JP4839781B2 - フッ素置換された(メタ)アクリレート誘導体を含有する重合性の液晶組成物 - Google Patents

フッ素置換された(メタ)アクリレート誘導体を含有する重合性の液晶組成物 Download PDF

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Description

本発明は、重合性の液晶化合物である、フッ素置換された(メタ)アクリレート誘導体を含有する組成物、この組成物から得られる重合体、この重合体の光学補償フィルムとしての使用などに関する。
液晶相を有する重合性化合物は重合によって光学補償(optical compensation)などの機能を有する重合体をあたえる。これは、液晶分子の配向が重合によって固定されるからである。このような重合体の機能を活用するために、種々の重合性化合物が開発されている。しかし、1つの重合性化合物では充分な機能を満たさないようである。そこで、幾つかの重合性化合物から組成物を調製し、この組成物を重合させるという試みがなされている。
特開平10−319408号公報(GB2324382A) 特開2004−198478号公報 特開2002−243942号公報
本発明の課題は、ネマチック相などの液晶相を有する、液晶相の広い温度範囲を有する、ホモジニアス、チルト、ホメオトロピック、ツイストなどの配向を有する、均一な配向を有する、配向を選択できる、重合しやすい、化学的に安定である、無色である、などの特性において、少なくとも2つの特性を満たす組成物である。この課題は、これらの特性に関して適切なバランスを有する組成物である。この課題は、このような組成物から得られる重合体である。この課題は、ホモジニアス、チルト、ホメオトロピック、ツイストなどの配向を有する、欠陥がない(または少ない)配向を有する、大きな光学異方性を有する、支持基板に密着する、充分な硬度を有する、無色透明である、大きな耐熱性を有する、大きな耐候性を有する、などの特性において、少なくとも2つの特性を満たす重合体である。
本発明は下記の式で表される化合物を含有する組成物、この組成物を重合させることによって得られる重合体、そしてその用途を含む。
第一成分として式(1)で表される少なくとも1つの化合物、第二成分として式(2)で表される少なくとも1つの化合物、第三成分として式(3)で表される少なくとも1つの化合物を含有する組成物。

Figure 0004839781

式(1)において、Rは水素またはメチルであり;Lは水素、フッ素、塩素、メチル、トリフルオロメチル、またはシアノであり;Aは1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、2−トリフルオロメチル−1,4−フェニレン、2,3−ビス(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレン、4,4’−ビフェニレン、2,6−ナフチレン、9−メチルフルオレン−2,7−ジイル、または9,9−ジメチルフルオレン−2,7−ジイルであり;Zは−COO−、−OCO−、−CHCHCOO−、−OCOCHCH−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CHCH−、−C≡C−、−CHO−、または−OCH−であり;そしてnは1から10の整数である。
Figure 0004839781

式(2)において、Lは水素またはフッ素であり;Aは1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、2−トリフルオロメチル−1,4−フェニレン、2,3−ビス(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレン、4,4’−ビフェニレン、2,6−ナフチレン、9−メチルフルオレン−2,7−ジイル、または9,9−ジメチルフルオレン−2,7−ジイルであり;Zは−COO−、−OCO−、−CHCHCOO−、−OCOCHCH−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CHCH−、−C≡C−、−CHO−、または−OCH−であり;そしてnは1から10の整数である。
Figure 0004839781

式(3)において、Rは水素またはメチルであり;Lは水素またはフッ素であり;Xはトリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、炭素数1〜10のアルキル、または炭素数1〜10のアルコキシであり;Yは水素またはフッ素であり;Zは単結合、−COO−、−OCO−、−CHCHCOO−、−OCOCHCH−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CHCH−、−C≡C−、−CHO−、または−OCH−であり;そしてnは1から10の整数である。
本発明の組成物は、ネマチック相などの液晶相を有する、液晶相の広い温度範囲を有する、ホモジニアス、チルト、ホメオトロピック、ツイストなどの配向を有する、均一な配向を有する、配向を選択できる、重合しやすい、化学的に安定である、無色である、などの特性において、少なくとも2つの特性を満たす。この組成物は、これらの特性に関して適切なバランスを有する。本発明の重合体は、このような組成物から得られる。この重合体は、ホモジニアス、チルト、ホメオトロピック、ツイストなどの配向を有する、欠陥がない(または少ない)配向を有する、大きな光学異方性を有する、支持基板に密着する、充分な硬度を有する、無色透明である、大きな耐熱性を有する、大きな耐候性を有する、などの特性において、少なくとも2つの特性を満たす。
この明細書における用語の使い方は次のとおりである。液晶化合物は、液晶相を有する化合物、および液晶相を有しないが液晶組成物の成分として有用な化合物の総称である。液晶相はネマチック相、スメクチック相、コレステリック相などであり、多くの場合ネマチック相を意味する。重合性は、光、熱、触媒などの手段により単量体が重合し、重合体を与える能力を意味する。式(1)で表される少なくとも1つの化合物を化合物(1)と表記することがある。式(2)で表わされる少なくとも1つの化合物などに関しても同様である。式(1)、(2)の両方で記号Lを用いた。2つの記号Lの意味は同一であってもよいし、または異なってもよい。例えば、式(1)と式(2)のLが水素であるケースがある。式(1)のLが水素であり、式(2)のLがフッ素であるケースがある。式(1)において、4つの記号Lを用いた。これらの記号の意味は総てが同一であってもよいし、またはお互いに異なってもよい。このようなルールは、他の記号の意味にも適用する。(メタ)アクリレート[(meth)acrylate]は、アクリレート(acrylate)およびメタクリレート(methacrylate)の一方または両方を表す。組成物の成分である化合物(1)、化合物(2)または化合物(3)の割合(%)は、これら3種類の重合性化合物の全重量に基づいて算出した重量%(wt%)である。組成物における、その他の成分の添加量(%)は、化合物(1)、(2)および(3)の全重量に基づいた重量%(wt%)である。
液晶分子における配向は、チルト角の大きさなどに基づいてホモジニアス(homogeneous;平行)、ホメオトロピック(homeotropic;垂直)、チルト(tilted;傾き)、ツイスト(twisted;ねじれ)などに分類される。チルト角は、液晶分子の配向ベクトルおよび支持基板のあいだの角度である。ホモジニアスは、配向ベクトルが基板に平行で、かつ一方向に並んでいる状態をいう。ホモジニアス配向におけるチルト角の例は0度から5度である。ホメオトロピックは、配向ベクトルが基板に垂直である状態をいう。ホメオトロピック配向におけるチルト角の例は、85度から90度である。チルトは、配向ベクトルが基板から離れるにしたがって、平行から垂直に立ちあがっている状態をいう。チルト配向におけるチルト角(傾き角)の例は5度から85度である。ツイストは、配向ベクトルが基板に平行ではあるが、らせん軸を中心に階段状にねじれている状態をいう。ツイスト配向におけるチルト角の例は0度から5度である。
本発明は下記の項に記載したとおりである。
項1. 第一成分として式(1)で表される少なくとも1つの化合物、第二成分として式(2)で表される少なくとも1つの化合物、第三成分として式(3)で表される少なくとも1つの化合物を含有する組成物。

Figure 0004839781

式(1)において、Rは水素またはメチルであり;Lは水素、フッ素、塩素、メチル、トリフルオロメチル、またはシアノであり;Aは1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、2−トリフルオロメチル−1,4−フェニレン、2,3−ビス(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレン、4,4’−ビフェニレン、2,6−ナフチレン、9−メチルフルオレン−2,7−ジイル、または9,9−ジメチルフルオレン−2,7−ジイルであり;Zは−COO−、−OCO−、−CHCHCOO−、−OCOCHCH−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CHCH−、−C≡C−、−CHO−、または−OCH−であり;そしてnは1から10の整数である。
式(1)は左右が対称である。しかし、この式で表される個々の化合物は、左右が非対称であってもよい。非対称の化合物の例は、左側のRが水素であり、右側のRがメチルであり、左側の2つのLが水素であり、右側の2つのLが水素とフッ素であり、左側のZが−COO−であり、右側のZが−OCO−であり、左側のnが6であり、そして右側のnが8である化合物である。
好ましいRは水素であり、好ましいLは水素またはフッ素である。さらに好ましいRは水素である。好ましいAは1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、2−トリフルオロメチル−1,4−フェニレン、2,3−ビス(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレン、9−メチルフルオレン−2,7−ジイル、または9,9−ジメチルフルオレン−2,7−ジイルである。さらに好ましいAは9−メチルフルオレン−2,7−ジイルなどである。好ましいZは−COO−、−OCO−、−CHCHCOO−、−OCOCHCH−、−CH=CHCOO−、または−OCOCH=CH−である。さらに好ましいZは−COO−または−OCO−である。結合基Zは環Aと結合する。環Aは−COO−の炭素と結合するよりも、−COO−の酸素と結合する方が好ましい。好ましいnは2、4、6、または8である。さらに好ましいnは6である。
Figure 0004839781

式(2)において、Lは水素またはフッ素であり;Aは1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、2−トリフルオロメチル−1,4−フェニレン、2,3−ビス(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレン、4,4’−ビフェニレン、2,6−ナフチレン、9−メチルフルオレン−2,7−ジイル、または9,9−ジメチルフルオレン−2,7−ジイルであり;Zは−COO−、−OCO−、−CHCHCOO−、−OCOCHCH−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CHCH−、−C≡C−、−CHO−、または−OCH−であり;そしてnは1から10の整数である。
式(2)は左右が対称である。しかし、この式で表される個々の化合物は、左右が非対称であってもよい。好ましいLは水素である。好ましいAは1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、2,3−ビス(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレン、または9−メチルフルオレン−2,7−ジイル、9,9−ジメチルフルオレン−2,7−ジイルである。好ましいZは−COO−、−OCO−、−CHCHCOO−、−OCOCHCH−、−CH=CHCOO−、または−OCOCH=CH−である。さらに好ましいZは−COO−または−OCO−である。結合基Zは環Aと結合する。環Aは−COO−の炭素と結合するよりも、−COO−の酸素と結合する方が好ましい。好ましいnは2、4、6、または8である。さらに好ましいnは6である。
Figure 0004839781

式(3)において、Rは水素またはメチルであり;Lは水素またはフッ素であり;Xはトリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、炭素数1〜10のアルキル、または炭素数1〜10のアルコキシであり;Yは水素またはフッ素であり;Zは単結合、−COO−、−OCO−、−CHCHCOO−、−OCOCHCH−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CHCH−、−C≡C−、−CHO−、または−OCH−であり;そしてnは1から10の整数である。
好ましいRは水素である。好ましいLは水素である。好ましいXはトリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、炭素数1〜8のアルキル、または炭素数1〜8のアルコキシである。さらに好ましいXはシアノである。好ましいYは水素である。好ましいZは単結合、−COO−または−OCO−である。式(3)においてZが−OCO−の方向であるよりも、−COO−の方向がより好ましい。好ましいnは2、4、6、または8である。さらに好ましいnは6である。
項2. 式(1)において、Rは水素またはメチルであり;Lは水素、フッ素、塩素、メチル、またはトリフルオロメチルであり;Aは1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、2−トリフルオロメチル−1,4−フェニレン、2,3−ビス(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレン、4,4’−ビフェニレン、2,6−ナフチレン、9−メチルフルオレン−2,7−ジイル、または9,9−ジメチルフルオレン−2,7−ジイルであり;Zは−COO−、−OCO−、−CHCHCOO−、−OCOCHCH−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−であり;そしてnは1から10の整数であり、式(2)において、Lは水素またはフッ素であり;Aは1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、2−トリフルオロメチル−1,4−フェニレン、2,3−ビス(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレン、4,4’−ビフェニレン、2,6−ナフチレン、9−メチルフルオレン−2,7−ジイル、または9,9−ジメチルフルオレン−2,7−ジイルであり;Zは−COO−、−OCO−、−CHCHCOO−、−OCOCHCH−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−であり;そしてnは1から10の整数であり、そして式(3)において、Rは水素またはメチルであり;Lは水素またはフッ素であり;Xはトリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、炭素数1〜10のアルキル、または炭素数1〜10のアルコキシであり;Yは水素またはフッ素であり;Zは単結合、−COO−、−OCO−、−CHCHCOO−、−OCOCHCH−、−CH=CHCOO−、または−OCOCH=CH−であり;そしてnは1から10の整数である項1に記載の組成物。
項3. 式(1)において、Rは水素であり;Lは水素またはフッ素であり;Aは1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、4,4’−ビフェニレン、2,6−ナフチレン、9−メチルフルオレン−2,7−ジイル、または9,9−ジメチルフルオレン−2,7−ジイルであり;Zは−COO−、−OCO−、−CHCHCOO−、−OCOCHCH−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−であり;そしてnは1から10の整数であり、式(2)において、Lは水素またはフッ素であり;Aは1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、2−トリフルオロメチル−1,4−フェニレン、2,3−ビス(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレンであり;Zは−COO−、−OCO−、−CHCHCOO−、−OCOCHCH−、−CH=CHCOO−、または−OCOCH=CH−であり;そしてnは1から10の整数であり、そして式(3)において、Rは水素であり;Lは水素またはフッ素であり;Xはトリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、炭素数1〜10のアルキル、または炭素数1〜10のアルコキシであり;Yは水素またはフッ素であり;Zは単結合、−COO−、−OCO−、−CH=CHCOO−、または−OCOCH=CH−であり;そしてnは1から10の整数である項1に記載の組成物。
項4. 式(1)において、Rは水素であり;Lは水素であり;Aは1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、9−メチルフルオレン−2,7−ジイル、または9,9−ジメチルフルオレン−2,7−ジイルであり;Zは−COO−または−OCO−であり;そしてnは1から10の整数であり、式(2)において、Lは水素であり;Aは1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、2,3−ビス(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレンであり;Zは−COO−または−OCO−であり;そしてnは1から10の整数であり、そして式(3)において、Rは水素であり;Lは水素であり;Xはトリフルオロメトキシ、シアノ、炭素数1〜10のアルキル、または炭素数1〜10のアルコキシであり;Yは水素であり;Zは単結合、−COO−または−OCO−であり;そしてnは1から10の整数である項1に記載の組成物。
項5. 式(1)において、Rは水素であり;Lは水素であり;Aは1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、9−メチルフルオレン−2,7−ジイル、または9,9−ジメチルフルオレン−2,7−ジイルであり;Zは−COO−または−OCO−であり;そしてnは1から10の整数であり、式(2)において、Lは水素であり;Aは1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、2,3−ビス(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレンであり;Zは−COO−または−OCO−であり;そしてnは1から10の整数であり、式(3)において、Rは水素であり;Lは水素であり;Xはシアノであり;Yは水素であり;Zは単結合、−COO−、であり;そしてnは1から10の整数である項1に記載の組成物。
項6. 第一成分、第二成分および第三成分の全重量に基づいて、第一成分の割合が40〜80重量%であり、第二成分の割合が10〜30重量%であり、そして第三成分の割合が10〜30重量%である項1から5のいずれか1項に記載の組成物。
項7. 第四成分として式(4)で表される化合物をさらに含有する項1から6のいずれか1項に記載の組成物。

Figure 0004839781

式(4)において、Rは炭素数2〜10の直鎖のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、1つまたは隣り合わない2つの−CH−は、−O−または−NH−で置き換えられてもよく;Rはメチル、エチル、プロピル、またはイソプロピルであり;Rはメチル、エチルまたはトリメチルシリルであり;そしてrは0、1または2である。
項8. 第四成分として式(5)で表される化合物をさらに含有する項1から6のいずれか1項に記載の組成物。

Figure 0004839781
式(5)において、Rは炭素数2〜8の直鎖のアルキレンであり、このアルキレンにおいて1つの−CH−は−NH−で置き換えられてもよく;そしてRはメチルまたはエチルである。
項9. 第四成分として式(5)で表される化合物をさらに含有する項1から6のいずれか1項に記載の組成物。

Figure 0004839781

式(5)において、Rは炭素数2〜6の直鎖のアルキレンであり;そしてRはメチルまたはエチルである。
項10. 第一成分として式(1a)で表される化合物、第二成分として式(2a)で表される化合物、第三成分として(3a)で表される化合物を含有する組成物。
Figure 0004839781

上式において、Aは2−メチル−1,4−フェニレンまたは2,3−ビス(トリフルオロメチル)−1,4フェニレンであり、Zは−COO−または−OCO−であり、nは1から10の整数である。
項11. 第四成分として式(α−1)で表される化合物をさらに含有し、そして第四成分の添加量が、第一成分、第二成分および第三成分の全重量に基づいて0〜20重量%である項10に記載の組成物。

Figure 0004839781
項12. 項1〜11のいずれか1項に記載の組成物から得られる重合体。
項13. 項1〜11のいずれか1項に記載の組成物をケン化処理トリアセチルセルロースのフィルムまたはガラスの基板に塗布したあと、重合することによって得られる重合体。
項14. 項12または13に記載の重合体を有する位相差板または偏光板。
項15. 項14に記載の位相差板または偏光板を有する液晶表示素子。
項16. 項12または13に記載された重合体を光学補償フィルムとしての使用。
本発明の組成物は、化合物(1)、化合物(2)および化合物(3)の3成分を少なくとも含有する。この組成物は第四成分として、化合物(4)をさらに含有してもよい。
1)3成分の組成物
この組成物は室温でネマチック相を有する。この相における配向の種類は支持基板の種類、支持基板におけるラビング処理の有無、化合物(2)の種類などに依存する。ラビング処理した支持基板は組成物をホモジニアス、チルトなどに配向させる傾向がある。支持基板が配向膜を有する場合、配向は配向膜の種類にも依存することがる。
2)4成分の組成物
この組成物は第四成分としてシランカップリング剤を含有する。この組成物は室温でネマチック相を有する。この相における配向は主としてホメオトロピックである。この組成物は、支持基板の上で、または配向膜を有する支持基板の上で、ホメオトロピックに配向する。ホメオトロピックに配向させるために、特殊な配向膜を必要としない。−COOH、−NH2、−OHのような極性基を表面に有する支持基板(または、配向膜など)は、組成物をホメオトロピックに配向させる傾向が強い。
本発明の組成物における成分化合物について説明する。化合物(1)は液晶骨格および2つの重合性基を有する。この重合性化合物の重合体は三次元構造になりうるので、1つの重合性基を有する化合物に比較して硬い重合体を与える。この化合物は、支持基板、添加物などの条件に依存するが、ホモジニアスに配向しやすい。化合物(2)も液晶骨格および2つの重合性基を有する。この重合性化合物も比較的硬い重合体を与える。重合性基はフッ素を有するので、この化合物は組成物の凝固点を下げる、配向の欠陥を減らす、などの効果がある。この化合物は、支持基板、添加物などの条件に依存するが、ホモジニアスに配向しやすい。化合物(3)は1つの重合性を有する。この化合物は、他の液晶分子のチルト角を大きくする性質を有する。化合物(4)は重合性化合物ではない。この化合物は表面処理などに使われるシランカップリング剤である。この化合物は支持基板の表面に存在する極性基の水素と相互作用をする。この化合物は液晶分子をホメオトロピックに配向させる効果がある。
本発明の組成物の構成について説明する。この組成物は化合物(1)、化合物(2)および化合物(3)を含有する。この組成物は少なくとも3つの化合物を含有する。この組成物は、複数の化合物(1)、(2)または(3)を含有してもよい。この組成物は化合物(4)を、さらに含有してもよい。この組成物は、化合物(1)、(2)および(3)とは異なる、その他の重合性化合物を含有してもよい。この組成物は、薄い塗膜を生成させるために、界面活性剤のような添加物をさらに含有してもよい。しかし、界面活性剤は、配向の種類を制御する目的には必ずしも必要ではない。この組成物は、重合に適した重合開始剤、光増感剤などの添加物を含有してもよい。この組成物は、重合体の特性を向上させるために、紫外線吸収剤、酸化防止剤、などの添加物を含有してもよい。この組成物は有機溶媒を含有してもよい。有機溶媒は、均一な厚さの塗膜(paint film)を生成させるのに有用である。
この組成物は次のような組成物A、組成物Bなどに分類される。組成物Aは化合物(1)、(2)および(3)を含有する。組成物Aは化合物(4)、その他の重合性化合物、添加物、有機溶媒などをさらに含有してもよい。組成物Bは、重合性化合物として化合物(1)、(2)および(3)を含有するが、その他の重合性化合物を含有しない。組成物Bは化合物(4)をさらに含有してもよい。組成物Bは添加物、有機溶媒などをさらに含有してもよい。組成物Bは組成物Aに比較して成分の数が少ない。組成物Bはコストの観点から組成物Aより好ましい。組成物Aはその他の重合性化合物によって特性をさらに調整できるので、組成物Bより好ましい。
組成物AおよびBにおいて、化合物(1)、(2)および(3)の混合割合は次のとおりである。化合物(1)の好ましい割合は40%〜80%である。さらに好ましい割合は50%〜80%である。化合物(2)の好ましい割合は10%〜30%である。さらに好ましい割合は15%〜25%である。化合物(3)の好ましい割合は10%〜30%である。さらに好ましい割合は15%〜25%である。化合物(4)、その他の重合性化合物、添加物などの添加量(%)は、化合物(1)、(2)および(3)の全重量に基づいた割合である。化合物(4)の好ましい添加量は0〜25%である。さらに好ましい添加量は0〜15%または5〜15%である。その他の重合性化合物の好ましい添加量は0%〜20%である。さらに好ましい添加量は0%〜10%または5〜15%である。界面活性剤、重合開始剤などのような添加物の添加量は目的を達する最小量でよい。有機溶媒の添加量も同様である。
化合物(1)〜(4)化合物は、有機合成化学における公知の手法を適切に組み合わせることによって合成することができる。出発物質に、目的とする末端基、環、結合基などを導入する方法、または生成する方法は、オーガニック・シンセシーズ(Organic Syntheses, John Wiley & Sons, Inc)、オーガニック・リアクションズ(Organic Reactions, John Wiley & Sons, Inc)、コンプリヘンシブ・オーガニック・シンセシス(Comprehensive Organic Synthesis, Pergamon Press)、新実験化学講座(丸善)などに記載されている。
化合物(1)の合成方法は、国際公開パンフレットWO01/53248A1明細書に記載されている。化合物(2)の合成に関しては次のとおりである。α−フルオロアクリロイルオキシ(CH=CF−COO−)の導入法には、α−フルオロアクリル酸、α−フルオロアクリル酸クロリドを用いることもできるが、α−フルオロアクリル酸フルオリド(CH=CFCOOF)を作用させる方法が有用である。J. Org. Chem., 1989, 54, 5640、特開昭60−158137号公報、特開昭61−85345号公報などにα−フルオロアクリル酸フルオリドの合成法が記載されており、それらの方法に準じて合成が可能である。これらの化合物を出発物質として利用することにより化合物(2)を合成する。
次に、成分化合物を例示する。この例示において、化合物(1)および(2)は左右が対称である。これらの化合物は左右が非対称であってもよい。好ましい化合物(1)は、化合物(1−1)、(1−2)、(1−3)などである。

Figure 0004839781
式(1−1)〜(1−3)において、Lは水素またはフッ素であり、Aは、下に記載した、1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、2−トリフルオロメチル−1,4−フェニレン、2,3−ビス(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレン、9−メチルフルオレン−2,7−ジイル、または9,9−ジメチルフルオレン−2,7−ジイルであり、そしてnは1から10の整数である。

Figure 0004839781
好ましい化合物(2)は、化合物(2−1)、(2−2)、(2−3)などである。

Figure 0004839781
式(2−1)〜(2−3)において、Lは水素またはフッ素であり、Aは、下に記載した1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、2−トリフルオロメチル−1,4−フェニレン、2,3−ビス(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレン、9−メチルフルオレン−2,7−ジイル、または9,9−ジメチルフルオレン−2,7−ジイルであり、そしてnは1から10の整数である。

Figure 0004839781
好ましい化合物(3)は、化合物(3−1)、(3−2)、(3−3)などである。

Figure 0004839781
式(3−1)〜(3−3)において、Lは水素またはフッ素であり、Xはトリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、炭素数1〜10のアルキル、または炭素数1〜10のアルコキシであり、Yは水素またはフッ素であり、そしてnは1〜10の整数である。
好ましい化合物(1)、(2)および(3)は次のとおりである。化合物(1A)〜(1F)は化合物(1−1)に該当しない。化合物(2A)〜(2D)は化合物(2−1)に該当しない。

Figure 0004839781
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化合物(3−1−2)および(3−1−3)において、Rは炭素数1〜10のアルキルである。
Figure 0004839781
化合物(3−2−2)および(3−2−3)において、Rは炭素数1〜10のアルキルである。
好ましい化合物(4)は次のとおりである。
Figure 0004839781
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さらに好ましい化合物(4)は、化合物(α−1)、(α−2)、(α−6)、(α−7)、(α−11)、(α−14)、(α−16)などである。特に好ましい化合物は、化合物(α−1)、(α−2)、(α−14)である。最も好ましい化合物は、化合物(α−1)である。
次に、その他の重合性化合物、添加物、有機溶媒を例示する。これらの化合物は市販品でもよい。その他の重合性化合物の例は、メチル(メタ)アクリレート、アクリロニトリルのような重合性基を1つ有する化合物、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレートのような複数の重合性基を有する化合物、などである。界面活性剤の例は、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールのエステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ペルフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、ペルフルオロアルキル基と親水性基とを有するオリゴマー、ペルフルオロアルキル基と親油性基とを有するオリゴマー、ペルフルオロアルキル基を有するウレタン、などである。重合開始剤の例は、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、イルガキュアー907(Irugacure 907;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製/Ciba Specialty Chemicals)などの光重合開始剤である。光増感剤の例は、イソプロピルチオキサントンなどである。紫外線吸収剤の例は、チヌビンPS(Tinuvin PS;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)、チヌビン400(Tinuvin 400;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)などである。酸化防止剤の例は、イルガノックス1076(Irganox 1076;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)などである。有機溶媒の例は、ベンゼン、トルエン、キシレン、四塩化炭素のような無極性溶媒、エタノール、2−プロパノ−ル、ブタノール、酢酸エチル、乳酸エステル(乳酸エチル)、ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートのような極性溶媒、などである。
本発明の組成物から重合体フィルムを調製する手順は次のようである。組成物が有機溶媒を含有するときは、この有機溶媒を蒸発させた塗膜を支持基板の上に調製する。有機溶媒は、風を吹きつける、加熱するなどの方法によって蒸散させる。配向の欠陥を減少させるという観点からは、加熱する方法が好ましい。組成物の温度を下げるとき、再配列することによって配向が安定化するからである。好ましい温度は、120℃以下、90℃以下、70℃以下の順である。この塗膜の組成物は、多くの場合、室温でネマチック相を有する。次に、この塗膜に紫外線などを照射して、組成物を重合させる。塗膜の温度は室温が好ましい。安定化した配向を重合によって、そのまま固定できるからである。この塗膜が室温でネマチック相を有しないとき、この相の温度範囲内に入るまで加熱してから紫外線を照射する。
支持基板の例は、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース(以下、TACと略すことがある)、ノルボルネン樹脂などのプラスチックフィルム、ガラス板などである。TACの支持基板は、そのまま用いてもよいし、その表面をケン化処理(加水分解処理)してもよい。支持基板はポリイミドのような配向膜で覆ってもよい。配向膜の例は、ポリアミック酸、ポリイミド、ポリアミド、シランカップリング剤の加水分解による生成物などである。配向膜は市販品をそのまま用いてよい。液晶分子のチルト角を調整する目的で、配向膜の前駆体であるポリアミック酸の化学構造を選択してもよい。このような支持基板(または、配向膜)は、塗膜を調製する前に、その表面をレーヨン、綿、ポリアミドなどの布でラビング処理してもよい。
組成物の塗膜は支持基板の上に、均一な厚さで調製する。有機溶媒で希釈した組成物を塗布したあと、有機溶媒を蒸発させる方法は好ましい。組成物の塗布は、スピンコート法、ディップコート法、グラビアコート法、マイクログラビアコート法、ダイコート法、ワイヤーバーコート法などの方法によって行なう。塗膜の組成物は、有機溶媒を除去したあと、電子線、紫外線、可視光線、または赤外線(熱線)などの光照射によって重合させる。室温での重合という観点から、紫外線が好ましい。波長の好ましい範囲は150〜500nmである。さらに好ましい範囲は250〜450nmであり、特に好ましい範囲は300〜400nmである。光源の例は、メタルハライドランプ、キセノンランプ、超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプなどである。光量の好ましい範囲は10〜3000mJ/cm2であり、さらに好ましい範囲は100〜2000mJ/cm2である。
本発明の重合体は、フィルム、板、粒、粉末などの形状である。重合体は成形されてもよい。好ましい重合体の厚さは、重合体の光学異方性の値および用途に依存する。重合体フィルムの好ましい厚さは0.05〜50μmの範囲である。さらに好ましい厚さは0.1〜20μmの範囲である。特に好ましい厚さは0.5〜10μmの範囲である。これらの重合体のヘイズ値(haze value;曇り度)は、概して1.5%以下である。これらの重合体の透過率は、可視光領域において一般的に80%以上である。このような重合体は液晶表示素子に用いる光学異方性の薄膜として適している。
重合体は、光学補償の機能を有するので、位相差板、偏光板などに用いられる。重合体フィルムは、TN型(twisted nematic type)、STN型(super twisted nematic type)などのような液晶表示素子に光学補償の目的に有用である。重合体フィルムは、偏光板などと共に一体化させた光学素子としても有用である。重合体フィルムは、液晶表示素子における青、緑、赤の画素ごとに用いてもよい。例えば、特開2001−222009号公報を参照。重合体フィルムの中に、液晶性化合物を分散させた場合には、高分子分散型の液晶表示素子、ホログラフィック高分子分散型(holographic polymer-dispersed type)の液晶表示素子などの用途がある。例えば、特開平6−340587号公報を参照。光学活性化合物を含有する組成物から得られる重合体フィルムは、液晶分子がらせんを描くように規則的にねじれるツイスト配向を有する。らせんピッチの長さが数μm程度であるとき、旋光子(azimuth rotator)としての機能を有する。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。実施例における重合、測定、評価などの方法は次のとおりである。
(1)組成物の塗膜:溶媒で希釈した組成物を、スピンコート法によって支持基板に塗布した。この支持基板を70℃で3分間加熱して溶媒を除去した。生成した塗膜が室温で3分間、ネマチック相などの液晶相を有するか否かを観察した。
(2)組成物の重合:支持基板上に生成した塗膜に、超高圧水銀灯(250W)を用いて、紫外線(30mW/cm;365nm)を、窒素雰囲気下、25℃で30秒間照射した。クロスニコルに配置した2枚の偏光板の間に、得られた重合体フィルムを入れた。このフィルムが暗視野であるとき、光抜け(微細な光の透過)の有無を観察した。光抜けは、液晶の配向に欠陥がある場合に発生する。光抜けがないとき、配向が均一であると判断した。
(3)液晶分子の配向:重合体フィルムの配向は、透過光強度の角度依存性に基づいて決定した。
1)目視による観察:クロスニコルに配置した2枚の偏光板の間に重合体フィルムを狭持して、フィルム面に垂直方向(傾斜角は0度)から光を照射した。照射の傾斜角を0度から例えば60度に増大させながら透過光の変化を観察した。照射を傾ける方向は、ラビングの方向(液晶分子の長軸方向)に一致させた。垂直方向からの透過光が最大であるとき、配向はホモジニアスであると判断した。図1を参照のこと。ホモジニアス配向では、液晶分子の配向ベクトルが支持基板と平行であるからである。一方、垂直方向からの透過光が最小であり、傾斜角を増大させるにしたがって透過光が増大するとき、配向はホメオトロピックであると判断した。図3を参照のこと。ホメオトロピック配向では液晶分子の配向ベクトルが支持基板に垂直であるからである。傾斜角を60度から0度を経て、マイナス60度にしたとき、垂直方向からの透過光が最大または最小にならないケースがある。図2を参照のこと。このケースの配向をチルトと判断した。チルト配向では、液晶分子の配向ベクトルが基板から離れるにしたがって、平行から垂直に立ちあがっているからである。ホモジニアス、ホメオトロピックおよびチルトの配向では、2枚の偏光板の角度を調整することによって暗視野になる。しかし、ツイスト配向では、暗視野にならない。ツイスト配向では液晶分子がらせん軸を中心に階段状にねじれているからである。
2)偏光解析装置による測定:シンテック(株)製のOPTIPRO偏光解析装置を用いた。重合体フィルムに波長が550nmの光を照射した。この光の入射角度をフィルム面に対して90度から減少させながらレタデーション(retardation;位相遅れ)を測定した。レタデーションはΔn×dで表される。記号Δnは光学異方性であり、記号dは重合体フィルムの厚さである、
実施例1.重合体フィルム(1)の調製
下記の3成分の混合物に、この混合物に基づいて3重量%の重合開始剤、イルガキュアー907(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製)を添加した。この混合物にさらにトルエンを加えて25重量%の溶液である組成物(1)を調製した。

Figure 0004839781
支持基板には、レーヨン布(吉川化工製YA−18R)でラビング処理をした、ケン化処理TACフィルムを用いた。この支持基板に組成物(1)を塗布し、加熱した。得られた塗膜は、室温で3分間、透明であり、ネマチック相を有した。次に、塗膜に紫外線を照射して重合体フィルム(1)を得た。このフィルムは均一なホモジニアス配向を有した。このフィルムのレタデーションを測定した結果を図1に示す。
実施例2.重合体フィルム(2)の調製
下記の3成分の混合物に、この混合物に基づいて3重量%の重合開始剤、イルガキュアー907を添加した。この混合物にさらにトルエンを加えて25重量%の溶液である組成物(2)を調製した。
Figure 0004839781
支持基板には、レーヨン布(吉川化工製YA−18R)でラビング処理をした、ケン化処理TACフィルムを用いた。この支持基板に組成物(2)を塗布し、加熱した。得られた塗膜は、室温で3分間、透明であり、ネマチック相を有した。次に、塗膜に紫外線を照射して重合体フィルム(2)を得た。このフィルムは均一なチルト配向を有した。このフィルムのレタデーションを測定した結果を図2に示す。
実施例3.重合体フィルム(3)の調製
実施例1で調製した組成物(1)に、3成分の全重量に基づいて10重量%のアルコキシシラン(α−1)を添加し、組成物(3)を調製した。

Figure 0004839781
支持基板には、ケン化処理TACフィルムをラビング処理しないで用いた。この支持基板に、組成物(3)を塗布し、加熱した。得られた塗膜は、室温で3分間、透明であり、ネマチック相を有した。次に、塗膜に紫外線を照射して重合体フィルム(3)を得た。このフィルムは均一なホメオトロピック配向を有した。このフィルムのレタデーションを測定した結果を図3に示す。
実施例4.重合体フィルム(4)の調製
実施例2で得られた組成物(2)に、3成分の全重量に基づいて10重量%のアルコキシシラン(α−1)を添加し、組成物(4)を調製した。

Figure 0004839781
支持基板には、ケン化処理TACフィルムをラビング処理しないで用いた。この支持基板に、組成物(4)塗布し、加熱した。得られた塗膜は、室温で3分間、透明であり、ネマチック相を有した。次に、塗膜に紫外線を照射して重合体フィルム(4)を得た。このフィルムは均一なホメオトロピック配向を有した。このフィルムのレタデーションを測定したところ、図3の曲線と類似の曲線が得られた。
実施例5.重合体フィルム(5)の調製
支持基板には、配向膜(1)を有するガラス板を用いた。配向膜(1)の前駆体はポリアミック酸(1)である。このポリアミック酸は次のように調製した。
1)ポリアミック酸(1)の調製
反応は窒素雰囲気下で行なった。200mLの4つ口フラスコに、4,4’−ジアミノジフェニルメタン(3.02g;1.52×10−2mol)および脱水したN−メチル−2−ピロリドン(54.0g)を入れ、この溶液を5℃に冷却した。この溶液に、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物(2.98g;1.52×10−2mol)を加え、室温で30時間攪拌した。反応は、反応混合物の粘度を測定することによって追跡した。反応終了後、ブチルセロソルブ(40.0g)を加えて、ポリアミック酸の6.0重量%溶液を調製した。この溶液を50℃で2時間加熱してポリアミック酸(1)を得た。得られた溶液の粘度は、60mPa・sであった。粘度の測定にはE型粘度計を使用し、25℃で測定した。この溶液の重量平均分子量は50,000であった。重量平均分子量は、島津製作所製GPC測定装置(クロマトパックC−R7A)を用い、カラム温度50℃で測定した。標準溶液はポリスチレンであり、溶出液はDMFであった。
2)配向膜の調製
得られたポリアミック酸(1)の溶液を、スピンコート法によってガラス基板に塗布した。この基板を80℃で3分間前処理した後、さらに90℃で5分間加熱して配向膜を有するガラス基板を得た。このポリアミック酸の配向膜はラビング処理をしなかった。
3)重合
このガラス基板に、実施例4で得られた組成物(4)を塗布し、加熱した。得られた塗膜は室温で3分間、透明であり、ネマチック相を有した。次に、塗膜に紫外線を照射して重合体フィルム(5)を得た。このフィルムは均一なホメオトロピック配向を有した。このフィルムのレタデーションを測定したところ、図3と同様な曲線が得られた。
実施例6.重合体フィルム(6)の調製
1)配向膜の調製
実施例5で得られたポリアミック酸(1)の溶液を、スピンコート法によってガラス基板に塗布した。この基板を80℃で3分間前処理した後、さらに210℃で30分間加熱して配向膜を有するガラス基板を得た。このポリイミドの配向膜はラビング処理をしなかった。
2)重合
このガラス基板に、実施例4で得られた組成物(4)を塗布し、加熱した。得られた塗膜は室温で3分間、透明であり、ネマチック相を有した。次に、塗膜に紫外線を照射して重合体フィルム(6)を得た。このフィルムは均一なホメオトロピック配向を有した。このフィルムのレタデーションを測定したところ、図3と同様な曲線が得られた。
実施例7.重合体フィルム(7)の調製
1)配向膜の調製
支持基板には、ケン化処理していないTACフィルムを用いた。チッソ(株)から販売されているサイラエースSF330(Sila-ace SF330)をエタノールで希釈して25%エタノール/水の混合溶液を調製した。SF330は、3−アミノプロピルトリエトキシシランの加水分解による生成物である。この溶液を支持基板にスピンコートにより塗布し、100℃で3分間加熱して配向膜を調製した。この配向膜はラビング処理をしなかった。
2)重合
得られた支持基板に、実施例4で得られた組成物(4)を塗布し、加熱した。次に、紫外線を照射して重合体フィルム(7)を得た。このフィルムは均一なホメオトロピック配向を有した。このフィルムのレタデーションを測定したところ、図3と同様な曲線が得られた。
比較例1.重合体フィルムAの調製
Figure 0004839781
上記の3成分の混合物に、この混合物に基づいて3重量%の重合開始剤、イルガキュアー907を添加した。この混合物にさらにトルエンを加えて25重量%の溶液である組成物Aを調製した。組成物(1)の代わりに組成物Aを用いたこと以外は、実施例1と同様な操作によって、塗膜を得た。この塗膜は、固体であり、液晶相を有しなかった。
比較例2.重合体フィルムBの調製

Figure 0004839781
上記の3成分の混合物に、この混合物に基づいて3重量%の重合開始剤、イルガキュアー907を添加した。この混合物にトルエンを加えて75重量%の溶液である組成物Bを調製した。組成物(1)の代わりに組成物Bを用いた以外は実施例1と同様な操作によって、塗膜を得た。この塗膜はネマチック相を有したが、配向欠陥が多く、外観は白濁していた。次に、塗膜に紫外線を照射して重合体フィルムBを得た。このフィルムの外観は白濁したままだった。
比較例3.重合体フィルムCの調製
比較例2で得られた組成物Bに、3成分の全重量に基づいて10重量%のアルコキシシラン(α−1)を添加し、組成物Cを得た。組成物(3)の代わりに組成物Cを用いた以外は実施例3と同様に操作して、塗膜を得た。この塗膜はネマチック相を有したが、配向欠陥が多く、外観は白濁していた。この塗膜から得られた重合体フィルムCは、配向欠陥が多く、外観は白濁していた。
上記の実施例および比較例の結果から明らかなように、本発明の組成物は均一な配向の液晶相を有する塗膜を与えた。この液晶相は重合によって維持されたまま固定化された。配向の種類は、化合物(1)、(2)および(3)の種類、化合物(4)の有無、基板の性質、配向膜の有無などに依存する。これらを適切に選択することによって、目的とする配向を有する重合体を得ることができる。本発明によって、均一なホメオトロピック配向を有する重合体フィルムを得ることができる。この重合体は、光学補償の機能を有するので、位相差板、偏光板などの用途に適している。
レタデーション(retardation;位相遅れ)は、Δn×dである。記号Δnは光学異方性であり、記号dは重合体フィルムの厚さである。傾斜角は、重合体フィルムに光を照射するときの角度である。光がフィルムに垂直であるとき、傾斜角は0度である。
実施例1の図(ホモジニアス配向):実施例1で得られた重合体フィルム(1)のレタデーションを測定した結果である。 実施例2の図(チルト配向):実施例2で得られた重合体フィルム(2)のレタデーションを測定した結果である。 実施例3の図(ホメオトロピック配向):実施例3で得られた重合体フィルム(3)のレタデーションを測定した結果である。

Claims (12)

  1. 第一成分として式(1)で表される少なくとも1つの化合物、第二成分として式(2)で表される少なくとも1つの化合物、第三成分として式(3)で表される少なくとも1つの化合物を含有する組成物であって、第一成分、第二成分および第三成分の全重量に基づいて、第一成分の割合が40〜80重量%であり、第二成分の割合が10〜30重量%であり、そして第三成分の割合が10〜30重量%である液晶組成物。

    Figure 0004839781

    式(1)において、Rは水素またはメチルであり;Lは水素、フッ素、塩素、メチル、トリフルオロメチル、またはシアノであり;Aは1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、2−トリフルオロメチル−1,4−フェニレン、2,3−ビス(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレン、4,4’−ビフェニレン、2,6−ナフチレン、9−メチルフルオレン−2,7−ジイル、または9,9−ジメチルフルオレン−2,7−ジイルであり;Zは−COO−、−OCO−、−CHCHCOO−、−OCOCHCH−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CHCH−、−C≡C−、−CHO−、または−OCH−であり;そしてnは1から10の整数である。

    Figure 0004839781

    式(2)において、Lは水素またはフッ素であり;Aは1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、2−トリフルオロメチル−1,4−フェニレン、2,3−ビス(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレン、4,4’−ビフェニレン、2,6−ナフチレン、9−メチルフルオレン−2,7−ジイル、または9,9−ジメチルフルオレン−2,7−ジイルであり;Zは−COO−、−OCO−、−CHCHCOO−、−OCOCHCH−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CHCH−、−C≡C−、−CHO−、または−OCH−であり;そしてnは1から10の整数である。

    Figure 0004839781

    式(3)において、Rは水素またはメチルであり;Lは水素またはフッ素であり;Xはトリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、炭素数1〜10のアルキル、または炭素数1〜10のアルコキシであり;Yは水素またはフッ素であり;Zは単結合、−COO−、−OCO−、−CHCHCOO−、−OCOCHCH−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CHCH−、−C≡C−、−CHO−、または−OCH−であり;そしてnは1から10の整数である。
  2. 式(1)において、Rは水素またはメチルであり;Lは水素、フッ素、塩素、メチル、またはトリフルオロメチルであり;Aは1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、2−トリフルオロメチル−1,4−フェニレン、2,3−ビス(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレン、4,4’−ビフェニレン、2,6−ナフチレン、9−メチルフルオレン−2,7−ジイル、または9,9−ジメチルフルオレン−2,7−ジイルであり;Zは−COO−、−OCO−、−CHCHCOO−、−OCOCHCH−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−であり;そしてnは1から10の整数であり、式(2)において、Lは水素またはフッ素であり;Aは1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、2−トリフルオロメチル−1,4−フェニレン、2,3−ビス(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレン、4,4’−ビフェニレン、2,6−ナフチレン、9−メチルフルオレン−2,7−ジイル、または9,9−ジメチルフルオレン−2,7−ジイルであり;Zは−COO−、−OCO−、−CHCHCOO−、−OCOCHCH−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−であり;そしてnは1から10の整数であり、そして式(3)において、Rは水素またはメチルであり;Lは水素またはフッ素であり;Xはトリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、炭素数1〜10のアルキル、または炭素数1〜10のアルコキシであり;Yは水素またはフッ素であり;Zは単結合、−COO−、−OCO−、−CHCHCOO−、−OCOCHCH−、−CH=CHCOO−、または−OCOCH=CH−であり;そしてnは1から10の整数である請求項1に記載の液晶組成物。
  3. 式(1)において、Rは水素であり;Lは水素またはフッ素であり;Aは1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、4,4’−ビフェニレン、2,6−ナフチレン、9−メチルフルオレン−2,7−ジイル、または9,9−ジメチルフルオレン−2,7−ジイルであり;Zは−COO−、−OCO−、−CHCHCOO−、−OCOCHCH−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−であり;そしてnは1から10の整数であり、式(2)において、Lは水素またはフッ素であり;Aは1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、2−トリフルオロメチル−1,4−フェニレン、2,3−ビス(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレンであり;Zは−COO−、−OCO−、−CHCHCOO−、−OCOCHCH−、−CH=CHCOO−、または−OCOCH=CH−であり;そしてnは1から10の整数であり、そして式(3)において、Rは水素であり;Lは水素またはフッ素であり;Xはトリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、炭素数1〜10のアルキル、または炭素数1〜10のアルコキシであり;Yは水素またはフッ素であり;Zは単結合、−COO−、−OCO−、−CH=CHCOO−、または−OCOCH=CH−であり;そしてnは1から10の整数である請求項1に記載の液晶組成物。
  4. 式(1)において、Rは水素であり;Lは水素であり;Aは1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、9−メチルフルオレン−2,7−ジイル、または9,9−ジメチルフルオレン−2,7−ジイルであり;Zは−COO−または−OCO−であり;そしてnは1から10の整数であり、式(2)において、Lは水素であり;Aは1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、2,3−ビス(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレンであり;Zは−COO−または−OCO−であり;そしてnは1から10の整数であり、そして式(3)において、Rは水素であり;Lは水素であり;Xはトリフルオロメトキシ、シアノ、炭素数1〜10のアルキル、または炭素数1〜10のアルコキシであり;Yは水素であり;Zは単結合、−COO−または−OCO−であり;そしてnは1から10の整数である請求項1に記載の液晶組成物。
  5. 式(1)において、Rは水素であり;Lは水素であり;Aは1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、9−メチルフルオレン−2,7−ジイル、または9,9−ジメチルフルオレン−2,7−ジイルであり;Zは−COO−または−OCO−であり;そしてnは1から10の整数であり、式(2)において、Lは水素であり;Aは1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、2,3−ビス(トリフルオロメチル)−1,4−フェニレンであり;Zは−COO−または−OCO−であり;そしてnは1から10の整数であり、式(3)において、Rは水素であり;Lは水素であり;Xはシアノであり;Yは水素であり;Zは単結合、−COO−、であり;そしてnは1から10の整数である請求項1に記載の液晶組成物。
  6. 第四成分として式(4)で表される化合物をさらに含有する組成物であって、第一成分、第二成分および第三成分の全重量に基づいて、第四成分の割合が0〜15重量%である、請求項1から5のいずれか1項に記載の液晶組成物。

    Figure 0004839781

    式(4)において、Rは2〜10つの炭素を有する直鎖のアルキレンであり、このアルキレンにおいて、1つまたは隣り合わない2つの−CH−は、−O−または−NH−で置き換えられてもよく;Rはメチル、エチル、プロピル、またはイソプロピルであり;Rはメチル、エチルまたはトリメチルシリルであり;そしてrは0、1または2である。
  7. 第四成分として式(5)で表される化合物をさらに含有する組成物であって、第一成分、第二成分および第三成分の全重量に基づいて、第四成分の割合が0〜15重量%である、請求項1から5のいずれか1項に記載の液晶組成物。

    Figure 0004839781
    式(5)において、Rは炭素数2〜8の直鎖のアルキレンであり、このアルキレンにおいて1つの−CH−は−NH−で置き換えられてもよく;そしてRはメチルまたはエチルである。
  8. 第四成分として式(5)で表される化合物をさらに含有する組成物であって、第一成分、第二成分および第三成分の全重量に基づいて、第四成分の割合が0〜15重量%である、請求項1から5のいずれか1項に記載の液晶組成物。

    Figure 0004839781

    式(5)において、Rは炭素数2〜6の直鎖のアルキレンであり;そしてRはメチルまたはエチルである。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の液晶組成物から得られる重合体。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の液晶組成物をケン化処理トリアセチルセルロースのフィルムまたはガラスの基板に塗布したあと、重合することによって得られる重合体。
  11. 請求項9または10に記載の重合体を有する位相差板または偏光板。
  12. 請求項11に記載の位相差板または偏光板を有する液晶表示素子。
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