JP4830895B2 - 後席用側突センサの取付構造 - Google Patents
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Description
(1) 3列シート車両の左右それぞれに設けられる後席用側突センサの取付構造であって、
リヤ1席とリヤ2席の車両前後方向の中間に頂部が位置するリヤホイールハウスの、フランジの車両幅方向内側面に、センサを1個配設する一方、
上下方向に延びるとともに車両幅方向に延びており側突時に車両外板によって押されて車両幅方向内側に移動することで前記フランジに加速度を伝達する加速度伝達部材を、前記フランジの車両幅方向外側面の、前記センサと前記フランジを挟んで反対側の位置とその近傍の少なくともいずれか一方に、接触して設けた、後席用側突センサの取付構造。
(2) 前記センサは、前記リヤホイールハウスの頂部から上方に延びるフランジに配設されている、(1)記載の後席用側突センサの取付構造。
(3) 前記加速度伝達部材の車両幅方向外側端部と前記車両外板との間に所定の隙間が設定されている、(1)記載の後席用側突センサの取付構造。
(4) 前記加速度伝達部材は、車両幅方向外側端部に、車両前後方向に所定量延びる延び部を備えている、(1)記載の後席用側突センサの取付構造。
(5) 前記加速度伝達部材は、鉛直方向と平行または略平行に上下方向に延びている(1)記載の後席用側突センサの取付構造。
(6) 前記加速度伝達部材は、上方かつ車両前方または車両後方に傾斜して上下方向に延びている(1)記載の後席用側突センサの取付構造。
(7) 前記加速度伝達部材は、車両のCピラーを構成するCピラー構成部材に一体に形成されている、(6)記載の後席用側突センサ取付構造。
リヤホイールハウスのフランジの車両幅方向内側面にセンサを1個配設し、車両幅方向に延びる加速度伝達部材をリヤホイールハウスのフランジの車両幅方向外側面に接触して設けたため、車両がポール等にリヤ1席の真横またはリヤ2席の真横から衝突して(センサ配置位置から車両前後方向にオフセットした位置で衝突して)車両外板が車両幅方向内側に押し込まれたとき、衝突部位の周囲の車両外板も車両幅方向内側に引き込まれ、該引き込まれた外板により加速度伝達部材およびリヤホイールハウスのフランジが車両幅方向内側に押し込まれ、センサによって該フランジの加速度を検知できる。その結果、センサ配置位置と車両前後方向にオフセットした位置で衝突しても、加速度伝達部材で素早く加速度をリヤホイールハウスのフランジ(センサ搭載部)に伝達でき、リヤ1席用センサとリヤ2席用センサを1センサ化することに伴うセンサのセンシング性能の悪化を抑制することができる。
センサがリヤホイールハウスの頂部から上方に延びるフランジに配設されているため、リヤホイールハウスが車両外板の車両幅方向内側への変形を邪魔して衝突時に車両外板で加速度伝達部材を車両幅方向内側に押し込むことができなくなることを抑制できる。その結果、リヤ1席の乗員の真横でポール等に衝突しても、リヤ2席の真横でポール等に衝突しても、リヤホイールハウスによって邪魔されずに確実に車両外板で加速度伝達部材を車両幅方向内側に押し込むことができる。
加速度伝達部材の車両幅方向外側端部と車両外板との間に所定の隙間が設定されているため、(a)車両が比較的高速でポール等に衝突した場合には、車両外板の車両幅方向内側への変形量が大きいため、隙間がなくなり加速度伝達部材で加速度をフランジに伝達できるが、(b)車両が比較的低速でポール等に衝突した場合には、車両外板の車両幅方向内側への変形量が小さいため、隙間がなくならず、車両外板により加速度伝達部材が車両幅方向内側に押し込まれることを防止できる。その結果、エアバッグが不必要に展開してしまうことを防止できる。
加速度伝達部材が車両幅方向外側端部に車両前後方向に所定量延びる延び部を備えているため、延び部が設けられていない場合に比べて、車両が衝突して車両外板が車両幅方向内側に変形してきたときに、加速度伝達部材と車両外板との接触面積を大きくできる。そのため、加速度伝達部材が車両外板を突き抜けてしまうことを防止できる。その結果、車両が衝突して車両外板が車両幅方向内側に変形してきたときに、車両外板で確実に加速度伝達部材を車両幅方向内側に押し込むことができる。
加速度伝達部材が鉛直方向と平行または略平行に上下方向に延びている場合であっても、加速度伝達部材で車両外板の加速度をリヤホイールハウスのフランジ(センサ搭載部)に伝達できる。
加速度伝達部材が上方かつ車両前方または車両後方に傾斜して上下方向に延びている場合であっても、加速度伝達部材で車両外板の加速度をリヤホイールハウスのフランジ(センサ搭載部)に伝達できる。
加速度伝達部材が車両のCピラーを構成するCピラー構成部材に一体に形成されているため、加速度伝達部材がCピラー構成部材と別体に形成されている場合に比べて、部品点数を削減できる。
まず、本発明実施例1の構成を、図1から図6を参照して、説明する。
本発明実施例1の後席用側突センサの取付構造は、図1に示すように、3列シート車両の左右それぞれに設けられる後席用側突センサの取付構造である。
以上の構成は、本発明実施例1だけでなく、本発明の他の実施例にも適用される。
加速度伝達部材20の上端部の車両幅方向内側面は、車両外板50に溶接等により固定されるパネル51に溶接等により固定されている。パネル51の車両前方側端部は、Cピラー61(Cピラー61のリンフォース)に溶接することで固定されている。
本発明実施例1では、リヤホイールハウス30のフランジ33の車両幅方向内側面にセンサ10を1個配設し、車両幅方向に延びる加速度伝達部材20をフランジ33の車両幅方向外側面に接触して設けたため、車両がポール等にリヤ1席Rr1の真横またはリヤ2席Rr2の真横から衝突して(センサ配置位置から車両前後方向にオフセットした位置で衝突して)車両外板50が車両幅方向内側に押し込まれたとき、図3の点線にて示すように衝突部位の周囲の車両外板50も車両幅方向内側に引き込まれ、該引き込まれた外板50により加速度伝達部材20およびリヤホイールハウス30のフランジ33が車両幅方向内側に押し込まれ、センサ10によってフランジ33の加速度を検知できる。その結果、センサ10の配置位置と車両前後方向にオフセットした位置で衝突しても、加速度伝達部材20で素早く加速度をリヤホイールハウス30のフランジ33(センサ搭載部)に伝達でき、リヤ1席用センサとリヤ2席用センサを1センサ化することに伴うセンサのセンシング性能の悪化を抑制することができる。
また、隙間Sの量(車両幅方向長さ)を調節することで、どの程度で衝突したときにセンサ10をONさせるかを容易に調節できる。
以上の作用は本発明実施例1だけでなく、本発明の他の実施例にも適用される。
つぎに、本発明実施例2の、主に本発明実施例1と異なる部分を図7を参照して説明する。
加速度伝達部材20が上方かつ車両前方に傾斜して上下方向に延びている場合、加速度伝達部材20は、部品点数削減のために車両のCピラー61を構成するCピラー構成部材60に一体に形成されていることが望ましい(図7では、加速度伝達部材20がピラー構成部材60に一体に形成されている場合を示している)。なお、Cピラー構成部材60は、Cピラー61のリンフォース、Cピラー61のインナーパネルなどである。
加速度伝達部材20がCピラー構成部材60に一体に形成される場合、加速度伝達部材20は、Cピラー構成部材60の下端部とその近傍の車両後方側壁を車両後方に変位させること(延ばすこと)により、形成される。
とくに、図8は、リヤホイールハウス30の頂部から上方に延びるフランジ33にセンサ10を配設するだけでなく、さらにリヤ1席の真横にもセンサを配設した場合に、リヤ1席Rr1の真横からポール等に衝突した際の、加速度―時間のグラフである。なお、図8において、実線がリヤホイールハウス30の頂部から上方に延びるフランジ33に配設したセンサ10で検知した場合を示しており、点線がリヤ1席の真横に配設したセンサで検知した場合を示している。この図から、リヤ1席の真横のセンサで検知した加速度が閾値を超えると略同時(越えた直後)に、センサ10で検知した加速度が閾値を超えていることがわかる。
また、図9は、リヤホイールハウス30の頂部から上方に延びるフランジ33にセンサ10を配設するだけでなく、さらにリヤ2席の真横にもセンサを配設した場合に、リヤ2席Rr2の真横からポール等に衝突した際の、加速度―時間のグラフである。なお、図9において、実線がリヤホイールハウス30の頂部から上方に延びるフランジ33に配設したセンサ10で検知した場合を示しており、点線がリヤ2席の真横に配設したセンサで検知した場合を示している。この図から、リヤ2席の真横のセンサで検知した加速度が閾値を超えると略同時に、センサ10で検知した加速度が閾値を超えていることがわかる。
したがって、リヤ1席用センサとリヤ2席用センサを1センサ化することに伴うセンサのセンシング性能の悪化を抑制できることがわかる。
20 加速度伝達部材
21 延び部
30 リヤホイールハウス
31 リヤホイールハウスインナ
31a インナフランジ
32 リヤホイールハウスアウタ
32a アウタフランジ
33 フランジ
40 ロッカ
50 車両外板
51 パネル
60 Cピラー構成部材
61 Cピラー
Rr1 リヤ1席
Rr2 リヤ2席
Claims (7)
- 3列シート車両の左右それぞれに設けられる後席用側突センサの取付構造であって、
リヤ1席とリヤ2席の車両前後方向の中間に頂部が位置するリヤホイールハウスの、フランジの車両幅方向内側面に、センサを1個配設する一方、
上下方向に延びるとともに車両幅方向に延びており側突時に車両外板によって押されて車両幅方向内側に移動することで前記フランジに加速度を伝達する加速度伝達部材を、前記フランジの車両幅方向外側面の、前記センサと前記フランジを挟んで反対側の位置とその近傍の少なくともいずれか一方に、接触して設けた、後席用側突センサの取付構造。 - 前記センサは、前記リヤホイールハウスの頂部から上方に延びるフランジに配設されている、請求項1記載の後席用側突センサの取付構造。
- 前記加速度伝達部材の車両幅方向外側端部と前記車両外板との間に所定の隙間が設定されている、請求項1記載の後席用側突センサの取付構造。
- 前記加速度伝達部材は、車両幅方向外側端部に、車両前後方向に所定量延びる延び部を備えている、請求項1記載の後席用側突センサの取付構造。
- 前記加速度伝達部材は、鉛直方向と平行または略平行に上下方向に延びている請求項1記載の後席用側突センサの取付構造。
- 前記加速度伝達部材は、上方かつ車両前方または車両後方に傾斜して上下方向に延びている請求項1記載の後席用側突センサの取付構造。
- 前記加速度伝達部材は、車両のCピラーを構成するCピラー構成部材に一体に形成されている、請求項6記載の後席用側突センサ取付構造。
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