JP4832955B2 - レジスト下層膜材料並びにそれを用いたパターン形成方法 - Google Patents
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Description
このような多層レジストプロセスとしては、レジスト下層膜の上に珪素原子を含有するレジスト上層膜などを用いる2層レジストプロセスと、レジスト上層膜とレジスト下層膜の間に、珪素原子を含有するレジスト中間層膜を適用する3層レジストプロセスが挙げられる(例えば、非特許文献1参照)。
このため、このポイゾニングの問題を考慮して、多層レジスト膜を構成することも大切である。
このように、マスク基板を電子線で露光する場合に、フォトレジストと基板の間に形成されるレジスト下層膜として、レジストパターンの裾引きやアンダーカットを防止できる材料が求められている。
また、本発明は電子線露光を用いて基板にパターンを形成する場合に、レジストパターンの裾引きやアンダーカットを防止できるレジスト下層膜材料、及びこれを用いてリソグラフィーにより基板にパターンを形成する方法を提供することを目的とする。
また、このようなレジスト下層膜材料から形成したレジスト下層膜は、電子線露光を用いて基板にパターンを形成する場合にレジストパターンの裾引きやアンダーカットを防止できるため、高精度なパターンを形成することができる。
本発明のレジスト下層膜材料から形成したレジスト下層膜は、電子線露光を用いて基板にパターンを形成する場合にレジストパターンの裾引きやアンダーカットを防止できるため、高精度なパターンを形成することができる。
また、本発明のレジスト下層膜材料から形成したレジスト下層膜を、電子線露光を用いて基板にパターンを形成する場合に用いれば、露光によってフォトレジスト中に発生した酸が基板に拡散するのをブロックして、レジストパターンの裾引きやアンダーカットを防止できるため、高精度なパターンを形成することができる。
本発明者らは、基板エッチング後に行うアッシングの速度の速いレジスト下層膜材料を開発すべく鋭意検討を重ねた。
前述のように、従来、基板加工時のドライエッチングに対する耐性が高いレジスト下層膜が検討されてきた。基板加工時のドライエッチング耐性を高めるためには、炭素の割合が高い材料が好ましいとされてきた。しかしながら、炭素の割合を高めることでドライエッチング耐性を高めたレジスト下層膜は、逆にアッシング速度が遅い欠点がある。
そこで、本発明者らは、レジスト下層膜材料中のベースとなる炭素含有化合物の炭素含有量がヒドロキシ基が未置換の時に50質量%未満であれば、該レジスト下層膜材料から形成されたレジスト下層膜は、アッシング速度が速く、特に多孔質シリカ上での剥離が容易かつ迅速にできることに想到し、本発明を完成させた。
下に各種水溶性ポリマーの繰り返し単位を構成するモノマーの原子構成比を示す。このうち、アクリル酸、メタクリル酸、ビニルアルコールに比べて、グルコースなどの糖類の炭素比率が低く、炭素の含有量が50質量%未満であることが示されている。
具体的には、グルコース、ガラクトース、マンノース、グルクロン酸、ガラツロン酸、キシロース、アラビノース、フコース、グルコサミン、ガラクトサミン、ラムノース、トレオース、リボース、リキソース、アロース、アルトロース、グロース、イドース、タロース、ジヒドロキシアセトン、エリトルロース、キシルロース、プシコース、フルクトース、ソルボース、タガトース、ヘプツロース、セドヘプツロース、グリセロール、エリトリトール、トレイトール、アラビニトール、キシリトール、パラチノース、リビトール、イジトール、ガラクチトール、ソルビトール、マンニトール、ボレミトール、ペルセイトール、オクチトール、ズルクシトール、アピオース、ハマメロース、スプレプトース、コルジセポース、ミカロース、クラジノース、イソトール、ウロン酸、アスコルビン酸、マルトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、バノース、シクロデキストリン類、β−グルコオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、マンヌオリゴ糖、トレハロース、サッカロース、ラクトース、チトサン、グルコン酸、イノジトール、ラクチトール、ラクトビオ酸、マンノ酸γラクトン、マンノースアミン、メレジトース、メリビオース、リボニックγブチロラクトン、サクシャリック酸、サクシャリック酸1,4−ラクトン、マルチトール、マルトデキストリン、マルトヘプタオーゼ、マルトペンタオーゼ、マルトローゼ、マルツローゼ、セルビオース、ユーゲニイン、アミグダリン、セルロース類、アミロース類、アミロペクチン類、キチン、キトサン、キシラン、ヒアルロン酸、カードラン、プルラン、シゾフィランなどが挙げられる。
ヒドロキシ基と置換する基としては、例えば、酸不安定基、アルキル基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールカルボニル基、(メタ)アクリル基、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアルキル基、(メタ)アクリルアミドアルキル基、ヒドロキシアルキル基、を挙げることができる。この時の置換率は、ヒドロキシ基の10〜100モル%、好ましくは15〜100モル%の範囲であるのが好ましい。酸不安定基で置換した糖類を用いた場合、酸発生剤から発生した酸での架橋と同時に酸不安定基の脱保護が進行し、炭素割合を下げ、アッシング速度をさらに向上させるメリットがある。
そして、本発明のレジスト下層膜は、多層レジストプロセス用のレジスト下層膜として、特に、波長300nm以下の高エネルギー線、具体的には248nm、193nm、157nmのエキシマレーザー、3〜20nmの軟X線、電子ビーム、X線を用いたリソグラフィー用に好適に用いることができる。
このような第2のレジスト下層膜は、炭素の含有量が50質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上の炭素含有化合物をベースとして含む材料から形成することができる。この様な第2のレジスト下層膜に用いる炭素含有化合物としては、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−ジメチルフェノール、2,5−ジメチルフェノール、3,4−ジメチルフェノール、3,5−ジメチルフェノール、2,4−ジメチルフェノール、2,6−ジメチルフェノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、2−t−ブチルフェノール、3−t−ブチルフェノール、4−t−ブチルフェノール、2−フェニルフェノール、3−フェニルフェノール、4−フェニルフェノール、3,5−ジフェニルフェノール、2−ナフチルフェノール、3−ナフチルフェノール、4−ナフチルフェノール、4−トリチルフェノール、レゾルシノール、2−メチルレゾルシノール、4−メチルレゾルシノール、5−メチルレゾルシノール、カテコール、4−t−ブチルカテコール、2−メトキシフェノール、3−メトキシフェノール、2−プロピルフェノール、3−プロピルフェノール、4−プロピルフェノール、2−イソプロピルフェノール、3−イソプロピルフェノール、4−イソプロピルフェノール、2−メトキシ−5−メチルフェノール、2−t−ブチル−5−メチルフェノール、ピロガロール、チモール、イソチモール、4,4’−(9H−フルオレン−9−イリデン)ビスフェノール、2,2’ジメチル−4,4’−(9H−フルオレン−9−イリデン)ビスフェノール、2,2’ジアリル−4,4’−(9H−フルオレン−9−イリデン)ビスフェノール、2,2’ジフルオロ−4,4’−(9H−フルオレン−9−イリデン)ビスフェノール、2,2’ジフェニル−4,4’−(9H−フルオレン−9−イリデン)ビスフェノール、2,2’ジメトキシ−4,4’−(9H−フルオレン−9−イリデン)ビスフェノール、2,3,2’,3’−テトラヒドロ−(1,1’)−スピロビインデン−6,6’−ジオール、3,3,3’,3’−テトラメチル−2,3,2’,3’−テトラヒドロ−(1,1’)−スピロビインデン−6,6’−ジオール、3,3,3’,3’,4,4’−ヘキサメチル−2,3,2’,3’−テトラヒドロ−(1,1’)−スピロビインデン−6,6’−ジオール、2,3,2’,3’−テトラヒドロ−(1,1’)−スピロビインデン−5,5’−ジオール、5,5‘−ジメチル−3,3,3’,3’−テトラメチル−2,3,2’,3’−テトラヒドロ−(1,1’)−スピロビインデン−6,6’−ジオール、1−ナフトール、2−ナフトール、2−メチル−1−ナフトール、4−メトキシ−1−ナフトール、7−メトキシ−2−ナフトール及び1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン等のジヒドロキシナフタレン、3−ヒドロキシ−ナフタレン−2−カルボン酸メチル、インデン、ヒドロキシインデン、ベンゾフラン、ヒドロキシアントラセン、アセナフチレン、ビフェニル、ビスフェノール、トリスフェノール、ジシクロペンタジエン、テトラヒドロインデン、4−ビニルシクロヘキセン、ノルボルナジエン、5−ビニルノルボルナ−2−エン、α−ピネン、β−ピネン、リモネンなどのノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン、ポリスチレン、ポリビニルナフタレン、ポリビニルアントラセン、ポリビニルカルバゾール、ポリインデン、ポリアセナフチレン、ポリノルボルネン、ポリシクロデセン、ポリテトラシクロドデセン、ポリノルトリシクレン、ポリ(メタ)アクリレートおよびこれらの共重合体などが挙げられる。
イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート等が挙げられ、アジド化合物としては、1,1’−ビフェニル−4,4’−ビスアジド、4,4’−メチリデンビスアジド、4,4’−オキシビスアジドが挙げられる。
i. 下記一般式(P1a−1)、(P1a−2)、(P1a−3)又は(P1b)のオニウム塩、
ii. 下記一般式(P2)のジアゾメタン誘導体、
iii. 下記一般式(P3)のグリオキシム誘導体、
iv. 下記一般式(P4)のビススルホン誘導体、
v. 下記一般式(P5)のN−ヒドロキシイミド化合物のスルホン酸エステル、
vi. β−ケトスルホン酸誘導体、
vii. ジスルホン誘導体、
viii. ニトロベンジルスルホネート誘導体、
ix. スルホン酸エステル誘導体
等が挙げられる。
ジスルホン誘導体としては、ジフェニルジスルホン誘導体、ジシクロヘキシルジスルホン誘導体等のジスルホン誘導体を挙げることができる。
ビス(ベンゼンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(sec−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−プロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン等のジアゾメタン誘導体、
ビス−O−(p−トルエンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(n−ブタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム等のグリオキシム誘導体、
ビスナフチルスルホニルメタン等のビススルホン誘導体、
N−ヒドロキシスクシンイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミドトリフルオロメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド1−プロパンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド2−プロパンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド1−ペンタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミドp−トルエンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシナフタルイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシナフタルイミドベンゼンスルホン酸エステル等のN−ヒドロキシイミド化合物のスルホン酸エステル誘導体が好ましく用いられる。
塩基性化合物は、酸発生剤より微量に発生した酸が架橋反応を進行させるのを防ぐための、酸に対するクエンチャーの役割を果たす。
イミド誘導体としては、フタルイミド、サクシンイミド、マレイミド等が例示される。
有機溶剤としては、前記のベースとなる化合物、酸発生剤、架橋剤、その他添加剤等が溶解するものであれば特に制限はない。その具体例を列挙すると、シクロヘキサノン、メチル−2−アミルケトン等のケトン類;3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール等のアルコール類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸エチル、ピルビン酸エチル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸tert−ブチル,プロピオン酸tert−ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノtert−ブチルエーテルアセテート等のエステル類が挙げられ、これらの1種又は2種以上を混合使用できるが、これらに限定されるものではない。本発明においては、これら有機溶剤の中でもジエチレングリコールジメチルエーテルや1−エトキシ−2−プロパノール、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル及びこれらの混合溶剤が好ましく使用される。
アルコール系有機溶剤の添加量は、水100質量部に対して、0.1〜100質量部が好ましく用いられる。
これらは単独あるいは2種以上の組み合わせで用いることができる。
界面活性剤の添加量は、水あるいは有機溶剤の0.0001〜5質量%であるのが好ましい。
先ず、図1(a)、図2(a)に示すように、基板10上に、(第1の)レジスト下層膜11、(第2のレジスト下層膜15)、レジスト中間層膜12、レジスト上層膜13を形成する。
本発明のレジスト下層膜11は、フォトレジストと同様にスピンコート法などで被加工基板10上に形成することが可能である。スピンコート後、溶媒を蒸発し、レジスト中間層膜12とのミキシング防止のため、架橋反応を促進させるためにベークをすることが望ましい。ベーク温度は80〜300℃の範囲内で、10〜300秒の範囲内が好ましく用いられる。なお、このレジスト下層膜11の厚さは適宜選定されるが、30〜20,000nm、特に50〜15,000nmとすることが好ましい。
本発明のレジスト下層膜11はアッシング速度が速い特徴を有するが、被加工基板10のドライエッチングにおける耐性をさらに向上させたい場合もある。その場合には、図2に示すように、本発明の第1のレジスト下層膜11の上にエッチング耐性の高い第2のレジスト下層膜15を形成し、さらに、その上に、レジスト中間層膜12を形成する方法をとるのが好ましい。
珪素含有レジスト中間層膜12の上にはフォトレジスト組成物のレジスト上層膜13を成膜するが、レジスト上層膜13の下(珪素含有レジスト中間層膜12の上)に有機反射防止膜を成膜してもよい。
さらに、第2のレジスト下層膜15を形成するための材料としては、前述のように、炭素の含有量が50質量%以上の、エッチング耐性の高い材料を用いるのが良い。
レジスト中間層膜に反射防止膜として効果を持たせることによって、反射をより抑えることができる。特に193nm露光用としては、糖類を有するレジスト下層膜は吸収がほとんど無いため基板反射が高いが、レジスト中間層膜で反射を抑えることによって基板反射を0.5%以下にすることができる。反射防止効果があるレジスト中間層膜としては、248nm、157nm露光用としてはアントラセン、193nm露光用としてはフェニル基または珪素−珪素結合を有し、酸あるいは熱で架橋するシルセスキオキサンが好ましく用いられる。
ただし、CVD法よりスピンコート法によるレジスト中間層膜の形成の方が、CVD装置導入コストが無いメリットがある。
3層レジストプロセスにおけるレジスト上層膜13は、ポジ型でもネガ型でもどちらでも良く、通常用いられている単層レジストと同じものを用いることができる。
上記のようにレジスト上層膜13を形成後、常法に従い、露光14を行い(図1(b),図2(b)参照)、ポストエクスポジュアーベーク(PEB)、現像を行い、レジストパターンを得る(図1(c),図2(c)参照)。
この時、フロン系ガスを用いるのが良い。フロン系のガスとしては、CF4、CHF3、C2F6、C2F4、C3F10、C3F8、C4F10、C4F8などが挙げられる。
この時に用いるガスは、酸素、水素、アンモニアガスなどである。酸素ガスなどに加えて、He、Arなどの不活性ガスや、CO、CO2、SO2、N2、NO2ガスを加えることも可能である。特に後者のガスはパターン側壁のアンダーカット防止のための側壁保護のために用いられる。
この被加工基板10のエッチングも、常法によって行うことができる。例えば、基板10がSiO2、SiN、シリカ系の低誘電率膜であればフロン系ガスを主体としたエッチング、p−SiやAl、Wでは塩素系、臭素系ガスを主体としたエッチングを行う。基板加工をフロン系ガスでエッチングした場合、珪素含有レジスト中間層膜12は被加工基板10の加工と同時に剥離される。
レジスト下層膜11等を剥離するためのアッシングは、酸素、水素ガスなどを用いて行うことができる。
本発明のレジスト下層膜材料から形成したレジスト下層膜11は、アッシング速度が非常に速い特徴を有する。
本発明のレジスト下層膜は、アッシング速度が速く、アッシング時間が短くてすむので、特に、ポーラスシリカなどのLow−K膜の加工プロセスに対して有効である。
2層レジストプロセスについて、図3、4を参照して、より具体的に説明する。
先ず、図3(a)、図4(a)に示すように、基板10上に本発明の(第1の)レジスト下層膜11、(第2のレジスト下層膜15)、レジスト上層膜13を形成する。
2層レジストプロセスでは、図1,2の3層レジストプロセスで説明したようなレジスト中間層膜12を設けず、レジスト上層膜13とレジスト下層膜11(,15)の2層で構成する。
レジスト上層膜13としては、珪素を含有するポリマーを用いる。珪素含有ポリマーとしては、シルセスキオキサン、ビニルシラン誘導体、シロキサンペンダントアクリルなどが挙げられる。
レジスト下層膜11,15は、前記3層レジストプロセスで説明したのと同様である。
次に、図3(d)、図4(d)に示すように、珪素含有レジスト上層膜13をマスクにして(第1の)レジスト下層膜11(,第2のレジスト下層膜15)のエッチングを行う。
次に、図3(e)、図4(e)に示すように、パターンが形成されたレジスト下層膜11(,15)をマスクにして基板10のエッチングを行う。
そして、最後に、図3(f)、図4(f)に示すように、アッシングを行い、レジスト下層膜11(,15)を剥離する。
[レジスト下層膜材料の調製]
先ず、レジスト下層膜材料のベースとする糖類として、以下のものを準備した。
D-(+)-メレジトース( D-(+)-Melezitose)
Mw/Mn 1.9
糖類、その他の重合体: 前記参照
架橋剤: CR1(下記構造式参照)
次に、下記に示す重合体(ArF珪素含有中間層ポリマー1)、AG2で示される酸発生剤を、FC−430(住友スリーエム社製)0.1質量%を含む有機溶剤中に表1に示す割合で溶解させ、0.1μmのフッ素樹脂製のフィルターで濾過することによってレジスト中間層膜材料(SOG1)の溶液を調製した。
重合体: ArF珪素含有中間層ポリマー1(下記構造式参照)
酸発生剤: AG2(前記参照)
有機溶剤: PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
次に、下記に示す重合体(ArF単層レジストポリマー1)、PAG1で示される酸発生剤、TMMEAで示される塩基性化合物をFC−430(住友スリーエム社製)0.1質量%を含む溶媒中に表2に示す割合で溶解させ、0.1μmのフッ素樹脂製のフィルターで濾過することによって、レジスト上層膜材料(ArF用SLレジスト)の溶液を調製した。
重合体: ArF単層レジストポリマー1(下記構造式参照)
酸発生剤: PAG1(下記構造式参照)
次に、上記調製したレジスト下層膜材料(実施例1〜12、比較例1,2)の溶液をSi(シリコン)基板上に塗布して、200℃で60秒間ベークして膜厚300nmのレジスト下層膜を形成した。
アッシング条件は下記に示す通りである。
チャンバー圧力 40.0Pa
RFパワー 600W
ギャップ 9mm
O2ガス流量 5ml/min
N2ガス流量 500ml/min
時間 15sec
次に、レジストパターン形状についての試験を行った。
先ず、レジスト下層膜材料(実施例1〜12,比較例1,2)の溶液をSi基板上に塗布して、200℃で60秒間ベークして第1のレジスト下層膜を形成した。
同様にして、第2のレジスト下層膜、珪素含有レジスト中間層膜を順次形成した。
さらに、その上に表2に記載のレジスト上層膜材料(ArF用SLレジスト)溶液を塗布し、120℃で60秒間ベークし厚さ180nmのレジスト上層膜を形成した。
このようにして、基板の上に、第1及び第2のレジスト下層膜、レジスト中間層膜、レジスト上層膜を積層した積層構造を形成した。
この時、パターン断面を日立製作所製電子顕微鏡(S−4700)にて観察し、その形状を比較した。その結果を、表4にまとめた。
EB露光用のレジスト下層膜材料として、エトキシエチル基保護D-(+)-メレジトース(Ethoxy ethyl protected D-(+)-Melezitose)、CR1で示される架橋剤、AG1で示される酸発生剤を、有機溶剤中に表5に示す割合で溶解させレジスト下層膜材料の溶液を調製した。
糖類: エトキシエチル基保護D-(+)-メレジトース(Ethoxy ethyl protected D-(+)-Melezitose)(前記参照)
架橋剤: CR1(前記参照)
酸発生剤: AG1(前記参照)
有機溶剤:PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
重合体: EBレジストポリマー1(下記構造式参照)
有機溶剤: PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
すなわち、基板を割断し、0.12μmのラインアンドスペースの断面形状をSEMで観察した。
11…(第1の)レジスト下層膜、 12…レジスト中間層膜、
13…レジスト上層膜、 14…露光、 15…第2のレジスト下層膜。
Claims (8)
- リソグラフィーで用いられる多層レジスト膜のレジスト下層膜材料であって、少なくとも、ベースとして、ヒドロキシ基を含有し、ヒドロキシ基が未置換の場合の炭素の含有量が50質量%未満の炭素含有化合物であって、グルコース、ガラクトース、マンノース、グルクロン酸、ガラツロン酸、キシロース、アラビノース、フコース、グルコサミン、ガラクトサミン、ラムノース、トレオース、リボース、リキソース、アロース、アルトロース、グロース、イドース、タロース、ジヒドロキシアセトン、エリトルロース、キシルロース、プシコース、フルクトース、ソルボース、タガトース、ヘプツロース、セドヘプツロース、エリトリトール、トレイトール、アラビニトール、キシリトール、パラチノース、リビトール、イジトール、ガラクチトール、ソルビトール、マンニトール、ボレミトール、ペルセイトール、オクチトール、ズルクシトール、アピオース、ハマメロース、スプレプトース、コルジセポース、ミカロース、クラジノース、イソトール、ウロン酸、アスコルビン酸、マルトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、バノース、β−グルコオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、マンヌオリゴ糖、トレハロース、サッカロース、ラクトース、チトサン、グルコン酸、イノジトール、ラクチトール、ラクトビオ酸、マンノ酸γラクトン、マンノースアミン、メレジトース、メリビオース、リボニックγブチロラクトン、サクシャリック酸、サクシャリック酸1,4−ラクトン、マルチトール、マルトヘプタオーゼ、マルトペンタオーゼ、マルトローゼ、マルツローゼ、セルビオース、ユーゲニイン、アミグダリン、キチン、キトサン、キシラン、ヒアルロン酸、カードラン、シゾフィラン、
前記グルコースからシゾフィランまでの化合物のヒドロキシ基の水素原子が酸不安定基、アルキル基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールカルボニル基、(メタ)アクリル基、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアルキル基、(メタ)アクリルアミドアルキル基、ヒドロキシアルキル基のいずれかで置換された炭素含有化合物、
グリセロールのヒドロキシ基の水素原子が酸不安定基、アルキル基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールカルボニル基、(メタ)アクリル基、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアルキル基、(メタ)アクリルアミドアルキル基、ヒドロキシアルキル基のいずれかで置換された炭素含有化合物、
アミロース類のヒドロキシ基の水素原子が酸不安定基、アルキル基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールカルボニル基、(メタ)アクリル基、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアルキル基、(メタ)アクリルアミドアルキル基、ヒドロキシアルキル基のいずれかで置換された炭素含有化合物、
アミロペクチン類のヒドロキシ基の水素原子が酸不安定基、アルキル基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールカルボニル基、(メタ)アクリル基、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアルキル基、(メタ)アクリルアミドアルキル基、ヒドロキシアルキル基のいずれかで置換された炭素含有化合物、
マルトデキストリン、β−シクロデキストリン、t−ブトキシカルボニル基保護β−シクロデキストリン、エトキシエチル基保護セルロース、アセチル基ブチリル基保護セルロース、アクリロイル保護セルロース、フタロイル保護セルロール、又はプロピオロイル保護セルロースのいずれか1つを含むものであることを特徴とするレジスト下層膜材料。 - 更に、水、有機溶剤のうち一以上を含有することを特徴とする請求項1に記載のレジスト下層膜材料。
- 更に、酸発生剤、架橋剤のうち一以上を含有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレジスト下層膜材料。
- リソグラフィーにより基板にパターンを形成する方法であって、少なくとも、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のレジスト下層膜材料を用いてレジスト下層膜を基板上に形成し、該下層膜の上にフォトレジスト組成物のレジスト上層膜を形成して2層レジスト膜を形成し、該2層レジスト膜のパターン回路領域を露光した後、現像液で現像してレジスト上層膜にレジストパターンを形成し、該パターンが形成されたレジスト上層膜をマスクにしてレジスト下層膜をエッチングし、少なくともパターンが形成されたレジスト下層膜をマスクにして基板をエッチングして基板にパターンを形成し、さらに、アッシングによって前記レジスト下層膜の剥離を行うことを特徴とするパターン形成方法。
- リソグラフィーにより基板にパターンを形成する方法であって、少なくとも、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のレジスト下層膜材料を用いて第1のレジスト下層膜を基板上に形成し、該第1のレジスト下層膜の上に第2のレジスト下層膜を形成し、該第2のレジスト下層膜の上にフォトレジスト組成物のレジスト上層膜を形成して2層レジスト膜を形成し、該2層レジスト膜のパターン回路領域を露光した後、現像液で現像してレジスト上層膜にレジストパターンを形成し、該パターンが形成されたレジスト上層膜をマスクにして第1及び第2のレジスト下層膜をエッチングし、少なくともパターンが形成された第1及び第2のレジスト下層膜をマスクにして基板をエッチングして基板にパターンを形成し、さらに、アッシングによって前記レジスト下層膜の剥離を行うことを特徴とするパターン形成方法。
- リソグラフィーにより基板にパターンを形成する方法であって、少なくとも、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のレジスト下層膜材料を用いてレジスト下層膜を基板上に形成し、該下層膜の上に珪素原子を含有するレジスト中間層膜を形成し、該中間層膜の上にフォトレジスト組成物のレジスト上層膜を形成して3層レジスト膜を形成し、該レジスト3層膜のパターン回路領域を露光した後、現像液で現像してレジスト上層膜にレジストパターンを形成し、該パターンが形成されたレジスト上層膜をマスクにしてレジスト中間層膜をエッチングし、少なくともパターンが形成されたレジスト中間層膜をマスクにしてレジスト下層膜をエッチングし、少なくともパターンが形成されたレジスト下層膜をマスクにして基板をエッチングして基板にパターンを形成し、さらに、アッシングによって前記レジスト下層膜の剥離を行うことを特徴とするパターン形成方法。
- リソグラフィーにより基板にパターンを形成する方法であって、少なくとも、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のレジスト下層膜材料を用いて第1のレジスト下層膜を基板上に形成し、該第1のレジスト下層膜の上に第2のレジスト下層膜を形成し、該第2の下層膜の上に珪素原子を含有するレジスト中間層膜を形成し、該中間層膜の上にフォトレジスト組成物のレジスト上層膜を形成して3層レジスト膜を形成し、該レジスト3層膜のパターン回路領域を露光した後、現像液で現像してレジスト上層膜にレジストパターンを形成し、該パターンが形成されたレジスト上層膜をマスクにしてレジスト中間層膜をエッチングし、少なくともパターンが形成されたレジスト中間層膜をマスクにして第1及び第2のレジスト下層膜をエッチングし、少なくともパターンが形成された第1及び第2のレジスト下層膜をマスクにして基板をエッチングして基板にパターンを形成し、さらに、アッシングによって前記レジスト下層膜の剥離を行うことを特徴とするパターン形成方法。
- 前記パターン回路領域の露光を、電子線を用いて行うことを特徴とする請求項4乃至請求項7のいずれか一項に記載のパターン形成方法。
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