JP4836335B2 - フェニルアセチレン重合物、光学異方体及び光学又は液晶用素子 - Google Patents
フェニルアセチレン重合物、光学異方体及び光学又は液晶用素子 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学材料、表示材料、記録材料に有用であり、また液晶デバイスに使用する、光学補償板、偏光素子、反射板、散乱板、カラー化機能を有するフィルム、輝度向上フィルムに有用であり、あるいは液晶表示素子に使用する液晶材料の配合成分として有用である、フェニルアセチレン重合物、光学異方体及びこれを備えた液晶又は光学用素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶性物質はTNモード、STNモード等のディスプレイのスイッチング素子部分だけでなく、配向性及び屈折率等の光学的異方性を利用した位相差板、偏光板、偏光プリズム、ビームスプリッター、反射板、ホログラフィック素子、カラーセパレーター、各種光学フィルター等への応用が検討されている。表示素子の高性能化は、情報化社会の進展に伴い不可欠となっている。
このような液晶材料から成る光学異方体の作製を可能にする技術として、例えば、重合性官能基を有する液晶性化合物又はそのような化合物を含む重合性液晶組成物を、液晶状態で紫外光又は可視光を照射して光重合させる方法が知られている。即ち、安定した光学機能を得るために、液晶状態における液晶分子の配向状態を半永久的に固定化した重合物とする方法である。重合性官能基を有する液晶性化合物としては、例えば、特開平11−6534号公報、特開平11−80090号公報等において、主にフェニルベンゾエート骨格を有する化合物や、フェニルベンゾエート、シクロヘキシルフェニル、トラン骨格を有する化合物が提案されている。しかし、これらは特にΔnが高い骨格構造を有していない。
一方、屈折率異方性が比較的大きい液晶としては、例えば、特開平2−83340号公報、特開平9−216841号公報等において、共役系化合物が提案されている。しかしこの共役系化合物は、屈折率異方性が十分大きくなく、他液晶への溶解性が低い等の課題があり、また光重合性を有していない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、光学補償板、偏光素子、反射板、散乱板、カラー化機能を有するフィルム、輝度向上フィルム等の材料に有用なフェニルアセチレン重合物を提供することにある。
本発明の別の目的は、大きい屈折率異方性を有し、かつ光に対する安定性がより有利である、光学異方体及びこれを、例えば、光学補償板、偏光素子、反射板、散乱板、カラー化機能を有するフィルム、輝度向上フィルム等に用いて具備する液晶又は光学用素子を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を加えた結果、ある種のフェニルアセチレン骨格を有する、2官能重合性化合物の重合物の有用性を見出し本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、一般式(1)で示される化合物の1種又は2種以上を重合してなるフェニルアセチレン重合物が提供される。
【0005】
【化6】
(式中、A1〜A12はそれぞれ独立に水素原子、フッ素原子又はフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜10の、アルキル基もしくはアルコキシ基を示す。B1及びB2は各々水素原子又はメチル基を表す。p、q、及びtは各々0又は1であり、r及びsは各々1である。但し、q=0の場合、A2、A4〜A10の少なくとも1つはフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜10の、アルキル基又はアルコキシ基を示す。また、mは0〜14の整数、nは1〜14の整数であるが、tが1のときmが0でない。Wは単結合、−CH2CH2−又は−C≡C−を表す。)
【0006】
また本発明によれば、上記一般式(1)で示されるフェニルアセチレン化合物の1種又は2種以上と、液晶性化合物や、メタアクリレートエステル、アクリレートエステル、エポキシ及びビニルエーテルからなる群より選択される1種又は2種以上の重合性官能基を有するモノマー(A)等の他の重合性モノマーとを重合させてなるフェニルアセチレン重合物が提供される。
更に本発明によれば、上記フェニルアセチレン重合物を含む光学異方体が提供される。
更にまた本発明によれば、上記光学異方体を備えることを特徴とする液晶又は光学用素子が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下本発明を更に詳細に説明する。
本発明のフェニルアセチレン重合物は、上記一般式(1)で表される化合物の1種又は2種以上を重合してなる重合物である。一般式(1)において、A1〜A12はそれぞれ独立に水素原子、フッ素原子又はフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜10の、アルキル基もしくはアルコキシ基を示す。また、A4、A5、A9及びA10からなる群より選択される少なくとも1つが、フッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜10の、アルキル基又はアルコキシ基であることが好ましい。B1及びB2は各々水素原子又はメチル基を表す。p、q、及びtは各々0又は1であり、r及びsは各々1である。但し、q=0の場合、A2、A4〜A10の少なくとも1つはフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜10の、アルキル基又はアルコキシ基を示す。またtは1であることが好ましい。mは0〜14の整数、nは1〜14の整数であるが、tが1のときmが0でない。Wは単結合、−CH2CH2−又は−C≡C−を表す。
【0008】
一般式(1)で示されるフェニルアセチレン化合物としては、例えば、下記構造式で示される化合物等が挙げられる。ここで、m及びnは、それぞれ1〜14の整数を表す。
【0010】
【化8】
【0011】
【化9】
【0012】
【化10】
【0013】
【化11】
【0014】
【化12】
【0015】
【化13】
【0035】
式(1)において、(p,q,r,s,t)=(0,0,1,1,1)である場合の化合物(以下、(1bb)という)の製造例は、以下に示す合成法等により得ることができる。
【0036】
【化23】
(式中、A2、A4〜A10、B1、B2、m及びnは一般式(1)中のものと同じ意味を表す。X5、X7及びX8は、それぞれ独立してハロゲン原子を示し、X4及びX12は、それぞれ独立してハロゲン原子、−OSO2CF3又は−OSO2C4F9を示す。R1は炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基を示し、P2及びP3は、それぞれ独立して水酸基の保護基を示す。)
上記合成例中の式(39)で表される化合物から式(43)で表される化合物を得る反応は、例えば、以下に記述するMethod A4及びB4のいずれかの方法により実施できる。
Method A4:式(39)で表される化合物に対して、ヨウ化銅、パラジウム触媒及びトリエチルアミン等の塩基の存在下、1,1−ジメチル−2−プロピノールを作用させた後、水酸化アルカリ等の塩基を作用させる方法。
Method B4:式(39)で表される化合物に対して、ヨウ化銅、パラジウム触媒及びトリエチルアミン等の塩基の存在下、トリメチルシリルアセチレンを作用させた後、炭酸アルカリ等の塩基を作用させる方法。
上記合成例中の式(8)で表される化合物と式(43)で表される化合物とのカップリング反応は、ヨウ化銅、パラジウム触媒及びトリエチルアミン等の塩基の存在下で反応させることにより実施できる。
上記合成例中の式(44)で表される化合物と式(45)で表される化合物とのカップリング反応は、パラジウム触媒の存在下で反応させることにより実施できる。
【0039】
式(1)において、(p,q,r,s,t)=(0,1,1,1,1)である場合の化合物(以下、(1bd)という)の製造例は、以下に示す合成法等により得ることができる。
【0040】
【化25】
(式中、A1〜A12、B1、B2、W、m及びnは一般式(1)中のものと同じ意味を表す。X7、X8、X11及びX15は、それぞれ独立してハロゲン原子を示し、X3及びX4は、それぞれ独立してハロゲン原子、−OSO2CF3又は−OSO2C4F9を示す。P2〜P4は、それぞれ独立して水酸基の保護基を示す。)
上記合成例中の式(52)で表される化合物から式(53)で表される化合物を得る反応は、例えば、以下に記述するMethod A5及びB5のいずれかの方法により実施できる。
Method A5:式(52)で表される化合物に対して、ヨウ化銅、パラジウム触媒及びトリエチルアミン等の塩基の存在下、1,1−ジメチル−2−プロピノールを作用させた後、水酸化アルカリ等の塩基を作用させる方法。
Method B5:式(52)で表される化合物に対して、ヨウ化銅、パラジウム触媒及びトリエチルアミン等の塩基の存在下、トリメチルシリルアセチレンを作用させた後、炭酸アルカリ等の塩基を作用させる方法。
上記合成例中の式(44)で表される化合物と式(53)で表される化合物とのカップリング反応は、ヨウ化銅、パラジウム触媒及びトリエチルアミン等の塩基の存在下で反応させることにより実施できる。
【0043】
式(1)において、(p,q,r,s,t)=(1,0,1,1,1)である場合の化合物(以下、(1bf)という)の製造例は、以下に示す合成法等により得ることができる。
【0044】
【化27】
(式中、A2、A4〜A10、B1、B2、m及びnは一般式(1)中のものと同じ意味を表す。X7及びX8は、それぞれ独立してハロゲン原子を示し、X4は、ハロゲン原子、−OSO2CF3又は−OSO2C4F9を示す。P2及びP3は、それぞれ独立して水酸基の保護基を示す。)
上記合成例中の式(44)で表される化合物と式(57)で表される化合物とのカップリング反応は、ヨウ化銅、パラジウム触媒及びトリエチルアミン等の塩基の存在下で反応させることにより実施できる。
【0047】
式(1)において、(p,q,r,s,t)=(1,1,1,1,1)である場合の化合物(以下、(1bh)という)の製造例は、以下に示す合成法等により得ることができる。
【0048】
【化29】
(式中、A1〜A12、B1、B2、W、m及びnは一般式(1)中のものと同じ意味を表す。X7、X8、X11及びX17は、それぞれ独立してハロゲン原子を示し、X3及びX4は、それぞれ独立してハロゲン原子、−OSO2CF3又は−OSO2C4F9を示す。Y1は−CF3又は−C4F9を示し、P2〜P4は、それぞれ独立して水酸基の保護基を示す。)
上記合成例の式(63)で表される化合物から式(64)で表される化合物を得る反応は、例えば、以下に記述するMethod A6及びB6のいずれかの方法により実施できる。
Method A6:式(63)で表される化合物に対して、ヨウ化銅、パラジウム触媒及びトリエチルアミン等の塩基の存在下、1,1−ジメチル−2−プロピノールを作用させた後、水酸化アルカリ等の塩基を作用させる方法。
Method B6:式(63)で表される化合物に対して、ヨウ化銅、パラジウム触媒及びトリエチルアミン等の塩基の存在下、トリメチルシリルアセチレンを作用させた後、炭酸アルカリ等の塩基を作用させる方法。
上記合成例中の式(44)で表される化合物と式(64)で表される化合物とのカップリング反応は、ヨウ化銅、パラジウム触媒及びトリエチルアミン等の塩基の存在下で反応させることにより実施できる。
【0051】
式(1)において、(p,q,r,s,t)=(0,0,1,1,0)である場合の化合物(以下、(1db)という)の製造は、例えば、上記式(1bb)で表される化合物の合成例において、式(44)で表される化合物に代えて、式(9)で表される化合物を使用する以外は式(1bb)で表される化合物の製造法と同様にして製造しうる。式(1)において、(p,q,r,s,t)=(0,1,1,1,0)である場合の化合物(以下、(1dd)という)の製造は、例えば、上記式(1bd)で表される化合物の合成例において、式(44)で表される化合物に代えて、式(9)で表される化合物を使用する以外は式(1bd)で表される化合物の製造法と同様にして製造しうる。式(1)において、(p,q,r,s,t)=(1,0,1,1,0)である場合の化合物(以下、(1df)という)の製造は、例えば、上記式(1bf)で表される化合物の合成例において、式(44)で表される化合物に代えて、式(9)で表される化合物を使用する以外は式(1bf)で表される化合物の製造法と同様にして製造しうる。式(1)において、(p,q,r,s,t)=(1,1,1,1,0)である場合の化合物(以下、(1dh)という)の製造は、例えば、上記式(1bh)で表される化合物の製造法において、式(44)で表される化合物に代えて、式(9)で表される化合物を使用する以外は式(1bh)で表される化合物の製造法と同様にして製造しうる。
【化30】
【0052】
本発明のフェニルアセチレン重合物は、前記一般式(1)で示される化合物の1種又は2種以上の重合物であれば、その分子量等は特に限定されない。好ましくは、以下の重合条件により重合させたものが好ましい。
【0053】
本発明のフェニルアセチレン重合物を製造するための重合方法としては、紫外線又は電子線等のエネルギー線を照射することによって光重合させる方法が好ましい。この光重合させる際の光源としては、偏光光源を用いてもよいし、非偏光光源を用いてもよい。また、液晶材料に、可視光領域に吸収をもつ重合開始剤等を添加した場合には、可視光を照射してもよい。このとき、2つのレーザー光を干渉させて、空間的に光強度に分布をもつような光を照射してもよい。照射時の温度は、本発明の液晶組成物の液晶状態が保持される温度範囲内であることが好ましい。特に、光重合によって光学異方体を製造しようとする場合は、意図しない熱重合の誘起をさけるために、できるだけ室温に近い温度で重合させることが好ましい。重合によって得られた光学異方体は、初期の特性変化を抑制し、安定な特性の保持を持たせることを目的として、熱処理を施してもよい。熱処理の温度としては、50〜200℃程度の温度範囲で、熱処理の時間としては、30秒から12時間の範囲であるのが好ましい。
【0054】
重合反応性を向上させることを目的として、熱重合開始剤、光重合開始剤を添加してもよい。ここで使用できる熱重合開始剤としては、過酸化ベンゾイル、ビスアゾブチロニトリル等が挙げられ、光重合開始剤としては、ベンゾインエーテル類、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、ベンジルケタール類等が挙げられる。
重合開始剤の添加量は、重合させるモノマー成分全量に対して10質量%以下が好ましく、0.5〜1.5質量%の範囲が特に好ましい。
【0055】
本発明のフェニルアセチレン重合物は、前記一般式(1)で示される化合物の1種又は2種以上と、他の重合性モノマーとを重合させたものであってもよい。他の重合性モノマーとしては、メタアクリレートエステル、アクリレートエステル、エポキシ及びビニルエーテルからなる群より選択される1種又は2種以上の重合性官能基を有するモノマー(A)等が好ましく挙げられる。
【0112】
前記モノマー(A)としては、一般式(β)で示される化合物等が挙げられる。この化合物は、通常の有機合成的手段を駆使して合成することができる。
【0113】
【化82】
式中、式中、環A、環B、環C及び環Dはそれぞれ独立に、1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、4,1−シクロヘキセニレン、2,5−シクロヘキセニレン、5,2−シクロヘキセニレン、3,6−シクロヘキセニレン、6,3−シクロヘキセニレン、2,5−ピリミジンジイル、5,2−ピリミジンジイル、2,5−ピリジンジイル、5,2−ピリジンジイル、2,5−ジオキサンジイル又は5,2−ジオキサンジイルを示し、環A、環B、環C及び環D上の水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。Z 1 、Z 2 及びZ 3 はそれぞれ独立に、−COO−、−OCO−、−OCH 2 −、−CH 2 O−、炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数2〜5のアルケニレン基、炭素数2〜5のアルキニレン基又は単結合を示し、b、c及びdはそれぞれ独立に0又は1であり、かつb+c+d≧1を満たす。R7及びR8は各々炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数2〜16のアルコキシアルキル基を示し、これらのうちのアルキル基中のメチレン基は、酸素原子、イオウ原子又はケイ素原子を含んでいてもよく、直鎖もしくは分岐のどちらでもよい。P1及びP2は各々メタアクリレートエステル、アクリレートエステル、エポキシ、ビニルエーテル、水素原子、フッ素原子、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基又はシアノ基を示す。但し、P1及びP2の少なくとも一方は、メタアクリレートエステル、アクリレートエステル、エポキシ又はビニルエーテルのいずれかである。e及びfは各々0又は1であり、且つ両方が0であることはない。
【0114】
前記一般式(β)で示される化合物としては、例えば、下記構造式で示される化合物等が挙げられる。但し、これらの構造式中のAは、水素原子、フッ素原子又はメチル基を示す。また、これらの構造式中のA1及びA2は水素原子又はフッ素原子を示す。更に、これらの構造式中のX及びYは各々独立に以下の基を示す(ここで、e及びhは0又は1であり、f及びiは1〜12の整数である。Z1は水素原子又はメチル基を表す。なお、X及びYが同時に−(O)h−(CH2)i−CH3になることはない。
【化83】
【0115】
【化84】
【0116】
【化85】
【0117】
前記重合性モノマーとして、光重合性官能基を有していない化合物を用いてもよい。その配合比率は、液晶性を損なわない限り、用途によって決定できるが、温度によって屈折率異方性を変化させたくない場合は、全モノマー中に0〜50質量%の範囲が好ましい。
前記重合性モノマーとして、光重合性官能基を有し、かつ液晶性を示さない化合物も使用できる。このような化合物としては、通常この技術分野で高分子形成性モノマーあるいは高分子形成性オリゴマーとして認識されるものであれば特に制限なく使用できるが、アクリレート化合物、メタクリレート化合物、ビニルエーテル化合物が特に好ましい。
【0118】
前記一般式(1)で示される化合物の1種又は2種以上と、他の重合性モノマーとを重合させて得られる、本発明のフェニルアセチレン重合物において、一般式(1)で示される化合物と、他の重合性モノマーとの重合時の仕込み割合は、フェニルアセチレン重合物の用途によって適宜決定できるが、通常、質量比で、90:10〜50:50の範囲から決定することができる。
【0119】
また、本発明のフェニルアセチレン重合物は、液晶骨格の螺旋構造を内部に有する重合体を得ることを目的として、カイラル(光学活性)化合物を含んでいてもよい。カイラル化合物は、それ自体が液晶性を示す必要はなく、また重合性官能基を有していてもいなくてもよい。カイラル化合物としては、下記化合物が挙げられる。カイラル化合物の添加量は、フェニルアセチレン重合物の用途によって適宜決定できる。
【0120】
【化86】
【0121】
前記一般式(1)で示される化合物の1種又は2種以上と、他の重合性モノマーとを重合させて得られる、本発明のフェニルアセチレン重合物の分子量等は特に限定されない。好ましくは、以下の重合条件により重合させたものが好ましい。
このような本発明のフェニルアセチレン重合物を製造するための重合方法としては、紫外線又は電子線等のエネルギー線を照射することによって光重合させる方法が好ましい。この光重合させる際の光源としては、偏光光源を用いてもよいし、非偏光光源を用いてもよい。また、液晶材料に、可視光領域に吸収をもつ重合開始剤等を添加した場合には、可視光を照射してもよい。このとき、2つのレーザー光を干渉させて、空間的に光強度に分布をもつような光を照射してもよい。照射時の温度は、本発明の液晶組成物の液晶状態が保持される温度範囲内であることが好ましい。特に、光重合によって光学異方体を製造しようとする場合は、意図しない熱重合の誘起をさけるために、できるだけ室温に近い温度で重合させることが好ましい。重合によって得られた光学異方体は、初期の特性変化を抑制し、安定な特性の保持を持たせることを目的として、熱処理を施してもよい。熱処理の温度としては、50〜200℃程度の温度範囲で、熱処理の時間としては、30秒から12時間の範囲であるのが好ましい。
【0122】
重合反応性を向上させることを目的として、熱重合開始剤、光重合開始剤を添加してもよい。ここで使用できる熱重合開始剤としては、過酸化ベンゾイル、ビスアゾブチロニトリル等が挙げられ、光重合開始剤としては、ベンゾインエーテル類、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、ベンジルケタール類等が挙げられる。
重合開始剤の添加量は、重合させるモノマー成分全量に対して10質量%以下が好ましく、0.5〜1.5質量%の範囲が特に好ましい。
【0123】
本発明のフェニルアセチレン重合物は、その用途に応じて他の材料を含んでいてもよい。例えば、偏光フィルム、印刷インキ、塗料等として利用する場合には、その目的に応じて、色素、顔料、染料等を適宜配合量を決定して添加することができる。
また、本発明のフェニルアセチレン重合物を光学異方体とするには、例えば、フェニルアセチレン重合物を製造する際のモノマー組成物が液晶性を示すように配合し、これを配向させた状態で重合させ方法等により得ることができる。具体的には、基板表面を布等でラビング、もしくはポリイミド等の有機薄膜を形成した基板表面を布等でラビング、あるいはSiO2を、斜方蒸着した配向膜を有する基板上に担持させるか、基板間に挟持させた後、上記液晶性のモノマーを含む材料を重合させる方法等により得ることができる。中でも、有機薄膜を形成した基板表面を布等でラビング処理した基板を用いる方法は、簡便で好ましい。この時使用できる基板は、有機、無機材料を問わずに用いることができる。
【0124】
前記有機材料としては、例えば、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアリレート、トリアセチルセルロース、ポリスルホン等が挙げられる。前記無機材料としては、例えば、ガラス、シリコン等が挙げられる。
また、電場によって配向状態を制御する場合は、電極層を有する基板を使用することができ、この場合は電極上に前述のポリイミド薄膜を形成するのが好ましい。更に、ラビングに代わる配向処理方法として、光配向法を用いることもできる。また、材料を重合してから、延伸処理を行い、配向させることも可能である。
【0125】
本発明の光学異方体を製造する際の重合方法としては、上記本発明のフェニルアセチレン重合物の製造条件から条件を適宜選択し、例えば、紫外線又は電子線等のエネルギー照射により光重合させる方法が好ましい。重合用光源としては、偏光光源を用いてもよいし、非偏光光源を用いてもよい。光照射時の温度は、目的により変えることができ、液晶性を示すモノマーの液晶状態が保持される温度範囲内で重合することが好ましい場合もあれば、等方相状態の温度で重合することが好ましい場合もある。
得られる本発明の光学異方体は、基板から剥離して用いても、剥離せずに用いてもよい。
【0126】
本発明の液晶又は光学用素子は、上述の本発明のフェニルアセチレン重合物を含む光学異方体を使用したものであればよく、この光学異方体を、例えば、光学材料、表示材料、記録材料として使用したり、光学補償板、偏光素子、反射板、散乱板、カラー化機能を有するフィルム、液晶材料に使用した例が挙げられる。液晶又は光学用素子の他の構成は特に限定されず、公知の方法に従ってその目的に応じて適宜選択すればよい。
【0127】
【実施例】
以下実施例により、本発明に関してより詳細に述べるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
一般式(1)で表される化合物としての化合物(1−1)に、光重合開始剤(商品名「イルガキュア651」チバガイギー社製)を1重量%添加し、これをセルギャップ約8μmの透明ガラスセルに注入した。透明ガラスセルとしては、ポリイミド薄膜を塗布後にラビング処理をし、ラビング方向が平行になるように重ね合わせて作製したものを使用した。次いで、このセルに、105℃において高圧水銀ランプを用い、1500mJ/cm2の光を照射し、液晶性材料を重合させた。セルを偏光顕微鏡で観察したところ、ネマティック配向が一様に固定化された光学異方体が得られているのが確認できた。
【0128】
【化87】
【0129】
次に、同様な、上記化合物(1−1)と上記光重合開始剤とを、同様の配向処理を行ったガラス基板をくさび型に組立てたセル(くさび角度は約1.6度)に注入し、上記と同様な条件で重合を行った。得られたセルを用いて、ヘリウムネオンレーザーにより「強誘電性液晶の構造と物性」(福田敦夫、竹添秀男共著、コロナ社)316頁記載の方法で屈折率異方性を測定した。その結果、屈折率異方性は、20℃において0.34ときわめて高い値を示すことがわかった。
このように、本実施例においてきわめて光学異方性の高い、光学異方体が得られることがわかった。
【0130】
実施例2
一般式(1)で表される化合物として、化合物(1−2)を用いた以外は、実施例1と同様にセルに注入し、同じ条件で光重合を行った。
得られたセルを偏光顕微鏡で観察したところ、ネマティック配向が一様に固定化された光学異方体が得られているのが確認できた。
更に、化合物(1−1)の代わりに、化合物(1−2)を用いた以外は、実施例1と同様にくさび型に組立てたセルを用いて重合を行い、屈折率異方性を測定した。その結果、屈折率異方性は、20℃において0.26ときわめて高い値を示すことがわかった。
このように、本実施例においてきわめて光学異方性の高い、光学異方体が得られることがわかった。
【0131】
【化88】
【0132】
実施例3
実施例1で用いた化合物(1−1)と実施例2で用いた化合物(1−2)とを、質量比で1:1の割合で混合した組成物に、実施例1と同様の光重合開始剤を1質量%添加し、実施例1と同様に作製したセルに注入した。次いで、このセルに、95℃において高圧水銀ランプを用い、1500mJ/cm2の光を照射し、組成物を重合させた。セルを偏光顕微鏡で観察したところ、ネマティック配向が一様に固定化された光学異方体が得られているのが確認できた。
更に、前記光重合開始剤を含むモノマー組成物を、実施例1と同様にくさび型に組立てたセルを用いて重合を行い、屈折率異方性を測定した。その結果、屈折率異方性は、20℃において0.28ときわめて高い値を示すことがわかった。
このように、本実施例においてきわめて光学異方性の高い、光学異方体が得られることがわかった。
【0136】
実施例5
実施例1で用いた化合物(1−1)と、一般式(β)で示される化合物としての化合物(5−1)とを、質量比で1:1の割合で混合した組成物に、実施例1と同様の光重合開始剤を1質量%添加し、実施例1と同様に作製したセルに注入し、実施例1と同様な条件で組成物を重合させた。セルを偏光顕微鏡で観察したところ、ネマティック配向が一様に固定化された光学異方体が得られているのが確認できた。
【0137】
【化90】
【0138】
更に、前記光重合開始剤を含むモノマー組成物を、実施例1と同様にくさび型に組立てたセルを用いて重合を行い、屈折率異方性を測定した。その結果、屈折率異方性は、20℃において0.28ときわめて高い値を示すことがわかった。
このように、本実施例においてきわめて光学異方性の高い、光学異方体が得られることがわかった。
【0139】
実施例6
一般式(1)で表される化合物としての下記化合物(1−3)に、光重合開始剤「イルガキュア651」(チバガイギー社製)を1重量%添加し液晶組成物を得、次いで、重合温度を40℃とした以外は実施例1と同様に重合を行った。
【0140】
【化91】
得られたセルを偏光顕微鏡で観察したところ、ネマティック配向が一様に固定化された光学異方体が得られているのが確認できた。
更に、上記光重合開始剤を含む液晶組成物を、実施例1と同様にくさび型に組立てたセルを用いて重合を行い、屈折率異方性を測定した。その結果、20℃において0.254と極めて高い値を示すことが判った。
このように、本実施例においてきわめて光学異方性の高い、光学異方体が得られることがわかった。
【0141】
実施例7
一般式(1)で表される化合物としての下記化合物(1−4)に、光重合開始剤「イルガキュア651」(チバガイギー社製)を1重量%添加し液晶組成物を得、次いで、重合温度を60℃とした以外は実施例1と同様に重合を行った。
【0142】
【化92】
得られたセルを偏光顕微鏡で観察したところ、ネマティック配向が一様に固定化された光学異方体が得られているのが確認できた。
更に、上記光重合開始剤を含む液晶組成物を、実施例1と同様にくさび型に組立てたセルを用いて重合を行い、屈折率異方性を測定した。その結果、20℃において0.275と極めて高い値を示すことが判った。
このように、本実施例においてきわめて光学異方性の高い、光学異方体が得られることがわかった。
【0143】
実施例8
一般式(1)で表される化合物としての下記化合物(1−5)に、光重合開始剤「イルガキュア651」(チバガイギー社製)を1重量%添加し液晶組成物を得、次いで、重合温度を60℃とした以外は実施例1と同様に重合を行った。
【0144】
【化93】
得られたセルを偏光顕微鏡で観察したところ、ネマティック配向が一様に固定化された光学異方体が得られているのが確認できた。
更に、上記光重合開始剤を含む液晶組成物を、実施例1と同様にくさび型に組立てたセルを用いて重合を行い、屈折率異方性を測定した。その結果、20℃において0.259と極めて高い値を示すことが判った。
このように、本発明の液晶性材料を用いることによって極めて光学異方性の高い、光学異方体が得られることが判った。
【0145】
【発明の効果】
本発明のフェニルアセチレン重合物及びこれを含む光学異方体は、配向時に大きな屈折率異方性が発現するので、例えば、光シャッターや、表示素子等に使用できる液晶素子、液晶デバイスに用いられる光学補償板や偏光素子材料、反射板、散乱板、カラー化機能を有するフィルム、輝度向上フィルムを構成する材料として特に有用である。
Claims (9)
- 一般式(1)で示される化合物の1種又は2種以上を重合してなるフェニルアセチレン重合物。
- 一般式(1)において、A1〜A12の少なくとも1つがフッ素原子で置換されていてもよいアルキル基又はアルコキシ基であって、該アルキル基又はアルコキシ基の炭素数が1〜10であることを特徴とする請求項1記載のフェニルアセチレン重合物。
- 一般式(1)において、tが1であることを特徴とする請求項1又は2記載のフェニルアセチレン重合物。
- 一般式(1)において、A4、A5、A9及びA10からなる群より選択される少なくとも1つが、フッ素原子で置換されていてもよいアルキル基又はアルコキシ基であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のフェニルアセチレン重合物。
- 一般式(1)で示される化合物の1種又は2種以上と、他の重合性モノマーとを重合させてなるフェニルアセチレン重合物。
- 他の重合性モノマーとして、メタアクリレートエステル、アクリレートエステル、エポキシ及びビニルエーテルからなる群より選択される1種又は2種以上の重合性官能基を有するモノマー(A)を含むことを特徴とする請求項5記載のフェニルアセチレン重合物。
- モノマー(A)が、一般式(β)で示される化合物を含むことを特徴とする請求項6記載のフェニルアセチレン重合物。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のフェニルアセチレン重合物を含むことを特徴とする光学異方体。
- 請求項8に記載の光学異方体を備えることを特徴とする液晶又は光学用素子。
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