JP4834918B2 - 導電性ポリアミド複合体、及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は導電性、耐熱性、寸法安定性、並びに靭性に優れるポリアミド複合体、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリアミドは機械的特性、化学的特性に優れるエンジニアリングプラスチックとして知られる。ポリアミドは本来、導電性ではないが、これに導電性粒子を配合せしめ、電磁波シールド材や帯電防止材料等として有用な導電性プラスチック材料とすることが、特開昭60−108428号公報、特開昭61−266460号公報に記されている。しかしながらこの材料は、導電性ではあるものの、使用するポリアミドが耐熱性に劣るため、高温下での特性劣化や、加熱による寸法変化などの問題を有しており、この点での改良が望まれていた。また、フィルム等で使用する場合、導電性粒子とポリアミドとの界面接着が十分でないために界面剥離を生じやすく、靭性が十分でない不具合も生じた。
【0003】
一方、本発明者らは既に、表面高度や線熱膨脹特性等に優れる、微細なガラスが均一に複合してなるポリアミド複合体を特開平10−176106号公報に開示した。しかしここでは、ガラスと導電性粒子の共存による優れた導電性に関し何も言及されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、耐熱性、寸法安定性、並びに靭性に優れた、導電性ポリアミド、及びその製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上述課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の製造方法によって得られる導電性粒子とガラスとポリアミドからなる3元系の複合体が、上記課題を解決し、更に驚くべきことに、導電性粒子とガラスとが共存することで、従来技術よりも優れた導電性を示すことを見出し、本発明を完成した。
【0006】
即ち、本発明は、水、水ガラス、及びジアミンを含む水溶液相(A)と、有機溶媒、及びジカルボン酸ハライドを含む有機溶液相(B)とを、導電性粒子(C)の存在下で接触させ、両溶液相の界面にて重縮合反応を行う、導電性ポリアミド複合体の製造方法を提供するものである。
【0007】
更に、本発明は、上記製造方法によって得られた、導電性ポリアミド複合体を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明では、導電性粒子(C)の存在下、ジアミンを含む水溶液相(A)と、ジカルボン酸ハライドを含む有機溶液相(B)とを、界面下にて重縮合反応を行い、ポリアミドを得る。この場合、導電性粒子(C)は、水溶液相(A)及び/又は有機溶液相(B)に分散する形で存在して良い。中でも、水溶液相(A)中に導電性粒子(C)を含み、導電性粒子と水ガラスとを共存させた状態で界面重合反応を行うと、導電性粒子の表面に水ガラスの一部が吸着した状態で反応が行われ、ガラスと導電性粒子が良好に密着した状態でポリアミド中に取り込まれる点で好ましい。
【0009】
本発明では、これら界面重縮合反応を行う際に、水溶液相(A)に水ガラスを共存させることにより、ポリアミドとガラスとの微細で均一な複合体が生成し、これに導電性粒子(C)が均一に取り込まれる。
【0010】
水溶液相(A)は、水、水ガラス、及びジアミンを必須成分とする。ここでいう水ガラスとは、アルカリ金属と珪素と酸素を主な構成元素とし、一般にM2O・nSiO2の組成式を有する水溶性のガラスを指す(Mとは、アルカリ金属を示す)。本発明においては水分を含まないガラス成分自身を水ガラスと定義する。前記組成式で、Mはナトリウムもしくはカリウムといったアルカリ金属であることが好ましく、また水への溶解性に優れる点でnの範囲が1.2≦n≦4であることが好ましい。水ガラスを各種の酸による加水分解や、シリル化といった前処理を一切必要とせずに、直接使用出来ることも本発明の特長の一つである。
【0011】
水溶液相(A)中の水ガラスの濃度としては4〜100g/L(L=リットル)の範囲が好ましい。ガラスの濃度が4g/L未満であると、ポリアミドへの十分な量の複合化が行なわれず、また、100g/Lを超えると溶液が高粘度化したり、あるいはガラスが均一に分散出来なくなる。複合体中のガラスの含有率はガラスの濃度を調製することにより制御することが可能である。
【0012】
ジアミンとしては、一般に界面重縮合に適用可能なジアミンモノマーであれば特に限定されないが、例えば、1,4−ジアミノブタン、1,6−ジアミノヘキサン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、m−キシリレンジアミンが挙げられる。
【0013】
水溶液相(A)中のジアミンの濃度としては、重縮合反応が十分に進行すれば特に制限されないが、0.01〜5モル/Lの濃度範囲が好ましい。該範囲以外の濃度条件だと、十分な収率が得られない問題を生じやすい。水溶液相(A)は、水ガラス及びジアミンを水に添加して得られ、添加の順序は特に制限されないが、水ガラスの添加に際しては、予め水ガラスを水に溶解せしめた水溶液を用いることも可能である。
【0014】
例えば、日本工業規格(JIS K1408−1950)に記載の水ガラス1号、2号、3号、4号といった予め水に溶解せしめた水ガラス(M2O・nSiO2の組成式においてMがナトリウムであり、1.2≦n≦4である)を使用することは便利であり、好ましい。
【0015】
また、モノマーの重縮合反応を十分に促進させる目的で、水酸化ナトリウム等の酸受容体及び/又はラウリル硫酸ナトリウム等の界面活性剤が添加されてもよい。酸受容体は反応により放出されるプロトンを中和し、また界面活性剤はモノマー間の接触効率を上昇させ反応を促進する。ただし、酸受容体、界面活性剤を用いなくともポリアミドの生成は十分に行える場合が多い。尚、水ガラス自身も塩基性であり、酸受容体としての作用も有するためポリアミドの生成を促進する。
【0016】
有機溶液相(B)は、有機溶媒、及びジカルボン酸ハライドを必須成分とする。ここでいう有機溶媒としては、一般的に界面重縮合に使用されるものを含むが、代表例としてトルエン、キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、シクロヘキサン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン等を挙げることが出来る。有機溶液相(A)中のジカルボン酸ハライドの濃度としては、重縮合反応が十分に進行すれば特に制限されないが、0.01〜5モル/Lの濃度範囲が好ましい。
【0017】
ジカルボン酸ハライドとしては、一般に、界面重縮合に適用可能なモノマーであれば特に限定されないが、例えば、アジポイルクロリド、アゼラオイルクロリド、セバシルクロリド、イソフタロイルクロライド、テレフタロイルクロライド及びこれらの芳香族環の一個以上の水素をハロゲン、ニトロ基、アルキル基で置換したジカルボン酸ハライドが挙げられる。
【0018】
導電性粒子(C)としては、特に限定されないが、カーボン、グラファイトなどの炭素材料(カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバーも含む)や、ステンレス、黄銅、鋼などの金属材料のファイバー、ミルドファイバー、無定型、球状の粒子等を挙げることができる。特に軽量性を活かしたい場合は、炭素材料が有利である。導電性粒子(C)は、上述の水溶液相(A)及び/又は有機溶液相(B)に分散した形で用いられて良い。
【0019】
これらの導電性粒子は、複合体中に3〜60重量%、中でも20〜50重量%存在することが好ましい。3重量%未満では複合体の導電性が不足し、60重量%を越えると、靭性が不足することが多い。
【0020】
上述の(A)及び(B)の溶液相の調製方法は、特に限定されるものではないが、例えば常温で溶媒中に上述の成分を添加、撹拌すれば良い。この際、各成分は予め該溶媒に溶解し溶液状態とした形で添加しても良い。導電性粒子(C)を添加しない状態において、水溶液相と有機溶液相はともに均一であることが好ましい。水溶液相(A)と有機溶液相(B)を接触させて反応を行うが、水溶液相を有機溶液相に添加しても、逆に、有機溶液相に水溶液相を添加しても良い。添加は一度におこなっても、滴下によっても良い。
【0021】
導電性粒子は、水溶液相(A)及び/又は有機溶液相(B)に分散する形で添加され、両溶液相の界面及びその近傍に導電性粒子が存在する状態で重合が行われ、生成ポリアミド中に導電性粒子が均一に取り込まれる。導電性粒子は、水溶液相(A)あるいは有機溶液相(B)のどちらかの相に存在すればよく、その分散状態にも特に制限はないが、水溶液相(A)に分散した状態で重合するのが一般的である。導電性粒子(C)が水溶性相に存在することで、その表面に水ガラスの一部が吸着した状態で反応を行うこととなり、ガラスと導電性粒子が良好に密着した状態でポリアミド中に取り込まれる点で好ましい。
【0022】
反応温度としては、重縮合反応の速度が極めて速いため、常温で行なうことが可能である。従って、特に加熱設備を必要とせずに常温反応させることが出来る。例えば、−5〜70℃の温度範囲で好ましく反応できる。反応時間は、使用するモノマー種の反応速度にもよるが、通常水溶液相と有機溶液相を接触させることにより瞬時に沈殿が生成し、例えば2〜30分で反応操作を終了させることができる。
【0023】
また、両溶液相を反応中に攪拌することは(A)と(B)の接触効率を高め、好ましい。前述の通り、水溶液相(A)に存在する水ガラスが、界面重縮合反応にて生成するポリアミドに均一に取り込まれ、ガラスとポリアミドとの複合体が得られる。通常、撹はん条件下では両溶液相(A)と(B)からなる混合溶液中は生成物を含む懸濁液である。
【0024】
本発明の特長のひとつは、水ガラスのポリアミドへの複合化に伴い、下記一般式(1)および一般式(2)に示すような、水ガラスの加水分解及び脱水縮合が進行し、アルカリ金属成分の極めて少ないシリカ型のガラスとしてポリアミド中に極めて微細(ガラスの径=8−300nm)に取り込ませることが可能なことである。
【0025】
【0026】
【0027】
このとき生成したガラス表面のシラノール基が、導電性粒子の表面と好適に結合して、強い密着性が得られ、強靱性の発現に有効である。また、導電性粒子とガラス成分とが共存することで、導電性粒子とガラス成分が密着し、より優れた導電性を示す。
【0028】
かくして得られた複合体は、反応後の混合液から複合体以外の成分を除去して分離することが可能である。分離の代表的方法としては、反応後の混合液を濾別する方法が挙げられる。濾別の後に、未反応モノマーや副生成物を完全に除去する目的で有機溶媒や水で洗浄する工程を導入しても良い。例えば、先ずアセトンやメタノールといった溶剤で洗浄し、次いで水洗後、濾別することができる。特にポリアミドを脂肪族型とした場合、パルプ様の微繊維(繊維長=30〜2000μmを例示できる)として得易いことから、抄紙性にも優れ、導電性抄紙物としての適用に好適である。
【0029】
濾別の後は室温以上の温度で乾燥することが好ましい。乾燥は減圧もしくは真空下でおこなわれても良い。かかる濾別の際に、抄紙機を用いて複合体を導電性の抄紙物として得ることが出来る。複合体は、特にポリアミドを脂肪族型とした場合、パルプ様の微繊維として得易いことから、抄紙性にも優れ、導電性抄紙物としての適用に好適である。
【0030】
複合体中のガラス分率(重量%)は合成時の水溶液相(A)中の水ガラス濃度等の条件を設定することにより好適に制御できる。一般に、高い水ガラス濃度は高い灰分を与え、例えば、水溶液相(A)中の水ガラス濃度を8g/L、15g/L、40g/Lとすることにより複合体中のガラス分率を各々20重量%以上、40重量%以上、60重量%以上とすることが可能となる。ガラス成分は8nm〜300nmの超微粒子としてナイロンのマトリックスならびに導電性粒子の表面に微分散させることが可能である。
【0031】
本発明の導電性ポリアミド複合体は、上記の微分散ガラスの優れた補強効果により、熱膨脹も少なく、マトリックスポリアミドの融点以上の温度、例えば融点を越えた温度でも溶融することなく、その形状を維持することが出来る。弾性率などの特性値の高温での変化も少なく、ポリアミドのガラス転移温度以上で問題となる熱時の特性劣化も抑制される。また、ガラスが導電性粒子の表面と好適に結合して、強い密着性が得られるため、強靱性、導電性に優れる。本発明で得た導電性ポリアミド複合体は、表面硬度にも優れる長所を有する。
本発明の導電性ポリアミド複合体を含有した導電性プラスチック材料は、電磁波シールド材、帯電防止材、導電性濾材、面状発熱体等として有用である。
【0032】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、実施例は本発明の代表的態様を例示するものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
実施例における評価法は以下の通りである。
【0033】
(1) 導電性
サンワ電子製マルチテスタCP7Dを用い25℃でのフィルムの導電性を求めた。
(2)引っ張り試験
3mm幅のフィルムの短冊を試験片とし、島津製作所製の万能試験機オートグラフ2000を用い、初期ゲージ間隔10mm、引張り速度1mm/分で25℃にて引っ張り試験を行い、引っ張り弾性率、強度、破断伸び値をそれぞれ4つの測定の平均値として求めた。
【0034】
(3)貯蔵弾性率
動的固体粘弾性特性評価装置(セイコー電子工業製、DMS200)を用い、2℃/分の昇温速度、ゲージ長15mm、1Hzの引張りモード、窒素雰囲気下、20℃〜200℃の温度範囲で抄紙物の貯蔵弾性率を決定した。
【0035】
(4)硬度
ダイナミック超微小硬度計(島津製作所製 DUH−200)を用いて、25℃での試験荷重10gfにおける平板のダイナミック硬度値を求めた。
(5)線熱膨張係数
熱機械特性測定機(セイコー電子工業製 TMA/SS120C)を用い、空気中で2℃/分の昇温速度にて、−30〜30℃の平均熱膨張率を測定した。尚、該係数の計算は、ASTM、D696に記載の式によった。
(6)透過型電子顕微鏡観察
マイクロトームを用い、観察用試料を厚み55nmの超薄切片とした。得られた超薄切片を顕微鏡(日本電子製 JEM−200CX)にて100000倍の倍率で観察した。
【0036】
(実施例1)
水ガラスの水溶液(キシダ化学株式会社製、ケイ酸ナトリウム溶液(3号)組成式、Na2O・3.1SiO2、水分=60重量%)3.6gと、1,6−ジアミノヘキサン4.64gとに、室温で蒸留水を加えながら攪拌して得た均一透明な300mLの水溶液に、電気化学工業製カーボンブラック(電化ブラック)2.0gを分散させ水溶液相とした。また、アジポイルジクロライド7.32gに室温でトルエンを加えて攪拌し、均一透明な200mLの有機溶液相を得た。
【0037】
1Lの容量のブレンダー瓶(Osterizer製)に水溶液相を入れ、付属の攪拌羽根を毎分9000回転で攪拌しながら、30℃にて有機溶液相を一度に加えた。混合溶液から直ちに黒色の複合体が析出し、懸濁状態のまま2分間攪拌を続けた。得られた複合体を濾別したのち、沸騰アセトン、次いで蒸留水で洗浄し、引き続き、水に分散した液を、150μmの目開きを有する抄紙装置に通じ、真空中80℃で乾燥して黒色の、カーボンブラックとガラスとポリアミドの複合体を抄紙物として得た。
【0038】
この抄紙物を、290℃、20MPaで圧縮成形して、厚み120μmのフィルムとした。フィルムの透過型電子顕微鏡観察からは、ガラス成分が直径約100nmの球状のガラス微粒子としてナイロン66に存在し、この複合体マトリックスに、40μm径のカーボンブラックが均一に分散することが確認された。また、上記フィルムを17枚積層し、290℃、20MPaで成形し、厚み2mmの複合体の平板を得た。上述の抄紙物、フィルム、平板の性状と特性の結果を表1、表2、及び3に示す。
【0039】
(実施例2)
実施例1において水ガラスの水溶液3.76gを30gに代え、カーボンブラック2.0gを4.5gに代えた以外は実施例1と全く同様の操作を行い、黒色の均一なカーボンブラックとガラスとポリアミドの複合体を抄紙物として得た。次いでこのものを、油圧プレス機にて320℃、800MPaの条件で圧縮成形し、厚み2mmの複合体の平板を得た。得られた抄紙物、フィルム、平板の性状と特性の結果を表1、表2、及び表3に示す。
【0040】
(比較例1)
実施例1において水ガラスを省いた以外は実施例1と全く同様の操作を行い、黒色のカーボンブラックとポリアミドのみからなる複合体を抄紙物として得た。次いでこのものを、油圧プレス機にて320℃、800MPaの条件で圧縮成形し、厚み2mmの複合体の平板を得た。得られた抄紙物、フィルム、平板の性状と特性の結果を表1、表2、及び表3に示す。
【0041】
【表1】
導電性ポリアミド複合体の内容
【0042】
【表2】
薄膜の引っ張り特性
【0043】
【表3】
平板、抄紙物の物性
【0044】
【発明の効果】
本発明により、導電性、耐熱性、寸法安定性、並びに靭性に優れる導電性ポリアミドが得られる。
Claims (8)
- 水、水ガラス、及びジアミンを含む水溶液相(A)と、有機溶媒、及びジカルボン酸ハライドを含む有機溶液相(B)とを、導電性粒子(C)の存在下で接触させ、両溶液相の界面にて重縮合反応を行う、導電性ポリアミド複合体の製造方法。
- 水溶液相(A)中に導電性粒子(C)を含み、導電性粒子と水ガラスとを共存させた状態で界面重合反応を行う、請求項1に記載の導電性ポリアミド複合体の製造方法。
- 水ガラスがM2O・nSiO2の組成式で表わされ、ここで、Mがアルカリ金属であり、かつ、1.2≦n≦4であることを特徴とする請求項1または2に記載の導電性ポリアミド複合体の製造方法。
- 水溶液相(A)中の水ガラスの濃度が4〜100g/L、ジアミンの濃度が0.01〜5モル/Lであり、有機溶液相(B)中のジカルボン酸ハライドの濃度が0.01〜5モル/Lであり、−5℃〜70℃の温度で反応を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の導電性ポリアミド複合体の製造方法。
- ジアミンとして1,6−ジアミノヘキサンを、ジカルボン酸ハライドとしてアジポイルジクロライドを用いることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つに記載の導電性ポリアミド複合体の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか1つに記載の製造方法により得られた導電性ポリアミド複合体。
- 導電性粒子(C)を3〜60重量%含有する、請求項6に記載の導電性ポリアミド複合体。
- 導電性粒子(C)が、グラファイト、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、又はカーボンナノファイバーである、請求項6又は7に記載の導電性ポリアミド複合体。
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