フィードロール側とワークロール側の板材リリース時における作動応答性と比べると、ワークロール側が大幅に劣っている。理由としては、元々大きな荷重とストロークが必要な上に、更に構造上の問題で必要以上に大きな容量のシリンダが必要であった。
板材の矯正に必要な矯正荷重は、図12(a)(b)図に示すとおり、板厚が厚くなる程大きくする必要があり、板厚が薄くなるほど小さくて済む。従って、エアシリンダのシリンダ外径は、矯正する板材の板厚が厚くなるほど大きくし、矯正荷重を大きくする必要がある。一方、板材の矯正に必要な圧下量(ワークロール間の隙間。即ち板材へのワークロールのくいこみ深さ)は、板厚が薄くなるほど大きくする必要があり、板厚が厚くなるほど小さくて済む。従って、板材のリリースに必要なエアシリンダのストローク量は、板厚が薄くなるほど大きくする必要がある。
このため、板材の矯正に必要なエアシリンダは、特性として、薄板の矯正においては、シリンダ外径が小さく(矯正荷重が小さく)てもよいが、シリンダストローク量の大きなものが必要となり、厚板の矯正においては、シリンダストローク量(板材のリリース量)が小さくてもよいが、シリンダ外径が大きく、大きな矯正荷重を負荷できるものが必要となる。従って、薄板と厚板の双方の矯正に対応するため、ワークロール側で板材リリース用の駆動源として使用するエアシリンダは、薄板矯正用にストロークが大きく、厚板矯正用にシリンダ外径が大きなものを使用していた。
しかし、上記エアシリンダの構成では、薄板矯正時に必要以上に大きな外径のシリンダを使用し、厚板矯正時に必要以上に大きなストロークのシリンダを使用することになっていた。従って、上記構成のエアシリンダを板材のリリース駆動源として使用する場合、板材の板厚に基づき、実際に必要なリリース量と必要な矯正荷重を越える仕事(シリンダ外径(矯正荷重)×シリンダストローク)をするものが必要になり、シリンダ容積の大きなものを使用する必要があった。
従って、大きな容量のエアシリンダは、作動応答性が悪く、板材のリリース速度を低下させ、板材リリース速度の高速化において問題となっていた。また、エアシリンダ容量の大型化は、シリンダ制作費用と、必要なエアーの流入量の増大を招き、コストアップの問題が発生していた。また、レベラフィーダへの取り付けスペースが大きくなり、レベラフィーダ全体としてコンパクト化が出来なくなる問題が発生していた。更に、エアシリンダ独特の問題として、ピストンがハウジングの上死点、下死点(板材)に衝突する際に高速で衝突するため、その騒音及び板材に付く打痕の発生の問題が発生していた。
本願発明は、上記問題を解決すべく案出されたものであって、レベラフィーダのリリース駆動源が持つ一定の仕事量に対して、揺動フレームの略上下揺動量(板材のリリース量)と、挟持する際に板材に負荷される矯正荷重との比率を変更自在に振り分けるように構成することにより、レベラーフィーダのリリース駆動源の容量を小型化して、かつ作動応答性を向上させ、板材のリリース速度の高速化、コストダウン、省スペース化等が計られたレベラーフィーダを提供するものである。
アンコイラから巻き解かれた板材を上下のフレーム上に千鳥状に対設された複数の上下ワークロール間に通板し、板材の巻き癖を矯正した後、工作機械に搬送するレベラーフィーダの前記ワークロールにおける板材の挟持(矯正)及びリリースを行う機構において、前記レベラーフィーダは、揺動フレームと固定フレームに上下一対で設置したワークロールのうち、上下少なくとも一方のワークロールを、他方に向けて上下動可能に構成した圧下量調整機構と、前記固定フレームに対して前記揺動フレームを揺動自在に支持するよう構成した揺動支点と、駆動源により回動するリリース軸と、前記リリース軸の回動により、リリース軸心周りの円周軌道上を揺動しつつ、支持する前記揺動フレームを前記揺動支点周りに略上下揺動させるよう構成した揺動支持部と、を備えたフレーム開閉機構と、を備えたレベラーフィーダであって、前記フレーム開閉機構は、即ち、ワークロールにおける板材の挟持(矯正)及びリリースを行う機構であって、前記圧下量調整機構と協働することにより、揺動開始位置と揺動終了位置からなる前記揺動支持部の揺動範囲を、前記円周軌道上の任意の位置に変更自在に構成する揺動範囲変更機構を備えることにより、駆動源の一定の仕事量に対して、前記揺動フレームの略上下揺動量と、挟持する際に板材に負荷される矯正荷重との比率を変更自
在に振り分けるように構成した。
(作用)揺動フレームの上下揺動量(板材リリース量)と板材に負荷される矯正荷重の比率は、円周軌道上における揺動支持部の揺動距離(揺動角)及び駆動系から負荷される加重が同じであっても、揺動開始位置によって変化する。
前記揺動開始位置(揺動フレームの全閉位置)を設定するには、リリース軸を駆動させ、揺動支持部をリリース軸周りの円周軌道上における任意の位置に配置した状態で、圧下量調整機構により、上下ワークロール間の隙間が、板材の厚さに応じた、矯正に必要な圧下量相当の大きさになるまでワークロールを上下動させる。即ち、揺動支持部の前記任意の配置点が、揺動開始位置(揺動フレームは、全閉位置)となり、円周軌道上における揺動支持部の揺動範囲が変化する。また、揺動支持部の揺動範囲は、前記揺動開始位置の再設定により変化する。
板材リリース時には、揺動支持部が、設定された前記リリース軸周りの円周軌道上の揺動範囲を揺動し、支持する揺動フレームを揺動支点周りに揺動させ、揺動フレームに設置したワークロールの板材入口側を上昇させて開口させる。揺動フレームは、揺動支持部の上下方向移動距離に基づく高さで開口する。揺動支持部の上下方向移動距離は、揺動支持部がリリース軸周りの円周軌道上を揺動する際の上下動距離であるため、円周軌道上の揺動距離が同じであっても、揺動範囲の設定位置によって異なる。即ち、前記上下動距離は、揺動する位置が下死点又は上死点に近づくほど短くなり、下死点及び上死点の中間点に近づくほど長くなる。従って、揺動フレームは、円周軌道上の揺動範囲の設定位置により、前記上下動距離に対応する開口高さが変化するという作用を生じる。
また、板材を挟持することにより、板材へ負荷される矯正荷重が作用するのは、揺動支持部が、揺動開始位置近辺にある時である。この時、リリース軸周りに与えられる一定のトルクに対して、板材へ負荷される矯正荷重は、揺動支持部とリリース軸軸心との水平方向距離に反比例するため、揺動支持部が、円周軌道上のいずれの位置で負荷を与えるかによって、板材に負荷される矯正荷重の大きさが異なるという作用を生じる。従って、揺動支持部の揺動位置を前記水平方向距離が、小さくなる下死点又は上死点に近づけるほど、板材に負荷される矯正荷重が大きくなり、逆に前記水平方向距離が最大となる、下死点と上死点のとの中間点に近づけるほど、負荷される矯正荷重が小さくなる作用を奏する。
従って、前記開口高さと、矯正荷重の比率を自在に振り分けることにより、前記揺動支持部は、一定の揺動角(リリース軸に設けた駆動源の揺動ストロークが必要最小限ですむ)で板厚に応じたリリース量で板材をリリースする一方、リリース軸を介して与えられる一定のトルクで板厚に応じて必要な矯正加重を板材に負荷する。
また、請求項2は、請求項1記載のレベラーフィーダであって、前記リリース軸に取り付けられる駆動源が、サーボモーターとなっている。
(作用)サーボモーターをリリース軸の駆動源とすることにより、リリース軸を回動させる機械的な構造が簡素化される。また、揺動支持部の揺動範囲が、数値制御により任意の範囲に変更される。更に、駆動源としての作動応答性についてサーボモータとエアシリンダを比較した場合、サーボモータの方が優れている。
また、請求項3は、請求項1又は2に記載されたレベラーフィーダであって、前記圧下量調整機構及びフレーム開閉機構は、軸心から離間した軸を回動軸として回動する円筒状の偏心軸と、前記偏心軸を回動可能に取り付ける円孔と、を平行に設置する二つの部材上にそれぞれ設けることにより構成される複数の偏心軸機構と、リンクと、を備え、前記複数の偏心軸機構は、少なくとも、前記揺動フレーム及び固定フレームを連結する第一の偏心軸機構と、前記揺動フレーム及びリンクを連結する第二の偏心軸機構と、前記リンク及び固定フレームを連結する第三の偏心軸機構によって構成されている。
(作用)各偏心軸機構は、第二又は第三の偏心軸機構のうち一方が、前記フレーム開閉機構を構成するリリース偏心軸機構となり、他方が、第一の偏心軸機構と協働して前記圧下量調整機構を構成する。
各偏心軸機構は、軸心から一定距離離れた軸を回動中心として偏心回動する、一方の部材に設けられた偏心軸は、他法の部材に設けられた円孔内に取り付けられた状態で回動する。前記他法の部材は、偏心軸が、偏心回動することにより、偏心軸の軸心及び回動中心間の偏心距離を振幅として略上下動する。
第一の偏心軸機構は、固定フレームに対して揺動フレームを略上下動させ、第二の偏心軸機構は、リンクに対して揺動フレームを略上下動させ、第三の偏心軸機構は、固定フレームに対してリンクを略上下動させる。揺動フレームは、第三の偏心軸によりリンクが略上下動することに連動して略上下動する。
前記リリース偏心軸機構は、偏心軸の回動中心がリリース軸となり、偏心軸の軸心がリリース軸により回動する揺動支持部となり、前記円孔に取り付けられた偏心軸の外周面を介してリンクを支持し、リンクを介して揺動フレーム上のワークロールの板材入口側部位を開閉する。揺動支持部の揺動開始点は、リリース偏心軸機構の偏心軸を偏心回動させ、揺動支持部となる偏心軸の軸心を円周軌道上の任意の点に配置した状態で、圧下量調整機構(他の二つの偏心軸機構)により上下ワークロール間の隙間(圧下量)を調整すると、偏心点(揺動支持部)の前記任意の配置点が、揺動開始点(揺動フレームは、全閉状態)となる。
以上の説明から明らかなように、請求項1に係るレベラーフィーダによれば、リリース軸を介して、一定の揺動角で揺動し、かつ一定のトルクが付加される揺動支持部を円周軌道上のいずれの位置で揺動させるか使い分けることにより、駆動源の持つ一定の仕事量に対して、板材リリース時におけるワークロールの板材入口側の開口高さと、対応して板材に負荷される矯正荷重の比率を自在に振り分けることが出来る。
即ち、揺動支持部を一定の揺動角で揺動させ、かつ付加されるトルクを一定とした状態で、揺動支持部の揺動開始位置を変化させ、揺動支持部を下死点と上死点との中間点近くで揺動させた場合、板材への矯正荷重は小さいが、ワークロールの板材入口側開口高さ(板材リリース量)が高くなるため、薄板のリリースに適した高さでワークロールを開口させることが出来る。一方、揺動支持部を下死点又は上死点に近い位置で揺動させた場合、ワークロールの開口高さは低くなるが、板材に負荷される矯正荷重が大きくなり、厚板の矯正に適した荷重でワークロールを矯正することが出来る。
従って、揺動支持部を必要な矯正荷重を得られる範囲で、極力中間点近くで揺動させることにより、リリースに必要な揺動角を最小限に抑えることが出来るため、板材のリリース作動速度が向上する。また、駆動源の持つ一定の仕事量を板材の特性に合わせて開口量と荷重に振り分けられるため、駆動源の容量を下げることが出来る。
また、小型化した駆動源がエアシリンダである場合、シリンダストロークの減少とシリンダ径の縮小により作動応答性が向上するため、リリースの高速化が可能となる。また、シリンダの小型化及びエア流入量の減少等によるコストダウンや省エネ化省スペース化を計ることが出来る。尚、駆動源がエアシリンダ以外であっても小型化が可能であるため、駆動源のコストダウン、省エネ、スペースのコンパクト化を図ることが出来る。
請求項2に係るレベラーフィーダによれば、リリース軸にサーボモーターを直結すると、エアシリンダに比べて作動応答性が向上し、リリース速度が向上する。また、揺動支持部の軌道上における揺動範囲の変更が数値制御により容易に行え、板厚の特性に応じて揺動点範囲をより細かく精密に設定することが出来るため、揺動支持部を必要な矯正荷重を得られる範囲で、より一層中間点近くで揺動させることにより、リリースに必要な揺動角を更に抑えることが出来、板材のリリース作動速度が更に向上する。また、フレーム開閉機構の構造の簡素化即ち省スペース化を計ることができる。更に、サーボモーターは、板材のリリース時において、揺動開始位置及び揺動終了位置で減速停止するため、騒音が低減され、板材への打痕の形成が無くなる。
請求項3に係るレベラーフィーダによれば、リンクを介した3つの偏心軸機構を備えることにより、板材に負荷される矯正荷重の大きさと、揺動フレームに設けられたワークロールの板材入口側の開口高さをそれぞれ調整する揺動範囲変更機構が簡単な構造で実現でき、コストダウンと機構の省スペース化を計ることが出来る。
次に、本発明の公的な実施形態を、以下の実施例1から3に基づいて説明する。
図1〜図10は、本発明の実施例を示すもので、図1は、本発明の実施例1に係るレベラーフィーダの正面図、図2は、図1のA−A断面図、図3は、実施例1に係るレベラーフィーダの平面図、図4は、図2の偏心軸機構の詳細を示す拡大断面図、図5は、揺動支持部の軌道を表す説明図で、(a)図は、揺動範囲毎の揺動支持部の上下方向移動距離を表す図、(b)図は、揺動支持部からリリース軸中心までの水平方向距離Lを表す図、図6(a)図は、厚板矯正時の板材の圧下量と各偏心軸の位置を示す図、(b)図は、薄板矯正時用に板材の圧下量と揺動開始位置を調整した際の各偏心軸の位置を示す図、図7は、揺動フレームが揺動し、板材をリリースした動作状況を表す正面図、図8は、実施例2に係るレベラーフィーダのリリース駆動源を示す正面図。図9は、リリース駆動源の断面図、図10(a)図は、実施例3のレベラフィーダのワークロール機構の正面図、(b)図は、板材のリリース動作状況を表す正面図である。
図1から図4により、実施例1のレベラーフィーダ100の構成を説明する。実施例1のレベラーフィーダは、アンコイラから巻き解かれた(図示しない)板材を上下のフレーム(109,110)上に千鳥状に対設された複数の上下ワークロール(103,102)間に通板し、板材の巻き癖を矯正した後、(図示しない)工作機械に搬送するレベラーフィーダ100である。
ここで、実施例1の前記レベラーフィーダ100(のワークロール機構201)は、揺動フレーム109の板材入口側と板材出口側の二カ所をそれぞれ固定フレーム200に対して上下動可能に構成し、前記両フレームに上下一対で設置した上ワークロール103と下ワークロール102の間隔を調整できるように構成した圧下量調整機構と、前記固定フレーム200に対して前記揺動フレーム109を揺動自在に支持するよう構成した揺動支点(偏心軸111cの軸心111d)と、駆動源により回動するリリース軸113aと、前記リリース軸113aの回動により、リリース軸心周りの円周軌道上を揺動しつつ、支持する前記揺動フレーム109を揺動支点111d周りに略上下揺動させるよう構成した揺動支持部106dと、を備えたフレーム開閉機構と、を備えることにより、板材をリリース及び矯正する。
また、実施例1において、ワークロール機構201の前記リリース軸113aに取り付けられる駆動源は、直結されたサーボモーター113である。
更に、実施例1において、前記圧下量調整機構及びフレーム開閉機構は、偏心軸の軸心(111d、108d、106d)と離間した軸を回動軸(114a、112a、113a)として回動する円筒状の偏心軸(111c、108c,106c)と、前記偏心軸を回動可能に取り付ける円孔(109a、107a、107c)と、を平行に設置する二つの部材(揺動フレーム109,固定フレーム200及びリンク107のいずれか二つ)上にそれぞれ設けることにより構成される複数の偏心軸機構(111、108,106)と、リンク107と、を備えている。
レベラーフィーダ100は、主に本体フレーム200内に設けられた板材矯正機構(ワークロール機構)201と、板材送り機構(フィードロール機構)202から構成される。まず、ワークロール機構201を説明すると、ワークロール機構201の複数の偏心軸機構は、少なくとも、前記揺動フレーム109及び固定フレーム200を連結する第一の偏心軸機構111と、揺動フレーム109及びリンク107を連結する第二の偏心軸機構108と、リンク107及び固定フレーム200を連結する第三の偏心軸機構106によって構成されている。
ワークロール機構201は、本体フレーム(本願請求項1から3の固定フレーム)200の下方に設けられた下ワークロールフレーム110にそれぞれ3本の下ワークロール102がベアリング102aを介して取り付けられている。
また、一対の揺動フレーム(上ワークロールフレーム)109の下端には、それぞれ4本の上ワークロール103が、ベアリング103aを介して取り付けられ、3本の下ワークロール102と千鳥状に対向するよう配置されている。
一対の揺動フレーム109には、円孔109aに組み込んだベアリング109bを介して第一の偏心軸機構111を構成する偏心軸111cが回動自在に設けられている。偏心軸111cの両端は、一体化された取付部111aとベアリング111bを介して本体フレーム200に対して回動自在に支持されている。取付部111aの一端には、駆動源となる出口用ギヤードモータ114が設けられている。偏心軸の回動中心を構成するモータ114の回動軸114aは、偏心軸111cの軸心111dから距離δ1だけ偏心した位置に配置され、偏心軸111cを回動軸114a周りに偏心回動させるように取付けられている(図3を参照)。
第二の偏心軸機構108を構成する偏心軸108cの両端は、これに一体化された取付部108aとベアリング108bを介して2つの揺動フレーム109に回動自在に取付けられている。偏心軸108cには、細筒状でリンクへの取付部となる108eが設けられ、2つのリンク107の一端が、円孔107aに組み込んだベアリング107bを介して回動自在に取付けられている。取付部108aの一端には、駆動源となる入口用ギヤードモータ112が設けられている。偏心軸の回動中心を構成するモータ112の回動軸112aは、偏心軸108cの軸心108dから距離δ2だけ偏心した位置に配置され、偏心軸108cを回動軸112a周りに偏心回動させるように取付けられている。(図4を参照)。
第三の偏心軸(リリース偏心軸)機構106を構成する(リリース)偏心軸106cの両端は、これに一体化された取付部106aとベアリング106bを介して本体フレーム200に回動自在に取り付けられ、偏心軸106cには、細筒状でリンクへの取付部となる106eが設けられ、2つのリンク107の一端が、円孔107cに組み込んだベアリング107dを介して回動自在に取付けられている。取付部106aの一端には駆動源となるサーボモータ113が設けられている。偏心軸の回動中心を構成するモータ113の回動軸113a(本願請求項1から3のリリース軸)は、偏心軸106cの軸心106d(本願請求項1から3の揺動支持部)から距離δ3だけ偏心した位置に配置され、偏心軸106cを回動軸113a周りに偏心回動させるように取付けられている。(図4を参照)。尚、第一から第三の偏心軸機構において、各偏心軸と、軸受けとなる各円孔を設ける部材を相互に入れ替えることも出来る。
次に各偏心軸の動作について説明すると、第一の偏心軸機構では、ギヤードモーター114が正逆いずれかの方向に回動すると、偏心軸111cは、回動軸114aを中心として揺動フレームの円孔109a内を偏心揺動する。回動軸114a周りを揺動する偏心軸の軸心(重心)111dは、円孔109a内を揺動しながら偏心軸111cの外周面111fを介して揺動フレームを支持しつつ、軸心111dの上下方向移動距離に相当する高さで本体フレーム200に相対して揺動フレーム109を略上下に揺動させる。
第二の偏心軸機構では、ギヤードモーター112が正逆いずれかの方向に回動すると、偏心軸108cは、回動軸112aを中心としてリンクの円孔107a内を偏心揺動する。回動軸112a周りを揺動する偏心軸の軸心(重心)108dは、円孔107a内を揺動しながら偏心軸108cの外周面108fを介して揺動フレーム109を支持しつつ、軸心108dの上下方向移動距離に相当する高さでリンク107に相対して揺動フレーム109を略上下に揺動させる。
第三の偏心軸機構では、サーボモーター113が正逆いずれかの方向に回動すると、偏心軸106cは、回動軸113aを中心としてリンクの円孔107c内を偏心揺動する。回動軸113a周りを揺動する偏心軸の軸心(重心)106dは、円孔107c内を揺動しながら偏心軸106cの外周面106fを介してリンク107を支持しつつ、軸心106dの上下方向移動距離に相当する高さで固定フレーム200に相対してリンク107を略上下に揺動させる。このとき偏心軸108cを介してリンク107上に支持されている揺動フレーム109も、前記リンク107と同じ高さで、第一の偏心軸機構の偏心軸の軸心111d周りに略上下揺動する。
次に、圧下量調整機構について説明する。実施例1では、第一の偏心軸機構111と第二の偏心軸機構108が、協働して圧下量調整機構として機能する。即ち、第一の偏心軸機構111は、本体フレーム200に対して、揺動フレーム109の板材出口側を略上下動させることにより、第二の偏心軸機構108は、連結されたリンク107を介して本体フレーム200に対し、揺動フレーム109の板材入口側を略上下動させることにより、上ワークロール103を板材出口側及び板材入口側の双方から上下させ、板材への圧下量(ワークロール間の隙間)を調整する。
揺動範囲変更機構は、圧下量矯正機構を構成する第一及び第二の偏心軸機構と協働した第三の偏心軸機構により構成される。まず、サーボモータ113により偏心軸106cの軸心(本願請求項1から3の揺動支持部)106dを回動中心軸113a周りにおける軸心106dの円軌道上において、揺動開始点とすべき任意の点に配置する。その状態で圧下量調整機構によって板材への圧下量を調整することにより、揺動支持部106dの前記配置点が揺動開始位置となり、円軌道上の揺動範囲が設定される。揺動支持部106dの揺動範囲は、前記方法で揺動開始位置を再設定することにより自在に変更することが出来る。
ワークロールが材料を挟持(矯正)した状態からリリースするとき、偏心軸の重心となる揺動支持部106dは、モーター113の回動中心軸113a(本願請求項1から3のリリース軸)周りを設定した揺動開始位置から揺動する。揺動支持部106dは、揺動開始位置が異なれば、円周軌道上の揺動距離(モーターの回動角)が等しくても異なる高さで揺動フレーム109を回動軸114a周りに略上下動させる。従って、揺動フレーム上の上ワークロール103も板材入口側から共に上下動し、板材が、板厚に応じた適切なストロークでリリースされる(図7参照)。
次に、図5(a)より、揺動支持部106dの揺動開始点の変化に基づく、板材リリース時のワークロール板材入口側の開口高さの変化と、再挟持において板材へ負荷される矯正力の変化を説明する。図5(a)は、揺動支持部106dの軌道を示す円である。円の左半分を揺動支持部の揺動可能域とし、リリース軸の軸心(回動軸113a)をO、揺動支持部106dの回動(揺動)半径をR、最下点からの回動角をθとし、円周軌道上の最下点(下死点)をA点(0°)、前記軸心と高さが同一の点をB点(90°)、最上点(上死点)をC点(180°)とした場合、揺動フレームは、揺動支持部106dがリリース軸心Oの周りを揺動する際の上下方向移動距離に基づいて、支持する揺動フレームに設けられたワークロールの板材入口側を略上下動させる。前記ワークロールの開口高さは、揺動支持部106dの円周軌道上の揺動距離が均一である場合、揺動支持部106dが前記円周軌道上のどの位置で揺動するかによって異なる。
即ち、揺動支持部106dの上下方向移動距離をHとし、揺動支持部106dの揺動開始位置の下死点からの内角をθ1、揺動終了位置の下死点からの内角をθ2とした場合、Hは、揺動支持部106dが、0°≦θ≦90°の範囲を揺動する場合、H=R×Cosθ2−{R−R×Cosθ1}=R×(Cosθ2+Cosθ1−1)となり、揺動支持部106dが、B点(θ=90°)を含む範囲を揺動する場合、H=R×Cosθ1+R×|Cosθ2|=R×(Cosθ1+|Cosθ2|)となり、揺動支持部106dが、90°≦θ≦180°の範囲を揺動する場合、H=R×|Cosθ1|−R×|Cosθ2|=R×(|Cosθ2|−|Cosθ1|)で表すことが出来る。このとき、揺動支持部106dの上下方向移動距離Hは、円周軌道上の揺動角(θ2−θ1)が同一であっても、揺動する位置によって上下方向移動距離Hが異なる。
例えば、図5(a)に示すように、揺動支持部106dの上下方向移動距離Hは、支点の揺動角が60°と均一であっても、θ1=0°からθ2=60°の第一の範囲、θ1=60°からθ2=120°の第二の範囲、θ1=120°からθ2=180°の第三の範囲で揺動する場合においてそれぞれ異なる。即ち、上記のHの式から第一及び第三の範囲ではH1=H3=0.5Rとなるが、第二の範囲では、H2=Rとなり、揺動する位置によりHが異なる。
従って、この揺動支持部106dにより支持される揺動フレームは、揺動支持部106dが、A点又はC点に近い位置で揺動する程、揺動支持部106dの上下移動量Hは小さくなり、揺動フレーム109の揺動が小さくなるため、前記ワークロールの板材入口側の開口高さは低くなり、揺動支持部106dが、B点に近い位置で揺動する程、上下移動量Hが大きくなり、揺動フレームの揺動が大きくなるため、前記開口高さが高くなるという作用を生じる。即ち、揺動支持部106dの揺動開始位置を変更することにより、揺動支持部106dの移動距離(リリース軸の回動角度)が同じでも開口高さが変化する。
また、揺動支持部106dを介してリリース軸113aから板材へ負荷される矯正荷重は、リリース軸113aに与えられる駆動源からのトルク(回転モーメント)が一定であっても、揺動支持部106dの揺動開始位置が、円周軌道上において変化することに連動して大小変化する。即ち、図5(a)に示すとおり揺動支持部106dが、揺動時に円周軌道上のA点(下死点)又はC点(上死点)近傍で板材に負荷を与える場合、板材には大きな矯正荷重が負荷され、揺動支持部106dがB点に近づくほど板材に与えられる矯正荷重が小さくなるという作用を生じる。
揺動支持部106dを介して、ある矯正荷重で板材を矯正する場合、リリース軸の軸心周りには、「前記矯正荷重とリリース軸心から揺動支持部106dまでの水平方向距離との積」で表される回転モーメントが発生する。従って、リリース軸113aの駆動源は、前記回転モーメントに釣り合う逆向きのトルクをリリース軸に与えることによって板材を矯正する。ここで、与える前記トルクを一定とした場合、板材に与えられる矯正荷重と前記水平方向距離は、互いに反比例する。
即ち、図5(b)より「リリース軸の軸心から揺動支持部106dまでの水平方向距離」をLとした場合、前記水平方向距離は、L=R×Sinθとなる。従って、Lは、揺動支持部106dがB点(θ=90°)にあるときに最大(Fa×R)となり、揺動支持部106dが下死点となるA点(θ=0°)及び上死点となるC点(θ=180°)に近づくほど限りなく短くなる。
即ち、リリース軸に一定のトルクを与えた場合において、揺動支持部106dは、リリース軸心からの水平方向距離Lが最大となるB点(θ=90°)で板材に矯正荷重を負荷する場合、負荷される荷重が最小になるが、一方、Lが限りなく短くなる下死点A点(θ=0°)又は上死点C点(θ=180°)により近い位置で板材に矯正荷重を負荷する場合、揺動支持部106dは、板材に限りなく大きな矯正荷重を負荷する。
従って、実施例1のワークロール機構201は、揺動支持部106dの円周軌道上の揺動範囲を変更可能とすることにより、揺動支持部106d(サーボモータ113)の回動角が一定で有って、リリース軸に与えられるトルクが一定であっても、揺動支持部106dが軌道上の下死点又は上死点近傍で揺動する場合には、揺動フレームの開口高さ(板材リリース量)は小さく、板材へ負荷される矯正荷重が限りなく大きくなり、揺動支持部106dの揺動位置が、下死点からの回転角90°(リリース軸軸心と同じ高さ)の位置に近づくにつれ、揺動フレーム109の開口高さ(板材リリース量)は大きく、板材へ負荷される矯正荷重は小さくなるという特性を備えている。
従って、実施例1のワークロール機構201では、揺動支持部106dの揺動開始位置を変化させることにより、リリース時におけるワークロールの板材入口側の開口量と、板材への矯正荷重の大きさとの比率を自在に変化させることができる。
従って、実施例1では、駆動源となるサーボモータ113の回動角及び発生するトルクが一定でも、板材の板厚に応じて、前記開口量及び矯正荷重の比率を選択することにより、薄板と厚板の特性(薄板の場合は、開口量大かつ矯正荷重小。厚板の場合は、矯正荷重大かつ開口量小)に合った矯正及びリリースを行うことが出来る。即ち、モーター113の回動角の最小化により、板材リリース時の作動応答性の向上が実現でき、駆動源容量を実際の仕事量に必要な最小限の容量にとどめることが出来る。
次に、図6により、板厚の特性に合ったリリースを行うための各偏心軸機構(111,108,106)の動作について説明する。板材のリリース及び再挟持は、リリース(第三の)偏心軸機構106が行う。揺動支持部106dの揺動開始点は、通販する板材の板厚と必要な矯正量(圧下量)に基づき決定された矯正加重を得られる範囲で、極力中間点近くで揺動するように設定する。
例えば、(a)図のように厚板の矯正から(b)図のようにより薄い板を矯正するための設定に変更する場合には、矯正荷重は小さいが、リリース量をより大きくする必要があるため、矯正に必要な荷重が得られる範囲で揺動支持部106dの揺動開始点を図5(a)で示すB点寄りの位置に移動させ、リリース量を確保する。この場合、図6(b)図に示すように、第三の(リリース)偏心軸106cを時計回りに揺動させる。
その状態で、薄板の矯正に必要な圧下量(板材へのワークロールのくいこみ量)を得るべく、上昇した揺動フレーム109のワークロールの板材入口側と板材出口側における上下ワークロール(103,102)間の隙間を更に狭く(圧下量を大きく)する必要がある。従って、第二の偏心軸108cを図6(b)図のように時計回りに揺動させ、揺動フレーム109のワークロールの板材入口側を下降させる。また、第一の偏心軸111cは、図6(b)図のように反時計回りに揺動させ、揺動フレーム109のワークロールの板材出口側を下降させる。
尚、第二の偏心軸機構と第三の偏心軸機構のギヤードモータ112とサーボモータ107を入れ替えることにより、第二の偏心軸機構を板材のリリース機構として使用し、第三の偏心軸機構を圧下量調整機構として使用することも出来る。
図7に示すとおり、板材をリリースする際において、制御装置(図示せず)から制御信号を受けたワークロール機構201は、リリース偏心軸機構106が作動し、(図1に記載の)エアシリンダー119が上フィードロール116を上昇させるのと同様に、上ワークロール103を上昇させて、板材をリリースする。ワークロール側の板材のリリースは、駆動源(サーボモータ113)が必要最低限の回動角で回動軸113aを揺動させるため、板材はフィードロール側と同様に高速でリリースされる。
次に図8,図9より、実施例2のレベラフィーダを説明する。実施例2のレベラフィーダは、リリース偏心軸機構となる第三の偏心軸機構106の駆動源にサーボモータ113の代わりにエアシリンダ機構130を取付けている。
エアシリンダ機構130は、仕切り板132aで分けられたハウジング132内の一方を上下動し、偏心軸106cを揺動させる板材リリース用エアシリンダ133、ハウジング132内部のもう一方を上下動し、シリンダ133とハウジング132を一体として上下動させる、揺動開始位置切替エアシリンダ131、リリース用シリンダ133のピストン133aと一体になって上下動するラック134、偏心軸106cの固定フレーム200への取付部をレベラフィーダ100の外側方向へ延長したピニオン取付部106a’の外周に固定され、ラック134に螺合するピニオンギヤ135によって構成される。
エアシリンダ機構130による揺動支持部106dの揺動開始点変更方法について説明する。実施例2のレベラフィーダにおいては、揺動開始位置切替エアシリンダのピストン131aが、シリンダハウジング132の上死点にある場合と下死点にある場合においてリリース偏心軸機構106の揺動支持部106dが、異なる位置から揺動し始めるように切替えることが出来る。即ち、板材リリース用エアシリンダのピストン133aが下死点にある場合を板材挟持状態(揺動フレーム全閉状態)とし、揺動開始位置切替エアシリンダ131のピストン131aが上死点にある際の揺動支持部106dが支持部の軌道上の下死点であるA点から揺動開始するように設定されている場合を考える。
板材リリース用エアシリンダ133が作動してピストン133aが上死点に移動すると、ラック134が上昇し、ピニオンギヤ135が反時計回りに回動する。このとき揺動支持部106dは、A点からB点に移動し、揺動支持部106dの上下方向移動距離に相当する距離のストローク(厚板矯正用・矯正荷重は大でストロークは小)で板材をリリースする。また、ピストン133aが下降するとラック134が下降し、揺動支持部106dは、A点に戻り、板材挟持状態に戻る。
次に、揺動開始位置切替エアシリンダのピストン131aが下死点に移動すると、シリンダハウジング132、リリース用エアシリンダのピストン133a及びラック134が一体となって上昇し、ピニオンギヤ135が回動し、揺動支持部106dは、B点まで移動し、B点が揺動開始点となる。その状態でエアシリンダ133を揺動させると、支点106dは、円弧ABと長さが等しい円弧BC間を揺動しつつ、上下方向移動距離に相当する距離のストローク(薄板矯正用・ストロークは大で矯正荷重は小)で板材をリリースする。
従って、駆動源となるリリース用シリンダ133のストロークが一定で、かつシリンダ133から偏心軸106cに与えられるトルクが一定でも、板材の板厚に応じて、揺動開始位置切替エアシリンダ131を切り替えて前記開口量及び矯正荷重の比率を選択することにより、薄板と厚板の特性(薄板の場合、開口量大かつ矯正荷重小とし、厚板の場合矯正荷重大かつ開口量小とする)に合った矯正及びリリースを行うことが出来る。即ち、シリンダ133のストロークの最小限化により、板材リリース時の作動応答性の向上が実現できると共に、リリース用シリンダの容量を実際の仕事量に必要な最小限の容量にとどめることが出来る。
次に図10(a)(b)図により、ワークロール機構201を別機構とした実施例3のレベラフィーダを説明する。実施例3では、ワークロール機構201のフレーム開閉機構は、複数の上ワークロール103を設けた揺動フレーム109の一端が、揺動支点142により固定フレーム200に対して揺動自在に支持されている。固定フレーム200には、駆動源により回動するリリース回動軸143を介して第一リンク144の一端が取付けられ、第一リンクの他端には、揺動支持軸(揺動支持部)145を介して第二リンク146の一端が支持されている。揺動フレーム109の他端は、作用軸147により、第二リンク146の他端に回動自在に支持されている。
また、圧下量調整機構は、固定フレーム200に側に設置され、上下に進退するするスクリュー141を備えた複数のスクリュージャッキ機構140と、複数のスクリュー141の先端にそれぞれ回動自在に設置された回動自在な複数の下ワークロール102によって構成されている。
駆動源(サーボモータ、エアシリンダ機構など)によりリリース軸143を駆動し、第一リンク144を時計回りに揺動させると、揺動支持部145がリリース軸143周りに揺動し、第一リンク144と相対的に回動する第二リンク146と、第二リンク146に対して作用軸147により回動自在に支持される揺動フレーム109を上昇させ、ワークロールの板材入口側を開口し、板材をリリースする。前記開口高さは、揺動支持部145の上下方向移動距離に対応する作用点147の上下方向移動距離となる。
揺動範囲変更機構は、前記フレーム開閉機構と圧下量調整機構の協働により構成される。揺動支持部145が、リリース軸143周りを揺動する際の揺動範囲の設定及び変更は、前記フレーム開閉機構の駆動源により、揺動支持部145の揺動開始点を円周軌道上に設定し、前記圧下量調整機構によって下ワークロール102を上ワークロール103に対して上下動させることにより行う。
揺動範囲変更機構により、揺動支持部145がリリース軸143周りを揺動する際の揺動範囲を切り替えることによって、リリース時におけるワークロールの板材入口側の開口量と、板材への矯正荷重の大きさとの比率を自在に変化させることができる。前記開口高さと前記矯正荷重の比率は、揺動支持部145の円周軌道上の揺動位置が上死点又は下死点に近いほど矯正荷重は大きく、かつ開口高さは低くなり、揺動位置がその中間点に近いほど開口高さは高くなり、かつ矯正荷重は小さくなる。
従って、駆動源によって回動する揺動支持部145の回動角と、リリース軸143に与えられるトルクが一定でも、板材の板厚に応じて、前記開口量及び矯正荷重の比率を選択することにより、薄板と厚板の特性(薄板の場合、開口量大かつ矯正荷重小とし、厚板の場合矯正荷重大かつ開口量小とする)に合った矯正を行うことが出来る。即ち、駆動源の駆動量の最小化により、板材リリース時の作動応答性の向上が実現でき、駆動源容量を実際の仕事量に必要な最小限の容量のものにとどめることが出来る。
尚、駆動源を軸143の代わりに揺動支持軸145又は作用軸147に設けた場合には、駆動源を設けた軸をリリース軸として利用できる。また、板材への圧下量は、複数のスクリュー141により、下ワークロール102のそれぞれを上ワークロール103に対して独立して上下動させるように構成することにより精細に調整できる。