JP4831193B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

自動変速機の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4831193B2
JP4831193B2 JP2009059614A JP2009059614A JP4831193B2 JP 4831193 B2 JP4831193 B2 JP 4831193B2 JP 2009059614 A JP2009059614 A JP 2009059614A JP 2009059614 A JP2009059614 A JP 2009059614A JP 4831193 B2 JP4831193 B2 JP 4831193B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shift
gear
engagement
automatic transmission
stage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009059614A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010210060A (ja
Inventor
康嗣 大島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2009059614A priority Critical patent/JP4831193B2/ja
Priority to CN201080011502.4A priority patent/CN102348913B/zh
Priority to US13/255,535 priority patent/US8249784B2/en
Priority to EP10707666A priority patent/EP2394076B1/en
Priority to PCT/IB2010/000379 priority patent/WO2010103358A1/en
Publication of JP2010210060A publication Critical patent/JP2010210060A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4831193B2 publication Critical patent/JP4831193B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/04Smoothing ratio shift
    • F16H61/06Smoothing ratio shift by controlling rate of change of fluid pressure
    • F16H61/061Smoothing ratio shift by controlling rate of change of fluid pressure using electric control means
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/04Smoothing ratio shift
    • F16H2061/0451Smoothing ratio shift during swap-shifts, i.e. gear shifts between different planetary units, e.g. with double transitions shift involving three or more friction members
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/04Smoothing ratio shift
    • F16H2061/0455Smoothing ratio shift during shifts involving three or more shift members, e.g. release of 3-4 clutch, 2-4 brake and apply of forward clutch C1
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H2306/00Shifting
    • F16H2306/24Interruption of shift, e.g. if new shift is initiated during ongoing previous shift

Description

本発明は、自動変速機の制御装置に関し、特に、2つ以上の摩擦係合要素の解放を行いつつ2つ以上の摩擦係合要素の係合を行なうダイレクト変速制御に関する。
車両の自動変速機の構成部品には、サンギヤ、リングギヤおよびプラネタリギヤ等の回転要素からなる遊星歯車と、摩擦係合要素とが含まれる。このような自動変速機においては、係合される摩擦係合要素の組合せに応じてエンジンからのトルク伝達経路が切り換えられて、複数のギヤ段が形成される。特に、ギヤ段の多い自動変速機(たとえば、6速の自動変速機)においては、入力要素であるクラッチ要素および反力要素であるブレーキ要素がそれぞれ複数設けられる。
このような自動変速機においては、変速操作あるいは加速要求等により、現在のギヤ段から複数段離れたギヤ段に変速する場合には、入力要素および反力要素の両者を切り換えて変速する場合がある。この場合、入力要素および反力要素のうちのいずれかを一方を切り換えて、中間ギヤ段を経由した後、他方を切り換えることにより、変速が行なわれる場合がある。
このような中間ギヤ段を経由して二段階で切り換えを行なう変速制御については公知である。たとえば、国際公開第WO2003/029699号パンフレット(特許文献1)に開示された変速制御装置は、少なくとも第1の摩擦要素を係合し第2の摩擦要素を係合することにより形成される第N速段から、少なくとも第1の摩擦要素を解放し第2の摩擦要素を解放し、第3の摩擦要素を係合し第4の摩擦要素を係合することにより達成される、第N−α速段への二重掛け換え変速を判断する手段を備える。第N速段と第N−α速段との間には、第2の摩擦要素を係合し第3の摩擦要素を係合することにより形成される中間ギヤ段を有する。この変速制御装置は、さらに、二重掛け換え変速判断時、少なくとも第1の摩擦要素を解放し、第4の摩擦要素を係合し、ギヤ比が中間ギヤ段相当のギヤ比に到達する前に、第2の摩擦要素の係合力を低下させ、ギヤ比が中間ギヤ段相当のギヤ比を通過後に、少なくとも第2の摩擦要素を解放し第3の摩擦要素を係合することで、第N速段から第N−α速段までの変速を達成する手段と、第N速段から第N−α段への変速を行なうに当たって、変速開始後の所定タイミングで目標ギヤ段を第N−α段から変更することを変速制御の終了まで禁止する判断をする手段と、ギヤ比が中間ギヤ段相当のギヤ比に到達したときに、ドライバの変速意図を再度確認し、目標ギヤ段がN−α段と異なる場合には、目標ギヤ段の変更が禁止されている場合であってもドライバの意図に応じたギヤ段への目標ギヤ段の変更を許可する手段と、を備えている。
国際公開第WO2003/029699号パンフレットに開示された自動変速機の変速制御装置によると、ドライバがギヤ段の変更を意図しているときには短時間の変速を達成できるし、ドライバがギヤ段の変更を意図していないときには、5速相当のギヤ比到達前にH/Cの油圧を低下させているため、変速が確定してしまうことがなく、二重掛け換えにおいて複数の変速ショックが発生することがないため、ドライバが変更を意図していないときには、スムーズな二重掛け変え変速を達成できる。
国際公開第WO2003/029699号パンフレット
上述のように、国際公開第WO2003/029699号パンフレットには、現在のギヤ段(第N速段)から複数段離れたギヤ段(第N−α段)に変速する場合に、中間ギヤ段を経由して二段階で切り換えを行なう変速制御については記載されているが、中間ギヤ段を経由せずに一段階で切り換えを行なう変速制御(ダイレクト変速制御)については記載されていない。そのため、中間ギヤ段を経由しないダイレクト変速制御中に目標ギヤ段が変更された場合にどのように対応するかについては何ら開示されていない。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的は、中間変速段を経由しないダイレクト変速制御が行なわれる自動変速機において、ダイレクト変速中に新たな変速段への変速判断がなされた場合に、変速ショックを生じさせることなく新たな変速段への変速を早期に実現することができる制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明に係る制御装置は、第1要素を係合しかつ第2要素を係合することによって第1変速段が形成され、第3要素を係合しかつ第4要素を係合することによって第2変速段が形成される自動変速機を制御する。第1変速段と第2変速段との間には中間段が存在する。自動変速機においては、第1変速段から中間段を経由せずに第2変速段へのダイレクト変速を行なう際に、第1要素の解放および第2要素の解放を行なうとともに第3要素の係合と第4要素の係合とが行なわれる。第3要素は、単独で係合された状態では自動変速機の入力トルクを自動変速機の出力軸に伝達しない要素である。第4要素は、単独で係合された状態でも自動変速機の入力トルクを自動変速機の出力軸に伝達する要素である。制御装置は、ダイレクト変速中に第4要素の係合開始前であるか否かを判断する判断部と、第4要素の係合開始前に第2変速段とは異なる第3変速段への新たな変速判断があった場合、ダイレクト変速を中止し、第3変速段への変速を行なう制御部とを含む。
第2の発明に係る制御装置においては、制御部は、第4要素の係合開始前に第3変速段への変速判断があった場合、既に第3要素の係合が開始されていたときは、第3要素の係合を中止して第3要素を解放するとともに、第3変速段を形成するための要素の係合を開始する。
第3の発明に係る制御装置においては、判断部は、第4要素の係合制御の開始前、および第4要素の係合制御開始時からの経過時間が所定時間に達する前のいずれかの場合に、第4要素の係合開始前であると判断する。
第4の発明に係る制御装置においては、制御部は、第4要素の係合開始後に第3変速段への変速判断があった場合、ダイレクト変速を継続する。
本発明によれば、中間変速段を経由しないダイレクト変速中に新たな変速段への変速判断がなされた場合に、変速ショックを生じさせることなく新たな変速段への変速を早期に実現することができる。
本発明の実施の形態に係る車両のパワートレーンを示す概略構成図である。 自動変速機のギヤトレーンのスケルトン図である。 自動変速機の作動表を示す図である。 自動変速機における油圧回路を示す図である。 ECUの機能ブロック図である。 ECUの処理フローを示す図である。 ダイレクト変速中に新たな変速判断がなされた場合に各係合要素に供給される油圧のタイミングチャートである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る制御装置を搭載した車両について説明する。この車両は、FF(Front engine Front drive)車両である。なお、FF以外の車両であってもよい。
車両は、エンジン1000と、自動変速機2000と、自動変速機2000の一部を構成するプラネタリギヤユニット3000と、自動変速機2000の一部を構成する油圧回路4000と、ディファレンシャルギヤ5000と、ドライブシャフト6000と、駆動輪7000と、ECU(Electronic Control Unit)8000とを含む。本発明に係る自動変速機の制御装置は、ECU8000により実現される。
エンジン1000は、インジェクタ(図示せず)から噴射された燃料と空気との混合気を、シリンダの燃焼室内で燃焼させる内燃機関である。燃焼によりシリンダ内のピストンが押し下げられて、クランクシャフトが回転させられる。
自動変速機2000は、トルクコンバータ3200を介してエンジン1000に連結される。自動変速機2000は、所望のギヤ段を形成することにより、クランクシャフトの回転速度を所望の回転速度に変速する。
自動変速機2000の出力ギヤは、ディファレンシャルギヤ5000と噛合っている。ディファレンシャルギヤ5000にはドライブシャフト6000がスプライン嵌合などによって連結される。ドライブシャフト6000を介して、左右の駆動輪7000に動力が伝達される。
ECU8000には、車速センサ8002と、シフトレバー8004のポジションスイッチ8006と、アクセルペダル8008のアクセル開度センサ8010と、ブレーキペダル8012のストロークセンサ8014と、電子スロットルバルブ8016のスロットル開度センサ8018と、エンジン回転速度センサ8020と、入力軸回転速度センサ8022と、出力軸回転速度センサ8024とがハーネスなどを介在させて接続されている。
車速センサ8002は、ドライブシャフト6000の回転速度から車速を検出する。ポジションスイッチ8006は、シフトレバー8004の位置を検出する。アクセル開度センサ8010は、アクセルペダル8008の操作量を検出する。ストロークセンサ8014は、ブレーキペダル8012の操作量を検出する。スロットル開度センサ8018は、電子スロットルバルブ8016の作動量を検出する。エンジン回転速度センサ8020は、エンジン1000の出力軸(クランクシャフト)の回転速度を検出する。入力軸回転速度センサ8022は、自動変速機2000の入力軸回転速度(以下、タービン回転速度ともいう)NTを検出する。出力軸回転速度センサ8024は、自動変速機2000の出力軸回転速度NOを検出する。これらの各センサは、検出結果をECU8000に出力する。
ECU8000は、各センサから送られてきた信号、ROM(Read Only Memory)に記憶されたマップおよびプログラムなどに基づいて、車両が所望の走行状態となるように、機器類を制御する。
本実施の形態において、ECU8000は、シフトレバー8004がD(ドライブ)ポジションに位置することにより、自動変速機2000のシフトレンジにD(ドライブ)レンジが選択された場合、1速〜6速ギヤ段のうちのいずれかのギヤ段が形成されるように、自動変速機2000を制御する。1速〜6速段のうちのいずれかのギヤ段が形成されることにより、自動変速機2000は駆動輪7000に駆動力を伝達し得る。
シフトレバー8004がN(ニュートラル)ポジションであることにより、自動変速機2000のシフトレンジにN(ニュートラル)レンジが選択された場合、ニュートラル状態(動力伝達遮断状態)になるように、自動変速機2000が制御される。
図2を参照して、自動変速機2000内に設けられたプラネタリギヤユニット3000について説明する。プラネタリギヤユニット3000は、クランクシャフトに連結された入力軸3100を有するトルクコンバータ3200に接続されている。プラネタリギヤユニット3000は、遊星歯車機構の第1セット3300と、遊星歯車機構の第2セット3400と、出力ギヤ3500と、ギヤケース3600に固定されたB1ブレーキ3610、B2ブレーキ3620およびB3ブレーキ3630と、C1クラッチ3640およびC2クラッチ3650と、ワンウェイクラッチF3660とを含む。
第1セット3300は、シングルピニオン型の遊星歯車機構である。第1セット3300は、サンギヤS(UD)3310と、ピニオンギヤ3320と、リングギヤR(UD)3330と、キャリアC(UD)3340とを含む。
サンギヤS(UD)3310は、トルクコンバータ3200の出力軸3210に連結されている。ピニオンギヤ3320は、キャリアC(UD)3340に回転自在に支持されている。ピニオンギヤ3320は、サンギヤS(UD)3310およびリングギヤR(UD)3330と噛合している。
リングギヤR(UD)3330は、B3ブレーキ3630によりギヤケース3600に固定される。キャリアC(UD)3340は、B1ブレーキ3610によりギヤケース3600に固定される。
第2セット3400は、ラビニヨ型の遊星歯車機構である。第2セット3400は、サンギヤS(D)3410と、ショートピニオンギヤ3420と、キャリアC(1)3422と、ロングピニオンギヤ3430と、キャリアC(2)3432と、サンギヤS(S)3440と、リングギヤR(1)(R(2))3450とを含む。
サンギヤS(D)3410は、キャリアC(UD)3340に連結されている。ショートピニオンギヤ3420は、キャリアC(1)3422に回転自在に支持されている。ショートピニオンギヤ3420は、サンギヤS(D)3410およびロングピニオンギヤ3430と噛合している。キャリアC(1)3422は、出力ギヤ3500に連結されている。
ロングピニオンギヤ3430は、キャリアC(2)3432に回転自在に支持されている。ロングピニオンギヤ3430は、ショートピニオンギヤ3420、サンギヤS(S)3440およびリングギヤR(1)(R(2))3450と噛合している。キャリアC(2)3432は、出力ギヤ3500に連結されている。
サンギヤS(S)3440は、C1クラッチ3640によりトルクコンバータ3200の出力軸3210に連結される。リングギヤR(1)(R(2))3450は、B2ブレーキ3620により、ギヤケース3600に固定され、C2クラッチ3650によりトルクコンバータ3200の出力軸3210に連結される。また、リングギヤR(1)(R(2))3450は、ワンウェイクラッチF3660に連結されており、1速段の駆動時に回転不能となる。
ワンウェイクラッチF3660は、B2ブレーキ3620と並列に設けられる。すなわち、ワンウェイクラッチF3660のアウターレースはギヤケース3600に固定され、インナーレースはリングギヤR(1)(R(2))3450に回転軸を介して連結される。
図3に、各ギヤ段と、各クラッチ要素および各ブレーキ要素の作動状態との関係を表した作動表を示す。この作動表に示された組合せで、いわゆる反力要素であるB1〜B3の各ブレーキ要素およびいわゆる入力要素であるC1、C2の各クラッチ要素を作動させることにより、1速〜6速の前進ギヤ段と、後進ギヤ段が形成される。
図3に示すように、C1クラッチ3640は、1速段〜4速段の全てのギヤ段において係合される入力クラッチである。C2クラッチ3650は、5速段および6速段において係合される入力クラッチである。
また、B1ブレーキ3610、B2ブレーキ3620、B3ブレーキ3630は、いずれも上述した入力クラッチ(C1クラッチ3640あるいはC2クラッチ3650)の反力を受け持つ反力ブレーキである。
なお、図3に示す各ギヤ段の組合せにおいて、反力ブレーキを解放して入力クラッチを単独で係合した場合であっても、自動変速機2000の入力トルクは自動変速機2000の出力軸に伝達される。一方、入力クラッチを解放して反力ブレーキを単独で係合しただけでは、自動変速機2000の入力トルクは自動変速機2000の出力軸に伝達されない。
図4を参照して、油圧回路4000の要部について説明する。なお、油圧回路4000は、以下に説明するものに限られない。
油圧回路4000は、オイルポンプ4004と、プライマリレギュレータバルブ4006と、マニュアルバルブ4100と、ソレノイドモジュレータバルブ4200と、SL1リニアソレノイド(以下、SL(1)と記載する)4210と、SL2リニアソレノイド(以下、SL(2)と記載する)4220と、SL3リニアソレノイド(以下、SL(3)と記載する)4230と、SL4リニアソレノイド(以下、SL(4)と記載する)4240と、SLTリニアソレノイド(以下、SLTと記載する)4300と、B2コントロールバルブ4500と、シーケンスバルブ4600と、クラッチアプライコントロールバルブ4700と、B1アプライコントロールバルブ4800とを含む。
オイルポンプ4004は、エンジン1000のクランクシャフトに連結されている。クランクシャフトが回転することにより、オイルポンプ4004が駆動し、油圧を発生する。オイルポンプ4004で発生した油圧は、プライマリレギュレータバルブ4006により調圧され、ライン圧が生成される。
プライマリレギュレータバルブ4006は、SLT4300により調圧されたスロットル圧をパイロット圧として作動する。ライン圧は、ライン圧油路4010を介してマニュアルバルブ4100およびSL(4)4240に供給される。
マニュアルバルブ4100は、ドレンポート4105を含む。ドレンポート4105から、Dレンジ圧油路4102およびRレンジ圧油路4104の油圧が排出される。マニュアルバルブ4100のスプールがDポジションにある場合、ライン圧油路4010とDレンジ圧油路4102とが連通させられ、Dレンジ圧油路4102に油圧が供給される。このとき、Rレンジ圧油路4104とドレンポート4105とが連通させられ、Rレンジ圧油路4104のRレンジ圧がドレンポート4105から排出される。
マニュアルバルブ4100のスプールがRポジションにある場合、ライン圧油路4010とRレンジ圧油路4104とが連通させられ、Rレンジ圧油路4104に油圧が供給される。このとき、Dレンジ圧油路4102とドレンポート4105とが連通させられ、Dレンジ圧油路4102内の作動油がドレンポート4105から排出される。
マニュアルバルブ4100のスプールがNポジションにある場合、Dレンジ圧油路4102およびRレンジ圧油路4104の両方と、ドレンポート4105とが連通させられ、Dレンジ圧油路4102のDレンジ圧およびRレンジ圧油路4104内の作動油がドレンポート4105から排出される。
Dレンジ圧油路4102に供給された油圧(以下、Dレンジ圧ともいう)は、SL(1)4210、SL(2)4220、SL(3)4230および油路4106を介してクラッチアプライコントロールバルブ4700に供給される。Dレンジ圧は、最終的には、B1ブレーキ3610、B2ブレーキ3620、C1クラッチ3640およびC2クラッチ3650に供給される。Rレンジ圧は、最終的には、B2ブレーキ3620に供給される。
ソレノイドモジュレータバルブ4200は、ライン圧を元圧とし、SLT4300に供給する油圧(ソレノイドモジュレータ圧)を一定の圧力に調圧する。
SLT4300は、アクセル開度センサ8010により検出されたアクセル開度に基づいたECU8000からの制御信号に応じて、ソレノイドモジュレータ圧を調圧し、スロットル圧を生成する。スロットル圧は、SLT油路4302を介して、プライマリレギュレータバルブ4006に供給される。スロットル圧は、プライマリレギュレータバルブ4006のパイロット圧として利用される。
B2コントロールバルブ4500は、Dレンジ圧油路4102およびRレンジ圧油路4104のいずれか一方からの油圧を選択的に、B2ブレーキ3620に供給する。B2コントロールバルブ4500に、Dレンジ圧油路4102およびRレンジ圧油路4104が接続されている。B2コントロールバルブ4500は、SLソレノイドバルブ(図示せず)およびSLUソレノイドバルブ(図示せず)から供給された油圧とスプリングの付勢力とにより制御される。
SLソレノイドバルブがオフで、SLUソレノイドバルブがオンの場合、B2コントロールバルブ4500は、図4において左側の状態となる。この場合、B2ブレーキ3620には、SLUソレノイドバルブから供給された油圧をパイロット圧として、Dレンジ圧を調圧した油圧が供給される。
SLソレノイドバルブがオンで、SLUソレノイドバルブがオフの場合、B2コントロールバルブ4500は、図4において右側の状態となる。この場合、B2ブレーキ3620には、Rレンジ圧が供給される。
SL(1)4210は、シーケンスバルブ4600を経由してC1クラッチ3640に供給される油圧を調圧する。SL(2)4220は、シーケンスバルブ4600を経由してC2クラッチ3650に供給される油圧を調圧する。SL(3)4230は、B1アプライコントロールバルブ4800を経由してB1ブレーキ3610に供給される油圧を調圧する。SL(4)4240は、シーケンスバルブ4600およびクラッチアプライコントロールバルブ4700を経由してB3ブレーキ3630に供給される油圧を調圧する。
なお、SL(1)4210、SL(2)4220、SL(3)4230、SL(4)4240、およびSLT4300は、ECU8000から送信される制御信号により制御される。
SL(1)4210とシーケンスバルブ4600とは油路4212により接続され、SL(2)4220とシーケンスバルブ4600とは油路4222により接続され、SL(4)4240とシーケンスバルブ4600とは油路4242により接続される。
シーケンスバルブ4600は、SLT4300およびソレノイドモジュレータバルブ4200から供給される油圧とスプリングの付勢力により制御される。
なお、シーケンスバルブ4600は、マニュアルバルブ4100のスプールがDポジションにある場合であって、正常状態であるときには、図4において右側の状態となる。このとき、油路4212とC1クラッチ3640に接続される油路4602とが連通させられ、油路4222とC2クラッチ3650に接続される油路4604とが連通させられ、さらに、油路4242とクラッチアプライコントロールバルブ4700に接続される油路4606とが連通させられる。油路4602、油路4604および油路4606は、クラッチアプライコントロールバルブ4700にそれぞれ接続される。
クラッチアプライコントロールバルブ4700は、4速段以外の変速段において、図4において右側の状態となる。具体的には、クラッチアプライコントロールバルブ4700は、油路4602からスプール上部に供給される油圧と、油路4604からスプール上部側に供給される油圧と、油路4012およびB1アプライコントロールバルブ4800を経由して油路4804からスプールの下部に供給されるライン圧と、スプリングの付勢力とにより制御される。
4速段においては、C1クラッチ3640およびC2クラッチ3650が係合状態となるべく、SL(1)4210およびSL(2)4220により調圧された油圧がC1クラッチ3640およびC2クラッチ3650に供給される。このとき、クラッチアプライコントロールバルブ4700において、油路4602および油路4604からスプール上部側に供給される油圧に基づくスプールを押し下げる力がスプール下部側に供給されるライン圧およびスプリングの付勢力に基づく合力を上回ると、図4の左側の状態となる。
このとき、油路4106と、B1アプライコントロールバルブ4800のスプール上部に接続する油路4704とが連通させられる。そのため、B1アプライコントロールバルブ4800のスプール上部には油路4106および油路4704を介してDレンジ圧が供給される。
一方、4速段以外においては、C1クラッチ3640およびC2クラッチ3650のいずれか一方が係合状態となるべく、SL(1)4210およびSL(2)4220により調圧された油圧がC1クラッチ3640およびC2クラッチ3650のいずれかに供給される。このとき、クラッチアプライコントロールバルブ4700において、油路4602および油路4604からスプール上部に供給される油圧に基づくスプールを押し下げる力がスプール下部に供給されるライン圧およびスプリングの付勢力に基づく合力を下回るため、図4の右側の状態となる。そのため、油路4606とB3ブレーキ3630に接続される油路4702とが連通させられる。
B1アプライコントロールバルブ4800は、油路4704からスプール上部に供給される油圧と、B3ブレーキ3630に接続される油路4702からスプール上部側に供給される油圧と、油路4010から分岐して接続される油路4012からスプール下部に供給される油圧と、油路4232からスプール上部側に供給される油圧と、スプリングの付勢力とから制御される。
B3ブレーキ3630に接続される油路4702に油圧が供給されているときには、スプール上部側に供給される油圧に基づくスプールを押し下げる力がスプール下部に供給される油圧およびスプリングの付勢力に基づく合力を上回るため、B1アプライコントロールバルブ4800は、図4において右側の状態となる。
一方、B3ブレーキ3630に接続される油路4702に供給される油圧が減少すると、スプール上部側に供給される油圧に基づくスプールを押し下げる力がスプール下部に供給される油圧およびスプリングの付勢力に基づく合力を下回るため、B1アプライコントロールバルブ4800は、図4において左側の状態となる。
SL(3)4230は、B1アプライコントロールバルブ4800に油路4232を介在させて接続される。また、B1アプライコントロールバルブ4800には、油路4232の途中で分岐した油路4234がさらに接続される。B1アプライコントロールバルブ4800が図4において左側の状態になると、油路4234とB1ブレーキ3610に接続される油路4802とが連通させられる。
以上のような車両の構成において、ECU8000は、たとえばドライバがアクセルペダルを急激に大きく踏み込んだ場合などに、6速段から3速段への変速や5速段から2速段への変速などのように、変速前と変速後との間に中間ギヤ段を有するダイレクト変速を行なうと判断する。そして、ECU8000は、ダイレクト変速を行なうと判断した場合に、変速前のギヤ段から、中間ギヤ段を形成することなく、直接的に変速後のギヤ段を形成する変速を行なう。
たとえば、5速段から2速段へのダイレクト変速を行なう際には、ECU8000は、中間ギヤ段である3速段あるいは4速段を形成することなく、直接的に2速段を形成する。具体的には、ECU8000は、C2クラッチ3650の解放およびB3ブレーキ3630の解放を行なうとともに、B1ブレーキ3610の係合およびC1クラッチ3640の係合を行なう。
従来においては、このようなダイレクト変速中にドライバによるアクセルペダルの踏み増しや踏み戻しなどによって新たなギヤ段への変速判断がなされた場合、まずダイレクト変速を完了させ、ダイレクト変速の完了後に新たなギヤ段への変速を実行していた。そのため、ドライバが要求する駆動力(ギヤ段)を実現するまでにタイムラグが生じていた。
本実施の形態においては、ダイレクト変速中において、ダイレクト変速後のギヤ段の入力クラッチ(入力要素)の係合開始前に新たなギヤ段への変速判断があった場合、ダイレクト変速を中止し、新たなギヤ段への変速を行なう点に特徴を有する。
図5に、ECU8000の機能ブロック図を示す。図5に示すように、ECU8000には、各センサなどからの信号を受信する入力インターフェース8100と、主としてCPU(Central Processing Unit)から構成される演算処理部8200と、上述したROM等により実現され、しきい値、マップ等の各種情報および各種プログラムを記憶する記憶部8300と、演算処理部8200において演算された結果に基づく制御信号(油圧指令値)を油圧回路4000の各ソレノイドに送信する出力インターフェース8400とが設けられる。
演算処理部8200は、ダイレクト変速実行判断部8210、係合開始判断部8220、変速判断部8230、切替判断部8240、切替部8250、継続部8260を含む。
ダイレクト変速実行判断部8210は、ダイレクト変速が実行中であるか否かを判断する。なお、上述のように、ECU8000は、ダイレクト変速を行なう際には、変速前ギヤ段の入力クラッチの油圧指令値を低下させる入力クラッチ解放制御および変速前ギヤ段の反力ブレーキの油圧指令値を低下させる反力ブレーキ解放制御を行なうとともに、変速後ギヤ段の反力ブレーキの油圧指令値を増加させる反力ブレーキ係合制御および変速後ギヤ段の入力クラッチの油圧指令値を増加させる入力クラッチ係合制御を行なう。
たとえば、5速段から2速段へのダイレクト変速を行なう際には、C2クラッチ3650油圧指令値Pc2を低下させてC2クラッチ3650を解放する制御(入力クラッチ解放制御)およびB3ブレーキ3630の油圧指令値Pb3を低下させてB3ブレーキ3630を解放する制御(反力ブレーキ解放制御)が行なわれるとともに、B1ブレーキ3610の油圧指令値Pb1を増加させてB1ブレーキ3610を係合する制御(反力ブレーキ係合制御)およびC1クラッチ3640の油圧指令値Pc1を増加させてC1クラッチ3640を係合する制御(入力クラッチ係合制御)が行なわれる。
この際、反力ブレーキ係合制御の初期および入力クラッチ係合制御の初期においては、予め油路に油を供給して各係合制御の応答性を高める制御(クイックフィル制御)がそれぞれ行なわれる。
係合開始判断部8220は、ダイレクト変速実行中において、ダイレクト変速後のギヤ段の入力クラッチの係合が開始される前であるか否かを判断する。係合開始判断部8220は、変速後のギヤ段の入力クラッチのクイックフィル制御開始前である場合に、変速後のギヤ段の入力クラッチの係合が開始される前であると判断する。なお、ダイレクト変速後のギヤ段の入力クラッチの係合開始判断の手法はこれに限定されない。たとえば、ダイレクト変速後のギヤ段の入力クラッチのクイックフィル制御開始時からの経過時間が所定時間に達する前である場合(すなわち未だクイックフィル制御中であって入力クラッチの係合が実際には開始されていないと予測される場合)に、変速後のギヤ段の入力クラッチの係合が開始される前であると判断するようにしてもよい。
変速判断部8230は、車速とアクセル開度とをパラメータとする変速マップ(図示せず)に基づいて、目標ギヤ段を判断する。
切替判断部8240は、ダイレクト変速後のギヤ段の入力クラッチの係合が開始される前に、新たな目標ギヤ段への変速判断がなされた(ダイレクト変速後のギヤ段と目標ギヤ段とが一致しない)か否かを判断する。この判断結果は、ダイレクト変速の実行を中止して、新たな目標ギヤ段への変速に切り換えるか否かの条件となる。
すなわち、切替部8250は、ダイレクト変速後のギヤ段の入力クラッチの係合が開始される前に新たな目標ギヤ段への変速判断がなされた場合に、ダイレクト変速の実行を中止して、新たな目標ギヤ段への変速に切り換える。たとえば、5速段から2速段へのダイレクト変速中における、2速段の入力クラッチ(C1クラッチ3640)の係合開始前に、ドライバがアクセルペダルを踏み戻して目標ギヤ段が3速段となった場合、切替部8250は、2速段の反力ブレーキ(B1ブレーキ3610)の係合を既に開始していた場合であっても、B1ブレーキ3610の係合制御を中止し、3速段の反力ブレーキ(B3ブレーキ3630)の係合制御を実行する。
継続部8260は、ダイレクト変速後のギヤ段の入力クラッチの係合が開始された後は、新たな目標ギヤ段への変速判断がなされた場合であっても、ダイレクト変速の実行を継続する。なお、新たな目標ギヤ段への変速はダイレクト変速の実行が完了した後に実行される。
上述した機能は、ソフトウェアによって実現されるようにしてもよく、ハードウェアにより実現されるようにしてもよい。
図6は、上述した機能をソフトウェアによって実現する場合のECU8000の処理フローである。なお、この処理は、予め定められたサイクルタイムで繰り返し行なわれる。
図6に示すように、ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、ECU8000は、ダイレクト変速の実行中であるか否かを判断する。この処理で肯定的な判断がなされると(S100にてYES)、処理はS102に移される。そうでないと(S100にてNO)、処理は終了する。
S102にて、ECU8000は、ダイレクト変速後のギヤ段の入力クラッチの係合開始前であるか否かを判断する。ECU8000は、たとえば、ダイレクト変速後のギヤ段の入力クラッチのクイックフィル制御開始前である場合に、ダイレクト変速後のギヤ段の入力クラッチの係合開始前であると判断する。なお、上述のように、たとえば、ダイレクト変速後のギヤ段の入力クラッチのクイックフィル制御開始時からの経過時間が所定時間に達する前である場合(すなわち未だクイックフィル制御中であって入力クラッチの係合が実際には開始されていないと予測される場合)に、ダイレクト変速後のギヤ段の入力クラッチの係合開始前であると判断するようにしてもよい。この処理で肯定的な判断がなされると(S102にてYES)、処理はS104に移される。そうでないと(S102にてNO)、処理はS110に移される。
S104にて、ECU8000は、ダイレクト変速後のギヤ段と目標ギヤ段とが一致しないか否かを判断する。この処理で肯定的な判断がなされると(S104にてYES)、ダイレクト変速後のギヤ段の入力クラッチの係合開始前に新たな目標ギヤ段への変速判断があったとして、処理はS106に移される。そうでないと(S104にてNO)、処理はS102に戻される。
S106にて、ECU8000は、係合制御を行なう反力ブレーキの切替を実施する。すなわち、ダイレクト変速後のギヤ段の反力ブレーキ係合制御に代えて、新たな目標ギヤ段の反力ブレーキ係合制御を実行する。なお、ダイレクト変速後のギヤ段の反力ブレーキと新たな目標ギヤ段の反力ブレーキとが同じである場合には、ダイレクト変速後のギヤ段の反力ブレーキ係合制御がそのまま継続される。
S108にて、ECU8000は、係合制御を行なう入力クラッチの切替を実施する。すなわち、ダイレクト変速後のギヤ段の入力クラッチ係合制御に代えて、新たな目標ギヤ段の入力クラッチ係合制御を実行する。なお、ダイレクト変速後のギヤ段の入力クラッチと新たな目標ギヤ段の入力クラッチとが同じである場合には、ダイレクト変速後のギヤ段の入力クラッチ係合制御がそのまま継続される。
S110にて、ECU8000は、ダイレクト変速の実行を継続する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置であるECU8000の変速制御について、図7を参照しつつ説明する。
図7は、5速段から2速段へのダイレクト変速中に、3速段への新たな変速判断がなされた場合の各入力クラッチおよび各反力ブレーキの油圧のタイミングチャートである。
図7に示すように、時刻t1にて5速段から2速段へのダイレクト変速が出力されると、時刻t2にて、5速段の入力クラッチであるC2クラッチ3650の油圧(C2圧)の低下(入力クラッチ解放制御)が開始され、時刻t3にて、5速段の反力ブレーキであるB3ブレーキ3630の油圧(B3圧)の低下(反力ブレーキ解放制御)が開始される。
そして、2速段の反力ブレーキであるB1ブレーキ3610の油圧(B1圧)の増加(反力ブレーキ係合制御)が開始される。
ところが、図7に示す場合においては、2速段の入力クラッチであるC1クラッチ3640の油圧(C1圧)の増加(入力クラッチ係合制御)が開始される時刻t6の前である時刻t5に、ドライバによるアクセルペダルの踏み戻しなどによって3速段への新たな変速判断がなされている。
このような場合、従来においては、まず5速段から2速段へのダイレクト変速の完了後に、2速段から3速段への変速を実行していた。そのため、ドライバが要求する駆動力(3速段)を実現するまでにタイムラグが生じていた。
しかしながら、時刻t4にて、入力クラッチ(C1クラッチ3640)の係合が開始されていない場合には、反力ブレーキをB1ブレーキ3610からB3ブレーキ3630に入れ替えても、これらの反力ブレーキの係合状態の変化によっては自動変速機2000の出力軸トルクは変化しないため、車両の挙動には影響しない。
そこで、本実施の形態に係るECU8000は、C1圧の増加開始前に3速段への変速判断がなされているため(S100にてYES、S102にてYES、S104にてYES)、時刻t5にて、増加中であったB1圧を低下するとともに、B3圧の増加を開始する(S106)。その後の時刻t6にて、3速段の入力クラッチであるC1クラッチ3640の油圧(C1圧)の増加を開始する(S108)。
これにより、変速ショックを生じさせることなく、ドライバの駆動力要求(3速段への変速要求)に対してレスポンス良く対応することが可能となる。
以上のようにして、本実施の形態に係る自動変速機の制御装置によると、変速前のギヤ段の入力クラッチ解放制御および反力ブレーキ解放制御を行ないつつ、変速後のギヤ段の入力クラッチ係合制御および反力ブレーキ係合制御を行なうダイレクト変速中において、変速後のギヤ段の入力クラッチの係合開始前に新たなギヤ段への変速判断があった場合、ダイレクト変速を中止し、新たなギヤ段への変速を行なう。そのため、変速ショックを生じさせることなく、ドライバが要求する新たな変速段への変速を早期に実現することができる。
なお、図7に示す時刻t6〜t7までの間が、C1クラッチ3640のクイックフィル制御期間である。すなわち、時刻t6〜t7までの間は、未だC1クラッチ3640の係合が実際には開始されていないと予測される。したがって、上述したように、C1クラッチ3640のクイックフィル制御中(時刻t6からの経過時間が所定時間に達して時刻t7となる前)に、3速段への新たな変速判断がなされた場合においても、5速段から2速段へのダイレクト変速を中止し、3速段への変速を開始するようにしてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1000 エンジン、2000 自動変速機、3000 プラネタリギヤユニット、3100 入力軸、3200 トルクコンバータ、3210 出力軸、3300 セット、3320 ピニオンギヤ、3400 セット、3420 ショートピニオンギヤ、3430 ロングピニオンギヤ、3500 出力ギヤ、3600 ギヤケース、3610 B1ブレーキ、3620 B2ブレーキ、3630 B3ブレーキ、3640 C1クラッチ、3650 C2クラッチ、3660 ワンウェイクラッチF、4000 油圧回路、4004 オイルポンプ、4006 プライマリレギュレータバルブ、4100 マニュアルバルブ、4200 ソレノイドモジュレータバルブ、4210 SL1リニアソレノイド、4220 SL2リニアソレノイド、4230 SL3リニアソレノイド、4240 SL4リニアソレノイド、4300 SLTリニアソレノイド、4500 B2コントロールバルブ、4600 シーケンスバルブ、4700 クラッチアプライコントロールバルブ、4800 B1アプライコントロールバルブ、5000 ディファレンシャルギヤ、6000 ドライブシャフト、7000 駆動輪、8000 ECU、8002 車速センサ、8004 シフトレバー、8006 ポジションスイッチ、8008 アクセルペダル、8010 アクセル開度センサ、8012 ブレーキペダル、8014 ストロークセンサ、8016 電子スロットルバルブ、8018 スロットル開度センサ、8020 エンジン回転速度センサ、8022 入力軸回転速度センサ、8024 出力軸回転速度センサ、8100 入力インターフェース、8200 演算処理部、8210 ダイレクト変速実行判断部、8220 係合開始判断部、8230 変速判断部、8240 切替判断部、8250 切替部、8260 継続部、8300 記憶部、8400 出力インターフェース。

Claims (4)

  1. 第1要素を係合しかつ第2要素を係合することによって第1変速段が形成され、第3要素を係合しかつ第4要素を係合することによって第2変速段が形成される自動変速機の制御装置であって、前記第1変速段と前記第2変速段との間には中間段が存在し、前記自動変速機においては、前記第1変速段から前記中間段を経由せずに前記第2変速段へのダイレクト変速を行なう際に、前記第1要素の解放および前記第2要素の解放を行なうとともに前記第3要素の係合と前記第4要素の係合とが行なわれ、前記第3要素は、単独で係合された状態では前記自動変速機の入力トルクを前記自動変速機の出力軸に伝達しない要素であり、前記第4要素は、単独で係合された状態でも前記自動変速機の入力トルクを前記自動変速機の出力軸に伝達する要素であり、
    前記制御装置は、
    前記ダイレクト変速中に前記第4要素の係合開始前であるか否かを判断する判断部と、
    前記第4要素の係合開始前に前記第2変速段とは異なる第3変速段への新たな変速判断があった場合、前記ダイレクト変速を中止し、前記第3変速段への変速を行なう制御部とを含む、自動変速機の制御装置。
  2. 前記制御部は、前記第4要素の係合開始前に前記第3変速段への変速判断があった場合、既に前記第3要素の係合が開始されていたときは、前記第3要素の係合を中止して前記第3要素を解放するとともに、前記第3変速段を形成するための要素の係合を開始する、請求項1に記載の自動変速機の制御装置。
  3. 前記判断部は、前記第4要素の係合制御の開始前、および前記第4要素の係合制御開始時からの経過時間が所定時間に達する前のいずれかの場合に、前記第4要素の係合開始前であると判断する、請求項1に記載の自動変速機の制御装置。
  4. 前記制御部は、前記第4要素の係合開始後に第3変速段への変速判断があった場合、前記ダイレクト変速を継続する、請求項1に記載の自動変速機の制御装置。
JP2009059614A 2009-03-12 2009-03-12 自動変速機の制御装置 Expired - Fee Related JP4831193B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009059614A JP4831193B2 (ja) 2009-03-12 2009-03-12 自動変速機の制御装置
CN201080011502.4A CN102348913B (zh) 2009-03-12 2010-02-25 自动变速器的控制设备和控制方法
US13/255,535 US8249784B2 (en) 2009-03-12 2010-02-25 Control apparatus and control method for automatic transmission
EP10707666A EP2394076B1 (en) 2009-03-12 2010-02-25 Control apparatus and control method for automatic transmission
PCT/IB2010/000379 WO2010103358A1 (en) 2009-03-12 2010-02-25 Control apparatus and control method for automatic transmission

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009059614A JP4831193B2 (ja) 2009-03-12 2009-03-12 自動変速機の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010210060A JP2010210060A (ja) 2010-09-24
JP4831193B2 true JP4831193B2 (ja) 2011-12-07

Family

ID=42174631

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009059614A Expired - Fee Related JP4831193B2 (ja) 2009-03-12 2009-03-12 自動変速機の制御装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US8249784B2 (ja)
EP (1) EP2394076B1 (ja)
JP (1) JP4831193B2 (ja)
CN (1) CN102348913B (ja)
WO (1) WO2010103358A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4873058B2 (ja) * 2009-09-28 2012-02-08 マツダ株式会社 車両用自動変速機
JP7148224B2 (ja) * 2017-03-03 2022-10-05 トヨタ自動車株式会社 車両用自動変速機の制御装置
CN109958765B (zh) * 2019-04-26 2024-03-26 南京劲力变速器科技有限公司 液压控制系统及包含该系统的前置后驱液力自动变速箱

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0329699A (ja) * 1989-06-26 1991-02-07 Sanyo Electric Co Ltd 脱水機
JP3296173B2 (ja) * 1995-12-28 2002-06-24 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 自動変速機の制御装置
WO2000074967A2 (de) * 1999-06-08 2000-12-14 Luk Lamellen Und Kupplungsbau Beteiligungs Kg Verfahren zum betreiben einer getriebevorrichtung
US6503170B1 (en) * 1999-08-20 2003-01-07 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Control device for an automatic transmission
JP4005303B2 (ja) * 2000-09-18 2007-11-07 ジヤトコ株式会社 自動変速機の再変速制御装置
JP3887156B2 (ja) * 2000-09-18 2007-02-28 ジヤトコ株式会社 自動変速機の再変速制御装置
JP3938840B2 (ja) * 2000-09-18 2007-06-27 ジヤトコ株式会社 自動変速機の再変速禁止制御装置
KR100440848B1 (ko) * 2000-09-18 2004-07-21 쟈트코 가부시키가이샤 자동 변속기용 재변속 제어 시스템
DE10102757A1 (de) * 2001-01-23 2002-09-19 Volkswagen Ag Verfahren zum Steuern eines synchronisierten, automatisierten Schaltgetriebes
EP1431625B1 (en) * 2001-09-28 2009-11-11 JATCO Ltd Gear shift control device of automatic transmission
JP4725450B2 (ja) 2006-07-31 2011-07-13 トヨタ自動車株式会社 自動変速機の制御装置
JP4400639B2 (ja) 2007-03-14 2010-01-20 トヨタ自動車株式会社 自動変速機の油圧制御装置
JP2008256149A (ja) * 2007-04-06 2008-10-23 Toyota Motor Corp 自動変速機の制御装置、制御方法、その方法を実現させるプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体

Also Published As

Publication number Publication date
WO2010103358A1 (en) 2010-09-16
US8249784B2 (en) 2012-08-21
CN102348913A (zh) 2012-02-08
EP2394076B1 (en) 2012-10-31
US20110320097A1 (en) 2011-12-29
CN102348913B (zh) 2014-06-04
JP2010210060A (ja) 2010-09-24
EP2394076A1 (en) 2011-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4155287B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
KR100840913B1 (ko) 자동 변속기용 제어 장치 및 제어 방법
JP4200992B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
JP4760631B2 (ja) 自動変速機の制御装置、制御方法およびその方法をコンピュータに実現させるプログラムならびにそのプログラムを記録した記録媒体
JP4639760B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP2008064176A (ja) 車両の制御装置
JP4690278B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP2008045565A (ja) 車両の制御装置
JP4831193B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP2008256149A (ja) 自動変速機の制御装置、制御方法、その方法を実現させるプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体
JP5103833B2 (ja) 車両の制御装置、制御方法、その制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムおよびプログラムを記録した記録媒体
JP2008240561A (ja) 車両の制御装置、制御方法、その方法を実現させるプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体
JP4158821B2 (ja) 車両の制御装置
JP4967722B2 (ja) 車両の制御装置および制御方法
JP4840029B2 (ja) 車両の制御装置
JP2009243492A (ja) 自動変速機の制御装置
JP5135680B2 (ja) 自動変速機の異常判定装置
JP4900522B2 (ja) パワートレーンの制御装置および制御方法
JP4946999B2 (ja) 車両の制御装置
JP4816330B2 (ja) 車両の制御装置
JP2009097619A (ja) 自動変速機の制御装置および制御方法
JP4830481B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP2008038613A (ja) 車両の制御装置
JP2010196766A (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
JP2008144737A (ja) 動力出力装置の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110705

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20110705

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20110809

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110823

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110905

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4831193

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140930

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees