JP4839458B2 - 排水装置の取付構造 - Google Patents
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Description
図29に示した従来例は、槽体(本従来例における「水槽」)の底面に設けられた排水口側壁(本従来例における「排水口本体」)と、
該排水口側壁下端の排水口(本従来例における開口部)をほぼ水平に塞ぐ着脱自在な底皿部と、
該底皿部に設けられた排出口(本従来例における「排水口」)と、
から成るキッチン用シンクにおいて、
槽体の底面と排水口側壁とが同種の金属によって成形されている。
また、底皿部上側表面は該排水口側壁と、同種の金属によって覆われ、
底皿部下端と、排水装置(本従来例における封水部)上端が接続されていることを特徴とするキッチン用シンクである。
該排水口下側方向に垂下する排水口側壁(本従来例における「凹部」)と、
該排水口側壁下端に設けられた排水装置(本従来例における「排水金具」又は「排水管」)との接続部と、
排水口側壁内に備えられたストレーナーと、
から成るキッチン用シンクにおいて、
槽体と、ストレーナーを収納する排水口側壁を、一体に成形したことを特徴とするキッチン用シンクである。
そのため、接続部を、槽体の底面よりも深い位置に設け、該接続部よりも上側にストレーナーを備えて成る構成である
また、槽体と排水口側壁を金属プレスで一体に成形することにより、排水口側壁を樹脂で構成した場合に比較すると、排水口側壁付近に汚れやヌメリが付着し難くすることができた。
また、槽体と排水口側壁を金属で一体に成形することにより、槽体と排水口側壁の接続部の光沢/色調の違いが無いようにすることができた。
よって、排水口側壁の清掃性が向上し、また意匠性も向上するものである。
このように、ステンレス材の薄板を押圧して槽体と排水口側壁を形成する際には、排水口側壁をストレーナーの収納スペース分深くする必要がある。
しかし、ステンレス材の薄板の一部を金属プレスによって深く成形することは、不可能ではないが技術上困難を伴い、工程を注意深く管理する必要がある。このため、大量生産には不向きな構造である。
また、ストレーナーよりも下流に排水口側壁と排水装置との接続部が設けられても、該接続部の継ぎ目には、ストレーナーの網目を通り抜ける細かなゴミや、高栄養化した汚水等が溜まり、それによってヌメリが発生する。
そして、上記接続部の継ぎ目の溝は、上向きに設けられているため、細かなゴミや、ヌメリが溝に生じると、ゴミやヌメリを落下方向に逆らって取り出さねばならず、清掃は非常に困難となる。
底面に排水口(4)を設けた槽体(1)と、
該槽体(1)の排水を下水側に排水する排水装置(3)との取付構造であって、
排水口(4)から下側方向に垂下する、ステンレス材の薄板によって槽体(1)と一体に成形される排水口側壁(4a)と、
排水口側壁(4a)から外側方向に突出する鍔部(9)と、
鍔部(9)の一部に設けた切り欠け部(10)と、
上記鍔部(9)と槽体(1)底面裏側の間であって、排水口側壁(4a)の外周に設けられた、雄ねじ部を有する取付部(5)と、
切り欠け部(10)と嵌合することで取付部(5)の供回りを防止する、取付部(5)下端に設けられた突部(11)と、
排水装置(3)の上端から外側方向に突出するフランジ部(6)と、
内部に雄ねじ部と螺合する雌ねじ部を設けたロックナット(7a)からなる被取付部と、
から構成され、
取付部(5)に取付固定する被取付部によって、該フランジ部(6)と排水口側壁(4a)下端部とを水密に接続して成ることを特徴とする排水装置の取付構造である。
底面に排水口(4)を設けた槽体(1)と、
該槽体(1)の排水を下水側に排水する排水装置(3)との取付構造であって、
排水口(4)から下側方向に垂下する排水口側壁(4a)と、
排水口側壁(4a)から外側方向に突出する鍔部(9)と、
上記鍔部(9)と槽体(1)底面裏側の間であって、リング状の部材からなり、排水口側壁(4a)の外周に設けられた取付部(5)と、
排水装置(3)の上端から外側方向に突出するフランジ部(6)と、
取付部(5)に取付固定する被取付部によって、該フランジ部(6)と排水口側壁(4a)下端部とを水密に接続して成ることを特徴とする排水装置の取付構造である。
上記排水装置(3)の取付部(5)を、複数の部材を組み合わせることでリング状を成し、排水口側壁(4a)の外周に設けられることを特徴とする、請求項2に記載の排水装置の取付構造である。
上記排水装置(3)の取付部(5)をリング状とし、
槽体(1)の底面に開口する排水口(4)から排水口側壁(4a)を垂下させ、
取付部(5)を排水口側壁(4a)に取り付けた後、
排水口側壁(4a)を折り返して鍔部(9)を構成するようにしたことを特徴とする、請求項2に記載の排水装置の取付構造である。
槽体(1)と排水装置(3)を接続する被取付部を、クイックファスナー(7a)で構成し、
取付部(5)を排水口側壁(4a)の外側方向に突出する鍔部(9)で構成し、クイックファスナー(7a)が該鍔部(9)とフランジ部(6)を当接した状態で嵌装して成ることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1つに記載の排水装置の取付構造である。
槽体(1)と排水装置(3)を接続する被取付部を、内部に雌ねじ部を設けたロックナット(7a)で構成し、取付部(5)を雌ねじ部と螺合する雄ねじ部にて構成することを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1つに記載の排水装置の取付構造である。
槽体(1)及び排水口側壁(4a)をステンレス材の薄板によって一体に成形し、
該排水口側壁(4a)下端に外側方向に突出する鍔部(9)を設け、
槽体(1)底面裏側と鍔部(9)の間に、雄ねじ部を有する取付部(5)を設けたことを特徴とする請求項6に記載の排水装置の取付構造である。
排水口側壁(4a)から外側方向に突出する鍔部(9)の一部に切り欠け部(10)を設け、
取付部(5)下端に突部(11)を設け、該切り欠け部(10)に突部(11)を嵌合させることで、取付部(5)の供回りを防止することを特徴する請求項7に記載の排水装置の取付構造である。
槽体(1)と、排水口(4)側壁とがステンレス材の薄板によって一体に成形されたことを特徴とする請求項2乃至請求項6のいずれか1つに記載の排水装置の取付構造である。
槽体(1)の排水口(4)に設けられる蓋部材(12)と、排水装置(3)内部のどちらか一方、或いは両方をステンレス材の薄板で構成することを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1つに記載の排水装置の取付構造である。
上記排水装置(3)の側面方向に排水の排出口(8)が開口して成ることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1つに記載の排水装置の取付構造である。
槽体(1)の底面に設けられた排水口(4)の径を、排水装置(3)の上端開口部の径よりも大径として成ることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1つに記載の排水装置の取付構造である。
槽体(1)の底面に設けられた排水口(4)の径を、排水装置(3)の上端開口部の径と同径、或いは小径として成ることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1つに記載の排水装置の取付構造である。
A)請求項1に記載の本発明は、槽体(1)の底面に設けられた排水口(4)から下側方向に垂下する排水口側壁(4a)と、排水装置(3)上端開口部から外側方向に突出するフランジ部(6)を、排水口側壁(4a)外周に設けられた取付部(5)と、該取付部(5)に取付固定する被取付部によって水密に接続した構造である。
このため、図29及び図30に示されている従来例が、槽体(1)と排水装置(3)の接続部よりも上側にストレーナー(2)を設けても、ストレーナー(2)の網目を通り抜ける細かいゴミ、或いは汚水が該接続部の継ぎ目に溜まるのに対し、本発明では、図1や図10に示したように、接続部が垂直な壁によって構成されているので、接続部の継ぎ目にはゴミが溜まり難く、また汚水も溜まり難い。また、ゴミやヌメリ等の取り出しも、横に排出すれば良いので、従来例のような上に持ち上げる方法よりも容易である。
従って、清掃性が非常に優れている。
また、請求項1に記載の本発明は、鍔部(9)の一部に設けられた切り欠け部(10)と、取付部(5)下端に設けられた突部(11)を嵌合させることで、取付部の供回りを防止する構造である。
取付部(5)を円筒形状の排水口側壁(4a)の外周に取り付けた場合、該取付部(5)が完全に固定されていないと、被取付部を取付部と螺合させた際、取付部(5)と被取付部が一緒に回転する供回りが発生する。
しかし、上記のように構成することで、円筒形状の排水口側壁(4a)に取付部(5)を完全に固定し、被取付部と螺合させた場合に起こる供回りを防止することができる。
B)請求項2に記載の本発明は、槽体(1)の底面に設けられた排水口(4)から下側方向に垂下する排水口側壁(4a)と、排水装置(3)上端開口部から外側方向に突出するフランジ部(6)を、排水口側壁(4a)から外側方向に突出する鍔部(9)と槽体(1)底面裏側の間であって、リング状の部材からなり、排水口側壁(4a)外周に設けられた取付部(5)と、該取付部(5)に取付固定する被取付部によって水密に接続した構造である。
このため、図29及び図30に示されている従来例が、槽体(1)と排水装置(3)の接続部よりも上側にストレーナー(2)を設けても、ストレーナー(2)の網目を通り抜ける細かいゴミ、或いは汚水が該接続部の継ぎ目に溜まるのに対し、本発明では、図1や図10に示したように、接続部が垂直な壁によって構成されているので、接続部の継ぎ目にはゴミが溜まり難く、また汚水も溜まり難い。また、ゴミやヌメリ等の取り出しも、横に排出すれば良いので、従来例のような上に持ち上げる方法よりも容易である。
従って、清掃性が非常に優れている。
C)請求項5に記載の本発明は、被取付部を、クイックファスナー(7a)で構成し、鍔部(9)とフランジ部(6)を、両者が当設した状態で、クイックファスナー(7a)を嵌装させる構造である。
上記の構造により、請求項1乃至請求項4に記載の構造の接続部の具体的な取付方法を明確にしたものである。
D)請求項6に記載の本発明は、被取付部を、内部に雌ねじ部を設けたロックナット(7b)で構成し、取付部(5)に、雌ねじ部と螺合する雄ねじ部を設けた構造である。
上記の構造により、請求項1乃至請求項4に記載の構造の接続部の具体的な取付方法を明確にしたものである。
E)請求項7に記載の本発明は、槽体(1)と排水口側壁(4a)をステンレス材の薄板によって一体成形し、該排水口側壁(4a)下端に外側方向に突出する鍔部(9)を設け、槽体(1)の底面裏側と鍔部(9)の間に、雄ねじ部を有する取付部(5)を設けた構造である。
従来例では、槽体(1)の底面に開口した排水口側壁(4a)を、ストレーナー(2)の収納に必要な高さ分、少なくとも50mm〜60mm以上の深さに金属プレスで押圧して成形する必要があり、不可能ではないが技術上困難を伴い、工程を注意深く管理する必要がある。
しかし、本発明であれば、図4等に示すように、排水口側壁(4a)を取付部(5)分、多くとも20mm〜30mm程度の深さ分に金属プレスで押圧して成形する程度で目的を達成でき、従来例のように排水口側壁(4a)を深く成形する必要がなく、技術上容易に本発明の構成と効果を製品に実施することができる。
F)請求項8に記載の本発明は、鍔部(9)の一部に設けられた切り欠け部(10)と、取付部(5)下端に設けられた突部(11)を嵌合させることで、取付部の供回りを防止する構造である。
取付部(5)を円筒形状の排水口側壁(4a)の外周に取り付けた場合、該取付部(5)が完全に固定されていないと、被取付部を取付部と螺合させた際、取付部(5)と被取付部が一緒に回転する供回りが発生する。
しかし、上記のように構成することで、円筒形状の排水口側壁(4a)に取付部(5)を完全に固定し、被取付部と螺合させた場合に起こる供回りを防止することができる。
G)請求項9に記載の本発明は、槽体(1)と排水口側壁(4a)をステンレス材の薄板で一体成形した構造である。
槽体(1)と排水口側壁(4a)をステンレス材の薄板で一体成形することで、槽体(1)底面に段差や継ぎ目が無くなり、継ぎ目にゴミが溜まることがない。従って、清掃性が非常に優れている。
また、槽体(1)の材質がステンレス材の薄板であり、排水口側壁(4a)の材質が樹脂製であった場合、槽体(1)と排水口側壁(4a)の材質の差異が非常に目立ち、意匠性が非常に悪い。
しかし、槽体(1)と排水口側壁(4a)の材質が同じであれば、その差異は無くなる。従って、意匠性が非常に良くなる。
他にも、排水口側壁(4a)の材質が樹脂製である場合、樹脂製の排水口側壁(4a)にはヌメリ等が付着しやすく汚れやすい。従って、清掃性が非常に悪い。
しかし、排水口側壁(4a)の材質がステンレス材の薄板である場合、ヌメリ等が付着し難く汚れ難い。従って、清掃性が非常に優れている。
H)請求項10に記載の本発明は、排水口(4)に設けられる蓋部材(12)と排水装置(3)内部の、両方或いはどちらか一方を、ステンレス材にした構造である。
このため、槽体(1)と、蓋部材(12)或いは排水装置(3)内部の材質に差異があることによる、光沢/色調の差異が無くなる。従って、意匠性が非常に優れたものとなる。
また、蓋部材(12)或いは排水装置(3)内部の材質をステンレス材で構成することで、ヌメリ等が付着し難い。従って、清掃性が非常に優れたものとなる。
I)請求項11に記載の本発明は、排水装置(3)の側面方向に、排水の排出口(8)を設けた構造である。
排水装置(3)の排出口(8)を側面方向に設けて構成することで、槽体(1)下のスペースについて、排出口(8)が排水装置(3)の底面に設けられた構成と比べて、より省スペースな構造の排水装置(3)にできる。
J)請求項12に記載の本発明は、槽体(1)の底面に設けられた排水口(4)の径を、排水装置(3)の上端開口部の径よりも大径とした構造である。
上記排水口(4)の径を、排水装置(3)の上端開口部の径よりも大径とすることで、図5に示すように排水口側壁(4a)とフランジ部(6)との間の接続部に段差ができ、その段差上に蓋部材(12)を設置することができる。
K)請求項13に記載の本発明は、槽体(1)の底面に設けられた排水口(4)の径を、排水装置(3)上端開口部の径と同径、或いは小径とした構造である。
上記排水口(4)の径を、排水装置(3)上端開口部の径と同径とすると、排水口側壁(4a)と、排水装置(3)の上端開口部との接続部が垂直な壁となるため、排水口側壁(4a)と排水装置(3)の接続部の継ぎ目にゴミが溜まり難く、また汚水も溜まり難い構成となる。
また、排水口(4)の径を、排水装置(3)の上端開口部の径よりも小径とすることによって、図29又は図30に示すように、排水装置(3)の上端開口部の外縁が、排水口側壁(4a)下端の外縁よりも外側に設けられる。
従って、上記に記載の排水口側壁(4a)と排水装置(3)の接続部がアンダーカットとなり、接続部の継ぎ目が垂直な壁となる構成よりも、更にゴミが溜まり難く、汚水も溜まり難い構造とできる。
図1乃至図11に示した本発明の第1実施例は、キャビネットを有する流し台(N)に設けられた槽体と排水装置の取付構造に関するものである。
上記キャビネットは、上部に槽体(1)を設け、内部に収納部を備えた構造である。
シンクと呼ばれる上記槽体(1)は、数mm程度の厚みのステンレス材の薄板を金属プレスで押圧して、後述する排水口側壁(4a)や鍔部(9)を含め一体に成型したものであり、槽体(1)の底面には段差が無く、滑らかな構成である。
また、図1に示すように底面に排水口(4)を開口して成り、該排水口(4)から下側方向に垂下する排水口側壁(4a)が設けられ、該排水口側壁(4a)下端部は、排水装置(3)上端開口部と接続している。
上記排水装置(3)は、その側面方向に排水の排出口(8)が開口して成り、該排出口(8)より排水を排出する排水配管(13)を備えて成ると共に、その内部表面にステンレス材の薄板を被覆した構成である。
また、槽体(1)の底面に設けられた排水口(4)の内径と、排水装置(3)の上端開口部の内径とは、ほぼ同径となるように構成されている。
上記排水配管(13)は、槽体(1)の底面裏側に沿って水平方向に延出され、その後下側方向に垂下して、S型トラップ(S)を経由して床下配管にまで繋がるように配置している。
前述したように、排水口(4)は槽体(1)の底面に設けられた円形の開口であって、排水口(4)から下側方向に垂下する排水口側壁(4a)が設けられて成る。
更に、この排水口側壁(4a)下端から外側方向に突出する鍔部(9)を備えて成る。
上記記載の、これら排水口側壁(4a)と鍔部(9)とは、ステンレス材の薄板を金属プレスで押圧して、槽体(1)と一体に成型した構造である。
また、上記鍔部(9)はその一部に切り欠け部(10)を備えて成る構造である。
上記鍔部(9)と槽体(1)底面裏側の間には、リング状にして外周に雄ねじ部を備えた取付部(5)が設けられている。
上記取付部(5)は、樹脂の成形品であって、軸対称形状の半円弧の部材を2つ組み合わせて正円且つ雄ねじ部が正常なネジを構築する形状となるように構成されている。
また、取付部(5)下面には鍔部(9)に設けられた切り欠け部(10)に嵌合する突部(11)が設けられている。
また、被取付部であるロックナット(7b)は、上記取付部(5)の雄ねじ部と螺合する雌ねじ部を内部に有し、その下端から内側方向に突出する突出部を備えた構造である。
図2及び図3に示すような、槽体(1)と取付部(5)に対して、該鍔部(9)の切り欠け部(10)に取付部(5)下面に設けられた突部(11)が嵌合するようにして、取付部(5)を鍔部(9)に取り付け、図4及び図5に示すような状態とする。
次に、図6及び図7に示したように、パッキン(P)を介して、鍔部(9)とフランジ部(6)を当接させ、更に図8及び図9に示したように、下側からロックナット(7b)の雌ねじ部を取付部(5)の雄ねじ部に螺合させて接続する。
更に排水口(4)乃至排水装置(3)内部には、図10及び図11に示したように、蓋部材(12)やストレーナー(2)を設置する。
一方、排水装置(3)の側面方向に開口した排出口(8)には排水配管(13)を挿入し、袋ナット等によって水密に接続する。
上記排水配管(13)を槽体(1)の底面裏側に沿って水平方向に延出した後、下側方向に垂下し、S型トラップ(S)を介して床下配管に接続することで、図1に示したような、排水装置の取付を含む流し台(N)の排水配管の施工が完了する。
このため、排水口側壁(4a)と排水装置(3)上端開口部との接続部が垂直な壁となり、接続部の継ぎ目が横方向に向くため、従来例と比べてゴミや汚水等が溜まり難く、また、付着しにくい。また、継ぎ目に溜まったゴミ等を取り除く場合でも、横方向にゴミ等を排出でき、従来例のように上方に持ち上げて清掃を行う必要がないため、清掃が非常に容易である。
また、排水装置(3)内部表面にステンレス材の薄板を被覆しているので、排水装置(3)内のヌメリ等が付着し難く清掃性が非常に良い。また、ステンレス材の薄板で構成された排水口側壁(4a)と、排水装置(3)内部の材質の差異による光沢/色調の差異が目立たなくなり、意匠性が非常に良くなる。
その他にも、槽体(1)と排水口側壁(4a)がステンレス材の薄板を金属プレスで押圧して一体に成型しているので槽体(1)底面に継ぎ目がなく、ゴミや汚水等が溜まることもなく、槽体(1)内の清掃性が非常に良い。
また、円筒形状の排水口側壁(4a)に取付部(5)を取り付けた際、排水口側壁(4a)の外周と当接する取付部内部が平坦であると、ロックナット(7b)との螺合の際に、ロックナット(7b)と取付部(5)が一緒に回転する供回りが生じるが、本実施例では、鍔部(9)の一部に設けられた切り欠け部(10)と取付部(5)下面に設けられた突部(11)を嵌合させることで、取付部(5)を固定し、供回りを防止する構造としている。
図12乃至図20に示した本発明の第2実施例は、キャビネットを有する流し台(N)に設けられた槽体と排水装置の取付構造に関するものである。
上記キャビネットは、上部に槽体(1)を設け、内部に収納部を備えた構造である。
シンクと呼ばれる槽体(1)は、数mm程度の厚みのステンレス材の薄板を金属プレスで押圧して、後述する排水口側壁(4a)や鍔部(9)を含め一体に成型したものであり、槽体(1)の底面には段差が無く、滑らかな構成である。
また、図12に示すように底面に排水口(4)が開口して成り、該排水口(4)から、下側方向に垂下する排水口側壁(4a)が設けられ、該排水口側壁(4a)下端部は、排水装置(3)上端開口部と接続している。
また、上記排水口(4)には蓋部材(12)が設置されている。
上記排水装置(3)は、その側面方向に排水の排出口(8)が開口して成り、該排出口(8)より排水を排出する排水配管(13)を備えて成ると共に、その内部表面にステンレス材の薄板を被覆した構成である。
また、槽体(1)の底面に設けられた排水口(4)の内径は、排水装置(3)の上端開口部の内径よりも、大径となるように構成されている。
上記排水配管(13)は、槽体(1)の底面裏側に沿って水平方向に延出され、その後下側方向に垂下して、S型トラップ(S)を経由して床下配管にまで繋がるように配置している。
前述したように、排水口(4)は槽体(1)の底面に設けられた円形の開口であって、排水口(4)から下側方向に垂下する排水口側壁(4a)が設けられて成る。
更に、この排水口側壁(4a)から外側方向に突出する鍔部(9)(取付部(5))を備えて成る。これら排水口側壁(4a)と、鍔部(9)とは、ステンレス材の薄板を金属プレスで押圧して、槽体と一体に成型したものである。
また、被取付部であるクイックファスナー(7a)は、「特開2001−98605号」などで既に公知の構造である。
また、排水装置(3)の側面方向に排出口(8)が開口し成り、該排出口に(8)に排水配管(13)を挿入し、袋ナット等によって水密に接続する。
図13及び図14に示すような槽体(1)と排水装置(3)に対して、図15及び図16に示したように、パッキン(P)を介して、鍔部(9)とフランジ部(6)を当接させる。
次に、図17及び図18に示したように、側面からクイックファスナー(7a)を嵌装させて接続する。
更に排水口(4)乃至排水装置(3)内部には、図19及び図20に示したように、蓋部材(12)やストレーナー(2)を設置する。
一方、排水装置(3)の側面方向に開口した排出口(8)には排水配管(13)を挿入し、袋ナット等によって水密に接続する。
上記排水配管(13)を槽体(1)の底面裏側に沿って水平方向に延出した後、下側方向に垂下し、S型トラップ(S)を介して床下配管に接続することで、図12に示したような、排水装置の取付を含む流し台(N)の排水配管の施工が完了する。
このため、排水口側壁(4a)と排水装置(3)上端開口部との接続部に段差ができる。
上記段差上に、ステンレス材の薄板で成る蓋部材(12)や、ストレーナー(2)を設けることが可能である。
また、排水装置(3)内部表面にステンレス材を被覆しているので、ヌメリ等が付着し難く清掃性が非常に良い。また、ステンレス材の薄板で構成された排水口側壁(4a)と、排水装置(3)内部の材質の差異による光沢/色調の差異が目立たなくなり、意匠性が非常に良くなる。
また、上記の第2実施例によれば、鍔部(9)とフランジ部(6)を、パッキン等の止水部材を介してクイックファスナー(7a)を嵌装して接続するので、第1実施例のようなロックナット(7b)で接続する構造よりも接続が容易になる。
例えば、本発明の第1実施例では排水口(4)の内径と排水装置(3)上端開口部の内径とはほぼ同径であり、本発明の第2実施例では、排水口(4)の内径は排水装置(3)上端開口部の内径よりも大径となる構造であるが、図21に示すように、排水口(4)の内径を排水装置(3)上端開口部の内径よりも小径となる構造にすることもできる。
上記構造にすることによって、排水装置(3)上端開口部の外縁が、排水口側壁(4a)下端部の内縁よりも外側に設けられる。このように、排水口側壁(4a)と排水装置(3)との接続部が鍔部(9)によって隠される形状となるため、第1実施例及び第2実施例に記載の構造と比べても更にゴミや汚水が溜まり難く、また付着しにくい構造である。
この場合、蓋部材(12)やストレーナー(2)は、排水装置(3)の内部の底面上に設置するか、図22に示すように、排水装置(3)内部の任意の場所に凹凸を設け、その上に設置することで利用することができる。
この場合、まず図23及び図24に示したように、槽体(1)の底面に開口する排水口(4)から排水口側壁(4a)を垂下させる。更に、図25及び図26に示したように、雄ねじ部を備えた取付部(5)を、排水口側壁(4a)に取り付ける。その後、図27又は図28に示したように、排水口側壁(4a)を折り返して鍔部(9)を成す構造とすることで、成形工場にて接続を完了させる構造とすることもできる。
尚、この場合も、鍔部(9)の一部に切り欠け部(10)を設け、取付部(5)下面に突部(11)設けて両者を嵌合させることで、取付部(5)を固定し、供回りを防止する構造にできる。
第1実施例が取付部(5)の部材が2つ必要で、また現場での施工の際、取付部(5)を紛失する可能性があるなどの問題を有するのに比べ、上記成形工場にて槽体(1)と取付部(5)の接続を完了させる構造にすることによって、取付部(5)が1つの部材でよく、現場で紛失することも無いので、施工性の向上や、コストダウンになる。
3 排水装置 4 排水口
4a 排水口側壁 5 取付部
6 フランジ部 7a クイックファスナー
7b ロックナット 8 排出口
9 鍔部 10 切り欠け部
11 突部 12 蓋部材
13 排水配管 P パッキン
S S型トラップ N 流し台
Claims (13)
- 底面に排水口(4)を設けた槽体(1)と、
該槽体(1)の排水を下水側に排水する排水装置(3)との取付構造であって、
排水口(4)から下側方向に垂下する、ステンレス材の薄板によって槽体(1)と一体に成形される排水口側壁(4a)と、
排水口側壁(4a)から外側方向に突出する鍔部(9)と、
鍔部(9)の一部に設けた切り欠け部(10)と、
上記鍔部(9)と槽体(1)底面裏側の間であって、排水口側壁(4a)の外周に設けられた、雄ねじ部を有する取付部(5)と、
切り欠け部(10)と嵌合することで取付部(5)の供回りを防止する、取付部(5)下端に設けられた突部(11)と、
排水装置(3)の上端から外側方向に突出するフランジ部(6)と、
内部に雄ねじ部と螺合する雌ねじ部を設けたロックナット(7a)からなる被取付部と、
から構成され、
取付部(5)に取付固定する被取付部によって、該フランジ部(6)と排水口側壁(4a)下端部とを水密に接続して成ることを特徴とする排水装置の取付構造。 - 底面に排水口(4)を設けた槽体(1)と、
該槽体(1)の排水を下水側に排水する排水装置(3)との取付構造であって、
排水口(4)から下側方向に垂下する排水口側壁(4a)と、
排水口側壁(4a)から外側方向に突出する鍔部(9)と、
上記鍔部(9)と槽体(1)底面裏側の間であって、リング状の部材からなり、排水口側壁(4a)の外周に設けられた取付部(5)と、
排水装置(3)の上端から外側方向に突出するフランジ部(6)と、
取付部(5)に取付固定する被取付部によって、該フランジ部(6)と排水口側壁(4a)下端部とを水密に接続して成ることを特徴とする排水装置の取付構造。 - 上記排水装置(3)の取付部(5)を、複数の部材を組み合わせることでリング状を成し、排水口側壁(4a)の外周に設けられることを特徴とする、請求項2に記載の排水装置の取付構造。
- 上記排水装置(3)の取付部(5)をリング状とし、
槽体(1)の底面に開口する排水口(4)から排水口側壁(4a)を垂下させ、
取付部(5)を排水口側壁(4a)に取り付けた後、
排水口側壁(4a)を折り返して鍔部(9)を構成するようにしたことを特徴とする、請求項2に記載の排水装置の取付構造。 - 槽体(1)と排水装置(3)を接続する被取付部を、クイックファスナー(7a)で構成し、
取付部(5)を排水口側壁(4a)の外側方向に突出する鍔部(9)で構成し、クイックファスナー(7a)が該鍔部(9)とフランジ部(6)を当接した状態で嵌装して成ることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1つに記載の排水装置の取付構造。 - 槽体(1)と排水装置(3)を接続する被取付部を、内部に雌ねじ部を設けたロックナット(7a)で構成し、取付部(5)を雌ねじ部と螺合する雄ねじ部にて構成することを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1つに記載の排水装置の取付構造。
- 槽体(1)及び排水口側壁(4a)をステンレス材の薄板によって一体に成形し、
該排水口側壁(4a)下端に外側方向に突出する鍔部(9)を設け、
槽体(1)底面裏側と鍔部(9)の間に、雄ねじ部を有する取付部(5)を設けたことを特徴とする請求項6に記載の排水装置の取付構造。 - 排水口側壁(4a)から外側方向に突出する鍔部(9)の一部に切り欠け部(10)を設け、
取付部(5)下端に突部(11)を設け、該切り欠け部(10)に突部(11)を嵌合させることで、取付部(5)の供回りを防止することを特徴する請求項7に記載の排水装置の取付構造。 - 槽体(1)と、排水口(4)側壁とがステンレス材の薄板によって一体に成形されたことを特徴とする請求項2乃至請求項6のいずれか1つに記載の排水装置の取付構造。
- 槽体(1)の排水口(4)に設けられる蓋部材(12)と、排水装置(3)内部のどちらか一方、或いは両方をステンレス材の薄板で構成することを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1つに記載の排水装置の取付構造。
- 上記排水装置(3)の側面方向に排水の排出口(8)が開口して成ることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1つに記載の排水装置の取付構造。
- 槽体(1)の底面に設けられた排水口(4)の径を、排水装置(3)の上端開口部の径よりも大径として成ることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1つに記載の排水装置の取付構造。
- 槽体(1)の底面に設けられた排水口(4)の径を、排水装置(3)の上端開口部の径と同径、或いは小径として成ることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1つに記載の排水装置の取付構造。
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