JP4827828B2 - ガス不純物除去方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ガス不純物除去方法及び装置に関し、さらに詳細には、例えば、空気流路中に配置した空気浄化空調装置などにより流通空気に含まれるガス不純物を除去する際に用いられるガス不純物除去方法及び装置に関する。
例えば、半導体製造工場、或いは食品の製造工場や加工工場などでは、製品の歩留まり向上、或いは製品生産過程における衛生上の問題などから所定の清浄度にコントロールされたクリーンルームで製品が生産されていることは既によく知られている。かかるクリーンルームは、塵埃やガス不純物等を除去した清浄な空気が該クリーンルームに供給されることにより所定の清浄度に保たれている。可溶性のガス不純物等を除去する従来の装置としては、エアワッシャーによる滴下式のガス不純物除去装置が知られている。
滴下式のガス不純物除去装置の一例は、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示されたガス除去装置は、クリーンルームの床下空間部に設置されている。これにより、クリーンルームからその床下空間部に取り込まれた空気は、ガス除去装置を通過することで空気中のガス不純物が除去され、清浄な空気がクリーンルームに戻される。かかるガス除去装置は、矩形状の本体フレーム内にグラスファイバー製の加湿モジュール(気液接触用の素材)を配置して形成された水接触エレメント(気液接触エレメント)と、ガス不純物を吸収する吸収液である水を水接触エレメントの上部から滴下供給する散水装置とを備えて構成されている。水接触エレメントの上部から供給される水は、タンクに収容されており、それを供給ポンプで送水し、また、水接触エレメントから滴下した水はドレンパンに貯水され、そこからドレン管により排水されるようになっている。
また、比較的に規模(風量)の大きなクリーンルームでは、ガス不純物除去装置が、前述の特許文献1に開示されているような気液接触エレメントを複数積み重ねて形成された気液接触ユニットを必要に応じて空気の流れ方向に複数配置した構造とされていることも知られている。このような複数の気液接触エレメントを積み重ねた気液接触ユニットを用いる滴下式のガス不純物除去装置では、所定純度の純水を各気液接触ユニットにおける最上部の気液接触エレメントに供給して最下段の気液接触エレメントまで滴下し、最下段の気液接触エレメントを流れ落ちた純水をドレンパンで受けて排水、若しくは循環ポンプによって再度、気液接触エレメントに供給するようになっている。
特開2004−223477号公報
しかしながら、このような複数の気液接触エレメントを積み重ねて形成された気液接触ユニットによるガス不純物除去装置では、各気液接触ユニットの高さが高くなると、気液接触ユニットを流れ落ちる純水の滴下時間が必然的に長くなり、それだけ下段側の気液接触エレメントを滴下する純水は汚れ(ガス不純物の吸収量が多く)、ガス不純物除去効果は低下する。例えば、酸性ガスなどを除去する場合には、気液接触エレメントを滴下する純水のpH値が5.5以下になるとガス除去率は著しく低下する。そのため、従来では、下段の気液接触エレメントでのガス不純物除去効率の低下を避けるため、供給する純水の量を多くしていた。純水は、比較的に高価であるので、これを多量に使用するガス不純物除去装置では、経費が高騰し、その結果クリーンルームを所定の清浄度に保つコストが高くなり、それがクリーンルームで製造される商品の価格を高める、という問題があった。
この発明の目的は、かかる従来の問題点を解決するためになされたもので、可溶性ガス不純物を含む汚染空気の流通路内に複数の気液接触ユニットを上下方向に並べて構成された気液接触ユニットによる汚染空気中の可溶性ガス不純物を除去して浄化する際、従来のガス不純物除去装置に比べて安価にガス不純物の除去を行うことが可能なガス不純物除去方法及び装置を提供することにある。
本発明は、流通路内を流れる可溶性ガス不純物を含む汚染空気を吸収液との気液接触により浄化するガス不純物除去装置であり、その特徴とするところは、気液接触用の吸収液湿潤素材で作られた少なくとも2つ以上の気液接触エレメントを上下方向に並べて形成され前記流通路内に設置された第1気液接触ユニットと、前記第1気液接触ユニットの各気液接触エレメントに前記吸収液を滴下し、前記各気液接触エレメントの通気路に前記吸収液の水膜を形成すべく最上段の前記気液接触エレメントに前記吸収液を供給する吸収液供給手段と、前記最上段の気液接触エレメントから最下段の気液接触エレメントまで滴下した前記吸収液と補給された前記吸収液とを受けて排出する排出手段と、少なくとも2つ以上の前記気液接触エレメントを上下方向に並べて形成されて前記流通路内において前記第1気液接触ユニットの下流側に配置された第2気液接触ユニットとから構成され、前記第1気液接触ユニットが、最上段の前記気液接触エレメントより下側に位置する任意の前記気液接触エレメント間に前記吸収液を補給する第1補給部を備え、前記第2気液接触ユニットが、最上段の前記気液接触エレメントより下側に位置する任意の前記気液接触エレメント間に設置され、上方から滴下してくる前記吸収液を集めるドレンパンと、このドレンパンの下部に配置され、該ドレンパンより下に位置する前記気液接触エレメントに新たな前記吸収液を補給する第2補給部とを備え、前記ガス不純物除去装置が、前記第1補給部に新たな吸収液又は使用済み吸収液のいずれかを補給する吸収液補給手段を有し、前記吸収液補給手段が、前記第2気液接触ユニットの前記第2補給部を介して前記ドレンパンより下に位置する前記気液接触エレメントに新たな前記吸収液を補給し、さらに、前記ドレンパンで集められた前記吸収液を前記第1気液接触ユニットの前記第1補給部に送給してそれより下方の前記気液接触エレメントに補給する連通配管手段を備えている
本発明のガス不純物除去装置における実施形態の一例としては、前記ガス不純物除去装置が、前記流通路内において上流側に並んで配置された2つの前記第1気液接触ユニットと、下流側に並んで配置された2つの前記第2気液接触ユニットとを含み、前記連通配管手段が、2つの前記第2気液接触ユニットのうち上流側に位置する前記第2気液接触ユニットの前記ドレンパンに集められた前記吸収液を最上流側の前記第1気液接触ユニットの前記第1補給部に補給する第1配管と、2つの前記第2気液接触ユニットのうち下流側に位置する前記第2気液接触ユニットの前記ドレンパンに集められた前記吸収液を2つの前記第1気液接触ユニットのうち下流側に位置する前記第1気液接触ユニットの前記第1補給部に補給する第2配管とから構成されている。
さらに、本発明は、気液接触用の吸収液湿潤素材で形成された少なくとも2つ以上の気液接触エレメントを、可溶性ガス不純物を含む汚染空気の流通路内に上下方向に並べて形成された少なくとも1つの気液接触ユニットを備え、前記流通路を通過する前記汚染空気中の前記可溶性ガス不純物を前記気液接触ユニットにより除去して浄化するガス不純物除去方法であり、その特徴とするところは最上段の前記気液接触エレメントに前記可溶性ガス不純物を除去する吸収液を供給して最下段の前記気液接触エレメントまで滴下し、前記各気液接触エレメントの通気路に前記吸収液の水膜を形成すること、最上段の前記気液接触エレメントより下側に位置する任意の前記気液接触エレメントに新たな吸収液又は使用済み吸収液のいずれかを補給し、上方から流れ落ちる前記吸収液とともに最下段の前記気液接触エレメントまで滴下させること、最上段の前記気液接触エレメントから最下段の前記気液接触エレメントまで滴下した前記吸収液と補給された前記吸収液とを受けて排出することを含み、前記流通路内には、少なくとも2以上の前記気液接触ユニットが前記汚染空気の流れ方向に並べて設置され、上流側に設置された前記気液接触エレメントにおける最上段の前記気液接触エレメントより下側に位置する任意の前記気液接触エレメントに、下流側に設置された前記気液接触ユニットにおける少なくとも1の前記気液接触エレメントを滴下した前記吸収液を集めて補給するとともに、集めた前記吸収液が滴下した前記気液接触エレメントより下側に位置する前記気液接触エレメントに新たな前記吸収液を供給して最下段の前記気液接触エレメントまで滴下する。
さらに、本発明は、気液接触用の吸収液湿潤素材で形成された少なくとも2つ以上の気液接触エレメントを、可溶性ガス不純物を含む汚染空気の流通路内に上下方向に並べて形成された少なくとも1つの気液接触ユニットを備え、前記流通路を通過する前記汚染空気中の前記可溶性ガス不純物を前記気液接触ユニットにより除去して浄化するガス不純物除去方法であり、その特徴とするところは、最上段の前記気液接触エレメントに前記可溶性ガス不純物を除去する吸収液を供給して最下段の前記気液接触エレメントまで滴下し、前記各気液接触エレメントの通気路に前記吸収液の水膜を形成すること、最上段の前記気液接触エレメントより下側に位置する任意の前記気液接触エレメントに新たな吸収液又は使用済み吸収液のいずれかを補給し、上方から流れ落ちる前記吸収液とともに最下段の前記気液接触エレメントまで滴下させること、最上段の前記気液接触エレメントから最下段の前記気液接触エレメントまで滴下した前記吸収液と補給された前記吸収液とを受けて排出することを含み、前記流通路内には、少なくとも3つの前記気液接触ユニットが前記汚染空気の流れ方向に並べて設置され、最上流側に設置された前記気液接触ユニットにおける最上段の前記気液接触エレメントより下側に位置する任意の前記気液接触エレメントに、最下流側に設置された前記気液接触ユニットにおける最上段の前記気液接触エレメントを滴下した前記吸収液を集めて補給するとともに、集めた前記吸収液が滴下した前記気液接触エレメントより下側に位置する前記気液接触エレメントに新たな前記吸収液を供給して最下段の前記気液接触エレメントまで滴下する。
また、本発明のガス不純物除去方法に係る実施形態の他の例では、最上段の前記気液接触エレメントより下側に位置する任意の前記気液接触エレメント上から補給する前記吸収液の補給量が、最上段の前記気液接触エレメントに供給される前記吸収液の量の1.0〜1/3倍である。
本発明のガス不純物除去方法及び装置によると、複数の気液接触エレメントを上下方向に並べて構成された気液接触ユニットでは、最上段の気液接触エレメントから例えば所定純度の純水のような吸収液を供給して最下段の気液接触エレメントまで滴下し、同時に、最上段の気液接触エレメントを除く任意の気液接触エレメントに、最上段の気液接触エレメントに供給する吸収液とほぼ同等量若しくは1/3の量の新たな吸収液を補給し、上方の気液接触エレメントから流れ落ちる吸収液と混合しながら最下段の気液接触エレメントまで滴下させる。これにより、全体として使用する吸収液の量は、従来のガス不純物除去方法に比べてほぼ同じか少ない量の吸収液の使用により、ガス不純物の除去効率を従来のガス不純物除去方法とほぼ同等か若しくは向上させることができる。
また、本発明のガス不純物除去方法及び装置によると、少なくとも2以上の気液接触ユニットが汚染空気の流れ方向に並べて設置されている場合、下流側の気液接触ユニットを滴下する吸収液の汚染度は、それより上流側の気液接触ユニットを滴下する吸収液より低いので、下流側の気液接触ユニットで使用された吸収液を集めて上流側の気液接触ユニットにおける最上段の気液接触エレメントを除く任意の気液接触エレメントに補給すると共に、集めた吸収液が滴下した気液接触エレメントより下側に位置する気液接触エレメントからは新たな吸収液を供給して最下段の気液接触エレメントまで滴下するようにしても、新たらしい吸収液を多量に使用することなくガス不純物の除去効率を従来のガス不純物除去方法とほぼ同等か若しくは向上させることができる。
さらに、本発明のガス不純物除去方法及び装置によると、流通路内に少なくとも3つの気液接触ユニットが汚染空気の流れ方向に並べて設置されている場合、最下流側の気液接触ユニットにおける最上段の気液接触エレメントを滴下した吸収液の汚染度が最も低いので、この吸収液を集めて最上流側の気液接触ユニットにおける最上段の気液接触エレメントより下側に位置する任意の気液接触エレメントに補給すると共に、集めた吸収液が滴下した気液接触エレメントより下側に位置する気液接触エレメントからは新たな吸収液を供給して最下段の気液接触エレメントまで滴下するようにしても、新たらしい吸収液を多量に使用することなくガス不純物の除去効率を従来のガス不純物除去方法及び装置とほぼ同等か若しくは向上させることができる。
さらに、本発明のガス不純物除去方法によると、ガス不純物の除去効果と吸収液の使用量との観点から、最上段の気液接触エレメントより下側に位置する任意の気液接触エレメント上から補給する吸収液の補給量が、最上段の気液接触エレメントに供給される吸収液の量の1.0〜1/3倍であることが好ましい。
以下、本発明のガス不純物除去方法及び装置について添付の図を参照してさらに詳細に説明する。図1及び図2は、本発明の第1実施形態に係るガス不純物除去装置10の構成を概念的に示す構成説明図である。このガス不純物除去装置10は、可溶性のガス不純物を含む空気が流れる流通路11に、空気の流れ方向に所定の間隔をあけて設置された2つの第1気液接触ユニット(以下、第1ユニットと称す)12,13を備えている。これら各第1ユニット12,13は、それぞれ3つの気液接触エレメント(以下、単にエレメントと称す)14a,14b,14cを上下に積み重ねて構成されている。図1及び図2では、上段(1段)のエレメントが符号14aで示され、中段(2段)のエレメントが符号14bで示され、下段(3段)のエレメントが符号14cで示されている。これらエレメント14a,14b,14cは、既によく知られているもので、内部には、複数の湿潤可能な素材(保水性を有する素材)が流通路11と同じ流れ方向に通気路(図示せず)を形成するように組み合わされて形成されている。また、各エレメント14a,14b,14cを上下に積み重ねる際には、各エレメント間の隙間やエレメントと後述するドレンパンとの間などには空気がこの隙間を通過しないように適宜の大きさ及び形状のシール材15が介在されている。従って、流通路11を流れる空気は、各エレメントの湿潤素材に形成されている通気路をかならず通過することになる。
このガス不純物除去装置10では、空気中に含まれるガス不純物を吸収する吸収液として所定純度の純水16が使用され、この純水16を各第1ユニット12,13に供給する純水供給手段17もガス不純物除去装置10の構成要素である。図1では、各エレメントを滴下していることを示す矢印を純水と見立ててそれに符号16を付けて示している。この純水供給手段17は、主に、新しい純水16を溜めた貯留槽(タンク)のような純水供給源(図示せず)と、該純水供給源から純水16を各第1ユニット12,13に供給する供給配管18とにより構成されている。この供給配管18は、その出口側で2つに分岐し、分岐管18a,18bを備えている。これら分岐管18a,18bの管端部には多数の純水噴出穴19が形成され、該管端部は各第1ユニット12,13のうち、1段目のエレメント14aの上部に配置された散水部20の上方に支持されている。供給配管18の送給側は送給ポンプ(図示せず)を介して純水供給源に連通されている。これにより、純水供給源に貯留されている新しい純水16は、この供給配管18と分岐管18a,18bを通って各第1ユニット12,13における1段目のエレメント14aに供給され、このエレメント14aから3段目のエレメント14cまで滴下する。その結果、各エレメント14a,14b,14cを滴下する純水16は、これらエレメントを構成する湿潤素材に浸透して湿潤状態にすると共に通気路に水膜を形成する。
各第1ユニット12,13の下部、即ち3段目のエレメント14cの下部には、1段目のエレメント14aから3段目のエレメント14cまで滴下した純水16を受けて排水する手段(排出手段)として保持容器即ちドレンパン21が配置されている。このドレンパン21には、各第1ユニット12,13における積み重ねられたエレメント14a,14b,14cでガス不純物を吸収しながら滴下した純水16を流通路11の外部に設置された処理施設(図示せず)で処理すべく排水管22が接続され、ドレンパン21内の純水16が排水管22を通って処理施設に送られる。
また、このガス不純物除去装置10では、各第1ユニット12,13が、上段即ち1段目のエレメント14aを除く任意のエレメントに新たな純水16を補給する第1補給部23を備えている。具体的には、図1に示されるように、上流側に位置する第1ユニット(上流側第1ユニット)12では2段目のエレメント14bの上部に第1補給部23が設けられ、また下流側に位置する第1ユニット(下流側第1ユニット)13では、3段目のエレメント14cの上部に第1補給部23が設けられている。これら第1補給部23への純水16の補給は、純水補給手段24によりなされる。この純水補給手段24は、主に、新しい純水16を溜めた貯留槽(タンク)のような純水補給源(図示せず)と、この純水補給源から各第1ユニット12,13の所定のエレメント14b、14cに新たな純水16を補給する純水補給管24aとから構成されている。この純水補給管24aは、その出口側で2つに分岐した分岐管24b,24cを備え、これら分岐管24b,24cの管端部には、多数の純水噴出穴19が形成されている。これらの管端部は、上流側第1ユニット12におけるエレメント14a,14bの間(エレメント14bの上部)と、下流側第2ユニット13におけるエレメント14b,14cの間(エレメント14cの上部)にそれぞれ配置されて第1補給部23を構成している。
純水補給管24aの送給側は、送給ポンプ(図示せず)を介して純水補給源(図示せず)に連通されている。この純水補給手段24の構成要素である純水補給源と、1段目のエレメント14aに新しい純水16を供給する純水供給源とは同じものを使用することができる。すなわち、1つの貯留槽を純水供給源及び純水補給源として兼用でき、そのため1段目のエレメント14a及び2段目のエレメント14bには、それぞれ同じ貯留槽から純水16が送水される。
次に、このガス不純物除去装置10を用いたガス不純物除去方法について説明する。可溶性ガス不純物を含む汚染空気は、図1の矢印Qで示されるように流通路11を左側から右側に向い、上流側第1ユニット12及び下流側第1ユニット13を次々と通過して清浄化され、その後、調温調湿されてクリーンルームに送られる。各第1ユニット12,13では、送給ポンプにより貯留槽から汲み上げられた純水16が供給配管18及び分岐管18a,18bを通って1段目のエレメント14aの上部から連続的又は断続的に供給され、該1段目のエレメント14aを滴下する。従って、このエレメント14aを通過する空気に含まれるガス不純物の一部は、該エレメント14aを滴下する純水16に吸収されることから、このエレメント14aを滴下した純水16のガス不純物吸収力は、低下することになる。
しかし、上流側第1ユニット12では、純水補給手段24により2段目のエレメント14bの上部から、1段目のエレメント14aに供給される純水16のほぼ1/2の量の新たな純水16が補給されているので、1段目のエレメント14aから2段目のエレメント14bに滴下する純水16の汚染度合いが希釈されると同時に2段目のエレメント14bから滴下する純水16の量が1.5倍に増加することから2段目及び3段目のエレメント14b,14cを通過する空気中に含まれるガス不純物の純水16への吸収力が高まる。
一般に、空気流路11を通過する空気に含まれるガス不純物を吸収除去する効率(除去率)は、エレメントを滴下する純水の量と、純水の純度とに依存する。従って、前述した実施形態の場合には、上流側第1ユニット12における1段目のエレメント14aでは、新しい純水16が滴下するので除去率は高い。しかし、2段目のエレメント14bでは、1段目のエレメント14aを滴下した純水16がそのまま滴下するため、除去率が低下するが、この純水16に新たな純水16が補給されるため、純水16の滴下量が多くなると共に汚染度も希釈されるため除去率を大きく低下させることがない。なお、除去率とは、ユニットを通過する前の空気中のガス不純物濃度に対するユニット通過後の空気中のガス不純物濃度の変化である。
ここで、各第1ユニット12,13に供給する純水16の量について説明する。各第1ユニット12,13に供給する純水16の量は、流通路11を通過する空気量(風量)により異なるので、一般的には、水量と風量の質量比、即ち、L(Liquid)/G(Gas)により表現される。例えば、空気流路11を流れる風量が10,000m/hであった場合、L/Gが0.05ならば、10,000m/h×(1/60h/min)×1.2kg/m×0.05(L/G)=9.9L/min、となる。この式において、1.2kg/mとは、1mあたりの水の重さである。この式の意味するところは、風量が10,000m/hであるとき、L/G(水量と風量の質量比)を0.05とすれば、第1ユニット12,13に供給される純水16の量は、1分間に約10リットルとなる、ということである。このように、L/Gは、係数に似たパラメータとして使用され、この数値が大きい程、流通路11を流れる風量に対して供給する純水の量が多いことになることから、このL/Gの数値により純水の使用量が判断できる。純水16のL/Gは、エレメントでのガス不純物除去率が設計値を越えるように決められる。
さて、この実施形態に係るガス不純物除去装置10では、上流側第1ユニット12における2段目のエレメント14b、及び下流側第2ユニット13における3段目のエレメント14cの上部から補給される純水16の量は、1段目のエレメント14aの上部から供給する純水16の量の1/2とされる。具体的には、例えば、上流側第1ユニット12において、1段目のエレメント14aの上部から補給する純水16のL/Gは、0.0050、2段目のエレメント14bの上部から補給される純水16のL/Gは、0.0025であり、1段目のエレメント14aに供給する純水16と2段目のエレメント14bから補給する純水16の合計のL/Gは、0.0075である。
また、この実施形態に係るガス不純物除去装置10によると、導電率が0.04mS/m(純度)の純水16を使用した場合、上流側第1ユニット12における1段目のエレメント14aでのガス不純物除去率は約79%である。1段目のエレメント14aを通過した純水16は、ガス不純物を吸収した結果、導電率が1.36mS/mとなるが、この純水16に新しい純水16が補給されるので、2段目のエレメント14bを滴下する純水16の導電率は0.92mS/mとなる。そのため、2段目のエレメント14bでのガス不純物除去率は約78%となり、また、3段目のエレメント14cでのガス不純物除去率は約75%となる。
他方、下流側第1ユニット13における1段目のエレメント14aでのガス不純物除去率は上流側第1ユニット12と同様に約79%、2段目のエレメント14bでのガス不純物除去率は約77%となる。1段目のエレメント14aを滴下する間にガス不純物を吸収して導電率が低下するため、2段目のエレメント14bでの除去率は多少低下する。しかし、3段目のエレメント14cからは新しい純水16が補給されるので、滴下する純水16の導電率が1.30mS/mから0.95mS/mに改善されるため約77%のガス不純物除去率を得ることができる。前述したような各エレメントでの除去率を達成するには、従来のこの種のガス不純物除去装置では、1ユニットについて純水のL/Gが、0.02であったことから比較すると、純水の使用量を大幅に減少することができるので、ランニングコストを大きく低下させることができることが分かる。
前述した第1実施形態に係るガス不純物除去装置10では、3つのエレメント14a,14b,14cを積み重ねて構成された第1ユニット12,13を、流通路11内において空気の流れ方向に2つ配置し、上流側第1ユニット12では、1段目と2段目のエレメント14a,14bの間から新しい純水16を補給し、また下流側第1ユニット13では、2段目と3段目のエレメント14b,14cの間から新しい純水16を補給するようにしたが、この発明では、1つのユニットを構成するエレメントの数に限定されるものではない。さらに、純水を補給する第1補給部23の構成位置は、最上段のエレメント14aより下側に位置する任意のエレメント間でよく、流通路11を流れる汚染空気のガス不純物濃度など種々の要因により適宜設定することができる。
次に、この発明の第2実施形態に係るガス不純物除去装置について説明する。図3及び図4には、第2実施形態に係るガス不純物除去装置30が示されている。このガス不純物除去装置30では、第1実施形態で用いた第1ユニット12と、別な構成の第2ユニット31とが流通路11内において空気の流れ方向に所定の間隔をあけて配置されている。第2ユニット31も第1ユニット12と同様に3つのエレメント14a,14b,14cを上下に重ねて構成されている。このガス不純物除去装置30の説明において、これを示す図3及び図4において、図1及び図2に示されるガス不純物除去装置10の構成と同一部分又は相当する部分には同一の参照符号を付けることでその詳細な説明を省略する。
このガス不純物除去装置30が、前述したガス不純物除去装置10と相違する点は、第1ユニット12より下流側に第2ユニット31が配置され、第2ユニット31における1段目のエレメント14aを滴下した使用途中の純水16が集められ、その純水16が上流側に位置する第1ユニット12の第1補給部23に補給される点である。すなわち、第2ユニット31は、1段目のユニット14aと2段目のユニット14bとの間に配置されたドレンパン32を備え、このドレンパン32に1段目のエレメント14aを滴下した純水16が集められる。このドレンパン32の下部には、第2補給部33が設けられている。
第2ユニット31の1段目と2段目のエレメント14a,14bの間に配置されたドレンパン32に集められた純水16は、連通配管手段35の配管35aにより第1ユニット12の第1補給部23に補給される。この第1補給部23は、連通配管手段35の配管35aにおける管端部により構成されている。すなわち、この配管35aの一端部は、ドレンパン32内に連通するように該ドレンパンに接続され、また他端側における管端部は、上流側第1ユニット12における1段目と2段目のエレメント14a,14bの間(エレメント14bの上部)に配置されて第1補給部23を構成している。この配管35aにおける他端側の管端部にも多数の純水噴出穴19が形成されている。
また、第2ユニット31の第2補給部33への純水16の補給は、純水補給手段24によりなされる。この純水補給手段24は、第1実施形態のガス不純物除去装置10で説明したように、新しい純水16を溜めた貯留槽(タンク)のような純水補給源(図示せず)と、この純水補給源から第2ユニット31における2段目のエレメント14bに新たな純水16を補給する純水補給管34とから構成されている。すなわち、純水補給管34における送給側の端部は、第1実施形態における純水補給手段24と同様に純水補給源(貯留槽)に連通し、出口側の管端部には、多数の純水噴出穴19が形成されている。この管端部は、第2ユニット31におけるエレメント14a,14bの間(エレメント14bの上部)に配置されて第2補給部33を構成している。
このようなガス不純物除去装置30では、新しい純水16が純水供給手段17により純水供給源から2つの第1ユニット12及び第2ユニット31のそれぞれ上部に供給され、また、第1ユニット12における2段目のエレメント14bにも、純水補給手段24を構成する純水補給管34を通って新しい純水16が第2補給部33に補給される。第1ユニット12における1段目のエレメント14a、及び第2ユニット31における1段目のエレメント14aに供給される純水のL/Gは、それぞれ同じで、0.005であり、また、第2ユニット31における2段目のエレメント14bに補給される純水のL/Gも、0.005である。従って、これら2つの第1ユニット12及び第2ユニット31全体に供給される純水16のL/Gは、トータルで0.015である。
第1ユニット12の上部から供給された純水16は、図1及び図2に示されるガス不純物除去装置10とまったく同じように3段目のエレメント14cまで滴下し、ドレンパン21に収容されて回収される。他方、第2ユニット31では、前述したように1段目のエレメント14aを滴下した純水16は、このエレメント14aの直下に設置したドレンパン32にすべて集められ、2段目以降のエレメント14b,14cには滴下しない。そのため、2段目以降のエレメント14b,14cには、前述したように新しい純水16が純水補給手段24の純水補給管34を通ってエレメント14bの上部から補給され、3段目のエレメント14cまで滴下した後にドレンパン21に集められて回収される。
第2ユニット31における1段目のエレメント14aを滴下してドレンパン32に集められた使用途中の純水16は、連通配管手段35の配管35aを通ってユニット12における2段目のエレメント14bに設けられた第1補給部23に補給され、1段目のエレメント14aから滴下する純水16と混合して3段目のエレメント14cまで滴下し、最終的にドレンパン21に集められて回収される。このような第2実施形態に係るガス不純物除去装置30によると、最初に汚染空気が通過する第1ユニット12では、1段目のエレメント14aに導電率が0.04mS/m(純度)の新しい純水16が滴下しているので、ここでの除去率は、第1実施形態と同様に約79%である。そして、1段目のエレメント14aを滴下した純水16は、ガス不純物を吸収することにより導電率が約1.35mS/mとなる。さらに、2段目のエレメント14bには、1段目のエレメント14aを滴下した純水16に、第2ユニット31の1段目のエレメント14aを滴下した純水16が補給され、それらが混合して滴下することになる。
補給される純水16は、第2ユニット31における1段目のエレメント14aを滴下してはいるが、第2ユニット31を通過する空気は、既に第1ユニット12を通過することである程度は清浄化されていることから第2ユニット31における1段目のエレメント14を滴下した純水16の汚染度は第1ユニット12における1段目のエレメント14aを滴下した純水16に比べて高くはなく、その導電率は約0.92mS/mである。そのため、この純水16が、第1ユニット12における2段目のエレメント14bに補給されると、2段目のエレメント14bを滴下する純水16の導電率は約1.15mS/mとなり、純水16の汚染度が多少希釈され、それと同時に純水16の量が約2.0倍に増加することになる。
その結果、第1ユニット12における2段目のエレメント14bでの除去率は、約75%程度となり、また3段目のエレメント14cでの除去率は、約73%となる。他方、第2ユニット31では、2段目のエレメント14bに伝導率が0.04mS/m(純度)のまったく新しい純水16が補給されるので、2段目のエレメント14bでの除去率は約79%で、更に3段目のエレメント14cでの除去率は約76%となる。このように、第1ユニット12における2段目以降のエレメント14b,14cに、第2ユニット31における1段目のエレメント14aを滴下した使用途中の純水16を補給することで、全体として使用する純水の量を減少させても各エレメントでの除去率を高めることができるため、ランニングコストを大きく低下させることができることができる。
なお、前述した第2実施形態に係るガス不純物除装置30では、図3及び図4に示されるように第1ユニット12と第2ユニット31とを流通路11内に設置し、第2ユニット31で使用した純水16を、第1ユニット12における2段目のエレメント14に補給し、集めた純水16が滴下した1段目のエレメント14aより下側に位置する2段目のエレメント14bには新たな純水16を補給して3段目のエレメント14cまで滴下させるようにした場合について説明したが、本発明のガス不純物除去装置は、このような装置30に限定されるものではない。例えば、図3に示されるように第2ユニット31と、該第2ユニット31における1段目のエレメント14aを滴下した純水16が補給される第1ユニット12とを一組として、この組を空気流路11内に2つ、若しくはそれ以上設置することにより空気中に含まれるガス不純物の除去を実施することもできる。
さらに、この発明の第3実施形態に係るガス不純物除去装置について説明する。図5には、第3実施形態に係るガス不純物除去装置40が示されている。このガス不純物除去装置40では流通路11内に、空気の流れ方向上流側から下流側に向かって4つのユニットが空気の流れ方向に所定の間隔を開けて設置されている。これら4つのユニットにおいて、上流側に位置する2つのユニットが、前述した実施形態で使用した第1ユニット12であり、これに隣接して下流側に配置された2つのユニットが、前述した実施形態で使用した第2ユニット31である。
これら4つのユニットは、前述した各実施形態のガス不純物除去装置10,30と同様にそれぞれ3つの気液接触エレメント14a,14b,14cを積み重ねて構成されている。このガス不純物除去装置40を示す図5において、図1及び図3に示されるガス不純物除去装置10,30と同一又は相当する構成部分には同じ参照符号を付けて詳細な説明を省略する。上流側に位置する2つの第1ユニット12では、1段目のエレメント14aの上部から新しい純水16が供給され、また2段目のエレメント14bの上部に設けられた第1補給部23からは下流側に位置する第2ユニット31における1段目のエレメント14aを滴下した純水16が補給され、さらに、下流側に位置する2つの第2ユニット31では、1段目のエレメント14aを滴下した純水16が該エレメント14aの真下に配置されたドレンパン32に集められて上流側に位置する2つの第1ユニット12で再利用され、同時にこれらドレンパン32の真下に設置された第2補給部33から新しい純水16が供給され、2段目及び3段目の各エレメント14b,14cを連続して滴下する。
具体的には、このガス不純物除去装置40では、2つの第2ユニット31のうち、上流側に位置する1つの第2ユニット31(最上流側から数えて3番目のユニット)における1段目のエレメント14aを滴下した純水16は、ドレンパン32に集められて最上流側に位置する第1ユニット12における2段目のエレメント14b上の第1補給部23に補給される。また、2つの第2ユニット31のうち、下流側に位置する1つの第2ユニット31(最下流側に位置するユニット)における1段目のエレメント14aを滴下した純水16は、ドレンパン32に集められ、2つの第1ユニット12のうち、下流側に位置する1つの第1ユニット(最上流側から数えて2番目のユニット)における2段目のエレメント14b上の第1補給部23に補給される。
このように2つの第2ユニット31のそれぞれで利用した純水16を集めて、上流側に配置した2つの第1ユニット12に補給し、同時に、各第2ユニット31における2段目のエレメント14b上部の第2補給部33から新しい純水16を補給する純水補給手段24について図6を参照して更に説明する。図6は、図5に示されるように流通路11において空気の流れ方向に所定の間隔を開けて配置された全部で4つのユニット12,31における1段目のエレメント14aと2段目のエレメント14bとの間に配置された構成部分のみを示す純水補給手段24の概略構成図である。この純水補給手段24は、新たな純水16を各第2ユニット31における2段目のエレメント14bに補給する純水補給管41と、各第2ユニット31における1段目のエレメント14aを滴下した純水16をドレンパン31で集めて2つの第1ユニット12のそれぞれにおける2段目のエレメント14bに補給する連通配管手段35とから構成されている。
この図6から明らかなように、純水補給手段24の純水補給管41は、送給側の端部が純水を貯留した貯留槽に連通し、この純水補給管41の出口側は2つに分岐し、一方の分岐管41aの端管部は第1ユニット31に配置されたドレンパン32の下に設置されて第2ユニット31の第2補給部33を構成している。また、他方の分岐管41bの端管部は、最下流側に位置する第2ユニット31に配置されたドレンパン32の下に設置されて第1補給部33を構成している。これら各分岐管41a,41bの端管部には、多数の純水噴出穴が形成され、これらの噴出穴から新しい純水16が噴出し、各第2ユニット31において2段目のエレメント14bから3段目のエレメント14cまで滴下する。
さらに、純水補給手段24の連通配管手段35は、各第2ユニット31の各ドレンパン32に集められた純水16を2つの第1ユニット12のそれぞれにおける2段目のエレメント12b上部の第1補給部23に補給する2つの配管42,43をそれぞれ備えている。第1配管42の一端は、上流側に位置する第2ユニット31のドレンパン32内に連通し、他端側の管端部は、最上流側に位置する第1ユニット12における1段目と2段目のエレメント14a,14b間に配置されて第1補給部23を構成している。また、第2配管43の一端は、最下流側に位置する第2ユニット31のドレンパン32内に連通し、他端側の管端部は、最上流側の第1ユニット12から数えて2番目の第1ユニット12における1段目と2段目のエレメント14a,14b間に配置されて第1補給部23を構成している。これら第1配管42及び第2配管43における他端側の管端部にも多数の純水噴出穴が形成されている。
また、このガス不純物除去装置40では、全部で4つのユニット12,31のそれぞれ上部に、純水供給手段17の供給配管18に連通する分岐管18a,18b,18c,18dの各管端部が配置されている。これら分岐管18a,18b,18c,18dにおける管端部の構造や取り付け構造は、図1及び図3に示されるガス不純物除去装置10,30と全く同じであり、このガス不純物除去装置40ではユニットが4つであることから純水供給手段17を構成する供給配管18の出口側が4つに分岐しているだけである。
このガス不純物除去装置40によると、新しい純水16が、純水供給手段17の供給配管18及び分岐管18a,18b,18c,18dを通って純水供給源から4つの第1ユニット12,31のそれぞれ上部に供給される。それぞれ2つの第1ユニット12と第2ユニット31における1段目のエレメント14aに供給される純水16、及び各第2ユニット31における2段目のエレメント14bに供給される純水16のL/Gは、それぞれ同じで、0.005であり、従ってこれら4つのユニット12,31全体に供給される純水16の合計は、0.030である。第1及び第2ユニット12,31の上部から供給された純水16は、図1及び図2に示されるガス不純物除去装置10とまったく同じように3段目のエレメント14cまで滴下し、ドレンパン21に収容されて回収される。他方、各第2ユニット31では、前述したように1段目のエレメント14aを滴下した純水16は、このエレメント14aの直下に設置したドレンパン32にすべて集められ、2段目以降のエレメント14b,14cには滴下しない。そのため、2段目以降のエレメント14b,14cには2段目のエレメント14bの上部に設けられている第2補給部33から純水補給手段24の純水補給管41及び各分岐管41a,41bを介して新しい純水16が補給され、3段目のエレメント14cまで滴下した後にドレンパン21に集められて回収される。
各第2ユニット31における1段目のエレメント14aを滴下してドレンパン32に集められた使用途中の純水16は、連通管手段35を構成する第1配管42及び第2配管43を通って各第1ユニット12における2段目のエレメント14bの第1補給部23に補給され、1段目のエレメント14aから滴下する純水16と混合して3段目のエレメント14cまで滴下し、最終的にドレンパン21に集められて回収される。
上述したように第3実施形態に係るガス不純物除去装置40では、2つの第1ユニット12と2つの第2ユニット31を空気の流れ方向に上流側から配置した場合、純水補給方法として、上流側に配置した2つの第1ユニット12のうち、最上流側の第1ユニット12における2段目のエレメント14bには、下流側に配置した2つの第2ユニット31のうち、上流側に配置した第2ユニットにおける1段目のエレメント14aを滴下した純水16を集めて補給し、下流側に位置する第1ユニット12における2段目のエレメント14bには、最下流側に位置する第2ユニット31における1段目のエレメント14aを滴下した純水16を集めて補給するようにしたので、第2実施形態に係るガス不純物除去装置と同じように、少ない純水の使用量でガス不純物の高い除去効果を得ることができる。
なお、前述した各実施形態のガス不純物除去装置において、連通配管手段35の配管35a,42,43、又は排出手段を構成する排水管22の途中に送給ポンプを設置することによりドレンパンに集められた純水を強制的に流すようにすることもできる。
本発明の第1実施形態に係るガス不純物除去装置を概略的に示す構成説明図である。 図1に示されるガス不純物除装置における上流側ユニットを空気の流れ方向から見た構成説明図である。 本発明の第2実施形態に係るガス不純物除去装置を概略的に示す構成説明図である。 図3に示されるガス不純物除装置における上流側ユニットを空気の流れ方向から見た構成説明図である。 本発明の第3実施形態に係るガス不純物除去装置を概略的に示す構成説明図である。 図5に示されるガス不純物除去装置において4つの気液接触ユニットにおける1段目と2段目のエレメントの間に配置された構成部分のみを空気の流れ方向に配列して示す純水補給手段の概略構成説明図である。
10,30,40 ガス不純物除去装置
11 流通路
12,13,31 気液接触ユニット
14a,14b,14c 気液接触エレメント
16 純水
17 純水供給手段
18 供給配管
18a,18b,18c,18d 分岐管
19 純水噴出穴
21,32 ドレンパン
22 排水管
24 純水補給手段
24a,34,41 純水補給管
35 連通配管手段
35a 連通管
42 第1連通管
43 第2連通管

Claims (5)

  1. 流通路内を流れる可溶性ガス不純物を含む汚染空気を吸収液との気液接触により浄化するガス不純物除去装置において、
    気液接触用の吸収液湿潤素材で作られた少なくとも2つ以上の気液接触エレメントを上下方向に並べて形成され前記流通路内に設置された第1気液接触ユニットと、前記第1気液接触ユニットの各気液接触エレメントに前記吸収液を滴下し、前記各気液接触エレメントの通気路に前記吸収液の水膜を形成すべく最上段の前記気液接触エレメントに前記吸収液を供給する吸収液供給手段と、前記最上段の気液接触エレメントから最下段の気液接触エレメントまで滴下した前記吸収液と補給された前記吸収液とを受けて排出する排出手段と、少なくとも2つ以上の前記気液接触エレメントを上下方向に並べて形成されて前記流通路内において前記第1気液接触ユニットの下流側に配置された第2気液接触ユニットとから構成され、
    前記第1気液接触ユニットが、最上段の前記気液接触エレメントより下側に位置する任意の前記気液接触エレメント間に前記吸収液を補給する第1補給部を備え、前記第2気液接触ユニットが、最上段の前記気液接触エレメントより下側に位置する任意の前記気液接触エレメント間に設置され、上方から滴下してくる前記吸収液を集めるドレンパンと、このドレンパンの下部に配置され、該ドレンパンより下に位置する前記気液接触エレメントに新たな前記吸収液を補給する第2補給部とを備え、
    前記ガス不純物除去装置が、前記第1補給部に新たな吸収液又は使用済み吸収液のいずれかを補給する吸収液補給手段を有し、前記吸収液補給手段が、前記第2気液接触ユニットの前記第2補給部を介して前記ドレンパンより下に位置する前記気液接触エレメントに新たな前記吸収液を補給し、さらに、前記ドレンパンで集められた前記吸収液を前記第1気液接触ユニットの前記第1補給部に送給してそれより下方の前記気液接触エレメントに補給する連通配管手段を備えることを特徴とするガス不純物除去装置。
  2. 前記ガス不純物除去装置が、前記流通路内において上流側に並んで配置された2つの前記第1気液接触ユニットと、下流側に並んで配置された2つの前記第2気液接触ユニットとを含み、前記連通配管手段が、2つの前記第2気液接触ユニットのうち上流側に位置する前記第2気液接触ユニットの前記ドレンパンに集められた前記吸収液を最上流側の前記第1気液接触ユニットの前記第1補給部に補給する第1配管と、2つの前記第2気液接触ユニットのうち下流側に位置する前記第2気液接触ユニットの前記ドレンパンに集められた前記吸収液を2つの前記第1気液接触ユニットのうち下流側に位置する前記第1気液接触ユニットの前記第1補給部に補給する第2配管とから構成されている請求項1に記載のガス不純物除去装置。
  3. 気液接触用の吸収液湿潤素材で形成された少なくとも2つ以上の気液接触エレメントを、可溶性ガス不純物を含む汚染空気の流通路内に上下方向に並べて形成された少なくとも1つの気液接触ユニットを備え、前記流通路を通過する前記汚染空気中の前記可溶性ガス不純物を前記気液接触ユニットにより除去して浄化するガス不純物除去方法において、
    最上段の前記気液接触エレメントに前記可溶性ガス不純物を除去する吸収液を供給して最下段の前記気液接触エレメントまで滴下し、前記各気液接触エレメントの通気路に前記吸収液の水膜を形成すること、最上段の前記気液接触エレメントより下側に位置する任意の前記気液接触エレメントに新たな吸収液又は使用済み吸収液のいずれかを補給し、上方から流れ落ちる前記吸収液とともに最下段の前記気液接触エレメントまで滴下させること、最上段の前記気液接触エレメントから最下段の前記気液接触エレメントまで滴下した前記吸収液と補給された前記吸収液とを受けて排出することを含み、
    前記流通路内には、少なくとも2以上の前記気液接触ユニットが前記汚染空気の流れ方向に並べて設置され、上流側に設置された前記気液接触エレメントにおける最上段の前記気液接触エレメントより下側に位置する任意の前記気液接触エレメントに、下流側に設置された前記気液接触ユニットにおける少なくとも1の前記気液接触エレメントを滴下した前記吸収液を集めて補給するとともに、集めた前記吸収液が滴下した前記気液接触エレメントより下側に位置する前記気液接触エレメントに新たな前記吸収液を供給して最下段の前記気液接触エレメントまで滴下することを特徴とするガス不純物除去方法。
  4. 気液接触用の吸収液湿潤素材で形成された少なくとも2つ以上の気液接触エレメントを、可溶性ガス不純物を含む汚染空気の流通路内に上下方向に並べて形成された少なくとも1つの気液接触ユニットを備え、前記流通路を通過する前記汚染空気中の前記可溶性ガス不純物を前記気液接触ユニットにより除去して浄化するガス不純物除去方法において、
    最上段の前記気液接触エレメントに前記可溶性ガス不純物を除去する吸収液を供給して最下段の前記気液接触エレメントまで滴下し、前記各気液接触エレメントの通気路に前記吸収液の水膜を形成すること、最上段の前記気液接触エレメントより下側に位置する任意の前記気液接触エレメントに新たな吸収液又は使用済み吸収液のいずれかを補給し、上方から流れ落ちる前記吸収液とともに最下段の前記気液接触エレメントまで滴下させること、最上段の前記気液接触エレメントから最下段の前記気液接触エレメントまで滴下した前記吸収液と補給された前記吸収液とを受けて排出することを含み、
    前記流通路内には、少なくとも3つの前記気液接触ユニットが前記汚染空気の流れ方向に並べて設置され、最上流側に設置された前記気液接触ユニットにおける最上段の前記気液接触エレメントより下側に位置する任意の前記気液接触エレメントに、最下流側に設置された前記気液接触ユニットにおける最上段の前記気液接触エレメントを滴下した前記吸収液を集めて補給するとともに、集めた前記吸収液が滴下した前記気液接触エレメントより下側に位置する前記気液接触エレメントに新たな前記吸収液を供給して最下段の前記気液接触エレメントまで滴下することを特徴とするガス不純物除去方法。
  5. 最上段の前記気液接触エレメントより下側に位置する任意の前記気液接触エレメント上から補給する前記吸収液の補給量が、最上段の前記気液接触エレメントに供給される前記吸収液の量の1.0〜1/3倍である請求項3または請求項4に記載のガス不純物除去方法。
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