JP4834733B2 - 耐時効性に優れた高強度焼付硬化型冷間圧延鋼板、溶融メッキ鋼板及び冷間圧延鋼板の製造方法。 - Google Patents

耐時効性に優れた高強度焼付硬化型冷間圧延鋼板、溶融メッキ鋼板及び冷間圧延鋼板の製造方法。 Download PDF

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Description

本発明は、自動車の外板材等に使用されている冷間圧延鋼板及び溶融メッキ鋼板及びその製造方法に関するもので、より詳細には優れた焼付硬化性、常温耐時効性及び耐2次加工脆性を有する冷間圧延鋼板及びこれを利用した溶融メッキ鋼板及び冷間圧延鋼板の製造方法に関するものである。
最近、自動車の燃費向上及び車体の軽量化を目的に車体に高強度鋼板を使用することにより、板の厚さの減少と共に耐デント性を向上させようとする要求が一層高まっている。
自動車用冷間圧延鋼板に要求される特性としては降伏強度、引張強度、良好なプレス成形性、スポット(spot)溶接性、疲労特性及び耐食性等がある。
このうち、耐食性は、最近自動車部品の寿命延長のために要求される特性である。
このような耐食性向上用鋼板は大きく電気メッキ型と溶融メッキ型の二つに分類することができる。
電気メッキ用鋼板は、溶融メッキ材に比べメッキ特性が良好で、耐食性が優れているが溶融メッキ材に比べ鋼板価格が非常に高いため、最近では使用を渋り、溶融メッキ用素材が大部分利用されており、溶融メッキ用素材に対する耐食性の向上を要求している傾向である。
最近各国の製鉄所を中心に自動車用素材は、大部分溶融メッキ用素材を生産し自動車会社に供給中にあり、これにより溶融メッキ材でも過去の水準より遥かに優れた耐食性を確保することができる技術が続けて開発されることにより使用が増加する傾向にある。
一般的に鋼板は、強度と加工性が相反する特徴を示すことが普通である。このような二つの特性を満たすことができる鋼として大きく複合組織型冷間圧延鋼板と焼付硬化型冷間圧延鋼板がある。
上記複合組織鋼は、一般的に容易に製造することができるもので、引張強度が390MPa級以上で自動車に使用される素材としては、高い引張強度に比べストレッチング性(stretchability)を示す因子である伸び率は高いが、自動車のプレス成形性を示す平均r値が低く、マンガン、クロム等高価の合金元素が過多に添加され製造原価の上昇をもたらす。
一方、焼付硬化型冷間圧延鋼は、引張強度が390MPa以下の鋼でプレス成形時軟質鋼板に近い降伏強度を有するため、延性が優れており、プレス成形後、塗装焼付処理時、自ら降伏強度が上昇する鋼で強度が増加すると成形性が悪化する従来の冷延鋼板に比べ非常に理想的な鋼として注目を浴びている。
焼付硬化は、鋼中に固溶された侵入型元素である炭素や窒素が変形する過程で生成された転位を固着して発生される一種の変形時効を利用したもので固溶炭素及び窒素が増加すると焼付硬化量は増加するが、固溶元素の過多により常温時効を伴い成形性の悪化をもたらすため、適切な固溶元素の制御が非常に重要である。
焼付硬化性を有する冷間圧延鋼板の製造方法としてはバッチ(箱)焼鈍法を利用する方法と連続焼鈍方法を利用する方法がある。
一般的に、低炭素P添加アルミニウム−キルド(Al−Killed)鋼を単純に低温で巻取、即ち熱延巻取温度が400−500℃温度範囲の低温巻取を利用してバッチ(箱)焼鈍により焼付硬化量が約40−50MPa程度の鋼が主に使用された。
これはバッチ(箱)焼鈍法により成形性と焼付硬化性の両立がより容易なためであった。
一方、連続焼鈍法によるP添加Al−Killed鋼の場合、比較的早い冷却速度を利用するため、焼付硬化性の確保が容易な反面、急速加熱、短時間焼鈍により成形性が悪化する問題点があり加工性が要求されない自動車外板にのみ、その使用が制限されている。
最近、製鋼技術の飛躍的な発達に乗り、鋼中に適正な固溶元素量の制御が可能で、TiまたはNb等の強力な炭窒化物の形成元素を添加したAl−Killed鋼板の使用で成形性に優れた焼付硬化型冷間圧延鋼板が製造され耐デント性が必要な自動車外板材用として使用が増加する傾向にある。
特許文献1にはC:0.0005−0.015%、S+N含量≦0.05%のTi及びTi、Nb複合添加極低炭素冷間圧延鋼板に関して、また特許文献2にはC:0.010%以下のTi添加鋼を使用して焼付硬化量が約40MPa以上の鋼を製造する製造方法が提示されている。
上記の特許文献に提示された方法はTi、Nbの添加量、或いは焼鈍時の冷却速度を制御することにより、鋼中固溶元素量を適切にし材質の劣化を防ぎながら焼付硬化性を与えることである。しかし、TiまたはTi、Nb複合添加鋼の場合、適正な焼付硬化量の確保のためには製鋼工程でTi及び窒素、硫黄の厳しい制御が必要になるため、原価上昇の問題が発生する。
また、上記Nb添加鋼の場合には、高温焼鈍による作業性悪化及び特殊元素添加による製造原価の上昇をもたらす。
一方、特許文献3及び特許文献4[ベツレヘムスチール(Bethlehem Steel)]にはC:0.0005−0.1%、Mn:0−2.5%、Al:0−0.5%、N:0−0.04%でありながらTi含量を0−0.5%、V含量を0.005−0.6%の範囲に制御したTi−V系極低炭素鋼を利用して焼付硬化型冷間圧延鋼板を製造する方法が開示されている。
一般的にVはTiやNbのような炭窒化物形成元素よりさらに安定して焼鈍温度を低めることができる。従って、熱間圧延中にVにより生成した炭化物であるVC等はNb系より焼鈍温度を低く管理しても再溶解による焼付硬化性を与えることができる。
しかし、VはVCのような炭化物を形成はするが、再溶解温度が非常に低く実質的に成形性向上には大して役に立たないため、上記特許文献ではTiを約0.02%以上添加して成形性を図っている。
従って、上記特許文献は多量のTi添加による製造原価上昇のみではなく、結晶粒のサイズが大きいため、耐時効性側面でも多少不利であるという問題点がある。
一方、新たな合金元素を添加する方法が特許文献5、特許文献6、特許文献7及び特許文献8等に提示されている。
上記特許文献5ではSnを添加することにより、BH性を上昇させる方法が提示されており、また、特許文献6ではVをNbと複合添加することにより結晶粒界の応力集中を緩和させ延性を改善させる方法が提示されている。
また、特許文献7にはZrにより成形性を改善させる方法が提示されており、特許文献8にはCrを添加して高強度化及び加工硬化指数(N値)の劣化を最小化させることにより成形性を確保する方法が提示されている。
しかし、上記の技術は単に焼付硬化性の改善または成形性を改善することにのみ注目しており、焼付硬化性の上昇による耐時効性の劣化問題、そして焼付硬化鋼の高強度化により必然的に添加されるP含量の増加による2次加工脆性等の問題に対しては言及していない。
一般的に焼付硬化性が増加すると、常温耐時効性は劣化し、特に本発明者の研究結果によると高強度化のために添加されるP含量が増加するほど鋼中固溶炭素が存在する焼付硬化鋼でも2次加工脆性が劣化し、これはP含量の増加によりその劣化程度がさらに深刻になることが分かった。
例えば、引張強度340MPa級の焼付硬化鋼を製造するために添加されるP含量が0.07%である場合、2次加工脆性を判断する基準であるDBTT(Ductile Brittle Transition Temperature)が伸び比(Drawing Ratio)1.9で−20℃、390MPa級の高強度鋼を製造するためにP含量を約0.09%程度添加する場合、DBTTは0〜10℃で非常に劣化したことが分かる。
このような鋼材は、全てBを約5ppm程度添加した鋼材で、一般的にBを添加する場合、耐2次加工脆性が改善されると知られているが、P含量が過度に多いためBによるDBTT改善に限界があったと判断される。
一方、耐2次加工脆性改善のために、現水準より過度にBを添加すると耐2次加工脆性の劣化をもたらすため、その添加量にも限界がある。
従って、2次加工脆性を防ぐDBTTが少なくとも−20℃以上にならなければならないため焼付硬化鋼でもB以外の新たな成分または製造条件の検討が必要な実情である。
日本特許公報昭61−026757号 日本特許公報昭57−089437号 米国特許第5,556,485号 米国特許第5,656,102号 日本公開特許公報平5−93502号 日本公開特許公報平9−249936号 日本公開特許公報平8−49038号 日本公開特許公報平7−278654号
本発明は焼付硬化性及び常温耐時効性に優れている上、耐2次加工脆性に優れた高強度焼付硬化型冷間圧延鋼板及びこれを利用した溶融メッキ鋼板を提供することに、その目的がある。
本発明の他の目的は、焼付硬化性及び常温耐時効性に優れている上、耐2次加工脆性に優れた高強度焼付硬化型冷間圧延鋼板の製造方法を提供することにある。
本発明は重量%で、C:0.0016−0.0025%、Si:0.02%以下、Mn:0.2−1.2%、P:0.05−0.11%、S:0.01%以下、可溶(Soluble)Al:0.08−0.12%、N:0.0025%以下、Ti:0−0.003%、Nb:0.003−0.011%、Mo:0.01−0.1%及びB:0.0005−0.0015%を含み、残りのFe及びその他不可避な不純物からなり、
鋼中固溶炭素量(C)が下記の関係式(1)を満たし、
[関係式1]
[結晶粒界に存在する固溶炭素量(GB−Cと称する)+結晶粒内に存在する固溶炭素量(G−Cと称する)]=Total C(ppm)−C in NbC=8〜15ppm
[上記式(1)において、GB−C量(結晶粒界内の固溶炭素量)は5〜10ppmで、G−C量(結晶粒内の固溶炭素量)は3〜7ppmである]
焼鈍後、結晶粒のサイズがASTM Number(以下、No.と称する)で9以上で、
焼付硬化量(BH)値と時効指数(AI)値が夫々下記の関係式(2)及び(3)の条件を満たし、
[関係式2]
焼付硬化量(BH)=50−(885×Ti)−(1589×Nb)+(62×Al)
[関係式3]
時効指数(AI)=44−(423×Ti)−(2119×Nb)−(125×Mo)
焼付硬化量(BH)が30MPa以上で、時効指数(AI)値が30MPa以下で、DBTTが伸び比2.0で−30℃以下であることを特徴とする耐時効性に優れた高強度焼付硬化型冷間圧延鋼板及びこれを利用した溶融メッキ鋼板に関するものである。
また、本発明は重量%で、C:0.0016−0.0025%、Si:0.02%以下、Mn:0.2−1.2%、P:0.05−0.11%、S:0.01%以下、可溶(Soluble)Al:0.08−0.12%、N:0.0025%以下、Ti:0−0.003%、Nb:0.003−0.011%、Mo:0.01−0.1%及びB:0.0005−0.0015%を含み、残りのFe及びその他不可避な不純物からなるアルミニウム−キルド(Al−Killed)鋼を1200℃以上で均質化熱処理した後、900−950℃の温度範囲で仕上げ熱間圧延した後、580−630℃の温度範囲で巻取し、75−80%の圧下率で冷間圧延した後、770−830℃の温度範囲で連続焼鈍し、そして1.2−1.5%の圧下率で調質圧延することを特徴とする耐時効性に優れた高強度焼付硬化型冷間圧延鋼板の製造方法に関するものである。
本発明によると、焼付硬化性及び常温耐時効性に優れている上、耐2次加工脆性に優れた高強度焼付硬化型冷間圧延鋼板及び溶融メッキ鋼板を提供することができる。
以下、本発明に対して詳細に説明する。
一般的に、鋼中に炭素や窒素を添加すると、熱間圧延段階でAl、TiまたはNb等の析出物の形成元素と結合してTiN、AlN、TiC、Ti及びNbC等の炭窒化物を形成するようになり、このような炭窒化物形成元素と結合できなかった炭素や窒素(以下、固溶炭素、固溶窒素という)は鋼中に固溶状態で存在するようになり焼付硬化性または耐時効性に影響を与える。
特に窒素は、炭素に比べ拡散速度が非常に大きいためBH性の上昇に比べ耐時効性の劣化が非常に致命的である。従って、一般的に窒素は鋼中で可能な限り除去しようとし、特にAlまたはTiが高温で炭素より窒素と優先的に析出されるため鋼中の窒素によるBH性や耐時効性への影響は殆どないと判断しても大きな問題はない。
しかし、炭素は鋼に必須不可欠に入る元素で、その含量により鋼の特性が決まる。本発明で提案しようとする焼付硬化鋼はこのような炭素の役割が非常に重要で鋼中に少量の固溶炭素を残存させることにより焼付硬化性と耐時効性を同時に図る。
しかし、鋼中に存在する固溶炭素も存在する位置、即ち、結晶粒界に存在するか、または結晶粒内に存在するかにより焼付硬化性及び耐時効性に及ぼす影響は異なる。
即ち、内部摩擦試験を通じて測定することができる固溶炭素は主に結晶粒内に存在する固溶炭素で、移動が比較的に自由なので可働転位と結合して時効特性に影響を及ぼす。
このような時効特性を評価する項目が時効指数、即ちAI(Aging Index)である。
一般的に、AI値が30MPa以上になる場合、常温で6ヶ月維持前に時効が発生しプレス加工時に深刻な欠陥を生じうる。
しかし、結晶粒界内に存在する固溶炭素は比較的に安定な領域である結晶粒界に存在することにより内部摩擦のような振動の試験法によっては検出しにくい。
結晶粒界内に存在する固溶炭素は比較的に安定した位置に存在するためにAI試験のような低温では時効に影響を殆ど与えないが、高温の焼付(baking)条件では活性化され、焼付硬化性に影響を与えるようになる。
従って、結晶粒内の固溶炭素は時効性と焼付硬化性に同時に影響を与えるが、結晶粒界内に存在する固溶炭素は焼付硬化性にのみ影響を与えるようになる。
しかし、結晶粒界が比較的安定した領域であるため、結晶粒界内に存在する全ての固溶炭素が焼付硬化性には影響を与えず、通常結晶粒界内に存在する固溶炭素量の50%程度が焼付硬化性に影響を与えると報告されている。
従って、このような固溶炭素の存在状態を適切に制御する場合、即ち、添加された固溶炭素を可能な限り結晶粒内よりは結晶粒界に存在させることができるように制御する場合、耐時効性と焼付硬化性を同時に確保することができる。
このために、先ず鋼中に添加する炭素量の適切な管理と共に結晶粒のサイズを制御することが重要である。これは添加される炭素量が非常に多いか、少ない場合、固溶炭素の存在位置を制御しても適切な焼付硬化性と耐時効性を確保しにくいためである。
図1は、本発明者が行った研究結果の結晶粒のサイズの変化による焼付硬化量(BH)値と時効指数(AI値)の関係を示したものである。
図1に示したように結晶粒のASTM No.が増加するほど、即ち、結晶粒が微細になるほどBH値対比AI値の低下が著しく、これによりBH−AI値(BH値からAI値を減じた値)が次第に増加し耐時効性に優れることが分かる。
図1の結果に基づいて本発明者は鋼中に存在する固溶炭素を可能な限り多く結晶粒界内に分布させるために焼鈍板結晶粒のサイズを適切水準以下に微細化させようとした。
本発明者の研究結果、焼付硬化性の劣化を最小化しながら耐時効性を極大化させるためには結晶粒のサイズをASTM No.9以上に制御することが好ましいということが分かった。
一方、結晶粒界内に多量の固溶炭素を分布させるとしても鋼中の総(Total)炭素量を厳しく制御する必要がある。これは鋼中の炭素含量が過度に増加すると、結晶粒のサイズが微細になっても結晶粒内に存在する固溶炭素量が添加される総炭素量に比例して増加され鋼中固溶炭素量の増加により常温耐時効性が劣化するためである。
本発明ではこのような条件を満たすために総炭素量を16−25ppmに設定した。
しかし、本発明のようにNbを添加する場合は、Nb添加によりNbCのような炭化物が析出して鋼中固溶炭素量を減少させることができる。
従って、Nb添加鋼の場合は、鋼中のNb及び炭素含量によりNb/Cの析出比が決まり、また鋼中固溶炭素はNbC析出物を形成して残った炭素が固溶形態で存在し焼付硬化性と耐時効性に影響を与える。
従って、添加されるNbまたは炭素含量の制御よりさらに重要なことは鋼中固溶炭素をどの程度の水準に管理するかがより重要であることが分かる。
一方、上述のように耐時効性を確保するためには固溶炭素を結晶粒内より結晶粒界に存在させることが重要である。
本発明者は、上記の条件で耐時効性と焼付硬化性を両立させることができる鋼中固溶炭素の影響を調査した結果、本発明のように結晶粒がASTM9以上で非常に微細な場合に対して図2のような結果を得ることができた。
即ち、図2に示したように微細な結晶粒を有するNb添加極低炭素鋼の固溶炭素変化による焼付硬化性を調査した結果、耐時効性を考慮して設定された焼付硬化量30〜50MPaを満たす結晶粒界内固溶炭素量は約3〜7ppmであることが分かった。
また、本発明で添加されるNb、炭素含量を考慮して析出されたNbC析出物を除いた総(Total)固溶炭素量が約8〜15ppmであることが分かった。
このような結果を通じ、焼付硬化性と耐時効性を両立させることができる条件、即ち、関係式(1)を得た。
[関係式1]
[結晶粒界に存在する固溶炭素量(GB−Cと称する)+結晶粒内に存在する固溶炭素量(G−Cと称する)]=Total C(ppm)−C in NbC=8〜15ppm
[上記式(1)で、GB−C量(結晶粒界内の固溶炭素量)は5〜10ppmで、G−C量(結晶粒内の固溶炭素量)は3−7ppmである]
そして、上記式(1)で“C in NbC”はNbC析出物形態で析出される炭素の量を示したものである。
即ち、上記関係式(1)のように総(Total)固溶炭素量は約8〜15ppmで、総(Total)固溶炭素量中、GB−C量(結晶粒界内の固溶炭素量)は5〜10ppmで、そしてG−C量(結晶粒内の固溶炭素量)は3〜7ppmに制御することにより本発明で要求する焼付硬化性と耐時効性を確保することができた。
一方、本発明ではNb添加の他にも焼付硬化性と耐時効性をより安定に確保するためにAl添加を通じたAlN析出物の効果を考慮した。
一般的に、Ti添加鋼で窒素は1300℃以上の高温でTiNで大部分粗大に析出することにより固溶効果または結晶粒の微細化に大きな影響を与えることができない。
しかし、本発明のようにTiが30ppm以下で非常に少量で添加される場合はSol.AlによるAlN析出が発生する。
このようなAlN析出物は鋼中の固溶窒素を除去する効果がある。
本発明鋼を利用して多様な実験を行った結果、炭素の含量が16〜25ppmに非常に狭く限定されているため、狭い範囲内でBH性と耐時効性を有する焼付硬化鋼を製造するようになる。
顧客の場合、焼付硬化鋼により高いBH値と共に6ヶ月以上の耐時効性を要求しているため、可能な限り耐時効性を阻害しない範囲で焼付硬化性を高める技術が必要である。
このような側面でAlは非常に有効である。
即ち、Sol.Alを通常の水準である0.02−0.06%の範囲で添加する場合は、単純に固溶窒素を固定させる役割を行うようになるが、0.08%以上添加するとAlNの析出物が非常に微細になり、焼鈍再結晶時に結晶粒の成長を妨害する一種の障壁(barrier)の役割をするようになるため、Sol.Alを添加しないNb添加鋼より結晶粒がより微細になり、これによりAI値の変化なく焼付硬化性が増加する効果を発揮するようになる。下記の関係式(2)は、本発明者が提示したSol.Alの範囲内で焼付硬化性の向上に及ぼすSol.Al添加効果を統計的な方法で示したもので、このようなAlの効果を示すための成分の範囲は、Sol.Al0.08−0.12%であった。
[関係式2]
焼付硬化量(BH)=50−(885×Ti)−(1589×Nb)+(62×Al)
しかし、このように炭素含量、Sol.Al及びNb含量を制御してもNb添加極低炭素鋼で熱延巻取温度の役割が非常に重要である。
即ち、本発明のようにNbを利用して結晶粒の微細化効果によるBH性向上及び耐時効性改善を図っても巻取温度が非常に増加すると熱間圧延段階で結晶粒が粗大になるため、後の再結晶焼鈍時に結晶粒のサイズがASTM No.で9以下になり、AI値が本発明で要求する上限値である30MPaを超えるようになる。
一方、2次加工脆性側面では、一般的に自動車会社で行われる部品の成形は複数の反復プレス(press)加工により所望の形状を得ることができる。即ち、2次加工脆性は1次プレス加工後、その後に行われる加工で加工クラック(crack)が発生することを意味する。
このようなクラックは鋼中に存在するリン(P)が結晶粒界に存在し結晶粒の結合力を弱化させるため、粒界を中心に破壊が起こるようになる。
2次加工脆性を除去するためには、基本的にリン(P)元素を添加しないことが好ましいが、通常、強度の増加に比べ伸び率の低下が小さい固溶元素がリンであり、何よりもコスト(cost)が低いという利点がある。
従って、鋼材において高強度化を図るためには、基本的に添加されなければならないが、最近では製造原価が多少上がってもこのような2次加工脆性を除去するためにリンの代わりに他の固溶元素を通じた強化効果を図る研究も進められている。
しかし、現在までの研究結果から考えると当分はリンが鋼の強化元素として続けて使用されることと思われる。
このようなP添加鋼において、耐2次加工脆性を改善するための方法に焼付硬化鋼のように鋼中固溶元素を残存させるか、B等を添加させリンとの位置競争効果(site competition effect)または結晶粒界の結合力を増加させるか、熱間圧延段階で巻取温度を一定温度以下に低めてリンの粒界拡散を最小化させることにより2次加工脆性を防ぐ研究も進められているが、完全な解決策にはならないことが実情である。
従って、本発明では、より安定的な耐2次加工脆性の改善のためにMoを考慮した。本発明者の研究結果によると、Moは粒界の結合力を向上させるため、耐2次加工脆性改善に非常に有利であった。
また、Moは、鋼中で固溶炭素と親和力があるため、常温で長時間維持時、固溶炭素の転位への拡散を抑えるため耐時効性にも有利である。
下記の関係式(3)は、このようなMoの耐時効性改善効果を統計的な方法で示したものである。
[関係式3]
時効指数(AI)=44−(423×Ti)−(2119×Nb)−(125×Mo)
本発明者は、Moのこのような特性を適切に利用し、また過度なMo添加による材質の劣化を防ぐために最適の成分範囲を導出した。
一方、耐2次加工脆性をより向上させるため、今まで適用してきた様々な方法、即ち、Bの適正添加及び巻取温度の適正化を同時に適用することにより2次加工脆性の向上を極大化しようとした。
以下、本発明についてより詳細に説明する。
炭素(C)は、固溶強化と焼付硬化性を表す元素である。
炭素含量が0.0016%未満の場合、非常に低い炭素含量により引張強度が低く、Nb添加による結晶粒の微細化効果を図っても鋼中に存在する絶対炭素含量が低いため、充分な焼付硬化性が得られない。
また、固溶炭素−P間の位置競争効果(site competition effect)が無くなり、耐2次加工脆性側面でも非常に劣化する。
一方、0.0025%を越えると、鋼中の粒内固溶炭素量が本発明で提示した3−7ppmを超え焼付硬化性が非常に高くなるが、常温耐時効性が確保されず、プレス成形時にストレッチャーストレインが発生するため成形性と延性が低下する。
シリコン(Si)は、強度を増加させる元素で、添加量が増加するほど強度は増加するが、延性の劣化が著しく、特に溶融メッキ性を劣化させる元素であるため、可能な限り低く添加することが有利である。
本発明ではSiによるメッキ特性劣化を含む材質劣化を防ぐために、その添加量を0.02%以下に制限する。
マンガン(Mn)は、延性の損傷なく粒子を微細化させて鋼中の硫黄を完全にMnSで析出させFeSの生成による熱間脆性を防ぐと共に鋼を強化させる元素である。本発明でMn含量が0.2%未満の場合には適切な引張強度を確保することができず、また1.2%を超えて添加される場合は、固溶強化により強度の急激な増加と共に成形性が劣化し、特に溶融メッキ鋼板製造時に焼鈍工程でMnOのような酸化物が表面に多量に生成されメッキ密着性を劣化させ、また縞模様等のようなメッキ欠陥が多量発生し製品品質が劣化されるため、その添加量を0.2−1.2%に制限することが好ましい。
リン(P)は、固溶強化効果が最も大きい置換型合金元素で、面内異方性を改善して強度を向上させる役割をする。
また、本発明者の研究の結果Pは、熱間圧延板の結晶粒を微細化させ、後の焼鈍段階で平均r値の向上に有利な(111)集合組織の発達を助長する役割をし、特に焼付硬化性の影響側面で炭素との位置競争効果によりリンの含量が増加するほど焼付硬化性は増加する傾向を示すことを確認することができた。しかしリン含量の増加時、結晶粒界の結合力弱化により耐2次加工脆性が劣化する問題がある。
しかし、リンの含量が0.05%未満の場合、結晶粒界に存在するリンの含量が少ないため、耐2次加工脆性は改善されるが結晶粒の微細化効果による材質改善効果が微弱で、0.11%を超えて添加する場合、成形性の向上に比べ急激な強度上昇が発生し、またP量の過多添加によりPが粒界に偏析して材料を脆化させる2次加工脆性が発生する恐れが大きくなる。従って、Pの含量は0.05-0.11%に制限する。
硫黄(S)は、高温でMnSのような硫化物で析出させFeSによる熱間脆性を防がなければならない元素である。しかし、Sの含量が過多な場合、MnSで析出して残ったSが粒界を脆化させ熱間脆性を引き起こす可能性がある。
また、Sの添加量がMnS析出物を完全に析出させる量でもS含量が多い場合、過度な析出物による材質劣化が発生するため、その添加量を0.01%以下に制限することが好ましい。
アルミニウム(Al)は通常鋼の脱酸のために添加するが、本発明ではAlN析出による結晶粒の微細化効果及び焼付硬化性を向上させる効果を発揮する。
即ち、本発明で結晶粒の微細化効果は主にNb添加によるNbC析出物を利用するようになるが、AlN析出物により結晶粒の微細化をさらに図ることにより耐時効性の劣化なくBH性を向上させる役割をする。
上記関係式(2)によると、Alは添加されるほどBH性に有利である。
しかし、他の材質等を考慮すると、適正添加量の制御が必要である。
即ち、本発明の効果を示すためにはAlは少なくとも0.08%以上添加されなければならない。
しかし、Alの含量が0.12%を超える場合には成形性の劣化と共に製鋼時に酸化介在物の増加により表面品質が低下し、また過多なAl添加による製造費用の上昇をもたらすようになるため、その添加量は0.08−0.12%に制限することが好ましい。
窒素(N)は、焼鈍前または焼鈍後に固溶状態で存在することにより鋼の成形性を劣化させ、時効劣化が他の侵入型元素に比べ非常に大きいので、TiまたはAlにより固定する必要がある。
本発明のように少量のTi添加と共にNbを適切に添加する場合は、過度な窒素の添加は鋼中固溶窒素の発生をもたらすようになる。
一般的に窒素は、炭素に比べ拡散速度が非常に速いため、固溶窒素で存在する場合、固溶炭素に比べ常温耐時効性の劣化が非常に深刻である。
また、このような固溶窒素の残存により降伏強度が増加し、伸び率及びr値が劣化するため、本発明のようにその含量を0.0025%以下に制限する必要がある。
Tiは、炭窒化物形成元素で、鋼中にTiNのような窒化物、TiSまたはTiのような硫化物及びTiCのような炭化物を形成させる。
しかし、本発明でTiは0.003%以下で、少量の窒素を固定する水準にのみ添加する。
本発明で微量のTi含量条件を提示する理由は、実際の生産時に製鋼の操業上、材質特性を満足させるために添加される様々な成分中に極微量のTiが含まれており、また製鋼の連続鋳造特性上、同時に何回かの出鋼を実施する場合、前の出鋼材に存在するTiが本発明の出鋼材で含まれうるためである。
しかし、本発明のような耐時効性の改善のためにNbを主な元素で制御する場合は、Ti添加が必要なく、またTi添加時にBH性の低下が発生するが実際の生産条件を考慮し、本発明ではTiの含量を極微量水準である0.003%以下に制限する。
Nbは本発明で主な成分として提示したAl及びMoと共に非常に重要な元素として扱われる。
一般的にNbは強力な炭窒化物形成元素で、鋼中に存在する炭素をNbC析出物で固定させるようになり、鋼中固溶炭素量を制御する役割をする。特に、生成されたNbC析出物は他の鋼中析出物に比べ非常に微細で再結晶焼鈍時に結晶粒成長を防ぐ強力な障壁の役割をするようになる。
即ち、本発明でNbによる結晶粒の微細化効果は、このようなNbC析出物の効果を利用するものである。しかし、本発明は鋼中固溶炭素を残存させることによりこのような固溶炭素による焼付硬化性を図る技術である。
このために、鋼中NbC析出物の量を適切に制御し、また材質の劣化を最小化する範囲で固溶炭素を残存させることが必要である。
従って、本発明ではNbC析出物による結晶粒の微細化効果を図ること、及び約3−7ppmの粒内鋼中固溶炭素を残存させ焼付硬化性と耐時効性を同時に確保するためにはNb含量を本発明で提示した炭素含量16−25ppmを考慮しNb含量を0.003−0.011%に制限することが好ましい。
Moは、本発明で考慮される非常に重要な元素のうち一つである。
Moは、鋼中に固溶され強度を向上させるか、Mo系炭化物を形成させる役割をする。
特に、何よりもMoの重要な役割は、固溶状態で存在時、結晶粒界の結合力を増加させてリンによる結晶粒界の破壊を防止、即ち、耐2次加工脆性を改善し、また固溶炭素との親和力により炭素の拡散を抑えさせることにより耐時効性を向上させることである。上記関係式(3)はMoによる耐時効効果を定量的な方法で示したものである。このためには適切な範囲のMo添加が必要である。
即ち、Moが0.01%未満であれば上記の効果は得られない。
従って、製造費用及び添加量対比効果等を考慮すると、Mo含量を0.01−0.1%の範囲に制限することが好ましい。
Bは、侵入型元素で、鋼中に存在するようになり粒界に固溶されるか、または窒素と結合してBNのような窒化物を形成する。
Bは、添加量対比材質への影響が非常に大きい元素で、その添加量を厳しく制限する必要がある。即ち、少量のBでも鋼中に添加すると、粒界に偏析して耐2次加工脆性を改善させる。
しかし、一定量以上に添加する場合、強度の増加及び延性の著しい減少が引き起こる材質劣化が発生するため、適正範囲の添加が必要である。
本発明では、このような特性及び現在のB添加に対する製鋼の能力を考慮しBの含量を0.0005−0.0015%に設定する。
以下、本発明の鋼の製造方法について説明する。
上記のように組成される鋼スラブ(Slab)を熱間圧延前のオーステナイト組織が充分に均質化されることができる1200℃以上で再加熱し、Ar温度直上である900−950℃の温度範囲で熱間圧延を仕上げる。
スラブ温度が1200℃未満である場合、鋼の組織が均一なオーステナイト結晶粒になれず、混粒が発生するようになるため、材質の劣化をもたらす。
熱間圧延仕上げ温度が900℃未満である場合、熱間圧延コイルの上(top)、下(tail)部及び縁が単相領域になり面内異方性の増加及び成形性が劣化する。また950℃を超えている場合、著しく粗大粒が発生し、加工後、表面にオレンジピール(orange peel)等の欠陥が生じやすい。
本発明の製造方法では、巻取温度を適切に制御することが重要である。
本発明で巻取温度が580℃未満である場合には、結晶粒のサイズが微細化され、耐時効性と共に耐2次加工脆性は改善されるが、結晶粒の微細化程度が深刻すぎて過度な降伏強度の上昇及び成形性の劣化をもたらす。
一方、巻取温度が高すぎる場合には、鋼中の固溶炭素の総含量、結晶粒内及び粒界に存在する固溶炭素の含量が上記関係式(1)を満たさなくなるため、巻取温度は630℃以下に制御することが好ましい。
このように、本発明では、鋼中の固溶炭素の総含量、結晶粒内及び粒界に存在する固溶炭素の含量が上記関係式(1)を満たすようにするための手段の一例として巻取温度を580〜630℃に制御したものである。
熱間圧延が完了した鋼は、通常の方法で酸洗いを行った後、75−80%の冷間圧延率で冷間圧延を行う。
冷間圧延率が75%以上に高い理由は、本発明で求める結晶粒の微細化効果による耐時効性の改善と共に成形性、特にr値を改善するためである。
一方、冷間圧延率が80%を超える場合、結晶粒の微細化効果は大きいが、過度な圧延率により結晶粒のサイズの微細程度が非常に大きくなり、返って材質の硬化をもたらし、また過度な冷間圧延率の増加によりr値が次第に減少する。
冷間圧延が完了した鋼は770−830℃の温度範囲で通常の方法により連続焼鈍作業を行う。
Nb添加鋼は、Ti添加鋼対比再結晶温度が高いため、770℃以上の焼鈍温度の作業が必要である。即ち、焼鈍温度が770℃未満である場合には、未再結晶の結晶粒の存在により降伏強度が増加し、伸び率及びr値が劣化する。
焼鈍温度が830℃を超える場合には成形性は改善されるが、結晶粒のサイズが本発明で求める結晶粒のサイズであるASTM No.9より小さいため、AI値が30MPa以下で耐時効性が劣化する。
上記の製造方法により製造された焼付硬化型冷間圧延鋼板を利用して適正焼付硬化性と共に常温耐時効性を確保する目的で、通常の調質圧延率より多少高い1.2〜1.5%の調質圧延を行う。
調質圧延率を1.2%以上に多少高く設定した理由は鋼中固溶炭素による常温耐時効劣化を防ぐためである。
しかし、調質圧延率を1.5%を超えて過度に増加させる場合は、常温耐時効性は向上されても調質圧延率が高くて加工硬化が発生し材質が劣化し、特に本発明の焼付硬化型冷間圧延鋼板を用いて溶融メッキ鋼板を生産する場合、過多な調質圧延によりメッキ密着性が劣化し、メッキ層の剥離が発生するため、このような問題点を解決するための適切な条件である1.2〜1.5%の調質圧延率で調質圧延を行うことが好ましい。
以下、実施例を通じて本発明をより具体的に説明する。
(実施例)
下記の表1のように組成される鋼を900−910℃の仕上げ圧延温度条件で熱間仕上げ圧延を行った後、610−630℃の巻取温度で巻取を行い、75−78%の冷間圧延率で冷間圧延した後、800−820℃の焼鈍温度で連続焼鈍し450−470℃の温度で溶融メッキした後、500−530℃の温度範囲で合金化処理した溶融メッキ鋼板を1.5%の調質圧下率で調質圧延し、最終鋼板のBH値、AI値、結晶粒のサイズ及び2次加工脆性を評価する項目である伸び比2.0でDBTTを測定し、その結果を下記表2に示した。また、下記表1の発明鋼(6)に対して粒内固溶炭素量を測定し、その結果を図3に示した。
図3における固溶炭素量は、内部摩擦試験機(Horizontal type、10K Hz)を利用して測定した値である。
Figure 0004834733
Figure 0004834733
上記表2に示したように、発明鋼(1−6)の粒内固溶炭素量は3.1−6.6ppmで本発明が提示する粒内固溶炭素含量の範囲である3−7ppmの範囲を満たしていることが分かる。
図3に示したように、発明鋼では鋼中固溶窒素は全く表れておらず、固溶炭素量が3.1ppm以上存在することが分かる。
これは添加された窒素が多量に添加されたAlによりAlN析出物で析出し、結晶粒を微細化させることに寄与したためで、固溶炭素はNbC析出物を形成して残った固溶炭素の一部が粒内に存在して測定されたためである。
このような粒内固溶炭素が焼付硬化性に影響を及ぼしたと考えられる。
一方、上記表2に示したように、発明鋼(1−6)の結晶粒のサイズは、ASTM No.で9.8−11.5(平均結晶粒のサイズ6.7−12.0μm)で本発明が提示したASTM No.9以上である条件全てを満たしたことが分かる。
発明鋼(1−6)の結晶粒が上記表2のように微細なのは、通常の水準より高いAl含量の添加により鋼中に微細なAlN析出物が形成されNbC析出物と共に焼鈍再結晶時、結晶粒の成長を妨害したためである。
従って、このような結晶粒の微細化効果と鋼中固溶炭素の適切な制御により焼付硬化量が38.1−47.9MPaの範囲を有し、常温耐時効性を示す指数であるAI値が9.3−28.3MPaで、BH性と常温耐時効性のバランス(balance)が非常に優れていることが分かる。
一方、発明鋼(1−6)で高い焼付硬化量に比べAI値が低いことは、AlN析出物による結晶粒の微細化効果と共にMoの添加による鋼中固溶炭素の遅延効果が作用したものと考えられる。
また、2次加工脆性側面でも伸び比2.0におけるDBTTが−40℃〜−60℃を示した。
一方、比較鋼(7)の場合は炭素含量が本発明で提示した0.0016−0.0025%より高い0.0054%が添加され、熱延巻取温度及び焼鈍温度は本発明で提示した条件を満たすもので、再結晶粒のサイズがASTM No.で11.7で非常に微細で本発明で調査した結晶粒のサイズ条件を満たし、DBTT特性及びBH値は優れているが、添加された炭素含量が非常に高いため、AI値が30MPa以上で耐時効性が非常に劣化することが分かる。
比較鋼(8)は、比較鋼(7)とは異なり、添加された炭素含量が0.0011%に非常に低く、NbC析出物を形成して残った固溶炭素が全くないため、焼付硬化性が全く表れず、絶対炭素量の低下により結晶粒が粗大し、DBTT特性も劣化することが分かる。
比較鋼(9)はSol.Al含量が0.023%で、本発明で提示した条件である0.08−0.12%より低く、Nb含量が本発明で提示した条件より高い0.035%に添加された鋼である。
従って、AlN析出物による結晶粒の微細化効果及びBH値の上昇効果はなく、また高いNb含量の添加により鋼中添加された全ての炭素がNbCで析出され焼付硬化性が殆ど表れず、鋼中固溶炭素減少によりリン(P)との位置競争効果が低くなり、DBTT特性も劣化することが分かる。
比較鋼(10)は本発明で提示した条件と比べると、Moが全く添加されておらずMoによる耐2次加工脆性の改善が期待できない。
また、製造条件の側面でも巻取温度が720℃で、本発明で提示する温度より高く、リン(P)の移動が活性化される可能性が非常に高かった。
従って、比較鋼(10)は、Moの未添加のみではなく、巻取温度の上昇によりBH性及びAI性は優れているが、DBTT特性が非常に劣化することが分かる。
比較鋼(11)は、Ti含量が0.035%で、非常に高く添加され鋼中固溶炭素が全く存在せず、BH値とAI値が0であった。
また、Bを全く添加せず、0.071%添加されたリンによる2次加工脆性を防ぐことが出来なかった。
これはMoを本発明の成分範囲に適合するように添加しても耐2次加工脆性改善に有利な固溶炭素が全くなく、またBによる結晶粒界の結合力の増加を期待することができないため、DBTT特性が劣化したと判断される。
比較鋼(12)は、他の成分は本発明の成分範囲を充分に満たしているが、窒素含量が非常に高かった。
窒素は炭素と異なり焼付硬化性のみではなく、耐時効性の側面でも致命的な問題を引き起こす元素である。
比較鋼(12)の場合でも過度な窒素添加により粒内固溶窒素量も11.3ppmで非常に高いため、BH値のみではなくAI値も非常に高く耐時効性に非常に致命的であることが分かる。
焼付硬化性及び時効指数に及ぼす結晶粒のサイズの影響を表すグラフである。 焼付硬化性に及ぼす鋼中固溶炭素の影響を表すグラフである。 発明鋼(6)の内部摩擦の試験結果を表すグラフである。

Claims (3)

  1. 重量%で、C:0.0016−0.0025%、Si:0.02%以下、Mn:0.2−1.2%、P:0.05−0.11%、S:0.01%以下、可溶(Soluble)Al:0.08−0.12%、N:0.0025%以下、Ti:0−0.003%、Nb:0.003−0.011%、Mo:0.01−0.1%及びB:0.0005−0.0015%を含み、残りのFe及びその他不可避な不純物からなり、
    鋼中固溶炭素量(C)が下記の関係式(1)を満たし、
    [関係式1]
    [結晶粒界に存在する固溶炭素量(GB−Cと称する)+結晶粒内に存在する固溶炭素量(G−Cと称する)]=Total C(ppm)− C in NbC=8〜15ppm
    [前記式(1)で、GB−C量(結晶粒界内の固溶炭素量)は5〜10ppmで、G−C量(結晶粒内の固溶炭素量)は3〜7ppmである]
    焼鈍後、結晶粒のサイズがASTM No.で9以上で、
    焼付硬化量(BH)値と時効指数(AI)値が夫々下記の関係式(2)及び(3)の条件を満たし、
    [関係式2]
    焼付硬化量(BH)=50−(885×Ti)−(1589×Nb)+(62×Al)
    [関係式3]
    時効指数(AI)=44−(423×Ti)−(2119×Nb)−(125×Mo)
    焼付硬化量(BH)が30MPa以上で、時効指数(AI)値が30MPa以下で、DBTTが伸び比2.0で−30℃以下であることを特徴とする耐時効性に優れた高強度焼付硬化型冷間圧延鋼板。
  2. 重量%で、C:0.0016−0.0025%、Si:0.02%以下、Mn:0.2−1.2%、P:0.05−0.11%、S:0.01%以下、可溶(Soluble)Al:0.08−0.12%、N:0.0025%以下、Ti:0−0.003%、Nb:0.003−0.011%、Mo:0.01−0.1%及びB:0.0005−0.0015%を含み、残りのFe及びその他不可避な不純物からなり、
    鋼中固溶炭素量(C)が下記の関係式(1)を満たし、
    [関係式1]
    [結晶粒界に存在する固溶炭素量(GB−Cと称する)+結晶粒内に存在する固溶炭素量(G−Cと称する)]=Total C(ppm)−C in NbC=8〜15ppm
    [前記式(1)で、GB−C量(結晶粒界内の固溶炭素量)は5〜10ppmで、G−C量(結晶粒内の固溶炭素量)は3〜7ppmである]
    焼鈍後、結晶粒のサイズがASTM No.で9以上で、
    焼付硬化量(BH)値と時効指数(AI)値が夫々下記の関係式(2)及び(3)の条件を満たし、
    [関係式2]
    焼付硬化量(BH)=50−(885×Ti)−(1589×Nb)+(62×Al)
    [関係式3]
    時効指数(AI)=44−(423×Ti)−(2119×Nb)−(125×Mo)
    焼付硬化量(BH)が30MPa以上で、時効指数(AI)値が30MPa以下で、DBTTが伸び比2.0で−30℃以下であることを特徴とする耐時効性に優れた高強度焼付硬化型溶融メッキ鋼板。
  3. 重量%で、C:0.0016−0.0025%、Si:0.02%以下、Mn:0.2−1.2%、P:0.05−0.11%、S:0.01%以下、可溶(Soluble)Al:0.08−0.12%、N:0.0025%以下、Ti:0−0.003%、Nb:0.003−0.011%、Mo:0.01−0.1%及びB:0.0005−0.0015%を含み、残りのFe及びその他不可避な不純物からなるアルミニウム−キルド(Al−Killed)鋼を1200℃以上で均質化熱処理した後、900−950℃の温度範囲で仕上げの熱間圧延した後、580−630℃の温度範囲で巻取し、75−80%の圧下率で冷間圧延した後、770−830℃の温度範囲で連続焼鈍し、そして1.2−1.5%の圧下率で調質圧延することを特徴とする耐時効性に優れた高強度焼付硬化型冷間圧延鋼板の製造方法。
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