JP4828034B2 - 高調波解析データのグラフ表示方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高調波解析データのグラフ表示方法に係り、特に電力計に好適な高調波解析データのグラフ表示方法に関する技術である。
【0002】
【従来の技術】
電流や電圧の高調波解析データをグラフ表示するに際しては、取り込んだ電圧波形や電流波形をディジタルサンプリングしてから高速フーリエ変換(FFT)をかけ、その際に得られる高速フーリエ変換(FFT)の結果から各高調波次数成分の実効値や位相角を求め、各別にバーグラフとして出力表示することが行われている。
【0003】
図5は、従来から高調波電圧の実効値について行われているグラフ表示例を、図6は、同様に高調波電圧の位相角について行われているグラフ表示例をそれぞれ示す。なお、この場合、奇数次のみや指定次数のみを選択して表示し、他の余分な次数の表示を消すことも行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特に高調波の偶数次成分については、図5に示されているように実効値レベルは低いものの、位相角は実効値レベルとは無関係に図6に示されているように演算上170度などといったような大きな数字となって表示されてしまうことになる。
【0005】
このような状態のもとでプラスとマイナスとが頻繁に反転する場合には、高調波電圧の位相角のバーグラフが図6に示すように上下に大きく変化する結果、肝心の実効値レベルの大きい奇数次成分の高調波電圧の位相角の変動が見づらくなってしまう不都合があった。
【0006】
この場合、高調波電圧の位相角における奇数次成分のみを選択して表示させることにより、上記不具合を回避できることもあるが、奇数次においてもレベルが低い次数では同様に高調波電圧の位相角の変動が見づらくなる現象を発生させてしまう不具合があった。
【0007】
しかも、偶数次にあっても実効値レベルの高い監視を要する次数がある場合には、奇数次成分のみを選択して表示するものであるときにはこれを確認できず、役に立たないという問題があった。さらに、実効値グラフと位相角グラフとの両方を目視確認しようとする場合には、表示画面を切り替えなければならなくなる不便さもあった。
【0008】
本発明は、従来手法にみられた上記課題に鑑みてなされたものであり、表示画面を切り替えることなく奇数次のみならず偶数次における高調波の位相角の変動をも見やすくできる高調波解析データのグラフ表示方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を実現すべくなされたものであり、ディジタル変換してサンプリングされた波形データからは、高調波解析手段による演算で1〜n次までの高調波次数の実効値と位相角とが解析され、各次数に対応するそれぞれの実効値は、そのレベルとの関係で定まるバーグラフのグラフ幅に変換され、各次数に対応するそれぞれの位相角は、そのレベルとの関係で定まるバーグラフのグラフ高さに変換され、このようにグラフ幅とグラフ高さとで視別可能となった1〜n次までの高調波次数に対応する実効値のレベルとその位相角とを同時に示す各バーグラフを次数別に間隔をおいて出力表示することことに構成上の特徴がある。
【0010】
この場合、各次数に対応するそれぞれの実効値は、そのレベルとの関係で定まるグラフ幅に変換された前記バーグラフを、さらに閾値を越える場合と越えない場合とで異なる色を付すことにより、グラフ幅とグラフ高さと色とで視別可能となった1〜n次までの高調波次数に対応する各バーグラフを出力表示することもできる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図2は、本発明の実施に供される電力計の概要を示すものであり、装置本体11は、例えば1〜3チャンネル分の測定された波形データを端子Tを介してアナログ値として各別に取り込むことができる入力手段13と、各チャンネルの波形データを各別にディジタル変換するためのA/D変換手段14と、変換後の各波形データを各別に格納することができるRAMなどからなるメモリ手段15と、これらのメモリ手段15から読み出された各波形データを高調波解析するためのディジタルシグナルプロセッサ(DSP)などからなる高調波解析手段16と、この高調波解析手段16を介して解析された1〜n次までの高調波次数の実効値と位相角とをバーグラフとして出力表示するための出力手段17と、これらの各構成手段を統括制御するためのCPU12とを少なくとも備えている。なお、出力手段17には、CRTディスプレイやELディスプレイ、プリンタなどのほか、出力データを格納しておくためのVRAMも含まれる。
【0012】
図1は、図2に示す電力計を用いて実施される本発明の一例についての処理手順を示すフローチャートである。
【0013】
同図によれば、まず、測定されたチャンネル別の波形データが入力手段13を介してアナログ値として取り込まれ、A/D変換手段14を経ることによりディジタル化された波形データとしてサンプリングされる。
【0014】
サンプリングされた波形データからは、高調波解析手段16を介しての高速フーリエ変換(FFT)を経て1〜n次までの高調波次数の実効値と位相角とを演算して解析され、メモリ手段15に格納される。
【0015】
次いで、メモリ手段15から適宜の次数i、例えば次数が奇数である1次高調波に対応する実効値が取り出され、該実効値は、そのレベルに応じて定まるバーグラフのグラフ幅Xに変換される。この場合、さらに上記実効値が閾値を越える場合には、該バーグラフの色Cを例えば同色ではあっても明度の高いものとし、越えない場合には同色ではあっても明度の低いものとしてそれぞれセットすることもできる。なお、バーグラフの色Cは、上記実効値が閾値を越える場合と越えない場合とで異なる色をセットするものであってもよい。
【0016】
また、メモリ手段15から同様に1次高調波に対応する位相角が取り出され、該位相角は、そのレベルに応じて定まるバーグラフのグラフ高さYに変換される。
【0017】
このようにして1次高調波に対応するバーグラフに所定のグラフ幅Xとグラフ高さY、さらには必要により色Cをも付与された後、1次高調波の実効値と位相角とを読み取ることができる表示パターンに描画されたバーグラフがメモリ手段15に格納される。
【0018】
次いで、2次高調波に対応する実効値と位相角、3次高調波に対応する実効値と位相角というように、順にn次高調波に至るまで同様の処理が繰り返し行われ、そのすべての次数のバーグラフがメモリ手段15に格納される。
【0019】
このようにして、すべての次数のバーグラフをメモリ手段15に格納しておき、1〜n次までの高調波次数の実効値と位相角とを実効値が閾値を上回っているか否かをも含めて例えば図4に示すバーグラフとして出力手段17を介して次数別に間隔をおいて出力表示できる。なお、出力手段17を介してのバーグラフの出力表示は、上記した一括表示以外に、次数毎に逐次表示していくものであってもよい。
【0020】
本発明は、上述したようにして構成されているので、出力手段17を介してグラフ幅Xとグラフ高さYとによる相互の視別のほか、必要に応じてさらに色Cをも含めて相互の視別が可能となった1〜n次までの高調波次数に対応する各バーグラフを出力手段17を介して次数別に間隔をおいて出力表示できることになる。
【0021】
これを図3と図4とを参照しながらより詳しく説明する。図3は、高調波電圧実効値の次数別のバーグラフを示したものであり、図3における1次高調波は、150Vに近いレベルを示しているが、位相角は0度なので高調波電圧位相角グラフである図4には表示されない。
【0022】
また、図3における2次高調波は、0.15Vのレベルを示しており、対応する図4の2次高調波は、実効値のレベルに対応するある程度の幅に、位相角のレベルに対応する長さが付与されたバーグラフとしてマイナス側に表示されている。
【0023】
さらに、図3における3次高調波は、2次高調波の0.15Vのレベルよりは高い0.15〜15.0Vとの間のレベルを示しているので、対応する図4の3次高調波は、2次高調波のバーグラフよりも太い幅と、位相角のレベルに対応する長さが付与されたバーグラフとしてプラス側に表示されている。
【0024】
一方、図3における4次高調波は、2次高調波の0.15Vのレベルよりも低いレベルを示しているので、対応する図4の4次高調波は、2次高調波のバーグラフよりも細い幅と、位相角のレベルに対応する長さが付与されたバーグラフとしてプラス側に表示されている。
【0025】
つまり、本発明によれば、図4に示されているように1〜n次までの高調波次数に対応する実効値のレベルとその位相角とを同時に示す各バーグラフを次数別に間隔をおいて表示されているバーグラフのグラフ幅Xとグラフ高さYとを目視確認することにより、各次数における実効値のレベルと位相角とを表示手段17の表示画面を切り替えることなく容易に知ることができることになる。しかも、バーグラフに色Cが付されている場合には、実効値自体が閾値を上回っているか否かをも同時に知ることができる。
【0026】
また、実効値レベルの低い次数に対応する位相角を示すバーグラフは、目立たない存在となって、実際に問題となる次数の位相角の様子のみを監視することができることになる。
【0027】
以上は、高調波電圧を例に図3と図4とにしたがって説明しているが、高調波電流についても同様にして出力表示することができる。なお、高調波電力に関しては、位相角の算出方法において上記した電圧と電流との場合とは異なっているので、基本波の位相角は常にゼロになるとは限らない。また、本発明に係る表示方法は、MOやFDなどの適宜の記録媒体にバーグラフのデータを保持させておき、CRT等の適宜の表示手段を介して事後的に出力表示させることにより実施することもできる。
【0028】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、グラフ幅とグラフ高さとにより相互の視別が可能となった1〜n次までの高調波次数に対応する各バーグラフを次数別に間隔をおいて出力表示することができるので、これを目視確認することにより、各次数における実効値のレベルと位相角とを表示画面を切り替えることなく容易に知ることができる。このため、実際に問題となる次数の位相角の様子のみを容易に監視することもできる。さらに、前記バーグラフに対し閾値を越える場合と越えない場合とで異なる色を付すことにより、実効値自体が閾値を上回っているか否かをも含めて視別可能に出力表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理手順の一例を示すフローチャート図。
【図2】本発明の実施に供される電力計の概略構成例を示すブロック図。
【図3】高調波の電圧実効値のグラフ図。
【図4】図3のグラフ図との対比のもとで示す本発明により得られるグラフ図。
【図5】従来手法により得られる高調波の電圧実効値のグラフ図。
【図6】従来手法により得られる高調波の電圧位相角のグラフ図。
【符号の説明】
11 装置本体
12 CPU
13 入力手段
14 A/D変換手段
15 メモリ手段
16 高調波解析手段
17 出力手段
Claims (2)
- ディジタル変換してサンプリングされた波形データからは、高調波解析手段による演算で1〜n次までの高調波次数の実効値と位相角とが解析され、各次数に対応するそれぞれの実効値は、そのレベルとの関係で定まるバーグラフのグラフ幅に変換され、各次数に対応するそれぞれの位相角は、そのレベルとの関係で定まるバーグラフのグラフ高さに変換され、このようにグラフ幅とグラフ高さとで視別可能となった1〜n次までの高調波次数に対応する実効値のレベルとその位相角とを同時に示す各バーグラフを次数別に間隔をおいて出力表示することを特徴とする高調波解析データのグラフ表示方法。
- 各次数に対応するそれぞれの実効値は、そのレベルとの関係で定まるグラフ幅に変換された前記バーグラフを、さらに閾値を越える場合と越えない場合とで異なる色を付すことにより、グラフ幅とグラフ高さと色とで視別可能となった1〜n次までの高調波次数に対応する各バーグラフを出力表示することを特徴とする請求項1に記載の高調波解析データのグラフ表示方法。
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