JP4843768B2 - 薄膜作製方法 - Google Patents

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本発明は、薄膜作製方法に関し、とくに真空紫外光CVDによるSiN薄膜の作製方法に関するものである。
SiN薄膜に代表される窒化物は硬く、化学的に極めて安定であり、これを薄膜化したものは、半導体製造における拡散防止膜(バリア層)やプラスチック材料表面への保護膜としての応用が望まれている。しかし、一般に窒化物は融点が極めて高く、また窒化物を化学合成するためには高温高圧下での反応を必要とし、従来のSiN薄膜の製造方法としては、プラズマCVD法が採用されている。
しかしながら、上記プラズマCVD法の場合、被対象物である基板を高温(300℃)の環境内に載置しておく必要があり加熱によって基板にダメージが発生する虞があった。また基板にプラズマ中の高速荷電粒子がダメージを与えるという問題点もあった。
そこで、レーザー照射手段を備え、膜形成の最終段階において、レーザーで励起可能でN源となる処理ガスを供給して、前段階の成膜工程よりもN成分の過剰な雰囲気ガスに前記レーザー照射手段からレーザー光を照射して成膜する窒素富化処理工程を備えたSiN膜の形成方法が提案されている(特許文献1参照。)。また、シランとアンモニアの混合気体に波長172nmの紫外光を照射してSiN膜を作る手法も開示されている(非特許文献1参照。)。
特開平5−186871号公報 P.Bergonzo and l.W.Boyd:Appl.Phys.Lett63(1993)1757.
しかしながら、上記特許文献1に提案されているSiN膜の形成方法の場合、膜形成の最終段階においてN成分の過剰な雰囲気ガスにレーザー光の照射を行いSiN膜を形成せるものであり、膜の形成工程が複雑であり、また高価なレーザー発振装置を必要とするという問題点がある。そして上記非特許文献1のSiN膜を作る手法は、比較的低温においてSiN膜を形成するものであるが、波長172nmの光によってシランは直接分解することができず、アンモニアを分解するものであり、しかも作製された膜内に大量のNHを不純物として含むという問題点があった。
上記の問題点に鑑み本発明者は、市販されているエキシマランプから発生する波長126nmの真空紫外光が、半導体製造用として安価に量産されているシランに高効率で吸収されて光化学反応を引き起こすことに着目し、鋭意研究の結果、被対象物である基板を載置した反応容器にシランとアンモニア(NH)ガスを混合して導入し、波長126nmの真空紫外光を照射することによって、常温〜300℃において従来のプラズマCVD法では得られなかった良質のSiN薄膜を形成する方法を見出した。
このため本発明は、光CVD法による薄膜作製方法において、被対象物である基板を載置した反応容器に2種類の原料ガス(シラン・NH )を導入して混合し、前記基板の温度を50〜80℃にすると共に、該基板に波長126nmの真空紫外光を照射して形成したSiN 薄膜に、前記波長126nmの真空紫外光をさらに照射し、光アニーリングを行なうことを第1の特徴とする。
本発明に係るSiN薄膜作製方法によれば、SiN薄膜を低温(室温〜300℃)にて作製できるという優れた効果を有する。
原料ガスのシランとキャリアガスのNを真空紫外光の光源窓部に向けて吹き付けて導入するため、窓部にアモルファスSiが付着しないため、真空紫外光の光量が変化せず安定した薄膜作製が可能であるという優れた効果を有する。
また、SiN薄膜が形成された基板をさらに光アニーリング行なうことにより、良質の薄膜が作製できるという優れた効果を有する。
さらに、基板温度を50℃〜80℃の低温において光CVD法による薄膜を作製し、さらに光アニーリングを行なうことによって酸化しない安定したSiN薄膜を作製できるためプラスチック等の基板材料や生体系材料等の保護膜として利用できるという効果を有する。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明が本実施例に限定されないことは言うまでもない。
図1は、本発明の薄膜作製方法に係る実験装置を示す説明図、図2は本発明の薄膜作成方法の原理を説明する説明図である。
図1に示すように、本発明の薄膜作製方法に使用される光CVD装置1は、反応容器2と、原料ガス供給装置3、4と、排気装置5と、真空紫外光装置6とから構成されており、反応容器2内の基板保持部7に基板8を載置して排気装置5によって真空引きを行い、原料ガスのシラン及びNHを原料ガス供給装置3、4によって導入して混合すると共に、加熱装置(図示せず)によって基板8を過熱し、真空紫外光源であるエキシマランプを真空紫外光装置6に装着し、窓部9を介して波長126nmの紫外光を照射可能とする。ここで、原料ガスのシランは予め原料ガス供給装置3によってキャリアガスであるNと混合され、真空紫外光装置6の窓部9に直近から吹き付けて導入される。
波長126nmの真空紫外光を照射された反応容器2内では、図2に示すようにシランとNHが真空紫外光を吸収し、光化学反応によって分解して解離分子となって基板8上に吸着し、この解離分子が真空紫外光を吸収して光化学反応を起こし、SiN薄膜として成長する。以下、本発明の薄膜作製方法を実験に従って説明する。
(薄膜作製実験1)
本実験においては、真空紫外光源としてアルゴンエキシマランプと、比較例としてキセノンエキシマランプを使用し、図1の実験装置1によってSiN薄膜の作製を行なった。尚、窓部9はMgF(フッ化マグネシウム)を使用した。また、実験条件は以下のとおりである。
(実験条件)
真空紫外光源:アルゴンエキシマランプ
キセノンエキシマランプ
原料ガス流量:シラン・・・10sccm
NH・・・100sccm
補助ガス流量:N・・・・1000sccm
基板 :Si
基板温度 :RT(室温)〜300℃
照射時間 :120min
窓−基板間 :55mm
評価装置 :FT−IR(フーリエ変換赤外分光装置)
実験結果を図3に示す。
(薄膜作製の実験結果)
図3は基板Si上に形成されたSiN薄膜の各基板温度におけるIRスペクトルを示すグラフであり、図3aはアルゴンエキシマランプを使用したグラフ、図3bはキセノンエキシマランプを使用したグラフを示している。また図において横軸は波数、縦軸は吸光度を示す。図に示すように、いずれのエキシマランプであってもSi−N結合を持つ薄膜が、RT(室温)〜300℃において作製されていることが判明した。しかし図3bに示すように、キセノンエキシマランプを使用した場合には、N−H結合と、870cm-1付近にSi−NH結合が多数確認されており、キセノンエキシマランプによるSiN薄膜のNの結合形態はN−H結合が多量に含まれていることが判明した。これに対し図3aに示すように、アルゴンエキシマランプを使用したものは、820〜840cm-1付近にSi−N結合のピークが確認され、このピークは各基板温度において支配的であることが確認され、アルゴンエキシマランプによる薄膜作製方法であれば、室温においてもSi−N結合を主体とするSiN薄膜が作製できることが判明した。また、実験後各エキシマランプの窓部9の表面を確認したところ、シラン供給口周辺の表面にはアモルファスSiが付着しておらず、実験中の真空紫外光が安定して供給されたことが確認された。
(薄膜実験2)
次に、上記実験1において作製した薄膜を使用して室温空気中における放置実験を行なった。その結果を図4に示す。尚、放置期間は2週間とし、膜の評価は前回と同様にFT−IR(フーリエ変換赤外分光装置)を使用した。
(薄膜実験2の結果)
図4は、SiN薄膜作製当日と2週間後のIRスペクトルの比較を示すグラフである。
図において横軸は波数、縦軸は吸収係数を示しており、実線は2週間後のIRスペクトル、破線は当日のIRスペクトルを示す。また温度は基板温度を示す。
図に示すように、基板温度がRT(室温)及び50℃のものは、2週間放置後1170cm-1付近にSi−O−Si結合のピークが見られ、薄膜膜作製当日のIRスペクトルに見られるSi−N結合あるいはSi−Hが見られないことから、薄膜の構造がSi−O−Siに変化しており、基板の保護膜として使用できないことが明らかとなった。これに対して、基板温度80℃のものはSi−N結合のピークに変化がなく、室温空気中に2週間放置しても基板の保護膜として何ら問題なく使用できることが確認された。
上記の実験1、2の結果により、アルゴンエキシマランプを使用して基板にSiN薄膜を室温〜300℃の基板温度条件において作製できることが判明し、さらに80℃以上の基板温度であればSiN薄膜を作製して2週間放置しても、保護膜としての性能に変化がないことが判明した。
(薄膜実験3)
次に、アルゴンエキシマランプを使用し80℃未満の基板温度にて作製されたSiN薄膜に対して、上記実験装置1を使用して光アニーリングを行い、さらに前記実験2と同様の放置実験を行なった。その結果を図5に示す。尚、実験条件は以下の通りである。
(実験条件)
(光アニーリング)
真空紫外光源:アルゴンエキシマランプ
原料ガス源 :なし
基板温度 :50℃
照射時間 :30min
(放置条件)
薄膜実験2と同じであり省略する
評価装置 :FT−IR(フーリエ変換赤外分光装置)
(薄膜実験3の結果)
図5は、光アニーリングによる効果を示すグラフである。
図において横軸は波数、縦軸は吸収係数を示しており、図中aはSiN薄膜作製当日のIRスペクトル、またbは光アニ−リングを行なわずに2週間放置後のIRスペクトル、そしてcは光アニーリングを行なった後2週間放置後のIRスペクトルを示している。図に示すように、アルゴンエキシマランプを用いて光アニーリングを行なったものは、基板温度50℃であってもSi−O−Siに変化することなくSi−N結合を維持することが確認された。
以上、本発明の薄膜作製方法によれば、アルゴンエキシマランプを使用し基板温度が室温〜300℃の低温においてSiN薄膜を作製することができ、とくに80℃以上であれば薄膜の酸化を生じることがなく安定して作製できる。さらに、基板温度が80℃未満であってもアルゴンエキシマランプによる光アニーリングを行なうことでSi−N結合を維持できるSiN薄膜が作製できる。しかも原料ガスのシランに、Nをキャリアガスとして用い、アルゴンエキシマランプの窓部に向けて吹きつける導入方法であるため、窓部の表面にアモルファスSIが付着せず真空紫外光の光量が変化せず安定した薄膜作製が可能となる。
本発明によれば、IC等の半導体製造工程におけるバリア膜を低温で簡便な製造方法として適用され、製造工程における低コスト化、省エネルギー化に結びつく。また、50℃〜80℃という極めて低い温度で薄膜作製が可能であり、プラスチックや生体系材料への保護膜などのコーティング技術として利用できる。
本発明の薄膜作製方法に係る実験装置を示す説明図である。 本発明の薄膜作成方法の原理を説明する説明図である。 基板Si上に形成されたSiN薄膜の各基板温度におけるIRスペクトルを示すグラフである。 SiN薄膜作製当日と2週間後のIRスペクトルの比較を示すグラフである。 光アニーリングによる効果を示すグラフである。
符号の説明
1 光CVD装置
2 反応容器
3、4 原料ガス供給装置
5 排気装置
6 真空紫外光装置
7 基板保持部
8 基板
9 窓部

Claims (1)

  1. 光CVD法による薄膜作製方法において、被対象物である基板を載置した反応容器に2種類の原料ガス(シラン・NH )を導入して混合し、前記基板の温度を50〜80℃にすると共に、該基板に波長126nmの真空紫外光を照射して形成したSiN 薄膜に、前記波長126nmの真空紫外光をさらに照射し、光アニーリングを行なうことを特徴とする薄膜作製方法。
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