JP4833855B2 - シガレットに芳香剤を移す方法とデバイス - Google Patents

Description

この発明は、液状物質、特に芳香剤をシガレットに移す方法関する。この発明はまた、この方法を実施する装置にも関する。

シガレットに液状物質を移す作業は、ますます重要になりつつある。これらの液状物質は、もっぱら芳香剤、例えばメントールである。しかしながら、健康を害するシガレットの影響を減らす他の物質も可能である。

この発明の目的は、特に、シガレットの製造、または包装プロセスに逆効果を及ぼすことがなく、更に、芳香剤等が結果的に長期に亘って有効であるように、芳香剤をシガレットに移す方策を提案することである。

この目的を達成するために、この発明の方法は、物質が、各シガレットグループのためのポケットを具備するシガレットコンベヤによって、好ましくは、シガレットグループの連続移送中、または、周期的に移送されるシガレットグループが静止状態にある間に、シガレットの貯蔵庫の下流側、特に、シガレットマガジンの下流側において、シガレットに供給される点を特徴とする。

この発明は、２つの基本的な処理方法を開示する。液状物質は、シガレットグループの移送中に、ポケットチェーンまたは(曲折)タレットのようなコンベヤによって移送されることができる。その代わりに、或いは、それに加えて、物質が、第１の包装ステップ中に供給される、正確に言えば、特に、物質がシガレット用の内側包装材(内側ライナー)に移されることによって供給される。

この発明の装置は、シガレットパック製造用の包装機である。パック内容物としてのシガレットグループは、特に、周期的に動くポケットチェーンによって、シガレットマガジンの下流側に移送される。シガレットグループに物質を移すサブアセンブリが、ポケットチェーンの領域に(固定された態様で)配置されている。

これに代えて、芳香剤サブアセンブリは、タレット、すなわち、曲折タレットに充当され、物質が、内側包装材の曲折プロセス中ではあるが曲折タブが曲折されるよりも前に、特に、タレットが(回転)移動を行う間に、内側包装材のベースタブの内側に移されることができる。

この発明の更なる細部は、模範具体例を参照しつつ以下に特定的に説明される。

図示の模範具体例または有用な実施例は、シェルとスライド部材とで形成されるシガレットパック１０の製造に関する。芳香物質等はヒンジ蓋付きボックス、ソフトカートンパックなどに、同一のまたは類似の態様で供給されることができる。

シガレットパック１０を製造するために、何よりも先ず、各シガレットパック１０に充当されるシガレットグループ１１が形成される。各シガレットグループは、複数本のシガレット１２を含んでおり、これらは、シガレット列１３、１４を形成するきちんとした隊形をなして配列される。シガレットグループ１１はまた、３つ以上のシガレット列を含んでもよく、これを正確にいえば、隣り合うシガレット列のシガレット１２が互いに対してオフセットされている。

シガレット１２は、シガレットマガジン１５から取り出されてシガレットグループ１１を形成する。マガジン１５は、その底部領域に直立した通路の多数のグループを有している。図１の模範具体例の場合、シガレットマガジン１５は、並んで位置する４つの通路グループ１６に充当されている。完成したシガレットグループ１１は、底部において各通路グループ１６からシガレットコンベヤに押し出される。シガレットコンベヤは、ここでは、１つのポケットコンベヤすなわちポケットチェーン１７として設計されている。そのようなポケットチェーン１７がどのように構築され、どう作用するかは知られている。

ポケットチェーン１７の特徴は、(底部)移送ストランド１８が、周期的に移動し、リターンストランド１９が連続的に移動する点である。静止の状態にある間に、シガレットグループ１１が、ポケットチェーン１７のそれぞれの隣接ポケット２０内に押し込まれる。ポケット２０は、両側が開放されているので、シガレット１２またはフィルタの両自由端部は遮蔽されていない。

シガレットグループ１１は、ポケットチェーン１７によって更なる別のシガレットコンベヤまたはパックコンベヤ、すなわち、曲折タレット２１に供給される。曲折タレット２１は、その外周に、それぞれが１つのシガレットグループ１１を収容する多数の収容手段または複数のポケットを備えている。シガレットグループ１１は、軸方向の変位によって、曲折タレット２１の関連する収容手段内に導入される。現模範具体例の場合、収容手段は、曲折マンドレル２２、すなわち、両端部が開放されている薄壁の中空本体として設計されている。シガレットグループ１１は、プッシュロッドヘッド２４を備えるプッシュロッド２３によって、曲折マンドレル２２内に押し込まれる。包装材のブランク、詳しくは特に、内側包装材２５のブランクが、曲折マンドレル２２の外側に配置されて曲折される。この内側包装材は、(コート)紙、錫箔、フィルム等を含む。パック内容物としてのシガレットグループ１１は、内側包装材２５、詳しくは、ベース壁２６とこれに対応して形成される端部壁を備える内側包装材２５によって完全に囲まれる。

曲折された内側包装材２５を備えるシガレットグループ１１は、シガレットパック１０の内容物としてのシガレットブロック２７を形成する。シガレットパック１０の更なる別のブランクが、曲折タレット２１によって付与され、この間シガレットグループ１１またはシガレットブロック２７の移送が継続するので、最終的には、(大部分が)完成されたシガレットパック１０は、曲折タレット２１の領域を離れる。

シガレット１２には、(液状の)物質、詳しくは、特に、芳香剤が供給される。メントールは、ベースにしばしば用いられる芳香剤である。これは、４０度Ｃより高温では液体であり、液体として供給される。この物質は、シガレットの包装プロセスの直前に、または、包装プロセス中に加えられる。シガレット１２に移すことは、包装機の或るパーツや機構が物質と接触しないように行われる。

１つの有利な処理法は、液状物質をシガレットグループ１１に、詳しく言えば、シガレットグループ１１の移送中に、シガレットマガジン１５の下流側において供給することである。図１によれば、シガレットグループ１１が静止している間に底部の領域、詳しくは、シガレット１２の自由な端部において、移送ストランド１８に移される。フィルタ付きシガレットの場合は、シガレットの自由な端部(フィルタのない側、図４、５参照)において上記ストランド１８に移される。

芳香剤を移すための機構すなわち芳香剤サブアセンブリ２８は、固定された態様でシガレットグループ１１の移送セクションの領域に、すなわち、ポケットチェーン１７と隣接した領域に配置されている。この芳香サブアセンブリ２８は、それぞれがシガレットグループ１１またはポケットチェーン１７のポケット２０に充当された複数の計量ユニット２９を含む。移送ストランド１８が静止する間に、芳香サブアセンブリ２８の(４つの)計量ユニット２９は、それぞれのシガレットグループ１１と向き合うように心合わせされる。

液状物質をシガレットグループ１１に移すための多数の代替例が想定される。小滴状の部分３０が、詳しくは特に、無接触の移転によって、シガレットグループ１１に供給されることが可能である(図４参照)。この場合、計量ユニット２９は、少なくとも１つのノズルヘッド３１を備えるノズル状の設計をなしている。このノズルヘッド３１は、計量された物質の部分３０を自由に飛ばしてシガレットグループ１１に移す。計測ユニット２９は、複数の部分３０が各シガレットグループに供給されるように設計される。この場合、計量ユニット２９またはノズルヘッド３１は、部分３０が、ほぼ(水平な)長手方向中心面の領域内においてシガレットグループと接触するように配向される。

１代替例として、物質が、正確に配置された態様でシガレットグループ１１に移されることが可能である。この場合は、計量ユニット２９が、シガレット１２またはシガレットグループ１１と接触するに至る。各計量ユニット２９は、少なくとも１本の導入管すなわち、中空の導入ニードル３２を備えている。これが、自由な端部領域を経てシガレット１２内に導入される(図５参照)。導入ニードル３２に代えて、または、これに加えて、(別の)導入ニードル３２が、シガレットグループ１１の内部において、隣接するシガレット１２との間に形成されるギャップ３３内に進入することができる。物質を最大限に配分することが、シガレットグループ１１の断面積に亘って分配配置される複数本の導入ニードル３２によって達成され、これらのニードルは、物質を選択されたシガレット１２および/またはギャップ３３に導入する(図３参照)。(芳香)物質が効果を発揮するには、各シガレット１２および/ または各ギャップ３３に小滴３０が供給されることは必要がない。計量ユニット２９は、有利にも、２または３の導入ニードル３２またはノズルヘッド３１を伴っている。

図５に示す形態の場合には、芳香サブアセンブリ２８は、横断方向(図１のシガレットグループ１１の移動方向を横断する方向)に可動な態様で設けられている。すなわち、ポケットチェーン１７が静止している間に、前記サブアセンブリ２８が、シガレットグループ１１まで移動し、対応して配置された導入ニードル３２がシガレットグループ１１の領域内に進入する。

特にメントールの供給に適した芳香サブアセンブリ２８は、１つの細長い(水平な)分配管３４を有している。液状物質、すなわち、特に、ほぼ４１度Ｃに加熱したメントールは、この分配管３４に供給される。この分配管３４の一端部は供給ライン３５から続いている(図１参照)。分配管３４は、接続管３６を介して各計量ユニット２９に接続されている。計量ユニット２９は、電気的に制御可能な弁、詳しくは、各ノズルヘッド３１、および/または、各導入ニードル３２用の制御可能な弁を備えている。これらの弁は、計量ユニット２９内部の弁に至るライン３７を介して電気的に制御されることができる。更には、(電気的)加熱機構すなわち加熱カートリッジ３８が、計量ユニット２９内に設けられており、同様に電気的加熱ラインに接続されている。ノズルユニット領域内の温度は、センサによって正確に制御されることができる。

物質はシガレットグループ１１の(連続)移送運動中に供給ないし付与されることもできる。図６〜８は、シガレットグループ１１のための内側包装材２５への液状物質の付与に関連する。物質またはその部分３０は、内側包装材２５の内側に付与される。物質をベース壁２６の内側に付与することは特に有効である。このベース壁は、複数の曲折タブ、すなわち、側部タブ４０と長手方向タブ４１、４２を含む。図６によれば、部分３０は、最後に曲折される長手方向タブ４２、すなわち、その内側に付与される。曲折プロセスが行われる前は、この長手方向タブは、シガレット１２の長手方向延出部に平行な面内にある。曲折タブすなわち長手方向タブ４２の内側は上方に向いている。部分３０は、内側包装材２５が、長手方向タブ４２に向かって直角方向に動く間に、傾斜方向を向く芳香サブアセンブリ２８または傾斜方向を向く計量ユニット２９によって付与される。次に、長手方向タブ４２が図７に示す位置に曲折される。わかるように、計量ユニット２９またはそのノズルヘッド３１は、(２つの)部分３０が次々に、正確に言えば、他方の曲折タブと重なる領域の外側で、特に、最初に曲折された長手方向タブ４１によって覆われる領域の外側で長手方向タブ４２に付与されるように付勢される。部分３０は、こうして、シガレット１２の自由な端部と直接接触するに至る。

図６、７における物質の付与は、曲折タレット２１の領域内で発生する。曲折タレット２１には、内側包装材２５用のブランクを曲折マンドレル２２に移すための第１のブランクステーション４３が充当される。ポケットチェーン１７によって供給されるシガレットグループ１６は、曲折マンドレル２２内に配置されている。内側包装材２５は、曲折マンドレル２２の内部で部分的に曲折される。芳香剤ステーション４４がその後に続いている。芳香剤ステーション４４においては、図６によって形成される少なくとも１つの芳香剤を内側包装材に移す機構すなわち計量ユニット２９が、配置されており、部分３０が長手方向タブ４２に移されることが可能である。

図８は、別の具体例を示す。この具体例においては、ソフトカートンパックの製造においては通常そうであるように、先ず最初に、すなわち、シガレットグループ１１が、曲折マンドレル２２の内部に導入される前に、内側包装材２５のベース壁が曲折される。プッシュロッド２３またはそのヘッド２４は、ベース壁２６を曲折する作業の間、１つの支持部材を形成している。既に説明したように、芳香剤の少なくとも１つの小滴３０がベース壁２６の内側に付与される。この物質が、プッシュロッドのヘッド２４に付与されないように、１または複数滴部分３０の領域においてプッシュロッドのヘッド２４内に凹部４５が形成される。

シガレットパックの製造方法にかかる残余の態様は従来技術に対応している。

(液状の)物質、特に、芳香剤をシガレット１２に供給する作業は、シガレットグループ１１が、ひとたび、形成されてから行われる。更に別の代替例として、内側包装材２５を備えるシガレットグループ１１を含むシガレットブロックがひとたび完成した後に、内側包装材２５を貫く注入ニードルによって物質を供給することが可能である。

芳香物質は、たとえ、すべてのシガレットが物質と直接接触しなくとも有効である。芳香は、閉じたパック内部においてすべてのシガレットの行き渡り、および/または、すべてのシガレットに有効である。物質は、シガレットすなわち、シガレットの端部に噴霧されてもよい。

包装機のパーツの略示的側面図。 図１の細部としての芳香サブアセンブリの拡大図。 図２のポケットチェーンのポケットを更に一層拡大した図。 図２のシガレットコンベヤの、図２のVI―VI切断面に沿う拡大断面図。 別の具体例のための図４と同様な図。 曲折マンドレルの軸方向断面を伴う曲折タレット用の芳香サブアセンブリの細部。 内側包装材を備えるシガレットパックまたはシガレットグループの底面図。 内側包装材の領域内に(芳香)物質を配置するための代替案。

符号の説明

参照符号一覧表
１０…シガレットパック、１１…シガレットグループ、１２…シガレット、１３…シガレット列、１４…シガレット列、１５…シガレットマガジン、１６…通路グループ、１７…ポケットチェーン、１８…移送ストランド、１９…リターンストランド、２０…ポケット、２１…曲折タレット、２２…曲折マンドレル、２３…プッシュロッド、２４…プッシュロッドのヘッド、２５…内側包装材、２６…ベース壁、２７…シガレットブロック、２８…芳香剤サブアセンブリ、２９…計量ユニット、３０…一部、３１…ノズルヘッド、３２…導入ニードル、３３…ギャップ、３４…分配管、３５…供給ライン、３６…接続管、３７…ライン、３８…加熱カートリッジ、３９…加熱ライン、４０…側部タブ、４１…長手方向タブ、４２…長手方向タブ、４３…ブランクステーション、４４…芳香剤ステーション、４５…凹部、

Claims (4)

1. シガレットパック（１０）の内容物に相当するシガレットグループ（１１）のシガレット（１２）に芳香剤を移す方法であって、
   液状の芳香剤が、シガレットグループ（１１）の包装プロセス中に、シガレットグループ（１１）を直接囲む内側包装材（２５）の内側に付与され、その際、芳香剤の小滴部分（３０）が、露出した長手方向タブ（４２）の内側に移され、そしてその後、長手方向タブ（４２）が曲折される方法において、以下の(ａ)(ｂ)(ｃ)を特徴とする方法。
   （ａ）内側包装材（２５）は、ベース壁（２６）の領域に曲折タブ（４０，４１，４２）を形成しつつ、シガレットグループ（１１）の周りに曲折される
   （ｂ）内側包装材（２５）によって形成されたベース壁（２６）は、側部タブ（４０）と長手方向タブ（４１，４２）より成る
   （ｃ）芳香剤は、長手方向タブ（４２）の内側、詳しく言うと、長手方向タブ（４２）の曲折の後にシガレット（１２）の自由端部に直接接触する領域に移される
2. 以下の(ａ)〜(ｃ)を特徴とする請求項１に記載の方法。
   （ａ）ベース壁（２６）の、外側の長手方向タブ（４２）は、曲折位置において、内側包装材（２５）の曲折の間に、ベース壁（２６）を横切る面内で、内側が上方を指すよう向けられる
   （ｂ）液状の芳香剤が、長手方向タブ（４２）の面に対して傾斜方向を向く芳香サブアッセンブリ（２８）によってか、または傾斜方向を向くその計量ユニット（２９）によって、上方に向けられた、長手方向タブ（４２）の内側に移される
   （ｃ）その後、長手方向タブ（４２）は、シガレットグループ（１１）に対して、またはシガレット（１２）の自由端部に対して曲折される
3. シガレットパック（１０）の内容物に相当するシガレットグループ（１１）のシガレット（１２）に液状の芳香物質を移す装置であって、以下の（ａ）〜（ｄ）を特徴とする装置。
   （ａ）内側包装材（２５）のブランクが、曲折タレット（２１）の領域でシガレットグループ（１１）の周りに曲折される
   （ｂ）内側包装材は、曲折タブ（４０，４１，４２）を形成し、この曲折タブは、その内側によって部分的にシガレットグループ（１１）のシガレット（１２）に接触する
   （ｃ）計量ユニット（２９）を有する芳香サブアッセンブリ（２８）が、芳香剤の小滴（３０）を、少なくとも一つの長手方向タブ（４２）の内側に移すために使用される
   （ｄ）曲折機構によって、長手方向タブ（４２）は、芳香剤を有する長手方向タブ（４２）の内側が、シガレット（１２）の端部に接触するよう、内側に配置された芳香剤とともに曲折可能である
4. 内側包装材（２５）がベース壁（２６）の曲折タブ（４０，４１，４２）を形成し、その際芳香剤は、ベース壁（２６）の長手方向タブ（４２）の内側に移すことができ、これが、曲折位置においてシガレットグループ（１１）のシガレット（１２）の自由端部に直接接触することを特徴とする請求項３に記載の装置。

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