JP4828942B2 - X線装置 - Google Patents

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Description

この発明は、X線装置に係り、特に、回転陽極型X線管などが発生する熱の放出特性を向上させたX線装置に関する。
X線装置は、回転可能に支持された陽極ターゲットを真空外囲器内に収納した回転陽極型X線管、回転陽極型X線管を収納するハウジングなどを備えて構成されている。このようなX線装置は、陽極ターゲットなどが発生する熱を放出する場合、これを冷却するための冷却機構を備えている。
冷却機構を備えたX線装置としては、以下のような提案が成されている。
(1)回転陽極型X線管及びステータを絶縁油中に浸し、発熱が大きい部分たとえば陽極ターゲット近傍に設けられる反跳電子捕捉トラップや真空外囲器の一部に設けられた流路に熱伝達効率の大きい水系冷却液を流して冷却し、この冷却液をこれら流路とクーラーユニットとの間で循環させるX線装置(例えば、米国特許6519317号明細書参照。)。
(2)回転陽極型X線管及びステータを絶縁油ではなく水系冷却液中に浸し、ハウジングとクーラーユニットとの間に水系冷却液を循環させる以外は、(1)と同様に構成されたX線装置(例えば、特表2001−502473号公報参照。)。
(1)のように構成されたX線装置によれば、回転陽極型X線管の熱負荷が大きくなると、真空外囲器の外面からの発熱が増大するが、この外面を冷却する冷却媒体は外部の熱交換器により冷却されない絶縁油のみであるため、必要とされる冷却性能が十分に得られない場合がある。加えて、冷却液が水を含むため、循環路中の金属部品を腐食させるおそれがある。陽極ターゲット近傍に設けられる反跳電子捕捉トラップや真空外囲器の一部に設けられた流路を形成する金属部品は、真空と冷却液とを遮断する機能を持つため、腐食が進行すると、その機能が損なわれ、X線管が使用不可能となる。また、そのような不具合が発生すると、X線管の陽極ターゲットが高温となった場合に、水系冷却液がX線管中に進入して高温の陽極ターゲットに触れて蒸発気化し、圧力上昇を来たすこととなり、安全上問題である。
(2)のように構成されたX線装置によれば、(1)の問題に加えて、金属腐食に伴う水系冷却液の絶縁抵抗値の低下により、ステータ回路などの低電圧電気回路系の絶縁性能やハウジングと真空外囲器との間の絶縁性能が低下する問題がある。特に、回転支持機構の軸受として動圧式すべり軸受を用いる場合は、玉軸受を用いる場合に比べてステータの発熱が大きくなり、電気絶縁性能の低下が顕著になる。また、(1)の場合には水系冷却液に浸らなかったX線管の真空壁を腐食させる。その結果、(1)と同様の問題がより発生しやすくなるおそれがある。
この発明は、上述した問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、熱の放出特性を向上させることができ、しかも、長期にわたって信頼性の高いX線装置を提供することにある。
この発明の様態によるX線装置は、
回転可能な陽極ターゲット及び前記陽極ターゲットに対向して配置された陰極を真空外囲器内に収納した回転陽極型X線管と、
前記陽極ターゲットを回転させるための誘導電磁界を発生するステータと、
少なくとも前記回転陽極型X線管を収納保持するハウジングと、
前記回転陽極型X線管の少なくとも一部に近接して設けられ、水系冷却媒体が循環する循環路と、
前記循環路の途中に設けられ前記水系冷却媒体を強制駆送する循環ポンプ、及び、前記水系冷却媒体の熱を放出させるラジエータを有するクーラーユニットと、
を具備したX線装置であって、
前記水系冷却媒体に接触する金属部品の少なくとも一部の表面は、被覆体によって被覆されたことを特徴とする。
図1は、この発明の第1実施形態に係るX線装置の構成を概略的に示す図である。 図2は、この発明の第2実施形態に係るX線装置の構成を概略的に示す図である。 図3は、この発明の第3実施形態に係るX線装置の構成を概略的に示す図である。 図4は、この発明の第4実施形態に係るX線装置の構成を概略的に示す図である。 図5は、この発明の第5実施形態に係るX線装置の構成を概略的に示す図である。 図6は、この発明の第6実施形態に係るX線装置の構成を概略的に示す図である。 図7は、変形例に係るX線装置の構成を概略的に示す図である。
以下、この発明の一実施の形態に係るX線装置について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1に示すように、第1実施形態に係るX線装置は、ハウジング10、回転陽極型X線管11などを備えて構成されている。ハウジング10は、その一部に設けられたX線用出力窓10aを有している。また、ハウジング10は、その内部に回転陽極型X線管11を収納保持している。ハウジング10は、回転陽極型X線管11を収納した内部空間を満たす非水系冷却媒体として例えば絶縁油を収納している。
回転陽極型X線管11は、真空外囲器13などで構成されている。真空外囲器13は、その一部に設けられたX線用出力窓13aを有している。真空外囲器13は、たとえば径が大きい径大部131、径大部131よりも径が小さい径小部132、二重円筒の筒状部133、円筒状の陰極収納部134などから構成されている。径大部131、径小部132、及び、筒状部133は、管軸を中心にして同軸的に設けられている。陰極収納部134は、管軸からずれて設けられている。
回転可能な陽極ターゲット15は、径大部121に配置されている。陰極16は、陽極ターゲット15に対向して陰極収納部134に配置されている。陰極収納部134の一部たとえば陰極16を囲むように配置された壁部に反跳電子捕捉トラップ(シールド構造体)17が設けられている。この反跳電子捕捉トラップ17は、陽極ターゲット15から反射した電子を捕捉する。この反跳電子捕捉トラップ17は、銅や銅合金などの熱伝導度が比較的高い材料によって形成されている。
陰極16は、陰極支持構体18によって支持されている。陰極支持構体18は、陰極収納部134の内側に固定されている。陽極ターゲット15は、継手部19を介して回転支持機構20に連結され、回転支持機構20によって回転可能に支持されている。
回転支持機構20は、継手部19と連結する回転体22及びこの回転体22のたとえば先端側の内側に嵌合する固定体23などから構成されている。回転体22における後端側の筒状部の外周面に筒状ロータ24が接合されている。回転体22と固定体23との嵌合部分には、動圧式すべり軸受、たとえばラジアル方向及びスラスト方向の動圧式すべり軸受(図示せず)が設けられている。固定体23の両端部は、真空外囲器13に固定されている。
真空外囲器13の外側たとえば筒状ロータ24を囲む位置には、ステータ26が配置されている。このステータ26は、陽極ターゲット15を回転させるための誘導電磁界を発生する。ここでは、ステータ26は、ハウジング10内において、回転陽極型X線管11とともに収納され、絶縁油に接している。
ハウジング10のたとえば外には、クーラーユニット27が設けられている。このクーラーユニット27は、循環ポンプ27a、熱交換器27bなどから構成されている。循環ポンプ27aは、後述する水系冷却媒体が循環する循環路の途中に設けられ、水系冷却媒体を強制駆送する。熱交換器(ラジエータ)27bは、循環ポンプ27aの下流側に設けられ、水系冷却媒体の熱を放出させる。ラジエータは、主に銅や銅合金などの熱伝導度が比較的高い材料によって形成されている。ここでの水系冷却媒体とは、例えば、ハウジング10内の絶縁油よりも熱伝達効率の高い冷却媒体たとえば水とエチレングリコールやプロピレングリコールとの混合物(以下、不凍液と称する)であり、循環路に満たされている。
水系冷却媒体の循環路は、回転陽極型X線管11の少なくとも一部に近接して設けられ、第1冷却路C1、第2冷却路C2、及び、第3冷却路を含んでいる。第1冷却路C1は、径大部131の下方に相当する筒状部133側に形成されている。第2冷却路C2は、反跳電子捕捉トラップ17に近接してまたはその内部に形成されている。第3冷却路C3は、固定体23の内部に形成されている。
すなわち、径大部131の筒状部133側に位置する壁131aの外側に、環状の壁部14が壁131aとほぼ平行に、かつ筒状部133を囲んで設けられている。第1冷却路C1は、壁131aと壁部14との間の円盤状空間28である。円盤状空間28は、第1冷却路C1に水系冷却媒体を導入する導入口C11及び第1冷却路C1から水系冷却媒体を導出する導出口C12を有している。これら導入口C11及び導出口C12は、例えば、円盤状空間28の中心部を挟んで両端(180°の間隔)に形成されている。
第2冷却路C2は、例えば反跳電子捕捉トラップ17の内部の環状空間29である。環状空間29は、第2冷却路C2に水系冷却媒体を導入する導入口C21及び第2冷却路C2から水系冷却媒体を導出する導出口C22を有している。
第3冷却路C3は、例えば固定体23の内部に形成された空洞23a及び空洞23a内に挿入されたパイプ23bによって形成されている。すなわち、固定体23は、中空の棒状体であって、その一端部(ここでは陰極収納部134側の端部)が開放され、その他端部(ここでは筒状ロータ24側の端部)が閉じられている。また、パイプ23bは、筒状ロータ24の回転中心に固定されている。固定体23の一端部に位置するパイプ23bの一端部が第3冷却路C3に水系冷却媒体を導入する導入口C31となる。固定体23の一端部が第3冷却路C3から水系冷却媒体を導出する導出口C32となる。つまり、導入口C31から導入された水系冷却媒体は、パイプ23bを通って空洞23a内でU字状に進路変更され、導出口C32から固定体23の外部に導出される。
クーラーユニット27と導入口C21との間、導出口C22と導入口C11との間、導出口C12と導入口C31との間、及び、導出口C32とクーラーユニット27との間は、それぞれ配管P1、P2、P3、及び、P4で連結され、第1冷却路C1、第2冷却路C2、及び、第3冷却路C3を含めた循環路が形成されている。なお、配管P2及びP3は、図示の都合からその一部がハウジング10の外側に示されているが、通常、いずれもハウジング10内に設けられる。
クーラーユニット27は、着脱自在の配管ジョイントを介してハウジング10と接続されている。すなわち、ハウジング10とクーラーユニット27との間の循環路は、たとえばホースで構成されている。ホースとハウジング10との接続部T1、T2およびホースとクーラーユニット27との接続部T3、T4は、ハウジング10側及びクーラーユニット27側の少なくとも一方が着脱可能に構成されている。この構造により、ハウジング10とクーラーユニット27とを分離することができ、クーラーユニット27などの据え付け作業や保守作業が容易になる。
上述した構成のX線装置においては、ステータ26が発生する誘導電磁界によって回転体22が回転する。この回転動力が継手部19を介して陽極ターゲット15に伝達し、陽極ターゲット15が回転する。この状態で、陰極16から陽極ターゲット15に電子ビームeが照射され、陽極ターゲット15からX線が放出される。X線は、X線用出力窓13a及び10aを通して外部に取り出される。このとき、陽極ターゲット15で反射した電子ビームeの一部が反跳電子捕捉トラップ17で捕捉される。
回転陽極型X線管11が動作状態に入ると、陽極ターゲット15は電子ビームeの照射により温度が上昇する。反跳電子捕捉トラップ17も、陽極ターゲット15から反射された電子ビームeを捕捉することで温度が上昇する。ステータ26もコイル部分に流れる電流で温度が上昇する。これらの熱の伝達により真空外囲器13の温度も上昇する。
真空外囲器13及びステータ26の熱は、ハウジング10内の絶縁油に伝達し、外部に放熱される。また、陽極ターゲット15及び反跳電子捕捉トラップ17の熱は、循環路内を循環する不凍液に伝達し、外部に放熱される。すなわち、クーラーユニット27の循環ポンプ27aは、図中の矢印Yで示すように、不凍液を循環路内に循環させる。熱交換器27bは、循環ポンプ27aから強制駆送されしかも回転陽極型X線管11の冷却によって温度上昇した不凍液の熱を放出する。
クーラーユニット27の熱交換器27bから送出された不凍液は、配管P1を介して導入口C21に導入された後、環状空間29(第2冷却路C2)を通過する際に反跳電子捕捉トラップ17を冷却する。そして、導出口C22から導出された不凍液は、配管P2を介して導入口C11に導入された後、円盤状空間28(第1冷却路C1)を通過する際に真空外囲器13の径大部131を冷却する。
そして、導出口C12から導出された不凍液は、配管P3を介して導入口C31に導入された後、固定体23の内部を往復するように設けられた空洞23a(第3冷却路C3)を通過する際に固定体23を冷却する。そして、導出口C32から導出された不凍液は、配管P4を介してクーラーユニット27に還流される。
ところで、水系冷却媒体に接触する金属部品の少なくとも一部の表面は、被覆体によって被覆されている。第1実施形態においては、水系冷却媒体に接触する金属部品とは、循環路を構成するものであり、例えば循環ポンプ27a、熱交換器27b、配管P1〜P4、冷却路C1〜C3、接続部T1〜T4などであり、それぞれの内面の少なくとも一部に被覆体が被覆されている。
金属部品に直接的に被覆体を形成する場合は、金属部品の表面に隙間なく被覆体を固着する。また、金属部品に間接的に被覆体を形成する場合は、金属部品と被覆体との間に両者を密着力を増すための中間被膜がある状態を意味する場合と、金属部品と被覆体との間に隙間があり、両者が単に接触している状態を意味する場合との2通りである。例えば、水系冷却媒体が接触する部分を包含するような袋状体を被覆体として機能させても良い。
この被覆体は、金属部品の防錆被覆膜として機能する、あるいは、電気的な絶縁膜として機能する。すなわち、被覆体、例えば有機被覆膜(organic coating)で形成されている。より具体的には、有機被覆膜は、エポキシ系樹脂、タールエポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリウレタン系樹脂の中から選ばれた樹脂またはそれを主成分とする混合樹脂からなる塗膜であることが望ましい。
また、被覆体は、無機被覆膜(inorganic coating)で形成されても良い。より具体的には、クロメート被膜、フッ化物被膜、酸化被膜、金属メッキ被膜の中から選ばれた被膜であることが望ましい。また、金属メッキ被膜の場合、その主成分は、金、クロム、ニッケル、プラチナの中から選ばれた金属であることが望ましい。
この第1実施形態では、図1に示したように、例えば、第3冷却路C3を有する固定体23は、水系冷却媒体と接触する部分が被覆体CMによって被覆されている。固定体23は、例えば鉄ニッケル合金によって形成されており、その表面に被覆される被覆体CMとしては、エポキシ樹脂塗料(例えば、日本ペイント社製「ハイポン40」)を選択可能である。また、このエポキシ樹脂塗料の下地塗装としてシリコーン樹脂塗料(例えば、(有)パイレックス社製「PL−250」)を塗っておくとさらに耐腐食性が向上する。
上述した第1実施形態に係るX線装置によれば、温度上昇の高い部分たとえば反跳電子捕捉トラップ17や真空外囲器13の一部の熱は、第1冷却路C1、第2冷却路C2、及び、第3冷却路C3を流れる熱伝達効率の高い不凍液によって効率的に放出される。また、径大部131では第1冷却路C1を流れる不凍液と絶縁油との間で熱交換が行われる。この場合、絶縁油は、壁部14の外面に接触しながら移動するため、不凍液との間に効率的な熱交換が行われ、絶縁油による熱の放熱特性が向上する。その結果、絶縁油に対する熱交換器が不要となり、装置構成が簡単になる。
また、ステータ26の周囲や真空外囲器13の外面やハウジング10の内面は、水系冷却媒体に接することがなく、絶縁油が流れるため、電気絶縁性の低下や金属腐食なども防止することが可能となる。加えて、熱伝達効率の高い水系冷却媒体(不凍液)に接触する金属部品は、防錆被覆膜を備えているため、循環路中における金属部品の腐食を防止することが可能となる。
したがって、熱の放出特性が良好であって、しかも、長期にわたって高い信頼性を確保することが可能なX線装置を提供することができる。
(第2実施形態)
次に、この発明の第2実施形態に係るX線装置について説明する。なお、第1実施形態と同一の構成については、同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。
図2に示すように、第3冷却路C3は、例えば固定体23を直線的に貫通する貫通孔23aによって形成されている。固定体23は、中空の棒状体であって、その両端部が開放されている。貫通孔23aは、第3冷却路C3に水系冷却媒体を導入する導入口C31及び第3冷却路C3から水系冷却媒体を導出する導出口C32を有している。導入口C31は固定体23の他端部(ここでは筒状ロータ24側の端部)に設けられている。導出口C32は固定体23の一端部(ここでは陰極収納部134側の端部)に設けられている。
クーラーユニット27と導入口C21との間、導出口C22と導入口C11との間、導出口C12と導入口C31との間、及び、導出口C32とクーラーユニット27との間は、それぞれ配管P1、P2、P3、及び、P4で連結され、第1冷却路C1、第2冷却路C2、及び、第3冷却路C3を含めた循環路が形成されている。なお、配管P2は、図示の都合からその一部がハウジング10の外側に示されているが、通常、いずれもハウジング10内に設けられる。
上述した構成のX線装置においては、導出口C12から導出された不凍液は、配管P3を介して導入口C31に導入された後、固定体23の内部において一方向(筒状ロータ24側から陰極収容部134側に向かう方向)に延在された貫通孔23a(第3冷却路C3)を通過する際に固定体23を冷却するように構成されている。
このような第2実施形態においても、水系冷却媒体に接触する金属部品少なくとも一部の表面は、被覆体によって被覆されている。第2実施形態においては、水系冷却媒体に接触する金属部品とは、第1実施形態と同様に循環路を構成するものであり、例えば循環ポンプ27a、熱交換器27b、配管P1〜P4、冷却路C1〜C3、接続部T1〜T4などであり、それぞれの内面の少なくとも一部に被覆体が被覆されている。この被覆体は、第1実施形態と同様に、有機被覆膜や無機被覆膜で形成可能である。したがって、上述した第2実施形態に係るX線装置によれば、第1実施形態と同様の効果が得られる。
(第3実施形態)
次に、この発明の第3実施形態に係るX線装置について説明する。なお、第1実施形態と同一の構成については、同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。
図3に示すように、第3冷却路C3は、例えば第1実施形態と同様に、固定体23の内部に形成された空洞23a及び空洞23a内に挿入されたパイプ23bによって形成されている。すなわち、第3冷却路C3に水系冷却媒体を導入する導入口C31及び第3冷却路C3から水系冷却媒体を導出する導出口C32は、その両方が固定体23の一端部(ここでは陰極収納部134側の端部)に設けられている。
クーラーユニット27と導入口C21との間、導出口C22と導入口C31との間、及び、導出口C32と導入口C11との間は、それぞれ配管P1、P2、及び、P3で連結されている。導出口C12は、第1冷却路C1に導入された不凍液をハウジング10の内部空間10bに導出する。ホースとハウジング10と間の接続部T1は、ハウジング10の内部空間10bからホースを介してクーラーユニット27に不凍液を導出する導出口として機能する。
つまり、ハウジング10の内部空間10bとクーラーユニット27との間(すなわち接続部T1及びT3の間)に不凍液の還流路が形成される。このため、回転陽極型X線管11を収納した内部空間10bは、水系冷却媒体である不凍液によって満たされている。
このように、配管P1、P2、P3、第1冷却路C1、第2冷却路C2、第3冷却路C3、及び、還流路を含め、不凍液の循環路が形成されている。なお、配管P1及びP3は、図示の都合からその一部がハウジング10の外側に示されているが、通常、いずれもハウジング10内に設けられる。
一方で、ステータ26は、ハウジング10内において回転陽極型X線管11とともに収納されている。このため、ステータ26は、水系冷却媒体と接触することになるため、その少なくとも一部の表面に被覆体26aが形成(モールド)されている。
この被覆体26aは、例えば有機被覆膜で形成されている。より具体的には、有機被覆膜は、エポキシ系樹脂、タールエポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリウレタン系樹脂の中から選ばれた樹脂またはそれを主成分とする混合樹脂からなる厚膜の塗膜などで形成されている。
これにより、ステータ26の周囲は、水系冷却媒体に接することがなく、電気絶縁性の低下を防止することが可能となる。
上述した構成のX線装置においては、真空外囲器13、ステータ26、陽極ターゲット15及び反跳電子捕捉トラップ17の熱は、循環路内を循環する不凍液に伝達し、外部に放熱される。すなわち、クーラーユニット27の循環ポンプ27aは、図中の矢印Yで示すように、不凍液を循環路内に循環させる。熱交換器27bは、循環ポンプ27aから強制駆送されしかも回転陽極型X線管11の冷却によって温度上昇した不凍液の熱を放出する。
クーラーユニット27の熱交換器27bから送出された不凍液は、配管P1を介して導入口C21に導入された後、環状空間29(第2冷却路C2)を通過する際に反跳電子捕捉トラップ17を冷却する。そして、導出口C22から導出された不凍液は、配管P2を介して導入口C31に導入された後、固定体23の内部を往復するように設けられた空洞23a(第3冷却路C3)を通過する際に固定体23を冷却する。
そして、導出口C32から導出された不凍液は、配管P3を介して導入口C11に導入された後、円盤状空間28(第1冷却路C1)を通過する際に真空外囲器13の径大部131を冷却する。そして、導出口C12から導出された不凍液は、ハウジング10の内部空間10bに導出され、真空外囲器13、ステータ26などを冷却する。そして、内部空間10bの不凍液は、接続部T1からクーラーユニット27に還流される。
このような第3実施形態においても、水系冷却媒体に接触する金属部品の少なくとも一部の表面は、被覆体CMによって被覆されている。第3実施形態においては、水系冷却媒体に接触する金属部品とは、循環路を構成するものであり、例えば循環ポンプ27a、熱交換器27b、配管P1〜P4、冷却路C1〜C3、接続部T1〜T4、ハウジング10の内面、真空外囲器13の表面、X線用出力窓10a、X線用出力窓13aなどであり、それぞれの少なくとも一部に被覆体が被覆されている。この被覆体CMは、第1実施形態と同様に、有機被覆膜や無機被覆膜で形成可能である。
例えば、ハウジング10は、鉛によって形成された第1層101と、第1層101の外側を覆うアルミ鋳物によって形成された第2層102との2重構造である。第1層101は、予めその表面全体(すなわち内面及び外面)が被覆体CMによって被覆されることが望ましい。また、第2層102は、少なくともその内面が被覆体CMによって被覆されている。これら第1層101及び第2層102は、接着剤を介して接着されている。これら第1層101及び第2層102を被覆する被覆体CMとしては、エポキシ変性樹脂塗料(例えば、日本ペイント社製「ハイポン30HB」)を選択可能である。また、このエポキシ変性樹脂塗料の下地塗装としてシリコーン樹脂塗料(例えば、(有)パイレックス社製「PL−250」)を塗っておくとさらに耐腐食性が向上する。
真空外囲器13などの鉄ニッケル合金の表面またはその上のニッケルメッキ表面を被覆する被覆体CMとしては、エポキシ樹脂塗料(例えば、日本ペイント社製「ハイポン40」)を選択可能である。また、このエポキシ樹脂塗料の下地塗装としてシリコーン樹脂塗料(例えば、(有)パイレックス社製「PL−250」)を塗っておくとさらに耐腐食性が向上する。
アルミニウムによって形成されたX線用出力窓10aの内面を被覆する被覆体CMとしては、ポリイミド塗料(例えば、宇部興産株式会社製「U−ワニス−A」、または「U−ワニス−S」)を選択可能である。
ベリリウムによって形成されたX線用出力窓13aの表面を被覆する被覆体CMとしては、ポリイミド塗料(例えば、宇部興産株式会社製「U−ワニス−A」、または「U−ワニス−S」)を選択可能である。
上述した第3実施形態に係るX線装置によれば、第1実施形態と同様の効果が得られる。加えて、冷却媒体を水系冷却媒体の1種類のみを使用すれば良いため、コスト的に有利であるとともに、メンテナンスも容易である。また、水系冷却媒体は、絶縁油と比較して熱伝達効率が高いため、装置全体の熱の放出特性をさらに向上することが可能となる。さらに、水系冷却媒体に接触する金属部品の耐腐食性が向上するとともに電気的な絶縁性が向上する。参考までに、ハウジング10と真空外囲器13との間の電気抵抗値(Ω)をテスターを用いて測定した。
ハウジング10の内面に全く被覆体を被覆しない場合、両者の間の電気抵抗値は、1kΩ以下となり、電気的な絶縁性が不十分であった。また、ハウジング10を、被覆体を被覆していない第1層101及び第2層102を接着した後に第1層101の内面を被覆体CMで3回にわたって重ねて被覆して形成した場合、両者の間の電気抵抗値は、1MΩ〜10kΩの範囲であり、電気的な絶縁性が十分であるとは言い難かった。
これに対して、第3実施形態で説明したように、ハウジング10を、内面に被覆体CMを被覆した第1層101に、内面及び外面に被覆体CMを被覆した第2層102を接着した後に、さらに、第1層101の内面を被覆体CMで2回にわたって重ねて被覆して形成した場合、ハウジング10と真空外囲器13との間の電気的抵抗値は、20MΩ以上となり、電気的な絶縁性を十分に確保できた。なお、このときに使用した水系冷却媒体の導電率は1〜2mS/mであった。
(第4実施形態)
次に、この発明の第4実施形態に係るX線装置について説明する。なお、第3実施形態と同一の構成については、同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。
図4に示すように、第3冷却路C3は、例えば第2実施形態と同様に、固定体23を直線的に貫通する貫通孔23aによって形成されている。固定体23は、中空の棒状体であって、その両端部が開放されている。貫通孔23aは、第3冷却路C3に水系冷却媒体を導入する導入口C31及び第3冷却路C3から水系冷却媒体を導出する導出口C32を有している。導入口C31は固定体23の一端部(ここでは陰極収納部134側の端部)に設けられている。導出口C32は固定体23の他端部(ここでは筒状ロータ24側の端部)に設けられている。
クーラーユニット27と導入口C21との間、及び、導出口C22と導入口C31との間は、それぞれ配管P1、及び、P2で連結されている。導出口C32は、第3冷却路C3に導入された不凍液をハウジング10の内部空間10bに導出する。ホースとハウジング10と間の接続部T1は、ハウジング10の内部空間10bからホースを介してクーラーユニット27に不凍液を導出する導出口として機能する。
つまり、ハウジング10の内部空間10bとクーラーユニット27との間(すなわち接続部T1及びT3の間)に不凍液の還流路が形成される。このため、回転陽極型X線管11を収納した内部空間10bは、水系冷却媒体である不凍液によって満たされている。
このように、配管P1、P2、第2冷却路C2、第3冷却路C3、及び、還流路を含め、不凍液の循環路が形成されている。なお、配管P1は、図示の都合からその一部がハウジング10の外側に示されているが、通常、いずれもハウジング10内に設けられる。
一方で、ステータ26は、第3実施形態と同様に、ハウジング10内において回転陽極型X線管11とともに収納されており、その少なくとも一部の表面に防錆被覆膜26aが形成(モールド)されている。これにより、ステータ26の周囲は、水系冷却媒体に接することがなく、電気絶縁性の低下を防止することが可能となる。
上述した構成のX線装置においては、導出口C22から導出された不凍液は、配管P2を介して導入口C31に導入された後、固定体23の内部において一方向(陰極収容部134側から筒状ロータ24側に向かう方向)に延在された貫通孔23a(第3冷却路C3)を通過する際に固定体23を冷却するように構成されている。
このような第4実施形態においても、第3実施形態と同様に、水系冷却媒体に接触する金属部品の少なくとも一部の表面は、被覆体CMによって被覆されている。第4実施形態においては、水系冷却媒体に接触する金属部品とは、第3実施形態と同様に循環路を構成するものであり、例えば循環ポンプ27a、熱交換器27b、配管P1〜P4、冷却路C1〜C3、接続部T1〜T4、ハウジング10の内面、真空外囲器13の表面、X線用出力窓10a、X線用出力窓13aなどであり、それぞれの少なくとも一部に被覆体が被覆されている。この被覆体CMは、第3実施形態と同様に、有機被覆膜や無機被覆膜で形成可能である。したがって、上述した第4実施形態に係るX線装置によれば、第3実施形態と同様の効果が得られる。
(第5実施形態)
次に、この発明の第5実施形態に係るX線装置について説明する。なお、第3実施形態と同一の構成については、同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。
図5に示すように、第5実施形態に係るX線装置は、基本的には、図3に示した第3実施形態と同様の構成であるが、ステータ26は、ハウジング10の外部に配置されている点で第3実施形態と相違する。このため、ステータ26は、水系冷却媒体と接触することがないため、電気絶縁性の低下を防止することが可能となる。また、第3実施形態のように、ステータ26の表面に防錆被覆膜を形成する必要がなく、コストを低減できるとともに、装置全体の小型化に有利である。なお、このような構成のステータ26は、冷却媒体による冷却ができないが、外気を利用して空冷することが可能である。
このような第5実施形態においても、第3実施形態と同様に、水系冷却媒体に接触する金属部品の少なくとも一部の表面は、被覆体CMによって被覆されている。第5実施形態においては、水系冷却媒体に接触する金属部品とは、第3実施形態と同様に循環路を構成するものであり、例えば循環ポンプ27a、熱交換器27b、配管P1〜P4、冷却路C1〜C3、接続部T1〜T4、ハウジング10の内面、真空外囲器13の表面、X線用出力窓10a、X線用出力窓13aなどであり、それぞれの少なくとも一部に被覆体が被覆されている。この被覆体CMは、第3実施形態と同様に、有機被覆膜や無機被覆膜で形成可能である。したがって、上述した第5実施形態に係るX線装置によれば、第3実施形態と同様の効果が得られる。
(第6実施形態)
次に、この発明の第6実施形態に係るX線装置について説明する。なお、第4実施形態と同一の構成については、同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。
図6に示すように、第6実施形態に係るX線装置は、基本的には、図4に示した第4実施形態と同様の構成であるが、ステータ26は、ハウジング10の外部に配置されている点で第4実施形態と相違する。このため、ステータ26は、水系冷却媒体と接触することがないため、電気絶縁性の低下を防止することが可能となる。また、第4実施形態のように、ステータ26の表面に防錆被覆膜を形成する必要がなく、コストを低減できるとともに、装置全体の小型化に有利である。なお、このような構成のステータ26は、冷却媒体による冷却ができないが、外気を利用して空冷することが可能である。
このような第6実施形態においても、第3実施形態と同様に、水系冷却媒体に接触する金属部品の少なくとも一部の表面は、被覆体CMによって被覆されている。第6実施形態においては、水系冷却媒体に接触する金属部品とは、第3実施形態と同様に循環路を構成するものであり、例えば循環ポンプ27a、熱交換器27b、配管P1〜P4、冷却路C1〜C3、接続部T1〜T4、ハウジング10の内面、真空外囲器13の表面、X線用出力窓10a、X線用出力窓13aなどであり、それぞれの少なくとも一部に被覆体が被覆されている。この被覆体CMは、第3実施形態と同様に、有機被覆膜や無機被覆膜で形成可能である。したがって、上述した第6実施形態に係るX線装置によれば、第3実施形態と同様の効果が得られる。
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
例えば、上述した第1及び第2実施形態においては、ハウジング内を満たす第1冷却媒体として絶縁油を利用し、循環炉を満たす第2冷却媒体として第1冷却媒体よりも熱伝達効率の高い不凍液を利用している。しかしながら、第1冷却媒体及び第2冷却媒体は、それぞれ絶縁油及び不凍液の組み合せに限られるものではなく、他の冷却媒体の組み合せを用いることもできる。
同様に、上述した第3乃至第6実施形態においては、ハウジング内及び循環炉を満たす冷却媒体として絶縁油よりも熱伝達効率の高い不凍液を利用している。しかしながら、これらの実施形態で適用可能な冷却媒体は、不凍液に限られるものではなく、他の冷却媒体を用いることもできる。
上述した第1乃至第6実施形態では、陽極ターゲットを回転可能に支持する回転支持機構に動圧式すべり軸受を用いている。しかしながら、この発明は、ボールベアリングを利用するころがり軸受や磁気軸受などを用いた場合にも適用できる。これらの軸受を使った場合も、ステータコイルと回転体の回転駆動部とのカップリングが悪かったり、超高速回転を行ったりする場合にはコイルの発熱が高くなる場合があり、上述した各実施形態と同様の構成とすることで、同様の効果が得られる。
また、クーラーユニットから供給される水系冷却媒体は、熱に対する耐久性が低い部位あるいは発熱量が大きな部位などの優先して冷却すべき部位から導入されることが望ましい。例えば、第3実施形態の変形例として、図7に示すように、クーラーユニット27と導入口C31との間、導出口C32と導入口C21との間、及び、導出口C22と導入口C11との間は、それぞれ配管P1、P2、及び、P3で連結されても良い。
導出口C12は、第1冷却路C1に導入された不凍液をハウジング10の内部空間10bに導出する。ホースとハウジング10と間の接続部T1は、ハウジング10の内部空間10bからホースを介してクーラーユニット27に不凍液を導出する導出口として機能する。つまり、ハウジング10の内部空間10bとクーラーユニット27との間(すなわち接続部T1及びT3の間)に不凍液の還流路が形成される。このため、回転陽極型X線管11を収納した内部空間10bは、水系冷却媒体である不凍液によって満たされている。このように、配管P1、P2、P3、第1冷却路C1、第2冷却路C2、第3冷却路C3、及び、還流路を含め、不凍液の循環路が形成されている。
この場合、クーラーユニット27の熱交換器27bから送出された不凍液は、配管P1を介して導入口C31に導入された後、固定体23の内部を往復するように設けられた空洞23a(第3冷却路C3)を通過する際に固定体23を冷却する。そして、導出口C32から導出された不凍液は、配管P2を介して導入口C21に導入された後、環状空間29(第2冷却路C2)を通過する際に反跳電子捕捉トラップ17を冷却する。そして、導出口C22から導出された不凍液は、配管P3を介して導入口C11に導入された後、円盤状空間28(第1冷却路C1)を通過する際に真空外囲器13の径大部131を冷却する。そして、導出口C12から導出された不凍液は、配管P4を介してクーラーユニット27に還流される。
このような構成により、優先して冷却すべき部位が効率的に放熱され、長期にわたって高い信頼性を確保することが可能なX線装置を提供することができる。なお、ここでは、第1実施形態の変形例についてのみ説明したが、他の各実施形態についても同様の構成が可能である。
以上説明したX線装置によれば、温度の高い部分を熱伝達効率の高い冷却媒体を用いて冷却している。これにより、良好な熱放出性能を実現することができる。その結果、熱の放出特性を向上することが可能であるとともに、長期にわたって高い信頼性を確保することが可能なX線装置を提供することができる。
この発明によれば、熱の放出特性を向上させることができ、しかも、長期にわたって信頼性の高いX線装置を提供することができる。

Claims (3)

  1. 回転可能な陽極ターゲット及び前記陽極ターゲットに対向して配置された陰極を真空外囲器内に収納した回転陽極型X線管と、
    前記陽極ターゲットを回転させるための誘導電磁界を発生するステータと、
    少なくとも前記回転陽極型X線管を収納保持するハウジングと、
    前記回転陽極型X線管の少なくとも一部に近接して設けられ、水系冷却媒体が循環する循環路と、
    前記循環路の途中に設けられ前記水系冷却媒体を強制駆送する循環ポンプ、及び、前記水系冷却媒体の熱を放出させるラジエータを有するクーラーユニットと、
    を具備したX線装置であって、
    前記循環路を構成する金属部品は、前記ハウジングの内面を含み、
    前記ハウジングの内面は、有機被覆膜で形成された被覆体によって被覆され
    前記ハウジングは、鉛によって形成された第1層と、前記第1層の外側を覆う第2層との2重構造であり、前記第1層の内面及び外面は、前記被覆体によって被覆されたことを特徴とするX線装置。
  2. 前記被覆体は、下地塗装を含むことを特徴とする請求項1に記載のX線装置。
  3. 前記有機被覆膜は、エポキシ系樹脂、タールエポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリウレタン系樹脂の中から選ばれた樹脂またはそれを主成分とする混合樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のX線装置。
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