JP5447671B2 - 衝突検知装置及び乗員保護システム - Google Patents
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Description
本発明は、車両に搭乗している乗員を保護する際の衝突検知装置及び乗員保護システムに関する。
従来、車両には、車両の衝突を検知する衝突検知装置と、車両が衝突した際に車室内の乗員を保護することのできる乗員保護装置と、を備えた乗員保護システムが搭載されている。その乗員保護装置としては、衝突の際に展開させる所謂エアバッグが知られている。例えば、下記の特許文献1には、側面ドア内の空間の気圧を空気圧センサで検出し、その気圧が急激に上昇したときに側面衝突と判定して、エアバッグを展開させる衝突検知装置について開示されている。また、下記の特許文献2には、エアータンクと当該エアータンクの内圧を検出可能な圧力センサとをドア内に備え、その内圧の上昇速度がドア外板のクラッシュスピードに略比例すると共に、その内圧の最大値がドア外板のクラッシュ量に略比例することから、その圧力センサの出力信号の時間変化を計測して内圧の上昇速度と内圧の最大値とを検出し、この上昇速度と最大値とが夫々の閾値を超えたときにエアバッグを展開させる技術について開示されている。
尚、下記の特許文献3には、バンパーに加わる圧力と車速とに基づいて衝突対象の質量を算出すると共に、その圧力と当該圧力の時間変化とに基づいて前記質量を補正し、この補正した質量に基づいて衝突対象が歩行者か否かを判定する技術について開示されている。
ところで、車両の衝突の形態には、次の様なものも考えられる。例えば、バットでドアを叩いた場合やボールがドアに当たった場合等の様に、変形が局所的で、且つ、変形速度が大きくなる場合である。この場合には、エアバッグを展開させる必要性が非常に低いので、衝突と判定させることは好ましくない。しかしながら、この場合には、ドア内の空間の圧力は小さいが、その圧力の単位時間当りの変化量が大きいので、エアバッグが展開してしまう可能性がある。また、自転車や人がぶつかった場合等の様に、接触面積が大きく(つまり変形が大きく)、且つ、変形速度が小さい場合である。この場合も、エアバッグを展開させる必要性が非常に低いので、衝突と判定させることは好ましくない。しかしながら、この場合には、ドア内の空間の圧力の単位時間当りの変化量は小さいが、その圧力が大きいので、エアバッグが展開してしまう可能性がある。このように、従来は、衝突との判定を行いたくないことがあるにも拘わらず、衝突であるとの誤判定を行ってしまう可能性がある。
そこで、本発明は、かかる従来例の有する不都合を改善し、衝突の判定精度を向上させた衝突検知装置及び乗員保護システムを提供することを、その目的とする。
上記目的を達成する為、本発明に係る衝突検知装置は、車両の外装部材の内側に近接して構成される空間の圧力を検出する圧力センサを備え、該圧力センサの検出した圧力に基づいて単位時間当りの圧力の変化量を求め、該単位時間当りの圧力の変化量が前記圧力センサの検出した圧力に対応する判定閾値としての単位時間当りの圧力の変化量よりも大きければ、衝突が起きたと判定することを特徴としている。
上記目的を達成する為、本発明に係る乗員保護システムは、車両の外装部材の内側に近接して構成される空間の圧力を検出する圧力センサと、車室内の乗員を保護する乗員保護装置と、を備え、前記圧力センサの検出した圧力に基づいて単位時間当りの圧力の変化量を求め、該単位時間当りの圧力の変化量が前記圧力センサの検出した圧力に対応する判定閾値としての単位時間当りの圧力の変化量よりも大きければ、衝突が起きたと判定し、前記乗員保護装置を動作させることを特徴としている。
そして、その本発明に係る衝突検知装置及び乗員保護システムにおいては、前記圧力が小さいほど当該圧力から求めた前記単位時間当りの圧力の変化量が大きくなければ衝突が起きたと判定させないように前記判定閾値を設定することを特徴としている。
ここで、車体の加速度を検出する加速度センサを更に備え、前記圧力と当該圧力から求めた前記単位時間当りの圧力の変化量とに基づいて衝突が起きたとの判定が為され、且つ、前記加速度に基づいて衝突が起きたとの判定が為された場合に、衝突が実際に起きたとの最終判定を行うことが望ましい。
更に、上記目的を達成する為、本発明に係る乗員保護システムは、車両の外装部材の内側に近接して構成される空間の圧力を検出する圧力センサと、車室内の乗員を保護する乗員保護装置と、を備え、前記圧力センサの検出した圧力に基づいて単位時間当りの圧力の変化量を求め、該単位時間当りの圧力の変化量が前記圧力センサの検出した圧力に対応する判定閾値としての単位時間当りの圧力の変化量よりも大きければ、前記乗員保護装置を動作させることを特徴としている。
そして、その本発明に係る乗員保護システムにおいては、前記圧力が小さいほど当該圧力から求めた前記単位時間当りの圧力の変化量が大きくなければ前記乗員保護装置を動作させないことを特徴としている。
ここで、車体の加速度を検出する加速度センサを更に備え、前記圧力から求めた前記単位時間当りの圧力の変化量が当該圧力に対応する前記判定閾値よりも大きく、且つ、前記加速度が加速度用の衝突条件を満たした場合に、前記乗員保護装置を動作させることが望ましい。
前記圧力は、前記圧力センサによる検出後にノイズが除去されたものであることが望ましい。
本発明に係る衝突検知装置は、車両の外装部材の内側に近接して構成される空間(例えば衝突箇所に隣接する空間)の圧力と単位時間当りの圧力の変化量とに基づいて衝突判定を行う。従って、この衝突検知装置は、圧力と単位時間当りの圧力の変化量とが夫々に乗員保護装置の動作を要する衝突を示す大きさにあれば、そのような衝突が起きたと判定することができる。これに対して、この衝突検知装置は、圧力と単位時間当りの圧力の変化量の内の何れか一方が衝突との判定を得る大きさになったとしても、他方が衝突ではないとの判定であれば、乗員保護装置の動作を要する衝突が起きたと判定させない。更に、本発明に係る乗員保護システムは、圧力と単位時間当りの圧力の変化量とが夫々に乗員保護装置の動作を要する衝突を示す大きさにあれば、乗員保護装置を動作させ、圧力と単位時間当りの圧力の変化量の内の何れか一方が乗員保護装置の動作を要する衝突を示す大きさになければ、乗員保護装置を動作させない。ここで、圧力の情報だけを用いた場合には、その最大値が判るまで乗員保護装置の動作の要否を判別できない。しかしながら、本発明に係る衝突検知装置及び乗員保護システムは、単位時間当りの圧力の変化量の情報も併用しているので、圧力の情報だけを用いた場合と比較して、精度良く且つ早期に乗員保護装置の動作の要否を判別できる。つまり、本発明に係る衝突検知装置は、精度良く且つ早期に衝突判定の判定結果を出すことができる。また、本発明に係る乗員保護システムは、精度良く且つ早期に乗員保護装置を動作させることができる。
以下に、本発明に係る衝突検知装置及び乗員保護システムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
[実施例]
本発明に係る衝突検知装置及び乗員保護システムの実施例を図1から図13に基づいて説明する。
本発明に係る衝突検知装置及び乗員保護システムの実施例を図1から図13に基づいて説明する。
図1の符号1は、本実施例の乗員保護システムを示す。この乗員保護システム1は、電子制御装置(ECU)10により動作するものであり、車両が衝突した際に車室内の乗員を保護する乗員保護装置20を備えている。その乗員保護装置20としては、衝突の際に展開させることで乗員を保護する所謂エアバッグが搭載されている。
ここで、この乗員保護装置20は、車両の衝突が検知されたことを契機にして電子制御装置10が動作させる。従って、この乗員保護システム1には、車両の衝突を検知する衝突検知装置が設けられている。この例示では、電子制御装置10に衝突検知装置の演算処理機能を持たせる。以下に、この衝突検知装置について詳述する。
この衝突検知装置は、車両の外装部材の内側に近接して構成される空間の圧力P(t)と当該圧力P(t)の単位時間当りの変化量(以下、「圧力勾配」という。)ΔP(t)とに基づいて、乗員保護装置20の動作を要する衝突であるのか否かの判定を行う。その空間を設ける場所は、車体の側面、前面又は後面の内の少なくとも1箇所である。従って、外装部材とは、車両の外板パネルやカウル、例えばドアパネルや前後のバンパ等ことを云う。そして、ここで云う近接とは、その外装部材の内側の直ぐ近くに空間が存在することを示している。具体的には、少なくとも外装部材よりも車両内側で且つ客室(所謂キャビン)を構成する部材(ドアトリムやダッシュパネル等)よりも車両外側に空間が存在することを示している。故に、その空間とは、ドアを構成する部材(例えばドアアウタとドアインナ等)やバンパを構成する部材(例えばバンパアブソーバとバンパリーンフォース等)等により成る。例えば、この空間は、乗員保護装置20の動作を誘引する衝突箇所であり、その衝突箇所に隣接する部分やその衝突箇所の近傍に設けることが好ましい。また、この空間とは、衝撃等の力が外部から加わったときや外部で急激な気圧変化が起きたときに内部の圧力が変化する空間のことであり、気密性の高い密閉空間だけでなく、外部から力が加わったとき等に瞬間的にでも内部の圧力に変化が表れる程度まで塞がれてはいるが、隙間や開口等を有している空間も含む。
ここでは、側面衝突(以下、「側突」という。)の検知を例に挙げて衝突検知装置を説明する。車両側面のドア100は、インナパネル101が外板となるアウタパネル102に覆われており、このインナパネル101とアウタパネル102によって形成された上記の如き空間Sを備えている。ドア100には、その空間Sの圧力P(t)を検出する圧力センサ31が取り付けられている(図1,2)。この例示では圧力センサ31をインナパネル101のアウタパネル102側、つまり空間Sの中に取り付けているが、その圧力センサ31は、検出部が空間Sの中に配置されるのであれば、インナパネル101のドアトリム103側に本体部分を取り付けてもよい。1台の車両においては、その圧力センサ31を左右夫々のドア100に少なくとも1つずつ配設する。また、車両の一方の側面に複数枚のドア100が存在している場合には、夫々のドア100に圧力センサ31を設けてもよい。
力が加わってアウタパネル102が凹んだ際には、空間Sにおいて、容積の減少と共に圧力P(t)が上昇する。これが為、その空間Sの圧力P(t)が所定の閾値以上にまで上昇したときには、乗員保護装置20の動作を要する側突が起きたと推定できる。しかしながら、前述した自転車や人がぶつかった場合等においては、その空間Sの圧力P(t)が所定の側突が起きたとの判断に必要な閾値を超える可能性はあるが、乗員保護装置20の動作を必要としない。つまり、空間Sの圧力P(t)だけを観ても誤判定の可能性を取り除くことができない。
ここで、乗員保護装置20の動作を必要としない衝撃力がドア100に加わったときの空間Sの圧力P(t)及び圧力勾配ΔP(t)と、乗員保護装置20の動作を必要とする衝撃力がドア100に加わったときの空間Sの圧力P(t)及び圧力勾配ΔP(t)と、を比較する(図3)。
図3において一点鎖線や二点鎖線、破線で示す曲線は、乗員保護装置20の動作を必要としない衝撃力がドア100に加わったとき、つまり衝突でないと判定すべきときの一例である。一点鎖線や二点鎖線で示す曲線は、例えば自転車や人がぶつかったとき、つまり衝撃力の加わる接触面積が大きく(変形が大きく)、且つ、変形速度が小さいので、空間Sの圧力P(t)は大きくなるが、空間Sの圧力勾配ΔP(t)が小さいときの形態を示すものであり、かかる事例に沿った意地悪評価試験により得る。また、破線で示す曲線は、バットでドア100を叩いたときやボールがドア100に当たったとき、つまり変形が局所的で、且つ、変形速度が大きくなるので、空間Sの圧力勾配ΔP(t)は大きくなるが、空間Sの圧力P(t)が小さいときの形態を示すものであり、かかる事例に沿った意地悪評価試験により得る。
一方、図3において実線で示す曲線は、空間Sの圧力P(t)に対する空間Sの圧力勾配ΔP(t)が一点鎖線や二点鎖線で示す曲線よりも大きくなっている箇所がある。また、この実線で示す曲線は、空間Sの圧力勾配ΔP(t)に対する空間Sの圧力P(t)が破線で示す曲線よりも大きくなっている箇所がある。この実線で示す曲線とは、乗員保護装置20の動作を必要とする衝撃力がドア100に加わったとき、つまり衝突であると判定すべきときの一例である。この曲線は、図4の台車200を用いた側面衝突試験の試験結果により得られたものである。その側面衝突試験は、法規で定められている側面衝突試験と同等の試験条件(台車200の衝突時の速度等)を利用すればよい。
ここでは、一点鎖線や二点鎖線、破線で示す曲線が含まれる領域を衝突が起きたとの判定が成立しない領域(以下、「衝突判定不成立領域」という。)とする。これに対して、その衝突判定不成立領域以外の領域、つまり同一の圧力P(t)で観た場合に衝突判定不成立領域よりも圧力勾配ΔP(t)が大きい領域については、衝突が起きたとの判定が成立する領域(以下、「衝突判定成立領域」という。)とする。衝突検知装置は、その衝突判定成立領域と衝突判定不成立領域とを含む衝突判定マップを作成することができる。
電子制御装置10は、側面衝突試験や意地悪評価試験において、図5のフローチャートに示すように、圧力センサ31から空間Sの圧力P(t)を検出し(ステップST1)、その圧力P(t)の検出信号からノイズを除去する(ステップST2)。ステップST2においては、例えば、ローパスフィルタ等を用いたフィルタ処理を行う。また、この電子制御装置10は、そのノイズ除去後の圧力P(t)に基づいて、空間Sの圧力勾配ΔP(t)を演算する(ステップST3)。
電子制御装置10は、そのノイズ除去後の圧力P(t)と圧力勾配ΔP(t)がプロットされた図3の様な試験結果を得る。従って、この電子制御装置10は、その試験結果に基づいて衝突判定マップを作成する(ステップST4)。例えば、衝突判定成立領域と衝突判定不成立領域との境界線Lbを決め、この境界線Lbに基づいて判定閾値を設定する。その境界線Lbは、例えば、意地悪評価試験により得られた各種の曲線における上端同士を繋ぐ接線とする。判定閾値は、その境界線Lb又は当該境界線Lbに対して衝突判定不成立領域の拡張方向に平行移動させた線に設定すればよい。図3の例示では、後者の判定閾値を設定している。この圧力P(t)と圧力勾配ΔP(t)の各要素からなる判定閾値は、衝突判定成立領域と衝突判定不成立領域とを区画する線であり、圧力P(t)が小さいほど、圧力勾配ΔP(t)が大きくなければ乗員保護装置20の動作を要する衝突が起きたと判定させない。車両には、このようにして作成した衝突判定マップを予め用意しておく。
衝突検知装置は、ドア100に衝撃力が加わった場合、そのときに検出及び演算された空間Sの圧力P(t)と圧力勾配ΔP(t)の組からなる曲線が一部でも衝突判定成立領域に入っていれば、換言するならば、その検出された圧力P(t)に応じた判定閾値の圧力勾配要素ΔP0と演算された圧力勾配ΔP(t)とを比較し、圧力勾配ΔP(t)が圧力勾配要素ΔP0よりも大きければ、乗員保護装置20の動作を要する側突が起きたと判定することができる。これに対して、この衝突検知装置は、ドア100に衝撃力が加わった場合、そのときに検出及び演算された空間Sの圧力P(t)と圧力勾配ΔP(t)の組からなる曲線が衝突判定成立領域に入っていなければ、換言するならば、その検出された圧力P(t)に応じた判定閾値の圧力勾配要素ΔP0と演算された圧力勾配ΔP(t)とを比較し、圧力勾配ΔP(t)が圧力勾配要素ΔP0以下であれば、乗員保護装置20の動作を要する側突は起きていないと判定することができる。
具体的に、電子制御装置10は、図6のフローチャートに示すように、圧力センサ31から空間Sの圧力P(t)を検出し(ステップST11)、その圧力P(t)の検出信号からノイズを除去する(ステップST12)。また、この電子制御装置10は、そのノイズ除去後の圧力P(t)に基づいて、空間Sの圧力勾配ΔP(t)を演算する(ステップST13)。
しかる後、この電子制御装置10は、そのノイズ除去後の圧力P(t)及び圧力勾配ΔP(t)の組と衝突判定マップとを比較する(ステップST14)。そして、この電子制御装置10は、そのノイズ除去後の圧力P(t)及び圧力勾配ΔP(t)の組が圧力P(t)の上昇と共に衝突判定成立領域に入るのか否か、つまり、圧力P(t)の上昇と共に、この圧力P(t)と組を成す曲線上の圧力勾配ΔP(t)が当該圧力P(t)に応じた判定閾値の圧力勾配要素ΔP0よりも大きくなるのか否かを判定する(ステップST15)。
電子制御装置10は、その圧力勾配ΔP(t)が判定閾値の圧力勾配要素ΔP0よりも大きくなったならば、衝突条件を満たしているので、乗員保護装置20の動作を要する側突が起きたと判定する(ステップST16)。その際、圧力P(t)及び圧力勾配ΔP(t)の組からなる曲線は、図7の実線で示すように、衝突判定不成立領域から衝突判定成立領域に突入する。電子制御装置10は、その判定を以て、乗員保護装置20を動作させる(ステップST17)。ここでは側突を例に挙げているので、電子制御装置10は、サイドエアバッグやカーテンシールドエアバッグ等の側突の際に動作させる乗員保護装置20を起動させる。
一方、この電子制御装置10は、その圧力勾配ΔP(t)が判定閾値の圧力勾配要素ΔP0以下ならば、側突ではないと判定する(ステップST18)。その際、判定に用いた圧力P(t)及び圧力勾配ΔP(t)の組は、衝突判定不成立領域のままである。この場合の電子制御装置10は、これらの演算処理を空間Sの圧力P(t)の変化が収まるまで繰り返す。その結果、ステップST16の判定結果が得られたときには、上記の様に乗員保護装置20を動作させる。これに対して、ステップST16の判定結果が得られなかったときには、圧力P(t)及び圧力勾配ΔP(t)の組からなる曲線が図7に一点鎖線又は破線で示すものとなり、ステップST18を経て最終的に側突ではないと判定されることになる。従って、このときには、乗員保護装置20の動作を要する側突であるとの誤判定が回避される。尚、その一点鎖線で示す曲線は、空間Sの圧力P(t)が大きく、空間Sの圧力勾配ΔP(t)が小さい自転車等がぶつかったときのものである。また、破線で示す曲線は、空間Sの圧力勾配ΔP(t)は大きく、空間Sの圧力P(t)が小さいバットでドア100を叩いたとき等のものである。
以上示したように、この乗員保護システム1は、衝突箇所に隣接するドア100の空間Sの圧力P(t)と圧力勾配ΔP(t)とに基づいて衝突判定を行う。その際、この乗員保護システム1は、その圧力P(t)が小さいほど、その圧力勾配ΔP(t)が大きくなければ、乗員保護装置20の動作を要する側突が起きたと判定させず、乗員保護装置20が起動しないようにしている。従って、この乗員保護システム1は、衝突判定の判定精度が向上し、乗員保護装置20の動作を要する側突が実際に起きた場合に、その旨の判定が為され、乗員保護装置20の動作を要しない衝撃や衝突形態の場合に、乗員保護装置20の動作を要する側突ではないとの判定が為されるようになる。更に、この乗員保護システム1は、空間Sの圧力P(t)だけでなく圧力勾配ΔP(t)も用いているので、圧力P(t)だけを用いた場合よりも早い段階で判定結果を出すことができ、乗員保護装置20の動作が必要であれば早期に動作させることができる。何故ならば、圧力P(t)だけを用いた場合には、その最大値を計測しなければならず、最大値との判断が付くまでは判定結果を出すことができないからである。つまり、この乗員保護システム1は、圧力勾配ΔP(t)の情報を併用することで、圧力P(t)が最大値にならずとも判定結果を出すことができる。
ここで、この例示の衝突判定マップは、空間Sの圧力P(t)が小さいほど、圧力勾配ΔP(t)が大きくなければ乗員保護装置20の動作を要する側突が起きたと判定させない判定閾値を有する。その判定閾値は、考えられ得る様々な衝撃形態に基づいて導き出したものであるので、衝突判定に有用である。しかしながら、その衝突判定マップでは、大きな圧力P(t)で且つ小さな圧力勾配ΔP(t)の衝撃形態(一点鎖線)において、図7の曲線(図8にて二点鎖線で図示)よりも圧力P(t)の大きくなる力が作用する場合もあり、この場合、その曲線の一部が衝突判定成立領域に入ってしまい、誤判定となる可能性がある。これが為、衝突判定マップは、この場合を考慮して、例えば図8に示すように設定することが好ましい。
その図8の判定閾値は、図7と同様の傾斜線と、一点鎖線で示す曲線における最大の圧力勾配ΔP(t)にて圧力軸方向に向けた接線又は当該接線よりも圧力勾配増大側に平行移動させた線と、で設定したものである。この図8の衝突判定マップに依れば、その一点鎖線で示す衝突形態において図7の例示の曲線(図8の二点鎖線の曲線)よりも圧力P(t)の大きくなる力が作用したとしても、この衝突形態の曲線が衝突判定不成立領域内にあるので、誤判定を回避できる。
また、図7の衝突判定マップでは、大きな圧力勾配ΔP(t)で且つ小さな圧力P(t)の衝撃形態(破線)において、その曲線(図9にて二点鎖線で図示)よりも圧力勾配ΔP(t)の大きくなる力が作用する場合もあり、この場合、その曲線の一部が衝突判定成立領域に入ってしまい、誤判定となる可能性がある。これが為、衝突判定マップは、この場合を考慮して、例えば図9に示すように設定することが好ましい。
その図9の判定閾値は、図7と同様の傾斜線と、破線で示す曲線における最大の圧力P(t)にて圧力勾配軸方向に向けた接線又は当該接線よりも圧力増大側に平行移動させた線と、で設定したものである。この図9の衝突判定マップに依れば、その破線で示す衝突形態において図7の例示の曲線(図9の二点鎖線の曲線)よりも圧力勾配ΔP(t)の大きくなる力が作用したとしても、この衝突形態の曲線が衝突判定不成立領域内にあるので、誤判定を回避できる。
更に、衝突判定マップは、図10に示すように構成してもよい。その図10の判定閾値は、図7と同様の傾斜線と、一点鎖線で示す衝突形態の曲線における最大の圧力勾配ΔP(t)にて圧力軸方向に向けた接線又は当該接線よりも圧力勾配増大側に平行移動させた線と、破線で示す衝突形態の曲線における最大の圧力P(t)にて圧力勾配軸方向に向けた接線又は当該接線よりも圧力増大側に平行移動させた線と、で設定したものである。この図10の衝突判定マップに依れば、その一点鎖線で示す衝突形態において図7の一点鎖線の曲線よりも圧力P(t)の大きくなる力が作用したとしても、この衝突形態の曲線が衝突判定不成立領域内にあるので、誤判定を回避できる。そして更に、この図10の衝突判定マップに依れば、その破線で示す衝突形態において図7の破線の曲線よりも圧力勾配ΔP(t)の大きくなる力が作用したとしても、この衝突形態の曲線が衝突判定不成立領域内にあるので、この場合の誤判定も回避できる。
また更に、衝突判定マップは、図11に示すように構成してもよい。その図11の判定閾値とは、大きな圧力勾配ΔP(t)で且つ小さな圧力P(t)の衝撃形態を示す曲線(破線)における最大の圧力P(t)にて圧力勾配軸方向に向けた接線又は当該接線よりも圧力増大側に平行移動させた線と、大きな圧力P(t)で且つ小さな圧力勾配ΔP(t)の衝撃形態を示す曲線(一点鎖線)における最大の圧力勾配ΔP(t)にて圧力軸方向に向けた接線又は当該接線よりも圧力勾配増大側に平行移動させた線と、で設定したものである。このような判定閾値に依れば、衝突と判定させない形態の曲線(出力)如何で、図7の衝突判定マップの判定閾値よりも早期に衝突が起きたと判定することができる。そして更に、図10の衝突判定マップと同じように誤判定を回避できる。
ところで、衝突検知装置は、上記の空間Sの圧力P(t)と圧力勾配ΔP(t)とに基づいた衝突判定と共に、車体の加速度G(横加速度Gy、前後加速度Ga)に基づいた衝突判定も行い、その夫々の判定結果に基づいて最終的な衝突の判定を実行させてもよい。つまり、この衝突検知装置は、その圧力P(t)と圧力勾配ΔPとに基づく衝突判定により乗員保護装置20の動作を要する衝突が起きたと判定され、且つ、その加速度Gに基づく衝突判定により乗員保護装置20の動作を要する衝突が起きたと判定された場合に、乗員保護装置20の動作を要する衝突が起きたとの最終判定を行わせてもよい。例えば、図12に示すように、乗員保護装置20の動作を要する場合の曲線(実線)とその動作を要しない場合の曲線(一点鎖線)が似通っていることも有り得る。そして、その際には、設定された判定閾値如何で、乗員保護装置20の動作を要するにも拘わらず動作を要しないと誤判定されたり、乗員保護装置20の動作を要しないにも拘わらず動作を要すると誤判定されたりする可能性があり、上記の空間Sの圧力P(t)と圧力勾配ΔP(t)だけを観ていても、そのような誤判定を回避できない虞があるからである。
図13の符号2は、この形態の乗員保護システムを示す。この乗員保護システム2においては、その最終判定が為されたときに乗員保護装置20を動作させる一方、夫々の衝突判定の内の一方でも乗員保護装置20の動作を要する衝突ではないと判定された場合、乗員保護装置20を動作させない。
この乗員保護システム2には、側突によって変形し難い箇所、例えば、フロアパネルやフロアトンネル、電子制御装置10の筐体等に加速度センサ32が配設されている。その変形し難い箇所とは、衝撃(ボールが当たった場合等)や衝突等の外部からの力が車体側面に加わった際に、多少の変形が部品に生じるとしても変形に伴う加速度成分を発生させない当該部品上の箇所(つまり変形に伴う加速度成分を加速度センサ32から出力させない箇所)のことであり、その際に変形しない箇所も含む。より細かく云えば、この変形し難い箇所とは、衝突による加速度変化が生じる箇所ではあるが、衝撃による加速度変化が生じない又は衝撃による加速度変化を生じさせ難い箇所である。故に、ここに配設した加速度センサ32からは、衝突が起きたときの方が、衝撃が加わったときよりも大きな加速度変化が検出される。ここでも側突を例に挙げて説明するので、その加速度センサ32は、側突を判断する為のものとなり、車体の横加速度Gyを検出する。電子制御装置10では、加速度センサ32の検出信号に基づく横加速度Gyと所定の閾値Gy0とを比較し、横加速度Gyが閾値Gy0よりも大きいときに、乗員保護装置20の動作を要する衝突が起きたとの判定を行う。つまり、その閾値Gy0は、横加速度Gyを用いて衝突か否かを判別する為の加速度用の衝突条件である。故に、前述した圧力P(t)を用いた衝突か否かを判別する為の衝突条件や圧力勾配ΔP(t)を用いた衝突か否かを判別する為の衝突条件は、圧力用の衝突条件と云える。尚、車両の挙動安定化制御等に用いる横加速度検出用の加速度センサが既に存在している場合には、その加速度センサが側突によって変形し難い箇所に配置されているのならば、この加速度センサの検出信号を利用してもよい。
具体的に、この乗員保護システム2の動作について図14のフローチャートに基づき説明する。
電子制御装置10は、空間Sの圧力P(t)と圧力勾配ΔP(t)とに基づく衝突判定を実行する(ステップST21)。この判定については、先に説明した通りである。
電子制御装置10は、その圧力P(t)と圧力勾配ΔP(t)とに基づく衝突判定の判定結果が乗員保護装置20の動作を要する側突であるのか否かを判定する(ステップST22)。ここで、その判定結果が乗員保護装置20の動作を要する側突ではないことを示していれば、電子制御装置10は、本演算処理を一旦終わらせ、同様の演算処理を繰り返す。一方、その判定結果が乗員保護装置20の動作を要する側突であることを示している場合、この電子制御装置10は、加速度G(横加速度Gy)に基づく衝突判定を実行する(ステップST23)。
その加速度G(横加速度Gy)に基づく衝突判定については、図15のフローチャートに示すように、電子制御装置10による加速度G(横加速度Gy)の検出から始まる(ステップST23A)。電子制御装置10は、その検出した加速度G(横加速度Gy)が所定の閾値G0(Gy0)よりも大きいのか否かを判定する(ステップST23B)。
加速度G(横加速度Gy)は、乗員保護装置20の動作を要する衝突が原因で変化する場合、図16に実線で示すように、時間の経過と共に増加して、何れ減少していく。そのような側突が起きたときには、図16に示すように、増加していく横加速度Gyが閾値Gy0を超える。従って、電子制御装置10は、加速度G(横加速度Gy)が閾値G0(Gy0)よりも大きいと判定した場合、乗員保護装置20の動作を要する側突が起きたと判定する(ステップST23C)。電子制御装置10は、その判定結果を上記のステップST24の判断に利用する。
一方、加速度センサ32は側突によって変形し難い箇所に配置しているので、これにより検出される加速度G(横加速度Gy)は、乗員保護装置20の動作を要する衝突以外の力がアウタパネル102に加わった場合や外部で急激な気圧変化等が起きた場合、図17に示すように、乗員保護装置20の動作を要する衝突が起きたときと比べて変化が少なく、また、条件によっては殆ど変化しない。尚、図16の一点鎖線は、その一例を示したものである。従って、閾値G0(Gy0)は、上記の側面衝突試験の試験結果により得られた加速度G(横加速度Gy)の値を加味しつつ、これらの場合の曲線により得られる値よりも大きい値に設定する。電子制御装置10は、加速度G(横加速度Gy)が閾値G0(Gy0)を超えていないと判定した場合、乗員保護装置20の動作を要する側突ではないと判定する(ステップST23D)。電子制御装置10は、その判定結果を上記のステップST24の判断に利用する。尚、その図17においては、自転車がアウタパネル102に衝突した等の極軽微な衝突、ボールがアウタパネル102に当たったときの衝撃、バットでアウタパネル102を叩いたときの衝撃、勢いよく開けたドア100のアウタパネル102が外の物体に当たったときの衝撃を例示している。
電子制御装置10は、その加速度G(横加速度Gy)に基づく衝突判定の判定結果が乗員保護装置20の動作を要する側突であるのか否かを判定する(ステップST24)。ここで、その判定結果が乗員保護装置20の動作を要する側突ではないことを示していれば、電子制御装置10は、本演算処理を一旦終わらせ、同様の演算処理を繰り返す。一方、その判定結果が乗員保護装置20の動作を要する側突であることを示している場合、この電子制御装置10は、乗員保護装置20の動作を要する側突が起きたとの最終判定を行う(ステップST25)。電子制御装置10は、その最終判定を以て、乗員保護装置20(サイドエアバッグ等)を動作させる(ステップST26)。
ここで、図14では圧力P(t)と圧力勾配ΔP(t)とに基づく衝突判定の実行の後、加速度G(横加速度Gy)に基づく衝突判定を行うことになっているが、この乗員保護システム2においては、その順序が入れ替わっていてもよく、また、夫々を同時並行に実行してもよい。
以上示したように、この乗員保護システム2は、衝突箇所に隣接するドア100の空間Sの圧力P(t)及び圧力勾配ΔP(t)と車体の横加速度Gyとに基づいて夫々に衝突判定を行う。そして、この乗員保護システム2は、双方の衝突判定で乗員保護装置20の動作を要する側突が起きたと判定された場合、そのような側突が実際に起きたとの最終的な判定を行って乗員保護装置20を動作させ、その内の一方でも乗員保護装置20の動作を要する側突ではないと判定された場合、乗員保護装置20を動作させない。従って、この乗員保護システム2は、衝突判定の判定精度が上記の例示よりも更に向上し、乗員保護装置20の動作を要する側突が実際に起きた場合に、その旨の判定が為され、乗員保護装置20の動作を要しない衝撃や衝突形態の場合に、乗員保護装置20の動作を要する側突ではないとの判定が為されるようになる。
このように、乗員保護システム1,2は、衝突判定の判定精度の向上によって誤判定による乗員保護装置20の動作を回避できるので、その乗員保護装置20の補修、つまり展開したエアバッグの交換や火薬の補充等に要する手間や費用を抑えることができる。
また、上記の例示では側突時について説明したのでドア100の空間Sを挙げたが、そのような空間Sがフロントバンパーやリアバンパー又はこれらを取り付けている車体部分に存在していれば、この乗員保護システム1,2は、前面衝突や後方からの追突のときに適用してもよい。但し、乗員保護システム2においては、前後加速度Gaを検出する加速度センサを前面衝突や後方からの追突によって変形し難い箇所に配設する。この場合の乗員保護装置20は、ステアリングホイールに内蔵されたエアバッグ等である。
また、上記の例示ではその空間Sとして車両の外側の部材と当該車両の内側の部材とから構成されたものを挙げたが、その空間Sは、1つの部材により構成されたものであってもよい。
また、この乗員保護システム1,2は、衝突の際にシートベルトを瞬時に巻き取って乗員の拘束効果を高めるプリテンショナー機構付きシートベルト(乗員保護装置)の動作の要否判定に適用してもよい。
以上のように、本発明に係る衝突検知装置及び乗員保護システムは、衝突の判定精度を向上させる技術に有用である。
1,2 乗員保護システム
10 電子制御装置
20 乗員保護装置
31 圧力センサ
32 加速度センサ
101 インナパネル
102 アウタパネル
S 空間
10 電子制御装置
20 乗員保護装置
31 圧力センサ
32 加速度センサ
101 インナパネル
102 アウタパネル
S 空間
Claims (8)
- 車両の外装部材の内側に近接して構成される空間の圧力を検出する圧力センサを備え、
該圧力センサの検出した圧力に基づいて単位時間当りの圧力の変化量を求め、該単位時間当りの圧力の変化量が前記圧力センサの検出した圧力に対応する判定閾値としての単位時間当りの圧力の変化量よりも大きければ、衝突が起きたと判定し、
前記圧力が小さいほど当該圧力から求めた前記単位時間当りの圧力の変化量が大きくなければ衝突が起きたと判定させないように前記判定閾値を設定することを特徴とした衝突検知装置。 - 前記圧力は、前記圧力センサによる検出後にノイズが除去されたものであることを特徴とした請求項1記載の衝突検知装置。
- 車体の加速度を検出する加速度センサを更に備え、
前記圧力と当該圧力から求めた前記単位時間当りの圧力の変化量とに基づいて衝突が起きたとの判定が為され、且つ、前記加速度に基づいて衝突が起きたとの判定が為された場合に、衝突が実際に起きたとの最終判定を行うことを特徴とした請求項1又は2に記載の衝突検知装置。 - 車両の外装部材の内側に近接して構成される空間の圧力を検出する圧力センサと、
車室内の乗員を保護する乗員保護装置と、
を備え、
前記圧力センサの検出した圧力に基づいて単位時間当りの圧力の変化量を求め、該単位時間当りの圧力の変化量が前記圧力センサの検出した圧力に対応する判定閾値としての単位時間当りの圧力の変化量よりも大きければ、衝突が起きたと判定し、前記乗員保護装置を動作させ、
前記圧力が小さいほど当該圧力から求めた前記単位時間当りの圧力の変化量が大きくなければ衝突が起きたと判定させないように前記判定閾値を設定することを特徴とした乗員保護システム。 - 車体の加速度を検出する加速度センサを更に備え、
前記圧力と当該圧力から求めた前記単位時間当りの圧力の変化量とに基づいて衝突が起きたとの判定が為され、且つ、前記加速度に基づいて衝突が起きたとの判定が為された場合に、衝突が実際に起きたとの最終判定を行って、前記乗員保護装置を動作させることを特徴とした請求項4記載の乗員保護システム。 - 車両の外装部材の内側に近接して構成される空間の圧力を検出する圧力センサと、
車室内の乗員を保護する乗員保護装置と、
を備え、
前記圧力センサの検出した圧力に基づいて単位時間当りの圧力の変化量を求め、該単位時間当りの圧力の変化量が前記圧力センサの検出した圧力に対応する判定閾値としての単位時間当りの圧力の変化量よりも大きければ、前記乗員保護装置を動作させ、
前記圧力が小さいほど当該圧力から求めた前記単位時間当りの圧力の変化量が大きくなければ前記乗員保護装置を動作させないことを特徴とした乗員保護システム。 - 車体の加速度を検出する加速度センサを更に備え、
前記圧力から求めた前記単位時間当りの圧力の変化量が当該圧力に対応する前記判定閾値よりも大きく、且つ、前記加速度が加速度用の衝突条件を満たした場合に、前記乗員保護装置を動作させることを特徴とした請求項6記載の乗員保護システム。 - 前記圧力は、前記圧力センサによる検出後にノイズが除去されたものであることを特徴とした請求項4から7の内の何れか1つに記載の乗員保護システム。
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