージL1〜L4を用いて中央剛体部18に作用する所定方向(受力面11の法線ベクトルの方向(受力面11と垂直な方向),Z軸方向)の力を検出することができ、4枚の歪みゲージP1〜P4を用いて中央剛体部18に作用する上記直交する方向の軸回りのモーメントを検出することができ、更に、4枚の歪みゲージD1〜D4を用いて中央剛体部18に作用する長さ方向(X軸方向)の力を検出することができる。すなわち、本実施の形態の分力計20は、3分力計として機能する。
なお、第1の実施の形態と同様に、直交座標系のX、Y、Z軸の三軸において、X軸の方向を長さ方向、Y軸の方向を上記直交する方向、Z軸の方向を上記所定方向とする。また、第1の実施の形態と同様に、Ffはf軸方向の作用する力を示し、Mmはm軸回りの作用するモーメントを示す。
本実施の形態の分力計20のような構造によれば、第1の実施の形態と同様に、その設計時に、中央剛体部18の長さdを調整することにより、歪みゲージL1〜L4及びD1〜D4による中央剛体部に作用する所定方向の力(Fz)の検出感度GFz、及び長さ方向の力(Fx)の検出感度GFxに影響を及ぼすことなく、歪みゲージP1〜P4による中央剛体部18に作用する直交する方向の軸(Y軸)回りのモーメント(My)の検出感度GMyを調整することができる。Fxの検出感度に影響を及ぼすことなく、長さdを調整することによりMyの検出感度を調整できるのは、下記の式(11)が示すように、大きさが2FであるFxの検出感度GFxが、長さdのパラメータに依存しないからである。
ただし、式(11)において、Lは薄肉部22,24の長さ、tは薄肉部22,24の厚み、bは薄肉部22,24の幅、Eは材質のヤング率(材料特性)である。
以上、本実施の形態の分力計20について説明した。本実施の形態の分力計20によれば、より容易に、設計時において、モーメントの検出感度と力の検出感度とを独立して調整することができる、という効果が得られる。また、上記のように構成することで、従来の分力計と比較して小型化が可能となり、様々な検出対象物に対して組み込み易くなる、という効果が得られる。本実施の形態の分力計20は、例えば、第1の実施の形態と同様に、測定対象物が1/4スケール程度の車両模型(例えば、全長約1m)である車両模型加振実験装置に組み込むことが可能である。
また、本実施の形態で説明した各歪みゲージL1〜L4、P1〜P4、及びD1〜D4の取り付け位置は、一例であり、上記の内容に限られない。検出しようとする力及びモーメントに応じて、その取り付け位置が変更可能である。
また、各歪みゲージL1〜L4、P1〜P4、及びD1〜D4のブリッジ構成上の順番(ブリッジ構成上の各歪みゲージL1〜L4、P1〜P4、及びD1〜D4の位置)は、検出しようとする力及びモーメントに応じて、様々な形態が考えられるが、検出しようとする力及びモーメントが適切に検出できる順番(位置)であれば、どのような形態であってもよい。
[第3の実施の形態]
次に、第3の実施の形態について説明する。第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図13は、第3の実施の形態の分力計30の斜視図である。図14は第3の実施の形態の分力計30の展開図の一部の図である。
本実施の形態の分力計30は、第2の実施の形態の所定間隔隔てて所定方向(支柱19の高さ方向,受力面11に垂直な方向)に基体1から延出した所定高さの一対の支柱19(19a,19b)、上面に受力面11を備えると共に、厚みが支柱19の高さより薄くかつ長さが上記所定間隔より短い中央剛体部18、2つの薄肉部15,16、薄肉部22、及び薄肉部24を備えた剛体の構造物31を2つ備えている。この構造物31は、第2の実施の形態の分力計20から12枚の歪みゲージ(L1〜L4、P1〜P4、D1〜D4)を取り外したものに相当する。
この2つの構造物31は、一方の構造物31の加工面12と他方の構造物31の加工面12とが平行となるように配置されている。すなわち、一方の構造物31の薄肉部15と他方の構造物31の薄肉部15との距離と、一方の構造物31の薄肉部16と他方の構造物31の薄肉部16との距離とが同一となるように2つの構造物31は配置されている。より具体的には、例えば、一方の構造物31の薄肉部15の中心位置と他方の構造物31の薄肉部15の中心位置との距離と、一方の構造物31の薄肉部16の中心位置と他方の構造物31の薄肉部16の中心位置との距離とが同一となるように2つの構造物31は配置されている。
すなわち、本実施の形態の分力計30は、所定間隔隔てて所定方向に基体1から延出した所定高さの一対の支柱19と、上面に受力面11を備えると共に、厚みが支柱19の高さより薄くかつ長さが上記所定間隔より短い中央剛体部18と、中央剛体部18の一端を中央剛体部18の上面側で一対の支柱19の一方(支柱19a)の先端部に連結すると共に、中央剛体部18の上記所定方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の薄肉部15と、中央剛体部18の他端を中央剛体部18の上面側で一対の支柱の他方(支柱19b)の先端部に連結すると共に、中央剛体部18の上記所定方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の薄肉部16と、基体1の一端側に形成された貫通孔21によって形成され、かつ中央剛体部18の長さ方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の薄肉部22と、基体1の他端側に形成された貫通孔23によって形成され、かつ中央剛体部18の長さ方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の薄肉部24とを備えた2つの構造物31であって、一方の構造物31の薄肉部15と他方の構造物31の薄肉部15との距離と、一方の構造物31の薄肉部16と他方の構造物31の薄肉部16との距離とが同一となるように配置された2つの構造物31を備えている。
図13及び図14に図示されるように、本実施の形態の分力計30は、連結用剛体部32を備えている。連結用剛体部32は、上面に受力面33を備えると共に、一方の構造物31の中央剛体部18と他方の構造物31の中央剛体部18とを下面で連結する。なお、連結用剛体部32は、一方の構造物31の中央剛体部18と他方の構造物31の中央剛体部18とを側面で連結するようにしてもよい。すなわち、連結用剛体部32は、一方の構造物31の中央剛体部18と他方の構造物31の中央剛体部18とを連結する。
一方の構造物31の中央剛体部18の一端と薄肉部15との連結部分(より具体的には、薄肉部15の中央剛体部18側の端部)に歪みゲージR2が取り付けられ、一方の構造物31の中央剛体部18の他端と薄肉部16との連結部分(より具体的には、薄肉部16の中央剛体部18側の端部)に歪みゲージR4が取り付けられ、他方の構造物31の中央剛体部18の一端と薄肉部15との連結部分(より具体的には、薄肉部15の中央剛体部18側の端部)に歪みゲージR1が取り付けられ、他方の構造物31の中央剛体部18の他端と薄肉部16との連結部分(より具体的には、薄肉部16の中央剛体部18側の端部)に歪みゲージR3が取り付けられている。これら4つの歪みゲージR1〜R4は、例えば、第2の発明の第1の歪みゲージに対応する。すなわち、歪みゲージR1〜R4は、一方の構造物31の薄肉部15、一方の構造物31の薄肉部16、他方の構造物31の薄肉部15、及び他方の構造物31の薄肉部16に取り付けられている。
また、一方の構造物31の一対の支柱19の一方(支柱19a)の先端部と薄肉部15との連結部分(より具体的には、薄肉部15の支柱19a側の端部)に歪みゲージP3が取り付けられ、一方の構造物31の一対の支柱19の他方(支柱19b)の先端部と薄肉部16との連結部分(より具体的には、薄肉部16の支柱19b側の端部)に歪みゲージP4が取り付けられ、他方の構造物31の一対の支柱19の一方(支柱19a)の先端部と薄肉部15との連結部分(より具体的には、薄肉部15の支柱19a側の端部)に歪みゲージP1が取り付けられ、他方の構造物31の一対の支柱19の他方(支柱19b)の先端部と薄肉部16との連結部分(より具体的には、薄肉部16の支柱19b側の端部)に歪みゲージP2が取り付けられている。これら4つの歪みゲージP1〜P4は、例えば、第2の発明の第2の歪みゲージに対応する。すなわち、歪みゲージP1〜P4は、一方の構造物31の薄肉部15、一方の構造物31の薄肉部16、他方の構造物31の薄肉部15、及び他方の構造物31の薄肉部16に取り付けられている。
また、一方の構造物31の一対の支柱19の一方(支柱19a)の先端部と薄肉部15との連結部分(より具体的には、薄肉部15の支柱19a側の端部)に歪みゲージL3が取り付けられ、一方の構造物31の中央剛体部18の他端と薄肉部16との連結部分(より具体的には、薄肉部16の中央剛体部18側の端部)に歪みゲージL4が取り付けられ、他方の構造物31の中央剛体部18の一端と薄肉部15との連結部分(より具体的には、薄肉部15の中央剛体部18側の端部)に歪みゲージL2が取り付けられ、他方の構造物31の一対の支柱19の他方(支柱19b)の先端部と薄肉部16との連結部分(より具体的には、薄肉部16の支柱19b側の端部)に歪みゲージL1が取り付けられている。これら4つの歪みゲージL1〜L4は、例えば、第2の発明の第3の歪みゲージに対応する。すなわち、歪みゲージL1〜L4は、一方の構造物31の薄肉部15、一方の構造物31の薄肉部16、他方の構造物31の薄肉部15、及び他方の構造物31の薄肉部16に取り付けられている。
また、一方の構造物31の薄肉部22の上下方向における下端部分に歪みゲージY1が取り付けられ、一方の構造物31の薄肉部24の上下方向における下端部分に歪みゲージY2が取り付けられ、他方の構造物31の薄肉部22の上下方向における上端部分に歪みゲージY3が取り付けられ、他方の構造物31の薄肉部24の上下方向における上端部分に歪みゲージY4が取り付けられている。これら4つの歪みゲージY1〜Y4は、例えば、第2の発明の第4の歪みゲージに対応する。すなわち、4つの歪みゲージY1〜Y4は、一方の構造物31の薄肉部22、一方の構造物31の薄肉部24、他方の構造物31の薄肉部22、及び他方の構造物31の薄肉部24に取り付けられている。
また、一方の構造物31の薄肉部22の上下方向における上端部分に歪みゲージD3が取り付けられ、一方の構造物31の薄肉部24の上下方向における上端部分に歪みゲージD2が取り付けられ、他方の構造物31の薄肉部22の上下方向における下端部分に歪みゲージD4が取り付けられ、他方の構造物31の薄肉部24の上下方向における下端部分に歪みゲージD1が取り付けられている。これら4つの歪みゲージD1〜D4は、例えば、第2の発明の第5の歪みゲージに対応する。すなわち、4つの歪みゲージD1〜D4は、一方の構造物31の薄肉部22、一方の構造物31の薄肉部24、他方の構造物31の薄肉部22、及び他方の構造物31の薄肉部24に取り付けられている。
ここで、中央剛体部18にX軸方向の力のみが作用した場合には、4枚の歪みゲージD1〜D4の歪みは理論的には図15(A)に示すような値となる。すなわち、歪みゲージD2及びD4の歪みは+εとなり、歪みゲージD1及びD3の歪みは−εとなる。なお、図15(A)の例では矢印方向に力が作用しているものとする。
また、中央剛体部18にZ軸方向の力のみが作用した場合には、4枚の歪みゲージL1〜L4の歪みは理論的には図15(B)に示すような値となる。すなわち、歪みゲージL1及びL3の歪みは+εとなり、歪みゲージL2及びL4の歪みは−εとなる。なお、図15(B)の例では矢印方向に力が作用しているものとする。
また、中央剛体部18にY軸方向の軸回りに作用するモーメントのみが作用した場合には、4枚の歪みゲージP1〜P4の歪みは理論的には図15(C)に示すような値となる。すなわち、歪みゲージP2及びP4の歪みは+εとなり、歪みゲージP1及びP3の歪みは−εとなる。なお、図15(C)の例では矢印方向にモーメントが作用しているものとする。
また、中央剛体部18にX軸方向の軸回りに作用するモーメントのみが作用した場合には、4枚の歪みゲージR1〜R4の歪みは理論的には図15(D)に示すような値となる。すなわち、歪みゲージR2及びR4の歪みは+εとなり、歪みゲージR1及びR3の歪みは−εとなる。なお、図15(D)の例では矢印方向にモーメントが作用しているものとする。
また、中央剛体部18にZ軸方向の軸回りに作用するモーメントのみが作用した場合には、4枚の歪みゲージY1〜Y4の歪みは理論的には図15(E)に示すような値となる。すなわち、歪みゲージY1及びY3の歪みは+εとなり、歪みゲージY2及びY4の歪みは−εとなる。なお、図15(E)の例では矢印方向にモーメントが作用しているものとする。
具体的な検出方法については、上記の第1の実施の形態で説明したような技術を用いて、4枚の歪みゲージL1〜L4を用いて連結用剛体部32に作用する所定方向(Z軸方向)の力(Fz)を検出することができ、4枚の歪みゲージP1〜P4を用いて連結用剛体部32に作用する上記直交する方向(Y軸方向)の軸回りのモーメント(My)を検出することができ、4枚の歪みゲージD1〜D4を用いて連結用剛体部32に作用する長さ方向(X軸方向)の力(Fx)を検出することができる。更に、本実施の形態の分力計30では、4枚の歪みゲージR1〜R4を用いて連結用剛体部32に作用する長さ方向(X軸方向)の軸回りのモーメント(Mx)を検出することができ、また、4枚の歪みゲージY1〜Y4を用いて連結用剛体部32に作用する所定方向(Z軸方向)の軸回りのモーメント(Mz)を検出することができる。すなわち、本実施の形態の分力計30は、5分力計として機能する。
なお、ブリッジの組み方としては、従来公知の技術等を用いて、所望の各力及び各モーメントを検出することができるように、互いに対向する歪みゲージを定めることができる。
なお、第1の実施の形態と同様に、直交座標系のX、Y、Z軸の三軸において、X軸の方向を長さ方向、Y軸の方向を上記直交する方向、Z軸の方向を上記所定方向とする。また、第1の実施の形態と同様に、Ffはf軸方向の作用する力を示し、Mmはm軸回りの作用するモーメントを示す。
本実施の形態の分力計30のような構造によれば、第2の実施の形態と同様に、その設計時に、中央剛体部18の長さdを調整することにより、歪みゲージL1〜L4及びD1〜D4による連結用剛体部32に作用する所定方向の力(Fz)の検出感度、及び長さ方向の力(Fx)の検出感度に影響を及ぼすことなく、歪みゲージP1〜P4による中央剛体部18に作用する直交する方向の軸(Y軸)回りのモーメント(My)の検出感度を調整することができる。
以上、本実施の形態の分力計30について説明した。本実施の形態の分力計30によれば、より容易に、設計時において、モーメントの検出感度と力の検出感度とを独立して調整することができる、という効果が得られる。また、上記のように構成することで、従来の分力計と比較して小型化が可能となり、様々な検出対象物に対して組み込み易くなる、という効果が得られる。本実施の形態の分力計30は、例えば、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様に、測定対象物が1/4スケール程度の車両模型(例えば、全長約1m)である車両模型加振実験装置に組み込むことが可能である。
また、本実施の形態で説明した各歪みゲージL1〜L4、P1〜P4、R1〜R4、D1〜D4、及びY1〜Y4の取り付け位置は、一例であり、上記の内容に限られない。検出しようとする力及びモーメントに応じて、その取り付け位置が変更可能である。
また、各歪みゲージL1〜L4、P1〜P4、R1〜R4、D1〜D4、及びY1〜Y4のブリッジ構成上の順番(ブリッジ構成上の各歪みゲージL1〜L4、P1〜P4、R1〜R4、D1〜D4、及びY1〜Y4の位置)は、検出しようとする力及びモーメントに応じて、様々な形態が考えられるが、検出しようとする力及びモーメントが適切に検出できる順番(位置)であれば、どのような形態であってもよい。
[第4の実施の形態]
次に第4の実施の形態について説明する。第1の実施の形態、第2の実施の形態、及び第3の実施の形態と同様の部分については説明を省略する。図16は、第4の実施の形態の分力計40の斜視図である。図17は第4の実施の形態の分力計40の連結用剛体部41の平面図である。図18は第4の実施の形態の分力計40の展開図の一部の図である。本実施の形態の分力計40は、第3の実施の形態の分力計30の連結用剛体部32に4つの貫通孔を設けることにより4つの薄肉部が形成された連結用剛体部41の4つの薄肉部の各々に、4つの歪みゲージの各々を取り付けて、連結用剛体部41の中央部42に作用するY軸方向の力を検出可能にしたものである。本実施の形態の分力計40は、第3の実施の形態の分力計30に、上記のように連結用剛体部に新たな加工及び歪みゲージの取り付けを行っただけであり、その他の部分については第3の実施の形態と同様である。よって、以下の説明では、主に第3の実施の形態と異なる部分について行うこととする。
なお、本実施の形態の分力計40は、上記第3の実施の形態と同様に、所定間隔隔てて所定方向に基体1から延出した所定高さの一対の支柱19と、上面に受力面11を備えると共に、厚みが支柱19の高さより薄くかつ長さが上記所定間隔より短い中央剛体部18と、中央剛体部18の一端を中央剛体部18の上面側で一対の支柱19の一方(支柱19a)の先端部に連結すると共に、中央剛体部18の上記所定方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の薄肉部15と、中央剛体部18の他端を中央剛体部18の上面側で一対の支柱の他方(支柱19b)の先端部に連結すると共に、中央剛体部18の上記所定方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の薄肉部16と、基体1の一端側に形成された貫通孔21によって形成され、かつ中央剛体部18の長さ方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の薄肉部22と、基体1の他端側に形成された貫通孔23によって形成され、かつ中央剛体部18の長さ方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の薄肉部24とを備えた2つの構造物31であって、一方の構造物31の薄肉部15と他方の構造物31の薄肉部15との距離と、一方の構造物31の薄肉部16と他方の構造物31の薄肉部16との距離とが同一となるように配置された2つの構造物31を備えている。
図16、図17、及び図18に図示されるように、本実施の形態の分力計40は、連結用剛体部41を備えている。
連結用剛体部41は、一方の構造物31側であってその中央部42に隣接する位置に形成された貫通孔43によって形成された薄肉の薄肉部44を含んで構成されている。この薄肉部44は、中央部42のY軸方向に作用する力に応じて伸縮する。
また、連結用剛体部41は、一方の構造物31側であってその中央部42に隣接すると共に、貫通孔43(より具体的には貫通孔43の中心位置)からX軸方向に予め定められた第1の距離離れた位置に中心が形成された貫通孔45によって形成された薄肉の薄肉部46を含んで構成されている。この薄肉部46は、中央部42のY軸方向に作用する力に応じて伸縮する。
また、連結用剛体部41は、他方の構造物31側であってその中央部42に隣接すると共に貫通孔43(より具体的には貫通孔43の中心位置)からY軸方向に予め定められた第2の距離離れた位置に中心が形成された貫通孔47によって形成された薄肉の薄肉部48を含んで構成されている。この薄肉部48は、中央部42のY軸方向に作用する力に応じて伸縮する。
また、連結用剛体部41は、他方の構造物31側であってその中央部42に隣接すると共に、貫通孔47(より具体的には貫通孔47の中心位置)からX軸方向に上記第1の距離離れた位置に中心が形成された貫通孔49によって形成された薄肉の薄肉部50を含んで構成されている。この薄肉部50は、中央部42のY軸方向に作用する力に応じて伸縮する。
上述したように、薄肉部44、薄肉部46、薄肉部48、及び薄肉部50は、中央部42のY軸方向に作用する力に応じて伸縮するように形成されている。なお、薄肉部44は、例えば、第5の薄肉部に対応し、薄肉部46は、例えば、第6の薄肉部に対応し、薄肉部48は、例えば、第7の薄肉部に対応し、薄肉部50は、例えば、第8の薄肉部に対応する。
また、薄肉部44の中央部42が隣接する側の逆側の端部に歪みゲージS1が取り付けられ、薄肉部46の中央部42が隣接する側の逆側の端部に歪みゲージS3が取り付けられ、薄肉部48の中央部42が隣接する側の逆側の端部に歪みゲージS4が取り付けられ、薄肉部50の中央部42が隣接する側の逆側の端部に歪みゲージS2が取り付けられている。これら4つの歪みゲージS1〜S4は、例えば、第2の発明の第6の歪みゲージに対応する。
なお、薄肉部44の中央部42が隣接する側の端部に歪みゲージS4を取り付け、薄肉部46の中央部42が隣接する側の端部に歪みゲージS2を取り付け、薄肉部48の中央部42が隣接する側の端部に歪みゲージS1を取り付け、薄肉部50の中央部42が隣接する側の端部に歪みゲージS3を取り付けるようにしてもよい。
すなわち、4つの歪みゲージS1〜S4は、薄肉部44、薄肉部46、薄肉部48、及び薄肉部50に取り付けられている。
なお、各図では中央部42の中央に受力部を設けてこの受力部に力及びモーメントが作用されるように構成された例が示されているが、この受力部は省略可能であり、このように受力部を省略した場合には中央部42に力及びモーメントが作用する。以下、「中央部42に力及びモーメントが作用する」との表現は、これは、受力部が省略された場合には、中央部42に力及びモーメントが作用することを意味し、受力部が設けられている場合には、受力部に力及びモーメントが作用することを意味する。
ここで、中央部42にY軸方向の力のみが作用した場合には、4枚の歪みゲージS1〜S4の歪みは理論的には図19に示すような値となる。すなわち、歪みゲージS2及びS4の歪みは+εとなり、歪みゲージS1及びS3の歪みは−εとなる。なお、図19の例では矢印方向に力が作用しているものとする。
中央部42に作用するY軸方向の力については、上記の第1の実施の形態〜第3の実施の形態で説明したような技術を用いて検出することができる。すなわち、4枚の歪みゲージS1〜S4を用いて中央部42に作用するY軸方向の力Fyを検出することができる。なお、本実施の形態では、4枚の歪みゲージL1〜L4を用いて中央部42に作用する所定方向(Z軸方向)の力(Fz)を検出することができ、4枚の歪みゲージP1〜P4を用いて中央部42に作用する上記直交する方向(Y軸方向)の軸回りのモーメント(My)を検出することができ、4枚の歪みゲージD1〜D4を用いて中央部42に作用する長さ方向(X軸方向)の力(Fx)を検出することができ、4枚の歪みゲージR1〜R4を用いて中央部42に作用する長さ方向(X軸方向)の軸回りのモーメント(Mx)を検出することができ、また、4枚の歪みゲージY1〜Y4を用いて中央部42に作用する所定方向(Z軸方向)の軸回りのモーメント(Mz)を検出することができる。よって、本実施の形態の分力計40は、6分力計として機能する。
なお、本実施の形態においても、直交座標系のX、Y、Z軸の三軸において、X軸の方向を長さ方向、Y軸の方向を上記直交する方向、Z軸の方向を上記所定方向とする。また、本実施の形態においても、Ffはf軸方向の作用する力を示し、Mmはm軸回りの作用するモーメントを示す。
本実施の形態の分力計40のような構造によれば、上記の第1の実施の形態等と同様の原理で、その設計時に、中央剛体部18の長さdを調整することにより、歪みゲージL1〜L4、D1〜D4、及びS1〜S4による中央部42に作用する所定方向の力(Fz)の検出感度GFz、長さ方向の力(Fx)の検出感度GFx、及び直交する方向の力(Fy)の検出感度GFyに影響を及ぼすことなく、歪みゲージP1〜P4の中央部42に作用する直交する方向の軸(Y軸)回りのモーメント(My)の検出感度GMyを調整することができる。Fyの検出感度GFyに影響を及ぼすことなく、長さdを調整することによりMyの検出感度GMyを調整できるのは、下記の式(12)が示すように、Fyの検出感度GFyの値が、長さdの値によって影響を受けないからである。
ただし、式(12)において、Lは薄肉部44,46,48,50の長さ、tは薄肉部44,46,48,50の厚み、bは薄肉部44,46,48,50の幅、Eは材質のヤング率(材料特性)である。
このように本実施の形態の分力計40によれば、設計時において、モーメントの検出感度と力の検出感度とを独立して調整することがより容易となる。
以上、本実施の形態の分力計40について説明した。本実施の形態の分力計40によれば、より容易に、設計時において、モーメントの検出感度と力の検出感度とを独立して調整することができる、という効果が得られる。また、上記のように構成することで、従来の分力計と比較して小型化が可能となり、様々な検出対象物に対して組み込み易くなる、という効果が得られる。本実施の形態の分力計40は、例えば、第1の実施の形態等と同様に、測定対象物が1/4スケール程度の車両模型(例えば、全長約1m)である車両模型加振実験装置に組み込むことが可能である。
また、本実施の形態で説明した各歪みゲージL1〜L4、P1〜P4、R1〜R4、D1〜D4、Y1〜Y4、及びS1〜S4の取り付け位置は、一例であり、上記の内容に限られない。検出しようとする力及びモーメントに応じて、その取り付け位置が変更可能である。
また、各歪みゲージL1〜L4、P1〜P4、R1〜R4、D1〜D4、Y1〜Y4、及びS1〜S4のブリッジ構成上の順番(ブリッジ構成上の各歪みゲージL1〜L4、P1〜P4、R1〜R4、D1〜D4、Y1〜Y4、及びS1〜S4の位置)は、検出しようとする力及びモーメントに応じて、様々な形態が考えられるが、検出しようとする力及びモーメントが適切に検出できる順番(位置)であれば、どのような形態であってもよい。
[第5の実施の形態]
次に第5の実施の形態について説明する。第1の実施の形態、第2の実施の形態、第3の実施の形態、及び第4の実施の形態と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図20は、第5の実施の形態の分力計55の斜視図である。図21は第5の実施の形態の分力計55の連結用剛体部41の平面図である。図22は第5の実施の形態の分力計55の展開図の一部の図である。本実施の形態の分力計55と、第4の実施の形態の分力計40とで異なる点は、4つの歪みゲージY1〜Y4の取り付け位置だけであり、その他については同様の構成である。よって、以下の説明では、第4の実施の形態と異なる部分について主に行うこととする。
なお、本実施の形態の分力計55は、上記第3の実施の形態や上記第4の実施の形態と同様に、所定間隔隔てて所定方向に基体1から延出した所定高さの一対の支柱19と、上面に受力面11を備えると共に、厚みが支柱19の高さより薄くかつ長さが上記所定間隔より短い中央剛体部18と、中央剛体部18の一端を中央剛体部18の上面側で一対の支柱19の一方(支柱19a)の先端部に連結すると共に、中央剛体部18の上記所定方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の薄肉部15と、中央剛体部18の他端を中央剛体部18の上面側で一対の支柱の他方(支柱19b)の先端部に連結すると共に、中央剛体部18の上記所定方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の薄肉部16と、基体1の一端側に形成された貫通孔21によって形成され、かつ中央剛体部18の長さ方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の薄肉部22と、基体1の他端側に形成された貫通孔23によって形成され、かつ中央剛体部18の長さ方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の薄肉部24とを備えた2つの構造物31であって、一方の構造物31の薄肉部15と他方の構造物31の薄肉部15との距離と、一方の構造物31の薄肉部16と他方の構造物31の薄肉部16との距離とが同一となるように配置された2つの構造物31を備えている。
図20、図21、及び図22に図示されるように、本実施の形態の分力計55では、薄肉部44の中央部42が隣接する側の端部に歪みゲージY1が取り付けられ、薄肉部46の中央部42が隣接する側の端部に歪みゲージY2が取り付けられ、薄肉部48の中央部42が隣接する側の端部に歪みゲージY4が取り付けられ、薄肉部50の中央部42が隣接する側の端部に歪みゲージY3が取り付けられている。本実施の形態のこれら4つの歪みゲージY1〜Y4は、例えば、第3の発明の第6の歪みゲージに対応する。
なお、薄肉部44の中央部42が隣接する側の逆側の端部に歪みゲージY4を取り付け、薄肉部46の中央部42が隣接する側の逆側の端部に歪みゲージY3を取り付け、薄肉部48の中央部42が隣接する側の逆側の端部に歪みゲージY1を取り付け、薄肉部50の中央部42が隣接する側の逆側の端部に歪みゲージY2を取り付けるようにしてもよい。
すなわち、4つの歪みゲージY1〜Y4は、薄肉部44、薄肉部46、薄肉部48、及び薄肉部50に取り付けられている。
ここで、中央部42にZ軸方向の軸回りのモーメントのみが作用した場合には、4枚の歪みゲージY1〜Y4の歪みは理論的には図23に示すような値となる。すなわち、歪みゲージY1及びY3の歪みは+εとなり、歪みゲージY2及びY4の歪みは−εとなる。なお、図23の例では矢印方向にモーメントが作用しているものとする。
中央部42に作用するZ軸方向の軸回りのモーメントについては、上記の第1の実施の形態〜第4の実施の形態で説明したような技術を用いて検出することができる。すなわち、4枚の歪みゲージY1〜Y4を用いて中央部42に作用するZ軸方向の軸回りのモーメントを検出することができる。なお、本実施の形態の分力計55は、6分力計として機能する。
なお、本実施の形態においても、直交座標系のX、Y、Z軸の三軸において、X軸の方向を長さ方向、Y軸の方向を上記直交する方向、Z軸の方向を上記所定方向とする。また、本実施の形態においても、Ffはf軸方向の作用する力を示し、Mmはm軸回りの作用するモーメントを示す。
本実施の形態の分力計55のような構造によれば、上記の第4の実施の形態と同様の原理で、その設計時に、中央剛体部18の長さdを調整することにより、歪みゲージL1〜L4、D1〜D4、及びS1〜S4による、中央部42に作用する所定方向の力(Fz)の検出感度GFz、長さ方向(X軸方向)の力の検出感度GFx、及び直交する方向(Y軸方向)の力の検出感度GFyに影響を及ぼすことなく、歪みゲージP1〜P4による中央部42に作用する直交する方向の軸(Y軸)回りのモーメント(My)の検出感度を調整することができる。
また、本実施の形態の分力計55のような構造によれば、設計時に、貫通孔43と貫通孔45との間隔、及び貫通孔47と貫通孔49との間隔を調整して中央部42の長さ方向の大きさ(長さ)を調整することにより、所定方向の力の検出感度GFz、長さ方向の力の検出感度GFx、及び上記直交する方向の力の検出感度GFyに影響を及ぼすことなく、歪みゲージY1〜Y4による中央部42に作用する上記所定方向の軸回りのモーメントMzの検出感度GMzを調整することができる。これは、下記の式(13)が示すように、中央部42の長さ方向の大きさd´は、本実施の形態におけるモーメントMzの検出感度GMzの値には影響を与えるが、上記で説明したように、検出感度GFz、検出感度GFx、及び検出感度GFyの値には影響を与えないからである。
ただし、式(13)において、Lは薄肉部44,46,48,50の長さ、tは薄肉部44,46,48,50の厚み、bは薄肉部44,46,48,50の幅、Eは材質のヤング率(材料特性)である。
更に、本実施の形態の分力計55のような構造によれば、設計時に、一方の構造物31の薄肉部15と他方の構造物31の薄肉部15との距離(一方の構造物31の薄肉部16と他方の構造物31の薄肉部16との距離)d´´を調整することにより、所定方向の力の検出感度GFz、長さ方向の力の検出感度GFx、及び上記直交する方向の力の検出感度GFyに影響を及ぼすことなく、歪みゲージR1〜R4による中央部42に作用する長さ方向の軸回りのモーメントMxの検出感度GMxを調整することができる。これは、下記の式(14)が示すように、一方の構造物31の薄肉部15と他方の構造物31の薄肉部15との距離d´´は、モーメントMxの検出感度GMxの値には影響を与えるが、上記で説明したように、検出感度GFz、検出感度GFx、及び検出感度GFyの値には影響を与えないからである。
ただし、式(14)において、Lは薄肉部15,16の長さ、tは薄肉部15,16の厚み、bは薄肉部15,16の幅、Eは材質のヤング率(材料特性)である。
このように本実施の形態の分力計55によれば、設計時において、モーメントの検出感度と力の検出感度とを独立して調整することがより容易となる。
以上、本実施の形態の分力計55について説明した。本実施の形態の分力計55によれば、より容易に、設計時において、モーメントの検出感度と力の検出感度とを独立して調整することができる、という効果が得られる。また、上記のように構成することで、従来の分力計と比較して小型化が可能となり、様々な検出対象物に対して組み込み易くなる、という効果が得られる。本実施の形態の分力計55は、例えば、第1の実施の形態等と同様に、測定対象物が1/4スケール程度の車両模型(例えば、全長約1m)である車両模型加振実験装置に組み込むことが可能である。
また、本実施の形態で説明した各歪みゲージL1〜L4、P1〜P4、R1〜R4、D1〜D4、Y1〜Y4、及びS1〜S4の取り付け位置は、一例であり、上記の内容に限られない。検出しようとする力及びモーメントに応じて、その取り付け位置が変更可能である。
また、各歪みゲージL1〜L4、P1〜P4、R1〜R4、D1〜D4、Y1〜Y4、及びS1〜S4のブリッジ構成上の順番(ブリッジ構成上の各歪みゲージL1〜L4、P1〜P4、R1〜R4、D1〜D4、Y1〜Y4、及びS1〜S4の位置)は、検出しようとする力及びモーメントに応じて、様々な形態が考えられるが、検出しようとする力及びモーメントが適切に検出できる順番(位置)であれば、どのような形態であってもよい。
[第6の実施の形態]
次に第6の実施の形態について説明する。第1の実施の形態、第2の実施の形態、第3の実施の形態、第4の実施の形態、及び第5の実施の形態と同様の部分については説明を省略する。図24は、第6の実施の形態の分力計60の斜視図である。図25は第6の実施の形態の分力計60の連結用剛体部61の平面図である。図26は第6の実施の形態の分力計60の展開図の一部の図である。本実施の形態の分力計60と、第5の実施の形態の分力計55とで異なる点は、本実施の形態の分力計60は、中央部42の中央が加工されて、4つの歪みゲージY1〜Y4の取り付け位置が変更になった点であり、その他については同様の構成である。よって、以下の説明では、第5の実施の形態と異なる部分について主に行うこととする。
なお、本実施の形態の分力計60は、上記第3の実施の形態、上記第4の実施の形態、及び上記第5の実施の形態と同様に、所定間隔隔てて所定方向に基体1から延出した所定高さの一対の支柱19と、上面に受力面11を備えると共に、厚みが支柱19の高さより薄くかつ長さが上記所定間隔より短い中央剛体部18と、中央剛体部18の一端を中央剛体部18の上面側で一対の支柱19の一方(支柱19a)の先端部に連結すると共に、中央剛体部18の上記所定方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の薄肉部15と、中央剛体部18の他端を中央剛体部18の上面側で一対の支柱の他方(支柱19b)の先端部に連結すると共に、中央剛体部18の上記所定方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の薄肉部16と、基体1の一端側に形成された貫通孔21によって形成され、かつ中央剛体部18の長さ方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の薄肉部22と、基体1の他端側に形成された貫通孔23によって形成され、かつ中央剛体部18の長さ方向に作用する力に応じて伸縮する薄肉の薄肉部24とを備えた2つの構造物31であって、一方の構造物31の薄肉部15と他方の構造物31の薄肉部15との距離と、一方の構造物31の薄肉部16と他方の構造物31の薄肉部16との距離とが同一となるように配置された2つの構造物31を備えている。
図24、図25、及び図26に図示されるように、本実施の形態の分力計60は、連結用剛体部61を備えている。連結用剛体部61は、中央部42の中央に設けられた四角形の貫通孔62によって形成された4つの縁62_a,62_b,62_c,62_dのうち対向する2辺の縁62_a,62_cと受力部63とを連結すると共に、受力部63の上記長さ方向(X軸方向)に作用する力に応じて伸縮する薄肉の2つの薄肉部64,65、及び上記四角形の貫通孔62によって形成された4つの縁62_a,62_b,62_c,62_dのうち上記2辺と異なる対向する2辺の縁62_b,62_dと受力部63とを連結すると共に、受力部63の直交する方向(Y軸方向)に作用する力に応じて伸縮する薄肉の2つの薄肉部66,67を含んで構成されている。なお、2つの薄肉部64,65は第9の薄肉部に対応し、2つの薄肉部66,67は第10の薄肉部に対応する。
また、2つの薄肉部66,67の一方(例えば、薄肉部66)における一方の構造物31側の面の両端部分に歪みゲージY1及びY2が取り付けられ、2つの薄肉部66,67の他方(例えば、薄肉部67)における他方の構造物31側の面の両端部分に歪みゲージY3及びY4が取り付けられている。本実施の形態のこれら4つの歪みゲージY1〜Y4は、例えば、第4の発明の第6の歪みゲージに対応する。
すなわち、4つの歪みゲージY1〜Y4は、2つの薄肉部66,67の一方(例えば、薄肉部66)の2箇所、及び2つの薄肉部66,67の他方(例えば、薄肉部67)の2箇所に取り付けられている。なお、4つの歪みゲージY1〜Y4を、2つの薄肉部64,65の一方(例えば、薄肉部64)の2箇所、及び2つの薄肉部64,65の他方(例えば、薄肉部65)の2箇所に取り付けるようにしてもよい。
ここで、受力部63にZ軸方向の軸回りのモーメント(Mz)のみが作用した場合には、4枚の歪みゲージY1〜Y4の歪みは理論的には図27に示すような値となる。すなわち、歪みゲージY1及びY3の歪みは+εとなり、歪みゲージY2及びY4の歪みは−εとなる。なお、図27の例では矢印方向にモーメントが作用しているものとする。
受力部63に作用するZ軸方向の軸回りのモーメントについては、上記の第1の実施の形態〜第5の実施の形態で説明したような技術を用いて検出することができる。すなわち、4枚の歪みゲージY1〜Y4を用いて受力部63に作用するZ軸方向の軸回りのモーメントを検出することができる。なお、本実施の形態の分力計60は、6分力計として機能する。
なお、本実施の形態においても、直交座標系のX、Y、Z軸の三軸において、X軸の方向を長さ方向、Y軸の方向を上記直交する方向、Z軸の方向を上記所定方向とする。また、本実施の形態においても、Ffはf軸方向の作用する力を示し、Mmはm軸回りの作用するモーメントを示す。
本実施の形態の分力計60のような構造によれば、上記の第4の実施の形態や第5の実施の形態と同様の原理で、その設計時に、中央剛体部18の長さdを調整することにより、歪みゲージL1〜L4、D1〜D4、及びS1〜S4による受力部63に作用する所定方向の力(Fz)の検出感度GFz、長さ方向(X軸方向)の力の検出感度GFx、及び直交する方向(Y軸方向)の力の検出感度GFyに影響を及ぼすことなく、歪みゲージP1〜P4による受力部63に作用する直交する方向の軸(Y軸)回りのモーメント(My)の検出感度GMyを調整することができる。
また、本実施の形態の分力計60のような構造によれば、受力部63の長さ方向(X軸方向)の大きさ(長さ)d1、及び受力部63の長さ方向と直交する方向(Y軸方向)の大きさd2を調整することにより、所定方向の力の検出感度GFz、長さ方向の力の検出感度GFx、及び上記直交する方向の力の検出感度GFyに影響を及ぼすことなく、歪みゲージY1〜Y4による受力部63に作用する前記所定方向の軸回りのモーメントMzの検出感度GMzを調整することができる。これは、下記の式(15)が示すように、受力部63の長さ方向(X軸方向)の大きさd1、及び受力部63のY軸方向の大きさd2は、本実施の形態のモーメントMzの検出感度GMzの値には影響を与えるが、上記で説明したように、検出感度GFz、検出感度GFx、及び検出感度GFyの値には影響を与えないからである。
ただし、式(15)において、Lは薄肉部64,65,66,67の長さ、tは薄肉部64,65,66,67の厚み、bは薄肉部64,65,66,67の幅、Eは材質のヤング率(材料特性)である。
更に、本実施の形態の分力計60のような構造によれば、上記の第5の実施の形態と同様の原理で、設計時に、一方の構造物31の薄肉部15と他方の構造物31の薄肉部15との距離(一方の構造物31の薄肉部16と他方の構造物31の薄肉部16との距離)d´´を調整することにより、所定方向の力の検出感度GFz、長さ方向の力の検出感度GFx、及び上記直交する方向の力の検出感度GFyに影響を及ぼすことなく、歪みゲージR1〜R4による受力部63に作用する長さ方向の軸回りのモーメントMxの検出感度GMxを調整することができる。
このように本実施の形態の分力計60によれば、設計時において、モーメントの検出感度と力の検出感度とを独立して調整することがより容易となる。
以上、本実施の形態の分力計60について説明した。本実施の形態の分力計60によれば、より容易に、設計時において、モーメントの検出感度と力の検出感度とを独立して調整することができる、という効果が得られる。また、上記のように構成することで、従来の分力計と比較して小型化が可能となり、様々な検出対象物に対して組み込み易くなる、という効果が得られる。本実施の形態の分力計60は、例えば、第1の実施の形態等と同様に、測定対象物が1/4スケール程度の車両模型(例えば、全長約1m)である車両模型加振実験装置に組み込むことが可能である。
また、本実施の形態で説明した各歪みゲージL1〜L4、P1〜P4、R1〜R4、D1〜D4、Y1〜Y4、及びS1〜S4の取り付け位置は、一例であり、上記の内容に限られない。検出しようとする力及びモーメントに応じて、その取り付け位置が変更可能である。
また、各歪みゲージL1〜L4、P1〜P4、R1〜R4、D1〜D4、Y1〜Y4、及びS1〜S4のブリッジ構成上の順番(ブリッジ構成上の各歪みゲージL1〜L4、P1〜P4、R1〜R4、D1〜D4、Y1〜Y4、及びS1〜S4の位置)は、検出しようとする力及びモーメントに応じて、様々な形態が考えられるが、検出しようとする力及びモーメントが適切に検出できる順番(位置)であれば、どのような形態であってもよい。
以上、第1〜第6の各実施の形態について説明した。なお、図28(A)及び図28(B)に示すように、第1〜第6の各実施の形態において、中央剛体部18の剛性を高めるための補強材70を中央剛体部18に取り付けるようにしてもよい。これにより、中央剛体部18の剛性が高まり、より精度良く検出対象の力及びモーメントを検出することができる。
また、図29(A)及び図29(B)に示すように、第2〜第6の実施の形態において、基体の貫通孔21及び貫通孔23の間の部分の剛性を高めるための補強材71を基体の貫通孔21及び貫通孔23の間の部分に取り付けるようにしてもよい。これにより、基体の貫通孔21及び貫通孔23の間の部分の剛性が高まり、より精度良く検出対象の力及びモーメントを検出することができる。なお、第2〜第6の実施の形態において補強材70を取り付けると共に補強材71を取り付けるようにしてもよい。
また、図30に示すように、直方体の剛体のブロックをワイヤ放電加工などによって一体成形型の分力計を生成するようにしてもよい。これにより、結合部の摩擦によるヒステリシスの発生を抑制することができる。