JP5050058B2 - 血液型の判定 - Google Patents

血液型の判定 Download PDF

Info

Publication number
JP5050058B2
JP5050058B2 JP2009528779A JP2009528779A JP5050058B2 JP 5050058 B2 JP5050058 B2 JP 5050058B2 JP 2009528779 A JP2009528779 A JP 2009528779A JP 2009528779 A JP2009528779 A JP 2009528779A JP 5050058 B2 JP5050058 B2 JP 5050058B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
antibody
red blood
blood cells
microarray
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009528779A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010504513A (ja
Inventor
ロブ,ジェニン,エス.
ノールズ,リンダ,ケイ.
ペトリック,ジュラージ
Original Assignee
アルバ・バイオサイエンス・リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アルバ・バイオサイエンス・リミテッド filed Critical アルバ・バイオサイエンス・リミテッド
Publication of JP2010504513A publication Critical patent/JP2010504513A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5050058B2 publication Critical patent/JP5050058B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/80Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving blood groups or blood types or red blood cells

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Surgical Instruments (AREA)
  • Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)

Description

本発明は血液型の判定に係り、より具体的には、赤血球の表面に存在する特定の抗体によって特徴づけられる特定の表現型の検出に関する。
直接クームスにおける試験(直接抗グロブリン試験、DAT、DAGTとも呼ばれる)は、生体内赤血球(RBC)表面の抗原に、抗体または補体因子が結合したか否かを調べるために用いられる。このような抗体の結合は、免疫メカニズムが患者自身の赤血球を攻撃することによって起こる様々な疾病と関連している。このメカニズムは、自己免疫、同種免疫、または薬物惹起性免疫といった免疫介在メカニズムである。より具体的には、これらの疾病には、以下のものが含まれる。
同種免在性溶血性疾患の例として:
新生児溶血性疾患(HDN、または胎児赤芽球症とも呼ばれる)
抗D抗体による新生児溶血性疾患(Rh血液型不適合とも呼ばれる)
ABO式血液型不適合による新生児溶血性疾患
抗K(ケル)による新生児溶血性疾患
抗C抗体による新生児溶血性疾患
他の血液型不適合(Rhc、Rhe、RhE、Kid、Duffy、MN、Pその他)
同種溶血性輸血反応
自己免疫性溶血性疾患の例として:
温式抗体自己免疫性溶血性貧血
特発性溶血性貧血
全身性エリテマトーデス
エバンス症候群(抗血小板抗体および溶血抗体)
寒冷抗体自己免疫性溶血性貧血
特発性寒冷血球凝集素症
感染性単核球症
発作性寒冷血色素尿症(希)
薬剤惹起性免疫性溶血性貧血
−メチルドーパ型
−ペニシリン型(高用量)
補体系は、血液中の多数の小タンパク質からなり、それらは抗原−抗体相互作用と協同して標的細胞を破壊する。補体系は、20種類以上のタンパク質およびタンパク小片で構成される。
従来的に、直接抗グロブリン試験(DAT)は、試験管内における凝集試験として行われてきた。最近では、凝集マイクロプレートやゲル技術も用いられるようになってきているが、DAT試験は依然として煩雑なところがあり、結果の自動解読に問題を生じる場合がある。
より最近では、非凝集式タンパク質マイクロアレイを用いて、ABO式の血液型判定を行うことが可能であることが発見された。これは、固定化した抗体に赤血球表面の抗原を結合させ、そのようにして固定化された赤血球の存在を検出するものである(J S Robbその他、2006)。さらに、抗体マイクロアレイ技術は、細胞表面に複数混在する抗原を検出することにより、赤血球の表現型検査にも利用できることが分かった(C J Campbellその他、2006)。これらの抗原には、明確に現れる傾向にあり、アクセスしやすい糖質抗原、および、膜貫通タンパクのエピトープであり、従って細胞表面に近接して埋没・維持されるペプチド抗原の両者があるが、適切に抗体を選択することにより、これらを識別することに成功したのである。
米国特許第4,376,110号 米国特許第4,816,567号 米国特許第4,946,778号 米国特許第5,225,539号 WO02/059583号 WO03/023377号
1975, Nature 256: 495-497 Kosbor et al., 1983, Immunology Today 4: 72 ; Cole et al., 1983, Proc. Natl. Acad. Sci.U.S.A. 80: 2026-2030 Cole et al., 1985, Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy, Alan R. Lise, Inc., pp.77-96 Morrison et al., 1984, Proc. Natl. Acad. Sci., 81: 6851-6855; Neuberger et al., 1984, Nature, 312: 604-608; Takeda et al., 1985, Nature, 314: 4520454 Ward et al., 1989, Nature 334: 544-546 Du et al., J. Am. Chem. Soc., 2003, 125, 4012-4013 Neuschafer, D., Budach, W., Wanke, C., Chibout, S.-D., Biosens. Bioelectronics 2003, 18, 489-497 Datwani, S.S., Vijayendran, R.A., Johnson, E., Biondi, S.A., Langmuir 2004, 20, 4970-4976 Imahori, H. Norieda, H., Nishimura, Y., Yamazaki, I., Higuchi, J., Kato, N., Motohiro, T., Yamada, H., Tamaki, K., Arimura, M., Sakata, Y., J. Phys, Chem. B. 2000, 104, 1253-1260 Michael J. Heller, Annual Review of Biomedical Engineering, 2002 Vol. 4: 129-153、DNA Microarray Technology: Devices, Systems and Applications、Angenendt, P.; Glokler, J.; Murpy, D.; Lehrach, H.; Cahill, D.J. Anal. Biochem., 2002, 309, 252-260;Angendt, P.; Glokler, J.; Sobek, J.; Lehrach, H.; Cahill, D. J. Chromatogr. A, 2003 100, 997-104 Robb.J.S., Roy D.J., Ghazal P., Allan J., Petrik J. 共著"Development of non-agglutination midroarray blood groupint"Transfusion Medicine. 16, 119-129 Campbell C.J., O'Looney N., Chong Kwan M., Robb J.S., Ross A.J., Beattie J.S., Pertrik J., Ghazal P. 共著"Cell Interaction Microarray for Blood Phenotyping"Analytical Chemistry. 78, 1930-1938
そして今、われわれは、次のような驚くべき発見をした。すなわち、抗体および/または補体(タンパク質)で被覆された赤血球は、必要とされる血液処理に耐えうるものであり、前記抗体および/または補体で「感作」され続け(すなわち、被覆され続け)、したがって、マイクロアレイ技術を用いて、赤血球の表面に存在する抗体および/または補体を検出することが可能となり、これにより、より効率的で、従来のDAT試験を効果的に代替する試験を提供することができ、さらにこの試験は、その他の重要な血液処理検査(赤血球表面上に発現する複数抗原の血液表現型判定検査を含む))とともに、単一のマイクロアレイで行うことが可能だ、ということである。
このように、本発明の第1の態様は、免疫メカニズムが被験者自身の赤血球を攻撃することによって起こる疾病であって、前記赤血球と結合した1つ以上の特徴的な抗体/補体因子によって特徴づけられる疾病の検出に用いるのに適した血液検査方法を提供するものであり、この方法は、次のステップからなる:
様々な前記特徴的抗体/補体因子と特異的に結合する多数の結合剤を、基板上のあらかじめ定めた位置に個別に固定したマイクロアレイを提供し、
前記マイクロアレイに、被験者から採取した血液サンプルを接触させ、
前記結合剤を固定した1つ以上の領域から、非結合の赤血球を実質的に全て除去し、
前記マイクロアレイと結合した赤血球(前記特徴的抗体を介して)の存在を検出し、
これにより、特徴的抗体/補体因子が被験者の赤血球と結合したかどうかを判断する。
抗体の結合にタンパク質マイクロアレイを使用することは、すでに周知ではあるものの、特徴的抗体と結合した赤血球が、こうした赤血球を検出するために必要な更なる処理にも耐えうるものであり、依然としてマイクロアレイに付着し続け、ここに係留しているというのは、驚くべきことである。なお、更なる処理には、非結合物質を除去し、非特異的結合を減じるためのマイクロアレイの洗浄や、スキャンを行うための乾燥が含まれる。
本発明のもう1つの態様は、免疫メカニズムが被験者自身の赤血球を攻撃することにより起こる疾病であって、前記赤血球と結合した1つ以上の特徴的な抗体/補体因子によって特徴づけられる疾病の検出に用いるのに適したタンパク質マイクロアレイ提供するものであり、このタンパク質マイクロアレイは、その基板上のあらかじめ定めた位置に、様々な前記特徴的な抗体/補体因子と特異的に結合する多数の結合剤を、個別的に固定している。
単一の試験システム上で、同時に、多数の個別的プローブを用いる本発明の新しいDAGT試験によれば、血液型検査、表現型検査およびDAGTの一体化が容易となる。また、赤血球を被覆する様々な特徴的抗体および/または補体因子を、同定/差別化することが可能となるため、血液検査手続きの効率および効果が向上する。これにより、赤血球の被覆について臨床的意義を決定するために要する時間を、最小限に短縮することが可能となる。
図1は、天然のOR1r、およびIgGで感作したOR1rの、各プローブにおけるS/Nを、異なるpHにつき示す。 図2は、IgG坑D(LHM169/80)で感作したR1R2の、各プローブにおけるS/Nを、異なる希釈において示す。 図3は、IgG坑D(LHM77/64)で感作した細胞の各プローブにおけるS/Nを、異なるヘマトクリット値において示す。
一般に、適切な結合剤は、検出しようとする特徴的な抗体または補体因子に対して特異的な抗体または抗体フラグメントからなる。しかしながら、特異的反応を示すその他の結合剤(たとえば、抗体を模倣する小分子、核酸リガンド、前記抗原と結合可能な他の細胞由来のレセプタなど)を使用することも可能である。また、レクチン類も使用できる。ここでは、説明の簡潔性という観点から、抗体について記述するが、これに限定して解釈されるべきではない。
マイクロアレイ上に固定化される結合剤は、標的となる特徴的な抗体のアイデンティティーに即して選択することが好ましい。一般的に、結合剤は、従来的なDAT試験で使用されているもの、たとえば、少なくとも抗IgG1 、抗IgG3、および抗補体(C3)などを使用する。好ましくは、さらに多特異性抗血清(抗IgG)を含める。また、抗IgG2や、抗IgG4を含めると、いっそう好ましい。必要に応じて、その他の抗体(たとえば、抗L鎖λ、抗L鎖κなど)を含めることもできる。
基板上に結合させる抗体は、ポリクローナルまたはノクローナルである。ポリクローナル抗体は、抗原または抗原の機能的誘導体で免疫した動物の血清に由来する、不均一な抗体分子集団である。ポリクローナル抗体を産生するためには、たとえば、ウサギ、ヒツジ、ブタなどの宿主動物に、特異的抗原(任意的に、アジュバントを加えてもよい)を注射して免疫する。モノクローナル抗体は、特定の抗原に対する抗体の均質集団であり、連続細胞株の培養により抗体分子を産生するいずれの技術によっても、得ることができる。これらの技術には、たとえば、KohlerおよびMilsteinのハイブリドーマ技術(1975, Nature 256: 495-497 および米国特許4,376,110号)、ヒトB細胞ハイブリドーマ技術(Kosbor et al., 1983, Immunology Today 4: 72 ; Cole et al., 1983, Proc. Natl. Acad. Sci.U.S.A. 80: 2026-2030)、EBVハイブリドーマ技術(Cole et al., 1985, Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy, Alan R. Lise, Inc., pp.77-96)などが含まれるが、これらには限定されない。
これらの抗体は、IgG、IgM、IgE、IgA、IgDのいずれの免疫グロブリンクラスであってもよく、またこれらのサブクラスのいずれであってもよい。本発明のmAbを産生するハイブリドーマは、生体外でも生体内でも培養可能である。高力価のmAbを生体内で産生する方法が、目下のところ、好ましい産生方法である。
さらに、適切な抗原特異性を有するマウス抗体分子由来の遺伝子を、適切な生物学的活性のヒト抗体分子の遺伝子に接合することにより、キメラ抗体を産生する技術(Morrison et al., 1984, Proc. Natl. Acad. Sci., 81: 6851-6855; Neuberger et al., 1984, Nature, 312: 604-608; Takeda et al., 1985, Nature, 314: 4520454; 米国特許第4,816,567号)を用いることも可能である。キメラ抗体は、部分部分が異なる動物種に由来する分子であり、たとえば、マウスmAb由来の可変領域と、ヒト免疫グロブリン定常部とを有するものなどがある。
代替的に、単鎖抗体を産生する技術(米国特許4,946,778号、 Ward et al., 1989, Nature 334: 544-546))や、ヒト化モノクローナル抗体を作る技術(米国特許5,225,539号)を使用することも可能である。特異的エピトープを認識する抗体フラグメントは、周知の技術により産生できる。これらのフラグメントには、たとえば、抗体分子のペプシン消化によって得られるF(ab’)2フラグメント、F(ab’)2のジスルフィド結合を分解することにより得られるFabフラグメントなどが含まれるが、これらには限定されない。代替的に、Fabの発現ライブラリーを構築して、所望の特異性を有するモノクローナルFabフラグメントを、迅速かつ容易に同定できるようにすることも可能である。
本発明の場合、モノクローナル抗IgG1、モノクローナル抗IgG3、モノクローナル抗C3が、都合よく使用される。抗IgGを含める場合は、ポリクローナル抗IgGであると好都合である。
抗体は、アレイ内の基板に結合される。ここで「アレイ」という用語を使用する場合、これは、赤血球の抗原(とりわけ赤血球表面の抗原)と特異的に結合する結合抗体が、ガラスなどの基板上に、通常の秩序で配列されたものを意味する。典型的にアレイは、別々に仕切られた領域が規則正しく連続して並んだ形状をしており、ここに、抗体が結合される。このような抗体を結合したアレイを、一般に「抗体チップ」と呼ぶ。
抗体は、たとえば平面状あるいは球状の、ここでは「チップ」と呼ぶ基板上に配列されるが、1つ以上の異なる抗体を配置することが好ましく、より好ましくは2つ以上、さらに好ましくは4つ以上の抗体を、基板上に結合する。さらに、各々の特異的抗体につき、複数の希釈を用意し、および/または数回繰り返して配置する。これにより、検出を実行する際に発生する可能性がある、偽陽性/偽陰性反応を最小限に抑えることが可能となる。アレイには、従来的な基板を、任意に用いることができる。たとえば、ガラス、ケイ素、酸化ケイ素、金属および金属酸化物を、そのままの状態で用いた基板、あるいはこれらを機能性ポリマーで機能化した基板などである。なお、機能性ポリマーとしては、グリシドキシプロピルトリエトキシラン、ポリエルリジン、アミノプロピルシラン、カルボイックスシラン、ヒドロゲル、ポリマーブラシ、およびアルキルチオールのような自己組織化単分子層などがある。
これから説明するように、結合赤血球の特に好ましい検出方法には、結合赤血球を蛍光する方法が含まれる。この場合、金でコーティングした基板を使用するのが好ましい。細胞の蛍光、とりわけ赤血球の蛍光は、金コーティングしていない基板と比較して、金コーティング基板上で増大する。理論に拘束されるものではないが、このことは、金フィルムが示す特定の光学特性によって説明できる。金表面の7nm以内では、励起蛍光と金表面との間に、非放射エネルギーの移動を生じるが、この特性は、“分子標識”の構想に効果的に利用されてきた(Du et al., J. Am. Chem. Soc., 2003, 125, 4012-4013)。このエネルギー移動は、放射光の消失と同時に、スポットに関連する蛍光シグナルの低下をもたらす。赤血球はおよそ直径で6〜8μm、深さで1μmであるから、細胞容量の99%はこの領域外にあることになり、シグナルは消失しないことになる。しかしながら、金スライド上にスポットした赤血球の蛍光を、エポキシシランスライド上にスポットした赤血球の蛍光と比較した場合、金スライド上の赤血球蛍光の方が高い。このことは、貴金属フィルムのもう1つの光学的性質、すなわち、表面上でエバネッセント場を形成する能力によって説明できる。エバネッセント波は、表面から数百ナノメートル延びる非伝播性光波である。このエバネッセント場にフルオロフォア(蛍光色素分子)を置くと、ここから発せられる光の強度は増加する。エバネッセント波の出力は、レーザが金表面を直撃する角度に依存するが、格子パターンをプリントしたスライドを用いて示されるように、最適化されていないスキャナを使用した場合でさえ、幾分かは増加する傾向にあるNeuschafer, D., Budach, W., Wanke, C., Chibout, S.-D., Biosens. Bioelectronics 2003, 18, 489-497)。表面限定光波で赤血球を励起することによる蛍光増強、これにより、金上の血液スポットからのシグナルは、エポキシ-シランコーティーングフィルム上からのシグナルよりも、高い強度で光を発するのである。これは、マイクロアレイの表面に、金を使用することの重要な利点である。なお、理論に拘束されるものだはないが、蛍光消失とシグナルのエバネッセント増強との差異は、距離依存により生じるため、本発明者たちは、一連のアッセイで使用するのに適した表面は、金であると考えている。金は、自己組織性単分子層を形成する確立された技術 (Datwani, S.S., Vijayendran, R.A., Johnson, E., Biondi, S.A., Langmuir 2004, 20, 4970-4976)を用いて、容易に機能化することができる。これは、すなわち、フルオロフォアと金表面間の距離は、たとえば、アルキル鎖の長さによって調整可能であり、 (Imahori, H. Norieda, H., Nishimura, Y., Yamazaki, I., Higuchi, J., Kato, N., Motohiro, T., Yamada, H., Tamaki, K., Arimura, M., Sakata, Y., J. Phys, Chem. B. 2000, 104, 1253-1260)、界面の親和力は、末端基の選択によって容易に制御可能だ、ということを意味する。このようなアプローチにより、赤血球が消光せずにエバネッセント場内で結合するように、アッセイに使用する抗体を位置づけることが可能となる。この方法から最大限の利益を得るために、金の表面粗面性を最適化する必要もあるだろう。なぜなら、これにより増強効果が改良されるし、また、マイクロアレイスキャナーの形状を、プラズモン共鳴角と整合させなければならないからである。アレイは、平面状、球形状など、読み取り可能であればどのような形状であってもよい。好ましい基板は、膜、フィルター、チップ、スライド、ウェーハ、ファイバー、磁性または非磁性ビーズ、ゲル、チューブ、プレート、ポリマー、微粒子および毛管など、適切な硬質または半硬質支持体を任意に使用できる。抗体を結合させる基板は、ウェル、トレンチ、ピン、チャネルおよび孔など、様々な表面形状であってよい。蛍光検出を改良するための好ましい基板表面構造は、WO02/059583号およびWO03/023377号に記載されている。ある種の実施態様においては、基板は、光学的に透明であることが好ましい。
一般に、本発明の「抗体チップ」は、50〜100mm(たとえば76mm)×15〜50mm(たとえば、26mm)の小さな平面的基板からなり、スポットのサイズは50〜1000μmで、スライド当り10000個までの抗体スポットを有する。通常、各抗体は、既知の方法を使用して、基板にスポット付け、プリンティングまたは他の方法で結合させる。たとえば、Michael J. Heller, Annual Review of Biomedical Engineering, 2002 Vol. 4: 129-153、DNA Microarray Technology: Devices, Systems and Applications、Angenendt, P.; Glokler, J.; Murpy, D.; Lehrach, H.; Cahill, D.J. Anal. Biochem., 2002, 309, 252-260;Angendt, P.; Glokler, J.; Sobek, J.; Lehrach, H.; Cahill, D. J. Chromatogr. A, 2003 100, 997-104を参照されたい。典型的なスポットは、直径1mm未満、たとえば、直径500μm未満または100μm未満である。この方法においては、必要に応じて、10〜1000個の抗体スポットを単一アレイ内に収めることができる。
また、本発明の「抗体チップ」を使用して、1以上のサンプルを試験することが可能である。この場合、各チップは、基板表面上に個別のアレイを複数有し、別々のサンプルと各アレイとが、各サンプルが混合しないようなやり方で接触するよう配列される。たとえば各アレイは、異なる各サンプル同士の接触を阻止するように工夫された壁、リッジ、堤、疎水性領域等により、互いに連結される。
抗体をマイクロアレイの基板上に固定する方法としては、様々な技術が周知である。抗体の固定化には、静電結合を用いると便利であるが、疎水/親水相互作用、化学的相互作用、アミン結合など、その他の固定方法も使用可能である。本実施例において、吸着は、含硫黄アミノ酸(システイン、メチオニン)により金基板上に直接なされるが、あらかじめ金基板に結合させたアルカンチオール(もう一方の端末に多様な官能基を有しており、タンパク質と反応する)を介して結合することも可能である。
基板表面の結合剤でカバーされていない領域は、非特異的結合部位を提供する可能性があるため、これらの領域を、ブロッキング剤で処理し、赤血球および/または抗体、または補体因子(該赤血球と結合する)との非特異的結合を回避することが好ましい。様々なブロッキング剤が、この分野では周知である。一般的に、これらのブロッキング剤は、無脂肪乳タンパク質、カゼイン、ウシ血清アルブミン(BSA)などのアルブミンまたは血清(血液型抗体や抗IgG抗体、あるいは同一マイクロアレイ上における試験プローブの相互作用を阻害する可能性のある抗体といった、好ましくない抗体を有さないもの)を、緩衝液に入れたものが都合よく用いられる。一例を挙げれば、1%W/Vのウシ血清アルブミン(BSA)(ID Bio, France)をリン酸緩衝生理食塩水(PBS){0.15M塩化ナトリウム、2.632リン酸緩衝原液(Alba Bioscience, Scotland)、ph7.0}に入れたものなどが便利である。
血液サンプル中に存在する、上記特徴的抗体/補体因子と結合した赤血球を、10秒〜数時間(たとえば、1分〜60分)にわたって、前記結合抗体と特異的に反応させる。典型的に、この反応は、室温で実施されるが、たとえば、37℃で実施することも可能である。
非結合物質の除去は、たとえば、基板表面を水または塩水のような溶液で洗浄することにより、または空気を基板表面全体に吹き付けたり、吸引することにより、あるいは遠心分離または振動を利用して非結合物質を基板表面から払拭することにより行う。さらに、抗体を結合させる限定領域以外の基板領域を、試験サンプルの細胞に対して浸透性とすることにより、抗体と接触しない細胞が基板を通過できるようにし、除去を容易にすることも可能である。
係留した赤血球の存在は、二次標識検出(蛍光・化学発光標識抗体)、ローリング・サークル増幅など、様々な周知技術により検出できる。C J Capebelle 他が2006年に記述した自己蛍光による検出は、標識の使用を不要とし、極めて簡略な処理方式を提供するという優れた利点を有するため、この方法を用いて検出すると利便性が高い。より詳細には、赤血球を、波長約420nm、488nm、543nmまたは580nmの光で照射または励起すると、それより長い波長の蛍光発光が検出できる。すなわち、たとえば、488nmで励起した場合には530nm、543nmで励起した場合には570〜585nmの蛍光発光が検出できる。
従って、赤血球が基板表面に結合すれば、蛍光シグナルによって、これを検出することができる。基板上の各特異的抗体の位置を知ることにより、試験対象の赤血球表面にどのような抗原が存在するかを特定することが可能であり、従って、試験対象となる血液サンプルの血液型を同定することができる。
蛍光は、分光光度計など、この技術分野で既知の適切な光検知器を用いて検出できる。励起レーザを伴った共焦点スキャナを用いれば、スキャナで蛍光出力を検出し、その強度を数値化して、解釈およびデータ処理に活用できるため、便利である。適切な電子技術およびソフトウェアを使用することにより、どのような装置であっても、基板表面上の特異的抗体を同定し、その位置を知ることができるようプログラムすることが可能であり、これを発生した蛍光シグナルと相関させて、特定の血液型を試験器に判定させ、認定することができる。さらに、統計用ソフトウェアを組み込むことにより、基板上に種々に繰り返された抗体および/または様々に希釈された抗体から得た結果を、組合せて定式化することが可能となる。この方法においては、多数の特異的抗体スポットから得た蛍光シグナルが合わせて解析され、統計的に有意な結果が試験器に表示される。
本発明のさらなる特徴および利点は、例証として以下に示す実施例により、明らかにされる。
IgG1抗体結合剤の精製
Milliore社(U.K.)製のProSep Guard ColumnとProSep A High CapacityをpH7.4のリン酸緩衝生理食塩水で洗浄し、Watson Marlow社製の505Sを使用して、60rpmでポンプにかけた。内径1mmのシリコンチューブを使用し、流量は、20ml/秒とした。
精製用の材料を入れ、続いて400mlのProSep洗浄緩衝液を入れた。結合抗体を、pH3.0の溶出緩衝液を用いて溶出した。この産生物のpHを、1モルのNaOHを用いてpH9.0に調整してから、pH7.4のリン酸緩衝生理食塩水に透析した。
その他の結合剤の精製
Millipore社(U.K)製の.ProSep G High Capacityを、pH7.4のリン酸緩衝生理食塩水内で洗浄し、上記実施例1に記載したものと本質的に同じプロセスで、下記に示す他の結合剤を精製するために用いた。
Figure 0005050058
タンパク質マイクロアレイの製造
金(BioGold )表面をコーティングしたErie Scientific社製のスライドを基板として使用した。スポットする結合剤抗体プローブのサンプルを、リン酸緩衝生理食塩水内で準備した。SpotBot(Telechem/Arrayit)またはBioRobotic MicroGrid II Arrayerを用い、200μm〜700μmの硬質ピンで、スライドをプリントした。各サンプルの複製を、各スライド上にプリントし、スライドを少なくとも1時間、空気乾燥させてからバック内に密閉し、4℃の温度で、必要となるまで保った。スライドを、リン酸緩衝生理食塩水内で軽くすすいでから、PBS−BSAブロッキング剤(リン酸緩衝生理食塩水−ウシ血清アルブミン)の容器内で、絶えず混合しながら1時間、室温で処理した。取り出す際、スライドをリン酸緩衝生理食塩水で軽くすすぎ、遠心分離器内で1分間、1000rpmで遠心分離して乾燥させた。
タンパク質マイクロアレイを使用した直接抗グロブリン試験(DAT)
実施例3に従って準備した各マイクロアレイを、チャンバで覆った。被験者の血液サンプルを、リン酸緩衝生理食塩水内で、少なくとも4回洗浄した。PBS−BSA(リン酸緩衝生理食塩水−ウシ血清アルブミン)内に血液サンプルを1%のヘマトクリット値になるまで懸濁し、マイクロアレイに加える赤血球溶液を準備した。その後、450μlの赤血球溶液を、チャンバの小窓の1つからピペットでマイクロアレイのスライド上に点下し、付属のシールで小窓を密閉した。スライドをスライドボックスに入れ、室温で1時間、混合した。
本実施例において、赤血球サンプルは、抗D‘K’(LHM169/80)で感作したO型のR1r細胞を含んだ。未感作のO型のR1r細胞(天然のもの)も同様に試験した。
チャンバを取り外し、スライドを軽くリン酸緩衝生理食塩水に浸して、過剰な標的溶液を除去し、その後、リン酸緩衝生理食塩水内で10分間、2回洗浄した。最後の洗浄を済ませた後、スライドを遠心分離で乾燥させ、無塵の暗所にスキャニングまで保管した。
データの抽出および分析
Genepix Personal 4100A Scannerまたは同様のスキャナを用いて、スライドをスキャンした。赤血球の自己蛍光を検出する波長は、前に記述したように設定した。全てのスライドを、10ミクロンの画素サイズでスキャンし、BMPおよびTIFの両ファイルに保存した。
GenePix Pro4.1(Axon Instrument)または同様の機具を用いて、マイクロアレイから数値データを抽出した。スキャニング、データ入力、およびマイクロアレイからのデータ抽出を、ソフトウェアで制御した。テキスト入力ファイルは、マイクロアレイのカラムおよび列の位置を用いて自動作成され、各プローブを同定し、その位置を決定した。これを用いて、アレイリストを作成し、マイクロアレイグリッドの設定完了後にロードした。グリッドとアレイリストの作成が完了すると、データはテキストファイルに抽出された。このプロセスにより、各スポット中心からの蛍光強度の中央値、およびスライドのバックグラウンド全体からの蛍光強度の中央値を得た。この情報を、エクセルのワークシートに収集した。
各スポットにつき、蛍光強度値からバックグラウンド蛍光値を差し引いた。各スライド毎に、それぞれ異なるスキャン設定からのシグナル強度値を、1つのワークシートに並べた。各設定ごとの各設定に対する全数値を用いて、散布図にした。こうして得られたデータの形状は、スキャンの質の如何を表すものあり、設定が低すぎたり、高すぎたりしないかを、飽和スポットで示すものである。各グラフにR2値を適用し、1に最も近い数値を出したものを、最良のデータとした。将来的データ処理用に、各スライドから1スキャンを選択した。
最良のスキャンデータを選択し、以下のように処理した。不要なデータをワークシートから除去し、マイクロアレイ上の1スポットにつき1つの数値(蛍光強度値から各スポットのバックグラウンド蛍光値を差し引いたもの)だけを残した。負の制御値を用いて、「ノイズ」値を計算した。すなわち、平均値に負の標準偏差の2倍をプラスした(平均+標準偏差の2倍)。この数値は、非特異的結合(NSB)を表す。各スポットの数値を「平均+2負の制御の標準偏差」で割って、シグナル対ノイズ比(S/N)を求めた。1以上の数値であれば、有意と判断し得た。各サンプルの複製スポットにつき、S/Nの中央値を計算した。
マイクロソフト社のエクセルを用いて、処理データを、必要に応じて分析した。データの分析には、一般に棒グラフを活用した。棒グラフのY軸は、サンプルのS/N中央値を示す。
エラーバーが含まれている箇所では、各サンプルの標準誤差を次のように計算した。各サンプルの複製の標準偏差を計算し(S/N比、または実際の蛍光値に基づいて計算した)、この標準偏差を、サンプル複製数の平方根で割り、標準誤差を求めた。
こうして得た結果を、図1に示す。濃い棒線は、天然のままの細胞は抗D‘K’とよく反応するが、その他の結合剤プローブとは反応しないことを示している。しかし、ひとたび抗D‘K’で感作すると(薄い棒線)、細胞は抗D‘K’プローブとは反応しなくなり、抗IgGプローブに対して非常に高いS/N比を示すようになる。抗C3は、交差反応を示さない。このことは、タンパク質マイクロアレイを用いて、首尾よくDAT試験を実行することが可能である、ということを示している。
タンパク質マイクロアレイを用いた血液のDAT試験
実施例3に従って準備した各マイクロアレイを、チャンバで覆った。被験者の血液サンプルを、リン酸緩衝生理食塩水内で、少なくとも4回洗浄した。PBS−BSA(リン酸緩衝生理食塩水−ウシ血清アルブミン)内に血液サンプルを1%のヘマトクリット値になるまで懸濁し、マイクロアレイに加える赤血球溶液を準備した。その後、450μlの赤血球溶液を、チャンバの小窓の1つからピペットでマイクロアレイのスライド上に点下し、付属のシールで小窓を密閉した。スライドをスライドボックスに入れ、室温で1時間、混合した。
本実施例において、赤血球サンプルは、抗D‘K’(LHM169/80)で感作したO型のR1r細胞を含んだ。
チャンバを取り外し、スライドを軽くリン酸緩衝生理食塩水に浸して、過剰な標的溶液を除去し、その後、リン酸緩衝生理食塩水内で10分間、2回洗浄した。最後の洗浄を済ませた後、スライドを遠心分離で乾燥させ、無塵の暗所にスキャニングまで保管した。実施例5と同様に、データを抽出した。
こうして得た結果を、図2に示す。異なる色の棒線は、感作抗体の希釈係数を示す。本実施例で用いた抗体は、LHM169/80、すなわちIgG3である。この結果は、抗IgG3(LG3A)およびウサギ抗IgGとの特異的結合を示している。また、プローブは2つの異なるpHでスポットされているが、その結果が示すように、スポッティングバッファのpHを変更することにより、インキュベーション中の試験サンプルの反応性を調整できる。感作抗体の希釈は、データに明白に表れている。しかしながら、抗Dを希釈しないで感作すると、S/Nは減少する。この理由としては、サンプルの過重負荷により、材料がスポットを離れてしまうため、と考えるのが最も妥当と思われる。最もS/Nが高かったのは、1/10に希釈した抗体で感作した場合であった。
タンパク質マイクロアレイを用いた血液のDAT試験
すべての手順を、前述したものと同様に行った。本実施例において、赤血球サンプルは、抗D‘H’(LHM77/64)で感作したO型のR1r細胞を含んだ。
こうして得た結果を、図3に示す。異なる色の棒線は、感作抗体の希釈係数を示す。本実施例で用いた抗体は、LHM77/64、すなわちIgG1である。この結果によれば、抗IgG1(LG1A)およびウサギ抗IgGとの特異的結合が明白に示されているが、抗IgG3との結合はほとんど見られない。この実験では、ヘマトクリット値の変化が、特異的結合に変化を与えるかどうかを確かめるため、異なる細胞懸濁液を用いた。全体的に見ると、1%の懸濁液が最も一貫性を示した。この実施例では、感作細胞の結合は、抗D(LHM77/64)へとブロックされた。

Claims (20)

  1. 被験者の赤血球が、1つ以上の特徴的な抗体/補体因子と結合していることを特徴とする疾病の検出に用いるのに適した血液検査方法であって、
    −異なる特徴的な抗体/補体因子と特異的に結合する多数の結合剤を、基板上のあらかじめ定めた位置に個別に固定したマイクロアレイを提供し、
    −前記マイクロアレイに、被験者から採取した血液サンプルを接触させ、
    −前記結合剤を固定した1つ以上の領域から、非結合の赤血球を実質的に全て除去し、
    −前記マイクロアレイと結合した赤血球の存在を検出し、
    これにより、特徴的な抗体/補体因子が被験者の赤血球と結合したかどうかを判断する、
    というステップからなる、血液検査方法。
  2. 前記結合剤が、モノクローナル抗体である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記結合剤が、ポリクローナル抗体である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記結合剤が、キメラ抗体である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記結合剤が、単鎖抗体である、請求項1に記載の方法。
  6. 前記結合剤が、モノクローナル抗IgG1、モノクローナル抗IgG3 、モノクローナル抗C3から選択される、請求項1に記載の方法。
  7. ポリクローナル抗IgGが含まれる、請求項6に記載の方法。
  8. 基板上の個別の領域に、2つ以上の異なる結合剤が固定される、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 各結合剤が、多数の異なる希釈で提供される、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 各結合剤が、所与の希釈につき多数回繰り返される、請求項9に記載の方法。
  11. 前記基板が、ガラス、ケイ素、酸化ケイ素、金属および金属酸化物を、そのままの状態で用いて、あるいは機能性ポリマーで機能化したもので作られている、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 前記基板が、金でコーティングした基板である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記金が、その表面上に結合剤の固定化が可能なように機能化されている、請求項12に記載の方法。
  14. 前記機能化により、金表面と結合赤血球との距離が制御可能な、請求項13に記載の方法。
  15. 前記マイクロアレイが、平面状または球状の表面上に形成される、請求項1〜14のいずれかに記載の方法。
  16. 前記基板が、膜、フィルター、チップ、スライド、ウェーハ、ファイバー、磁性または非磁性ビーズ、ゲル、チューブ、プレート、ポリマー、微粒子および毛管などの、硬質または半硬質支持体である、請求項1〜15のいずれかに記載の方法。
  17. 前記結合剤が、1mm未満のスポット内に固定化される、請求項1〜16のいずれかに記載の方法。
  18. 前記基板が、その表面上に個別のアレイを複数有し、別々のサンプルと各アレイとが、各サンプルが混合しないようなやり方で接触するよう配列される、請求項1〜17のいずれかに記載の方法。
  19. 前記基板表面の結合剤を付与されていない領域は、非特異的結合を最低限に抑えるため、ブロッキング剤で処理されている、請求項1〜18のいずれかに記載の方法。
  20. 結合赤血球細胞が、二次標識検出により検出される、請求項1〜19のいずれかに記載の方法。
JP2009528779A 2006-09-20 2007-09-16 血液型の判定 Expired - Fee Related JP5050058B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GB0618496.4 2006-09-20
GBGB0618496.4A GB0618496D0 (en) 2006-09-20 2006-09-20 Blood typing
PCT/GB2007/003514 WO2008035047A1 (en) 2006-09-20 2007-09-16 Blood typing

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010504513A JP2010504513A (ja) 2010-02-12
JP5050058B2 true JP5050058B2 (ja) 2012-10-17

Family

ID=37421288

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009528779A Expired - Fee Related JP5050058B2 (ja) 2006-09-20 2007-09-16 血液型の判定

Country Status (9)

Country Link
US (1) US8030006B2 (ja)
EP (1) EP2062055B1 (ja)
JP (1) JP5050058B2 (ja)
AT (1) ATE553386T1 (ja)
AU (1) AU2007298839B2 (ja)
CA (1) CA2664055C (ja)
ES (1) ES2388147T3 (ja)
GB (1) GB0618496D0 (ja)
WO (1) WO2008035047A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2918460B1 (fr) * 2007-07-02 2013-10-04 Najim Chaibi Nouveau dispositif permettant l'obtention des resultats des systemes abo,rhesus et autres pherotypes et systemes rares, rai.
CN105866426B (zh) * 2008-12-01 2018-11-23 小利兰·斯坦福大学托管委员会 用于检测补体结合性抗体的方法和组合物
WO2014151763A1 (en) 2013-03-14 2014-09-25 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Methods of detecting donor-specific antibodies and systems for practicing the same
GB201402174D0 (en) * 2014-02-07 2014-03-26 Qbd Qs Ip Ltd Detection method
GB201403115D0 (en) 2014-02-21 2014-04-09 Qbd Qs Ip Ltd Red blood cell detection
WO2016113691A1 (en) 2015-01-14 2016-07-21 Bio-Rad Laboratories, Inc. Blood analysis systems and methods
US10527613B2 (en) 2015-11-10 2020-01-07 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Biomarker detection methods and systems and kits for practicing same
WO2018223014A1 (en) 2017-06-02 2018-12-06 Georgia State University Research Foundaton, Inc. Dna-glycan conjugates and methods of use

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0223978B1 (en) * 1985-10-11 1992-08-19 Abbott Laboratories Diagnostic test
AU719555B2 (en) * 1996-07-17 2000-05-11 Kaneka Corporation Diagnostic drugs for autoimmune diseases
NL1008738C2 (nl) * 1998-03-27 1999-09-28 Stichting Bloedvoorziening Vaste-fase methode voor antigeen- en antistof bepalingen in de bloedgroepserologie, en testkit.
US20070003979A1 (en) * 1998-10-30 2007-01-04 Worthington Mark O Trackable optical discs with concurrently readable analyte material
CA2365178A1 (en) * 2001-12-14 2003-06-14 Royce Technologies Llc, A Nevada Corporation Method and apparatus for blood typing analysis
JP4336812B2 (ja) * 2003-03-07 2009-09-30 博夫 岩田 細胞に発現する表面抗原を迅速に同定するための分析方法
DE102004005193B4 (de) * 2004-02-02 2006-08-24 Medion Diagnostics Gmbh Vorrichtung zur Separation einzelner Partikel von Partikel-Agglutinationen
WO2005119258A1 (ja) * 2004-06-03 2005-12-15 Kimio Katsuta 複数物質同時測定方法およびそれに使用する測定用デバイス
GB0506183D0 (en) * 2005-03-24 2005-05-04 Univ Edinburgh Antigen detection

Also Published As

Publication number Publication date
US8030006B2 (en) 2011-10-04
WO2008035047A1 (en) 2008-03-27
EP2062055A1 (en) 2009-05-27
ES2388147T3 (es) 2012-10-09
JP2010504513A (ja) 2010-02-12
CA2664055C (en) 2015-06-30
CA2664055A1 (en) 2008-03-27
US20100041565A1 (en) 2010-02-18
ATE553386T1 (de) 2012-04-15
GB0618496D0 (en) 2006-11-01
AU2007298839A1 (en) 2008-03-27
EP2062055B1 (en) 2012-04-11
AU2007298839B2 (en) 2013-01-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5050058B2 (ja) 血液型の判定
JP4834075B2 (ja) 抗原検出
US8969009B2 (en) Identification of discriminant proteins through antibody profiling, methods and apparatus for identifying an individual
JP2010523995A (ja) 血液型抗体スクリーニング
US9410965B2 (en) Identification of discriminant proteins through antibody profiling, methods and apparatus for identifying an individual
US7563587B2 (en) Method and kit for cell analyte assay
JP6966197B2 (ja) 赤血球検出
JP5205293B2 (ja) 抗体固定基板、並びに該抗体固定基板の製造方法及び利用
US10161942B2 (en) Crossmatching blood samples
JP2017508961A5 (ja)
JP5137880B2 (ja) 結合性物質を固定化した乾燥粒子の製造方法
Khumwan Simultaneous Serologic and Phenotypic Analyses of Blood on Silicon Photonics

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100831

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120521

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120612

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120613

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120703

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120723

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150727

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5050058

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees