JP4830409B2 - 可撓性基板の接続方法、液滴吐出ヘッド、及び液滴吐出装置 - Google Patents
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Description
また、可撓性基板に形成した配線パターンと凹部の底面側に配された駆動素子との電気的接続を、凹部内で行う必要があることから、その位置合わせが非常に難しく、したがって位置合わせを容易にできる技術も必要である。
前記凹部の前記底面部と、該底面部の両側からそれぞれ前記基体の表面にまで立ち上がってなる相対向する一対の側壁面と、に沿って、側面視略J字状又は略U字状に屈曲するように、少なくとも一方の側の端縁と他方の側の端縁との間の距離が、前記凹部の底面部における両側間の幅と、前記一対の側壁面のそれぞれの高さとの合計の長さより長く形成され、
前記凹部の内面側に向く面には、前記相対向する一対の側壁面のうちの一方の側における凹部の外側から、少なくとも前記凹部の底面部にまで延びる長さに形成されて、前記第1導電接続部及び第2導電接続部にそれぞれ接続するよう構成された配線パターンが、複数設けられ、
前記基体における前記凹部の外側に設けられた基体側位置合わせ部に対して、これに位置合わせすることで、前記の凹部の底面部における第1導電接続部に対する前記配線パターンの位置合わせを可能にする、基板側位置合わせ部を有したことを特徴としている。
また、基板側位置合わせ部を有しているので、この可撓性基板を基体上に接続する際に、前記基板側位置合わせ部を基体側位置合わせ部に対して位置合わせすることで、前記配線パターンを、凹部の底面部における第1導電接続部に対して位置合わせすることが可能になる。したがって、配線パターンと駆動素子との電気的接続を容易に行うことができる。
さらに、側面視略J字状又は略U字状に屈曲するように、少なくとも一方の側の端縁と他方の側の端縁との間の距離を、前記凹部の底面部における両側間の幅と、前記一対の側壁面のそれぞれの高さとの合計の長さより長く形成しているので、例えばこの屈曲した部分における前記凹部の内面側に向く面を、異方性導電材料によって該凹部内に貼着すれば、前記凹部における底面部と一方の側壁面だけでなく、他方の側壁面にも可撓性基板を貼着することができ、したがってその接続強度を高くし、十分な接続強度を確保することができる。
このようにすれば、例えば配線パターンを電解メッキで形成する場合に、この配線パターンの形成と同時に基板側位置合わせ部を電解メッキで形成することができる。
第2導電接続部に接続する側と反対の側の端部は、第2導電接続部はもちろん、第1導電接続部とも接続する部位とはならないことから、これら第1導電接続部や第2導電接続部との接続のために位置等が規制されることなく、したがってこの基板側位置合わせ部の形成位置等についての設計自由度が高くなる。
このようにすれば、この可撓性基板を例えば異方性導電材料によって凹部内に接続した際、異方性導電材料中の導電粒子の一部が配線パターン間に形成される溝に沿って凹部の外側にまで排出される。すなわち、異方性導電材料の溶融時に、該異方性導電材料の一部が凹部の外側にまで流れ出ることにより、異方性導電材料中の導電粒子が凹部内に滞留し、複数の配線パターン間でこれらを連続させるように凝集することにより、これら複数の配線パターン間を短絡させてしまうといったことが回避される。
このようにすれば、可撓性基板に直接デバイスが実装されることにより、この可撓性基板を用いた接続構造のコンパクト化が図られる。また、この接続構造の形成時に、予め可撓性基板にデバイスを実装しておき、その後この可撓性基板を凹部内に貼着することにより、デバイス実装を含む工程全体の作業性をより容易にすることが可能になる。
前記可撓性基板として、前記凹部の前記底面部と、該底面部の両側からそれぞれ前記基体の表面にまで立ち上がってなる相対向する一対の側壁面と、に沿って、側面視略J字状又は略U字状に屈曲するように、少なくとも一方の側の端縁と他方の側の端縁との間の距離が、前記凹部の底面部における両側間の幅と、前記一対の側壁面のそれぞれの高さとの合計の長さより長く形成され、前記凹部の内面側に向く面には、前記相対向する一対の側壁面のうちの一方の側における凹部の外側から、少なくとも前記凹部の底面部にまで延びる長さに形成されて、前記第1導電接続部及び第2導電接続部にそれぞれ接続するよう構成された配線パターンが、複数設けられ、前記基体における前記凹部の外側に設けられた基体側位置合わせ部に対して、これに位置合わせすることで、前記の凹部の底面部における第1導電接続部に対する前記配線パターンの位置合わせを可能にする、基板側位置合わせ部を有したものを用意し、
前記可撓性基板を、該可撓性基板と前記基体との間に異方性導電材料を介在させ、かつ前記凹部を覆った状態で前記基体上に載置するとともに、その基板側位置合わせ部を基体側位置合わせ部に対して位置合わせし、
次いで、前記可撓性基板における前記凹部の直上部を、該凹部に対応した形状の加圧加熱具で押圧し、該可撓性基板の一部を凹部内に押し入れることにより、該可撓性基板の一部を、側面視略J字状又は略U字状に屈曲させるとともに、前記加圧加熱具による加熱によって前記異方性導電材料を溶融硬化させることにより、該異方性導電材料を介して前記配線パターンを前記第2導電部に電気的に接続することを特徴としている。
また、可撓性基板として基板側位置合わせ部を有したものを用いるので、この可撓性基板を基体上に接続する際に、前記基板側位置合わせ部を基体側位置合わせ部に対して位置合わせすることで、前記配線パターンを、凹部の底面部における第1導電接続部に対して位置合わせすることが可能になる。したがって、配線パターンと駆動素子との電気的接続を容易にすることができる。
さらに、可撓性基板の一部を側面視略J字状又は略U字状に屈曲させるとともに、異方性導電材料を溶融硬化させることにより、該異方性導電材料を介して前記配線パターンを前記第2導電部に電気的に接続するので、可撓性基板を、前記凹部における底面部と一方の側壁面だけでなく、他方の側壁面にも貼着することができ、したがってその接続強度を高くし、十分な接続強度を確保することができる。
このようにすれば、例えば配線パターンを電解メッキで形成する場合に、この配線パターンの形成と同時に基板側位置合わせ部を電解メッキで形成することができる。
第2導電接続部に接続する側と反対の側の端部は、第2導電接続部はもちろん、第1導電接続部とも接続する部位とはならないことから、これら第1導電接続部や第2導電接続部との接続のために位置等が規制されることがない。したがって、用いる可撓性基板に関して、基板側位置合わせ部の形成位置等についての設計自由度が高くなる。
このようにすれば、この可撓性基板を異方性導電材料によって凹部内に接続した際、異方性導電材料中の導電粒子の一部が配線パターン間に形成される溝に沿って凹部の外側にまで排出される。すなわち、異方性導電材料の溶融時に、該異方性導電材料の一部が凹部の外側にまで流れ出ることにより、異方性導電材料中の導電粒子が凹部内に滞留し、複数の配線パターン間でこれらを連続させるように凝集することにより、これら複数の配線パターン間を短絡させてしまうといったことが回避される。
このようにすれば、可撓性基板に直接デバイスを実装することにより、この可撓性基板を用いた接続構造のコンパクト化を図ることができる。また、予め可撓性基板にデバイスを実装しておき、その後この可撓性基板を凹部内に貼着することにより、デバイス実装を含む工程全体の作業性をより容易にすることができる。
異方性導電材料として例えば異方性導電膜を用い、この異方性導電膜を予め可撓性基板に貼着しておく場合に、加圧加熱具による加熱を、可撓性基板の一部を凹部内に押し入れる際の当初より行うと、可撓性基板が側面視略J字状又は略U字状に屈曲する前に、異方性導電膜中の熱硬化樹脂の溶融・硬化が開始してしまい、可撓性基板が良好に屈曲せず、したがって凹部内への貼着が良好になされないおそれがある。そこで、可撓性基板の一部を凹部内に押し入れ、該可撓性基板の一部を、側面視略J字状又は略U字状に屈曲させた後に、加圧加熱具の加熱による前記異方性導電材料の溶融硬化を行うことにより、可撓性基板を凹部内に良好にかつ確実に貼着することができる。
前記可撓性基板には、前記凹部の前記底面部と、該底面部の両側からそれぞれ前記基体の表面にまで立ち上がってなる相対向する一対の側壁面と、に沿って、側面視略J字状又は略U字状に屈曲してなる屈曲部が形成され、
前記可撓性基板における、前記凹部の内面側に向く面には、前記相対向する一対の側壁面のうちの一方の側における凹部の外側から、少なくとも前記凹部の底面部側にまで延びる配線パターンが複数形成され、
前記可撓性基板は、前記屈曲部における前記凹部の内面側に向く面が異方性導電材料によって該凹部内に貼着され、
前記配線パターンは、前記凹部の底面部にて前記異方性導電材料を介して前記第1導電接続部に導通させられ、かつ、前記一対の側壁のうちの一方の側における凹部の外側にて、前記第2導電接続部に導通させられてなり、
前記可撓性基板には、前記基体に対する位置合わせ用の基板側位置合わせ部が設けられていることを特徴としている。
また、可撓性基板として基板側位置合わせ部を有したものが用いられているので、この可撓性基板を基体上に接続する際に、前記基板側位置合わせ部を基体側の位置合わせ部に対して位置合わせすることで、前記配線パターンを、凹部の底面部における第1導電接続部に対して位置合わせすることが可能になる。したがって、配線パターンと駆動素子との電気的接続を容易にすることができる。
さらに、可撓性基板の一部が側面視略J字状又は略U字状に屈曲してなる屈曲部に形成されるとともに、該屈曲部が異方性導電材料によって該凹部内に貼着されているので、可撓性基板が、前記凹部における底面部と一方の側壁面だけでなく、他方の側壁面にも貼着することにより、その接続強度が高くなり、十分な接続強度が確保される。
前記基体に、前記デバイスと前記駆動素子またはこれに接続する導電接続部とを電気的に接続する可撓性基板が設けられ、
前記可撓性基板には、前記凹部の前記底面部と、該底面部の両側からそれぞれ前記基体の表面にまで立ち上がってなる相対向する一対の側壁面と、に沿って、側面視略J字状又は略U字状に屈曲してなる屈曲部が形成され、
前記可撓性基板における、前記凹部の内面側に向く面には、前記相対向する一対の側壁面のうちの一方の側における凹部の外側から、少なくとも前記凹部の底面部側にまで延びる配線パターンが複数形成され、
前記可撓性基板は、前記屈曲部における前記凹部の内面側に向く面が異方性導電材料によって該凹部内に貼着され、
前記配線パターンは、前記凹部の底面部にて前記異方性導電材料を介して前記駆動素子またはこれに接続する導電接続部に導通させられ、かつ、前記一対の側壁のうちの一方の側における凹部の外側にて、前記デバイスに直接的にあるいは間接的に導通させられてなり、
前記可撓性基板には、前記基体に対する位置合わせ用の基板側位置合わせ部が設けられていることを特徴としている。
また、可撓性基板として基板側位置合わせ部を有したものが用いられているので、この可撓性基板を基体上に接続する際に、前記基板側位置合わせ部を基体側の位置合わせ部に対して位置合わせすることで、前記配線パターンを、凹部の底面部における第1導電接続部に対して位置合わせすることが可能になる。したがって、配線パターンと駆動素子との電気的接続を容易にすることができる。
さらに、基体に形成された凹部に対し、可撓性基板に、前記凹部の前記底面部と、該底面部の両側からそれぞれ前記基体の表面にまで立ち上がってなる相対向する一対の側壁面と、に沿って、側面視略J字状又は略U字状に屈曲してなる屈曲部を形成し、該屈曲部における前記凹部の内面側に向く面を、異方性導電材料によって該凹部内に貼着しているので、前記凹部における底面部と一方の側壁面だけでなく、他方の側壁面にも可撓性基板を貼着することで、その接続強度を高くし、十分な接続強度を確保することができる。
このようにすれば、例えば配線パターンを電解メッキで形成する場合に、この配線パターンの形成と同時に基板側位置合わせ部を電解メッキで形成することができる。
第2導電接続部に接続する側と反対の側の端部は、第2導電接続部はもちろん、第1導電接続部とも接続する部位とはならないことから、これら第1導電接続部や第2導電接続部との接続のために位置等が規制されることがない。したがって、用いる可撓性基板に関して、基板側位置合わせ部の形成位置等についての設計自由度が高くなる。
前記基体に、前記デバイスと前記駆動素子またはこれに接続する導電接続部とを電気的に接続する可撓性基板が設けられ、
前記可撓性基板には、前記凹部の前記底面部と、該底面部の両側からそれぞれ前記基体の表面にまで立ち上がってなる相対向する一対の側壁面と、に沿って屈曲してなる屈曲部が形成され、
前記可撓性基板における、前記凹部の内面側に向く面には、前記相対向する一対の側壁面のうちの一方の側における凹部の外側から、少なくとも前記凹部の底面部側にまで延びる配線パターンが複数形成され、
前記可撓性基板は、前記屈曲部における前記凹部の内面側に向く面が熱硬化性樹脂によって該凹部内に貼着され、
前記配線パターンは、前記凹部の底面部にて前記駆動素子またはこれに接続する導電接続部に電気的に導通させられ、かつ、前記一対の側壁のうちの一方の側における凹部の外側にて、前記デバイスに直接的にあるいは間接的に導通させられてなり、
前記可撓性基板には、前記基体に対する位置合わせ用の基板側位置合わせ部が設けられていることを特徴とする。
本発明の液滴吐出装置は、前記の液滴吐出ヘッドを備えたことを特徴としている。
この液滴吐出装置によれば、駆動素子またはこれに接続する導電接続部とデバイスとの接続を容易に行うことができ、したがってノズルピッチの狭小化が可能な液滴吐出ヘッドを備えているので、各種の装置やパターンなどの形成に適用された場合に、これらの更なる微細化の要求に応えることが可能になる。
また、可撓性基板として基板側位置合わせ部を有したものが用いられているので、配線パターンと駆動素子との電気的接続が容易になっており、したがって生産性が向上した液滴吐出ヘッドを備えていることから、この液滴吐出装置自体も生産性が向上したものとなる。
さらに、凹部に対する可撓性基板の接続強度が十分に高い液滴吐出ヘッドを備えているので、液滴吐出装置自体としても、長期に亘る信頼性が確保されたものとなる。
本発明の液滴吐出ヘッドの一実施形態について、図1〜図4を参照しながら説明する。図1は液滴吐出ヘッドの一実施形態を示す外観斜視図、図2は液滴吐出ヘッドを下側から見た斜視図の一部破断図、図3は図1のA−A線矢視断面図、図4は可撓性基板の斜視図である。
液滴吐出ヘッド1は、本発明の可撓性基板、及びこの可撓性基板の接続構造が適用されたもので、ドライバIC(デバイス)200と、該ドライバIC200により駆動される圧電素子(駆動素子)300と、凹部250を形成してなる基体とを備え、機能液の液滴を吐出するよう構成されたものである。
なお、図2では、各ノズル開口群15A〜15Dのそれぞれは6個のノズル開口部15によって構成されているように示されているが、実際には、例えば240個〜720個程度のノズル開口部15によって構成されている。
また、圧電素子300は、複数のノズル開口部15及び圧力発生室12のそれぞれに対応するように複数設けられている。すなわち、圧電体膜70及び上電極膜80からなる圧電素子300は、各ノズル開口部15毎(圧力発生室12毎)に設けられている。そして、前述したように下電極膜60は複数の圧電素子300の共通電極として機能し、上電極膜80は複数の圧電素子300の個別電極として機能するよう構成されている。
リザーバ形成基板20には、前記機能液導入口25とリザーバ100の側壁部とを連通させる導入路26が設けられている。
可撓性基板500は、可撓性を有したフレキシブル回路基板からなるもので、例えば厚さ25μm程度のポリイミドからなる絶縁性のフィルム状部材によって構成されたものである。この可撓性基板500は、その一方の側が第1封止部20A(20B)上にまで延び、ここで前記のドライバIC200を接続するとともに、該ドライバIC200を第1封止部20A(20B)上に固定している。
また、本実施形態では、基板側位置合わせ部515は配線パターン510に連続して形成されており、したがって、配線パターン510と同じ電解メッキなどの工程で形成されたものとなっている。
また、本実施形態では、基板側位置合わせ部515を可撓性基板500の下面500A側に形成しており、したがってこの基板側位置合わせ部515は、後述する可撓性基板500の接続時に、下側を向くことになる。しかし、本実施形態では可撓性基板500が透明材料からなり、またその厚さが十分に薄いことなどから、この可撓性基板500の上側、すなわち基板側位置合わせ部515が形成された面と反対の面側からも、基板側位置合わせ部515を目視で、あるいはカメラ等の光学手段によって認識できるようになっている。
次に、液滴吐出ヘッド1の製造方法について、図6、図7を参照しながら説明する。なお、以下では、可撓性基板500を凹部250に接続することによる、ドライバIC200と圧電素子300とを電気的に導通させる手順について主に説明し、液滴吐出ヘッド1のうち、ノズル基板16、流路形成基板10、リザーバ形成基板20、圧電素子300等の製造及び接続・配置作業は既に完了しているものとする。
また、このようにして異方性導電材料507中の熱硬化性樹脂を溶融・硬化させると、この異方性導電材料507中の導電粒子508が端子部512と導電接続部81との間にて圧縮され、変形することでこれらの間に介在させられ、これによってこれら端子部512と導電接続部81とが電気的に接続する。また、熱硬化性樹脂の硬化によってその状態が保持されることにより、これら端子部512と導電接続部81とは機械的にも接続する。
このときの導電粒子508は、主に樹脂の流動の先端部によって押し流され、その後固定されることから、例えば屈曲部505が側面視L字状で、ドライバIC200を実装する側と反対の側が凹部250の側壁面に沿って立ち上がっていない場合では、樹脂の流動路が短くなり、隣り合う配線パターン510(端子部512)間で導電粒子が並んだ状態に凝集し易くなってしまう。したがって、このように凝集した状態で固定されてしまうと、前述したように配線パターン510(端子部512)間の短絡が引き起こされ易くなってしまうのである。
また、側面視略J字状(又は略U字状)となるように屈曲部505を形成し、ドライバIC200を実装する側と反対の側についても、凹部250の側壁面に沿って立ち上がらせ、その間を異方性導電材料507で貼着しているので、該凹部250への可撓性基板500の貼着面積を大とし、その接続強度(貼着強度)を十分に高くすることができる。
また、可撓性基板500の屈曲部505における端子部512と凹部250内の導電接合部81との接続を、異方性導電材料507を用いて行っているので、例えばろう材を用いた金属接合を採用する場合に比べて低温で処理を行うことができ、したがって、配線パターン510の狭ピッチ化への対応がより容易になる。
また、特に隔壁710側にて、凹部250より立ち上がり、外側に延出する可撓性基板50の端縁部については、これを切断し、他の部分に接触してしまうのを防止するようにしてもよい。
次に、前述した液滴吐出ヘッド1を備えた本発明の液滴吐出装置IJの一例について、図8を参照しながら説明する。図8は液滴吐出装置IJの概略構成を示す斜視図である。
そして、液滴吐出装置IJは、液滴吐出ヘッド1と基板Pを支持するステージ7とを相対的に走査しつつ基板Pに対して液滴を吐出する。
また、可撓性基板500として基板側位置合わせ部515を有したものが用いられているので、配線パターン510と圧電素子(駆動素子)300との電気的接続が容易になっており、したがって生産性が向上した液滴吐出ヘッド1を備えていることから、この液滴吐出装置IJ自体も生産性が向上したものとなる。
さらに、凹部250に対する可撓性基板500の接続強度が十分に高い前記液滴吐出ヘッド1を備えているので、この液滴吐出装置IJ自体としても、長期に亘る信頼性が確保されたものとなる。
Claims (11)
- 凹部を形成した基体上に可撓性基板を配し、前記凹部の底面部に設けられた第1導電接続部と、前記凹部の外側に設けられる第2導電接続部とを電気的に接続する、可撓性基板の接続方法であって、
前記可撓性基板として、前記凹部の前記底面部と、該底面部の両側からそれぞれ前記基体の表面にまで立ち上がってなる相対向する一対の側壁面と、に沿って屈曲するように、少なくとも一方の側の端縁と他方の側の端縁との間の距離が、前記凹部の底面部における両側間の幅と、前記一対の側壁面のそれぞれの高さとの合計の長さより長く形成され、前記凹部の内面側に向く面には、前記相対向する一対の側壁面のうちの一方の側における凹部の外側から、少なくとも前記凹部の底面部にまで延びる長さに形成されて、前記第1導電接続部及び第2導電接続部にそれぞれ接続するよう構成された配線パターンが、複数設けられ、前記基体における前記凹部の外側に設けられた基体側位置合わせ部に対して、これに位置合わせすることで、前記の凹部の底面部における第1導電接続部に対する前記配線パターンの位置合わせを可能にする、基板側位置合わせ部を有したものを用意し、
前記可撓性基板を、該可撓性基板と前記基体との間に異方性導電材料を介在させ、かつ前記凹部を覆った状態で前記基体上に載置するとともに、その基板側位置合わせ部を基体側位置合わせ部に対して位置合わせし、
次いで、前記可撓性基板における前記凹部の直上部を、該凹部に対応した形状の加圧加熱具で押圧し、該可撓性基板の一部を凹部内に押し入れることにより、該可撓性基板の一部を屈曲させるとともに、前記加圧加熱具による加熱によって前記異方性導電材料を溶融硬化させることにより、該異方性導電材料を介して前記配線パターンを前記第2導電部に電気的に接続することを特徴とする可撓性基板の接続方法。 - 前記基板側位置合わせ部は、前記配線パターンに連続して形成されていることを特徴とする請求項1記載の可撓性基板の接続方法。
- 前記基板側位置合わせ部は、前記配線パターンが前記第2導電接続部に接続する側と反対の側の端部に配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の可撓性基板の接続方法。
- 前記配線パターンは、前記相対向する一対の側壁面のうちの一方の側における凹部の外側から、前記凹部の底面部を通り、前記一対の側壁面のうちの他方の側における凹部の外側にまで延びる長さに形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の可撓性基板の接続方法。
- 第2導電接続部は、デバイスの接続端子であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の可撓性基板の接続方法。
- 前記加圧加熱具の加熱による前記異方性導電材料の溶融硬化は、前記可撓性基板の一部を凹部内に押し入れ、該可撓性基板の一部を屈曲させた後に、行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の可撓性基板の接続方法。
- デバイスと、該デバイスにより駆動される駆動素子と、凹部を形成してなる基体とを備え、前記凹部の底面部に前記駆動素子またはこれに接続する導電接続部が設けられ、前記凹部の外側に前記デバイスが配された液滴吐出ヘッドにおいて、
前記基体に、前記デバイスと前記駆動素子またはこれに接続する導電接続部とを電気的に接続する可撓性基板が設けられ、
前記可撓性基板には、前記凹部の前記底面部と、該底面部の両側からそれぞれ前記基体の表面にまで立ち上がってなる相対向する一対の側壁面と、に沿って屈曲してなる屈曲部が形成され、
前記可撓性基板における、前記凹部の内面側に向く面には、前記相対向する一対の側壁面のうちの一方の側における凹部の外側から、少なくとも前記凹部の底面部側にまで延びる配線パターンが複数形成され、
前記可撓性基板は、前記屈曲部における前記凹部の内面側に向く面が異方性導電材料によって該凹部内に貼着され、
前記配線パターンは、前記凹部の底面部にて前記異方性導電材料を介して前記駆動素子またはこれに接続する導電接続部に導通させられ、かつ、前記一対の側壁のうちの一方の側における凹部の外側にて、前記デバイスに直接的にあるいは間接的に導通させられてなり、
前記可撓性基板には、前記基体に対する位置合わせ用の基板側位置合わせ部が設けられていることを特徴とする液滴吐出ヘッド。 - 前記基板側位置合わせ部は、前記配線パターンに連続して形成されていることを特徴とする請求項7記載の液滴吐出ヘッド。
- 前記基板側位置合わせ部は、前記配線パターンが前記第2導電接続部に接続する側と反対の側の端部に配設されていることを特徴とする請求項7又は8に記載の液滴吐出ヘッド。
- デバイスと、該デバイスにより駆動される駆動素子と、凹部を形成してなる基体とを備え、前記凹部の底面部に前記駆動素子またはこれに接続する導電接続部が設けられ、前記凹部の外側に前記デバイスが配された液滴吐出ヘッドにおいて、
前記基体に、前記デバイスと前記駆動素子またはこれに接続する導電接続部とを電気的に接続する可撓性基板が設けられ、
前記可撓性基板には、前記凹部の前記底面部と、該底面部の両側からそれぞれ前記基体の表面にまで立ち上がってなる相対向する一対の側壁面と、に沿って屈曲してなる屈曲部が形成され、
前記可撓性基板における、前記凹部の内面側に向く面には、前記相対向する一対の側壁面のうちの一方の側における凹部の外側から、少なくとも前記凹部の底面部側にまで延びる配線パターンが複数形成され、
前記可撓性基板は、前記屈曲部における前記凹部の内面側に向く面が熱硬化性樹脂によって該凹部内に貼着され、
前記配線パターンは、前記凹部の底面部にて前記駆動素子またはこれに接続する導電接続部に電気的に導通させられ、かつ、前記一対の側壁のうちの一方の側における凹部の外側にて、前記デバイスに直接的にあるいは間接的に導通させられてなり、
前記可撓性基板には、前記基体に対する位置合わせ用の基板側位置合わせ部が設けられていることを特徴とする液滴吐出ヘッド。 - 請求項7〜10のいずれか一項に記載の液滴吐出ヘッドを備えたことを特徴とする液滴吐出装置。
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