JP4840680B2 - セラミックシート成形機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミック材料のスラリーをシート状に精度良く、例えばある一定の求める成形幅方向の断面形状に成形するセラミックシート成形機に関する。
【0002】
【従来の技術】
チップコンデンサなど内部回路用の導電パターンが形成されたグリーンシート状態のセラミックシートを所要数積層し一体焼成して形成される積層型電子部品は、種々の構成のものが提案されているが、そのセラミックシートを成形する手段としては、ドクターブレード法がよく知られている。
積層型電子部品は小型化が進み、これに用いられるセラミックシートの厚みは薄くなる一方であるとともに、その厚みを高精度化する要求が高まっている。
図6に特開平7−187803号公報記載のグリーンシートの製造方法を示す。ドクターブレードにより塗工されたキャリアフィルム上のグリーンシート(泥漿状態)を、乾燥炉内において上下より押圧回転する一対のローラによって、グリーンシート厚さを一定に制御するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記従来例では乾燥炉内において上下より押圧回転する一対のローラによって、グリーンシート厚さを一定に制御するため、設備の故障が多いという課題があった。
また、ドクターブレードの形状は、図5に見るようにギロチン刃である。しかし、ドクターブレードの刃先精度の直線性に限界が有るため、刃先形状がそのまま、シート断面形状になるという課題がある。刃先形状の精度を向上するのも一つの方法ではあるが、加工費が高くなる課題がある。
そこで本発明は、乾燥炉内においてセラミックシートの厚さを制御するのではなく室温で制御可能とし、加工費がかからず且つ厚み精度の高いセラミックシートの製造方法とそれに好適なセラミックシート成形機を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、長手方向に移送するキャリアフィルムの一方の面に、セラミック材料のスラリーを塗布してセラミックシートを形成するセラミックシート成形機において、
周縁の一部に前記キャリアフィルムを巻設するバッキングロールと、該バッキングロールの中心軸と交差する鉛直軸線に対して所定角度中心軸をずらし、前記キャリアフィルムの一方の面から離隔する側に間隙を形成して配置されるパイプドクターを具備し、該パイプドクターを水平方向に二次元的に移動させて前記間隙量を調整するセラミックシート成形機である。
本発明においては、前記パイプドクターは長手方向にエッジ部を凹設するのが好ましい。そして、前記パイプドクターを水平方向に二次元的に旋回移動させる様に構成すれば、パイプドクターの両端部でキャリアフィルムとの間隙を大きく、中央部で小さくすることが出来る。
【0005】
【発明の実施の形態】
セラミックシート成形機の全体図を図1に示す。キャリアフィルム1上にドクターブレード6を設け、キャリアフィルム1下にはバッキングロール4を設ける。スラリーダム部7内のスラリー8はキャリアフィルム1を移送する事によりドクターブレード6とキャリアフィルム1間の隙間で規制された厚みにスラリーが切り出され、乾燥炉11内で溶剤を飛ばすことで乾燥したグリーンシートが形成される。そして、フイルムとともに一定の張力で巻取りモータ12により巻き取られる。
【0006】
キャリアフィルムの送り速度は、巻出しモータ5とベルト10で連結したニップローラ2と押えロール3で引き出される。
シートの厚みは、ドクターブレード6とキャリアフィルム1間の隙間で決まる。
【0007】
本発明のセラミックシート成形機は、厚さ規制手段6とキャリアフィルム1との隙間をより均一にするため、ブレードドクタより好ましくはパイプドクタなどの厚さ規制手段6を用い、厚さ規制手段6を二次元的に移動させ、シート厚さを制御する製造方法並びにそれに好適なシート成形機である。従来のブレードドクタでは、刃先精度の直線性に限界があったが、本発明の厚さ規制手段6としては、パイプドクタやロールドクタにように特別の加工をしなくても直線性が良好な形状のものを採用したので、加工費がかからず且つ厚み精度の高いセラミックシートの製造方法とそれに好適なセラミックシート成形機を提供できる。
【0008】
本発明によれば、中央部の厚さが厚く、左右の端部が薄いシートのとき、厚さ規制手段6を左右に移動することで、均一なシート厚さが得られる。また、中央部を薄く、左右端部を厚くしたいのであれば、任意に厚さ規制手段6を移動させ、求めている断面形状にすることが出来る。例えば厚さ規制手段6とバッキングロール4とを交差させて配設する。
【0009】
以下本発明の一実施例を添付図面にて説明する。
【0010】
図2(a)は、長手方向に移送されるキャリアフィルム1の一方の面から離隔する側に所定間隙を形成するように配設した厚さ規制手段6としてのパイプドクタと、このパイプドクタ6を二次元的に移動させて前記スラリー層の厚みを均一または所定の断面形状にする移動手段とを具備することを特徴とするセラミックシート成形機を示す。
前記厚さ規制手段6は、長手方向にエッジ部15を凹設した形状を具備するパイプドクタ(図2(b)参照)が真直度を確保しつつ制御性が良好である。
【0011】
図2では合成樹脂などのキャリアフィルム1がニップローラ2と押えロール3とに挟持されて矢印で示す長手方向に移送される。図ではニップローラ2とバッキングロール4はベルト10で連結される。そのため、ニップローラ2とバッキングロール4間の速度差によるキャリアフィルム1が皺になる不良は発生しない。スラリーダム部7に保持されたスラリー(図2では図示せず、図1参照)は、ノズル9から吐出されてキャリアフィルム1の一方の面にスラリー層(図示せず)を形成する。スラリー層(図示せず)は、パイプドクタ6により厚みを均一または所定断面形状のグリーンシート13にされ、乾燥炉(図2では図示せず、図1参照)を経てセラミックシート14として巻取りモータ(図2では図示せず、図1参照)で巻き取られる。
【0012】
パイプドクタ6を二次元的に移動させて前記スラリー層の厚みを均一または所定の断面形状にする移動手段の一例としては、スライドガイド、マイクロメータ、リニアモータ、ステッピングモータなど必要に応じて選択できる。
【0013】
図3に、パイプドクタなどの厚さ規制手段6とバッキングロール4との隙間関係を示す。実線図に厚さ規制手段6(パイプドクタ)とバッキングロール4との中心を合わせたときの位置関係を示す。図では長手方向にエッジ部を凹設した形状を具備するパイプドクタ6を示す。
この時、隙間Aができる。二点鎖線図は、この中心よりある任意の位置まで移動した時の厚さ規制手段6(パイプドクタ)を示す。この時の隙間をBとすると、A<Bなる隙間関係が成立する。なお隙間Aはキャリアフィルム1の下流側、隙間Bはキャリアフィルム1の上流側である。
この隙間関係を制御することで、厚みを均一に出来、または任意の断面形状にすることが出来る。通常は均一の厚みにすることが多いが、必要に応じて端縁部が相対的に厚かったり、薄かったりする任意の断面形状を必要とされることもある。
図4に隙間関係の制御例を示す。パイプドクタ6とバッキングロール4を前後、左右、交差させて二次元的に移動する。例えば交差させた場合、パイプドクタ6が形成する長手方向の両端部の隙間は、中央部に比べて相対的に大きく出来る。
【0014】
厚さ規制手段6を二次元的に移動させて前記グリーンシート13の厚みを均一または所定の断面形状にする移動手段について説明する。
セラミックシート14の厚みをセンサ(図示せず)で検出して、検出信号と連動して厚さ規制手段6を二次元的に移動させる駆動モータを設ければよい。例えば、スライドガイドやマイクロメータなどを組合せればよい。
スラリーの粘度、密度などにより最適な二次元的移動の仕方を変えて学習機能を持ったコンピュータにデータを入力しておけば、以後はコンピュータが自動的にドクターブレードを二次元的に移動するように指示することができる。
【0015】
なお、スラリーの粘度は、4000〜6000cp(粘度計のスピンドル回転数3rpm)が良好である。
【0016】
図5(b)に、従来のギロチン刃のドクターブレードを上下移動(一次元移動)させたときのシート形成幅方向のシート厚み変動Δtを示し、約2(μm)の変動がある。図5(a)は、図2〜4で説明したパイプブレードを用いた本発明のセラミックシートの製造方法によるものを示し、変動は実質ゼロである。従来法に比べて極めて高精度にシート厚みを制御できることを示している。
【0017】
【発明の効果】
以上、本発明によると、 乾燥炉内においてセラミックシートの厚さを制御するのではなく室温で制御可能とし、加工費がかからず且つ厚み精度の高いセラミックシートの製造方法とそれに好適なセラミックシート成形機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るセラミックシート成形機を用いる全体の製造システムを示す図である。
【図2】本発明に係るセラミックシート成形機を示す図である。
【図3】本発明に係るセラミックシートの製造方法の原理を示す図である。
【図4】本発明に係るセラミックシートの製造方法の一実施例を示す図である。
【図5】本発明に係るセラミックシートの製造方法により製造したセラミックシートのシート厚さ分布を従来のものと比較した図である。
【図6】従来のセラミックシート成形機を示す図である。
【符号の説明】
1 キャリアフィルム
2 ニップローラ
3 押えロール
4 バックキングロール
5 巻出しモータ
6 厚さ規制手段(パイプドクタ)
7 スラリーダム部
8 スラリー
9 ノズル
10 ベルト
11 乾燥炉
12 巻取りモータ
13 グリーンシート
14 セラミックシート
15 エッジ部
Claims (3)
- 長手方向に移送するキャリアフィルムの一方の面に、セラミック材料のスラリーを塗布してセラミックシートを形成するセラミックシート成形機において、周縁の一部に前記キャリアフィルムを巻設するバッキングロールと、該バッキングロールの中心軸と交差する鉛直軸線に対して所定角度中心軸をずらし、前記キャリアフィルムの一方の面から離隔する側に間隙を形成して配置されるパイプドクターを具備し、該パイプドクターを水平方向に二次元的に移動させて前記間隙量を調整することを特徴とするセラミックシート成形機。
- 前記パイプドクターは長手方向にエッジ部を凹設してなることを特徴とする請求項1に記載のセラミックシート成形機。
- 前記パイプドクターを水平方向に二次元的に旋回移動させることを特徴とする請求項1または2に記載のセラミックシート成形機。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2001209073A JP4840680B2 (ja) | 2001-07-10 | 2001-07-10 | セラミックシート成形機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001209073A JP4840680B2 (ja) | 2001-07-10 | 2001-07-10 | セラミックシート成形機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2003019708A JP2003019708A (ja) | 2003-01-21 |
JP4840680B2 true JP4840680B2 (ja) | 2011-12-21 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2001209073A Expired - Lifetime JP4840680B2 (ja) | 2001-07-10 | 2001-07-10 | セラミックシート成形機 |
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Family Cites Families (2)
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JPH01182004A (ja) * | 1988-01-14 | 1989-07-19 | Toshiba Ceramics Co Ltd | シートの成形方法 |
-
2001
- 2001-07-10 JP JP2001209073A patent/JP4840680B2/ja not_active Expired - Lifetime
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