JP4831718B2 - 入出管理システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入出管理システムに関し、特に、自由な出入りが制限される特定の施設や部屋、領域等への人の入出状況や利用状況等を、管理センター等において集中的に把握して管理する入出管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ビルや研究所等の施設、オフィスや会議室等の部屋等、自由な出入りが制限又は管理される空間(入出管理の対象となる空間;以下、「対象空間」と記す)の入出状況や利用状況を、管理センター等に設置されたセンター装置により把握して管理する入出管理システムが知られている。
【0003】
例えば、特開平9−245279号公報等には、複数のカードリーダ、キーパッド及び電気錠毎に、個別の入出管理制御盤が設けられ、各入出管理制御盤が伝送インターフェースユニットを介して監視センター(管理センター)に設置されたホストコンピュータ(センター装置)に接続された構成を有するアクセスコントロールシステム(入出管理システム)が記載されている。
【0004】
ここで、従来技術における入出管理システムについて、基本的な構成を示して簡単に説明する。
図12は、入出管理システムの簡易な構成を示す図であり、図13は、入出管理システムにおける動作状態を示す概略図である。
従来技術における入出管理システムは、図12に示すように、概略、カードリーダ110等の固有情報を入力するための端末装置と、対象空間への出入り口の扉DRに設けられた電気錠120等の入退室を制限する入退室制限装置と、カードリーダ110に入力された固有情報に基づいて、IDカードCDの所有者を識別して、電気錠120の解錠/施錠動作を制御する入出管理制御盤200等の制御装置と、を備えて構成されている。
【0005】
このような構成を有する入出管理システムにおいて、図13(a)に示すように、例えば、特定の人物HMが対象空間SPに入場する場合には、IDカードCDをカードリーダ110に挿引して(カード操作を行い)、IDカードCDに記憶された人物HM固有の情報を入力することにより、入出管理制御盤200において当該人物HMを識別(認証)して、入場を許可するか否かを判断する。当該人物HMの入場を許可する場合には、扉DRに設けられた電気錠120を解錠制御する。なお、入場を許可しない場合には、電気錠120の施錠状態を継続する。
【0006】
次いで、図13(b)、(c)に示すように、人物HMが扉DRを開けて対象空間SPに入場した後、再び扉DRが閉まると、入出管理制御盤200は、当該人物HMが対象空間SPに入場したと判断して、当該対象空間SPに関する入出情報を管理センターに設けられたセンター装置(図示を省略)に伝送して、対象空間SPの利用状況や人物HMの所在情報を管理する。
【0007】
なお、図12、図13においては、扉DRに電気錠120を設けて、対象空間SPへの自由な入場又は退場を制限する構成を示したが、入出情報の収集のみを目的として、C(対象空間)の出入り口近傍に、カードリーダ等の固有情報入力用の端末装置のみを設置し、カード操作のみで対象空間に比較的自由に入場又は退場できるようにした構成もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来の入出管理システムにおいては、次に示すような問題を有していた。
(1)従来の入出管理システムにおいては、カード操作による電気錠の解錠後、扉を開閉動作したことを電気錠により検出することのみで、当該人物が対象空間に入場又は退場したものと判断していたため、例えば、カード操作による電気錠の解錠後、扉を開けたものの、当該人物が実際には対象空間に入場しなかった場合であっても、入出管理制御盤において当該人物が対象空間に入場したものと判断してしまい、これにより、管理センターにおいて対象空間の入出状況や利用状況、あるいは、特定の人物の所在情報が正確に把握されなくなるという問題を有していた。
【0009】
(2)また、現在普及している電気錠は、施錠/解錠信号及び扉開閉信号のみによって動作状態を制御、感知する構造になっており、加えて、緊急時や保守管理時等における対象空間への入場又は退場を許容するために、手動で解錠操作が可能な構造となっているので、カード操作を行うことなく、電気錠を手動で解錠操作した場合には手動解錠と判断されて、防犯上の報知動作(例えば、警報等)が行われないようになっている。そのため、不正に入手した合い鍵や、近年急増しているピッキング等によって、電気錠が解錠された場合、対象空間への不正な侵入を有効に防止することができないという問題を有していた。また、電気錠の動作制御に関して詳しい知識を有する第三者が、施錠/解錠信号及び扉開閉信号を不正に操作して解錠した場合にあっても、不正な侵入を防止することができないという問題を有していた。
【0010】
(3)さらに、電気錠を適用した入出管理システムにおいては、電気錠の機構が極めて精密かつ複雑で高い取付精度が要求されるのに対して、電気錠の取付対象となる扉の大半が、頻繁に回動して動作精度が劣化しやすい開閉扉であるため、システム運用中の動作不具合が発生しやすいという問題も有していた。
(4)加えて、近年、ピッキングや不正侵入等の被害が急増しており、このような犯罪を防止、抑制する観点から、防犯機能を備えた入出管理システムの導入や普及が求められているが、上述したような電気錠を備えた入出管理システムの設置コストは極めて高価であり、簡易かつ安価に導入することが困難であるという問題を有していた。ここで、電気錠を適用した入出管理システムは、新規の設置に限らず、既存や既設の防犯設備や入出管理システムへの適用についても、設備工事が繁雑なため、簡易な導入が困難であった。
【0011】
そこで、本発明は、このような問題に鑑み、入出管理の対象となる空間への不正な侵入を良好に防止、抑制しつつ、当該空間への人の入出状況を正確に把握することができ、加えて、既存や既設のシステムにも簡易かつ安価に適用可能な入出管理システムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、
自由な出入りが制限される特定の空間への人の入出状況を管理する入出管理システムにおいて、
前記特定の空間に出入りする人物の固有情報を取得する固有情報取得手段と、
前記特定の空間への人の出入りを検出する入出動作検出手段と、
前記固有情報取得手段により取得された前記固有情報と予め設定された識別情報とを比較して、前記特定の空間に出入りする前記人物を識別する人物識別手段と、
前記人物識別手段により前記固有情報を有する前記人物が識別された後、前記入出動作検出手段により前記特定の空間への人の出入りが検出された場合にのみ、前記特定の空間への前記固有情報を有する前記人物の実際の出入りが行われたものと判定し、前記人物識別手段により前記人物が識別されていない状態で、前記入出動作検出手段により前記特定の空間への人の出入りが検出された場合には、前記特定の空間への不正な出入りが行われたものと判定する入出判定手段と、
前記人物識別手段による識別結果、及び、前記入出判定手段による判定結果に基づいて生成される、前記特定の空間の利用状況及び前記固有情報を有する前記人物の所在に関する情報を収集、管理する入出情報管理手段と、
を備えていることを特徴としている。
【0013】
すなわち、カードリーダや指紋照合装置等(固有情報取得手段)により、特定の施設や部屋、領域等の空間(対象空間)に入場又は退場する人物固有の情報が取得され、入出管理制御盤に備えられた人物識別機能(人物識別手段)により、当該固有情報を有する人物が特定(識別)される。一方、赤外線遮断センサや熱線式検出センサ等(入出動作検出手段)により、対象空間への人の入場又は退場に係る必須の動作(例えば、特定の領域を通過する行為等)が検出され、入出管理制御盤に備えられた入出判定機能(入出判定手段)により、上記固有情報を有する人物が実際に特定の領域に入場又は退場したか否かが判定される。この入出管理制御盤による人物識別処理及び入出判定処理に基づいて、対象空間への特定の固有情報を有する人物の入場又は退場に関する情報が取得され、当該情報が管理センター等に設けられたセンター装置(入出情報管理手段)により収集、管理される。
これにより、特定の固有情報を有する人物が対象空間に実際に入場又は退場した事実を正確に把握することができるので、当該対象空間への人の入出情報(特定の空間の利用状況)及び特定の人物の所在情報を、より正確に管理することができる。
【0015】
特に、上記入出管理システムの構成において、カードリーダ等により取得された固有情報に基づいて人物が特定され、その後(直後に)、赤外線遮断センサ等により対象空間への人の入場又は退場が実際に検出されたことを条件に、特定の人物が対象空間に入場又は退場したことが判断されるので、固有情報に基づく人物の特定、あるいは、赤外線センサ等による入場又は退場の検出のうち、いずれか一方のみでは、特定の人物が実際に対象空間に入場又は退場したと判断されない。また、固有情報に基づいて人物が特定されていないにも関わらず、対象空間への人の入場又は退場が検出された場合には、不審者や部外者等による当該対象空間への不正な入場又は退場と判断される。
これにより、固有情報に基づいて人物が特定されたにも関わらず、実際に対象空間に入場又は退場しない場合等に、当該対象空間における人の入出情報が誤って把握されることを防止することができる。
【0016】
請求項2記載の発明は、請求項記載の入出管理システムにおいて、
前記入出管理システムは、前記入出判定手段により前記特定の空間への不正な出入りが行われたものと判定した場合に、当該異常状態を報知する警報手段を備えていることを特徴としている。
【0017】
すなわち、固有情報に基づいて人物が特定されていないにも関わらず、対象空間への人の入場又は退場が検出された場合には、不審者や部外者等による当該対象空間への不正な入場又は退場と判断されるので、警報ベル等の警報手段により警報を発呼したり、管理センターに通報する等の防犯上の対応策を実行して、当該対象空間における異常状態を報知し、不正な入場又は退場を防止することができる。
【0018】
請求項記載の発明は、請求項1又は2に記載の入出管理システムにおいて、
前記入出動作検出手段は、前記人物識別手段により識別された前記固有情報を有する前記人物の前記特定の空間への出入りを検出する入出動作検出状態と、前記人物識別手段により識別されていない不特定人物の前記特定の空間への出入りを検出する警戒検出状態と、を有し、
前記人物識別手段により前記固有情報を有する前記人物が識別された場合には、前記警戒検出状態を解除して、前記入出動作検出状態を設定することを特徴としている。
【0019】
すなわち、上記入出管理システムの構成において、赤外線遮断センサや熱線式検出センサ等の入出動作検出手段は、固有情報に基づいて特定された人物の対象空間への入場又は退場動作を検出する入出動作検出機能(入出動作検出状態)と、固有情報に基づいて特定されていない人物の対象空間への不正な入場又は退場動作を検出する警戒検出機能(警戒検出状態)とを備え、少なくとも、固有情報に基づいて人物が特定された場合には、警戒検出機能を解除して、当該人物の対象空間への実際の入場又は退場動作を検出し、固有情報に基づいて人物が特定されていない場合には、警戒検出機能の設定を継続して、対象空間への不正な入場又は退場を検出する。
【0020】
これにより、固有情報に基づいて人物が特定された状態では、当該人物の対象空間への実際の入場又は退場動作を検出して、当該対象空間への人の入出情報及び特定の人物の所在情報を正確に把握して管理することができるとともに、固有情報に基づいて人物が特定されていない状態では、対象空間への不審者や部外者等の不正な入場又は退場動作を検出して、防犯上の対応策を適切に実行し、不正な入場又は退場を防止することができる。
【0021】
請求項記載の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の入出管理システムにおいて、
前記入出動作検出手段は、検出対象として人体を直接検出するセンサ装置であることを特徴としている。
すなわち、対象空間への人の出入りを検出する入出動作検出手段として、人体によるセンサビームやエリアの遮断を検出する赤外線遮断センサ等の光センサや、人体から放出される熱線を検出する熱線式検出センサ、人体の接触による導通抵抗や容量変化を検出するタッチセンサ等の、人体を検出対象として直接検出するセンサ装置を適用することにより、対象空間に入場又は退場する人物を確実に検出することができるので、実際に人が対象空間に入場又は退場していない場合等に、当該対象空間における人の入出情報が誤って把握されることを防止することができる。
【0022】
請求項記載の発明は、請求項記載の入出管理システムにおいて、
前記入出動作検出手段は、複数段の前記センサ装置により構成され、
前記入出判定手段は、前記センサ装置の各々からの検出信号に基づいて、前記特定の空間への前記人物の実際の出入りを判定することを特徴としている。
すなわち、対象空間への入場又は退場に際し、必要不可欠な順序動作に対応して複数のセンサ装置を設け、各センサ装置において、時系列的に上記人体を検出した場合にのみ、対象空間に人が入場又は退場したものと判定されるので、人の動作状態(例えば、移動方向等)をより正確に把握することができ、実際に人が対象空間に入場又は退場していない場合等に、当該対象空間における人の入出情報が誤って把握されることをより確実に防止することができる。
【0023】
さらに、以上の各発明に係る入出管理システムによれば、固有情報取得手段により取得された固有情報に基づいて人物を特定し、その後、入出動作検出手段により当該人物が対象空間に実際に入場又は退場したことを検出することにより、人物判別手段及び入出判定手段により特定の人物が対象空間に入場又は退場したことを判断するように構成されているので、電気錠の有無に関わらず、新規、あるいは、既存又は既設の入出管理システムに簡易かつ安価に適用して、より正確な入出情報を把握して管理することができるとともに、より防犯性の高い入出管理システムを構築することができる。
【0024】
ここで、電気錠を併用しない構成においては、電気錠特有の問題(例えば、電気錠に対する不正な合い鍵やピッキング等による解錠操作や、高価な設置コスト、動作の不具合等)を解消して、安価かつ簡易でありながら、より正確な入出情報を監視することができる入出管理システムを実現することができ、一方、電気錠を併用した構成においては、固有情報に基づいて人物が特定された場合にのみ、電気錠を解錠して開扉可能とすることにより、より防犯性の高い入出管理システムを実現することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、本発明においては、自由な出入りが制限又は管理される特定の空間を「対象空間」と記すが、その対象を何ら限定するものではなく、一般的なビルやホール等の建造物単体やその建造物群、あるいは、その一部の区画された部屋や領域等を意味するものであってもよい。
【0026】
<第1の実施形態>
図1は、本発明に係る入出管理システムの第1の実施形態を示す概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態に係る入出管理システムは、大別して、固有情報取得手段を構成し、対象空間SPの出入り口近傍に設置されるカードリーダ10と、入出動作検出手段を構成し、対象空間SPの出入り口を通過する人物HMAを検出する光センサ20a、20bと、人物識別手段及び入出判定手段を構成し、上記カードリーダ10により読み取られた固有情報及び上記光センサ20a、20bからの検出信号に基づいて、対象空間SPへの上記人物HMAの入場(入室)又は退場(退室)を判定する入出管理制御盤30と、入出情報管理手段を構成し、上記入出管理制御盤30からの判定結果等に基づいて、当該対象空間SPへの入出情報等を管理するセンター装置40と、を有して構成されている。また、図1において、CDは人物HMA固有の情報が記憶されたIDカードであり、DRは対象空間SPの出入り口に設置された回動式やスライド式の扉である。
【0027】
以下、各構成について具体的に説明する。
カードリーダ10は、扉DRの近傍に設置され、IDカードCDに記憶された人物(所有者)HMAの固有情報を読み取り、入出管理制御盤30に伝送する。ここで、カードリーダ10による固有情報の読取(又は、入力)方式としては、磁気ストライプ式のIDカードを挿引する方式やIDカードを近づけるだけの非接触式、これらの方式に加え、暗証番号を手動入力するテンキーを備えたテンキー併用式等、種々の方式を採用することができる。
【0028】
また、カードリーダ10の設置位置や設置数を適宜変更することにより、対象空間に対して種々の入出管理の形態を採用することができる。例えば、図1に示したように、カードリーダ10を対象空間の出入り口の外側にのみ設置することにより、入場又は退室のいずれか一方のみを管理することができるほか、後述する図4に示すように、対象空間の内外の双方にカードリーダ10a、10bを設置することにより、入場及び退場の双方を管理することができる。
【0029】
光センサ20a、20bは、例えば、投光側(20a)及び受光側(20b)の各センサデバイスからなる赤外線遮断センサであって、扉DRが設置される開口部(出入り口)の対向する側部の各々に設けられ、常時センサビームBMが出射されて検出可能状態に設定されている。そして、対象空間への入場又は退場のために、人物HMAが扉開口部を通過して、投光側の光センサ20aから出射されたセンサビームBMが遮断されると、受光側の光センサ20bにおいてセンサビームBMが受光されないことが検出され、当該検出信号が入出管理制御盤30に出力される。すなわち、光センサ20a、20bにより、扉開口部を通過する人物(人体)が直接検出される。
【0030】
なお、光センサは、対象空間への出入りの際に人物が必然的に通過する箇所や領域を監視できる位置に設けられていればよく、例えば、扉開口部の上部及び下部(床部)に対向するように設置するものであってもよい。また、光センサの形態は、図1に示したような投光側及び受光側が個別に構成されたもののほか、投光側及び受光側が一体的に構成されたものに反射鏡を対向して設置するものであってもよい。さらに、赤外線ビームの遮断を検出する赤外線遮断センサのほか、人体等の生体から放出される熱線を検出する熱線式検出センサ等、種々の方式のセンサ装置を適用することができる。
【0031】
入出管理制御盤30は、カードリーダ10から伝送されたIDカードCDの固有情報と予め設定された識別情報とを比較して、IDカードCDを所有する人物HMAの特定(識別)を行うとともに、当該人物HMAの対象空間SPへの入場又は退場が許可されているか否かを判定する。また、光センサ20a、20bから出力された検出信号に基づいて、扉開口部を通過して人物HMAが実際に対象空間SPに入場又は退場したか否かを判定する。これにより、カードリーダ10の操作により固有情報が読み取られ、人物HMAが特定された後に、光センサ20a、20bから検出信号が出力された場合には、当該人物HMAが対象空間SPに入場又は退場したものと判断する。そして、この判定結果は、所定の回線を介して、管理センターCENに設置されたセンター装置40に伝送される。
【0032】
センター装置40は、入出管理制御盤30の設置位置から離間した場所に設けられた管理センターCEN内に設置され、上記入出管理制御盤30から伝送された上記人物HMAに関する識別結果、及び、対象空間SPへの人の入出状況に関する情報に基づいて、当該対象空間SPの利用状況及び人物HMAの所在情報を把握して管理する。ここで、入出管理制御盤30とセンター装置40間の情報の伝送(送受信)は、電気信号線や光ケーブル等の有線によるもののほか、例えば、無線等によるものを適用することもできる。
【0033】
なお、本実施形態においては、1箇所の対象空間SPについて入出管理等を行う場合について示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、カードリーダ10(固有情報取得手段)と光センサ20a、20b(入出動作検出手段)、入出管理制御盤30(人物識別手段、入出判定手段)からなる同様の構成が各々設置された複数の対象空間について、単一のセンター装置により入出情報及び特定の人物の所在情報を収集して、一元的に管理するものであってもよいことはいうまでもない。
【0034】
次に、上述した構成を有する入出管理システムの動作について、図面を参照して説明する。ここでは、人物HMA、HMBが対象空間SPに入場する際の動作について説明するが、対象空間SPから退場する場合についても同等の動作が実行される。
図2は、本実施形態に係る入出管理システムの動作状態を示す概略図である。また、図3は、本実施形態に係る入出管理システムにおける不正侵入を検出する場合の動作を示す概略図である。なお、上述した入出管理システムの構成(図1)を適宜参照しつつ説明する。
【0035】
まず、図2(a)に示すように、特定の人物HMAが所有するIDカードCDがカードリーダ10に挿引されると、IDカードCDに記憶された人物HMAの固有情報が読み取られ、入出管理制御盤30に出力される。
入出管理制御盤は、カードリーダ10から固有情報を受け取ると、該固有情報と予め設定(記憶)された入場許可情報(識別情報)とを比較して、人物HMAを特定するとともに、入場が許可されている人物か否かを判定する人物識別処理を行う。
【0036】
次いで、図2(b)、(c)に示すように、人物HMAが対象空間SPに入場するために、対象空間SPの出入り口に設けられた扉DRを開けて、該扉開口部を通過することにより、該出入り口に設けられた投光側の光センサ20aから出射されたセンサビームBMが一旦遮断される。該遮断状態は受光側の光センサ20bにより検出されて、センサビームBMの遮断検出信号として入出管理制御盤30に出力される。
【0037】
入出管理制御盤30は、光センサ20a、20bから遮断検出信号を受け取ると、入出判定処理を実行して、その後、人物HMAが出入り口を通過してセンサビームBMの遮断状態が復旧したときに、上記特定された人物HMAが対象空間SPに入場したものと判断して、該判定結果(入出状況)及び人物HMAに関する識別結果、又は、対象空間SPと人物HMAとを関連付けた情報を、所定の回線を介して管理センターCENに設置されたセンター装置センター装置に伝送する。
次いで、センター装置は、入出管理制御盤30から伝送された人物HMAに関する識別結果、及び、対象空間SPへの人の入出状況に基づいて、すでに蓄積、管理されている当該対象空間SPの利用状況及び人物HMAの所在に関する情報を更新する。
【0038】
一方、図3に示すように、カード操作による固有情報の入力が行われていない状態や、カード操作が行われた場合であっても、入出管理制御盤30により入力された固有情報に基づいて人物HMBが特定されなかった場合、若しくは、入出管理制御盤30により人物HMBが特定された場合であっても、識別情報との比較の結果、入場が許可されていない人物と判定された場合において、光センサ20a、20bから遮断検出信号が出力されたときには、入場が許可されていない不審者がセンサビームBMを遮断して対象空間SPに入場したもの(不正な侵入)と判断して、所定の防犯上の対応策を実行する。ここで、入出管理制御盤30は、不正な侵入と判断した場合には、防犯上の対応策として、具体的には、警報ベル50等により警報を発呼したり、異常情報を管理センターCENに通報して警備員の派遣等を促す。
【0039】
したがって、本実施形態に係る入出管理システムによれば、カード操作により入力された固有情報に基づいて人物の特定を行った後、所定のセンサエリアを通過(センサビームを遮断)した場合にのみ、特定の人物が対象空間に入場又は退場したものと判断されるので、従来技術に示したように、単にカード操作を行って固有情報を入力しただけの状態や、カード操作を行った後に単に扉の開閉を行っただけの状態では、当該人物の入場又は退場とは判断されることがないため、特定の対象空間への人の入出状況(利用状況)及び特定の人物の所在情報を、より正確に把握して管理することができる。
【0040】
また、カード操作を行うことなく、あるいは、入退場許可を得ていない人物が、対象空間への入場又は退場のために、センサエリアを通過した場合には、不正な侵入として判断されるので、IDカードを所有しない不審者が不正に取得した合い鍵やピッキング等による不正な侵入や、関係者以外の人物(部外者)の入場等を的確に検知して、迅速に防犯上の対応策を実行して、当該対象空間への不正な入場又は退場を防止又は抑制することができる。
【0041】
この場合、従来技術に示したような電気錠を扉に設けることを必須としないので、既存や既設のシステムに対しても、光センサ等のセンサ装置を付加し、入出管理制御盤における判断処理や端末機器相互の連動処理に関する制御プログラムを一部書き換える程度の軽微な設備工事により、比較的安価かつ簡易な構成で対象空間への入出状況等を正確に把握して管理することができるとともに、不正な侵入を良好に防止、抑制して防犯性を向上した入出管理システムを実現することができる。
【0042】
なお、上述した実施形態においては、光センサにより扉開口部を通過する人物を、センサビームの遮断状態を検出することにより検知する構成を示したが、例えば、光センサに通過検出機能に加え、警戒検出機能を設定したものであってもよい。
すなわち、光センサに対象空間への出入り口である扉開口部の近傍に警戒エリアを設定して、不審な行動をとる人物を常時監視して、カード操作を行うことなく、扉を開閉したり、こじ開けたり、鍵を手動解錠するような行為を検出する。一方、カード操作により人物が特定され、かつ、該人物が対象空間への入退場が許可されている場合には、上記警戒検出機能(警戒エリアの設定)を解除して、対象空間への上記人物の入場又は退場のみを検出する。これにより、不審者や部外者等が扉開口部を通過して対象空間に実際に入場又は退場する前に、不審者や部外者等の動作を的確に把握することができ、事前に警報等により警告を発したり、注意を促すことができるとともに、入退場が許可された人物の対象空間への入出状況を正確に把握することができる。
【0043】
また、本実施形態においては、対象空間の出入り口に開閉式の扉を備えた構成において、図1では、出入り口の外側(図中、扉DRの手前側)に光センサ20a、20bを設置した例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、出入り口の内側(図中、扉DRの奥側)に設置するものであってもよい。この場合、扉DRの開閉により光センサ20aから出射されるセンサビームBMを遮断して誤検出されない箇所に光センサを設置することが望ましい。例えば、図1に示した構成と同様に、開閉式の扉DRの回動方向とは逆側になるように光センサを設ける構成や、扉開口端の側部ではなく、上部等に光センサを設置する構成、あるいは、スライド式の扉を採用した構成等により、本発明に係る入出管理システムを良好に適用することができる。
【0044】
なお、図1の構成の場合は、対象空間の内側から退場すると、カードリーダ10にカードを通さずに通過することになるため、このままの構成では、警報を発することになる。よって、図1においては、出入り口を対象空間への入場のみを許可する一方通行とする必要がある。ここで、双方向の通行(入場及び退場)に対応した構成を実現するためには、次の図4に示す実施形態に係る構成を適用するか、あるいは、光センサ20a、20bを対象空間の内側にも設けて、内外いずれの光センサを先に遮断するかを監視することにより、対象空間への入場又は退場を判断し、警報、非警報を制御するようにした構成を適用することができる。もしくは、扉の開放を検出できるようにして、対象空間の内側から扉が開放された場合には、退場と判断して警報を行わないようにした構成を適用することもできる。
【0045】
次に、本実施形態に係る入出管理システムの変形例について、図面を参照して説明する。
図4は、第1の実施形態に係る入出管理システムの変形例を示す概略図である。
上述した実施形態においては、対象空間SPへの出入り口(扉DR)近傍の外側又は内側にのみカードリーダ10を設けて、入場、又は、退場のいずれか一方向の人物HMAの移動を把握(検出)して管理する構成について説明したが、本変更例は、対象空間SPへの入場及び退場の双方向の人物HMAの移動を監視して管理する構成を有している。
【0046】
本変更例に係る入出管理システムは、具体的には、図4に示すように、対象空間SPの出入り口近傍の外側と内側の双方に、入場用のカードリーダ10aと退場用のカードリーダ10bを設け、これらのカードリーダ10a、10bにより読み取られた固有情報が単一の入出管理制御盤30に入力される構成を有している。
【0047】
このような構成を有する入出管理システムにおいて、対象空間SPに入場する場合には、上述した実施形態に示した場合と同様に、人物HMAが対象空間SPの外側に設けられたカードリーダ10aにカード操作を行って固有別情報を入力した後、出入り口(扉DR)を通過して光センサ20a、20bのセンサビームBMを一旦遮断し、その後復旧することにより、人物HMAが対象空間SPに入場したことを判別して、管理センターに設置されたセンター装置において該判定結果等に基づいて、対象空間SPへの人の入出状況(利用状況)及び人物HMAの所在に関する情報を更新して管理する。
【0048】
一方、当該対象空間から退場する場合においても同様に、対象空間SPの内側に設けられたカードリーダ10btにカード操作を行って固有別情報を入力した後、出入り口を通過することにより、人物HMAが対象空間SPから退場したことを判別して、センター装置において所定の情報を更新して管理する。
これにより、電気錠の有無に限らず、出入り口を有する対象空間への人物の入出状況を正確に把握して管理することができる。この場合、対象空間への人の入出状況(利用状況)や特定の人物の所在等をより詳細に把握することができるので、入出管理制御盤からの判定結果等により該対象空間が無人になった場合には、当該対象空間に設置された防犯センサ等を警戒状態に設定したり、無人の対象空間に入場が許可されている人物が入場する場合には、防犯センサに設定された警戒状態を解除する等の連動制御を適用して、より高度な防犯機能や入出管理機能を備えた入出管理システムを実現することができる。
【0049】
<第2の実施形態>
次に、本発明に係る入出管理システムの第2の実施形態について、図面を参照して説明する。
図5は、本発明に係る入出管理システムの第2の実施形態を示す概略図であり、 図6は、本実施形態に係る入出管理システムの動作状態を示す概略図である。また、図7は、本実施形態に係る入出管理システムにおける不正侵入を検出する場合の動作を示す概略図である。ここで、上述した第1の実施形態と同等の構成については、同一の符号を付して、その説明を簡略化又は省略する。
【0050】
上述した実施形態においては、対象空間として開閉式の扉等を備えた出入り口を有する施設や部屋等に、本発明に係る入出管理システムを適用した場合について説明したが、本実施形態は、対象空間として出入り口等の明確に空間を区画する構造を有していない場合に、当該対象空間への入場、又は、退場を監視して管理する構成を有している。
【0051】
本実施形態に係る入出管理システムは、図5に示すように、大別して、入出管理の対象となる空間(対象空間)SPと、それ以外の空間(非対象空間)SPXとを区画する領域の近傍に設置されるカードリーダ10と、対象空間SPへの出入りに際し、人物HMAが必然的に通過する領域にセンサエリアARを設定し、人体から放出される熱線を検出する熱線式検出センサ(以下、単に「センサ」と記す)20cと、上記カードリーダ10により読み取られた固有情報に基づいて、対象空間SPに出入りする人物HMAの特定(識別)を行うとともに、センサ20cからの出力される熱線の検出信号に基づいて、対象空間SPへの人物HMAの出入りを判定する入出管理制御盤30と、入出管理制御盤30からの判定結果等に基づいて、対象空間SPへの人の入出状況(利用状況)及び人物HMAの所在に関する情報を把握して管理するセンター装置40と、を有して構成されている。
【0052】
このような構成を有する入出管理システムにおいて、図6(a)に示すように、人物HMAがカードリーダ10にIDカードCDを挿引して、人物HMAの固有情報を入力すると、入出管理制御盤30により該固有情報と予め設定された入退場許可情報とが比較されて、人物HMAを特定するとともに、入退場が許可されている人物か否かを判定する人物識別処理が実行される。
【0053】
次いで、図6(b)、(c)に示すように、人物HMAが対象空間SPに入場するために、対象空間SPと非対象空間SPXとを区画する領域(センサエリアAR)を通過することによりセンサ20cにおいて熱線が検出されると、入出管理制御盤30により入出判定処理が実行されて、その後の人物HMAの通過によるセンサ20cの復旧により、上記特定された人物HMAが対象空間SPに入場したものと判断され、該判定結果等に基づいて、センター装置40にすでに蓄積、管理されている当該対象空間SPの利用状況及び人物HMAの所在に関する情報が更新される。
【0054】
一方、本実施形態に係る入出管理システムにおいて、図7に示すように、カード操作による固有情報の入力が行われていない状態や人物HMBが特定されていない状態で、センサ20cから熱線の検出信号のみが出力されたときには、不審者や部外者がセンサエリアARを通過して対象空間SPに入場(侵入)したものと判断して、警報ベル50等により警報を発呼したり、異常情報を管理センターCENに通報して警備員の派遣等を促す等の防犯上の対応策が実行される。
【0055】
したがって、本実施形態に係る入出管理システムによれば、固有情報に基づく人物の特定後、所定のセンサエリアを通過した場合にのみ、特定の人物が対象空間に入場又は退場したものと判断されるので、単にカード操作により固有情報を入力しただけの状態では、当該人物の入場又は退場とは判断されることがないため、特定の対象空間への人の入出状況(利用状況)及び特定の人物の所在情報を、より正確に把握して管理することができる。
また、カード操作を行うことなく、センサエリアを通過した場合等には、不正な侵入として判断されるので、IDカードを所有しない不審者による不正な侵入や、関係者以外の人物(部外者)の入場等を的確に検知して、迅速に防犯上の対応策を実行することができる。
【0056】
特に、この場合、既存や既設のシステムに対しても、熱線式検出センサ等のパッシブセンサを天井面や壁面等の、対象空間と非対象空間を区画する領域を良好に見通せる位置に設置するのみで、対象空間に入場又は退場する人物を的確に監視することができるので、比較的安価かつ簡易な構成により、正確な入出管理を行うことができるとともに、防犯機能をより向上させることができる。
【0057】
なお、本実施形態においても、センサ20cに人物の通過検出機能に加え、警戒検出機能を設定するように構成してもよい。
すなわち、例えば、図5に示した構成において、センサエリアARの外方領域に警戒エリアを設定して、カード操作を行うことなく、対象空間SPの近傍で不審な行動をとる人物を常時監視する。一方、カード操作により人物が特定され、かつ、該人物が対象空間への入退場が許可されている場合には、警戒エリアの設定を解除して、対象空間への上記人物の入場又は退場のみを検出する。これにより、不審者や部外者等が対象空間に実際に入場又は退場する前に、警報等により警告を発したり、注意を促すことができるとともに、入退場が許可された人物の対象空間への入出状況を正確に把握することができる。
【0058】
次に、本実施形態に係る入出管理システムの変形例について、図面を参照して説明する。
図8は、第2の実施形態に係る入出管理システムの変形例を示す概略図である。
上述した実施形態においては、対象空間SPを区画する領域の外側又は内側にのみカードリーダ10を設けて、入場、又は、退場のいずれか一方向の人物HMAの移動を把握して管理する構成について説明したが、本変更例は、図8に示すように、図4に示した構成と同様に、対象空間SPを区画する領域の外側と内側の双方に、入場用のカードリーダ10aと退場用のカードリーダ10bを設け、当該対象空間SPに入場又は退場する場合には、区画領域(センサエリアARの設定領域と略同等)に対して手前側に設けられたカードリーダ10a又は10bにより固有情報を入力した後、センサエリアARを通過してセンサ20cにより検出されることにより、当該人物が対象空間に入場又は退場したことを判別して、センター装置40において対象空間SPへの人の入出状況(利用状況)及び人物HMAの所在に関する情報を更新して管理する。
【0059】
これにより、特定の出入り口(扉開口部等)を有する対象空間に限らず、比較的広い空間や通路等に本変更例に係る構成を適用することにより、任意の領域や空間を入出管理の対象に設定して、人の入出状況や特定の人物の所在に関する情報を良好に管理することができるとともに、防犯性に優れた入出管理システムを実現することができる。
【0060】
<第3の実施形態>
次に、本発明に係る入出管理システムの第3の実施形態について、図面を参照して説明する。
図9は、本発明に係る入出管理システムの第3の実施形態を示す概略図である。ここで、上述した各実施形態と同等の構成については、同一の符号を付して、その説明を簡略化又は省略する。
【0061】
本実施形態係る入出管理システムは、図9に示すように、上述した第1の実施形態に示した構成(カードリーダ10、光センサ20a、20b、入出管理制御盤30、センター装置40)に加え、対象空間SPの出入り口に設けられた扉DRに電気錠60が取り付けられた構成を有している。
ここで、電気錠60は、カードリーダ10に入力された固有情報に対する識別処理の結果に応じて、入出管理制御盤30から出力される制御信号に基づいて、施錠又は解錠動作するとともに、扉DRの開閉状態を検出する信号を入出管理制御盤30に出力する。
【0062】
このような構成を有する入出管理システムにおいて、人物HMAがカード操作を行って固有情報を入力すると、入出管理制御盤30により該固有情報と予め設定された入退場許可情報とが比較されて、人物HMAを特定するとともに、入退場が許可されている人物か否かを判定する人物識別処理が実行される。ここで、人物識別処理により人物HMAが特定され、かつ、対象空間SPへの入退場が許可されている場合には、扉DRに取り付けられた電気錠60が解錠制御される。
【0063】
次いで、人物HMAが対象空間SPに入場するために、扉DRを開いて扉開口部を通過することにより、電気錠60から扉開状態を示す検出信号、光センサ20a、20bにおけるセンサビームBMの遮断検出信号、さらに、電気錠60から扉閉状態を示す検出信号が入出管理制御盤30に順次出力されると、入出管理制御盤30により入出判定処理が実行されて、上記特定された人物HMAが対象空間SPに入場したものと判断され、該判定結果等に基づいて、センター装置40にすでに蓄積、管理されている当該対象空間SPの利用状況及び人物HMAの所在に関する情報が更新される。ここで、扉閉状態を示す検出信号が入出管理制御盤30に出力され、入出管理制御盤30により人物HMAが対象空間SPに入場したものと判断された場合には、電気錠60が施錠制御される。
【0064】
一方、本実施形態に係る入出管理システムにおいて、カード操作による固有情報の入力が行われていない状態や人物が特定されていない状態では、電気錠60の施錠状態が保持されるので、扉DRを開けることがことができず、対象空間SPへの入場が阻止される。仮に、不正に入手した合い鍵やピッキング等により電気錠60が不正に手動解錠され、不審者が対象空間SPに入場しようとした場合には、不審者が扉開口部を通過して光センサ20a、20bにおけるセンサビームBMを遮断することにより、不審者が対象空間SPに入場(侵入)したものと判断されて、所定の防犯上の対応策が実行される。
【0065】
したがって、本実施形態に係る入出管理システムによれば、固有情報に基づいて人物が特定(識別)された場合にのみ、電気錠が解錠されて扉の開閉が可能となり、その後、扉開口部を通過してセンサビームを遮断した場合のみ、特定の人物が対象空間に入場又は退場したものと判断されるので、不正な侵入をより確実に防止して、防犯性をさらに高めた入出管理システムを実現することができる。また、本実施形態においては、扉の内側からは扉を自由に開けられるようにしておき、退場者が扉を開けた後に、センサビームを遮断した場合には、退場とみなして警報を行わないようにすることもできる。これにより、簡単な構成で入退場の判断を行うことができる。
【0066】
<第4の実施形態>
次に、本発明に係る入出管理システムの第4の実施形態について、図面を参照して説明する。
図10は、本発明に係る入出管理システムの第4の実施形態を示す概略図であり、図11は、本実施形態に係る入出管理システムの動作状態を示す概略図である。ここで、上述した各実施形態と同等の構成については、同一の符号を付して、その説明を簡略化又は省略する。
【0067】
上述した各実施形態においては、所定の箇所や領域に設けられた単一のセンサにおけるセンサビームの遮断を検出することにより、あるいは、人体から放出される熱線を検出することにより、人が対象空間に実際に入場又は退場したか否かを判断する構成について説明したが、本実施形態に係る入出管理システムは、対象空間の出入り口近傍、あるいは、対象空間を区画する領域に、複数のセンサを備え、各センサからの検出信号を順次検出することにより、人の移動方向を確定して対象空間への入場又は退場を判断する構成を有している。
【0068】
本実施形態係る入出管理システムは、図10に示すように、上述した第2の実施形態に示した構成において、対象空間を区画する領域を監視するようにセンサエリアが設定されるセンサ装置として、例えば、対象空間SPへの出入りに際し、人物HMAが必然的に通過する方向に、複数(ここでは、2つ)のセンサエリアAR1、AR2が所定の間隔で設定されるように、複数のセンサ(ここでは、熱線式検出センサ)20c、20dが設置された構成を有している。ここで、センサ20c、20dの設置間隔は、各センサ20c、20dにより設定されるセンサエリアAR1、AR2が相互に重なることがなく、かつ、各センサ20c、20dが同一人物から放出される熱線を同時に検出することがない程度離間して設定されていることが望ましい。
【0069】
このような構成を有する入出管理システムにおいて、図11(a)に示すように、人物HMAがカード操作を行って固有情報を入力すると、入出管理制御盤30により該固有情報と予め設定された入退場許可情報とが比較されて、人物HMAを特定するとともに、入退場が許可されている人物か否かを判定する人物識別処理が実行される。
【0070】
次いで、図11(b)、(c)に示すように、人物HMAが対象空間SPに入場するために、対象空間SPを区画する領域(センサエリアAR1,AR2の設定領域)を通過することによりセンサ20c、20dにおいて熱線が順次検出される(ここでは、センサ20c→センサ20dの順で検出)と、入出管理制御盤30により入出判定処理が実行されて、上記特定された人物HMAが対象空間SPの外部から内部方向に移動して対象空間SPに入場したものと判断され、該判定結果等に基づいて、センター装置40にすでに蓄積、管理されている当該対象空間SPの利用状況及び人物HMAの所在に関する情報が更新される。
【0071】
これにより、本実施形態に係る入出管理システムにおいて、カード操作を行って固有情報に基づいて人物が特定された後に、一旦対象空間SPを区画する領域に入ったにも関わらず、途中で引き返して対象空間SPへの入場を断念した場合には、センサ20c、20dにおいて熱線が順次(センサ20c→センサ20dの順)検出されないので、特定の人物HMAの進行方向が確定されない。したがって、対象空間SPに入場したと誤って判断されることがなくなって、特定の対象空間への人の入出状況(利用状況)及び特定の人物の所在情報を、より正確に把握して管理することができる。
【0072】
なお、上述した各実施形態は、本発明に係る入出管理システムのごく簡単な適用例を示したものにすぎず、本発明はこれに限定されるものではない。したがって、少なくともカードリーダ等の固有情報取得手段、センサ装置等の入出動作検出手段、並びに、入出管理制御盤等の人物識別手段及び入出判定手段を備えることにより、対象空間へ出入りする人物の特定と、該対象空間への実際の入出状況を把握することができるものであれば、入出管理システムに適用される固有情報取得手段や入出動作検出手段の種類や個数を任意に設定するものであってもよいし、対象空間の用途や機密性、顧客の要望等に応じて、より複雑かつ高度な入出管理機能や防犯機能等を具備するものであってもよい。
【0073】
また、上述した各本実施形態においては、対象空間に入場又は退場する人物の固有情報を取得するための固有情報取得手段として、カードリーダのみを示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、指紋照合装置や網膜の血管(毛細血管)を判定する装置等の各種の個人認証装置を単独で、あるいは、相互に併用して適用したものであってもよい。
【0074】
また、上述した各本実施形態においては、対象空間への人物の入場又は退場を検出するための入出動作検出手段として、赤外線遮断センサや熱線式検出センサを適用した例のみを示したが、対象空間に入場又は退場する人物を直接検出して、その動作状態(動作方向)を的確に把握することができるものであれば、他のセンサ装置を適用するものであってもよい。例えば、開閉扉の内側及び外側の双方に設けられたドアノブや開閉レバー等の各々に個別のタッチセンサを備えたものであってもよい。この場合、扉の開閉に際し、例えば、外側のドアノブに人物が接触して扉が開き、また、内側のドアノブに接触して扉が閉まる(又は、その逆)ことにより、人物の動作方向を確定することができ、対象空間への人の入出状況を正確に把握することができる。
【0075】
【発明の効果】
本発明に係る入出管理システムよれば、固有情報取得手段により取得された固有情報に基づいて人物を特定し、その後、入出動作検出手段により当該人物が特定の空間に実際に入場又は退場したことを検出することにより、人物判別手段及び入出判定手段により特定の人物が特定の空間に入場又は退場したことを判断するように構成されているので、特定の固有情報を有する人物が特定の空間に実際に入場又は退場した事実を正確に把握して、当該特定の空間への人の入出情報及び特定の人物の所在情報を、より正確に管理することができる。
【0076】
したがって、固有情報に基づいて人物が特定されたにも関わらず、実際に特定の空間に入場又は退場しない場合等にあっては、当該特定の空間における人の入出情報が誤って把握されることを防止することができるとともに、固有情報に基づいて人物が特定されていないにも関わらず、特定の空間への人の入場又は退場が検出された場合には、不審者や部外者等による当該特定の空間への不正な入場又は退場と判断して、防犯上の対応策を実行し、不正な入場又は退場を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る入出管理システムの第1の実施形態を示す概略構成図である。
【図2】第1の実施形態に係る入出管理システムの動作状態を示す概略図である。
【図3】第1の実施形態に係る入出管理システムにおける不正侵入を検出する場合の動作を示す概略図である。
【図4】第1の実施形態に係る入出管理システムの変形例を示す概略図である。
【図5】本発明に係る入出管理システムの第2の実施形態を示す概略図である。
【図6】第2の本実施形態に係る入出管理システムの動作状態を示す概略図である。
【図7】第2の実施形態に係る入出管理システムにおける不正侵入を検出する場合の動作を示す概略図である。
【図8】第2の実施形態に係る入出管理システムの変形例を示す概略図である。
【図9】本発明に係る入出管理システムの第3の実施形態を示す概略図である。
【図10】本発明に係る入出管理システムの第4の実施形態を示す概略図である。
【図11】第4の実施形態に係る入出管理システムの動作状態を示す概略図である。
【図12】従来技術における入出管理システムの簡易な構成を示す図である。
【図13】従来技術における入出管理システムの動作状態を示す概略図である。
【符号の説明】
10、10a〜10c カードリーダ
20、20a、20b 光センサ(赤外線遮断センサ)
20c、20d センサ(熱線式検出センサ)
30 入出管理制御盤
40 センター装置
50 警報ベル
60 電気錠
DR 扉
BM センサビーム
CEN 管理センター
CD IDカード
SP 対象空間

Claims (5)

  1. 自由な出入りが制限される特定の空間への人の入出状況を管理する入出管理システムにおいて、
    前記特定の空間に出入りする人物の固有情報を取得する固有情報取得手段と、
    前記特定の空間への人の出入りを検出する入出動作検出手段と、
    前記固有情報取得手段により取得された前記固有情報と予め設定された識別情報とを比較して、前記特定の空間に出入りする前記人物を識別する人物識別手段と、
    前記人物識別手段により前記固有情報を有する前記人物が識別された後、前記入出動作検出手段により前記特定の空間への人の出入りが検出された場合にのみ、前記特定の空間への前記固有情報を有する前記人物の実際の出入りが行われたものと判定し、前記人物識別手段により前記人物が識別されていない状態で、前記入出動作検出手段により前記特定の空間への人の出入りが検出された場合には、前記特定の空間への不正な出入りが行われたものと判定する入出判定手段と、
    前記人物識別手段による識別結果、及び、前記入出判定手段による判定結果に基づいて生成される、前記特定の空間の利用状況及び前記固有情報を有する前記人物の所在に関する情報を収集、管理する入出情報管理手段と、
    を備えていることを特徴とする入出管理システム。
  2. 前記入出管理システムは、前記入出判定手段により前記特定の空間への不正な出入りが行われたものと判定した場合に、当該異常状態を報知する警報手段を備えていることを特徴とする請求項記載の入出管理システム。
  3. 前記入出動作検出手段は、前記人物識別手段により識別された前記固有情報を有する前記人物の前記特定の空間への出入りを検出する入出動作検出状態と、前記人物識別手段により識別されていない不特定人物の前記特定の空間への出入りを検出する警戒検出状態と、を有し、
    前記人物識別手段により前記固有情報を有する前記人物が識別された場合には、前記警戒検出状態を解除して、前記入出動作検出状態を設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の入出管理システム。
  4. 前記入出動作検出手段は、検出対象として人体を直接検出するセンサ装置であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の入出管理システム。
  5. 前記入出動作検出手段は、複数段の前記センサ装置により構成され、
    前記入出判定手段は、前記センサ装置の各々からの検出信号に基づいて、前記特定の空間への前記人物の実際の出入りを判定することを特徴とする請求項4記載の入出管理システム。
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