JP2004203626A - 誘電体組成物 - Google Patents

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健 古桑
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Abstract

【課題】チタン酸バリウムの粉末とガラスの粉末とを混合し、焼成して得られる誘電体磁器により、静電容量が大きく、静電容量のばらつきが少なく、製造工程が単純で、静電容量の温度変化が小さいコンデンサが得られる誘電体組成物を提供する。
【解決手段】25℃で立方晶結晶を示すチタン酸バリウム90乃至99質量部と、ガラス1乃至10質量部との混合物から成り、1000℃以下で焼結し、焼結後もチタン酸バリウムが25℃で立方晶結晶を示す誘電体組成物である。少量のガラスで誘電体粉末を緻密に焼結させることができ、何ら添加物を加えることなく誘電体磁器が得られ、25℃付近でその比誘電率が安定しているので、静電容量が大きくそのばらつきが少なく、製造工程が単純で、静電容量の温度変化が小さいコンデンサを得ることができる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘電体磁器や誘電体層からなるコンデンサを作製するための原料としての誘電体組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、IT(Information Technology)産業の中核をなす半導体分野では、半導体素子の性能向上が著しく、大型コンピュータ・パーソナルコンピュータ・移動通信端末等に代表される情報処理装置の、情報処理速度の高速化・装置の小型化・多機能化等を支えている。これに伴って、積層セラミックコンデンサや基板中の誘電体層を用いたコンデンサをセラミック配線基板の内部に取り込んだコンデンサ内蔵セラミック配線基板を用いたモジュールも、小型化・高機能化・高容量化の傾向にある。
【0003】
高容量のコンデンサに使用される誘電体組成物は、鉛系複合ペロブスカイト(PMN,PNN,PMW等)またはチタン酸バリウムに代表されるTiOとアルカリ土類金属酸化物との複合酸化物が一般的である。
【0004】
これらのうち、鉛系複合ペロブスカイト(PMN,PNN,PMW等)は、比誘電率の温度変化が大きいために、これを用いたコンデンサの静電容量が設計値に対して大きく変化し、モジュールとして正常に機能しなくなる場合があるといった問題点があった。また、昨今の環境負荷を低減しようとする観点から、これら鉛を含んでいる材料を用いることが敬遠されるようになっている。
【0005】
また、チタン酸バリウムは、常温(25℃)で正方晶の性質を示し、鉛系複合ペロブスカイトに較べると比誘電率の温度変化は小さいものの、結晶構造が正方晶から立方晶へ変化するキュリー点(約125℃)を持ち、この温度で比誘電率が最も上昇することからコンデンサの静電容量が設計値に対して大きく変化し、モジュールとして正常に機能しなくなる場合があるといった問題点があった。
【0006】
そこで、主成分であるチタン酸バリウムにチタン酸ストロンチウム,ジルコン酸バリウム,ジルコン酸カルシウム等を混合することによりキュリー点を25℃付近に下げ、更に酸化マンガンや酸化マグネシウムを添加して比誘電率の温度変化を抑制するといった工夫が施されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−330179号公報
【特許文献2】
特開2000−154057号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、チタン酸バリウムに各種の添加物を加えて所望の特性を得ようとする誘電体組成物は、添加物の種類が多岐にわたるので誘電体組成物の電気特性に影響する因子が多いという問題があり、例えば調合比の微妙なずれが素子の静電容量のばらつきを引き起こす。そのため、安定した比誘電率や温度特性を得るためには、複数の原料粉末の純度・粒度・比重等を厳しく管理し、調合量の微小な変動やコンタミネーションに対し十分注意しなければならないという問題点がある。
【0009】
また、チタン酸ストロンチウム,ジルコン酸バリウム等の添加物を主原料であるチタン酸バリウムへ良好に分散させる方法としては、反応液体中に必要な添加剤を予め添加し、チタン酸バリウムにチタン酸ストロンチウム,ジルコン酸バリウム等の添加物が溶解した固溶体を液相法によって直接得る方法や、チタン酸バリウムにチタン酸ストロンチウム,ジルコン酸バリウム等の添加物を混合した後に仮焼して、得られた焼結体をあらためて粉砕・混合して誘電体原料粉末とするといった方法があるが、いずれも工程が複雑で製造コストを引き上げてしまうといった問題点があった。
【0010】
また、チタン酸バリウムは、サブミクロン領域の微粒子では25℃で立方晶の性質を示すことから、近年、水熱合成法と呼ばれる液相法によって、サブミクロン領域の微粒子で、25℃で添加物がなくても明確なキュリー点を持たない立方晶の性質を示すチタン酸バリウムの製造方法が実用化されつつある。このようなチタン酸バリウムは、原料粉末が非常に微粒子であるためにセラミックコンデンサの低温焼結化および薄層化に対して大いに期待されている。
【0011】
しかしながら、チタン酸バリウムの焼結温度は一般的に1300℃程度なので、原料粉末が25℃で立方晶の性質を示していても、誘電体磁器や誘電体層を製造する焼結過程でチタン酸バリウムの微粒子が粒成長してしまい、結晶構造が立方晶から正方晶へと変化してしまうといった問題点があった。
【0012】
本発明は上記問題点に鑑み完成されたもので、その目的は、静電容量のばらつきが少なく、製造工程が単純で、静電容量の温度変化が小さく、かつ静電容量の大きい誘電体磁器や誘電体層からなるコンデンサが得られる誘電体組成物を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の誘電体組成物は、25℃で立方晶結晶を示すチタン酸バリウム90乃至99質量部と、ガラス1乃至10質量部との混合物から成り、1000℃以下で焼結し、焼結後も前記チタン酸バリウムが25℃で前記立方晶結晶を示すことを特徴とするものである。
【0014】
また本発明の誘電体組成物は、上記構成において、前記ガラスは、平均粒径が2.2μm以下のガラス粉末であることを特徴するものである。
【0015】
また本発明の誘電体組成物は、上記構成において、前記チタン酸バリウムは、平均粒径が0.2μm以下のチタン酸バリウム粉末であることを特徴とするものである。
【0016】
本発明の誘電体組成物によれば、25℃で立方晶結晶を示すチタン酸バリウム90乃至99質量部と、ガラス1乃至10質量部との混合物から成ることから、ガラスの添加量が非常に少ないので、ガラス量が増加することによる比誘電率の低下を効果的に抑えることが可能となり、比誘電率の高い誘電体磁器や誘電体層を作製することができ、静電容量の大きいセラミックコンデンサを得ることができる。
【0017】
また本発明の誘電体組成物によれば、25℃で立方晶結晶を示すチタン酸バリウムが1000℃以下で焼結し、焼結後もそのチタン酸バリウムが25℃で同じ立方晶結晶を示すことから、焼成して得られた誘電体磁器や誘電体層は明確なキュリー点を持たない立方晶構造を有するものであり、かつ添加物を加える必要がないことから、誘電体組成物の調合比の微妙なずれによるコンデンサの静電容量のばらつきを効果的に抑えることが可能となる。そのため、誘電体組成物の調合比のずれから発生する誘電体層の静電容量のばらつきが少なく、またチタン酸バリウムに添加物を固溶させる製造工程を省略することが可能となる。これにより、温度変化に対しての静電容量が安定し、製造工程が単純で安価なコンデンサを得ることが可能となる。
【0018】
以上により、本発明の誘電体組成物によれば、静電容量のばらつきが少なく、製造工程が単純で、静電容量の温度変化が小さく、かつ、静電容量の大きい誘電体磁器や誘電体層からなるコンデンサが得られる誘電体磁器組成物を提供することができる。
【0019】
また本発明の誘電体組成物において、ガラスが平均粒径が2.2μm以下のガラス粉末であるときには、誘電体層に平均粒径が2.2μm以下の十分小さいガラス粉末が添加されているので、ガラス粉末とチタン酸バリウム粉末とが混ざり合ったときに局所的にガラスの集中が起こることがなく、チタン酸バリウム粉末の粒界を軟化したガラスでほぼ一様に満たすことができる。そのため、緻密でムラのない誘電体磁器や誘電体層を得ることができ、ボイド等の欠陥の含まれない誘電体磁器や誘電体層となるため、電圧をかけてもリーク電流が発生しない絶縁抵抗に優れたコンデンサを確実に得ることができるので、誘電体組成物としてより一層好ましいものとなる。
【0020】
また、本発明の誘電体組成物において、チタン酸バリウムが平均粒径が0.2μm以下のチタン酸バリウム粉末であるときには、1000℃以下でも十分に焼結するものとなるので、密度の高い誘電体磁器や誘電体層を得ることができ、ボイド等の欠陥の含まれない磁器となるため、電圧をかけてもリーク電流が発生しない、絶縁抵抗が高く、さらに強度が高く、実装信頼性の高い、しかも製造工程が単純で安価なコンデンサを確実に得ることが可能となるので、誘電体組成物としてより一層好ましいものとなる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の誘電体組成物について以下に詳細に説明する。
【0022】
本発明の誘電体組成物は、チタン酸バリウム粉末とガラス粉末とから成る。チタン酸バリウム粉末は、結晶性が高く25℃で立方晶結晶を示すものであり、平均粒径は1μm以下であることが望ましく、この条件を満たすためには、水熱合成法で生成されたものであることが好ましい。
【0023】
また、ガラスについては、SiO−B系・SiO−B−Al系・SiO−B−Al−MO系(但し、MはCa,Sr,Mg,BaまたはZnを示す)SiO−B−M O系(但し、MはLi,NaまたはKを示す)・SiO−B−Al−M O系(但し、Mは前記と同じである)・Pb系ガラス・Bi系ガラス等を用いることができる。
【0024】
本発明の誘電体組成物は、チタン酸バリウムの粉末とガラスの粉末とから成り、25℃で立方晶結晶を示すチタン酸バリウム90乃至99質量部と、ガラス1乃至10質量部との混合物から成ることが重要である。
【0025】
これは、ガラスの量をこの範囲にすることで、比誘電率が高く、かつボイド等の欠陥のない緻密な誘電体磁器や誘電体層を形成することができ、これにより、静電容量の温度変化が小さく、かつ静電容量の大きなコンデンサを形成することができるからである。
【0026】
ガラスの量が1質量部未満の場合は、焼結時に誘電体粉末の表面をガラスで十分に濡らすことができなくなることから、誘電体粉末間にガラスが液相として介在しない部分が発生してしまい、誘電体磁器や誘電体層が十分に焼結しないようになることから、その比誘電率が低下するとともに、ボイド等の欠陥が生じやすくなる傾向があるといった問題点が発生する。
【0027】
一方、ガラス量が10質量部を超える場合においては、誘電体磁器や誘電体層に占めるガラスの量が多量となることから、その比誘電率が低下したり、チタン酸バリウムとガラス中のホウ素やカルシウムとが反応することにより比誘電率の低い化合物を形成したりしてしまい、高い比誘電率の誘電体磁器や誘電体層が得られ難くなるといった傾向がある。
【0028】
また、本発明の誘電体組成物は、1000℃以下で焼結し、焼結後もチタン酸バリウムが25℃で立方晶結晶を示すことが重要である。
【0029】
これは、焼結温度が1000℃以下であることで、25℃で立方晶結晶を示すチタン酸バリウムの原料粉末が、結晶が成長せず立方晶結晶のまま焼結して誘電体磁器や誘電体層を形成するため、明確なキュリー点を持たない立方晶構造を有する誘電体磁器や誘電体層を得ることができ、かつ添加物を加えることがないことから、組成物の調合比の微妙なずれによるコンデンサの静電容量のばらつきを効果的に抑えることが可能となる。そのため、誘電体組成物の調合比のずれから発生するコンデンサの静電容量のばらつきを少なくし、またチタン酸バリウムに添加物を固溶させる製造工程を省略することが可能となる。これにより、温度変化に対しての静電容量が安定し、製造工程が単純で安価なコンデンサを得ることが可能となる。
【0030】
これに対し、焼成温度が1000℃を超える場合においては、チタン酸バリウムが立方晶結晶から正方晶結晶へ変化することから、125℃でキュリー点を持つようになるため25℃付近での比誘電率の温度変化が大きくなってしまい、かつ静電容量が不安定になる傾向にあるといった問題点が発生する。
【0031】
また、本発明の誘電体組成物においては、ガラスが平均粒径が2.2μm以下のガラス粉末であることが好ましい。
【0032】
これは、チタン酸バリウム粉末に、平均粒径が2.2μm以下の十分小さいガラス粉末が添加されて誘電体層が形成されているときには、ガラス粉末とチタン酸バリウム粉末との接触面積が大きくなり両者が接触する機会が多くなるため、チタン酸バリウム粉末とガラス粉末とが混ざり合ったときに局所的にガラスの集中が起こることがなく、粒径の小さいチタン酸バリウム粉末の粒界を軟化したガラスで満たすことができ、緻密でムラのない誘電体や誘電体層を得ることができるからである。
【0033】
一方、ガラス粉末の平均粒径が2.2μmより大きい場合は、チタン酸バリウム粉末と混ざり合った際に局所的にガラスが集中しやすくなる傾向があり、1000℃以下においてガラスが軟化しても、例えば平均粒径が0.2μm以下と小さいチタン酸バリウム粉末の粒界を十分に満たすことができない場合がある。その結果、このような誘電体組成物は、焼結した部分と未焼結の部分とが混在する不均一な組織となる傾向があり、高い電圧をかけた場合に焼結の甘い部分が選択的に絶縁破壊したり、温度サイクル等の信頼性試験後に絶縁抵抗が低下したりすることがある。
【0034】
なお、より好ましくは、ガラス粉末は平均粒径が1μm程度であると良い。ガラスを微粉化する一般的な手法としては、有機溶剤とミルとによる機械的粉砕であるが、この手法は、粉砕工程が長くなり、粉砕後の溶媒の除去が難しく、メディアのコンタミネーションが懸念され、誘電体層の電気特性を損なう恐れがある。そこで、本発明のガラスセラミック配線基板の誘電体層に使用するガラス粉末の微粉化手法としては、メディアのコンタミネーション防止の観点から、メディア・粉砕ローターおよびケーシングの材質が耐磨耗性に優れたセラミックスから成り、かつφ0.3mm程度の小径メディアを使用することでより一層粉体同士の摩砕による粉砕が可能な、ビーズミル工法を用いることが好ましい。
【0035】
また、本発明の誘電体組成物において、チタン酸バリウムは平均粒径が0.2μm以下のチタン酸バリウム粉末であることが好ましい。
【0036】
これは、チタン酸バリウム粉末の粒度が細かいためにその粒子間の接触面積が大きくなり、粒子の焼結や成長が促進され、通常の粗い誘電体粉末を使用した場合よりも収縮が早く始まり、1000℃以下においても十分に焼結するものとなるので、密度の高い誘電体磁器や誘電体層を得ることができるからである。また、正方晶よりも立方晶の結晶構造を十分に示しやすいので、焼結した誘電体組成物も強い立方晶結晶の特性を示し、たとえ組成物の調合比の微妙なずれや焼成条件の微妙なずれがあったとしても、焼結後もそのチタン酸バリウムが25℃で同じ立方晶結晶を示すことから、焼成して得られた誘電体磁器や誘電体層が明確なキュリー点を持たない立方晶構造を有するものとすることができるからである。従って、誘電体組成物に添加物を加える必要がないため、より一層温度変化に対しての静電容量が安定するようになる。よって、ボイド等の欠陥の含まれない磁器となるため電圧をかけてもリーク電流が発生しない、絶縁抵抗が高く、さらに強度が高く、実装信頼性の高い、しかも製造工程が単純で安価な誘電体磁器や誘電体層から成るコンデンサが得られる、より一層優れた誘電体磁器組成物を得ることができるからである。
【0037】
一方、チタン酸バリウム粉末の平均粒径が0.2μmより大きい場合は、粒度が粗いために粒子間の接触面積が小さくなり、粒子の焼結や成長が抑制され、1000℃以下では十分に焼結しにくくなる傾向があるので、焼結体の密度が低くなる傾向があり、焼結体の強度も若干弱くなる傾向がある。このため、コンデンサを作製した場合にセラミックスの誘電体層と金属の電極部分との熱膨張の差によってそれらの間で剥離を生じたり、あるいはコンデンサをプリント基板に実装した場合にコンデンサとプリント基板との熱膨張差によって温度サイクル等の信頼性試験後にクラック等の不具合を生ずることがある。
【0038】
さらにまた、チタン酸バリウムは、平均粒径が0.15μm以下のチタン酸バリウム粉末であることがより一層好ましい。
【0039】
これは、チタン酸バリウムの平均粒径が0.15μm以下のチタン酸バリウム粉末であるものとした場合には、たとえ組成物の調合比の微妙なずれや焼成条件の微妙なずれがあったとしても、焼結後もそのチタン酸バリウムが25℃で同じ立方晶結晶を示すことから、焼成して得られた誘電体磁器や誘電体層はキュリー点を持たない強い立方晶構造を有するものとなる。そのため、さらにより一層確実に焼結した誘電体組成物も強い立方晶結晶の特性を示すものとなることから、温度変化に対しての静電容量が極めて安定するものとなるからである。なお、機械的特性にも優れた誘電体組成物を得る上では、微粒のチタン酸バリウム粉末を用いることが良いが、平均粒径があまり小さすぎると、凝集を起こして均一に分散させることが困難となるので、チタン酸バリウム粉末の平均粒径は0.1μm程度であることがより一層好ましい。
【0040】
また、誘電体粉末であるチタン酸バリウム粉末は、水熱合成方法によって粒径の小さなものを造ることが可能であるが、粒径が小さすぎると、2次凝集によって粉体同士が分散せず均一な組成ができなくなるほか、ペーストやスラリー化するときに多量のバインダや分散剤が必要となり、ペーストやスラリーの充填が低くなる傾向がある。従って、本発明の誘電体組成物をガラスセラミック配線基板の誘電体層等に使用する場合には、そのような不具合が生じないように、チタン酸バリウム粉末としては、平均粒径が0.15μm以下、中でも0.1μm程度のものを使用することが好ましい。
【0041】
なお、このような本発明の誘電体組成物の製造方法としては、チタン酸バリウム粉末およびガラス粉末と、有機溶剤系バインダ・有機溶剤・可塑剤等とを添加混合してスラリーとし、このスラリーの溶剤成分を揮発させて圧縮成型することにより誘電体組成物の成型体を形成し、これを800〜1000℃の温度範囲の大気中で焼成することによって、誘電体磁器組成物を得るといった製造方法がある。
【0042】
なお、本発明は上述の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更は可能である。例えば、上述の例ではチタン酸バリウム粉末およびガラス粉末と、有機溶剤系バインダ・有機溶剤・可塑剤等とを添加混合してスラリー化するとしたが、チタン酸バリウム粉末が微粒子であることから、例えば、チタン酸バリウムの分散性の向上のためにアニオン系界面活性剤を適量添加してスラリー化を図っても何等支障ない。
【0043】
【実施例】
以下、本発明の誘電体組成物を具体例によって詳細に説明するが、本発明は以下の具体例に限定されるものではない。
【0044】
水熱合成法によって製造され、常温(25℃)で立方晶結晶を示し、平均粒径が0.1〜0.3μm、比表面積が13m/g、純度が99.8%以上のチタン酸バリウムの粉末に、平均粒径が1.9〜3.0μmのSiO−B−LiO系ガラスを0.5乃至12質量部添加して誘電体粉末原料とした。この粉体と、粉体と同じ質量の有機溶剤と、粉体の半分の質量のφ10mmジルコニアボールとを用意し、これらをポットミルに投入して約24時間回転することにより混合してスラリーとした。
【0045】
次に、得られたスラリーを、誘電体粉末原料の分散不良や再凝集を除くためにステンレスメッシュを通して篩い分けし、メッシュを通過したスラリーにパラフィンワックスを粉体に対し10質量部添加した。このワックス入りスラリーを約90度に熱しながら攪拌し、パラフィンワックスを溶解させて粉体との濡れ性を向上させるとともに有機溶剤を完全に蒸発させ、得られた粉末をナイロンメッシュを通して篩い分けし、ワックスによる粉体の2次凝集粉末を排除した。このようにして、チタン酸バリウム中にガラスが分散し、かつこれらの混合物の周りをパラフィンワックスが覆っている誘電体粉末を作製した。
【0046】
この誘電体粉末約1gをφ12mmの金型に注入し、5000kPaの荷重をかけて粉体を圧縮成型し、直径が12mmで厚さが約2mmの円盤状成型体を作製した。
【0047】
次に、この円盤状成型体を大気中で600℃まで1分当り5℃の昇温速度で加熱して有機成分を分解・燃焼させ、更に1分当たり10℃の昇温速度で800〜1050℃まで上昇させて1時間保持した後、室温まで自然冷却して直径が約10mmで厚さが約1.5mmの円盤状の誘電体磁器を作製した。このようにして得られた誘電体磁器に対して、比誘電率・比誘電率の温度変化・結晶構造・ボイド・密度について評価した。
【0048】
比誘電率は、円盤状の誘電体磁器の両面にAgエポキシペーストを塗布して十分乾燥した後、測定周波数1MHz、測定温度25℃での比誘電率を、インピーダンスアナライザーを用いて測定し、比誘電率が200以上の試料を良品とし、200未満の試料を不良品として評価した。
【0049】
比誘電率の温度係数は、測定周波数1MHz、測定温度−55℃〜+125℃の範囲での比誘電率を、インピーダンスアナライザーを用いて測定し、各測定温度での比誘電率と測定温度25℃での比誘電率との差分と、測定温度25℃での比誘電率との比を求めた。この温度係数が±15%未満の試料を良品とし、±15%を超える試料を不良品として評価した。
【0050】
結晶構造は、X線回折装置によって2θ=10°〜80°の範囲で測定し、チタン酸バリウムの正方晶結晶のピーク強度が立方晶結晶のピーク強度に対して高い場合を正方晶とし、逆に立方晶結晶のピーク強度が正方晶結晶のピーク強度に対して高い場合を立方晶とした。
【0051】
ボイドは、誘電体磁器の断面を研磨によって露出させ、SEM(走査型電子顕微鏡)にて200倍で観察し、誘電体磁器の気孔率が10%未満の試料を良品とし、10%以上の試料を不良品とした。
【0052】
密度は、誘電体磁器の密度をアルキメデス法で測定し、チタン酸バリウムの粉末の密度と添加されるガラスの粉末の密度から理論密度を算出し、理論密度に対する測定密度の比率を百分率で表したときに、95%以上を良品、95%未満を不良品とした。
【0053】
以上のようにして得られた、ガラスおよび誘電体粉末の各混合割合(ガラスの量および誘電体粉末の量)ならびに各焼成温度における評価結果を表1に示す。
【0054】
【表1】
Figure 2004203626
【0055】
表1に示す結果においては、比誘電率について比誘電率が200以上の試料を「○」とし、200未満の試料は「×」とした。また、比誘電率は、円盤状の誘電体磁器の両面にAgエポキシペーストを塗布して十分乾燥した後、測定周波数1MHz、測定温度25℃での比誘電率を、インピーダンスアナライザーを用いて測定した。
【0056】
また、比誘電率の温度係数について温度係数が±15%未満の試料を「○」とし、±15%を超える試料を「×」とした。
【0057】
また、結晶構造についてチタン酸バリウムの正方晶結晶のピーク強度が立方晶結晶のピーク強度に対して高い場合を「正方晶」とし、逆に立方晶結晶のピーク強度が正方晶結晶のピーク強度に対して高い場合を「立方晶」とした。
【0058】
また、ボイドについて誘電体磁器の気孔率が10%未満の試料を「○」とし、10%以上の試料を「×」とした。
【0059】
また密度については、理論密度に対する測定密度の比率を百分率で表したときに、95%以上の試料を「○」、95%未満の試料を「×」とした。
【0060】
表1に示す結果から明らかなように、ガラスの混合割合(ガラスの量)が1質量部未満(0.5質量部)の試料No.1では、ガラスが焼結時に誘電体粉末の表面を十分に濡らすことができないことから、誘電体粉末間にガラスが液相として介在しない部分が発生してしまい、誘電体磁器が十分に焼結せずに比誘電率が低下し、ボイドが生じ、密度も低かった(表中の比誘電率欄、ボイド欄および密度欄に×で示す)。また、ガラスの混合割合が10質量部を超える(12質量部)試料No.7では、誘電体磁器に占めるガラスの量が多量となり、比誘電率が低下することから、高い比誘電率の誘電体磁器が得られなかった(表中の比誘電率欄に×で示す)。
【0061】
また、焼成温度が1000℃を超える(1050℃)の試料No.9では、チタン酸バリウムが立方晶結晶から正方晶結晶へ変化してしまうために、125℃にキュリー点を持ち比誘電率の温度係数が上昇した(表中の比誘電率の温度係数欄に×で示す)。また、この結晶構造の変化はX線回折によっても確かめられた(表中の結晶構造欄に正方晶で示す)。
【0062】
これに対して、本発明の誘電体組成物であるNo.2〜6,8,10〜15、中でも2〜6,8,10,11,13は、比誘電率および比誘電率の温度係数が良好であり、結晶構造は立方晶を示し、ボイド等の欠陥もなく、密度も高い、優れた誘電体磁器であった。ただし、チタン酸バリウム粉末の平均粒径が0.2μmである試料No.11は、正方晶結晶のピーク強度が徐々に現れはじめ、比誘電率の温度係数が±15%に近いものであった。
【0063】
また、チタン酸バリウム粉末の平均粒径が0.2μmより大きい(0.3μm)試料No.12は、比誘電率が高くボイドも少ない良好な焼結体であったが、この例では立方晶結晶のピーク強度が正方晶結晶のピーク強度に対して高いものの、正方晶結晶が発現することで弱いキュリー点が見られ、比誘電率の温度係数について温度係数が±15%をやや上回る結果となった(表中の比誘電率の温度係数欄に△で示す)。さらに、チタン酸バリウム粉末の平均粒径が大きい(0.3μm)試料No.12は、粉体の比表面積が小さく焼結が遅いために、密度についても90%をやや下回る結果となった(表中の密度欄に△で示す)。
【0064】
また、ガラス粉末の平均粒径が2.2μmより大きい(2.3μm)の試料No.14と、同じくチタン酸バリウム粉末の平均粒径が0.3μmより大きい(3.0μm)の試料No.15とは、比誘電率が高く比誘電率の温度係数も低く、結晶構造も立方晶結晶で密度も高かったが、部分的にやや焼結が甘い部分が見られ、ガラスが誘電体粉末の隙間を十分に埋めることができず、焼結前の粒子の形状がそのまま残っており、若干のボイドが確認された(表中のボイド欄に△で示す)。
【0065】
なお、本発明は以上の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更を加えることは何ら差し支えない。例えば、ガラス粉末と誘電体粉末とを含むスラリーを層状に形成した誘電体グリーンシートを形成し、これを積層し切断して誘電体組成物の成型体を作製し、これを800〜1000℃の温度範囲の大気中で焼成することによって、誘電体磁器や誘電体層を得てもよい。
【0066】
【発明の効果】
本発明の誘電体組成物によれば、25℃で立方晶結晶を示すチタン酸バリウム90乃至99質量部と、ガラス1乃至10質量部との混合物から成ることから、ガラスの添加量が非常に少ないので、ガラス量が増加することによる比誘電率の低下を効果的に抑えることが可能となり、比誘電率の高い誘電体磁器や誘電体層を作製することができ、静電容量の大きいセラミックコンデンサを得ることができる。
【0067】
また本発明の誘電体組成物によれば、25℃で立方晶結晶を示すチタン酸バリウムが1000℃以下で焼結し、焼結後もそのチタン酸バリウムが25℃で同じ立方晶結晶を示すことから、焼成して得られた誘電体磁器や誘電体層は明確なキュリー点を持たない立方晶構造を有するものであり、かつ添加物を加える必要がないことから、誘電体組成物の調合比の微妙なずれによるコンデンサの静電容量のばらつきを効果的に抑えることが可能となる。そのため、誘電体組成物の調合比のずれから発生する誘電体層の静電容量のばらつきが少なく、またチタン酸バリウムに添加物を固溶させる製造工程を省略することが可能となる。これにより、温度変化に対しての静電容量が安定し、製造工程が単純で安価なコンデンサを得ることが可能となる。
【0068】
以上により、本発明の誘電体組成物によれば、静電容量のばらつきが少なく、製造工程が単純で、静電容量の温度変化が小さく、かつ、静電容量の大きい誘電体磁器や誘電体層からなるコンデンサが得られる誘電体磁器組成物を提供することができる。
【0069】
また本発明の誘電体組成物において、ガラスが平均粒径が2.2μm以下のガラス粉末であるときには、誘電体層に平均粒径が2.2μm以下の十分小さいガラス粉末が添加されているので、ガラス粉末とチタン酸バリウム粉末とが混ざり合ったときに局所的にガラスの集中が起こることがなく、チタン酸バリウム粉末の粒界を軟化したガラスでほぼ一様に満たすことができる。そのため、緻密でムラのない誘電体磁器や誘電体層を得ることができ、ボイド等の欠陥の含まれない誘電体磁器や誘電体層となるため電圧をかけてもリーク電流が発生しない絶縁抵抗に優れたコンデンサを確実に得ることができるので誘電体組成物としてより一層好ましいものとなる。
【0070】
また、本発明の誘電体組成物において、チタン酸バリウムが平均粒径が0.2μm以下のチタン酸バリウム粉末であるときには、1000℃以下でも十分に焼結するものとなるので、密度の高い誘電体磁器や誘電体層を得ることができ、ボイド等の欠陥の含まれない磁器となるため、電圧をかけてもリーク電流が発生しない、絶縁抵抗が高く、さらに強度が高く、実装信頼性の高い、しかも製造工程が単純で安価なコンデンサを確実に得ることが可能となるので、誘電体組成物としてより一層好ましいものとなる。

Claims (3)

  1. 25℃で立方晶結晶を示すチタン酸バリウム90乃至99質量部と、ガラス1乃至10質量部との混合物から成り、1000℃以下で焼結し、焼結後も前記チタン酸バリウムが25℃で前記立方晶結晶を示すことを特徴とする誘電体組成物。
  2. 前記ガラスは、平均粒径が2.2μm以下のガラス粉末であることを特徴する請求項1記載の誘電体組成物。
  3. 前記チタン酸バリウムは、平均粒径が0.2μm以下のチタン酸バリウム粉末であることを特徴する請求項1記載の誘電体組成物。
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