JP4839277B2 - セラミックス構造体およびその製造方法 - Google Patents
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Description
好ましくは、前記基材が、ガラスまたはガラスの硬さ以上の硬さを有する材料からなる基材である。
前記セラミックス原料粒子は、好ましくは、1種または2種以上の原料から構成されてなり、より好ましくは、チタン酸バリウムまたはチタン酸ストロンチウムを少なくとも含む。
好ましくは、前記基材上に塗布した前記セラミックス原料粒子スラリーを、室温で乾燥することにより、前記セラミックス原料粒子層を形成する。
本発明に係るセラミックス構造体を平面状とする場合には、前記セラミックス原料粒子層を平面状に形成し、平面状の前記セラミックス原料粒子層に対して、前記ローラーにより連続的に局所静的圧力を加えることが好ましい。
あるいは、本発明に係るセラミックス構造体を所定パターンで形成する場合には、前記セラミックス原料粒子スラリーを、所定パターンで基材上に塗布することにより、前記セラミックス原料粒子層を所定パターンで形成することが好ましい。
本発明に係るセラミックス構造体は、好ましくは、層厚みが4μm以下であり、相対密度が80%以上である。本発明に係るセラミックス構造体は、上記いずれかの方法により製造されるものであるため、十分に高い相対密度、具体的には、焼結により製造したセラミックス焼結体と同等程度の相対密度を実現することができる。
本発明に係るセラミックス構造体は、平均粒径0.03〜1.0μmのセラミックス原料粒子からなる粉末を、溶媒に分散させて、セラミックス原料粒子スラリーを得て、得られたセラミックス原料粒子スラリーを基材上に塗布して、セラミックス原料粒子層を、前記セラミックス原料粒子の平均粒径の1〜10倍の厚みで形成し、基材上に形成したセラミックス原料粒子層に対して局所静的圧力を加え、セラミックス原料粒子層を圧縮することにより製造される。
以下、本発明に係るセラミックス構造体の製造方法について、具体的に説明する。
本発明のセラミックス構造体は、セラミックス原料粒子層に局所静的圧力を加えることにより製造されるものであるため、焼結工程を経ることなく、焼結工程を経た場合と同程度の特性および十分に高い相対密度を有するものとすることができる。具体的には、相対密度を80%以上とすることができる。また、層厚みについても、4μm以下、好ましくは2μm以下、より好ましくは1μm以下と薄層化することができる。そして、このような本発明のセラミックス構造体は、コンデンサの誘電体層、微小レンズまたは微小歯車として好適に用いることができる。なお、本発明のセラミックス構造体において、通常、厚みの下限は用いるセラミックス原料粒子の粒径と同程度である。
まず、セラミックス原料粒子として、平均粒径が0.3μmであるチタン酸バリウム粒子からなる粉末を準備した。そして、溶剤としてのイソプロピルアルコール中に、チタン酸バリウム粒子からなる粉末を分散させることにより、チタン酸バリウム粒子のスラリー(5体積%)を調製した。なお、分散は、超音波を用いて行った。
すなわち、まず、各チタン酸バリウム構造体について、光学顕微鏡の透過光モードでの写真を撮影した。そして、得られた写真について、画像解析ソフトを用いて、ピクセル毎の輝度をチタン酸バリウム構造体試料全体について求め、基板であるガラスの部分の輝度を1とした場合における、各ピクセルの輝度を求め、これを平均することにより相対輝度を測定した。結果を表1に示す。なお、試料厚みが同じである場合には、相対密度が高いほど、試料内部の気孔が少なくなり、内部の気孔に起因する光の散乱が抑えられると考えられる。そのため、相対密度が高いほど、相対輝度は高くなるものと判断できる。
また、図1(A)、図2(A)に、局所静的圧力を加える前のセラミックス原料粒子層のSEM写真を、図1(B)、図2(B)に、5.0GPaの局所静的圧力を加えた後のセラミックス構造体のSEM写真をそれぞれ示す。図1(B)、図2(B)より明らかなように、局所静的圧力を加えることにより、セラミックス原料粒子同士が結着結合することが確認できる。
セラミックス原料粒子として、平均粒径が0.5μmであるチタン酸バリウム粒子からなる粉末を使用した以外は、実施例1と同様にして、加圧力を1.0GPa、2.5GPa、5.0GPaの各圧力としたチタン酸バリウム構造体のサンプルを作製した。そして、得られた各チタン酸バリウム構造体について、レーザー顕微鏡を用いて厚みを計測したところ、1.0GPa、2.5GPa、5.0GPaの各圧力で加圧を行ったいずれの試料も、均一な厚さとなっていた。また、実施例1と同様に、各チタン酸バリウム構造体について、相対輝度を測定した結果を表2に示す。
セラミックス原料粒子として、平均粒径が0.3μmであるチタン酸ストロンチウム粒子からなる粉末を使用した以外は、実施例1と同様にして、加圧力を1.0GPa、2.5GPa、5.0GPaの各圧力としたチタン酸ストロンチウム構造体のサンプルを作製した。そして、得られた各チタン酸ストロンチウム構造体について、レーザー顕微鏡を用いて厚みを計測したところ、1.0GPa、2.5GPa、5.0GPaの各圧力で加圧を行ったいずれの試料も、均一な厚さとなっていた。また、実施例1と同様に、各チタン酸ストロンチウム構造体について、相対輝度を測定したところ、実施例1に係るチタン酸バリウム構造体とほぼ同様の結果となった。
Claims (15)
- 平均粒径0.03〜1.0μmのセラミックス原料粒子からなる粉末を、溶媒に分散させて、セラミックス原料粒子スラリーを得る工程と、
前記セラミックス原料粒子スラリーを基材上に塗布して、セラミックス原料粒子層を、前記セラミックス原料粒子の平均粒径の1〜10倍の厚みで形成する工程と、
前記セラミックス原料粒子層に対して、1.0GPa以上の局所静的圧力を加えることにより、前記セラミックス原料粒子層を圧縮する工程と、
を有するセラミックス構造体の製造方法。 - 前記セラミックス原料粒子層に対して局所静的圧力を加える際における圧力の印加面積を、5×10−5〜1mm2とする請求項1に記載のセラミックス構造体の製造方法。
- 前記基材が、ガラスまたはガラスの硬さ以上の硬さを有する材料からなる基材である請求項1または2に記載のセラミックス構造体の製造方法。
- 前記セラミックス原料粒子スラリー中における、前記セラミックス原料粒子の含有比率を0.5〜20体積%とする請求項1〜3のいずれかに記載のセラミックス構造体の製造方法。
- 前記セラミックス原料粒子は、1種または2種以上の原料から構成されてなる請求項1〜4のいずれかに記載のセラミックス構造体の製造方法。
- 前記セラミックス原料粒子は、チタン酸バリウムまたはチタン酸ストロンチウムを少なくとも含む請求項1〜5のいずれかに記載のセラミックス構造体の製造方法。
- 前記基材上に塗布した前記セラミックス原料粒子スラリーを、室温で乾燥することにより、前記セラミックス原料粒子層を形成する請求項1〜6のいずれかに記載のセラミックス構造体の製造方法。
- 点状または線状に加圧する加圧手段により、前記セラミックス原料粒子層に対して局所静的圧力を加える請求項1〜7のいずれかに記載のセラミックス構造体の製造方法。
- 前記加圧手段は、凹凸面付き圧子、円錐台圧子またはローラーを備えるものである請求項8に記載のセラミックス構造体の製造方法。
- 前記加圧手段は、ダイヤモンド製の円錐台圧子からなる請求項9に記載のセラミックス構造体の製造方法。
- 前記セラミックス原料粒子層を平面状に形成し、平面状の前記セラミックス原料粒子層に対して、前記ローラーにより連続的に局所静的圧力を加える請求項9に記載のセラミックス構造体の製造方法。
- 前記セラミックス原料粒子スラリーを、所定パターンで基材上に塗布することにより、前記セラミックス原料粒子層を所定パターンで形成する請求項1〜11のいずれかに記載のセラミックス構造体の製造方法。
- 請求項1〜12のいずれかに記載の方法により得られるセラミックス構造体。
- 前記セラミックス構造体は、層厚みが4μm以下であり、相対密度が80%以上である請求項13に記載のセラミックス構造体。
- 前記セラミックス構造体は、コンデンサの誘電体層、微小レンズまたは微小歯車である請求項13または14に記載のセラミックス構造体。
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