JP4831561B2 - 有機無機ハイブリッド薄膜及びその製造方法 - Google Patents

有機無機ハイブリッド薄膜及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4831561B2
JP4831561B2 JP2005142706A JP2005142706A JP4831561B2 JP 4831561 B2 JP4831561 B2 JP 4831561B2 JP 2005142706 A JP2005142706 A JP 2005142706A JP 2005142706 A JP2005142706 A JP 2005142706A JP 4831561 B2 JP4831561 B2 JP 4831561B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
organic
inorganic hybrid
moo
hybrid thin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005142706A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006315933A (ja
Inventor
一郎 松原
村山  宣光
申  ウソク
伊豆  典哉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST filed Critical National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority to JP2005142706A priority Critical patent/JP4831561B2/ja
Publication of JP2006315933A publication Critical patent/JP2006315933A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4831561B2 publication Critical patent/JP4831561B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Description

本発明は、有機無機ハイブリッド薄膜、その製造方法及び応用に関するものであり、更に詳しくは、シリコン単結晶基板上へ有機無機ハイブリッド薄膜を製膜した有機無機ハイブリッド薄膜素子に関するものである。本発明は、有機化合物と無機化合物をナノレベルで複合化した高機能性ハイブリッド材料を用いたガスセンサの技術分野において、従来のハイブリッド薄膜では、高価な金属酸化物単結晶基板が必要であるという問題があることを踏まえ、シリコン単結晶基板上に金属酸化物からなるバッファー層を介在させることにより、安価なシリコン単結晶基板上へ有機無機ハイブリッド薄膜を製膜する技術を確立したものである。本発明は、シリコン基板上にエレクトロデバイス材料として使用し得る高品質の導電性有機無機ハイブリッド薄膜を製造することを可能とする新規導電性有機無機ハイブリッド薄膜、その製造方法、及びその製品、特に、導電性部材、化学センサ部材、を提供するものである。
有機無機ハイブリッド材料は、無機化合物の持つ、優れた耐熱性及び機械的強度と、有機化合物の持つ、優れた化学的特性を併せ持つ、従来にはない新しい材料であり、光学的特性、電気的特性、あるいは機械的特性等に特徴ある機能を有するため、このハイブリッド材料は、様々な分野への応用が期待されている。その中で、電気伝導性を示す有機無機ハイブリッド材料は、例えば、発光素子、トランジスタ、電池、化学センサ等への応用に高いポテンシャルを持つことが報告されている。
上記有機無機ハイブリッド材料の、特に、化学センサへの応用に関しては、分子認識機能を持つ有機化合物と検知対象ガスの有無という化学的情報を電気的な信号に変換して外部に出力できる機能を持つ無機化合物を、ナノレベルで複合化したハイブリッド材料を用いることが、ガス選択性の向上に有効であることが報告されている(非特許文献1)。そして、具体的な事例として、層状構造を持つ酸化モリブデン(MoO)を主成分とし、酸化モリブデン層間に、有機化合物が挿入したインターカレーション型有機無機ハイブリッド材料において、当該材料が揮発性有機化合物(VOC)に対して、抵抗値が変化することで応答すると共に、トルエン、ベンゼンにはほとんど応答しないのに対して、アルデヒド、アルコール、塩素系ガスに対して選択的に応答を示すという、優れたガス選択性を有することを利用して、当該材料から成る化学センサ素子が提案されている(特許文献1)。
有機無機ハイブリッド材料の素子への応用には、薄膜化技術の開発が必要不可欠であるが、上記インターカレーション型有機無機ハイブリッド材料については、既に、(1)層状構造を持つ無機化合物の高配向薄膜を作製する、(2)上記高配向薄膜に水和ナトリウムイオンをインターカレートする、(3)これを有機化合物と置換する、ことを特徴とする方法により、高品質薄膜の製造方法が開発されており(特許文献2)、上記薄膜が、VOCガスセンサとして機能することも報告されている(特許文献3、及び非特許文献2、3)。しかしながら、上記薄膜の製造には、高価なLaAlO等の金属酸化物単結晶基板が必要であり、当技術分野においては、上記ハイブリッド材料のセンサデバイスへの応用を実現するために、安価なシリコン基板上への薄膜製造技術の開発が急務の課題となっている。
特開2004−271482号公報 特願2003−422141号 特願2004−140528号 化学センサ,vol.20,No.3,106(2004) Proc. MRS 2003 Fall Meeting,785,D14.9.1−6(2004) Chem. Mater.,Vol.17,349(2005)
このような状況の中で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、酸化モリブデンを主成分とする導電性の有機無機ハイブリッド薄膜をシリコン基板上に製造する方法を開発することを目標として鋭意研究を重ねた結果、酸化モリブデンと格子定数が類似した金属酸化物をバッファー層とし、この上にCVD法で作製した酸化モリブデンの高配向膜に、まず、水和ナトリウムイオンをインターカレートし、更に、導電性ポリマーあるいは有機イオンと置換する方法により、有機無機ハイブリッド薄膜を得ることができること、そして、得られた薄膜は、金属酸化物単結晶基板を用いた場合と同様に、VOCガスに対して抵抗値が変化することで応答すること、を見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、エレクトロデバイス材料として使用し得る導電性有機無機ハイブリッド薄膜、該ハイブリッド薄膜を製造することを可能とする導電性有機無機ハイブリッド薄膜の製造方法、及びその応用製品、特に、導電性部材、高感度化学センサ部材をそれぞれ提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)シリコン単結晶基板と該基板上に金属酸化物からなるバッファー層を介在させて製膜した有機無機ハイブリッド薄膜から成る有機無機ハイブリッド薄膜であって、
有機無機ハイブリッド薄膜が、層状構造を持つ無機化合物の高配向薄膜に、水和アルカリ金属イオンをインターカレートし、更に、これを有機化合物と置換したものであることを特徴とする有機無機ハイブリッド薄膜。
)有機無機ハイブリッド薄膜が、酸化モリブデンを主成分としている前記(1)に記載の有機無機ハイブリッド薄膜。
)有機無機ハイブリッド薄膜が、導電性ポリマーを含んでいる前記(1)に記載の有機無機ハイブリッド薄膜。
)有機無機ハイブリッド薄膜が、有機イオンを含んでいる前記(1)に記載の有機無機ハイブリッド薄膜。
)バッファー層が、酸化モリブデンと格子常数が類似した金属酸化物である前記(1)に記載の有機無機ハイブリッド薄膜。
)シリコン単結晶基板上に有機無機ハイブリッド薄膜を製膜した有機無機ハイブリッド薄膜を製造する方法において、シリコン単結晶基板上に、金属酸化物からなるバッファー層を介在させて有機無機ハイブリッド薄膜を成長させる有機無機ハイブリッド薄膜の製造方法であって、
層状構造を持つ無機化合物の高配向薄膜に、水和アルカリ金属イオンをインターカレートし、更に、これを有機化合物と置換した有機無機ハイブリッド膜を成長させることを特徴とする有機無機ハイブリッド薄膜の製造方法。
)前記(1)から()のいずれかに記載の有機無機ハイブリッド薄膜を構成要素として含むことを特徴とする導電性部材。
)前記(1)から()のいずれかに記載の有機無機ハイブリッド薄膜をセンサ素子として含むことを特徴とする化学センサ部材。
次に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明は、上述のように、酸化モリブデンと格子定数が類似した金属酸化物をバッファー層として備えたシリコン単結晶基板上に、CVD法により高配向酸化モリブデン薄膜を形成し、水和アルカリ金属イオンをインターカレートした後、更に、これを有機化合物と置換することにより、導電性インターカレート型有機無機ハイブリッド薄膜を製造することを特徴とするものである。
本発明において、上述の特定の構成を採用することで、安価なシリコン単結晶基板上に有機無機ハイブリッド薄膜を製造することが可能となる。本発明は、シリコン単結晶基板上に、有機無機ハイブリッドの無機成分である酸化モリブデンと格子常数が類似した金属酸化物をバッファー層とすることにより達成される。バッファー層を持たないシリコン単結晶基板を用いた場合、CVD法により作製した酸化モリブデン薄膜に水和アルカリ金属イオンをインターカレートする工程において、薄膜が基板から剥離するという問題がある
金属酸化物単結晶基板を用いた場合は、このような問題は発生しないことから、シリコン単結晶基板上に適切な金属酸化物のバッファー層を形成し、この上に上記プロセスにより有機無機ハイブリッド薄膜を形成すれば、剥離の問題が回避できるものと考えられる。バッファー層として採用する金属酸化物は、無機層である酸化モリブデンと格子常数が類似したものであることが望ましい。
層状構造を持つ酸化モリブデンに有機物をインターカレートする工程において、酸化モリブデンの層間距離が増加する。このため、酸化モリブデン薄膜は層方向(ac面)が基板面と平行であるように配向している必要がある(b軸配向)。このような配向性が実現されていない酸化モリブデン薄膜にインターカレートを行うと、層間距離の増加により発生する歪みのため、膜が基板から剥離する。b軸配向を実現するには、斜方晶である酸化モリブデンのa軸とc軸の平均軸長が基板の格子常数と類似することが望ましい。実際、金属酸化物単結晶基板として用いられるLaAlOの(100)面との格子常数のミスマッチは約1%程度となっている。
以上のことから、バッファー層として採用される金属酸化物としては、例えば、LaAlO等ペロブスカイト型構造を有する金属酸化物、蛍石型構造を有するCeO等の金属酸化物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。以上の様に、本発明においては、バッファー層は、元来、酸化モリブデンとの格子定数のマスマッチが大きく、配向した酸化モリブデン薄膜が形成されにくいシリコン基板表面上に形成されることで、配向した酸化モリブデン薄膜が成長するためのテンプレートの役割を果たし、その結果、ハイブリッド薄膜が剥離することなくシリコン基板上に形成されることを可能とするものである。
バッファー層の成膜方法は、シリコン単結晶基板上に緻密で均質な膜が得られる方法であれば特に限定されるものではないが、本発明では、溶液法及びスパッタリング法を採用した。溶液法による詳しいバッファー層の製膜工程を以下に示す。LaAlOをバッファー層とする場合、市販のLa溶液及びAl溶液をLa:Al=1:1になるように混合し、十分に攪拌する。全金属イオン濃度は、0.05M/L程度とする。この溶液をシリコン単結晶基板上にスピンコーティングする。スピンコーティングの条件は、均一な膜が形成されれば特に限定されるものではないが、一例として、2000rpmで30秒である。
次に、溶液をコーティングした基板を、空気中で熱処理する。熱処理温度は、通常800〜1100℃、好ましくは900〜1000℃である。熱処理時間は、通常10〜60分、好ましくは20〜40分である。CeOをバッファー層とする場合は、市販のCe溶液を上記と同様の方法でスピンコートし、熱処理を行う。溶液中のCeイオン濃度は、0.05M/L程度とする。熱処理温度は、通常500〜800℃、好ましくは600〜700℃である。熱処理時間は、通常10〜60分、好ましくは20〜40分である。
上記した条件で作製したバッファー層のX線回折パターンにおいて観察される回折ピークは、すべて目的とする金属酸化物相に起因するものであることが確認できる。更に、走査型電子顕微鏡観察から、当該バッファー層の膜厚は50〜100nmであり、バッファー層が基板全体に均一にかつ緻密に形成されていることが確認できる。
上記バッファー層上に有機無機ハイブリッド薄膜を製造するに際し、(1)酸化モリブデン(MoO)の高配向薄膜の作製、(2)酸化モリブデン薄膜への水和アルカリイオンのインターカレート、(3)水和アルカリイオンと導電性ポリマーあるいは有機イオンとの置換反応、の3段階の工程を経る。以下、それぞれの工程について詳しく述べる。
工程(1)における酸化モリブデンの製膜方法は、高配向膜が得られる方法であれば、特に限定されるものではないが、本発明では、好適には、CVD法が採用される。CVD法におけるモリブデンソースについては、本発明では、好適には、ヘキサカルボニルモリブデンMo(CO)が採用される。
次に、工程(2)で、酸化モリブデン薄膜への水和アルカリイオンのインターカレートを行う。蒸留水を10分程度アルゴンガスでバブリングした後、亜ジチオン酸ナトリウム(Na)及びモリブデン酸ナトリウム(NaMoO)を添加し、攪拌することでこれらを溶解する。ここへ工程(1)で作製した、酸化モリブデン配向薄膜を浸漬する。浸漬時間は、通常5〜120秒、好ましくは10〜60秒程度である。この間、無色の酸化モリブデン薄膜は青色に変化し、酸化モリブデンが還元されると共に、水和ナトリウムイオンがインターカレートしたことが確認できる。
浸漬後、薄膜を蒸留水ですばやく洗浄し、乾燥することで、酸化モリブデン層間に水和ナトリウムイオンがインターカレートした[Na(HO)MoO薄膜が得られる。インターカレーション反応の進行は、X線回折パターンから確認できる。水和ナトリウムイオンのインターカレーションにより、酸化モリブデンの層間が広がり、このため、(0k0)に指数付けされる回折ピークは低角度側にシフトする。
次に、工程(3)で、水和アルカリイオンと導電性ポリマーあるいは有機イオンとの置換反応を行う。代表的な導電性ポリマーである、ポリピロール(PPy)との置換反応では、まず蒸留水にピロールを加え、超音波ホモジナイザーを用いて十分に攪拌混合した後、酸化剤を添加し、更に攪拌する。ここへ工程(2)で作製した[Na(HO)MoO薄膜を浸漬する。浸漬時間は、通常3秒〜5分、好ましくは10〜60秒程度である。薄膜を取り出し、洗浄、乾燥することで(PPy)MoO薄膜が得られる。
ここで用いる酸化剤は、ピロールを酸化させ得るものであれば特に制限されず、塩化鉄、ペルオキソ2硫酸アンモニウム、硝酸鉄などを例示することができる。ピロールの添加量は、[Na(HO)MoOに対して、通常50〜200倍当量、好ましくは100〜150倍当量である。酸化剤の添加量は、[Na(HO)MoOに対して、通常1〜3倍当量、好ましくは1.5〜2倍当量である。
有機イオンとの置換反応においては、例えば、有機イオンとしてブチルアンモニウムイオン(CNH )を用いる場合、まず、ブチルアンモニウムクロライド(CNHCl)を蒸留水に溶解し、ここに、[Na(HO)MoO薄膜を浸漬する。浸漬時間は、通常3秒〜10分、好ましくは5〜60秒程度である。薄膜を取り出し、洗浄、乾燥することで、(CNHMoO薄膜が得られる。CNHClの添加量は、[Na(HO)MoOに対して、通常1〜10倍当量、好ましくは2〜7倍当量である。
あらかじめバッファー層上に金電極を蒸着したシリコン単結晶基板を用いて、上記プロセスを経ることで、作製したセンサ素子のVOCガスに対するセンサ特性を評価した。通常、VOCガスに対して、既存のn型半導体酸化物からなる抵抗変化型のセンサは、抵抗値が低下することで応答する。しかしながら、本発明によって得られた、インターカレーション型有機無機ハイブリッド薄膜センサは、有機物として導電性ポリマーから構成されるもの、有機物として有機イオンから構成されるもの、のいずれの試料においても、VOCガスに対してセンサ抵抗が増加することで応答する。
本発明の、バッファー層を持つシリコン単結晶基板上への有機無機ハイブリッド薄膜の製造方法では、上記酸化モリブデン、及びポリピロール、あるいはブチルアンモニウムイオンを用いた場合と同様の方法を、酸化モリブデン及びポリピロール、あるいはブチルアンモニウムイオン以外の層状無機化合物、及び導電性ポリマー、あるいは有機イオンにも適用することができる。
有機無機ハイブリッド薄膜によるガスセンサを形成できる層状無機化合物としては、例えば、酸化タングステン、酸化バナジウム、酸化ニオブ、塩化ルテニウム、酸塩化鉄、硫化モリブデン等が、また、導電性ポリマーとしては、例えば、ポリアニリン、ポリチオール、ポリエチレンオキサイド等が、また、有機イオンとしては、例えば、テトラブチルアンモニウムイオン、ドデシルトリメチルアンモニウムイオン等が挙げられるが、これらに制限されるものではなく、これらと同効あるいは類似のものであれば、同様に使用することができる。
本発明により、(1)シリコン基板上に適切なバッファー層を形成することで、導電性の有機無機ハイブリッド薄膜を安価なシリコン基板上に製造することが可能となる、(2)それにより、有機無機ハイブリッドセンサ素子の製造コストを格段に低下させることができる、(3)シリコン半導体分野で確立された技術を適用でき、センサ素子の小型化が可能となる、(4)シリコンウェハー上に素子形成することで、大量生産が可能となる、という格別の効果が奏される。
次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
(1)溶液法によるCeOバッファー層の形成
市販のCe溶液のCeイオン濃度を0.05M/Lに調整した。この溶液を約10mm角のシリコン単結晶基板表面にスピンコート法によりコーティングした。スピンコートの条件は、2000rpmで30秒とした。溶液をコーティングした基板を、空気中、700℃で30分間熱処理した。得られたバッファー層のX線回折パターンを図1(a)に示す。CeO相の(200)ピークのみが観測され、配向したCeO膜が形成されていることが確認できた。CeOバッファー層表面の電子顕微鏡写真を図2に示す。緻密で均質な膜であることが分かる。膜厚は70nmであった。
(2)MoO薄膜の成膜
MoO薄膜の作製には、CVD法を用いた。基板を、加熱用ヒーターを持つホルダーにセットした。モリブデンソースであるヘキサカルボニルモリブデン(Mo(CO))0.2gを石英ガラスボートに入れ、ソース室にセットし、ソース室を40℃にした。試料室及びソース室を含む系全体に酸素ガス(150ml/min)流し、試料室部分を電気炉により460℃に加熱し、更に、基板加熱用ヒーターにより基板温度を500℃にした。基板温度が安定した後、系全体を真空ポンプで排気し、真空度0.8Torrに調整した。15分間製膜した後、系全体を大気圧に戻した。これにより、ソースの揮発が抑制され、製膜が終了した。得られたバッファー層及びMoO薄膜のX線回折パターンを図1(b)に示す。観測される回折ピークは、基板からのピークを除けば、層状構造を持つMoOの(0k0)に指数付けが可能であり、MoOのb軸配向膜が成長していることが分かる。
(3)水和ナトリウムイオンのインターカレーション
蒸留水25mlを20分間アルゴンガスでバブリングした後、亜ジチオン酸ナトリウムNa(0.4g,2.2mmol)及びモリブデン酸ナトリウムNaMoO2HO(6g,24.8mmol)を添加し、攪拌することで、これらを溶解した。ここへ、上記(2)で得られたMoO薄膜を40秒間浸漬した。この間、無色の三酸化モリブデン薄膜は青色に変化した。浸漬後、薄膜を蒸留水で洗浄し、空気中85℃で約30分間乾燥した。
この薄膜試料のX線回折パターンを図1(c)に示す。(0k0)で指数付けされるピークが観測されるが、これらのピークは、MoOに比較して低角度側にシフトしており、層間距離が増加していることが分かる。図1(c)から求めた層間距離は、0.97nmであり、MoOの層間距離(0.69nm)に比べて0.28nm増加している。この層間距離の広がりは、水和ナトリウムイオンNa(HO)がインターカレーションした場合に相当することから、[Na(HO)MoO薄膜が生成していることが確認できた。
(4)(PPy)MoO薄膜の作製
蒸留水25mL中に、ピロール(2.0ml,28.9mmol)を加え、超音波ホモジナイザーで3分間処理した後、酸化剤として塩化鉄FeCl(0.086g,0.51mmol)を加え、室温で10分間攪拌した。ここへ、上記[Na(HO)MoO薄膜を2分間浸漬した。ここで薄膜を取り出し、蒸留水で洗浄し、空気中80℃で約20分間乾燥した。この薄膜試料のX線回折パターンを図1(d)に示す。
(0k0)で指数付けされるピークが観測されるが、これらのピークは、[Na(HO)MoOに比較して低角度側にシフトしており、層間距離が増加していることが分かる。図1(d)から求めた層間距離は、1.31nmであり、MoOの層間距離(0.69nm)に比べて0.62nm増加している。この層間距離の広がりは、ポリピロールがインターカレーションした場合に相当することから、(PPy)MoO薄膜が生成していることが確認できた。
(5)電気的特性及びセンサ特性の評価
(PPy)MoO薄膜センサのアセトアルデヒドガスに対するセンサ特性を、電気抵抗値の変化で評価した。図3に、30ppmのアセトアルデヒドガスに対する応答を示す。抵抗値が変化することで可逆的に応答することが確認できた。
本実施例では、CeOバッファー層をCVD法で作製した。MoO薄膜、[Na(HO)MoO薄膜及び(PPy)MoO薄膜の作製は、実施例1の方法に準じて行った。図4に、CVD法で作製したCeOのX線回折パターンを示す。CeOの(200)及び(311)ピークが観測され、CeOが生成していることが確認できた。当該CeOバッファー層上に作製した[Na(HO)MoO薄膜及び(PPy)MoO薄膜のX線回折パターンを図5に示す。[Na(HO)MoO薄膜、及び(PPy)MoO薄膜の形成が確認できる。
本実施例では、CeOバッファー層をスパッタリング法で作製した。基板温度150℃でスパッタリングを行い、その後、空気中800℃で30分間熱処理を行った。MoO薄膜、[Na(HO)MoO薄膜、及び(PPy)MoO薄膜の作製は、実施例1の方法に準じて行った。図6に、スパッタリング法で作製したCeO薄膜、MoO薄膜、[Na(HO)MoO薄膜、及び(PPy)MoO薄膜のX線回折パターンを示す。実施例1の場合と同様に、(PPy)MoO薄膜が生成していることが確認できた。
本実施例では、溶液法により作製したCeOバッファー層上に、有機イオンであるブチルアンモニウムイオン(CNH )がMoO層間にインターカレートした(CNHMoO薄膜を作製した。実施例1の方法に準じて、[Na(HO)MoO薄膜を作製した。更に、[Na(HO)MoO薄膜を、ブチルアンモニウムクロライド(CNHCl)0.13g(1.2mmol)を蒸留水20mlに溶解することで作製した水溶液中に1分間浸漬した。薄膜を取り出し、蒸留水で洗浄した後、空気中80℃で約15分間乾燥した。[Na(HO)MoO薄膜、及び(CNHMoO薄膜のX線回折パターンを図7に示す。
(CNHMoO薄膜においても、(0k0)で指数付けされるピークが観測されるが、これらのピークは、[Na(HO)MoOに比較して低角度側にシフトしており、層間距離が大きくなっていることが分かる。図7(b)から求めた層間距離は、1.18nmであり、MoOの層間距離(0.69nm)に比べて0.49nm増加している。この層間距離の広がりは、ブチルアンモニウムイオンがインターカレーションした場合に相当することから、(CNHMoO薄膜が生成していることが確認できた。
(CNHMoO薄膜センサのホルムアルデヒドガスに対するセンサ特性を、電気抵抗値の変化で評価した(図8)。(CNHMoO薄膜センサにおいても、(PPy)MoO薄膜センサの場合と同様に、ホルムアルデヒドガスに対して抵抗値が増加することで応答した。
本実施例では、溶液法により作製したLaAlOバッファー層上に、(PPy)MoO薄膜を作製した。市販のAl溶液及びLa溶液を、La:Al=1:1の比になるように混合した。更に、溶液の金属イオン濃度を0.05M/Lに調整した。この溶液を約10mmの角シリコン単結晶基板表面にスピンコート法によりコーティングした。スピンコートの条件は、2000rpmで30秒とした。溶液をコーティングした基板を空気中、1000℃で30分間熱処理を行った。得られたバッファー層のSEM写真を図9に示す。均一な膜が形成されていることが分かる。膜厚は約70nmであった。
溶液法により作製したLaAlOバッファー層上に、実施例1に準じた方法により、MoO薄膜、[Na(HO)MoO薄膜、及び(PPy)MoO薄膜を作製した。それぞれのX線回折パターンを図10に示す。それぞれの層間距離の大きさより、MoO薄膜、[Na(HO)MoO薄膜、及び(PPy)MoO薄膜が生成していることを確認した。
(PPy)MoO薄膜センサのアセトアルデヒドガスに対するセンサ特性を、電気抵抗値の変化で評価した。図11に、6ppmのアセトアルデヒドガスに対する応答を示す。抵抗値が変化することで可逆的に応答することが確認できた。
本実施例では、溶液法により作製したLaAlOバッファー層上に、有機イオンであるブチルアンモニウムイオン(CNH )がMoO層間にインターカレートした(CNHMoO薄膜を作製した。実施例5の方法に準じて、LaAlOバッファー層を、実施例1の方法に準じてMoO薄膜、[Na(HO)MoO薄膜を、実施例4の方法に準じて、(CNHMoO薄膜をそれぞれ作製した。当該LaAlOバッファー層上に作製した[Na(HO)MoO薄膜、及び(CNHMoO薄膜のX線回折パターンを図12に示す。[Na(HO)MoO薄膜、及び(CNHMoO薄膜の形成が確認できた。
本実施例では、溶液法により作製したLaAlOバッファー層上に、高分子であるポリアニリン(PANI)がMoO層間にインターカレートした(PANI)MoO薄膜を作製した。実施例5の方法に準じて、LaAlOバッファー層を、実施例1の方法に準じて、MoO薄膜、及び[Na(HO)MoO薄膜を作製した。PANIのインターカレーションは、以下の方法により行った。
アルゴンガスでバブリングした蒸留水15mL中にアニリン(1.5ml)を加え、塩酸を用いてpHを1.0に調整した。更に、ここに、重合開始剤である(NH を0.05g加え、30分間攪拌した。ここへ、上記[Na(HO)MoO薄膜を30秒間浸漬させた後、蒸留水及びアセトンで洗浄し、80℃で約30分間乾燥した。当該LaAlOバッファー層上に作製した[Na(HO)MoO薄膜、及び(PANI)MoO薄膜のX線回折パターンを図13に示す。[Na(HO)MoO薄膜、及び(PANI)MoO薄膜の形成が確認できた。
以上詳述したように、本発明は、有機無機ハイブリッド薄膜及びその製造方法に係るものであり、本発明により、シリコン基板上に、適切な金属酸化物のバッファー層を形成することで、導電性の有機無機ハイブリッド薄膜を安価なシリコン基板上に製造することが可能となる。それにより、本発明では、シリコン半導体分野で確立された技術を適用でき、センサ素子の小型化が可能となり、有機無機ハイブリッドセンサ素子の製造コストを格段に低下させることができる。また、本発明は、シリコンウェハー上に素子形成することが可能であり、それにより、大量生産が可能となる。本発明は、例えば、VOCに対して優れた選択性を示す、化学センサを広く普及するための新技術を提供するものとして有用である。
実施例1に示す、(a)CeOバッファー層、(b)MoO薄膜、(c)[Na(HO)MoO薄膜、及び(d)(PPy)MoO薄膜、のX線回折パターンを示す図である。 実施例1に示すCeOバッファー層表面の走査型電子顕微鏡写真を示す図である。 実施例1に示す(PPy)MoO薄膜の30ppmのホルムアルデヒドガスに対するセンサ応答を示す図である。 実施例2に示すCeOバッファー層のX線回折パターンを示す図である。 実施例2に示す、(a)[Na(HO)MoO薄膜、及び(b)(PPy)MoO薄膜、のX線回折パターンを示す図である。 実施例3に示す、(a)CeOバッファー層、(b)MoO薄膜、(c)[Na(HO)MoO薄膜、及び(d)(PPy)MoO薄膜、のX線回折パターンを示す図である。 実施例4に示す、(a)[Na(HO)MoO薄膜、及び(b)(CNHMoO薄膜、のX線回折パターンを示す図である。 実施例4に示す(CNHMoO薄膜の50ppmのホルムアルデヒドガスに対するセンサ応答を示す図である。 実施例5に示すLaAlOバッファー層表面の走査型電子顕微鏡写真を示す図である。 実施例5に示す、(a)LaAlOバッファー層、(b)MoO薄膜、(c)[Na(HO)MoO薄膜、及び(d)(PPy)MoO薄膜、のX線回折パターンを示す図である。 実施例5に示す(PPy)MoO薄膜の6ppmのアセトアルデヒドガスに対するセンサ応答を示す図である。 実施例6に示す、(a)[Na(HO)MoO薄膜、及び(b)(CNHMoO薄膜、のX線回折パターンを示す図である。 実施例7に示す、(a)[Na(HO)MoO薄膜、及び(b)(PANI)MoO薄膜、のX線回折パターンを示す図である。

Claims (8)

  1. シリコン単結晶基板と該基板上に金属酸化物からなるバッファー層を介在させて製膜した有機無機ハイブリッド薄膜から成る有機無機ハイブリッド薄膜であって、
    有機無機ハイブリッド薄膜が、層状構造を持つ無機化合物の高配向薄膜に、水和アルカリ金属イオンをインターカレートし、更に、これを有機化合物と置換したものであることを特徴とする有機無機ハイブリッド薄膜。
  2. 有機無機ハイブリッド薄膜が、酸化モリブデンを主成分としている請求項1に記載の有機無機ハイブリッド薄膜。
  3. 有機無機ハイブリッド薄膜が、導電性ポリマーを含んでいる請求項1に記載の有機無機ハイブリッド薄膜。
  4. 有機無機ハイブリッド薄膜が、有機イオンを含んでいる請求項1に記載の有機無機ハイブリッド薄膜。
  5. バッファー層が、酸化モリブデンと格子常数が類似した金属酸化物である請求項1に記載の有機無機ハイブリッド薄膜。
  6. シリコン単結晶基板上に有機無機ハイブリッド薄膜を製膜した有機無機ハイブリッド薄膜を製造する方法において、シリコン単結晶基板上に、金属酸化物からなるバッファー層を介在させて有機無機ハイブリッド薄膜を成長させる有機無機ハイブリッド薄膜の製造方法であって、
    層状構造を持つ無機化合物の高配向薄膜に、水和アルカリ金属イオンをインターカレートし、更に、これを有機化合物と置換した有機無機ハイブリッド膜を成長させることを特徴とする有機無機ハイブリッド薄膜の製造方法。
  7. 請求項1からのいずれかに記載の有機無機ハイブリッド薄膜を構成要素として含むことを特徴とする導電性部材。
  8. 請求項1からのいずれかに記載の有機無機ハイブリッド薄膜をセンサ素子として含むことを特徴とする化学センサ部材。
JP2005142706A 2005-05-16 2005-05-16 有機無機ハイブリッド薄膜及びその製造方法 Expired - Fee Related JP4831561B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005142706A JP4831561B2 (ja) 2005-05-16 2005-05-16 有機無機ハイブリッド薄膜及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005142706A JP4831561B2 (ja) 2005-05-16 2005-05-16 有機無機ハイブリッド薄膜及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006315933A JP2006315933A (ja) 2006-11-24
JP4831561B2 true JP4831561B2 (ja) 2011-12-07

Family

ID=37536927

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005142706A Expired - Fee Related JP4831561B2 (ja) 2005-05-16 2005-05-16 有機無機ハイブリッド薄膜及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4831561B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018204238A (ja) * 2017-05-31 2018-12-27 Emo株式会社 補強用鉄筋ユニットの取付アタッチメント並びにコンクリート壁の補修構造および補修方法

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4883624B2 (ja) 2006-11-18 2012-02-22 独立行政法人産業技術総合研究所 高感度ガスセンサ及びその製造方法
JP4899230B2 (ja) * 2007-07-10 2012-03-21 独立行政法人産業技術総合研究所 ガスセンサ材料、その製造方法及びガスセンサ
JP2009145136A (ja) * 2007-12-12 2009-07-02 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 電気的抵抗の変動が抑制された有機無機ハイブリッド材料
CN116273081B (zh) * 2023-01-10 2024-07-09 浙江大学衢州研究院 一种FeOCl-WOx材料及其制备方法及应用

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61183459A (ja) * 1985-02-07 1986-08-16 Hitachi Ltd 保護膜の形成方法
JP2002505803A (ja) * 1996-10-25 2002-02-19 スペシャルティ、コーティング、システムズ、インコーポレイテッド パリレンコーティングの製造方法
JP3890413B2 (ja) * 2003-03-12 2007-03-07 独立行政法人産業技術総合研究所 ガスセンサ及びその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018204238A (ja) * 2017-05-31 2018-12-27 Emo株式会社 補強用鉄筋ユニットの取付アタッチメント並びにコンクリート壁の補修構造および補修方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006315933A (ja) 2006-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101969300B1 (ko) 그래핀으로 코팅된 코어-쉘 구조를 가지는 금속 나노와이어 및 이의 제조방법
JP4831561B2 (ja) 有機無機ハイブリッド薄膜及びその製造方法
EP1457772B1 (en) Gas sensor comprising a resistance dependent organic-inorganic intercalated hybrid material and manufacturing method of said sensor
KR101391158B1 (ko) 환원그래핀 복합체를 포함하는 복합막의 제조방법 및 이를 이용한 전도성필름
JP4243687B2 (ja) 有機無機ハイブリッド薄膜及びその作製方法
JP2006248816A (ja) 可溶化剤、可溶化方法、カーボンナノチューブ組成物およびこれを用いた製造方法
KR101739347B1 (ko) 질소가 도핑된 환원된 그래핀 옥사이드의 제조방법 및 이에 따라 제조되는 질소가 도핑된 환원된 그래핀 옥사이드
Jang et al. Strategic Customization of Polymeric Nanocomposites Modified by 2D Titanium Oxide Nanosheet for High‐k and Flexible Gate Dielectrics
JP4691688B2 (ja) 有機無機ハイブリッド薄膜センサ
KR101577210B1 (ko) 가스감응물질, 가스센서 및 그 제조방법
Rodrigues et al. Atomic layer deposition of TiO2 thin films on electrospun poly (butylene adipate-co-terephthalate) fibers: Freestanding TiO2 nanostructures via polymer carbonization
KR20160104430A (ko) 그래핀의 제조 방법 및 이에 의하여 제조된 그래핀
KR20170012704A (ko) 3차원 나노사이즈 다공성 그래핀 구조체, 이의 제조방법, 및 이를 이용한 물품
JP2008224447A (ja) 酸化モリブデン薄膜の製造方法及び化学センサ
Kaushik et al. Fabrication and characterization of polyaniline–ZnO hybrid nanocomposite thin films
JPH03279207A (ja) グラファイトの製造方法
JP4944707B2 (ja) ガスセンサの製造方法
Nimkar et al. Polyaniline/TiO 2 nanocomposite thin film based carbon dioxide gas sensor
KR101638546B1 (ko) 표면에 구리입자가 도입된 탄소나노섬유의 제조방법 및 이에 의해 제조되는 탄소나노섬유
KR20200062709A (ko) 원소 구성 비율이 조절된 환원된 산화 그래핀의 제조방법
JP4310415B2 (ja) 液相析出法によるマイクロパターニング方法
TW201801096A (zh) 奈米線複合結構及其製造方法、感測裝置及其製造方法及奈米線的保護結構
KR101583045B1 (ko) 그라핀 필름 및 그라핀 파우더의 제조 방법과 이로부터 제조된 그라핀 필름 및 파우더
KR101325212B1 (ko) 탄소나노튜브 전극의 제조방법 및 이에 따라 제조되는 탄소나노튜브 전극
Lou et al. Solution-processed high-k dielectrics for improving the performance of flexible intrinsic Ge nanowire transistors: dielectrics screening, interface engineering and electrical properties

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110222

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110421

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20110421

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110829

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110913

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140930

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140930

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees