本発明は、糖尿病および関連障害、例えば症候群X、耐糖能障害(impaired glucose tolerance)、空腹時糖障害(impaired fasting glucose)、および高インスリン血症;肥満症;アテローム硬化性疾患、脂質不足症、および関連障害、例えば高トリグリセリド血症、低HDLコレステロール、および高コレステロール血症;心臓血管疾患;並びに脳血管疾患の処置において有用な化合物に関する。
発明の記述
本発明は、式(Ia)および式(Ib)
[式中、
R1 は H, C1-C6 アルキル, または ベンジルであり、
R2は H または C1-C6 アルキルであり、
R3はH または C1-C4 アルキルであり、
R4はH, C1-C4 アルキル,またはC1-C4 アシルであり、
Y は O または NR5であり、
R5は H または場合によりC3-C6 シクロアルキルで置換されていてもよい C1-C6 アルキルであり、
n は 2, 3, または 4であり、
Ar はフェニルおよび3個までのN原子を含有する6-員のヘテロアリール環から選択される環基であり、
該Ar は場合によりいずれかの利用可能な位置において1〜5個の独立して選択されるR6 基により置換されていてもよく且つ場合により5- もしくは 6-員の飽和炭素環式環、5- もしくは 6-員の不飽和炭素環式環、またはN, O, および Sから選択される3個までの追加へテロ原子を含有する5- もしくは 6-員の複素環式環に縮合されていてもよく、ここで該縮合環は場合によりいずれかの利用可能な位置において1〜4個の独立して選択されるR7 基により置換されていてもよく、
R6 は基
・ OH,
・ SH,
・ ハロ,
・ CN,
・ NO2,
・ C(=O)OH,
・ C(=O)-OC1-C6 アルキル,
・ C(=O)-OC3-C6 シクロアルキル,
・ NR8R9,
・ C(=O)NR8R9,
・ C(=S)NR8R9,
・ 場合によりハロ, OH, NR8R9, または C1-C6 アルコキシで置換されていてもよいC1-C6 アルキル,
・ C1-C6 ハロアルキル,
・ C1-C6 アルコキシ,
・ C1-C6 チオアルキル,
・ C2-C6 アルケニル,
・ C1-C6 ハロアルコキシ,
・ C3-C6 シクロアルキル,
・ C3-C6 シクロアルコキシ,
・ 場合によりフェニル環上でハロ, C1-C6 アルキル, または C1-C6 アルコキシで置換されていてもよいフェノキシ, 並びに
・ 場合により5- もしくは 6-員の飽和または部分的不飽和の炭素環式環または、N, O, および S から選択される1-3 個のへテロ原子を含有する5- もしくは 6-員の飽和または部分的不飽和の複素環式環に縮合されていてもよいフェニル、および
場合により5- もしくは 6-員の飽和または部分的不飽和の炭素環式環または、N, O, および S から選択される1-3 個のへテロ原子を含有する5- もしくは 6-員の飽和または部分的不飽和の複素環式環に縮合されていてもよいN, O, または Sから選択される4個までのヘテロ原子を含有する5- もしくは 6-員の複素環式環
よりなる群から選択される単環式または二環式環基
から選択され、
該単環式または二環式環基は場合により5個までの下記の基
・ ハロ,
・ ヒドロキシ,
・ オキソ,
・ CN,
・ 場合によりハロ, OH, NR8R9, または C1-C6 アルコキシで置換されていてもよいC1-C6 アルキル,
・ C1-C6 ハロアルキル,
・ C1-C6 アルコキシ,
・ C1-C6 チオアルキル
・ C1-C6 ハロアルコキシ,
・ C3-C6 シクロアルキル,
・ C3-C6 シクロアルコキシ,
・ C1-C6 アシル,
・ C(=O)OH,
・ CH2C(=O)OH,
・ NR8R9
・ C(=O)NR8R9,
・ C(=O)OC1-C6 アルキル, および
・ C(=O)OC3-C6 シクロアルキル
で置換されていてもよく、
R7 は基
・ オキソ,
・ ヒドロキシ,
・ ハロ,
・ CN,
・ NR8R9,
・ 場合によりOH, NR8R9, または C1-C6 アルコキシで置換されていてもよいC1-C6 アルキル,
・ C1-C6 ハロアルキル,
・ C1-C6 アルコキシ,
・ C1-C6 チオアルキル,
・ C1-C6 ハロアルコキシ,
・ C3-C6 シクロアルキル, および
・ C3-C6 シクロアルコキシ
から選択され、
R8 および R9 は独立して
・ H,
・ 場合によりC3-C6 シクロアルキルで置換されていてもよいC1-C6 アルキル,
・ C1-C6 アシル,
・ 場合によりハロ, C1-C6 アルコキシ, (C1-C6)アルキル, CN, NH2, N[(C1-C3)アルキル]2, NO2, または CF3で置換されていてもよいベンジル,
・ C3-C6 シクロアルキル, および
・ 場合によりハロ, C1-C6 アルコキシ, (C1-C6)アルキル, CN, N[(C1-C3)アルキル]2, NO2, または CF3で置換されていてもよいフェニル
から選択され、
或いは
R8および R9はそれらが結合する窒素原子と一緒になって、場合によりNR5 または O によ
り中断されていてもよい5- もしくは 6-員の複素環式環を形成する]
のインドール酢酸誘導体またはそれらの薬理学的に許容可能なエステル類および塩類を提供する。
定義
以上で同定された用語は下記の意味を全体にわたり有する:
用語「ハロ」はF, Cl, Br,またはIを意味する。
用語「C1-C3 アルキル」、「C1-C4 アルキル」、および「C1-C6 アルキル」は、それぞれ炭素数1〜約3の、1〜約4の、または1〜約6の直鎖状もしくは分枝鎖状の飽和炭化水素炭素連鎖を意味する。そのような基の例はメチル、エチル、イソプロピル、sec−ブチル、2−メチルペンチル、n−ヘキシルなどを包含するが、それらに限定されない。
用語「C2-C6 アルケニル」は、炭素数2〜約6の直鎖状もしくは分枝鎖状の不飽和炭化水素炭素連鎖を意味する。そのような基の例はビニル、アリル、イソプロペニル、2−ブテニル、3−エチル−2−ブテニル、4−ヘキセニルなどを包含するが、それらに限定されない。
用語「C1-C6 ハロアルキル」は、1〜3個のハロゲン原子によりまたはペルフルオロ水準までの弗素により置換されたC1-C6 アルキル基を意味する。そのような基の例はトリフルオロメチル、テトラフルオロエチル、1,2−ジクロロプロピル、5−ブロモペンチル、5−ヨードヘキシルなどを包含するが、それらに限定されない。
用語「C3-C6 シクロアルキル」は、炭素数3〜約6の飽和炭素環式環系を意味する。そのような基の例はシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどを包含するが、それらに限定されない。
用語「C1-C4 アシル」および「C1-C6アシル」は、それぞれ炭素数約1〜約4または約1〜約6の線状もしくは分枝鎖状の飽和炭素基を意味し、該炭素基はC=O基のC原子を通して芯分子に結合される。そのような基の例はアセチル、プロピオニル、n−ブタノイル、2−メチルペンタントイルなどを包含するが、それらに限定されない。
用語「C1-C6 アルコキシ」は、炭素数1〜約6の線状もしくは分枝鎖状の炭素基を意味し、該炭素基はO原子に結合される。O原子は分子の残部に対するアルコキシ置換基の結合点である。そのような基はメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシなどを包含するが、それらに限定されない。
用語「C1-C6 チオアルキル」は、炭素数1〜約6の線状もしくは分枝鎖状の飽和炭素基を意味し、該炭素基はS原子に結合される。S原子は分子の残部に対するチオアルキル置換基の結合点である。そのような基はメチルチオ、プロピルチオ、ヘキシルチオなどを包含するが、それらに限定されない。
用語「C1-C6 ハロアルコキシ」は、C上でさらに1〜3個のハロゲン原子によりまたはペルフルオロ水準までの弗素によりさらに置換されたC1-C6アルコキシ基を意味する。
用語「C3-C6 シクロアルコキシ」は、O原子に結合されたC3-C6 シクロアルキル基を意味する。O原子はシクロアルコキシ基と分子の残部との結合点である。
用語「フェノキシ」は、O原子に結合されたフェニル基を意味する。O原子は分子の残部に対するフェノキシ基の結合点である。
用語「6-員のヘテロアリール環」は、1〜5個の炭素原子および指定された数までのN 原子を含有する6-員の単環式へテロ芳香族環基を意味する。6-員のヘテロアリール環の例はピリジル、ピリミジル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニルなどを包含するが、それらに限定されない。
用語「5-もしくは6-員の複素環式環」は、1〜5個の炭素原子および指定された数までのN, OおよびS原子を含有する5-もしくは6-員環を意味し、そして芳香族性であっても、部分的に飽和されても、または完全に飽和されてもよい。
5-もしくは6-員の複素環式環が置換基として分子の残部に結合される場合には、それは基となる。5-もしくは6-員のヘテロアリール環基は、フリル、ピロリル、チエニル、ピラゾリル、イソキサゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニルなどを包含するが、それらに限定されない。部分的不飽和の5-もしくは6-員の複素環式環基の例はジヒドロピラニル、ピロリニル、ピラゾリニル、イミダゾリニル、ジヒドロフリルなどを包含するが、それらに限定されない。飽和の5-もしくは6-員の複素環式環基の例はピロリジニル、テトラヒドロピリジル、ピペリジニル、モルホリニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロチエニル、ピペラジニルなどを包含するが、それらに限定されない。基の結合点は分子の残部に対するいずれかの利用可能な環のCまたはN原子からでありうる。
5-もしくは6-員の複素環式環が分子の残部に含有される別の環に縮合される場合には、それは二環式環を形成する。そのような5-もしくは6-員の複素環式縮合環の例はピロロ、フロ、ピリド、ピペリド、チエノなどを包含するが、それらに限定されない。縮合点は複素環式環および親分子のいずれかの利用可能な面にある。
式(Ia)および(Ib)の例は以下に記載される製造実施例中および表1中に見ることができる。実施例に記載される化合物は本発明の代表例であることが意図され、そして本発明の範囲は実施例の範囲により限定されないことは理解されよう。当業者は、開示された構造、物質、組成物および方法に対する変更を行って本発明を実施できることを認識するであろうし、そしてそのような変更は本発明の範囲内であるとみなされる。
式(Ia)または(Ib) の化合物の塩は、化合物の最終的単離および精製中にその場でまたは精製された化合物をその遊離塩基の形態で適当な有機もしくは無機酸と別個に反応させそしてそのようにして生成した塩を単離することにより製造できる。同様に、式(Ia)または(Ib)化合物がカルボン酸部分を含有する(例えば、R1= CH2CO2H)場合には、式(Ia)または(Ib)の該化合物の塩はそれを適当な無機もしくは有機塩基と別個に反応させそしてそのようにして生成した塩を単離することにより製造できる。用語「製薬学的に許容可能な塩」は、本発明の化合物の比較的無毒の無機または有機酸付加塩をさす(例えば、Berge, et al., J. Pharm. Sci. 66:1-19, 1977参照)。
式(Ia)および(Ib)の化合物の代表的な塩は、例えば、無機もしくは有機酸または塩基から当該技術で既知である手段により生成される一般的な無毒塩および第四級アンモニウム塩を包含する。例えば、そのような酸付加塩は酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、硫酸水素塩、酪酸塩、クエン酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、珪皮酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロ燐酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、イタコン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、琥珀酸塩、スルホン酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩、ウンデカン酸塩などを包含する。
塩基塩は、例えば、アルカリ金属塩、例えばカリウムおよびナトリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えばカルシウムおよびマグネシウム塩、並びに有機塩基、例えばジシクロヘキシルアミンおよびN-メチル-D-グルカミン、とのアンモニウム塩を包含する。さらに、共役塩基中の塩基性窒素含有基を例えば低級アルキルハライド、例えばメチル、エチル、プロピル、およびブチルクロリド、ブロミドおよびヨーダイド;硫酸ジメチル、ジエチル、およびジブチルのような硫酸ジアルキルエステル;並びに硫酸ジアミルエステル、長鎖ハライド、例えばデシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリルクロリド、ブロミドおよびヨーダイド;ベンジルおよびフェネチルブロミドのようなアラルキルハライドの如き薬剤を用いて第四級化することができる。
本発明における式(Ia)および(Ib)のエステルは、無毒の製薬学的に許容可能なエステル、例えばアルキルエステル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、またはペンチルエステルである。別のエステル、例えば、メチルエステルまたはフェニル-C1-C5アルキルを使用することができる。式(Ia)または(Ib)の化合物は、適当な無水物、カルボン酸、または酸クロリドを式(Ia)または(Ib)の化合物のアルコール基と反応させることを含む種々の従来工程によりエステル化することができる。適当な無水物を塩基、例えば1,8-ビス[ジメチルアミノ]ナフタレンまたはN,N-ジメチルアミノピリジン、の存在下でアルコールと反応させてアシル化を促進させることができる。適当なカルボン酸を脱水剤、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド、1-[3-ジメチルアミノプロピル]-3-エチルカルボジイミド、または水の除去により反応を行うために使用される他の水溶性脱水剤、および場合により、アシル化触媒の存在下でアルコールと反応させることができる。エステル化は適当なカルボン酸を使用して無水トリフルオロ酢酸および場合によりピリジンの存在下で、またはN,N-カルボニルジイミダゾールとピリジンの存在下で反応させることができる。酸クロリドとアルコールとの反応はアシル化触媒、例えば4-DMAPまたはピリジンを用いて行うことができる。
当業者はアルコールのエステル化のこれらおよび他の方法を成功裡に実施する方法を容易に認識しうる。
さらに、式(Ia)または(Ib)の化合物上の敏感性または反応性基をエステルを生成するための上記方法のいずれかの間に保護しそして脱保護する必要があるかもしれない。保護基は一般的に当該業界で既知である従来方法により加えそして除去しうる(例えば、T. W. Greene and P.G.M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis; Wiley: New York, (1999)参照)。
式(Ia)および(Ib)の化合物は、所望する種々の置換基の位置および性質によって、1個もしくはそれ以上の非対称性中心を含有しうる。非対称性炭素原子は(R)または(S) 立体配置に存在しうる。好ましい異性体は、より大きい所望する生物学的活性を有する式(Ia)または(Ib)の化合物を製造する絶対立体配置を有するものである。ある種の場合には、非対称性は特定結合、例えば、指定された化合物の2個の芳香族環を結合する中心結合、に関して制限された回転のために存在しうる。
環上の置換基はシスまたはトランス形態のいずれかで存在することができ、そして二重結合上の置換基はZまたはE形態のいずれかで存在することができる。
非対称性中心の性質によりまたは上記の如き制限された回転により全ての異性体異性体(エナンチオマーおよびジアステレオマー)は、分離された、純粋なもしくは部分的に精製された異性体またはそれらのラセミ体混合物として、本発明の範囲内に包括されることが意図される。該異性体の精製および該異性体混合物の分離は当該技術で既知である標準的技術により行うことができる。
本発明の化合物の製造において使用される特定の方法は、所望される具体的化合物に依存する。例えば具体的X部分および分子上の種々の位置における可能な具体的置換基の選択の如き因子が全て本発明の具体的化合物の製造において行われる工程において役割を演ずる。因子は当業者により容易に認識されるであろう。
一般に、本発明で使用される化合物は当該業者で既知である標準的技術により、それと同様な既知の方法により、および/またはここに記載されている方法により、商業的に入手可能であるかまたは従来の一般的な化学的方法に従い製造可能である出発物質を用いて、製造することができる。以下の製造方法は本発明の化合物の合成において読者を助けるために表示される。
一般的製造方法
式(Ia)および(Ib)の化合物は、以下のスキームに概略記載されている一般的方法により製造することができる。具体的に別に定義されない限り、R1〜R9, Y, n,およびArは式(Ia)および(Ib)の化合物に関して以上で記載された意味を有する。
スキーム1では、例えば、式 (Ia)の化合物は示されている2つの工程のいずれかにより製造することができる。方法Aでは、式(II)のヒドロキシまたはアミノ化合物を、場合により塩基の存在下で、式(III)の置換されたアルキレンと反応させて、式(IV)の中間体を与える。この化合物を次に、場合により塩基の存在下で、式(V)の5-ヒドロキシインドールと反応させて、式(Ia)の本発明の化合物を与える。
或いは、方法Bに示されているように、場合による塩基の存在下における、式(VI)の化合物と式(VII)の化合物との反応が式(VIII)の中間体を与える。これをミツノブ(Mitsunobu)条件(例えば、DEAD, TPP)下で式(V)の5-ヒドロキシインドールと反応させて、式(Ia)の化合物を与える。
同様な方式で、式(Ib)はスキーム2に示されている同様な工程により製造することができる。方法Aでは、上記の式(IV)の中間体を例えば炭酸セシウムの如き塩基の存在下で式(IX)の6-ヒドロキシインドールと反応させて、式(Ib)の化合物を与える。
或いは、上記の通りにして製造された式(VIII)の化合物をミツノブ条件(例えば、DEAD, TPP)下で式(V)の5-ヒドロキシインドールと反応させて、式(Ib)の化合物を与える。
市販されていない中間体は、当該技術で既知である方法またはそれと同様な方法により製造することができる。例えば、式(V)の5-ヒドロキシインドール中間体は一般的にはスキーム3に示されている通りにして製造される。保護されたヒドロキシインドールを強塩基、例えばアルキルマグネシウムハライド、と反応させ、その後に式(XI) [式中、halはI, Br,またはClである]のアルキルハライドと反応させて、式(XII)の3-アルキル置換されたインドールを与える。塩基の存在下における式(XIII)の化合物を用いる(XII)のN-アルキル化が式(XIV)の化合物を与える。(XIV)の脱保護が式(V)の化合物を与える。所望するなら、R1がC1-C6 アルキルである式(V)の化合物を対応する式 (XV) [R1がHである(V)]の化合物に加水分解することができる。
式(IX)の中間体6-ヒドロキシインドールは一般的にスキーム4に示された通りにして製造される。式(XVI)のメトキシアニリンをフリーデル−クラフツ条件下でアシル化して、処理時に、式(XVII)のクロロアセトフェノンを与える。塩基の存在下における式(XVIII)の試薬、例えば硫酸ジメチル、を用いる式 (XVII)のアミン基のアルキル化が、 式(XIX)の中間体を与える。塩基、例えば水素化ナトリウム、を用いる(XIX)の閉環が、式(XX)のインドリノンを与える。(XX)と式(XXI)のワッズウォース−エモンズ(Wadsworth-Emmons)試薬との反応が、式(XXII)のインドール酢酸誘導体を与える。標準的方法(例えば, BBr3)による(XXII)の脱メチル化が、所望する式(IX)の6-ヒドロキシインドール中間体を与える。所望するなら、R1がC1-C6アルキルである式 (IX)の加水分解を標準的条件下で行って、式(XXIII) [R1がHである式(IX)]の対応するカルボン酸化合物を与えることができる。
Arがフェニルであり、YがOであり、そしてR6がチアゾリル環である式(II)の中間体の製造は、引用することにより本発明の内容となるPCT/US03/40842に記載されており、そしてスキーム5および6にさらに示されている。スキーム5では、式(XXIV)のシアノフェノールを連続的にH2Sおよび適当に置換されたケトン、典型的には式(XXV)のアルファ−ハロケトンと反応させて、式(XXVI) [Arがフェニルであり、YがOであり、そして1個のR6が場合により置換されていてもよいチアゾリル基である(II)]のフェノールを与える。
同様に、スキーム6では、Arがフェニルであり、YがOであり、そして1個のR6基が場合により置換されていてもよいオキサゾール基である式(II)の化合物はスキーム6に示されている通りにして式(XXIV)のシアノフェノールから出発しても製造される。(XXIV)の塩基性ペルオキシド加水分解が式(XXVII)のアミドを与え、式(XXV)のケトンとの反応が所望する式 (XXVIII) [Arがフェニルであり、YがOであり、そして1個のR6が場合により置換されていてもよいオキサゾリル基である(II)]の中間体を与える。
スキーム5および6に記載された化学工程は、適当に置換された式(Ia)および(Ib)の化合物、すなわちR6置換基の1個がシアノである式(Ia)または(Ib)、に対して行うこともできる。そのような変換の一例がスキーム7に示されている。式(XXIX) [R6置換基がシアノである(Ia)] の化合物をH2S、式(XXV)のケトンを用いるその後の処理、および塩基性加水分解にかけて、式(XXX)[R6が場合により置換されていてもよいチアゾリル基でありそしてR1がHである(Ia)]の化合物を与える。
R6が単環式または二環式環基である式(Ia)および(Ib)の化合物の製造はぞれぞれR6がハロである式(Ia)および(Ib)の化合物から製造することができる。一例がスキーム8に示されており、ここで式(XXXI) [R6がClである(Ia)]の化合物をスズキ(Suzuki)条件[塩基およびPd触媒、例えばPdCl2(dppf)]下でボロン酸またはボロン酸エステルと反応させて、加水分解後に、式(XXXIII) [R6が場合により置換されていてもよい単環式または二環式環基でありそしてR1がH である(Ib)]の化合物を与える。
以上のスキームを単独でまたは組み合わせて、そして当該技術で既知である方法を用いることにより、本発明の化合物を製造することができる。以下の実験実施例はここに記載された本発明を説明するために表示されるが、本発明の範囲を何らかの方法で限定しようとすべきではない。
実験方法
空気および水分敏感性液体および溶液を注射器またはカニューラを用いて移し、そして反応溶液にゴム栓を通して導入した。商業用等級試薬および溶媒をさらなる精製なしに使用した。用語「減圧下で濃縮」は、約15 mmのHgにおけるブッチ(Buchi)回転蒸発器の使用をさす。全ての温度は摂氏目盛り(℃)に補正されて報告される。薄層クロマトグラフィー(TLC)はEMサイエンスの予備コーティングされたガラス−バックドシリカゲル60 A F-254 250μm板の上で行われた。カラムクロマトグラフィー(フラッシュクロマトグラフィー)は32-63ミクロン, 60 A,シリカゲル・プレ−パックド・カートリッジを用いてバイオタージェ(Biotage)システム上で行われた。分取逆相HPLCクロマトグラフィーを用いる精製はギブソン(Gilson) 215システムおよびYMC Pro-C18 AS-342 (150 x 20 mm I.D.)カラムを用いて行われた。典型的には、使用された移動相はH2O (A)およびMeCN (B)の混合物であった。水を0.1% TFAと混合することもできまたは混合しないこともできた。典型的な勾配は以下のものであった:
断らない限り、キラル分析HPLC実験は2つの下記の方法の1つを用いてバリアン・プロ・スター(Varian Pro Star)1200を用いて行われた:
A: カラム: キラセル(Chiracel)AD, 4.6(I.D.) x 250 mm
移動相: A: ヘキサン中0.1% TFA; B: i-PrOH中0.1% TFA;
イソクラティク: 95%A (5%B), 20 min.
流速: 1.5 mL/min
検出器(UV): 284 nm
B: カラム: キラセルAD, 4.6(I.D.) x 250 mm
移動相: A: ヘキサン中0.1% TFA; B: i-PrOH中0.1% TFA;
イソクラティク: 95%A (5%B), 25 min.
流速: 1.0 mL/min
検出器(UV): 284 nm
電子衝撃質量スペクトル(EI-MSまたはGC-MS)は、J & W DB-5カラム(0.25μMコーティング;30m x 0.25mm)を有するヒューレット・パッカード(Hewlett Packard)5890ガスクロマトグラフを装備したヒューレット・パッカード5989A質量分光計を用いて得られた。イオン原料は250℃に保たれそしてスペクトルは50-800 amu から一回の走査当たり2 secにおいて走査させた。高圧液体クロマトグラフィー−電子噴霧質量スペクトル(LC-MS)は四要素ポンプ、254 nm に設定された可変波長検出器、YMC pro C-18 カラム(2 x 23 mm, 120A)、およびフィニガン(Finnigan)LCQイオン捕獲質量分光計を装備したヒューレット・パッカード 1100 HPLCを電子噴霧イオン化と共に用いて得られた。スペクトルは120-1200 amu から原料中のイオンの数に応じた可変的なイオン時間を用いて走査させた。溶離剤は、A:0.02% TFAを含む水中2%アセトニトリル、およびB:0.018% TFAを含むアセトニトリル中2%水であった。3.5分間にわたる1.0mL/minの流速での10%から95%への勾配溶離が0.5分間の初期保持および0.5分間の95%Bにおける最終保持と共に使用された。合計操作時間は6.5分間であった。同定データ中のコンシステンシーに関しては、保持時間(RT)は254 nmに設定されたUV-Vis検出器により検出されたピークの頂点における分間で報告される。
一般的な一次元NMR分光法は300または400 MHzバリアン・マーキュリー−プラス分光計(Varian Mercury-plus spectrometers)上で行われた。試料をケンブリッジ・アイソトープ・ラブス(Cambridge Isotope Labs)から得られる重水化溶媒の中に溶解し、そして5 mm ID ウィルマド(Wilmad) NMR管に移した。スペクトルは293 Kで得られた。化学シフトはppm目盛りで報告されそして適当な残存溶媒信号、例えば1H NMRスペクトルに関してはDMSO-d6に対する2.49 ppm, CD3CNに対する1.93 ppm, CD3ODに対する3.30 ppm, CD2Cl2に対する5.32 ppm,およびCDCl3に対する7.26 ppm,並びに13C NMRスペクトルに関してはDMSO-d6に対する39.5 ppm, CD3CNに対する1.3 ppm, CD3ODに対する49.0 ppm, CD2C l2に対する53.8 ppm,およびCDCl3に対する77.0 ppm、と対比した。一般的な製造方法は、反応スキームにそして以下の具体的な製造実施例により説明される。
略語および頭文字語
以下の略語が開示中で使用される場合には、それらは以下の意味を有する:
製造実施例
段階 1: C-アルキル化
実施例 1: 5-(ベンジルオキシ)-3-メチル-1H-インドールの製造
氷浴で予め冷却された5-ベンジルオキシインドール(19.8 g, 88.68 mmol)のTHF (200 mL)中溶液に、臭化エチルマグネシウム(44.3 mL, 133.02 mmol)のジエチルエーテル中3.0 M溶液を加えた。氷浴を除去し、そして生じた混合物を徐々にrtに5 hにわたり暖めた。反応混合物を0℃に冷却し、そしてヨードメタン(37.8 g, 266.04 mmol)を加えた。混合物をrtに暖めそして12 hにわたり撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(50 mL)の添加により反応混合物を反応停止した。反応混合物をジエチルエーテル(150 mL)で希釈し、そして次に水および食塩水溶液で連続的に洗浄した。一緒にした有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして次に回転蒸発により濃縮して、暗褐色固体を与えた。粗製混合物をシリカゲル(95:5 ヘキサン: ジクロロメタン)上で精製して、標記化合物 (12.6 g, 60%)を褐色固体状で与えた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.79 (br s, 1H), 7.50 (d, 2H), 7.45 (m, 3H), 7.32 (s, 1H), 7.11 (d, 1H), 6.95 (m, 2H), 5.13 (s, 2H), 2.31 (s, 3H)。
実施例 2: 5-(ベンジルオキシ)-3-エチル-1H-インドールの製造
標記化合物を実施例1に記載された方法に従い、ヨードメタンをヨードエタンで置換して製造した。1H NMR (CDCl3) δ 7.79 (br s, 1H), 7.59 (d, 2H), 7.42 (m, 3H), 7.24 (m, 2H), 7.04 (d, 1H), 6.95 (m, 1H), 5.21 (s, 2H), 2.83 (q, 2H), 1.42 (t, 3H)。
段階 2: N-アルキル化
実施例 3: 2-(5-ベンジルオキシ-インドール-1-イル)-プロピオン酸
メチルエステルの製造
5-ベンジルオキシインドール(13.5 g, 60.46 mmol)のDMF(300 mL)中溶液に水素化ナトリウム(鉱油中60%分散液, 3.63 g, 90.7 mmol)を加えた。生じた懸濁液をrtにおいて1 hにわたり撹拌し、その後に2-ブロモプロピオン酸メチル(11.1 g, 66.51 mmol)を加えた。生じた懸濁液をrtにおいて6 hにわたり撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(25 mL)を用いて反応混合物を反応停止し、そして200 mLのEtOAcで希釈した。有機層を水で3回洗浄した。水層を再びEtOAcで抽出した。一緒にした有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして回転蒸発により濃縮した。生じた褐色油をシリカゲル(EtOAc/ヘキサン 1:1)上で精製して、標記化合物(15.3 g, 82%)を褐色油状で与えた。LC/MS m/z 310 (M+H)+, RT 4.04 min。 1H NMR (400 MHz, アセトン-d6) δ 7.57 (d, 2H), 7.23-7.41 (m, 5H), 7.19 (d, 1H), 6.84 (d, 1H), 6.40 (d, 1H), 5.37 (q, 1H), 5.17 (s, 2H), 3.66 (s, 3H), 1.79 (d, 3H)。
実施例 4: (R)-2-(5-ベンジルオキシ-インドール-1-イル)-プロピオン酸の製造
5-ベンジルオキシインドール(105.29 g, 0.448 mol)およびKOH(88.72 g, 1.344mol)のDMSO(640.0 mL)中懸濁液を〜120℃に加熱しそして25分間にわたり撹拌した。生じた濃い着色された溶液をrtにそして次に氷/水浴中で15-18℃に冷却した。温度を35℃以下に保ちながら、この混合物に(S)-ブロモプロピオン酸(46.47 mL, 0.515 mol)を10分間にわたり加えた。生じた反応混合物を〜30℃において1.5 hにわたり撹拌した。反応は逆相HPLCにより監視された。完了時に、反応混合物を氷/水(1.2 L)中に注ぐことにより反応停止した。生じた混合物を酢酸エチル(2 x 500 mL, 1 x 250 mL)で抽出した。一緒にした有機層を水(3 x 500 mL)、食塩水(350 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして濃縮乾固して、135 gの粗製生成物を与え、それは〜80%のeeを有していることが見いだされた。この混合物をシリカゲルクロマトグラフィーによりジクロロメタンないし8% MeOH/ ジクロロメタンの勾配を用いて精製して、10%の(S)-エナンチオマーを含有する115 gの(R)-2-(5-ベンジルオキシ-インドール-1-イル)-プロピオン酸を与えた。
下記の工程を行うことにより、この混合物をさらに富裕化して(R) エナンチオマーをより高い光学純度で与えた:
混合物をジクロロメタン/ヘキサン(294/294 mL)中に溶解しそしてrtにおいて2日間にわたり撹拌した。生じたラセミ体固体混合物を濾過により除去した。濾液は所望するエナンチオマー (90% ee)を含有していた。濾液を(〜35℃において)濃縮乾固して、91 gの所望する生成物を与えた。上記の沈殿工程をジクロロメタン/ヘキサン(273/575 mL)を用いて繰り返した。濾過およびジクロロメタン/ヘキサン(30 mL)を用いる洗浄後に、一緒にした濾液を濃縮して、82.9 gの所望する生成物(95% ee)を与えた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.43 (d, 2H), 7.38 (m, 3H), 7.30 (m, 2H), 7.13 (s, 1H), 6.82 (d, 1H), 6.38 (s, 1H), 5.25 (q, 1H), 5.08 (s, 2H), 1.70 (d, 3H); LC/MS (+esi) m/z 296.1 (M+H)+, RT 3.06 min。
インドールプロピオン酸に関するキラルHPLC条件: カラム: キラセルAD, 4.6 (I.D.) x 250 mm;移動相: A: ヘキサン中0.1% TFA; B: IPA中0.1% TFA; 勾配: 21 minで90-65% A (10-35% B); 流速:1.0 mL/min; 検出器 (UV): 284 nm; 所望するエナンチオマーの保持時間: 13.09 min。
逆相HPLC条件: カラム: YMC-Pack ProC18 (AS-300), 50 x 4.6 mm (I.D.), S-5 mm, 12 nm (No. 040506614);移動相: A: 水中0.1% TFA; B: アセトニトリル中0.1% TFA; 勾配: 7 minで90-5% A (10-95% B); 流速: 4.0 mL/min; 検出器 (UV): 220 nm. 標記化合物の保持時間: 3.53 min。
標的化合物の絶対的立体異性体配置をそのR-α-メチルベンジルアミン塩の単晶X-線分析により測定した。
実施例 5: [5-(ベンジルオキシ)-1H-インドール-1-イル]酢酸メチルエステルの製造
5-ベンジルオキシインドール(1.67 g, 7.489 mmol)のDMF(50 mL)中溶液に水素化ナトリウム(鉱油中60%分散液, 389 mg, 9.735 mmol)を加えた。生じた懸濁液をrtにおいて1 hにわたり撹拌し、その時点でブロモ酢酸メチル(1.26 g, 8.238mmol)を加えた。生じた溶液をrtにおいて4.5 hにわたり撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(25 mL)を用いて反応を停止し、そしてEtOAc(50 mL)で希釈した。有機層を水で3回洗浄した。水層を再びEtOAcで抽出し、そして一緒にした有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして回転蒸発により濃縮した。生じた褐色油をシリカゲル(ヘキサン/EtOAc 1:1)上で精製して、標記化合物(1.64 g, 74%)を褐色油状で与えた。LC/MS m/z 296 (M+H)+, RT 3.21 min; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.35-7.37 (m, 2H), 7.23-7.30 (m, 3H), 7.02-7.08 (m, 2H), 6.95 (d, 1H), 6.87 (dd, 1H), 6.37 (dd, 1H), 5.01 (s, 2H), 4.72 (s, 2H), 3.64 (s, 3H)。
実施例 6: 2-(5-ベンジルオキシ-3-メチル-インドール-1-イル)-プロピオン酸
メチルエステルの製造
この化合物は実施例 5に概略記載された方法に従い、実施例 1 に記載された化合物および2-ブロモプロピオン酸エステルを出発物質として用いて製造された。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.55 (m, 2H), 7.46 (m, 3H), 7.24 (d, 1H), 7.19 (d, 1H), 7.08 (s, 1H), 7.03 (dd, 1H), 5.20 (s, 2H), 5.16 (1, 1H), 3.75 (s, 3H), 2.40 (s, 3H), 1.84 (d, 3H)。
段階 3: フェノールの脱保護
実施例 7: 2-(5-ヒドロキシ-インドール-1-イル)-プロピオン酸メチルエステルの製造
2-(5-ベンジルオキシ-インドール-1-イル)-プロピオン酸メチルエステル(実施例 3, 20.0 g, 64.7 mmol)の無水エタノール(150 mL)中溶液にエタノー(50 mL)中に懸濁させたPd(OH)2 (2.0 g, 10 wt %)を加えた。蟻酸アンモニウム(8.1 g, 129.3 mmol)を加え、そして生じた混合物を60℃に4 hにわたり加熱した。反応混合物をrtに冷却しそしてパラジウムをシリカゲルの栓を通して濾過した。濾液を濃縮して、淡黄色の油を与え、それを次の段階でさらなる精製なしに使用した(13 g, 92%)。LC/MS m/z 220 (M+H)+, RT 8.01 min; 1H NMR (400 MHz, アセトン-d6) δ 7.78 (br s, 1H), 7.28 (d, 1H), 7.20 (d, 1H), 6.97 (d, 1H), 6.77 (dd, 1H), 6.36 (d, 1H), 5.23 (q, 1H), 3.62 (s, 3H), 1.78 (d, 3H)。
実施例 8: (R)-2-(5-ヒドロキシ-インドール-1-イル)-プロピオン酸メチル
エステルの製造
(R)-2-(5-ベンジルオキシ-インドール-1-イル)-プロピオン酸(実施例 4, 18.0 g, 0.061 mol)、炭酸水素ナトリウム(15.36 g, 0.183 mol)、およびヨードメタン(11.40 mL, 0.183 mol)のDMF (164 mL)中懸濁液をrtにおいて20 hにわたり撹拌した。反応は逆相HPLCにより監視された。完了時に、氷/水(300 mL)中に注ぐことにより反応を停止し、引き続き酢酸エチル(2 x 150 mL)で抽出した。一緒にした有機層を水(2 x 150 mL)および食塩水(150 mL)で洗浄し、そして無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。濾過および濃縮乾固が粗製油を与え、それをシリカゲルクロマトグラフィーにより10-35%酢酸エチル/ヘキサンを用いて精製して、16.38 g (87%)の(R)-2-(5-ベンジルオキシ-インドール-1-イル)-プロピオン酸メチルエステルを油状で与えた。1H NMR (DMSO- d6) δ 7.45 (d, 2H), 7.38 (m, 3H), 7.30 (m, 2H), 7.13 (s, 1H), 6.82 (d, 1H), 6.38 (s, 1H), 5.41 (q, 1H), 5.08 (s, 2H), 3.60 (s, 3H), 1.70 (d, 3H); LC/MS (+esi) m/z 310.2 (M+H)+, RT 3.47 min。
逆相HPLC条件: カラム: YMC-Pack ProC18 (AS-300), 50 x 4.6 mm (I.D.), S-5 mm, 12 nm (No. 040506614);移動相: A: 水中0.1% TFA; B: アセトニトリル中0.1% TFA; 勾配: 7 min で90-5% A (10-95% B); 流速: 4.0 mL/min; 検出器 (UV): 220 nm. 標記化合物に関する保持時間: 3.98 min。
(R)-2-(5-ベンジルオキシ-インドール-1-イル)-プロピオン酸メチルエステル(20.0 g, 0.065 mol)および水酸化パラジウム(2.0 g, 炭素上の湿った20% Pd)のエタノール(340 mL)中混合物をアルゴン下で40℃に加熱した。この懸濁液に蟻酸アンモニウム(5.04 g, 0.078 mol)のエタノール/水(110.5/9.6 mL)中溶液をゆっくり加えた。溶液の15%(15%)を最初に40分間にわたり加えて、反応が開始されたことを確認した(逆相HPLCにより示された)。残りの溶液を次に1.5 hの期間にわたりゆっくり加えた。反応は逆相HPLCにより監視された。完了時に、反応混合物をrtに冷却しそしてシリカゲルパッドを通して濾過した。パッドをエタノールで洗浄した。一緒にした画分を真空下で30℃において濃縮乾固した。粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより 5-35% 酢酸エチル/ヘキサンの勾配を用いて精製して、14.00 g (98%)の(R)-2-(5-ヒドロキシ-インドール-1-イル)-プロピオン酸メチルエステルを油状で与えた。キラルHPLCは、所望するエナンチオマーのee値が95%であることを示した。1H NMR (400 MHz, DMSO- d6) δ 8.70 (s, 1H), 7.32 (s, 1H), 7.17 (d, 1H), 6.85 (s, 1H), 6.61 (d, 1H), 6.28 (d, 1H), 5.32 (q, 1H), 3.60 (s, 3H), 1.70 (d, 3H); LC/MS (+esi) m/z 220.1 (M+H)+, RT 2.07 min。
フェノールに関するキラルHPLC条件: カラム: キラセルAD, 4.6 (I.D.) x 250 mm;移動相: A: ヘキサン中0.1% TFA; B: IPA中0.1% TFA; 勾配: 26 min で90-50% A (10-50% B); 流速:1.0 mL/min; 検出器 (UV): 284 nm. 所望するエナンチオマーの保持時間: 20.45 min。
逆相HPLC条件: カラム: YMC-Pack ProC18 (AS-300), 50 x 4.6 mm (I.D.), S-5 mm, 12 nm (No. 040506614);移動相: A: 水中0.1% TFA; B: アセトニトリル中0.1% TFA; 勾配: 7 min で90-5% A (10-95% B); 流速: 4.0 mL/min; 検出器 (UV): 220 nm. 標記化合物の保持時間: 2.54 min。
実施例 9: (5-ヒドロキシ-1H-インドール-1-イル)酢酸メチルの製造
実施例 5 で製造された化合物の溶液を実施例 7に記載されている通りにして処理した。 LC/MS m/z 206 (M+H)+, RT 1.68 min; 1H NMR (400 MHz, アセトン-d6) δ 6.98 (d, 1H), 6.95 (d, 1H), 6.92 (dd, 1H), 6.68 (dd, 1H), 6.33 (dd, 1H), 4.72 (s, 2H), 4.68 (br s, 1H), 3.65 (s, 3H)。
段階 1
実施例 10: 1-(2-アミノ-4-メトキシフェニル)-2-クロロエタノンの製造
氷−水浴中で冷却された90 mLのベンゼンに79.0 mLのBCl3(79.0 mmol)のジクロロメタン中1.0 M溶液を加え、引き続きm-アニシジン(8.84 g, 71.78 mmol)のベンゼン(90 mL)中溶液を滴下した。生じた混合物にクロロアセトニトリル(6.50 g, 86.14 mmol)を加え、引き続きAlCl3(10.53 g, 78.96 mmol)を加えた。反応混合物をアルゴン下で5 hにわたり加熱還流して、二層を生じた。反応混合物をrtに冷却し、そして200 mLの氷冷2N HCl溶液を加えた。黄色沈殿が生成した。混合物を90℃に、沈殿が溶解するまで約1.5 hにわたり、加熱した。混合物をrtに冷却しそしてジクロロメタンで抽出し、そして有機層を水で洗浄し、MgSO4上で乾燥しそして濃縮して、固体(9.93 g, 69%)を生じた。1H NMRは少量の不純物を示した。この物質はさらなる精製なしに使用された。LC/MS m/z200 (M+H)+; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.59 (d, 1H), 7.34 (bs, 2H), 6.23 (d, 1H), 6.11 (dd, 1H), 4.85 (s, 2H), 3.71 (s, 3H)。
段階 2
実施例 11: N-[2-(2-クロロ-アセチル)-5-メトキシ-フェニル]-アセトアミドの製造
1-(2-アミノ-4-メトキシフェニル)-2-クロロエタノン(9.93 g, 49.74 mmol) (実施例 10)の酢酸 (100 mL)中溶液を85℃に4 hにわたり加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させて、黄色固体 (12.00 g, 100%)を生じた。LC/MS m/z 242 (M+H)+; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.77 (s, 1H), 8.45 (d, 1H), 7.73 (d, 1H), 6.63 (dd, 1H), 4.71 (s, 2H), 3.89 (s, 3H), 2.25 (s, 3H)。
段階 3
実施例 12: 1-アセチル-6-メトキシ-1,2-ジヒドロ-3H-インドール-3-オンの製造
NaH (鉱油中60% 分散液, 3.97 g, 99.3 mmol)のDME (75 mL)中懸濁液にN-[2-(クロロアセチル)-5-メトキシフェニル]アセトアミド(12.00 g, 49.7 mmol) (実施例 11) のDME (165 mL)中氷冷溶液を0℃において加えた。混合物をアルゴン下で15分間にわたり撹拌し、次に2 N HCl (75 mL)溶液をゆっくり加えた。混合物をジクロロメタンで抽出した。一緒にした有機層をMgSO4上で乾燥しそして濃縮して、固体を生成した。粗製物質をシリカゲル上でEtOAc/ヘキサン(1:1) そして次にEtOAcで溶離して精製して、赤みがかった固体(7.87 g, 77%)を少量の不純物と共に与えた: LC/MS m/z 206 (M+H)+; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.94 (d, 1H), 7.59 (d, 1H), 6.80 (dd, 1H), 4.51 (s, 2H), 3.85 (s, 3H), 2.24 (s, 3H)。
段階 4
実施例 13: (1-アセチル-6-メトキシ-1H-インドール-3-イル)酢酸メチルの製造
1-アセチル-6-メトキシ-1,2-ジヒドロ-3H-インドール-3-オン(3.96 g, 19.3 mmol) (実施例 12)および(トリフェニルホスホラニリデン)酢酸メチル(19.75 g, 57.9 mmol)のトルエン(60 mL)中混合物をアルゴン下で24 hにわたり加熱還流した。混合物をシリカゲル上に充填しそしてEtOAc/ヘキサン(1/5)で溶離して、濃い油(2.52 g, 50%)を与えた。LC/MS m/z 262 (M+H)+; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.04 (br s, 1H), 7.38 (d, 1H), 7.31 (s, 1H), 6.92 (dd, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.74 (s, 3H), 3.71 (d, 2H), 2.62 (s, 3H)。
段階 5
実施例 14: (1-アセチル-6-ヒドロキシ-1H-インドール-3-イル)酢酸メチルの製造
(1-アセチル-6-メトキシ-1H-インドール-3-イル)酢酸メチル(0.67 g, 2.56 mmol) (実施例 13)のジクロロメタン(10 mL)中溶液にジクロロメタン中1 M BBr3 (10.3 mL, 10.3 mmol)を-78℃においてアルゴン下で加えた。撹拌を-78℃において1hにわたり、0℃において3 hにわたりそしてrtにおいて18 hにわたり連続的に続けた。反応混合物を水を用いて反応停止しそしてジクロロメタンを加えた。固体NaHCO3を加えて、混合物のpHを8に調節した。混合物をCH2Cl2で抽出した。一緒にした有機層をMgSO4上で乾燥し、濾過し、そして濃縮して、黄色固体(200.0 mg, 32%)を生成した。LC/MS m/z 248 (M+H)+; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.42 (s, 1H), 7.77 (d, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.28 (d, 1H), 6.71 (dd, 1H), 3.71 (s, 2H), 3.61 (s, 3H), 2.55 (s, 3H)。
段階 1: アルキル化
実施例 15: 1,6-ジブロモ-2-(2-ブロモ-エトキシ)-ナフタレンの製造
1,6-ジブロモ-2-ナフトール(15.0 g, 49.67 mmol)および1,2-ジブロモエタン(46.7 g, 248.37 mmol)を炭酸カリウム(84.8 g, 74.51 mmol)のアセトニトリル(500 mL)中懸濁液にrtにおいて加えた。反応混合物を48 hにわたり撹拌した。追加の1,2-ジブロモエタン(21.5 mL, 248.37 mmol)を加えそして反応混合物を96 hにわたりrtにおいて撹拌した。反応混合物を氷浴を用いて0℃に冷却しそしてフリットガラス漏斗を通して濾過した。生じた濾液を減圧下で濃縮して、標記化合物 (14.2 g, 69.9% 収率)を褐色固体状で与えた。GC/MS m/z406 (M)+, RT 10.25 min; 1H NMR (400 MHz, アセトン-d6) δ 14-8.09 (m, 2H), 7.96 (d, 1H), 7.71 (d, 1H), 7.54 (d, 1H), 4.64-4.60 (m, 2H), 3.90-3.86 (m, 2H)。
実施例 16: 1-(2-ブロモ-エトキシ)-2-クロロ-4-メチル-ベンゼンの製造
2-クロロ-4-メチルフェノール(500 mg, 3.62 mmol)のアセトニトリル(20 mL)中溶液に1,2-ジブロモエタン(3.29 g, 17.53 mmol)を加え、引き続き炭酸セシウム(2.28 g, 7.01 mmol)を加えた。生じた混合物を85℃に48 hにわたり加熱し、次にrtに冷却した。溶液をCelite(R)パッドを通して濾過した。Celite(R)をアセトンで洗浄し、そして一緒にした溶離液を減圧下で濃縮して、標記化合物を白色固体(697 mg, 76%)状で与えた。GC/MS (EI) m/z 248 (M)+, RT 7.33 min。
実施例 17: 4-ブロモ-1-(2-ブロモ-エトキシ)-2-クロロ-ベンゼンの製造
4-ブロモ-2-クロロフェノールを出発物質として使用して、標記化合物を実施例 16 に記載されたものと同様な方式で製造して、白色固体 (612 mg, 77%)を与えた。GC/MS (EI) m/z 312 (M+), RT 8.11 min。
実施例 18: 2-(2-ブロモ-エトキシ)-5-メトキシ-ベンゾニトリルの製造
2-シアノ-4-メトキシフェノールを出発物質として用いて、標記化合物を実施例 16 に記載されたものと同様な方式で製造して、白色固体 (837 mg, 93%)を与えた。 GC/MS (EI) m/z 255 (M)+, RT 4.49 min。
実施例 19: 1-(2-ブロモ-エトキシ)-2-メトキシ-4-メチル-ベンゼンの製造
2-メトキシ-4-メチルフェノール(1000 mg, 7.24 mmol)のDMF(40 mL)中溶液にrtにおいて水素化ナトリウム(鉱油中60% 分散液, 579 mg, 14.48 mmol)を加えた。反応混合物を1hにわたり撹拌し、次に1,2-ジブロモエタン(6.80g, 136.18 mmol)を加えた。生じた溶液を50℃において24 hにわたり加熱し、次にrtに冷却した。溶液を2N HClで処理しそしてEtOAcで抽出した。一緒にした抽出物をMgSO4上で乾燥し、濾過し、そして減圧下で濃縮した。粗製物質をシリカゲルクロマトグラフィーにより30および50% EtOAc /ヘキサンの段階勾配を用いて精製して、標記化合物を白色固体(460 mg, 24%)状で与えた。GC/MS (EI) m/z 244 (M)+, RT 7.40 min。
実施例 20: 1-(2-ブロモ-エトキシ)-4-エチル-2-メトキシ-ベンゼンの製造
4-エチル-2-メトキシフェノールを出発物質として用いて、標記化合物を実施例 19 に記載されている通りにして製造して、白色固体(371 mg, 20%)状で与えた。GC/MS (EI) m/z 258 (M)+, RT 7.72 min。
実施例 21: 1-(2-ブロモ-エトキシ)-2-クロロ-4-メトキシ-ベンゼンの製造
2-クロロ-4-メトキシフェノールを出発物質として用いて、標記化合物を実施例 19 に記載されている通りにして製造して、白色固体(744 mg, 84%)を与えた。GC/MS (EI) m/z 264 (M)+, RT 7.94 min。
実施例 22: 1-(3-ブロモ-プロポキシ)-2-メトキシ-4-メチル-ベンゼンの製造
2-メトキシ-4-メチルフェノール(500 mg, 3.62 mmol)のアセトニトリル(20 mL)中溶液に1,3-ジブロモプロパン(3.65 g, 201.89 mmol)を加え、引き続き炭酸セシウム(2.35 g, 7.24 mmol)を加えた。生じた溶液を85℃において48 hにわたり加熱し、次にrtに冷却した。溶液をCelite(R)パッドを通して濾過した。Celite(R)をアセトンで洗浄し、そして一緒にした濾液を減圧下で濃縮して、標記化合物を白色固体(395 mg, 42%)状で与えた。GC/MS (EI) m/z 258 (M)+, RT 7.94 min。
段階 2 および 3: カップリングおよび加水分解
実施例 23: (R) および(S)-2-{5-[2-(1,6-ジブロモ-ナフタレン-2-イルオキシ)
-エトキシ]-インドール-1-イル}-プロピオン酸の製造
1,6-ジブロモ-2-(2-ブロモ-エトキシ)ナフタレン(0.4 g, 0.98 mmol) (実施例 15)の乾燥DMF (6 mL)中溶液に2-(5-ヒドロキシ-インドール-1-イル)-プロピオン酸メチルエステル(0.215 g, 0.98mmol) (実施例 7)を加え、引き続き炭酸セシウム(1.59 g, 4.9 mmol)を加えた。反応混合物を140℃に10 分間にわたり、そして引き続き50℃において16 hにわたり加熱した。飽和NaHCO3水溶液を加えそして反応混合物を酢酸エチルで抽出した。一緒にした有機層をMgSO4上で乾燥し、濾過し、そして濃縮した。粗製物質を逆相HPLC上で40%ないし100%のアセトニトリルおよび水混合物の勾配で精製した。標記化合物の混合物(122 mg, 46.3%)を白色固体状で集めた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.23-7.22(1H, m), 8.00-7.97 (2H, m), 7.71 (1H, dd), 7.63 (1H, d), 7.38 (1H, d), 7.29 (1H, d), 7.12 (1H, d), 6.79 (1H, dd), 6.36 (1H, d), 5.24 (1H, q), 4.58-4.55 (2H, m), 4.37-4.34 (2H, m), 1.68 (3H, d)。 LC/MS m/z 530 (M-H)-, RT 3.60 min
ラセミ体混合物(115 mg, 0.215 mmol)をキラルPak AD 20 x 250 カラム上でヘキサン中35%イソプロパノール(0.1% TFA含有)のイソクラティク溶媒を用いて20 mL/分の流速で、23Aおよび23Bと指定される2種のエナンチオマー類に分離した。カラムを出た第一ピーク(RT = 9.1 min)が実施例 23Aと指定された: (42 mg)。 1H NMR (400 MHz, アセトン-d6) δ 8.13-8.09 (m, 2H), 7.95 (d, 1H), 7.70 (d, 1H), 7.62 (d, 1H), 7.38-7.33 (m, 2H), 7.19 (s, 1H), 6.89-6.87 (m, 1H), 6.42 (s, 1H), 5.29 (q, 1H), 4.64-4.62 (m, 2H), 4.47-4.45 (m, 2H), 1.80 (d, 3H)。 LC/MS m/z 531.9 (M+H)+, RT 3.85 min。 カラムを出た第二ピーク(RT = 13.0 min)が実施例 23Bと指定された: 40 mg. 1H NMR (400 MHz, アセトン-d6) δ 8.15-8.11 (m, 2H), 7.97 (d, 1H), 7.71 (d, 1H), 7.64 (d, 1H), 7.38-7.33 (m, 2H), 7.19 (s, 1H), 6.89-6.87 (m, 1H), 6.42 (s, 1H), 5.30 (q, 1H), 4.66-4.64 (m, 2H), 4.48-4.46 (m, 2H), 1.81 (d, 3H)。 LC/MS m/z 531.9 (M+H)+, RT 3.85 min。
実施例 24: 2-{5-[2-(4-エチル-2-メトキシ-フェノキシ)-エトキシ]-インドール
-1-イル}-プロピオン酸の製造
実施例 20 からの化合物(0.2 g, 0.77 mmol)の乾燥DMF(5 mL)中溶液に2-(5-ヒドロキシ-インドール-1-イル)-プロピオン酸メチルエステル(実施例 7, 0.169 g, 0.77 mmol)を加え、引き続き炭酸セシウム(0.5 g, 1.54 mmol)を加えた。反応混合物を140℃に3 hにわたり加熱した。HCl(2N)を反応混合物に加えて、pHを2に調節した。反応混合物を酢酸エチルで抽出した。一緒にした有機層をMgSO4上で乾燥し、濾過し、そして濃縮した。粗製物質を逆相HPLC上で40%ないし100%のアセトニトリルおよび水混合物を用いて精製した。標記化合物 (25 mg, 8%)が褐色がかった固体状で集められた。1H NMR (400 MHz, アセトン-d6) δ 7.53 (s, 1H), 7.42 (d, 1H), 7.01 (d, 1H), 6.97-6.93 (m, 2H), 6.84 (d, 2H), 6.71 (dd, 1H), 5.37 (q, 1H), 4.42-4.29 (m, 4H), 3.81 (s, 3H), 2.58 (q, 2H), 1.85 (d, 3H), 1.20 (t, 3H)。 LC/MS m/z 384.3 (M+H)+, RT 3.27 min。
実施例 25: 2-{5-[2-(2-メトキシ-4-メチル-フェノキシ)-エトキシ]-インドール
-1-イル}-プロピオン酸の製造
実施例 19 からの化合物を出発物質として用いて、標記化合物を実施例 24に記載されている通りにして製造して、褐色がかった固体(45 mg, 14%)を与えた。1H NMR (400 MHz, アセトン-d6) δ 7.32-7.27 (m, 2H), 7.10 (d, 1H), 6.86-6.80 (m, 2H), 6.75 (s, 1H), 6.62 (d, 1H), 6.36 (d, 1H), 5.23 (q, 1H), 4.29-4.25 (m, 4H), 3.74 (s, 3H), 2.22 (s, 3H), 1.75 (d, 3H)。 LC/MS m/z 370.3 (M+H)+, RT 3.11 min。
実施例 26: 2-{5-[2-(2-クロロ-4-メチル-フェノキシ)-エトキシ]-インドール
-1-イル}-プロピオン酸の製造
実施例 16 からの化合物を出発物質として用いて、標記化合物を実施例 24に記載されている通りにして製造して、褐色がかった固体(45 mg, 14%)を与えた。 1H NMR (400 MHz, アセトン-d6) δ 7.32-7.27 (m, 2H), 7.17 (s, 1H), 7.13 (d, 1H), 7.10 (d, 2H), 6.81 (dd, 1H), 6.37 (d, 1H), 5.23 (q, 1H), 4.29-4.25 (m, 4H), 2.22 (s, 3H), 1.75 (d, 3H)。 LC/MS m/z 374.1 (M+H)+, RT 3.37 min。
実施例 27: 2-{5-[2-(4-ブロモ-2-クロロ-フェノキシ)-エトキシ]-インドール
-1-イル}-プロピオン酸の製造
実施例 17 からの化合物を出発物質として用いて、標記化合物を実施例 24に記載されている通りにして製造して、褐色がかった固体(45 mg, 14%)を与えた。1H NMR (400 MHz, アセトン-d6) δ 7.51 (d, 1H), 7.40 (dd, 1H), 7.32-7.27 (m, 2H), 7.15-7.10 (m, 2H), 6.80 (dd, 1H), 6.35 (d, 1H), 5.24 (q, 1H), 4.43-4.34 (m, 4H), 1.75 (d, 3H)。
LC/MS m/z 439.9 (M+H)+, RT 3.54 min。
実施例 28: 2-{5-[2-(2-クロロ-4-メトキシ-フェノキシ)-エトキシ]-インドール
-1-イル}-プロピオン酸の製造
実施例 21 からの化合物を出発物質として用いて、標記化合物を実施例 24に記載されている通りにして製造して、褐色がかった固体 (32 mg, 10%)を与えた。1H NMR (400 MHz, アセトン-d6) δ 7.38 (d, 1H), 7.34 (d, 1H), 7.17-7.14 (m, 2H), 6.99 (d, 1H), 6.88 (dt, 2H), 6.42 (d, 1H), 5.30 (q, 1H), 4.40-4.37 (m, 4H), 3.78 (s, 3H), 1.81 (d, 3H)。 LC/MS m/z 390.1 (M+H)+, RT 3.18 min。
実施例 29: 2-{5-[2-(2-シアノ-4-メトキシ-フェノキシ)-エトキシ]-インドール
-1-イル}-プロピオン酸の製造
実施例 18 からの化合物を出発物質として用いて、標記化合物を実施例 24に記載されている通りにして製造して、褐色油 (20 mg, 6%)を与えた。1H NMR (400 MHz, アセトン-d6): δ 7.37 (d, 1H), 7.34 (d, 1H), 7.29-7.17 (m, 4H), 6.86 (dd, 1H), 6.42 (d, 1H), 5.30 (q, 1H), 4.50-4.48 (m, 2H), 4.41-4.39 (m, 2H), 3.83 (s, 3H), 1.81 (d, 3H)。 LC/MS m/z 381.1 (M+H)+, RT 2.93 min。
実施例 30: 2-{5-[3-(2-メトキシ-4-メチル-フェノキシ)-プロポキシ]-インドール
-1-イル}-プロピオン酸の製造
実施例 19 からの化合物を出発物質として用いて、標記化合物を実施例 24として用いて、褐色がかった固体 (36 mg, 12%)を与えた。1H NMR (400 MHz, アセトン-d6): δ 7.35 (d, 1H), 7.31 (d, 1H), 7.11 (d, 1H), 6.85 (d, 1H), 6.82 (dd, 1H), 6.77 (s, 1H), 6.67-6.65 (m, 1H), 6.40 (d, 1H), 5.27 (q, 1H), 4.21 (t, 2H), 4.16 (t, 2H), 3.78 (s, 3H), 2.26 (s, 3H), 2.23 (t, 2H), 1.80 (d, 3H)。 LC/MS m/z 384.1(M+H)+,RT 3.22 min。
段階 1: アルキル化
実施例 31: 4-(アリルオキシ)ベンゾニトリルの製造
4-ヒドロキシベンゾニトリル(30.0 g, 251.8 mmol)、アリルブロミド(39.6 g, 327.4 mmol)、および炭酸セシウム(98.5 g, 302.2 mmol)をDMF(900 mL)中に溶解し、そして1 mLの水を加えた。周囲温度において12 hにわたり撹拌した後に、DMFの大部分を真空中で除去した。水を加えそして反応混合物を酢酸エチルで抽出した。一緒にした有機層をH2O および食塩水で洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥し、濾過し、そして溶媒を真空中で除去した。標記化合物が白色結晶物質(40 g, 100%)状で得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.60 (d, 2H), 5.34 (d, 1H), 5.43 (d, 1H), 6.03 (m, 1H), 6.96 (d, 2H), 7.58 (d, 2H)。
段階 2: クライセン(Claisen)転位
実施例 32: 3-アリル-4-ヒドロキシベンゾニトリルの製造
4-(アリルオキシ)ベンゾニトリル(40.0 g, 251.3 mmol) (実施例 31)をアルゴン下で200oCにおいて20 hにわたり加熱した。rtに冷却した後に、生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン (v/v) = 1:10ないし1:4)により精製して、標記化合物 (27.5 g, 69%)を白色結晶性固体状で与えた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.44 (d, 2H), 5.18 (d, 1H), 5.24 (d, 1H), 5.99 (m, 1H), 6.05 (br, 1H), 6.89 (d, 1H), 7.46 (d, 2H)。
段階 3: 還元
実施例 33: 4-ヒドロキシ-3-プロピルベンゾニトリルの製造
3-アリル-4-ヒドロキシベンゾニトリル(20.0 g, 126 mmol) (実施例 32)をEtOH (320 mL)中にアルゴン下で溶解した。Pd/C(80 mg, 10%, フルカ(Fluka))を加えそして反応混合物を水素雰囲気(1 atm)下でrtにおいて20 hにわたり撹拌した。触媒を濾別し、そして次に反応混合物を減圧下で濃縮して、20.2 g (99%)の標記化合物をわずかに緑色がかった油状で生成した。1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 0.95 (t, 3H), 1.63 (m, 2H), 2.56 (m, 2H), 6.86 (d, 1H), 7.30 (m, 2H)。
段階 4: チオアミド生成
実施例 34: 4-ヒドロキシ-3-プロピルベンゼンカルボチオアミドの製造
4-ヒドロキシ-3-プロピルベンゾニトリル(35.63 g, 0.221 mol) (実施例 33)のDMF (300 mL)中溶液に硫化水素をrtにおいて飽和させた(45 分間にわたる中程度の流速)。温度は監視された(約7℃の上昇)。溶液にジエチルアミン(45.73 mL, 0.442 mol)を加えた。温度が10℃ほど上昇し、そして緑色の反応混合物がより濃い緑色になった。硫化水素を濃緑色溶液の中にさらに30分間にわたり通した(この時点で反応温度は40℃であった)。反応混合物を60℃に暖めた。硫化水素を再び溶液中に60℃において2 hにわたり通した。反応混合物を冷却しそしてrtにおいて54 hにわたり撹拌しそして溶媒の大部分を減圧下で除去した。生じた残渣を酢酸エチル(300 mL)および水 (200 mL)の間に分配させた。有機層を水(4 x 100 mL)で、次に食塩水で洗浄し、そして硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして濃縮した。生じた橙色油をヘキサン(300 mL)およびエーテル(25 mL)中で粉砕して、1 hにわたり吸引乾燥した後に、黄色固体(39.97 g, 93%)を与えた。LC/MS m/z 196.1 (M+H)+, RT 2.16 min。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.94 (s, 1H), 9.44 (s, 1H), 9.14 (s, 1H), 7.73-7.65 (m, 2H), 6.73 (d, 1H), 2.51-2.47 (m, 2H), 1.59-1.50 (m, 2H), 0.90 (t, 3H)。
実施例 35: 4-ヒドロキシ-3-メトキシベンゼンカルボチオアミドの製造
4-ヒドロキシ-3-メトキシベンゾニトリル(15.0 g, 0.1 mol)のDMF(150 mL)中溶液を遅い流速の気体状硫化水素で30分間にわたりrtにおいて処理した。ジエチルアミン(15.6 mL, 11.0 g, 0.15 mol)を加えそして溶液を70℃において4 hにわたり加熱した。溶液をrtに冷却し、そしてアルゴンを溶液中に30分間にわたり通すことにより残存H2Sを除去した。溶媒を減圧下で蒸発させ、そして残渣をシリカの栓を通して濾過し、引き続きEtOAcで洗浄した。溶媒の除去が粗製褐色油を生成し、それは次の段階でさらなる精製なしに使用された。
段階 5: チアゾール生成
実施例 36: 2-プロピル-4-(4,5,6,7-テトラヒドロ-ベンゾチアゾール2-イル)-
フェノールの製造
4-ヒドロキシ-3-プロピル-チオベンズアミド(5 g, 0.026 mol) (実施例 34)、2-クロロシクロヘキサノン(4.07 g, 0.031 mol)、およびp-トルエンスルホン酸一水和物(0.244 g, 1.28 mmol)の無水トルエン(100 mL)中懸濁液をディーン−スターク装置中でアルゴン下で12 hにわたり加熱還流した。約90℃において、混合物は赤橙色油となりそして4 hの還流後に沈殿が観察された。反応混合物を冷却しそして酢酸エチル(50 mL)で希釈した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム(2 x 50 mL)、水 (2 x 50 mL)、食塩水で連続的に洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濃縮して、所望する生成物を黄褐色固体(6.89 g, 98%)状で与えた。 LC/MS m/z 274.3 (M+H)+, RT 2.99 min。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.75 (s, 1H), 7.53-7.44 (m, 2H), 6.81 (d, 1H), 2.72-2.68 (m, 4H), 2.54-2.49 (m, 2H), 1.78 (b, 4H), 1.58-1.53 (m, 2H), 0.90 (t, 3H)。
実施例 37: 4-(4-イソプロポキシ-1,3-チアゾール-2-イル)-2-メトキシ
フェノールの製造
4-ヒドロキシ-3-メトキシベンゼンカルボチオアミド(3.0 g, 16.37 mmol) (実施例 35)および2-クロロ-N,N-ジチルアセトアミドをイソプロパノール中に溶解し、そして混合物を12 hにわたり加熱還流した。溶媒を減圧下で除去した。残渣を水で洗浄し、そして酢酸エチルで抽出した。一緒にした有機層をNa2SO4上で乾燥し、濾過し、そして溶媒を真空中で除去した。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン(v/v) = 1:4)による精製が固体(1.99 g, 46%)を生成した。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.42 (d, 6H), 3.91 (s, 3H), 4.64 (septet, 1H), 5.95 (s, 1H), 6.0 (br, 1H), 6.91 (d, 1H), 7.36 (d, 1H), 7.53 (s, 1H)。
R6= n-プロピルである場合には、シアノフェノールが方法 4に記載されている実施例に基づき製造された。
段階 1:ニトリルの加水分解
実施例 38: 4-ヒドロキシ-3-メトキシ-ベンズアミドの製造
過酸化水素の3%水溶液(155 mL, 0.151 mol)を4-ヒドロキシ-3-メトキシベンゾニトリル(5.00 g, 33.52 mmol)を含有するフラスコにrtにおいて加えた。固体KOH (9.78 g, 174.33 mmol)をゆっくり加えた。気体が発生しそして温度が上昇した。溶液を16 hにわたり撹拌し、そして過剰の硫化ナトリウムを加えた。混合物を次に濾過しそして2N HClを用いて溶液をpH 2に酸性化した。水溶液をジクロロメタンで抽出した。一緒にした有機層をMgSO4上で乾燥し、濾過し、そして濃縮して、生成物を薄黄色固体 (4.27 g, 76.2%)状で与えた。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.52 (s, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.42 (d, 1H), 7.34 (dd, 1H), 7.096 (s, 1H), 6.76 (d, 1H), 3.78 (s, 3H)。
段階 2: オキサゾール生成
実施例 39: 4-(4-エチル-1,3-オキサゾール-2-イル)-2-メトキシフェノールの製造
4-ヒドロキシ-3-メトキシベンズアミド(460 mg, 2.75 mmol) (実施例 38)のトルエン(3 mL)/1,4-ジオキサン(3mL)中溶液に1-ブロモ-2-ブタノン(623.29 mg, 4.13 mmol)を加えた。溶液を18 hにわたり加熱還流した。反応混合物をrtに冷却し、そして溶媒を減圧下で除去した。粗製残渣をシリカゲル上で精製して、標記化合物を黄色油(434 mg, 72%)状で与えた。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.60 (s, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.39 (d, 1H), 7.36 (dd, 1H), 6.83 (d, 1H), 3.79 (s, 3H), 2.45 (m, 2H), 1.18 (t, 3H)。
段階4および5も標的の合成中に使用され、そこではn-プロピル基がH および MeO 基で置換された。
段階 1: アリル化
実施例 40: 4-(アリルオキシ)安息香酸ベンジルの製造
氷水浴中で冷却された4-ヒドロキシ安息香酸ベンジル(15.00 g, 65.1 mmol)の130 mL アセトン中溶液にアリルブロミド(11.4 mL, 130.1 mmol)を加え、引き続き炭酸カリウム(45.00 g, 325.3 mmol)を一部分ずつ加えた。氷浴を除去しそして反応混合物をrtに暖めた。混合物を19 hにわたり撹拌した。沈殿を濾過により除去しそして濾液を濃縮して、無色固体(17.65 g, 100%)を生成した。 LC/MS m/z 269 (M+H)+; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.00-8.04 (m, 2H), 7.31-7.45 (m, 5H), 6.91-6.94 (m, 2H), 6.00-6.91 (m, 1H), 5.30-5.45 (m, 4H), 4.58-4.61 (m, 2H)。
段階 2: クライセン転位
実施例 41: 3-アリル-4-ヒドロキシ安息香酸ベンジルの製造
4-(アリルオキシ)安息香酸ベンジル(15.50 g, 57.8 mmol) (実施例 40)を200℃においてアルゴン下で18 hにわたり撹拌しながら加熱した。3-アリル-4-ヒドロキシ安息香酸ベンジルが固体(15.40 g, 99%)状で得られた。 LC/MS m/z 269 (M+H)+; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.86-7.89 (m, 2H), 7.33-7.45 (m, 5H), 6.83 (d, 1H), 5.96-6.06 (m, 1H), 5.48 (s, 1H), 5.33 (s, 2H), 5.15-5.20 (m, 2H), 3.45 (d, 2H)。
段階 3: 還元
実施例 42: 4-ヒドロキシ-3-プロピル安息香酸の製造
3-アリル-4-ヒドロキシ安息香酸ベンジル(15.40 g, 57.4 mmol)(実施例 41)、10% Pd/C (1.54 g)、および60 mLのエタノールの混合物をパル水素化器の中に60 psiのH2下で入れた。混合物を2 hにわたり振った。Celite(R)の栓を通して濾過することにより触媒を除去した。濾液を濃縮して濃い油(10.5 g 100%)を生成した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.36 (br s, 1H), 10.08 (s, 1H), 7.59-7.63 (m, 2H), 6.81 (d, 1H), 2.49-2.53 (m, 2H), 1.50-1.59 (m, 2H), 0.89 (t, 3H)。
段階 4: アミド化
実施例 43: 4-ヒドロキシ-3-プロピル-ベンズアミドの製造
4-ヒドロキシ-3-プロピル安息香酸 (7.30 g, 40.5 mmol) (実施例 42)の塩化チオニル(15 mL, 205.6 mmol)中溶液を2 hにわたり加熱還流しそして減圧下で濃縮した。残渣をTHF中に溶解した。この溶液を30% NH4OH 水溶液 (30 mL) に0℃において加えた。反応混合物を20 hにわたりrtにおいて撹拌した。粗製物質をHPLC上で精製して、固体 (0.82 g, 11%)を生成した。LC/MS m/z 180 (M+H)+; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.77 (s, 1H), 7.66 (br s, 1H), 7.51-7.59 (m, 2H), 7.01 (br, s, 1H), 6.75 (d, 1H), 2.47-2.51 (m, 2H), 1.51-1.60 (m, 2H), 0.90 (t, 3H)。
段階 5: オキサゾール生成
実施例 44: 4-(4-エチル-1,3-オキサゾール-2-イル)-2-プロピル-フェノールの製造
4-ヒドロキシ-3-プロピルベンズアミド(200.0 mg, 1.1 mmol) (実施例 43)、1-ブロモ-2-ブタノン(0.19 mL, 1.7 mmol)、トルエン(1.5 mL)、および1,4-ジオキサン(1.5 mL)の混合物を8 hにわたりディーン−スタークトラップを用いて加熱還流した。溶媒を蒸発させた。粗製生成物をHPLC上で精製して、固体(124.2 mg, 48%)を与えた。LC/MS m/z 232 (M+H)+; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.87 (s, 1H), 7.56-7.76 (m, 3H), 6.85 (d, J= 8.4 Hz, 1H), 2.46-2.56 (m, 4H), 1.52-1.61 (m, 2H), 1.18 (t, J = 7.6 Hz, 3H), 0.91 (t, J = 7.3 Hz, 3H)。
段階 1: 脱水
実施例 45: 7-プロピル-3-(トリフルオロメチル)-1,2-ベンズイソキサゾール-6-
オールの製造
1-(2,4-ジヒドロキシ-3-プロピルフェニル)-2,2,2-トリフルオロエタノンオキシム(WO 97/28137に記載された方法により製造された、4.2 g, 15.96 mmol)およびトリフェニルホスフィン(8.82 g, 33.6 mmol)をTHF (250 mL)中に溶解しそして混合物を0oCに冷却した。アゾジカルボン酸ジエチル(5.02 mL, 32.0 mmol)のTHF (150 mL)中溶液を次に30分間の期間にわたりゆっくり加えた。反応混合物を1 hにわたり0oCにおいて撹拌した。水(500 mL)の添加後に、水層を酢酸エチルで抽出した。一緒にした有機層を食塩水で洗浄しそして硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を真空中で除去し、そして生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン(v/v) = 1:6)により精製した。生成物が白色-黄色粉末状で1.96 g(8.0 mmol, 50%)の収量で得られた。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.00 (t, 3H), 1.73 (m, 2H), 2.88 (t, 2H), 5.34 (s, 1H), 6.93 (d, 1H), 7.48 (d, 1H)。
段階 2: アルキル化
実施例 46: 6-(3-ブロモ-プロポキシ)-7-プロピル-3-トリフルオロメチル-
1,2-ベンゾ[d]-イソキサゾールの製造
7-プロピル-3-(トリフルオロメチル)-1,2-ベンズイソキサゾール-6-オール(3.53 g, 14.4 mmol) (実施例 45)および炭酸セシウム (5.63 g, 17.3 mmol) のDMF (12 mL, 1% v/v の水を含有する)中混合物に、1,3-ジブロモプロパン(14.5 g, 72.0 mmol)を加えた。反応混合物を12 hにわたりrtにおいて撹拌し、そして溶媒を減圧下で除去した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(100% ヘキサン、次にヘキサン中2-5% EtOAc)により精製して、生成物を無色油 (2.4 g, 46%)状で与えた。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.58 (d, 1H), 7.09 (d, 1H), 4.25 (t, 2H), 3.64 (t, 2H), 2.92 (t, 2H), 2.40 (m, 2H), 1.72 (m, 2H), 0.99 (t, 3H)。
段階 1: アルキル化
実施例 47: [5-(3-ブロモプロポキシ)-1H-インドール-1-イル]酢酸メチルの製造
(5-ヒドロキシ-1H-インドール-1-イル)酢酸メチル(1.0 g, 4.87 mmol) (実施例 9) の35 mLのDMF中溶液に、1,3-ジブロモプロパン (5.90 g, 29.24 mmol)および Cs2CO3 (3.18 g, 9.75 mmol)を加えた。混合物をrtにおいて6 hにわたり撹拌し、そして次に溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣をEtOAc中に懸濁させ、濾過し、そしてフィルターケーキをEtOAcで洗浄した。一緒にした有機層を乾燥し、濃縮し、そしてカラム クロマトグラフィー(ヘキサン中0-10% EtOAc)により精製して、少量の不純物を含有する720 mg (45%)の生成物を与えた。この物質はその後の段階でさらなる精製なしに使用された。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.18-7.10 (m, 2H), 7.05 (d, 1H), 6.94-6.85 (m, 1H), 6.50 (d, 1H), 4.80 (s, 2H), 4.18 (t, 2H), 3.75 (s, 3H), 3.65 (t, 2H), 2.40-2.30 (m, 2H)。
実施例 48: 2-[5-(3-ブロモ-プロポキシ)-インドール-1-イル]-プロピオン酸
メチルエステルの製造
標記化合物は実施例 47に記載されている方法に従い製造された。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 1.82 (d 3H), 2.34 (m 2H), 3.64 (t 2H), 3.70 (s 3H), 4.14 (t 2H), 5.1 (q 1H), 6.48 (d 1H), 6.85-6.90 (m 1H), 7.11 (d 1H), 7.18-7.25 (m 2H)。
実施例 49: [5-(3-ブロモ-プロポキシ)-3-メチル-インド-1-イル]-酢酸エチル
エステルの製造
標記化合物は実施例47に記載されている方法に従い製造された。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.10 (m, 1H), 7.02 (d, 1H), 6.82-6.85 (m, 2H), 4.77 (s, 2H), 4.18 (m, 4H), 3.62 (t, 2H), 2.39 (m, 2H), 2.31 (s, 3H), 1.23 (t, 3H)。
実施例 50: 2-[5-(3-ブロモ-プロポキシ)-3-メチル-インドール-1-イル]-
プロピオン酸メチルエステルの製造
標記化合物は実施例 47に記載されている方法に従い製造された。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.18 (d, 1H), 7.01 (m, 2H), 6.82 (m, 1H), 5.02 (q, 1H), 4.19 (t, 2H), 3.70 (s, 3H), 3.63 (t, 2H), 2.39 (m, 2H), 2.30 (s, 3H), 1.79 (d, 3H)。
段階 2: カップリング
実施例 51: {5-[3-(4-シアノ-2-プロピルフェノキシ)プロポキシ]-1H-
インドール-1-イル}酢酸メチルの製造
4-ヒドロキシ-3-プロピルベンゾニトリル(実施例 33, 1.33 g, 8.28 mmol)および[5-(3-ブロモプロポキシ)-1H-インドール-1-イル]酢酸メチル(実施例 47, 2.70 g, 8.28 mmol) のDMF (50 mL, 1%の水を含有する)中混合物に、炭酸セシウム(5.39 g, 16.55 mmol)を加えた。混合物をrtにおいて24 hにわたり撹拌し、そして次に溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を酢酸エチル中に懸濁させそして濾過した。濾液を濃縮しそしてシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0-10% EtOAc)により精製して、787 mg (23%)の生成物を固体状で与えた。これはその後の段階でさらなる精製なしに使用された。
段階 3: チオアミド生成
実施例 52: (5-{3-[4-(アミノカルボノチオイル)-2-プロピルフェノキシ]-
プロポキシ}-1H-インドール-1-イル)酢酸メチルの製造
硫化水素を{5-[3-(4-シアノ-2-プロピルフェノキシ)プロポキシ]-1H-インドール-1-イル}酢酸メチル(実施例 51, 787 mg, 1.94 mmol)のDMF (15 mL)中溶液に30分間にわたりrtにおいて通した。ジエチルアミン(0.3 mL, 2.90 mmol)を加え、そして溶液を70oCに3 hにわたり加熱した。反応混合物をrtに冷却し、そしてアルゴンを反応混合物に30分間にわたり通すことにより残存H2Sを除去した。溶媒を減圧下で蒸発させそして残渣をシリカの栓を通して濾過しそしてEtOAcで洗浄した。溶媒の濃縮が褐色油を生成し、それは次の段階でさらなる精製なしに使用された。 LC/MS m/z 441.2 (M+H)+; RT 3.35 min。
段階 4: チアゾール生成
実施例 53: (5-{3-[4-(4-エチル-1,3-チアゾール-2-イル)-2-プロピルフェノキシ]
プロポキシ}-1H-インドール-1-イル)酢酸メチルの製造
(5-{3-[4-(アミノカルボノチオイル)-2-プロピル-フェノキシ]-プロポキシ}-1H-インドール-1-イル)酢酸メチル(実施例 52, 500 mg, 1.14 mmol)のエタノール(35 mL)中溶液に、1-ブロモ-2-ブタノン(739 mg, 2.27 mmol)およびピリジン(0.14 mL, 135 mg, 1.70 mmol)を加えた。反応混合物を3 hにわたり70oCにおいて撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、そして残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中0-15% EtOAc)により精製して、89 mg (16%)の標記化合物を与えた。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.75-7.70 (m, 2H), 7.18-7.12 (m, 2H), 7.05 (d, 1H) 6.95-6.85 (m, 2H), 6.80 (s, 1H), 6.48 (d, 1H), 4.85 (s, 2H), 4.25-4.20 (m, 4H), 3.75 (s, 3H), 2.85 (q, 2H), 2.70-2.60 (m, 2H), 2.40-2.30 (m, 2H), 1.75-1.60 (m, 2H), 1.35 (t, 3H), 0.95 (t, 3H)。
段階 5: 加水分解
実施例 54: (5-{3-[4-(4-エチル-1,3-チアゾール-2-イル)-2-プロピルフェノキシ]
プロポキシ}-1H-インドール-1-イル)酢酸の製造
(5-{3-[4-(4-エチル-1,3-チアゾール-2-イル)-2-プロピルフェノキシ]プロポキシ}-1H-インドール-1-イル)酢酸メチル(実施例 53, 89 mg, 0.18 mmol)の3.0 mL THF中溶液に、水 (1.0 mL)中のLiOH・H2O (30 mg, 0.72 mmol)を加えた。混合物を12 hにわたりrtにおいて撹拌した。溶媒を蒸発させそして残渣を少量の水中に懸濁させた。1 N HClを用いて混合物のpHを3に調節した。水層を酢酸エチルで抽出した。一緒にした有機層を濃縮して、65 mg (75%) の生成物を白色固体状で与えた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.42 (d, 1H), 7.35 (dd, 1H), 7.10-7.05 (m, 2H), 7.08 (d, 1H), 6.90 (dd, 1H), 6.78 (s, 1H), 6.45 (d, 1H), 6.35 (d, 1H), 4.85 (s, 2H), 4.34 (t, 2H), 4.26 (t, 2H), 2.92 (q, 2H), 2.55-2.45 (m, 2H), 2.25-2.15 (m, 2H), 1.62-1.50 (m, 2H), 1.35 (t, 3H), 0.92 (t, 3H)。
[5-(3-ブロモ-プロポキシ)-インドール-1-イル]-酢酸メチルエステルは方法 8に記載されたものと同様な方法で製造された。
段階 1: カップリング
実施例 55: (5-{3-[2-プロピル-4-(4,5,6,7-テトラヒドロ-1,3-ベンゾチアゾール
2-イル)フェノキシ]プロポキシ}-1H-インドール-1-イル)酢酸メチルの製造
2-プロピル-4-(4,5,6,7-テトラヒドロ-ベンゾチアゾール-2-イル)-フェノール(実施例 36, 0.75 g, 2.76 mmol)を12 mL DMF(1 v/v % の水を含有する)中の[5-(3-ブロモ-プロポキシ)-インドール-1-イル]-酢酸メチルエステル(実施例 47, 0.75 g, 2.30 mmol) と一緒にした。この混合物にCs2CO3(1.50 g, 4.60 mmol)を加え、そして生じた混合物をrtにおいて14 hにわたり撹拌した。この時点で、反応混合物をEtOAc (50 mL)で希釈しそして次に水(合計75 mL)で3回洗浄した。水層をEtOAc(25 mL)で抽出しそして一緒にした有機抽出物をMgSO4上で乾燥し、濾過し、そして次に減圧下で濃縮した。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(1:1 ヘキサン/EtOAc)による精製が標記化合物(800 mg, 64%)を白色固体状で与えた。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.75-7.70 (m, 2H), 7.18-7.10 (m, 2H), 7.05 (d, 1H), 6.92-6.85 (m, 2H), 6.48 (d, 1H), 4.84 (s, 2H), 4.30-4.20 (m, 4H), 3.75 (s, 3H), 2.90-2.75 (m, 4H) 2.70-2.60 (m, 2H), 2.40-2.30 (m, 2H), 1.95-1.85 (m, 4H), 1.70-1.58 (m, 2H), 0.95 (t, 3H)。
実施例 56: (5-{3-[4-(4-イソプロポキシ-1,3-チアゾール-2-イル)-2-
メトキシフェノキシ] プロポキシ}-1H-インドール-1-イル) 酢酸メチルの製造
4-(4-イソプロポキシ-1,3-チアゾール-2-イル)-2-メトキシ-フェノール(実施例 37, 269 mg, 1.01 mmol) および[5-(3-ブロモプロポキシ)-1H-インドール-1-イル]酢酸エチル(実施例 47, 331 mg, 1.01 mmol) の8 mL DMF (1 v/v % の水を含有する)中混合物に、炭酸セシウム (661 mg, 2.03 mmol)を加えた。反応混合物を16 hにわたりrtにおいて撹拌した後に、DMFを減圧下で蒸発させた。残渣を酢酸エチル中に懸濁させそしてシリカゲル栓を通して濾過して、204 mg (39%) の白色固体を与え、それは次の段階でさらなる精製なしに使用された。
段階 2: 加水分解
実施例 57: (5-{3-[2-プロピル-4-(4,5,6,7-テトラヒドロ-1,3-ベンゾチアゾール
2-イル)フェノキシ]プロポキシ}-1H-インドール-1-イル)酢酸の製造
(5-{3-[2-プロピル-4-(4,5,6,7-テトラヒドロ-1,3-ベンゾチアゾール2-イル)フェノキシ]プロポキシ}-1H-インドール-1-イル)酢酸メチル(実施例 55, 145 mg, 0.28 mmol)のTHF (4.8 mL)中溶液に、水(1.6 mL)中のLiOH・H2O (39 mg, 0.84 mmol)を加え、そして混合物を12 hにわたりrtにおいて撹拌した。溶媒を蒸発させそして少量の水を残渣に加えた。1 N HClを用いて混合物のpHを3に調節した。水層を酢酸エチルで抽出した。一緒にした有機層を乾燥し、濾過し、そして濃縮して、140 mg (99%)の生成物を白色固体状で与えた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.30 (d, 1H), 7.25-7.15 (m, 3H), 7.10 (d, 1H), 6.92 (dd, 1H), 6.45 (d, 1H), 6.20 (d, 1H), 4.85 (s, 2H), 4.40-4.32 (m, 2H), 4.32-4.22 (m, 2H), 2.90-2.80 (br, 2H), 2.80-2.70 (br, 2H), 2.50-2.40 (m, 2H), 2.25-2.05 (m, 2H), 1.95-1.75 (br, 4H), 1.60-1.40 (m, 2H), 0.90 (t, 3H)。 LC/MS m/z 505.2 (M+H)+, RT 3.88 min。
実施例 58: (5-{3-[4-(4-isoプロポキシ-1,3-チアゾール-2-イル)-2-
メトキシフェノキシ] プロポキシ}-1H-インドール-1-イル)酢酸の製造
丸底フラスコ中で(5-{3-[4-(4-イソプロポキシ-1,3-チアゾール-2-イル)-2-メトキシフェノキシ]プロポキシ}-1H-インドール-1-イル)酢酸メチル(実施例 56, 204 mg, 0.40 mmol)をTHF (3 mL)中に溶解し、そして水(1 mL)中のLiOH・H2O (67 mg, 1.60 mmol)を加えた。混合物をrtにおいて16 hにわたり撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させそして残渣を少量の水中に懸濁させた。1 N HClを用いて混合物のpHを3に調節した。水層を直ちにEtOAcで抽出した。一緒にした有機層を乾燥し、濾過し、そして濃縮して、182 mg (91%)の生成物を白色固体状で与えた。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.42 (s, 1H), 7.32 (d, 1H), 7.15-7.08 (m, 2H), 7.04 (d, 1H), 6.88 (dd, 1H), 6.82 (d, 1H), 6.52 (d, 1H), 5.96 (s, 1H), 4.85 (s, 2H), 4.70-4.60 (q, 1H), 4.35-4.20 (m, 4H), 3.88 (s, 3H), 2.38-2.28 (m, 2H), 1.42 (d, 6H)。
実施例 59: (S)-2-(5-{3-[4-(4-エトキシ-5-メチル-チアゾール-2-イル)-2-プロピル
-フェノキシ]-プロポキシ}-インドール-1-イル)-プロピオン酸および
(R)-2-(5-{3-[4-(4-エトキシ-5-メチル-チアゾール-2-イル)-2-プロピル-
フェノキシ]-プロポキシ}-インドール-1-イル)-プロピオン酸の製造
実施例 55 に記載された方法に従い製造された対応するラセミ体エステル(266 mg, 0.50 mmol)をTHF、MeOH、および水(7 mL)の3:3:1混合物の中に溶解し、そしてLiOH・H2O (118 mg, 4.96 mmol)を加えた。混合物を50℃において3 hにわたり撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣1 N HClを用いて酸性化した。水層を直ちにEtOAcで抽出した。一緒にした有機層を乾燥しそして濃縮した。粗製生成物を逆相HPLCにより20ないし100% A (A: CH3CN 0.1% TFA; B: 水 0.1% TFA)の勾配を用いて精製して、標記化合物のラセミ体混合物を白色固体状で与えた。1H NMR (400 MHz, アセトン-d6) δ 7.67-7.65 (m, 2H), 7.35 (d, 1H), 7.32 (d, 1H), 7.12 (d, 1H), 7.02 (d, 1H), 7.85 (dd, 1H), 6.41 (d, 1H), 5.28 (q, 1H), 4.37 (q, 2H), 4.29-4.23 (m, 4H), 2.66 (t, 2H), 2.31 (t, 2H), 2.25 (s, 3H), 1.80 (d, 3H), 1.68-1.62 (m, 2H), 1.36 (t, 3H), 0.96 (t, 3H)。 LC/MS m/z523.1 (M+H)+; RT 4.46 min。
10ないし20%のB (A: ヘキサン; B: イソプロパノール)の勾配で溶離するキラルPak AD-H カラムを用いる20分間にわたる15 mL/minの流速におけるキラルHPLCにより、ラセミ体酸混合物(0.088 g)を分解した。実施例 59Aとして指定された第一ピーク(26.5 mg, RT = 14.4 min)に相当する画分を濃縮した後に、白色固体が得られた。1H NMR (400 MHz, アセトン-d6) δ 7.68-7.64 (m, 2H), 7.36 (d, 1H), 7.32 (d, 1H), 7.12 (d, 1H), 7.04 (d, 1H), 6.84 (dd, 1H), 6.40 (d, 1H), 5.28 (q, 1H), 4.37 (q, 2H), 4.31-4.24 (m, 4H), 2.66 (t, 2H), 2.31 (t, 2H), 2.25 (s, 3H), 1.80 (d, 3H), 1.68-1.62 (m, 2H), 1.36 (t, 3H), 0.96 (t, 3H) LC/MS m/z 523.3 (M+H)+; RT = 4.47 min。 第二ピークに相当する画分から、実施例 59B として指定された他のエナンチオマーが白色固体 (24.4 mg, RT = 16.7 min)状で集められた。1H NMR (400 MHz, アセトン d6) δ 7.68-7.64 (m, 2H), 7.36 (d, 1H), 7.32 (d, 1H), 7.12 (d, 1H), 7.04 (d, 1H), 6.84 (dd, 1H), 6.40 (d, 1H), 5.28 (q, 1H), 4.37 (q, 2H), 4.31-4.24 (m, 4H), 2.66 (t, 2H), 2.31 (t, 2H), 2.25 (s, 3H), 1.80 (d, 3H), 1.68-1.62 (m, 2H), 1.36 (t, 3H), 0.96 (t, 3H)。
LC/MS m/z523.3 (M+H)+; RT 4.47 min。
実施例 60: (S)-2-(5-{3-[4-(4-エトキシ-5-メチル-チアゾール-2-イル)-2-
プロピル-フェノキシ]-プロポキシ}-3-メチル-インドール-1-イル)-
プロピオン酸 および4(R)-2-(5-{3-[4-(4-エトキシ-5-メチル-チアゾール
-2-イル)-2-プロピル-フェノキシ]-プロポキシ}-3-メチル-インドール-1-イル)
-プロピオン酸の製造
イソクラティクシステム(10% イソプロパノールおよび90% ヘキサン)で溶離する20分間にわたる15 mL/minの流速におけるキラルPak AD カラムを用いるキラルHPLCにより、実施例 59の方法により製造されたラセミ体酸混合物 (0.119 g)を分解した。これが、第一ピーク(RT = 11.9 min)に相当する実施例 60Aと指定された化合物の白色固体 (39.8 mg)を生成した。LC/MS m/z 537.3 (M+H)+; RT 4.60 min。 実施例 60Bと指定された他のエナンチオマーが第二ピーク(38.1 mg, RT = 14.5 min)に相当する白色固体状で集められた。LC/MS m/z537.3 (M+H)+; RT 4.60 min。
実施例 61: (S)-2-(5-{3-[4-(4,5,6,7-テトラヒドロ-ベンゾチアゾール2-イル)
-フェノキシ]-プロポキシ}-インドール-1-イル)-プロピオン酸および
(R)-2-(5-{3-[4-(4,5,6,7-テトラヒドロ-ベンゾチアゾール2-イル)-フェノキシ]
-プロポキシ}-インドール-1-イル)-プロピオン酸の製造
20% B (A: ヘキサン; B: 1:1 mエタノール/エタノール)を含有するイソクラティク溶媒で溶離する20分間にわたる25 mL/minの流速における20 x 250 mmのパークル(Pirkle)共役(R,R) whelk-02 キラルカラムを用いるキラルHPLCにより、実施例 59 の方法に従い製造された対応するラセミ体酸混合物(0.989 g)を分解した。これが、実施例 61A化合物を第一ピーク(RT = 14.7 min)に相当する白色固体 (182 mg)状で生成した。LC/MS m/z477.2 (M+H)+; RT 3.52 min。 実施例 61Bとして指定された他のエナンチオマーは第二ピーク(RT = 16.2 min)に相当する白色固体 (159 mg)状で集められた。 LC/MS m/z 477.2 (M+H)+; RT 3.52 min。
段階 1: カップリング
実施例 62: 2-(5-{3-[4-(4-エチル-オキサゾール-2-イル)-2-メトキシ-フェノキシ]
-プロポキシ}-インドール-1-イル)-プロピオン酸メチルエステルの製造
2-[5-(3-ブロモ-プロポキシ)-インドール-1-イル]-プロピオン酸メチルエステル(実施例 48, 170.20 mg, 0.50 mmol)および4-(4-エチル-オキサゾール-2-イル)-2-メトキシ-フェノール(実施例 39, 109.68 mg, 0.50 mmol)をDMF(2 mL)中にrtにおいて溶解した。炭酸セシウム(244.5 mg, 0.75 mmol) を溶液に加え、引き続き3滴の水を加えた。混合物をrtにおいて17 hにわたり撹拌した。粗製反応混合物を濾過しそしてHPLCにより精製した。所望する生成物が白色固体(143.8 mg, 60.1%)状で単離された。 LC/MS m/z 479.3 (M+H)+; RT 3.59 min。 1H NMR (400 MHz, CD2Cl2) δ 7.58 (d, 1H), 7.56 (s, 1H), 7.41 (m, 1H), 7.24 (d, 1H), 7.19 (d, 1H), 7.11 (d, 1H), 7.00 (d, 1H), 6.88 (dd, 1H), 6.46 (d, 1H), 5.11 (q, 1H), 4.28 (t, 2H), 4.22 (t, 2H), 3.93 (s, 3H), 3.71 (s, 3H), 2.61 (q, 2H), 2.34 (m, 2H), 1.82 (d, 3H), 1.29 (t, 3H)。
段階 2: 加水分解
実施例 63: 2-(5-{3-[4-(4-エチル-オキサゾール-2-イル)-2-メトキシ-フェノキシ]
-プロポキシ}-インドール-1-イル)-プロピオン酸の製造
2-(5-{3-[4-(4-エチル-オキサゾール-2-イル)-2-メトキシ-フェノキシ]-プロポキシ}-インドール-1-イル)-プロピオン酸メチルエステル(実施例 62, 129.7 mg, 0.27 mmol)をテトラヒドロフラン(2 mL)、メタノール(1 mL)、および水(2 mL)の溶液中に溶解した。水酸化リチウム(32.45 mg, 1.36 mmol)を加えそして混合物をrtにおいて2 hにわたり撹拌した。溶液を濃縮し、水(5 mL)で希釈し、そして1N HClを用いて酸性化した。生じた白色沈殿を濾過により集めそして乾燥して、標記化合物(100.1 mg, 79.5%)を与えた。LC/MS m/z 465.1 (M+H)+; RT 3.25 min。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.82 (s, 1H), 7.47 (dd, 1H), 7.42 (d, 1H), 7.37 (d, 1H), 7.28 (d, 1H), 7.11 (d, 1H), 7.06 (d, 1H), 6.77 (dd, 1H), 6.34 (d, 1H), 5.24 (q, 1H), 4.19 (t, 2H), 4.12 (t, 2H), 3.82 (s, 3H), 2.52 (m, 2H), 2.20 (m, 2H), 1.68 (d, 3H), 1.19 (t, 3H)。
3-インドールおよび1-インドール酢酸誘導体の製造においては同様な条件が使用された。
段階1: カップリング
実施例 64: {1-アセチル-6-[3-(7-プロピル-3-トリフルオロメチル-ベンゾ[d]
イソキサゾール-6-イルオイル)-プロポキシ]-1H-インドール-3-イル}-酢酸
メチルエステルの製造
(1-アセチル-6-ヒドロキシ-1H-インドール-3-イル)-酢酸メチルエステル(実施例 14, 90.0 mg, 0.364 mmol)、6-(3-ブロモ-プロポキシ)-7-プロピル-3-トリフルオロメチル-ベンゾ[d]イソキサゾール(実施例 46, 140.0 mg, 0.382 mmol)、Cs2CO3(124.5 mg, 0.382 mmol)、および水(3滴)のDMF(3.6 mL)中混合物をrtにおいてアルゴン下で20 hにわたり撹拌した。反応混合物をシリカゲル上に充填しそしてEtOAc/ヘキサン(5:95)を用いて溶離して、標記化合物を白色固体(110.0 mg, 57%)状で与えた。 LC/MS m/z 533 (M+H)+, RT 4.25 min; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.08 (s, 1H), 6.92 - 7.57 (m, 5H), 4.26 - 4.35 (m, 4H), 3.73 (s, 3H), 3.70 (s, 2H), 2.81 - 2.93 (m, 2H), 2.61 (s, 3H), 2.35 - 2.36 (m, 2H), 1.63 - 1.69 (m, 2H), 0.93 (d, 3H)。
段階 2: 加水分解
実施例 65: {6-[3-(7-プロピル-3-トリフルオロメチル-ベンゾ[d]イソキサゾール
-6-イルオキシ)-6-プロポキシ]-1H-インドール-3-イル}-酢酸の製造
{1-アセチル-6-[3-(7-プロピル-3-トリフルオロメチル-ベンゾ[d]イソキサゾール-6-イルoyl)-プロポキシ]-1H-インドール-3-イル}-酢酸メチルエステル(実施例 64, 102.7 mg, 0.193 mmol)のTHF(1 mL)中溶液にMeOH/水(1:1)中の1.0 M LiOH 溶液(0.66 mL)を加えた。混合物を60℃において2 hにわたり加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させた。水を加えて残渣を溶解した。HClを用いて混合物のpHを1-2に調節した。混合物をジクロロメタン(3 x 20 mL)で抽出した。一緒にした有機層をMgSO4上で乾燥し、濾過し、そして濃縮して、標記化合物を固体(80.1 mg, 80%)状で生成した。LC/MS m/z 477 (M+H)+, RT 3.84 min; 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.08 (s, 1H), 10.67 (s, 1H), 6.63-7.75 (m, 6H), 4.35 (t, 2H), 4.16 (t, 2H), 3.56 (s, 2H), 2.83-2.87 (m, 2H), 2.22-2.28 (m, 2H), 1.57-1.66 (m, 2H), 0.87 (t, 3H)。
段階 1: プロパンジオール付加
実施例 66: 6-(3-ヒドロキシプロポキシ)ニコチノニトリルの製造
水素化ナトリウム(0.42 g,鉱油中60%懸濁液, 10.61 mmol)を1,3-プロパンジオール(2.30 mL, 31.83 mmol)のDMF(22 mL)中溶液に0℃において加え、そして混合物をrtにおいて20分間にわたり撹拌した。生じた黄色スラリーに6-クロロニコチノニトリル(1.50 g, 10.61 mmol)を一部分ずつ加えた。混合物をrtにおいて18 hにわたり撹拌した。それを次に水中に注いだ。沈殿を濾過しそして濾液を酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を食塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濾過し、そして減圧下で濃縮して、標記化合物(1.56 g, 83%)を白色固体状で与えた。1H NMR (300 MHz, CD2Cl2) δ 8.47 (d, 1H), 7.82-7.79 (m, 1H), 6.84-6.82 (m, 1H), 4.53 (t, 2H), 3.75 (t, 2H), 2.06-1.99 (m, 2H)。
段階 2: ミツノブカップリング
実施例 67: 2-(5-{3-[(5-シアノ-2-ピリジニル)オキシ]プロポキシ}-1H-
インドール-1-イル)プロパン酸メチルの製造
6-(3-ヒドロキシプロポキシ)ニコチノニトリル(実施例 66, 0.55 g, 3.09 mmol) および2-(5-ヒドロキシ-1H-インドール-1-イル)プロパン酸メチル(実施例 7, 0.34 g, 1.55 mmol)のCH2Cl2(7.73 mL)中溶液にトリフェニルホスフィン(0.61 g, 2.32 mmol)および1,1’-(アゾジカルボニル)-ジピペリジン(0.59 g, 2.32 mmol)を加えた。黄色反応混合物をrtにおいて18 hにわたり撹拌し、そして次に減圧下で濃縮した。粗製残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(67% ヘキサン/EtOAcを用いて溶離する)により精製して、標記化合物(0.5 g, 85%)を与えた。 1H NMR (400 MHz, CD2Cl2) δ 8.49 (dd, 1H), 7.79 (dd, 1H), 7.25-7.09 (m, 3H), 6.85-6.83 (m, 2H), 6.47 (d, 1H), 5.11 (qt, 1H), 4.60 (t, 2H), 4.17 (t, 2H), 3.71 (s, 3H), 2.35-2.25 (m, 2H), 1.82 (d, 3H)。
段階 3: チオアミド生成
実施例 68: 2-[5-(3-{[5-(アミノカルボノチオイル)-2-ピリジニル]オキシ}
プロポキシ)-1H-インドール-1-イル]プロパン酸メチルの製造
H2S気体を2-(5-{3-[(5-シアノ-2-ピリジニル)オキシ]プロポキシ}-1H-インドール-1-イル)プロパン酸メチル(実施例 67, 0.50 g, 1.32 mmol)のDMF (7.80 mL)中溶液の中に20分間にわたりrtにおいてゆっくり通した。ジエチルアミン(0.21 mL, 2.37 mmol)を一部分ずつ加え、そして生じた淡緑色溶液を60℃において3 hにわたり撹拌した。反応混合物にアルゴン流を流し、そして次に減圧下で濃縮した。所望する化合物(0.49 g, 90%)がカラムクロマトグラフィー(EtOAc中50% ヘキサン)により明るい黄色固体状で単離された。1H NMR (400 MHz, CD2Cl2) δ 8.63 (dd, 1H), 8.16 (dd, 1H), 7.25-7.08 (m, 3H), 6.86-6.74 (m, 2H), 6.46 (d, 1H), 5.16 (qt, 1H), 4.59 (t, 2H), 4.17 (t, 2H), 3.71 (s, 3H), 2.35-2.25 (m, 2H), 1.82 (d, 3H)。
段階 4: チアゾール生成
実施例 69: 2-[5-(3-{[5-(4-エチル-1,3-チアゾール-2-イル)-2-ピリジニル]
オキシ}プロポキシ)-1H-インドール-1-イル]プロパン酸メチルの製造
2-[5-(3-{[5-(アミノカルボノチオイル)-2-ピリジニル]オキシ}プロポキシ)-1H-インドール-1-イル]プロパン酸メチル(実施例 68, 0.1 g, 0.24 mmol)および1-ブロモ-2-ブタノン(0.05 g, 0.29 mmol)のエタノール(8.90 mL)中混合物をアルゴン下で80℃において3 hにわたり加熱した。生じた混合物を濃縮した。標記化合物(0.11 g, 98%)がカラムクロマトグラフィー(2:1 ヘキサン/EtOAc)により単離された。1H NMR (400 MHz, CD2Cl2) δ 8.69 (dd, 1H), 8.13 (dd, 1H), 7.25-7.10 (m, 3H), 6.90-6.81 (m, 3H), 6.47 (d, 1H), 5.12 (qt, 1H), 4.58 (t, 2H), 4.20 (t, 2H), 3.71 (s, 3H), 2.85 (qt, 2H), 2.36-2.24 (m, 2H), 1.82 (d, 3H), 1.35 (t, 3H)。
段階 5: 加水分解
実施例 70: 2-[5-(3-{[5-(4-エチル-1,3-チアゾール-2-イル)-2-ピリジニル]
オキシ}プロポキシ)-1H-インドール-1-イル]プロパン酸の製造
水酸化リチウム(0.05 g, 2.15 mmol)を2-[5-(3-{[5-(4-エチル-1,3-チアゾール-2-イル)-2-ピリジニル]オキシ}プロポキシ)-1H-インドール-1-イル]プロパン酸メチル(実施例 69, 0.1 g, 0.21 mmol)のTHF (2 mL)、メタノール(2 mL)、および水(1 mL)の混合物中溶液に加えた。反応混合物をrtにおいて18 hにわたり撹拌しそして次に減圧下で濃縮した。残渣を水で希釈しそして5% H3PO4を用いて酸性化した。水層を酢酸エチルで抽出した。一緒にした有機抽出物をNa2SO4上で乾燥し、濾過し、そして濃縮して、標記化合物を固体(0.079 g, 82%)状で与えた。1H NMR (400 MHz, CD2Cl2) δ 8.45 (dd, 1H), 7.94 (dd, 1H), 7.08-6.62 (m, 6H), 6.22 (d, 1H), 4.94 (qt, 1H), 4.37 (t, 2H), 4.00 (t, 2H), 2.66 (qt, 2H), 2.31-2.07 (m, 2H), 1.60 (d, 3H), 1.15 (t, 3H)。
段階 6: キラル分離
実施例 71: (2R)-2-[5-(3-{[5-(4-エチル-1,3-チアゾール-2-イル)-2-ピリジニル]
オキシ}プロポキシ)-1H-インドール-1-イル]プロパン酸および(2S)-2-[5-(3-{[5-
(4-エチル-1,3-チアゾール-2-イル)-2-ピリジニル]オキシ}プロポキシ)-1H-
インドール-1-イル]プロパン酸の分離
20ないし46% B (A: ヘキサン; B: 1:1 Mエタノール/エタノール)の勾配で溶離する13分間にわたる25 mL/minの流速におけるピルクル共役(R,R) whelk-02 キラルカラムを用いるHPLCにより、2-[5-(3-{[5-(4-エチル-1,3-チアゾール-2-イル)-2-ピリジニル]オキシ}プロポキシ)-1H-インドール-1-イル]プロパン酸(実施例 70, 0.3 g)のラセミ体混合物を分解した。これが、11.11分間の保持時間を有する実施例 71Aとして指定された91 mgのエナンチオマーを生成した。実施例 71Bとして指定された他のエナンチオマーは9.62 分間の保持時間で溶離された。1H NMR (400 MHz, CD2Cl2) δ 8.54 (dd, 1H), 8.01 (dd, 1H), 7.13-6.72 (m, 6H), 6.25 (d, 1H), 4.96 (qt, 1H), 4.44 (t, 2H), 4.08 (t, 2H), 2.74 (qt, 2H), 2.36-2.13 (m, 2H), 1.70 (d, 3H), 1.21 (t, 3H)。
段階 1および 2:
実施例 72: 6-(3-ヒドロキシ-プロポキシ)-チオニコチンアミドの製造
6-(3-ヒドロキシプロポキシ)ニコチノニトリル(実施例 66, 16 g, 89.79 mmol)のDMF(450 mL)中溶液にH2Sを3 hにわたりrtにおいて通した。反応混合物が紫色に変化した。ジエチルアミン(9.85 g, 134.69 mmol)をゆっくり加えた。生じた濃緑色溶液を60℃において2 hにわたり加熱した。生じた混合物を減圧下で濃縮し、そして50〜100%のヘキサン中EtOAcの勾配を用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。標記化合物が黄色固体(18.9 g, 98%)状で集められた。1H NMR (400 MHz, アセトン-d6) δ 8.98-8.87 (br, 2H), 8.80-8.79 (m, 1H), 8.29 (dd, 1H), 6.77 (dd, 1H), 4.48 (t, 2H), 3.74-3.68 (m, 3H), 1.99 (t, 2H)。 LC/MS m/z 213.2 (M+H)+; RT 0.50 min。
段階 3: チアゾール生成
実施例 73: 3-[5-(4-エチル-チアゾール-2-イル)-ピリジン-2-イルオキシ]-
プロパン-1-オールの製造
6-(3-ヒドロキシ-プロポキシ)-チオニコチンアミド(実施例 72, 8.8 g, 41.46 mmol)のEtOH(205 mL)中溶液にrtにおいて1-ブロモ-2-ブタノンを加えた。反応混合物を次に70℃において 3 hにわたり加熱した。完了時に、トリエチルアミンを加えそして揮発分を減圧下で除去した。粗製物質をCH2Cl2中に懸濁させそしてフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。カラムをEtOAc/ヘキサン(30 ないし50% EtOAc)の混合物を用いて溶離して、クロマトグラフィー画分の濃縮後に、標記化合物を白色固体(10.04 g, 91%)状で与えた。1H NMR (400 MHz, アセトン-d6) δ 8.70 (s, 1H), 8.19 (dd, 1H), 7.15 (s, 1H), 6.86 (d, 1H), 4.48 (t, 2H), 3.74-3.71 (m, 3H), 2.83 (q, 2H), 2.01-1.98 (m, 2H), 1.32 (t, 3H)。 LC/MS m/z 265.3 (M+H)+; RT 2.12 min。
段階 4: カップリング
実施例 74: (R)-2-(5-{3-[5-(4-エチル-チアゾール-2-イル)-ピリジン-2-イルオキシ]
-プロポキシ}-インドール-1-イル)-プロピオン酸メチルエステルの製造
温度を約25℃に保ちながら、3-[5-(4-エチル-チアゾール-2-イル)-ピリジン-2-イルオキシ]-プロパン-1-オール(実施例 73, 7.0 g, 0.025 mol)、(R)-2-(5-ヒドロキシ-インドール-1-イル)-プロピオン酸メチルエステル(実施例 8, 4.961 g, 0.023 mol)、およびトリフェニルホスフィン (7.716 g, 0.029 mol)のジクロロメタン(60 mL)中溶液を1,1'-(アゾジカルボニル)-ジピペリジン(7.423 g, 0.029 mol)のジクロロメタン(45 mL)中溶液で25分間にわたりゆっくり処理した。生じた懸濁液をrtにおいて18 hにわたり撹拌した。完了時に、溶媒を真空下で除去し、そして粗製生成物を5-35%酢酸エチル/ヘキサンの勾配を用いるシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、7.3 g(69%)の標記化合物をベージュ色固体状で与えた。生成物は実施例 69の通りにして同定された。
段階 5: 加水分解
実施例 75: (R)-2-(5-{3-[5-(4-エチル-チアゾール-2-イル)-ピリジン-2-イルオキシ]
-プロポキシ}-インドール-1-イル)-プロピオン酸の製造
(R)-2-(5-{3-[5-(4-エチル-チアゾール-2-イル)-ピリジン-2-イルオキシ]-プロポキシ}-インドール-1-イル)-プロピオン酸メチルエステル(実施例 74, 7.0 g, 0.015 mol)のTHF(51 mL)およびエタノール(26 mL)中溶液を水酸化リチウム(0.432 g, 0.018 mol)の水(51 mL)中溶液で処理した。わずかに曇った溶液をrtにおいて2.5 hにわたり撹拌した。有機溶媒を真空下で30℃において除去した。残存する懸濁液を水(50 mL)で希釈した。1N HClを用いて混合物のpHを〜5に調節し、そして混合物をrtにおいて1 hにわたり撹拌した。固体を濾過し、水(20 mL)で洗浄しそして高真空下で18-20 hにわたり乾燥した。
生じたカルボン酸(6.3 g)にアセトン(105 mL)および(R)-α-メチルベンジルアミン (1.93 mL, 0.015 mol)を加えた。反応混合物を〜45℃に加熱して溶解させた。熱い溶液を重力濾過しそして放冷してrtにした。それを次にrtにおいて16-18 hにわたり撹拌した。生じた沈殿を濾過し、アセトン(13 mL)で洗浄し、そして真空下で4-5 hにわたり乾燥した。乾燥塩を水(250 mL)中に懸濁させそして1N HClを用いて懸濁液のpHを〜5に調節した。混合物を1.5 hにわたりrtにおいて撹拌し、次に濾過した。フィルターケーキを水(50 mL)で洗浄しそして高真空下でrtにおいて18-20 hにわたり乾燥して、3.6 gの酸をベージュ色固体状で与えた。生成物をエタノール(52 mL)から再結晶化させて、2.7 g (40%)の化合物(キラルPLCによる97% ee)を与えた。
キラHPLC条件: カラム: キラセルAD, 4.6 (I.D.) x 250 mm;移動相: A:ヘキサン中0.1% TFA; B: IPA中0.1% TFA; イソクラティク: 15 minにわたる70% A (30% B); 流速: 1.0 mL/min; 検出器 (UV): 284 nm; 所望するエナンチオマーの保持時間: 11.53 min。
段階 1: アルコールの保護
実施例 76: 6-[3-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-プロポキシ]-
ニコチノニトリルの製造
t-ブチルジメチルシリルクロリド(0.93 g, 6.17 mmol)のCH2Cl2(25 mL)中溶液に6-(3-ヒドロキシプロポキシ)ニコチノニトリル(実施例 66, 1 g, 5.61 mmol)、Et3N (0.62 g, 6.17 mmol)、およびDMAP (0.014 g, 0.11 mmol)を加えた。混合物をrtにおいて18 hにわたり撹拌した。反応混合物を食塩水で希釈しそしてCH2Cl2(3 x 25 mL)で抽出した。一緒にした有機層をNa2SO4上で乾燥し、濾過し、そして減圧下で濃縮した。粗製残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー (2:1 ヘキサン/EtOAc)により精製して、標記化合物(1.14 g, 69%)を与えた。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.40 (dd, 1H), 7.69 (dd, 1H), 6.72 (dd, 1H), 4.40 (t, 2H), 3.73 (t, 2H), 1.90-1.98 (m, 2H), 0.82 (s, 9H), 0.02 (s, 6H)。
段階 2: チアゾール生成
実施例 77: 2-{6-[3-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-プロポキシ]-
ピリジン-3-イル}-4,5,6,7-テトラヒドロ-ベンゾチアゾールの製造
H2Sを6-[3-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-プロポキシ]-ニコチノニトリル(実施例 76, 1.14 g, 3.90 mmol) のDMF (25.0 mL)中溶液にrtにおいて30分間にわたりゆっくり通した。ジエチルアミン(0.60 mL, 5.85 mmol)を一部分ずつ加え、そして生じた淡緑色溶液を60℃において4 hにわたり加熱した。反応混合物にアルゴン流を流し、そして減圧下で濃縮した。粗製生成物をシリカゲルの短いパッドを通して濾過しそしてEtOAcを用いて溶離した。溶媒を減圧下で除去した。残渣を2-クロロシクロヘキサノン(0.244 g, 1.80 mmol)の10 mLの1:1 トルエン/ジオキサン中溶液で処理した。フラスコをディーン−スターク装置に連結しそして150oCにおいて18 hにわたり撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を水で洗浄し、そして酢酸エチルで抽出した。一緒にした有機抽出物をNa2SO4上で乾燥し、濾過し、そして減圧下で濃縮した。粗製物質をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中15% EtOAc )により精製して、標記化合物(0.29 g, 18%)を与えた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.58 (dd, 1H), 8.02 (dd, 1H), 6.65 (dd, 1H), 4.36 (t, 2H), 3.75 (t, 2H), 2.70-2.82 (m, 4H), 1.90-1.98 (m, 2H), 1.80-1.90 (m, 4H), 0.82 (s, 9H), 0.02 (s, 6H)。
段階 3: アルコールへの脱保護
実施例 78: 3-[5-(4,5,6,7-テトラヒドロ-ベンゾチアゾール2-イル)-ピリジン-
2-イルオキシ]-プロパン-1-オールの製造
2-{6-[3-(tert-ブチル-ジメチル-シラニルオキシ)-プロポキシ]-ピリジン-3-イル}-4,5,6,7-テトラヒドロ-ベンゾチアゾール(実施例 77, 0.29 g, 0.71 mmol)のエタノール/HCl/水(95:1:4, 10 mL)中混合物をrtにおいて18 hにわたり撹拌し、そして次に減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(1:4 MeOH/CH2Cl2)により精製して、標記化合物(0.098 g, 46%)を与えた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.60 (dd, 1H), 8.10 (dd, 1H), 6.75 (dd, 1H), 4.51 (t, 2H), 3.73 (t, 2H), 2.95-3.10 (broad s, 1H), 2.80-2.86 (m, 4H), 2.00-2.12 (m, 2H), 1.80-1.96 (m, 4H)。
段階 4 および 5: カップリングおよび加水分解
実施例 79: 2-(5-{3-[5-(4,5,6,7-テトラヒドロ-ベンゾチアゾール2-イル)- ピリジン
-2-イルオキシ]-プロポキシ}-インドール-1-イル)-プロピオン酸の製造
3-[5-(4,5,6,7-テトラヒドロ-ベンゾチアゾール2-イル)-ピリジン-2-イルオキシ]-プロパン-1-オール(実施例 78, 0.098 g, 0.34 mmol)および2-(5-ヒドロキシ-インドール-1-イル)-プロピオン酸メチルエステル(実施例 7, 0.067 g, 0.31 mmol)のCH2Cl2(10 mL)中溶液にトリフェニルホスフィン(0.161 g, 0.61 mmol)および1,1’-(アゾジカルボニル)-ジピペリジン(0.155 g, 0.61 mmol)を加えた。黄色反応混合物をrtにおいて18 hにわたり撹拌し、次に20 mLのヘキサンで希釈し、そしてシリカゲルの短いパッドを通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、そして残渣 (0.065 g)を5 mLのメタノール/THF/水(2:2:1)の混合物中に溶解した。LiOH (9.1 mg, 0.37 mmol)を加えた。混合物をrtにおいて18 hにわたり撹拌しそして減圧下で濃縮した。残渣を水中に加えそしてエーテルで洗浄した。水層をpH 3.5まで酸性化しそして酢酸エチルで抽出した。一緒にした有機層をNa2SO4上で乾燥し、濾過し、そして濃縮して、標記化合物(7 mg, 4%)を与えた。1H NMR (400 MHz, アセトン-d6) δ 8.20 (dd, 1H), 7.90 (dd, 1H), 7.35 (s, 1H), 7.29 (dd, 1H), 7.11 (s, 1H), 6.85 (dd, 1H), 6.50 (dd, 1H), 6.39 (s, 1H), 5.25- 5.35 (m, 1H), 4.31 (t, 2H), 4.31 (t, 2H), 4.08 (t, 2H), 2.95-3.05 (br s, 1H), 2.70-2.78 (m, 4H), 2.30-2.35 (m, 2H), 1.70-1.94 (m, 4H)。 LC/MS m/z 478.2 (M+H)+, RT 2.90 min。
段階 1: 芳香族性置換
実施例 80: 3-(2-クロロ-5-フルオロ-ピリミジン-4-イルアミノ)-プロパン-1-
オールの製造
2,4-ジクロロ-5-フルオロピリミジン(15.0 g, 89.8 mmol)のエタノール(300 mL)中溶液に3-アミノ-1-プロパノール(8.23 mL, 107.8 mmol)および炭酸ナトリウム(47.6 g, 449 mmol)を加えた。反応混合物をrtにおいて72 hにわたり撹拌した。次に混合物をCelite(R)を通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、そして残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(100% EtOAc)により精製して、標記化合物を白色固体(9.5 g, 51%)状で与えた。LC/MS m/z 206.3 (M+H)+; 1H NMR (300 MHz, CD2Cl2) δ 1.85 (quintet, 2H), 3.55 (t, 2H), 3.65 (t, 2H), 4.85-4.98 (br, 2H), 7.85 (d, 1H)。
段階 2: アルコールの保護
実施例 81: N-(3-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロピル)-2-クロロ
-5-フルオロ-4-ピリミジンアミンの製造
t-ブチルジメチルシリルクロリド(1.63 g, 10.70 mmol)のジクロロメタン(48.63 mL)中溶液に3-[(2-クロロ-5-フルオロ-4-ピリミジニル)アミノ]-1-プロパノール(実施例 80, 2.0 g, 9.73 mmol)を加え、引き続きトリエチルアミン(1.49 mL, 10.70 mmol)およびジメチルアミノピリジン(0.02 g, 0.19 mmol)を加えた。生じた曇った混合物をrtにおいて18 hにわたり撹拌しそして次にジクロロメタン(80 mL)で希釈した。混合物を水(50 mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして濃縮した。生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc中67% ヘキサン)により精製して、標記化合物を白色固体(2.68 g, 86%)状で与えた。1H NMR (300 MHz, CD2Cl2) δ 7.78 (d, 1H), 3.64-3.59 (m, 2 H), 3.44-3.41(m, 2 H), 1.82-1.73 (m, 2H), 0.84 (s, 9H), 0.001 (s, 6H)。
段階 3: N-アルキル化
実施例 82: N-(3-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロピル)-2-
クロロ-5-フルオロ-N-メチル-4-ピリミジンアミンの製造
水素化ナトリウム (0.4 g, 16.76 mmol)をN-(3-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロピル)-2-クロロ-5-フルオロ-4-ピリミジンアミン(実施例 81, 2.68 g, 8.38 mmol)のDMF(41.90 mL)中溶液に加えた。生じた混合物をrtにおいて30分間にわたり撹拌した。ヨウ化メチル(2.09 mL, 33.51 mmol)を加えた。混合物をrtにおいてさらに18 hにわたり撹拌し、水を用いて反応停止し、そしてエーテルで抽出した。一緒にしたエーテル抽出物を水(25 mL)、食塩水(40 mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして濃縮した。カラムクロマトグラフィー(EtOAc中67%ヘキサン)後に、標記化合物(2.76 g, 99%)が得られた。1H NMR (300 MHz, CD2Cl2) δ 7.78 (d, 1H), 3.64-3.59 (m, 4H), 3.24 (d, 3H), 1.82-1.73 (m, 2H), 0.84 (s, 9H), 0.001 (s, 6H)。
段階 4: アルコールへの脱保護
実施例 83: 3-[(2-クロロ-5-フルオロ-4-ピリミジニル)(メチル)アミノ]-1-
プロパノールの製造
N-(3-{[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロピル)-2-クロロ-5-フルオロ-N-メチル-4-ピリミジンアミン(実施例 82, 2.22 g, 6.65 mmol)のエタノール/HCl/水(95:1:4, 50 mL)中混合物をrtにおいて18 hにわたり撹拌しそして次に減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルの栓を通して濾過して、標記化合物(1.13 g, 77%)を粘着性黄色油状で与えた。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.08 (d, 1H), 3.59 (t, 2H), 3.43 (t, 2H), 3.24 (d, 3H), 1.74-1.71 (m, 2H)。
段階 5: ミツノブカップリング
実施例 84: (5-{3-[(2-クロロ-5-フルオロ-4-ピリミジニル)(メチル) アミノ]
プロポキシ}-1H-インドール-1-イル)酢酸メチルの製造
3-[(2-クロロ-5-フルオロ-4-ピリミジニル)(メチル)アミノ]-1-プロパノール(実施例 83, 0.60 g, 2.73 mmol)および(5-ヒドロキシ-1H-インドール-1-イル)酢酸メチル(実施例 9, 0.37 g, 1.82 mmol)のジクロロメタン(9 mL)中溶液にトリフェニルホスフィン(0.70 g, 2.73 mmol)および1,1’-(アゾジカルボニル)-ジピペリジン(0.72 g, 2.73 mmol)をアルゴン下で加えた。金黄色混合物をrtにおいて18 hにわたり撹拌した。カラムクロマトグラフィー(EtOAc中67%ヘキサン)後に、所望する生成物(0.42 g, 56%)が得られた。1H NMR (300 MHz, CD2Cl2) δ 7.85 (d, 1H), 7.15-7.07 (m, 3H), 6.88-6.83 (m, 1H), 6.47-6.46 (m, 1H), 4.85 (s, 2H), 4.07 (t, 2H), 3.84 (t, 2H), 3.76 (s, 3H), 3.26 (d, 3H), 2.20-2.13 (m, 2H)。
実施例 85: 2-{5-[3-(2-クロロ-5-フルオロ-ピリミジン-4-イルアミノ)-
プロポキシ]-インドール-1-イル}-プロピオン酸メチルエステルの製造
3-(2-クロロ-5-フルオロ-ピリミジン-4-イルアミノ)-プロパン-1-オール(実施例 80, 0.66 g, 3.20 mmol)および2-(5-ヒドロキシ-インドール-1-イル)-プロピオン酸メチルエステル(実施例 7, 0.47 g, 2.13 mmol)のジクロロメタン(10.80 mL)中溶液にトリフェニルホスフィン(0.85 g, 3.20 mmol)および1,1’-(アゾジカルボニル)-ジピペリジン(0.82 g, 3.20 mmol)をアルゴン下で加えた。金黄色混合物をrtにおいて18 hにわたり撹拌した。カラムクロマトグラフィー(EtOAc中67% ヘキサン)後に所望する生成物(0.54 g, 59%)が得られた。1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 7.85 (d, 1H), 7.27-7.06 (m, 3H), 6.82-6.79 (m, 1H), 6.40 (d, 1H), 5.24 (q, 1H), 4.11-4.07 (m, 2H), 3.70-3.67 (m, 5H), 2.15-2.09 (m, 2H), 1.77 (d, 3H)。
段階 6: スズキカップリング
実施例 86: (5-{3-[[5-フルオロ-2-(4-メトキシフェニル)-4-ピリミジニル] (メチル)
アミノ] プロポキシ}-1H-インドール-1-イル)酢酸メチルの製造
(5-{3-[(2-クロロ-5-フルオロ-4-ピリミジニル)(メチル)アミノ] プロポキシ}-1H-インドール-1-イル)酢酸メチル(実施例 84, 0.1 g, 0.25 mmol)のトルエン(3.75 mL)、ジオキサン(0.75 mL)、および水(0.88 mL)中溶液に炭酸ナトリウム(0.26 g, 2.46 mmol)、4-メトキシフェニルボロン酸(0.15 g, 0.98 mmol)、およびPdCl2(dppf)(CH2Cl2) (0.04 g, 0.05 mmol)を加えた。混合物を80℃において4 hにわたり撹拌し、そして次に減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(EtOAc中67% ヘキサン)後に、生成物(0.11 g, 94%)が得られた。1H NMR (300 MHz, CD2Cl2) δ 8.31 (d, 2H), 8.06 (d, 1H), 7.12-7.07 (m, 3H), 6.95-6.87 (m, 3H), 6.41 (d, 1H), 4.85 (s, 2H), 4.11 (t, 2H), 3.94 (t, 2 H), 3.86 (s, 3H), 3.76 (s, 3H), 3.35 (d, 3H), 2.26-2.20 (m, 2H)。
段階 7: 加水分解
実施例 87: (5-{3-[[5-フルオロ-2-(4-メトキシフェニル)-4-ピリミジニル]
(メチル) アミノ] プロポキシ}-1H-インドール-1-イル)酢酸の製造
(5-{3-[[5-フルオロ-2-(4-メトキシフェニル)-4-ピリミジニル](メチル)アミノ]プロポキシ}-1H-インドール-1-イル)酢酸メチル(実施例 86, 0.1 g, 0.20 mmol)のメタノール(2 mL)、THF (2.00 mL)、および水(1.00 mL)中溶液に水酸化リチウム(0.05 g, 1.99 mmol)を加えた。混合物をrtにおいて18 hにわたり撹拌しそして次に減圧下で濃縮した。残渣を水中に加えそしてエーテルで洗浄した。水層をpH 3.5まで酸性化しそして酢酸エチルで抽出した。一緒にした有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥しそして濃縮して、標記化合物(0.092 g, 100%)を与えた。1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 8.20-8.17 (m, 2H), 8.03-8.01 (m, 1H), 7.18-6.78 (m, 6H), 6.33-6.30 (m, 1H), 4.74 (s, 2H), 4.11 (t, 2H), 3.94 (t, 2H), 3.83 (s, 3H), 3.36-3.34 (m, 3H), 2.26-2.20 (m, 2H)。 LC/MS m/z 465.2 (M+H)+, RT 2.51 min。
段階 1: ミツノブカップリング
実施例 88: (2-クロロ-5-メチル-ピリミジン-4-イル)-[3-(1H-インドール-5-
イルオキシ)-プロピル]-メチル-アミンの製造
3-[(2-クロロ-5-メチル-4-ピリミジニル)(メチル)アミノ]-1-プロパノール (0.316 g, 1.47 mmol) (実施例 83 のものと同様な方法で製造される)および5-ヒドロキシインドール(0.195 g, 1.47 mmol)のジクロロメタン(7 mL)中溶液にトリフェニルホスフィン(1.15 g, 4.40 mmol)および1,1’-(アゾジカルボニル)-ジピペリジン (1.11 g, 4.40 mmol)をアルゴン下で加えた。金黄色混合物をrtにおいて24 hにわたり撹拌した。カラムクロマトグラフィー(EtOAc中50% ヘキサン)後に、所望する生成物(0.117 g, 24%)が得られた。LC/MS m/z 331.3 (M+H)+, RT 2.76 min。
段階 2:
実施例 89: (5-{3-[(2-クロロ-5-メチル-ピリミジン-4-イル)-メチル-アミノ]-
プロポキシ}-インドール-1-イル)-酢酸エチルエステルの製造
(2-クロロ-5-メチル-ピリミジン-4-イル)-[3-(1H-インドール-5-イルオキシ)-プロピル]-メチル-アミン(実施例 88, 0.117 g, 0.35 mmol)をDMF (2 mL)中にrtにおいて溶解し、そして水素化ナトリウム(0.017 g, 鉱油中60%, 0.42 mmol)を加えた。反応溶液が直ちに紫色に変化した。生じた混合物を1 hにわたり撹拌しそしてブロモ酢酸エチル(0.065 g, 0.39 mmol)を加えた。反応混合物を60 hにわたり撹拌し、水で希釈し、そしてEtOAcで抽出した。有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、そして減圧下で濃縮して、標記化合物をさらなる精製なしに橙色油状で与えた(103 mg, 70%)。LC/MS m/z 417.4 (M+H)+, RT 3.05 min。
段階 3: スズキカップリング
実施例 90: [5-(3-{[2-(4-フルオロ-フェニル)-5-メチル-ピリミジン-4-イル]-
メチル-アミノ}-プロポキシ)-インドール-1-イル]-酢酸エチルエステルの製造
実施例 89 からの化合物を出発物質として用いて、標記化合物が実施例 86に記載された通りにして製造され、標記化合物(316 mg, 83%)を与えた。LC/MS m/z 477.3 (M+H)+, RT 3.53 min。
段階 4: 加水分解
実施例 91: [5-(3-{[2-(4-フルオロ-フェニル)-5-メチル-ピリミジン-4-イル]-
メチル-アミノ}-プロポキシ)-インドール-1-イル]-酢酸の製造
実施例 90 からの化合物を出発物質として用いて、標記化合物が実施例 87に記載されたものと同様な方法で製造され(50℃において3 hにわたり加熱され)、標記化合物を白色固体(316 mg, 83)状で与えた。LC/MS m/z 449.3 (M+H)+, RT 2.26 min。
窒素および炭素上のアルキル化は実施例 92に示されている通りにして行われ、スズキカップリングおよび塩基性加水分解は実施例中で方法 16に示されているものと同様な方法で行われた。
段階 1: C- および N- アルキル化
実施例 92: 2-(5-{3-[(2-クロロ-5-フルオロ-4-ピリミジニル)(メチル)アミノ]-
プロポキシ}-インドール-1-イル) プロパン酸の製造
水素化ナトリウム(0.04 g, 1.78 mmol)を(5-{3-[(2-クロロ-5-フルオロ-4-ピリミジニル)アミノ]プロポキシ}-1H-インドール-1-イル)酢酸メチル(0.35 g, 0.89 mmol,実施例 86のものと同様な方法で製造された)のDMF(4.5 mL)中溶液に加えた。反応混合物をrtにおいて30分間にわたり撹拌した後に、ヨウ化メチル(0.22 mL, 3.56 mmol)を加えた。混合物をrtにおいてさらに18 hにわたり撹拌し、水を用いて反応停止し、そしてエーテルで抽出した。一緒にしたエーテル抽出物を水および食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして真空下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(EtOAc中67% ヘキサン)後に、所望する生成物(0.11 g, 28%)が得られた。1H NMR (300 MHz, CD2Cl2) δ 7.84 (d, 1H), 7.25-7.06 (m, 3H), 6.85-6.82 (m, 1H), 6.47-6.46 (m, 1H), 5.12 (q, 1H), 4.06 (t, 2H), 3.84 (t, 2H), 3.71 (s, 3 H), 3.25 (d, 3H), 2.19-2.12 (m, 2H), 1.82 (d, 3H)。 LC/MS m/z 421.1 (M+H)+, RT 3.35 min。
適当な出発物質に置換することにより、そして上記の方法を使用することにより、本発明の他の化合物を同様に製造することができる。本発明の例示化合物は以下の表1にまとめられている。
使用方法
ここで使用される種々の用語は以下で定義される。
本発明の要素またはそれらの好ましい態様を紹介する場合には、冠詞「a」、「an」、「the」、および「該」は要素の1つもしくはそれ以上が存在することを意味することが意図される。用語「含んでなる」、「含む」および「有する」は、挙げられた要素以外の追加の要素が存在しうることを包括しそして意味することが意図される。
ここで使用される用語「患者」は、哺乳動物(例えば、ヒトおよび動物)を包含する。
用語「処置」は、ヒトを包含する患者が患者の症状を直接的にもしくは間接的に改良するかまたは患者における症状もしくは障害の進行を遅らせる目的で医学的手段を与えられるいずれかの方法、作用、適用、療法などを包含する。
用語「組み合わせ療法」または「共同−療法」(“co−therapy”)は、糖尿病症状および/または障害を処置するための1種もしくはそれ以上の治療剤の投与を意味する。そのような投与は、実質的に同時方式での、例えば固定比の活性成分を有する単一カプセル上でのまたは各々の抑制剤用の複数の別個のカプセル状での、2種もしくはそれ以上の治療剤の共同−投与を包括する。さらに、そのような投与は連続的方法での各タイプの治療剤の使用も包括する。
句「治療的に有効な」は、特定の治療処理に伴う副作用を回避するかまたは最少にしながら糖尿病症状または障害における改良目標を達成する各剤の量を意味する。
用語「製薬学的に許容可能な」は、当該物体が製薬学的製品中での使用に適することを意味する。
本発明の化合物は、タイプ1またはタイプ2の両方の糖尿病(非インスリン依存性真性糖尿病)を包含する糖尿病の処置において使用しうる。そのような処置は糖尿病および糖尿病合併症の開始を遅らせうる。これらの化合物は耐糖能障害を有する患者がタイプ2糖尿病に進行することを予防するために使用できる。本発明の方法において本発明の化合物を使用して処置または予防しうる他の疾患および症状は、青年の成人型糖尿病(Maturity−Onset Diabetes of the Young)(MODY)(Herman,et al.,Diabetes 43:40,1994);潜在性自己免疫成人糖尿病(Latent Autoimmune Diabetes Adult)(LADA)(Zimmet,et al.,Diabetes Med.11:299,1994);耐糖能障害(impaired glucose tolerance)(IGT)(Expert Committee on Classification of Diabetes Mellitus,Diabetes Care 22(Supp.1):S5,1999);空腹時糖障害(impaired fasting glucose)(IFG)(Charles,et al.,Diabetes 40:796,1991);妊娠性糖尿病(gestational diabetes)(Metzger,Diabetes,40:197,1991);および代謝症候群Xを包含する。
本発明の化合物は、肥満症の如き障害において、並びにアテローム硬化性疾患、高脂血症、高コレステロール血症、低HDL水準、高血圧症、心臓血管疾患(アテローム硬化症、冠状心臓疾患、冠状動脈疾患、および高血圧症を包含する)、脳血管疾患並びに末梢血管疾患の処置においても使用できる。
本発明の化合物は、例えば、脂質集積細胞を製造するための細胞分化、例えば、異常な脾臓ベータ−細胞機能に関与するインスリン感度および血液グルコース水準、インスリンに対する自己抗体によるインスリン、インスリン状態に対する自己抗体、または脾臓ベータ−細胞に刺激性である自己抗体によるインスリン分泌性腫瘍および/または自己免疫低血糖症、アテローム硬化症斑の生成をもたらす大食細胞分化、炎症応答、発癌物質、過形成、脂肪細胞遺伝子発現、脂肪細胞分化、脾臓ベータ−細胞物体中の減少、インスリン分泌、インスリンに対する組織感度、脂肪肉腫細胞成長、多嚢疱卵巣疾患、慢性無排卵、高アンドロゲン症、プロゲステロン生成、ステロイド生成、細胞中のレドックス電位および酸化性負荷、酸化硝酸シンターゼ(NOS)生成、増加したガンマグルタミルトランスペプチダーゼ、カタラーゼ、血漿トリグリセリド類、HDL、およびLDLコレステロール水準などの調節に関連する生理学的障害にも有用である。
本発明の化合物は、糖尿病の二次原因を処置するための本発明の方法において使用することもできる(Expert Committee on Classification of Diabetes Mellitus,Diabetes Care 22(Supp.1):S5,1999)。そのような二次原因は、糖質コルチコイド過剰、成長ホルモン過剰、クロム親和細胞腫、および薬品で誘発される糖尿病を包含する。糖尿病を誘発しうる薬品はピリミニル、ニコチン酸、糖質コルチコイド類、フェニトイン、甲状腺ホルモン、β−アドレナリン剤、α−インターフェロンおよびHIV感染症を処置するために使用される薬品を包含する。
糖尿病および関連障害の処置において本発明の化合物は単独でまたは当業者に既知である別の療法および/もしくは化合物と組み合わせて使用することができる。組み合わせ療法は、本発明の化合物および1種もしくはそれ以上の追加剤を含有する単一の製薬学的薬用量調合物の投与、並びにそれ自体別個の製薬学的薬用量調合物中の本発明の化合物および各追加剤の投与を包含する。例えば、本発明の化合物および剤を一緒に患者に対して単一経口薬用量組成物、例えば錠剤もしくはカプセル剤、で投与することができ、或いは各剤を別個の経口薬用量形態で投与することができる。
別個の薬用量調合物が使用される場合には、本発明の化合物および1種もしくはそれ以上の追加剤は本質的に同じ時期に(例えば、同時に)または別個のずらした時期に(例えば、連続的に)投与することができる。
本発明の化合物は、PPAR配位子(作用物質、拮抗物質)、インスリン分泌促進剤、例えばスルホニルウレア薬品および非スルホニルウレア分泌促進薬品、、α−グルコシダーゼ阻害剤、インスリン感作剤、肝臓グルコース生産量低下化合物、インスリンおよびインスリン誘導体、並びに抗肥満症薬品を包含する糖尿病処置用の他の既知の療法と組み合わせて投与することもできる。そのような療法は、本発明の化合物の投与の前に、同時にまたは後に、投与することができる。インスリンおよびインスリン誘導体は長期および短期作用形態並びにインスリンの調合物を包含する。PPAR配位子はPPAR受容体のいずれかの作用物質および/もしくは拮抗物質またはそれらの組み合わせを包含しうる。例えば、PPAR配位子はPPAR−α、PPAR−γ、PPAR−δまたはPPARの受容体の2つもしくは3つのいずれかの組み合わせの配位子を包含しうる。PPAR配位子は、例えば、ロシグリタゾン、トログリタゾン、およびピオグリタゾンを包含する。スルホニルウレア薬品は、例えば、グリブリド、グリメピリド、クロルプロパミド、トルブタミド、およびグリピジドを包含する。本発明の化合物と共に投与される場合に糖尿病の処置において有用なα−グルコシダーゼ阻害剤は、アカルボース、ミグリトール、およびボグリボースを包含する。糖尿病の処置において有用なインスリン感作剤は、PPAR−γ作用物質、例えばグリタゾン類(例えば、トログリタゾン、ピオグリタゾン、エングリタゾン、MCC−555、ロシグリタゾンなど)、並びに他のチアゾリジンジオンおよび非−チアゾリジンジオン化合物;ビグアニド類、例えばメトホルミンおよびフェンホルミン;蛋白質チロシンホスファターゼ−1B(PTP−1B)阻害剤;ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP−IV)阻害剤、および11ベータ−HSD阻害剤を包含する。本発明の化合物と共に投与される場合に糖尿病の処置において有用な肝臓グルコース生産量低下化合物は、グルカゴン拮抗物質およびメトホルミン、例えばグルコファージおよびグルコファージXRを包含する。本発明の化合物と共に投与される場合に糖尿病の処置において有用なインスリン分泌促進物質は、スルホニルウレアおよび非−スルホニルウレア薬品:GLP−1、GIP、PACAP、セクレチン、およびその誘導体;ナテグリニド、メグリチニド、レパグリニド、グリベンクラミド、グリメピリド、クロルプロパミド、グリピジドを包含する。GLP−1は、天然GLP−1より長い半減期を有するGLP−1の誘導体、例えば、脂肪酸誘導化GLP−1およびエキセンジンを包含する。
本発明の化合物は本発明の方法において抗肥満症薬品と組み合わせて使用することもできる。抗肥満症薬品は、β−3作用物質;CB−1拮抗物質;ニューロペプチドY5抑制剤;食欲抑制剤、例えば、シブトラミン(メリディア(Meridia));およびリパーゼ阻害剤、例えば、オルリスタト(キセニカル(Xenical))を包含する。
本発明の化合物は本発明の方法において糖尿病患者における脂質障害を処置するために普遍的に使用される薬品と組み合わせて使用することもできる。そのような薬品は、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤、ニコチン酸、脂質低下薬(例えば、スタノールエステル類、ステロールグリコシド類、例えばチクエシド、およびアゼチジノン類、例えばエゼチミベ)、ACAT阻害剤(例えばアバシミベ)、胆汁酸捕獲剤、胆汁酸再吸収抑制剤、ミクロゾームトリグリセリド移送抑制剤、フィブリック・アシド(fibric acid)誘導体を包含する。MG−CoAレダクターゼ阻害剤は、例えば、ロバスタチン、シムバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、アトルバスタチン、リバスタチン、イタバスタチン、セリバスタチン、およびZD−4522を包含する。フィブリック・アシド誘導体は、例えば、クロフィブレート、フェノフィブレート、ベザフィブレート、シプロフィブレート、べクロフィブレート、エトフィブレート、およびゲムフィブロジルを包含する。捕獲剤は、例えば、コレスチラミン、コレスチポル、および架橋結合されたデキストランのジアルキルアミノアルキル誘導体を包含する。
本発明の化合物は、抗高血圧症薬品、例えば、β−遮断薬およびACE阻害剤と組み合わせて使用することもできる。本発明の化合物との組み合わせ中での使用のための追加の抗高血圧症剤の例は、カルシウムチャンネル遮断薬(L−タイプおよびT−タイプ;例えば、ジルチアゼム、ベラパミル、ニフェジピン、アムロジピンおよびミベフラジル)、利尿剤(例えば、クロロチアジド、ヒドロクロロチアジド、フルメチアジド、ヒドロフルメチアジド、ベンドロフルメチアイjド、メチルクロロチアジド、トリクロロメチアジド、ポリチアジド、ベンズチアジド、エタクリニック・アシド・トリクリナフェン、クロルタリドン、フロセミド、ムソリミン、ブメタニド、トリアムトレネン、アミロリド、スピロノラクトン)、レニン阻害剤、ACE阻害剤(例えば、カプトプリル、ゾフェノプリル、ホシノプリル、エナラプリル、セラノプリル、シラゾプリル、デラプリル、ペントプリル、キナプリル、ラミプリル、リシノプリル)、AT−1受容体拮抗物質(例えば、ロサルタン、イルベサルタン、バルサルタン)、ET受容体拮抗物質(例えば、シタキセンタン、アトルセンタン、中性エンドペプチダーゼ(NEP)阻害剤、バソペプチダーゼ阻害剤(二重NEP−ACE阻害剤)(例えば、オマパルトリラトおよびゲモパトリァト)、および硝酸塩を包含する。
そのような共同−療法は2種もしくはそれ以上の薬品のいずれかの組み合わせ(例えば、インスリン感作剤および抗肥満症薬品と組み合わされた本発明の化合物)中で投与することができる。そのような共同−療法は以下で記載される製薬学的組成物の形態で投与することができる。
哺乳動物における以上で同定された症状の処置に関する効果を測定するために使用される既知の検定に基づきそしてこれらの結果をこれらの症状を処置するために使用される既知の薬品の結果と比較することにより、本発明の化合物の有効薬用量を各々の所望される指示の処置に関して容易に決めることができる。これらの症状の1つの処置において投与される活性成分(例えば、化合物)の量は、例えば使用される特定の化合物および薬用量単位、投与の方式、処置の期間、処置される患者の年令および性別、並びに処置される症状の性質および程度の如き考察に応じて広く変動しうる。
投与される活性成分の合計量は1日当たり一般的に約0.0001mg/kg〜約200mg/kg、そして好ましくは約0.01mg/kg〜約200mg/kgの体重、の範囲内でありうる。単位薬用量は約0.05mg〜約1500mgの活性成分を含有でき、そして1日当たり1回もしくはそれ以上の回数で投与することができる。静脈内、筋肉内、皮下、および非経口的注射を包含する注射、並びに注入技術の使用による投与用の1日薬用量は約0.01〜約200mg/kgでありうる。1日当たりの直腸薬用量処方は0.01〜200mg/kgの合計体重でありうる。経皮濃度は、0.01〜200mg/kgの1日投与量を維持するために必要なものでありうる。
もちろん、各患者に関する具体的な初期およびその後の薬用量処方は関与する診断医により決められる症状の性質および重篤度、使用される具体的化合物の活性、患者の年令、患者の食事、投与の時期、投与の方式、薬品の排泄割合、薬品組み合わせなどに応じて変動するであろう。所望する処置方式および本発明の化合物の投与回数は従来からの処置試験を用いて当業者により確認できる。
適切に調合された製薬学的組成物中で所望する薬理学的効果をそれを必要とする患者に対する投与により得るために、本発明の化合物を使用しうる。患者は、本発明の目的のためには、特定の症状または障害の処置を必要とするヒトを包含する哺乳動物である。従って、本発明は製薬学的に許容可能な担体および治療的に有効な量の化合物から構成される製薬学的組成物を包含する。製薬学的に許容可能な担体は、活性成分の有効な活性と相容性である濃度において患者に対して比較的無毒であり且つ無害であるため担体に関与する副作用が活性成分の有利な効果を損なわない担体である。化合物の治療的に有効な量は、処置される特定の症状に対して成果を生ずるかまたは影響を与える量である。ここに記載される化合物は製薬学的に許容可能な担体と共に、例えば、即時および時限放出調剤を包含するいずれかの有効な一般的薬用量単位を用いて、経口的に、非経口的に、局部的に、などの方法で投与することができる。
経口的投与のためには、化合物は固体または液体調剤、例えば、カプセル剤、丸剤、錠剤、トローチ剤、ロゼンジ剤、溶融剤、粉剤、液剤、懸濁剤、または乳剤に調合することができ、そして製薬学的組成物の製造用の当該技術で既知である方法に従い製造することができる。固体単位薬用量形態は、例えば、界面活性剤、潤滑剤、並びに不活性充填剤、例えばラクトース、スクロース、燐酸カルシウム、およびコーンスターチを含有する通常の硬質または軟質の殻付きゼラチンタイプでありうるカプセル剤である。
別の態様では、本発明の化合物は一般的な錠剤ベース、例えばラクトース、スクロース、およびコーンスターチ、と共に、結合剤、例えばアラビアゴム、コーンスターチ、またはゼラチン:投与後の錠剤の破砕および溶解を助ける意図のある崩壊剤、例えばポテトスターチ、アルギン酸、コーンスターチ、およびグアーゴム;錠剤顆粒の流れを改良し且つ錠剤ダイおよびパンチの表面に対する錠剤物質の付着を防止する意図のある潤滑剤、例えば、タルク、ステアリン酸、またはステアリン酸マグネシウム、カルシウムもしくは亜鉛;染料;着色剤;並びに錠剤の外観品質を増強し且つそれらを患者に受け入れ易くする意図のある香味剤と組み合わせて錠剤にすることができる。経口的液体薬用量形態中での使用に適する賦形剤は、製薬学的に許容可能な界面活性剤、懸濁化剤、または乳化剤を添加したもしくは添加しない、希釈剤、例えば水およびアルコール類、例えば、エタノール、ベンジルアルコール、およびポリエチレンアルコール類を包含する。種々の他の材料がコーティングとしてまたは薬用量単位の物理的形態を改変するために存在しうる。例えば、錠剤、丸剤またはカプセル剤をセラック、糖または両者でコーティングすることができる。
分散可能な粉剤および粒剤は、水性懸濁剤の製造用に適する。それらは、分散もしくは湿潤剤、懸濁化剤、および1種もしくはそれ以上の防腐剤と混合して活性成分を与える。適する分散もしくは湿潤剤および懸濁化剤は以上ですでに列挙されたものにより例示される。追加の賦形剤、例えば上記の甘味剤、香味剤および着色剤も存在しうる。
本発明の製薬学的組成物は水中油滴タイプ乳剤の形態でもありうる。油相は植物油、例えば液体パラフィンまたは植物油の混合物でありうる。適する乳化剤は、(1)天然産出ゴム、例えばアラビアゴムおよびトラガカントゴム、(2)天然産出ホスファチド類、例えば大豆およびレシチン、(3)脂肪酸類および無水へキシトール類から誘導されるエステル類または部分エステル類、例えば、モノオレイン酸ソルビタン、並びに(4)部分エステル類とエチレンオキシドの縮合生成物、例えば、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンでありうる。乳剤は甘味剤および香味剤も含有しうる。
油状懸濁剤は、活性成分を植物油、例えば、落花生油、オリーブ油、ゴマ油、もしくはヤシ油;または鉱油、例えば液体パラフィン中に懸濁させることにより調合することができる。油状懸濁剤は濃稠化剤、例えば、蜜蝋、硬質パラフィン、またはセチルアルコールを含有しうる。懸濁剤は1種もしくはそれ以上の防腐剤、例えば、p−ヒドロキシ安息香酸n−プロピル;1種もしくはそれ以上の着色剤;1種もしくはそれ以上の香味剤;並びに1種もしくはそれ以上の甘味剤、例えばスクロースもしくはサッカリンも含有しうる。
シロップ剤およびエリキシル剤は甘味剤、例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビタン、またはスクロースと共に調合することができる。そのような調合物は粘滑薬、並びに防腐剤、香味剤および着色剤も含有しうる。
本発明の化合物は非経口的に、すなわち、皮下に、静脈内に、経粘膜内に、もしくは腹腔内に、液体、例えば水、食塩水、デキストロースおよび関連糖水溶液;アルコール、例えばエタノール、イソプロパノール、もしくはヘキサデシルアルコール;グリコール類、例えばプロピレングリコールもしくはポリエチレングリコール;グリセロールケタール類、例えば2,2−ジメチル−1,1−ジオキソラン−4−メタノール、エーテル類、例えばポリ(エチレングリコール)400;油;脂肪酸;脂肪酸エステルもしくはグリセリド;またはアセチル化脂肪酸グリセリドの殺菌性液体または液体の混合物でありうる製薬学的担体を、製薬学的に許容可能な界面活性剤、例えば石鹸もしくは洗剤、懸濁化剤、例えばペクチン、カルボマー類、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、もしくはカルボキシメチルセルロース、または乳化剤および他の製薬学的助剤を含んでまたは含まずに、生理学的に許容可能な希釈剤中化合物の注射可能薬用量として投与することもできる。
本発明の非経口的調合物中で使用できる油の例は、石油、動物、植物、もしくは合成源のもの、例えば、ピーナッツ油、大豆油、ゴマ油、綿実油、コーン油、オリーブ油、ペトロラタム、および鉱油である。適する脂肪酸は、オレイン酸、ステアリン酸、およびイソステアリン酸を包含する。適する脂肪酸エステルは、例えば、オレイン酸エチルおよびミリスチン酸イソプロピルである。適する石鹸は脂肪アルカリ金属、アンモニウム、およびトリエタノールアミン塩を包含し、そして適する洗剤はカチオン性洗剤、例えば、ハロゲン化ジメチルジアルキルアンモニウム類、ハロゲン化アルキルピリジニウム類、および酢酸アルキルアミン類;アニオン性洗剤、例えば、スルホン酸アルキル、アリール、硫酸オレフィン、アルキル、オレフィン、エーテル、およびモノグリセリド、並びにスルホ琥珀酸エステル類;非イオン性洗剤、例えば、脂肪アミンオキシド類、脂肪酸アルカノールアミド類、およびポリオキシエチレンポロプロピレン共重合体;並びに両性洗剤、例えば、ベータ−アミノプロピオン酸アルキル類、および2−アルキルイミダゾリン第四級アンモニウム塩、並びに混合物を包含する。
本発明の非経口的組成物は典型的には約0.5〜約25重量%の活性成分を溶液中に含有しうる。防腐剤および緩衝剤も有利に使用しうる。注射部位における刺激を最少にするかまたは排除するために、そのような組成物は約12〜約17の親水−疎水均衡(HLB)を有する非イオン性界面活性剤を含有しうる。そのような調合物中の界面活性剤の量は約5〜約15重量%の範囲内である。界面活性剤は上記のHLBを有する単一成分であることができ、または所望するHLBを有する2種もしくはそれ以上の成分の混合物であることができる。
非経口的調合物中で使用される界面活性剤の例は、ポリエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、例えば、モノオレイン酸ソルビタンおよびプロピレンオキシドとプロピレングリコールとの縮合により製造されるエチレンオキシドと疎水性塩基との高分子量付加物の種類である。
製薬学的組成物は殺菌性の注射可能な水性懸濁剤の形態でありうる。そのような懸濁剤は既知の方法に従い適当な分散または湿潤剤および懸濁化剤、例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル−セルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴムおよびアラビアゴム;天然産出ホスファチド、例えばレシチン、アルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物、例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン、エチレンオキシドと長鎖脂肪アルコールとの縮合生成物、例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール、エチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物、例えばモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトール、またはエチレンオキシドと脂肪酸および無水ヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物、例えばモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンでありうる分散または湿潤剤を用いて調合することができる。
殺菌性注射可能調合物は、無毒な非経口的に許容可能な希釈剤または溶媒中の殺菌性注射可能溶液または懸濁液でもありうる。使用できる希釈剤および溶媒は、例えば、水、リンゲル溶液、および等張性塩化ナトリウム溶液である。さらに、殺菌性不揮発性油が溶媒または懸濁化媒体として一般的に使用される。この目的のためには、合成モノまたはジグリセリド類を包含するいずれの銘柄の不揮発性油でも使用することができる。さらに、例えばオレイン酸の如き脂肪酸を注射剤の製造において使用することができる。
本発明の組成物は薬品の直腸投与用坐薬の形態で投与することもできる。これらの組成物は、薬品(例えば、化合物)を通常温度においては固体であるが直腸温度においては液体であり、従って直腸内で溶融して薬品を放出する適当な非刺激性賦形剤と混合することにより製造できる。そのような物質は、例えば、ココアバターおよびポリエチレングリコールである。
本発明の方法で使用される別の調合物は経皮分配装置(「パッチ剤」)を使用する。そのような経皮パッチ剤は調節された量での本発明の化合物の連続的または不連続的注入を与えるために使用することができる。薬剤分配用の経皮パッチ剤の構造および使用は当該技術で既知である(例えば、引用することにより本発明の内容となる米国特許第5,023,252号明細書参照)。そのようなパッチ剤は、薬剤の連続的、拍動的、またはオンデマンド分配用に構成しうる。
製薬学的組成物を患者に対して機械的な分配装置を通して導入することが望ましいかまたは必要でありうる。製薬学的組成物分配用の機械的分配装置の構造および使用は当該技術で既知である。例えば、薬品を脳に直接投与するための直接的技術は一般的には血液−脳遮蔽体を迂回するために患者の脳室系統中への薬品分配カテーテルの設置を含む。身体の特定解剖学的領域への剤の移送用に使用される1つのそのような移植可能分配システムは、引用することにより本発明の内容となる米国特許第5,011,472号明細書に記載されている。
本発明の組成物は、一般的に担体または希釈剤と称する他の従来の製薬学的に許容可能な化合物を、必要に応じてまたは所望するなら、含有しうる。本発明の組成物のいずれも酸化防止剤、例えばアスコルビン酸、の添加によりまたは他の適当な防腐剤により、防腐することができる。適切な薬用量形態でのそのような組成物を製造するための従来方法を利用することができる。
適宜組成物をその意図する投与方式に調合するために使用できる一般的に使用される製薬学的成分は、酸性化剤、例えば、限定するものではないが酢酸、クエン酸、蟻酸、塩酸、硝酸;並びにアルカリ化剤、例えば、限定するものではないがアンモニア溶液、炭酸アンモニウム、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、水酸化カリウム、ホウ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、トロールアミンを包含する。
他の製薬学的成分は、例えば、吸着剤(例えば、粉末状セルロースおよび活性炭);エアロゾル抛射剤(例えば、二酸化炭素、CCl2F2、F2ClC−CClF2およびCClF3):空気交換剤(例えば、窒素およびアルゴン);抗カビ防腐剤(例えば、安息香酸、ブチルパラベン、エチルパラベン、メチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸ナトリウム);抗微生物防腐剤(例えば、塩化ベンズアルコニウム、塩化ベンズエトニウム、ベンジルアルコール、塩化セチルピリジニウム、クロロブタノール、フェノール、フェニルエチルアルコール、硝酸フェニル水銀およびチメロサル);酸化防止剤(例えば、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、次亜燐酸、モノチオグリセロール、没食子酸プロピル、アスコルビン酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、スルホキシル酸ナトリウムホルムアルデヒド、メタ亜硫酸水素ナトリウム);結合物質(例えば、ブロック重合体、天然および合成ゴム、ポリアクリレート類、ポリウレタン類、シリコーン類およびスチレン−ブタジエン共重合体);緩衝剤(例えば、メタ燐酸カリウム、一塩基性燐酸カリウム、酢酸ナトリウム、無水クエン酸ナトリウムおよびクエン酸ナトリウム二水和物);担持剤(例えば、アカシアシロップ、芳香族シロップ、芳香族エリキシル、チェリーシロップ、ココアシロップ、オレンジシロップ、シロップコーン油、鉱油、ピーナッツ油、ゴマ油、静菌性塩化ナトリウム注射および静菌性注射用水);キレート化剤(例えば、エデト酸二ナトリウムおよびエデト酸);着色剤(例えば、FD&C レッド番号3、FD&C レッド番号20、FD&C イエロー番号6、FD&C ブルー番号2、FD&C グリーン番号5、FD&C オレンジ番号5、FD&C レッド番号8、カラメルおよび赤色酸化第二鉄);清涼剤(例えば、ベントナイト);乳化剤(限定されないが、アカシア、セトマクロゴール、セチルアルコール、モノステアリン酸グリセリル、レシチン、モノマレイン酸ソルビタン、ステアリン酸ポリエチレン50);カプセル化剤(例えば、ゼラチンおよびフタル酸酢酸セルロース);香味剤(例えば、アニス油、シナモン油、ココア、メントール、オレンジ油、ハッカ油およびバニリン);湿潤剤(例えば、グリセリン、プロピレングリコールおよびソルビトール);研和剤(例えば、鉱油およびグリセリン);油(例えば、落花生油、鉱油、オリーブ油、ピーナッツ油、ゴマ油および植物油);軟膏ベース(例えば、ラノリン、親水性軟膏、白色軟膏、黄色軟膏、およびバラ水軟膏);浸透促進剤(経皮分配)(例えば、モノヒドロキシもしくはポリヒドロキシアルコール類、飽和もしくは不飽和脂肪アルコール類、飽和もしくは不飽和脂肪エステル類、飽和もしくは不飽和ジカルボン酸、精油、ホスファチジル誘導体、セファリン、テルペン類、アミド類、エーテル類、ケトン類およびウレア類);可塑剤(例えば、フタル酸ジエチルおよびグリセリン);溶媒(例えば、アルコール、コーン油、綿実油、グリセリン、イソプロピルアルコール、鉱油、オレイン酸、ピーナッツ油、精製水、注射用水、注射用殺菌水および灌注用殺菌水);硬化剤(例えば、セチルアルコール、セチルエステル蝋、微結晶性蝋、パラフィン、ステアリルアルコール、白色蝋および黄色蝋);坐薬ベース(例えば、ココアバターおよびポリエチレングリコール類(混合物));界面活性剤(例えば、ベンズアルコニウムクロリド、ノノキシノール10、オクストキシノール9、ポリソルベート80、ラウリル硫酸ナトリウムおよびモノパルミチン酸ソルビタン);懸濁化剤(例えば、寒天、ベントナイト、カルボマー類、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カオリン、メチルセルロース、トラガカントおよびビーガム(veegum));甘味剤、例えば、アスパルターメ、デキストロース、グリセリン、マンニトール、プロピレングリコール、サッカリンナトリウム、ソルビトールおよびスクロース);錠剤抗付着剤(例えば、ステアリン酸マグネシウムおよびタルク);錠剤結合剤(例えば、アカシア、アルギン酸、カルボキシメチルセルロースナトリウム、圧縮可能糖、エチルセルロース、ゼラチン、液体グルコース、メチルセルロース、ポビドンおよび予備ゼラチン化デンプン);錠剤およびカプセル剤希釈剤(例えば、二塩基性燐酸カルシウム、カオリン、ラクトース、マンニトール、微結晶性セルロース、粉末状セルロース、沈殿炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、燐酸ナトリウム、ソルビトールおよびデンプン);錠剤コーティング剤(例えば、液体グルコース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、フタル酸酢酸セルロースおよびセラック);錠剤直接圧縮賦形剤(例えば、二塩基性燐酸カルシウム);錠剤崩壊剤(例えば、アルギン酸、カルボキシメチルセルロースカルシウム、微結晶性セルロース、ポラクリリンカリウム、アルギン酸ナトリウム、グリコール酸ナトリウムデンプンおよびデンプン);錠剤滑動剤(例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、鉱油、ステアリン酸およびステアリン酸亜鉛);錠剤/カプセル剤不透明化剤(例えば、二酸化チタン);錠剤研磨剤(例えば、カルナウバ蝋および白色蝋);濃稠化剤(例えば、蜜蝋、セチルアルコールおよびパラフィン);張度剤(例えば、デキストロースおよび塩化ナトリウム);粘度上昇剤(例えば、アルギン酸、ベントナイト、カルボマー類、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ポビドン、アルギン酸ナトリウムおよびトラガカント);並びに湿潤剤(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール、レシチン類、モノオレイン酸ポリエチレンソルビトール、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトール、およびステアリン酸オキシポリエチレン)を包含するが、それらに限定されない。
ここに記載された化合物は単一薬剤としてまたは組み合わせが許容不能な悪影響を生じない1種もしくはそれ以上の他の薬剤と組み合わせて投与することができる。例えば、本発明の化合物は既知の抗肥満症薬とまたは既知の抗糖尿病剤もしくは他の指定薬などと、並びにそれらの混合物および組み合わせと組み合わせうる。
ここに記載された化合物は遊離塩基形態でもしくは組成物中で、試験および診断剤の中で、または分析対比標準などとして利用することもできる。従って、本発明は不活性担体および有効量のここに記載された方法により同定された化合物またはその塩もしくはエステルから構成される組成物を包含する。不活性担体は、担持される化合物と相互作用を行わず且つ支持体をコンベアー、塊、追跡可能物質などにより担持させるようないずれかの物質である。化合物の有効量は、結果を生ずるかまたは実施される特定の工程に影響を与える量である。
皮下、静脈内、筋肉内などに適する調合物に関しては、適する製薬学的担体並びに調合および投与に関する技術は当該技術において既知である方法により製造することができる(例えば、Remington‘s Pharmaceutical Sciences,Madk Publishing Co.,Easton,Pa.,20th edition,2000参照)。
ここに示された本発明の精神または範囲から逸脱せずに本発明に対する変更を行いうることは当業者に明らかなはずである。
化合物の評価
本発明をさらに理解するために、以下の実施例を示す。これらの実施例は説明目的だけのためであり、本発明の範囲をいずれかの方法で限定しようとするものではない。ここに挙げられた全ての文献は引用することにより本発明の内容となる。
本発明の化合物の活性を、当該技術で既知であるin vitro、ex vivo、およびin vivoアッセイにより示すことができる。例えば、糖尿病並びに関連障害、例えば症候群X、耐糖能障害、空腹時糖障害、および高インスリン血症またはアテローム硬化性疾患および関連障害、例えば高トリグリセリド血症および高コレステロール血症の処置用薬剤の効果を示すために、下記のアッセイを使用することができる。
化合物で処理された3T3−L1細胞中のインスリン受容体結合
3T3−L1細胞にコスター・フラット・ボトム(Costar flat bottom)TCの中で1ウエル当たり9300個の細胞で摂取し、そしてそれらが2日間の後−集密化する(例えば、細胞が最大密度に達する)まで1週間にわたりインキュベートした。細胞を次に、0.5μMヒトインスリン類似成長因子(IGF−1)および試験化合物を含有する分化媒体(ダルベッコ調整イーグル培地(DMEM)、100μg/mlのペニシリン/ストレプトマイシン、2mMのL−グルタミン、10%の胎牛血清)で2日間にわたり処理した。処理後に、培地を分化培地と交換し、そして細胞を4日間にわたりインキュベートした。細胞を次にインスリン受容体活性に関して評価した。細胞を緩衝液で洗浄した後に、それらを0.1nM125I−インスリンおよび(+/−)100nM非標識インスリンと共にインキュベートし、そしてrtにおいて1時間にわたりインキュベートした。細胞を次に緩衝液で3回洗浄し、1N NaOHを用いて溶解し、そしてガンマ・カウンター上で計数した。平坦域が得られた時にEC50値が測定されそして最大刺激百分率が評価された。
in vivoアッセイ
血液グルコースレベルの測定方法
db/dbマウス(メイン州、バー・ハーバーのジャクソン・ラボラトリーズ(Jackson Laboratories)から得られた)を同等の平均血液グルコースレベルに応じて分類する。それらに経口的に(製薬学的に許容可能な賦形剤中での胃管栄養法により)試験化合物を1日1回14日間にわたり投与する。この時点で、動物を眼または尾の静脈により再び採血しそして血液グルコースレベルを測定する。各場合とも、グルコースレベルはグルコメーター・エライト(Glucometer Elite)XL(インディアナ州、エルクハートのバイエル・コーポレーション(Bayer Corporation))を用いて測定される。
トリグリセリドレベルの測定方法
hApoA1マウス(メイン州、バー・ハーバーのジャクソン・ラボラトリーズから得られた)を(眼または尾の静脈のいずれかにより)採血しそして同等の平均血清トリグリセリドレベルに応じて分類する。それらに経口的に(製薬学的に許容可能な賦形剤中での胃管栄養法により)試験化合物を1日1回8日間にわたり投与する。動物を次に眼または尾の静脈により再び採血しそして血清トリグリセリドレベルを測定する。各場合とも、トリグリセリドレベルはテクニコン・アクソン・オートアナライザー(Technicon Axon Autoanalyzer)(ニューヨーク州、タリータウンのバイエル・コーポレーション)を用いて測定される。
HDL−コレステロールレベルの測定方法
血漿HDL−コレステロールレベルを測定するために、hApoA1マウスを同等の平均血漿HDL−コレステロールレベルに応じて分類する。マウスに経口的に賦形剤または試験化合物を1日1回7日間にわたり投与し、そして次に8日目に再び採血する。血漿はHDL−コレステロールに関してシンクロン・クリニカル・システム(Synchron Clinical System)(CX4)(カリフォルニア州、フラートンのベックマン・クールター(Beckman Coulter))を用いて分析される。
合計コレステロール、HDL−コレステロール、トリグリセリド類、およびグルコースレベルの測定方法
別のin vivoアッセイでは、肥満ラットを採血し、次に賦形剤または試験化合物を1日1回4週間にわたり投与し、そして再び採血する。血清は合計コレステロール、HDL−コレステロール、トリグリセリド類、およびグルコースレベルに関してシンクロン・クリニカル・システム(CX4)(カリフォルニア州、フラートンのベックマン・クールター)を用いて分析される。リポ蛋白質亜群分析はOliver et al.により記載されているようなNMR分光法(Proc.Natl.Acad.Sci.USAA98:5306−5311,2001)により行われる。
心臓血管パラメーターに対する影響の測定方法
心臓血管パラメーター(例えば、心拍および血圧)も評価される。SHRラットに賦形剤または試験化合物を1日1回2週間にわたり投与する。血圧および心拍はGrinsell et al.により記載されているようなテイル−カフ方法(Am.J.Hypertens.13:370−375,2000)を用いて測定される。
ここに示された本発明の精神および範囲から逸脱せずに、本発明に対する変更を行えることは当業者に明らかになるはずである。