JP4834075B2 - 抗原検出 - Google Patents

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Description

本発明は、試験する細胞サンプル中に存在する特異性細胞表面抗原、とりわけ、血液型抗原の検出方法に関し、本方法は、上記細胞表面抗原を検出するための外来ラベルの添加を利用しない。典型的には、検出は、試験する細胞の内部蛍光能力を使用して実施する。
臨床および輸血分野における血液型判定は、典型的には、現在、マルチウェルプレート内(例えば、米国特許第4,770,856号参照)またはカード/カラム方式(例えば、米国特許第5,552,064号および米国特許第5,338,689号)のいずれかでの凝集アッセイを使用して実施されている。さらに、多重判定はフローサイトメトリーを使用して実施し得るが、この方法は、蛍光ラベルおよび比較的複雑な装置を必要とする。
米国特許第4,851,210号は、膜を通る毛管流に基づく血液型判定装置を記載しており、該装置は、赤血球に免疫特異的に結合し得る型特異性抗体のアレーを含む。結合赤血球は、細胞の赤色によって、或いは染料のような検出可能な薬剤、検出可能なラベル化抗体または検出可能なラベル化親和性リガンドを使用するによって目視検出し得る。
EP 0223978号は、範囲を定めた吸着領域内に結合させた1種以上の抗体を含む多孔質基体を使用する、血液または血清サンプルから血液型区分を判定する方法および装置を開示している。赤血球は、上記抗体に結合した赤血球からのカラーシグナルによって検出する。
いずれにせよ、目視による検出に依存している現行の方式は、いずれも色を目視によって容易に識別可能であり得るためには、比較的大量の血液サンプルおよび/または赤血球を結合するための十分に大きい面積を一般に必要とし、色を認識する目視は、望ましくない場合があり得る。さらにまた、目視検出は、人為的ミスおよび結果の不正確な解釈を生じ得るので、好ましくはあり得ない。従って、自動化方式を使用することが望ましくあり得る。
本発明の目的は、上述の欠点の少なくとも1つを排除することおよび/または低減することである。
本発明は、一部では、ある種の細胞が蛍光を自己発生し得るという本発明者等の観察に基づく。即ち、細胞は、第1波長の光に暴露し得、例えば、第2の波長において、適切な光エレクター装置を使用して検出し得る蛍光を発し得る。この方法において、細胞を、さらなるラベル化剤を使用することなく検出し得る。
第1の局面においては、下記の工程を含むことを特徴とする血液サンプルの血液型の判定方法を提供する:
a) 赤血球を含む血液サンプルを、結合させた1種以上の結合剤を含む基体を含む装置に供与する工程(上記結合剤は、血液サンプル中に存在し得る特異性赤血球細胞型抗原に特異的に結合し得る);
b) 血液サンプル中に存在し得る赤血球抗原を上記の結合させた結合剤と特異的に反応せしめる工程;
c) 存在し得る未結合物質を、少なくとも上記結合剤を結合させている基体領域から実質的に除去または低減させる工程;および、
d) 上記結合剤に結合させた存在し得る抗原を直接検出して対象者の血液型を判定する工程。
本発明のアッセイ法は、例えば、あらゆる特異性血液型抗原を検出するのに使用し得る。最も一般的な血液型方式は、当該技術において周知のABOおよびD(Rh)方式であるが、ケル(Kell)、ダッフィー(Duffy)、ルイス(Lewis)、キッド(Kidd)およびフィッシャー(Fischer)のような他の方式も知られており、本明細書において説明する方法においてまたは従って試験し得る。また、Handbook of Transfusion Medicine, McClelland, DBL, Ed; TSO London, 2001も参照されたい。
典型的には、上記結合剤は、検出すべき抗原に対して特異性の抗体または抗体フラグメントである。しかしながら、小分子抗体擬態物または上記抗原に結合し得る他の細胞由来のレセプターのような他の特異反応性結合剤も使用し得る。また、レクチン類も使用し得る。しかしながら、簡潔にするために、以下では、抗体について説明するが、これを限定と解釈すべきではない。
特定の抗原決定基が細胞サンプル中に存在するかどうかを検出するためには、特定の抗原に特異的に結合し得る抗体または抗体フラグメントを使用し、基体に結合させる。例えば、ABO型の細胞を検出には、基体は、抗-Aおよび抗-B抗体を含む。抗-A抗体にのみ結合する細胞は、A型である;抗-B抗体にのみ結合する細胞は、B型である;抗-Aおよび抗-B抗体に結合する細胞は、AB型である;抗-Aまたは抗-B抗体のいずれにも結合しない細胞は、O型である。血液細胞サンプルがRh陽性またはRh陰性であるかどうかの検出に関しては、一般に、抗-D、抗-Cおよび/または抗-E抗体を基体に結合させる;何故ならば、D抗原は、Rh抗原のうちで最も強力であり、輸血または妊娠による感作に最も一般的に関与するからである。
赤血球抗原が実際に結合するのを確実にするための陽性対照としては、レクチン類または抗-Hを使用し得る。この使用は、血液がO型である場合のように、抗-A抗体も抗-B抗体も赤血球に結合しない場合に有利であり得る。
基体に結合させる抗体は、ポリクローナルまたはモノクローナルであり得る。ポリクローナル抗体は、抗原またはその抗原官能性誘導体で免疫した動物の血清に由来する抗体分子の不均質集団である。ポリクローナル抗体を産生させるには、宿主動物、例えば、ウサギ、ヒツジ、ブタ等を、必要に応じてアジュバントを加えた特異性抗原による注入によって免疫し得る。
モノクローナル抗体は、特定の抗原に対する抗体の均質集団であり、培養物中の連続細胞系による抗体分子の産生をもたらす任意の方法によって得ることができる。これらの方法としては、限定するものではないが、KohlerおよびMilsteinのハイブリドーマ法 (1975, Nature 256:495-497;および米国特許第4,376,110号)、ヒトB-細胞ハイブリドーマ法 (Kosbor et al., 1983, Immunology Today 4:72;Cole et al., 1983, Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 80:2026-2030)、およびEBV-ハイブリドーマ法 (Cole et al., 1985, Monoclonal Anti-bodies and Cancer Therapy, Alan R. Liss, Inc., pp.77-96)がある。
そのような抗体は、IgG、IgM、IgE、IgA、IgDのような任意のイムノグロブリン群およびこれらの任意のサブクラスであり得る。本発明のmAbを産生するハイブリドーマは、生体外または生体内で培養し得る。生体内での高力価のmAb類の産生は、この方法を現在での好ましい産生方法にしている。
さらに、適切な抗原特異性を有するマウス抗体分子由来の遺伝子を適切な生物学的活性を有するヒト抗体分子由来の遺伝子と一緒にスプライシングすることによる“キメラ抗体”の産生方法 (Morrison et al., 1984, Proc. Natl. Acad. Sci., 81:6851-6855;Neuberger et al., 1984, Nature, 312:604-608;Takeda et al., 1985, Nature, 314:452-454;米国特許第4,816,567号)も使用し得る。キメラ抗体は、異種部分が異種動物種に由来する分子、例えば、マウスmAbに由来する可変領域とヒトイムノグロブリン定常領域を有する分子である。
また、単鎖抗体の産生(米国特許第4,946,778号:Bird, 1988, Science 242:423-426;Huston et al., 1988, Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 85:5879-5883;およびWard et al., 1989, Nature 334:544-546) およびヒト化モノクローナル抗体の製造 (米国特許第5,225,539号)について説明されている方法も使用し得る。
特異性エピトープを認識する抗体フラグメントは、既知の方法によって産生させ得る。例えば、そのようなフラグメントとしては、限定するものではないが、抗体分子のペプシン消化によって産生させ得るF(ab')2フラグメント、およびF(ab')2フラグメントのジスルフィドブリッジを還元することによって産生させ得るFabフラグメントがある。また、Fab発現ライブラリーを構築して(Huse et al., 1989, Science, 246:1275-1281)、所望の特異性を有するモノクローナルFabフラグメントの迅速且つ容易な同定を可能にすることもできる。
典型的には、抗体は、アレーの形の基体に結合させる。本明細書において使用するとき、用語“アレー”とは、ガラスのような基体上の、赤血球抗原、とりわけ細胞表面抗原に特異的に結合する結合抗体の一般的順序の配列を称する。典型的には、アレーは、抗体を結合させる1連の一定間隔を置いた定形領域の形であり得る。そのような基体結合型抗体アレーは、“抗体チップ”として一般に説明し得る。
抗体は、例えば、本明細書においては“チップ”と称する平坦または球形基体上に、好ましくは少なくとも1種以上の異なる抗体、より好ましくは少なくとも約2種の抗体、さらにより好ましくは少なくとも約4種の抗体を基体表面に結合させるように配列する。さらにまた、各特異性抗体は、検出方法を実施する場合に生じ得る如何なる偽陽性または偽陰性反応も最小限にするために、多数回の希釈および/または多数回(例えば、3〜10回)の繰返しで付与し得る。
アレーは、任意の通常の基体、例えば、裸の或いはグリシドキシプロピルトリエトキシシラン、ポリ-l-リシン、アミノプロピルシラン、カルボキシシラン、ヒドロゲルおよびポリマーブラシ、例えば官能化アルキルチオールの自己集合性単分子層のような官能性ポリマーによって官能化したガラス、ケイ素、酸化ケイ素、金属および金属酸化物から製造し得る。
ある種の実施態様においては、金コーティーング基体を使用するのが好ましくあり得る。細胞類、とりわけ赤血球の蛍光は、金コーティーングしていない基体と比較して、金コーティーング基体上で増大し得る。理論によって拘束するつもりはないが、このことは、金フィルムが示す特定の光学特性に関して説明し得る。金表面の7nm以内では、非照射エネルギー移動が励起フルオロフォアと表面間で生じ、この性質を使用して“分子ビーコン”の設計においてうまく作用させている(Du et al., J. Am. Chem. Soc., 2003, 125, 4012-4013)。このエネルギー移動は、発光の失活および同時のスポットに関連する蛍光シグナルの低下をもたらす。赤血球はおよそ直径で6〜8μm、深さで1μmであるので、細胞容量の99%はこの領域外にあり、シグナルは失活しないことを意味する。しかしながら、金スライド上にスポット付けした赤血球の蛍光をエポキシシランスライド上にスポット付けした赤血球の蛍光と比較した場合、金スライド上の赤血球蛍光の方が高い。このことは、貴金属フィルムのもう1つの光学的性質、即ち、表面上でエバネッセント場を形成する能力によって説明し得る。エバネッセント波は、表面から数百ナノメートル延びる非伝播性光波である。この場でのフルオロフォアの位置付けにより、この場から発出された光の強度は増強される。エバネッセント波の出力はレーザーが金表面を直撃する角度に依存するが、格子パターンをプリントしたスライドを使用して証明されているように、最適化されていないスキャナーを使用した場合でさえ、依然として幾分かの増強はあるようである(Neuschafer, D., Budach, W., Wanke, C., Chibout, S.-D., Biosens. Bioelectronics 2003, 18, 489-497)。表面限定光波による赤血球の励起によって生じた蛍光増強は、エポキシ-シランコーティーングフィルム上よりも高い強度の光を発出させる金上の血液スポットからのシグナルを発生させることである。このことは、マイクロアレー表面として金を使用する有意な利点である。この場合も理論によって拘束するものではないが、本発明者等は、蛍光失活とシグナルのエバネッセント増強間の差異は距離依存によって生じるので、金は、アッセイ範囲において作用する好ましい表面であると考えている。金は、自己集合性単分子層調製のための良く確立された方法 (Datwani, S.S., Vijayendran, R.A., Johnson, E., Biondi, S.A., Langmuir 2004, 20, 4970-4976)を使用して容易に官能化し得、フルオロフォアと金表面間の距離を、例えば、アルキル鎖の長さによってチューニングし得ることを意味し (Imahori, H. Norieda, H., Nishimura, Y., Yamazaki, I., Higuchi, J., Kato, N., Motohiro, T., Yamada, H., Tamaki, K., Arimura, M., Sakata, Y., J. Phys, Chem. B. 2000, 104, 1253-1260)、表面化学は末端基の選択によって容易に制御し得る。この方法は、アッセイにおいて使用する抗体を、赤血球が失活されていないエバネッセント場内で結合するように位置付けし得る。この方法の十分な利益を得るためには、金の表面粗面性を最適化する必要があり得る;何故ならば、それによって増強性が改良され、マイクロアレースキャナーの形状はプラズモン共鳴角と整合させねばならないからである。
アレーは、平坦または球形のような、読出し得る任意の形状であり得る。好ましい基体は、膜、フィルター、チップ、スライド、ウェーハ、繊維、磁性または非磁性ビーズ、ゲル、チューブ、プレート、ポリマー、微粒子および毛管のような任意の適切な硬質または半硬質支持体である。基体は、抗体を結合させる、ウェル、トレンチ、ピン、チャネルおよび孔のような種々の表面形状を有し得る。蛍光検出を改良するための好ましい基体表面形状は、WO02/059583号およびWO03/023377号に記載されている。ある種の実施態様においては、基体は、好ましくは、光学的に透明である。
一般に、本発明の“抗体チップ”は、50〜1000μmのスポットサイズおよびスライド当り10000個までの抗体スポットを有する、50〜100mm(例えば、75mm)×15〜50mm(例えば、26mm)のような小平坦基体を含み得る。通常、各抗体は、既知の方法を使用して、基体にスポット付け、プリンティングまたは他の方法で結合させ得る;例えば、Michael J. Heller, Annual Review of Biomedical Engineering, 2002 Vol. 4: 129-153. DNA Microarray Technology: Devices, Systems and Applications;Angenendt, P.; Glokler, J.; Murpy, D.; Lehrach, H.; Cahill, D.J. Anal. Biochem., 2002, 309, 252-260;Angendt, P.; Glokler, J.; Sobek, J.; Lehrach, H.; Cahill, D. J. Chromatogr. A, 2003 100, 997-104を参照されたい。典型的なスポットは、直径で1mm未満、例えば、直径で500μmまたは100μm未満である。この方法において、10〜1000個の抗体スポットを、必要に応じて、1個のアレー内に付与し得る。
また、本発明の“抗体チップ”は、1以上のサンプルを試験するのに使用し得る。この方法においては、各チップは、各サンプルが混合しないような形で別々のサンプルを各アレーと接触せしめる方法で配列させた、基体表面上の複数の別々のアレーを含み得る。例えば、各アレーは、異なる各サンプルが互いに接触するのを阻止するように設計した壁、背部、堤、疎水性領域等によって結合させ得る。
血液サンプル中に存在し得る抗原は、上記結合抗体と、10秒〜数時間、例えば、1分〜60分のような時間に亘って特異反応させる。典型的には、この反応は、室温で実施し得るが、例えば、37℃で実施してもよい。
未結合物質の除去は、例えば、基体表面を水または塩水のような溶液で洗浄することにより、空気を基体表面全体に亘って吹き付けるかまたは吸引することにより、或いは遠心分離または振動を使用して未結合物質を基体表面から払拭することにより達成し得る。さらにまた、抗体を結合させる限定領域以外の基体領域は、抗体と接触しない細胞が基体を通り抜け、それによって容易に取り除かれるように、試験するサンプル由来の細胞に対し多孔質であり得る。
直接検出は、基体表面を照射し、抗体を結合させている基体領域中に存在し得る蛍光を検出することによって実施する。驚くべきことに、本発明者等は、赤血球およびマクロファージのような他の真核細胞が、検出において使用する光に対して短い波長の光で照射したときに、蛍光を発することを観察した。例えば、赤血球を波長約420nm、488nm、543nmまたは580nmの光で照射または励起し、それより長い波長において、例えば、488nmで励起した場合には530nmで或いは543nmで励起した場合には570〜585nmで発光を検出し得る。
従って、いずれの赤血球も基体表面に結合させた抗体に結合する場合、その赤血球は、蛍光シグナルによって検出し得る。基体上の各特異性抗体の位置を知ることによって、どの抗原が試験する赤血球の表面上に存在するかを同定し、従って、試験する血液サンプルの血液型を同定することができる。
当該技術において開示されている幾つかの他の方法と異なり、本発明方法の結果は、目視によって検出することを意図していない。その主たる理由は、人為的ミスを最小限にするおよび/またはヒトの目によって識別し得るよりも概して低いレベル(即ち、識別し得るよりも小さい特徴)での検出を可能にすることである。即ち、蛍光は、いずれも当該技術において既知の適切な光検出器によって検出する。
典型的には、分光光度計、商業的に入手可能なマイクロアレースキャナー等を使用して、抗体を結合させているアレー領域を第1の波長で照射し、上記抗体に結合する細胞の結果としてのあり得る蛍光を第2の長めの波長で検出し得る。
さらにまた、適切な電子技術およびソフトウェアを使用して、装置は、いずれも、基体表面上の特異性抗体の存在および位置を知り且つこれを発生した蛍光シグナルと相関させて特定の血液型を試験器に判定させ、同定させ得るようにプログラミングし得る。さらに、統計用ソフトウェアを、基体上に付与した抗体の各種繰返しおよび/または希釈からの結果を組合せて定式化するように含ませ得る。この方法において、複数の特異性抗体スポットから得られた蛍光シグナルを一緒に要因分析し、統計的に有意な結果を試験器に表示し得る。
さらなる局面においては、下記の工程を含むことを特徴とする、特定の細胞表面抗原が細胞サンプル中に存在するかどうかを判定する方法を提供する:
a) 試験すべき細胞を含むサンプルを調製する工程;
b) 上記細胞を、結合させた1種以上の抗体を含む基体と接触させる工程(上記抗体は、細胞上に存在し得る細胞表面抗原のような特異性細胞抗原に特異的に結合し得る);
c) 上記サンプル中に存在し得る細胞抗原を上記結合抗体と特異的に反応せしめる工程;
d) 存在し得る未結合細胞および/または他の物質を、少なくとも上記抗体を結合させている基体領域から実質的に除去する工程;
e) 上記抗体に結合させた存在し得る細胞を直接検出して、上記細胞表面抗原が上記細胞上に存在するかどうかを判定する工程。
適切な細胞としては、単球/マクロファージ、B細胞、T細胞、樹状細胞、NK細胞、幹細胞、並びに細菌、真菌および寄生生物のような微生物があり得る。検出すべき抗原としては、例えば、がん、炎症または異常(abherant)免疫病理物において観察されるような異常増殖および/または凝集を示す細胞上に発現し得るタンパク質類があり得る。即ち、本発明の方法は、がん、炎症症状または免疫病理物の診断および/またはそのような疾患の進行または治療のモニタリングにおいて使用し得る。
(実施例)
以下、本発明を、実施例によってまた添付図面を参照してさらに説明する。
(実施例1:アレーの製造)
エポキシシランコーティーングスライドを、Erie Scientific社からの標準ガラス顕微鏡スライドを使用して作成した。各スライドを、水酸化ナトリウム 105g、水 420mlおよびエタノール 630mlを含む苛性エタノール溶液中で、撹拌しながら2時間清浄化した。その後、各スライドを脱イオン水中で2回洗浄し、Eppendorf 5810R遠心機内で1分間1000rpmにて遠心分離して乾燥させた。次いで、各スライドを、グリシドキシプロピルトリエトキシシラン溶液(95:1のエタノール/水中1%(容量/容量))中に絶えず攪拌しながら1時間置いた。エタノール中で2回洗浄後、各スライドを、オーブン内で、15分間383Kに加熱した。冷却後、各スライドを乾燥させた環境内に保った。使用する場合、他のスライドタイプは、供給元から入手した。Erie Scientific社またはSsens BV社からの金スライド、Schott社またはFull Moon社からのヒドロゲルスライド。
抗体を、これらのスライド上に、Biorobotics社からのMicrogrid IIスポッター上で700または200μmのいずれかの固形ピンを使用して付着させた。プリンティング温度は291±1Kであり、≧30%濕度であった。各抗体は、4つの複製として存在した。
プリンティング後、各アレーをスライドボックス内で保存し、窒素下に密封した。使用しない間、各アレーは、278Kで保存した。
抗体は、全てモノクローナルハイブリドーマ細胞系に由来する。各細胞系は、標準プロトコールに従い、自家調製した。各株化細胞を液体窒素中で凍結させた各アリコートで保存した。必要なときに、各アリコートを、ウシ胎仔血清を含有するDMEM/F12培地中に無菌的に解凍した。細胞はおよそ24時間毎に倍増し、培養物は、所望の容量に達するまで上記の培地を使用して膨張させる。この時間中、条件を各細胞系に対して最適の条件に維持する(O2、CO2、pH、温度)。所望容量に達した時点で、細胞を、細胞生存率が30%よりも低く低下するまで最適条件に維持する。その後、抗体を接線流動濾過により採集して培養物から細胞片を除去する。採集した物質を、接線流動濾過によって1/5容量まで規定通り濃縮する。解凍から物質の採集まで(ファーメンター内でおよそ100L増殖)、時間スケールは平均4週間である。各抗体は、ゲル濾過またはアフィニティー捕捉法のいずれかによって精製した。抗体の特異性および力価の双方をアッセイするには、標準の血清学的血球凝集法を使用する。この方法は、赤血球懸濁液を抗体に加え、目視し得る凝集(血球凝集)について観察することを含む。血球凝集の存在または不存在を使用して特異性を判断する。力価を得るためには、同じ原理を使用するが、この場合、抗体は倍々希釈を受け、その後赤血球により試験する。力価の終点を使用して力価を説明する。
各抗体は、下記の表に示すような確立された特異性に基づき選択した。各抗体をクロマトグラフィーによって精製したところ、その溶液相凝集特性とマイクロアレー反応性は、相関していた(表1)。
各抗体は、チップ当り4通りの異なる希釈率で典型的にプリンティングした。
Figure 0004834075
(実施例2:マイクロアレー試験)
使用前に、アレーをウシ血清アルブミン(BSA)中でブロッキングした;このブロッキングは、アレー表面への非特異結合を低減させると一般にみなされている。
ブロッキングするために、各スライドを、1%のウシ血清(BSA)および0.1%のTween 20を含有するリン酸緩衝生理食塩水(PBS) pH 7.0中で、激しく10回浸漬することによって簡単に洗浄した。その後、各スライドを、1%のBSAを含有するPBS pH 7.0の新鮮容器中に、絶えず混合しながら室温で1時間置いた。
各スライドをPBS pH 7.0中で簡単に洗浄し(10回浸漬)、Eppendorf 5810R遠心機内で1分間1000rpmにて遠心分離して乾燥させた。
各血液サンプルを、アレー上で、Schleicher and Schuell社からのハイブリッド化用チャンバー(おおよその容量:450μl)を使用してインキュベートした。血液サンプルは、アレー上で、絶えず振動させながら室温で1時間インキュベートした。インキュベーション後、ハイブリッド化用チャンバーを取除き、各スライドを、PBSと1% Tween 20との混合物中で、激しく10回浸漬することによって洗浄した。その後、各スライドを脱イオン水中で2回洗浄し、Eppendorf 5810R遠心機内で1分間1000rpmにて遠心分離して乾燥させた。
スキャニングは、Packard Biochip Technologies社からのScanarray 5000共焦点マイクロアレースキャナーを使用して実施した。各アレーにおいて、5回のスキャンを、一貫したpmt設定および増分的に上昇するレーザー出力設定を使用して行った。各アレーを、Quantarrayソフトウェアを使用して分析した。各スライドの5回のスキャンから、直線範囲に関しての最適スキャンを、比較スキャタープロット分析に基づき選択した。
シグナル対ノイズ比(S/N)を、各抗体スポットにおいて算出した。ノイズ量は、各スライドにおいて、平均蛍光強度+PBSスポット(陰性対照、細胞が特異的に結合しないことによる)の2つの標準偏差を採用することによって判定した。その後、シグナル対ノイズ比を、各スポットの蛍光強度をノイズで割ることによって算出した。各群の複製スポットにおいて、中央値を得た。
結果
エポキシシラン表面に結合させた抗体アレーを使用してのマイクロアレー試験は、多重血液型判定が一般的なA、BおよびO血液型間で識別し得ることを証明していた。図1(a〜c)は、シグナル対ノイズ比として示した抗体反応性パターンが、精製ラベル化赤血球を使用したとき、これらの血液型の各々において如何に異なるかを示している(尺度の違いに注目されたい)。
精製しラベル化した細胞を使用してマイクロアレー上で血液を型判定するには、幾つかのサンプル調製および誘導体化工程を必要とする。この手順を簡素化するために、本発明者等は、全血を型判定し、従って、幾つかの血液前処理工程を整理することを試みた。本発明者等は、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)を使用して全血をラベル化し、その後、これを、蛍光ラベル化赤血球が抗体スポットに結合させた場合に定量し得るであろう期待でもってアレー上でインキュベートすることを試みた。赤血球はスポットに明らかに結合し目視可能であったが、FITC設定を使用してスキャンしたとき、スポット間の背景に由来する蛍光は、各スポットからの特異的シグナルを圧倒するほど強かった。
このことは、おそらく、血液プロテオームの構成を考慮することによって説明し得る。ヒト血清プロテオームの約40%はヒト血清アルブミンであり、これは、FITCがタンパク質の全てを非特異的にラベル化するので、赤血球と同時に蛍光ラベル化される。HASは多くのタンパク質に非特異結合することが知られており、そのような高濃度においては、比較的弱い相互作用は、抗体スポット間の高背景に起因し得る。全血型判定におけるこの問題を回避するために、本発明者等は、赤血球固有の蛍光によって生じる蛍光シグナルが上記結合反応を定量するのに十分であるかどうかを探索した。
図2は、抗体アレーのラベル化赤血球、全血、PBSによる1:5希釈全血およびPBSによる1:10希釈全血との反応性を示すグラフである。このグラフから、反応性パターンはラベル化細胞と全血において同じであるが、シグナル強度は処理によって変動していることを理解し得る。また、全ての場合においてそのことを理解し得るとすれば、シグナル対ノイズ比は、A、BおよびO型血液間の識別を可能にするのに十分に高い。A型細胞においては、1:5希釈血液が最高のS/N比を有するようであるが、B型においては、無希釈全血が最高S/Nを有する。
(実施例3:スキャニング条件の最適化)
赤血球は、図3に示すような吸収スペクトルを有する。
この吸収スペクトルは、典型的に、天然赤血球において予期されるようなオキシ-ヘモグロビンのものである。本発明者等は、ヘモグロビン種は赤血球の蛍光に関与していると元々考えていたので、励起波長を図3に示す吸収スペクトルに同調させることによって蛍光シグナルを最大化することを試みた。その初期の試験においては、フルオレセインラベル化細胞を使用し、フルオレセインに対するスキャナー設定を使用した(励起488nm、発光530nm)。無ラベル化赤血球は420、540および580nmで強力に吸収するので、本発明者等は、これらの波長の1つが励起させたときに最強の蛍光を与えることを期待した。420nmでのピークが最強の吸光度を有するが、市販のマイクロアレースキャナーはこの波長で励起し得るレーザーを有していないので、利用し得る最低の励起は488nmであった。本発明者等は、この設定におけるシグナル対ノイズ比を、下記の表2に詳述するような543nmで励起する3通りの他の設定(吸光度ピークに近い)と比較した。
Figure 0004834075
これらの設定を使用して得られたシグナル対ノイズ比を図4に示す。スキャニング後、488/1スキャンは繰返して、確実に蛍光の有害な脱色を制御し得るようにした。
2回の488nmスキャンからのS/N間に僅かな変動はあるものの、共に543nmでの励起を使用した設定よりも高いことを理解し得る。この理由は、高エネルギー(低波長)光ほど、細胞壁および他の成分並びにヘモグロビンからの自己蛍光をより多く励起し、従って、より高い全体的シグナルを与えることであり得る。しかしながら、これらの細胞成分は細胞に対し特異性であり、スポット間の背景領域に対しては特異性ではないので、最良のシグナル対ノイズは、488nm励起スキャナー設定を使用して観察されている。
(実施例4:全血型判定のためのタンパク質マイクロチップ法のさらなる評価)
試験要約:総計で67枚の金マイクロアレースライド(Ssens BV)に、AおよびB血液型抗原に対する特異性抗体をプリントした(それぞれ、LA2-SF、アレー毎に159個の別々のスポット;LB2、アレー毎に224個の別々のスポット)。総計で67の全血サンプル(A = 26、B = 8、O = 33)をドナーから入手し、ドナーの事前同意の下に使用し、倫理承認も取得した。個々の血液サンプルを燐酸緩衝生理食塩水中で1/40希釈し、各アレーに添加し、室温で5分間隔にて規則的に振動させながら1時間インキュベートした。
各スライドを、Packard Biochip Technologies社からのScanArray 5000共焦点マイクロアレースキャナーによりスキャンした。各アレーにおいて、5回のスキャンを、一貫したPMT設定および増分的に上昇するレーザー出力設定を使用して行った。マイクロアレー画像を、Quantarrayソフトウェアにより、定円法を使用し、背景蛍光をスポット値から差引くこと(シグナル−背景)によって解析した。各スライドの5回のスキャンから、直線範囲に関しての最適スキャンを、比較スキャタープロット解析に基づき選択した(Forster, Roy & Ghazal, 2003 Journal of Endocrimology. 178: 195-204)。
各複製スポットにおけるシグナル−背景値を得、各プローブにおけるこれらの値の中央値を上記比較解析において使用した。指数スコアは各アレーにおいて取得し、LA2-SFプローブにおけるシグナル−背景中央値をLB2プローブにおける中央値で割って上記2通りの応答における比率値を得た。受信者操作者特性(ROC)曲線(感度対(1-特異度))を使用して閾値を得た(図5参照)。
ROC曲線は、派生LB2/LA2-SF比がAおよびB血液型間で良好な識別能力を有することを示していた。さらなるROC曲線を作成して、B血液型、O対A血液型およびO対B血液型における閾値を得た;これらのROC曲線各々の下の領域を下記の表3に示す。
Figure 0004834075
その後、これらの閾値を使用して各アレーにおける指数スコア値に基づく血液型を振り分けた(下記の表4参照)。
Figure 0004834075
これらの閾値に基づき、67枚のアレーの各々を、個々の血液サンプル起源の事前知識なしで、血液型に振り分けた。‘判定有り’または‘判定無し’のいずれかの応答を、上記の閾値に基づく可能性ある血液型の各々において各アレーに振分けた。正確に予測したサンプルは、正しい血液型のみにおいて正確な‘判定’を受けたサンプルであり;一方、不正確に予測したサンプルは、正しい血液型において‘判定無し’を、正しくない血液型において‘判定’を受けたサンプルであった(下記の表5参照)。このデータは、各血液型について正確にまたは不正確に予測した個々の血液サンプル数を表すものとしてグラフで示している(図6参照)。
Figure 0004834075
抗体群のマイクロアレーとの蛍光ラベル化赤血球の反応性プロフィールを示す:a) A型細胞;b) B型細胞;c) O型細胞。 アレー系型判定試験において使用する各血液サンプルの比較を示す:a) A型;b) B型;c) O型。 赤血球の吸収スペクトルを示す。 無ラベル血液型判定マイクロアレーの走査プロトコールの比較を示す(表2参照):a) 488/1、b) 543/1、c) 543/2、。 無ラベル血液型判定マイクロアレーの走査プロトコールの比較を示す(表2参照):d) 543/3、e) 488/1。 感度対(1-特異度)の受信者操作者特性(ROC)曲線を示す。図示した例は、B血液型サンプル(偽陽性)に対するA血液型サンプル(真の陽性)の指数スコアを有する。 全血を型判定するタンパク質マイクロチップ法の評価を示す。

Claims (21)

  1. 下記の工程を含むことを特徴とする、血液サンプルの血液型の判定方法:
    a) 赤血球を含む血液サンプルを、結合させた1種以上の結合剤を含む基体を含む装置に供与する工程であって、前記結合剤は、血液サンプル中に存在し得る特異性赤血球型抗原に特異的に結合し得る、工程;
    b) 血液サンプル中に存在し得る赤血球抗原を前記の結合させた結合剤と特異的に反応せしめる工程;
    c) 存在し得る未結合物質を、少なくとも前記結合剤を結合させている基体領域から実質的に除去または低減させる工程;および、
    d) 前記結合剤に結合させた存在し得る抗原を直接検出して対象者の血液型を判定する工程であって、前記検出を、結合させた赤血球を第1波長の光に曝露し、より長波長の第2波長の蛍光を検出することによって行う工程。
  2. 判定すべき前記血液型抗原が、ABOおよび/またはD (Rh)方式に由来する、請求項1記載の方法。
  3. 判定すべき前記血液抗原が、ケル、ダッフィー、ルイス、キッド、および適切な特異性試薬系を使用して検出可能な任意の他の血液型抗原に由来する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記結合剤が、検出すべき前記抗原(1種以上)に対して特異性の抗体または抗体フラグメントである、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 赤血球抗原が前記結合剤に結合し得るのを確実にするための陽性対照の使用をさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
  6. 前記結合剤を、アレーの形の基体に結合させる、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
  7. 各特異性結合剤を多数回の希釈で調製して、当該検出方法を実施するときに生じ得る偽陽性または偽陰性反応を最小限にする、請求項1〜6のいずれか1項記載の方法。
  8. 前記基体を、裸の或いはグリシドキシプロピルトリエトキシシラン、ポリ-l-リシン、アミノプロピルシラン、カルボキシシラン、ヒドロゲルおよびポリマーブラシの、例えば官能化アルキルチオールの自己集合性単分子層のような官能性ポリマーによって官能化したガラス、ケイ素、酸化ケイ素、金属および金属酸化物から製造する、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。
  9. 前記基体が、金コーティーング基体である、請求項1〜8のいずれか1項記載の方法。
  10. 金を官能化して、前記結合剤が金に結合し得るようにする、請求項9記載の方法。
  11. 前記官能化により、金表面と存在し得る結合赤血球との間の距離を制御し得るようにする、請求項10記載の方法。
  12. 前記アレーを、平坦または球形基体上に形成させる、請求項6〜11のいずれか1項記載の方法。
  13. 前記基体が、膜、フィルター、チップ、スライド、ウェーハ、繊維、磁性または非磁性ビーズ、ゲル、チューブ、プレート、ポリマー、微粒子および毛管からなる群より選ばれる硬質または半硬質支持体である、請求項1〜12のいずれか1項記載の方法。
  14. 前記基体が、改質表面構造を含む、請求項13記載の方法。
  15. 前記結合剤を、前記基体に、スポット付け、またはプリンティングる、請求項1〜14のいずれか1項記載の方法。
  16. 前記基体が、基体表面上に、別々のサンプルを各サンプルが混合しないような形で且つ2以上のサンプルを試験し得るように各アレーと接触させることができる形で配列させた複数の別々のアレーを含む、請求項1〜15のいずれか1項記載の方法。
  17. 未結合物質を、基体表面を洗浄することにより、空気を基体表面全体に亘って吹き付けるかまたは吸引することにより、或いは遠心分離または振動を使用して未結合物質を基体表面から払拭することにより除去する、請求項1〜16のいずれか1項記載の方法。
  18. 赤血球を、波長約420nm、488nm、543nmまたは580nmの光で照射または励起し、より長い波長において発光を検出する、請求項1〜17のいずれか1項記載の方法。
  19. 赤血球を488nmで照射または励起して、検出を530nmで実施するか;或いは543nmで照射または励起して、検出を570〜585nmで実施する、請求項18記載の方法。
  20. あり得る蛍光を、光検出器によって検出する、請求項18または19記載の方法。
  21. 統計用ソフトウェアを使用して、結果を試験器に表示/提示する前に、各希釈からの結果を組合せて定式化する、請求項〜20のいずれか1項記載の方法。
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