JP4033677B2 - 空気冷却方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、夏場等の高温の空気を効率良く冷却する空気冷却方法に関するものである。さらに詳しくは、オフィスビル、病院、生産工場の空気の空気冷却方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、オフィスビルや工場等空調に使用されるエネルギーは、日本のエネルギー消費の30%以上を占め、その削減は緊急の課題になっている。従来、オフィスビルや工場の循環空気や取り入れ空気は、冷媒や冷却水を流したフィンコイル式熱交換器に空気を送って、フィンコイル中を通過させることによって冷却する方法が採られてきた。しかし、フィンコイル式熱交換器では、被冷却空気量に対して大量の冷却水が必要であるため、すなわち液ガス比が大きいため、冷却水の循環ポンプ等の稼動のために多くの電力が必要であり、また圧損が大きく、さらにフィンコイルに水滴が付着すると水滴が熱伝導を大きく妨げて熱効率が大幅に低下する。なお、付着した水滴を除去する方法としてはブロア−等で吹き飛ばす方法も考えられるが、ブロア−等の設置スペースや電力が余分に必要になるため、スペース効率や省電力の観点からは好ましくない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、上記フィンコイルを用いずに、斜行ハニカムを用いて水と空気とを直接接触させる方法が提案されている。例えば、特開2000―317248号公報には、水を固体に沿うように流したぬれ壁塔をシリーズに繋いで、このぬれ壁塔の中に空気を通過させて、空気中のNOx等を除去する方法が開示されている。しかしながら、この方法を空気の冷却方法として用いようとしても、一旦ぬれ壁塔を流下して温まった水を次のぬれ壁塔で再び流下させるため、空気を十分に冷却することができないという問題があった。また、各塔に給水するためのポンプがそれぞれ必要になるため、ポンプの設置コストと運転経費が嵩むという問題があった。
【0004】
また、フィンコイルを用いずに斜行ハニカムを用いて水と空気とを直接接触させる他の方法として、通常のポリ塩化ビニル製斜行ハニカムをクーリングタワーに用いて温水又は熱水を空気で冷却する方法も知られている。しかしながら、この方法は、斜行ハニカムの材質が通常のポリ塩化ビニルであるため、温水等が斜行ハニカム表面からはじかれ、水滴状になって落下する。すなわち、温水等が斜行ハニカム表面を均一に濡らした状態にはならず、斜行ハニカムの有する大きな表面積を十分に活用することができないため、フィンコイル式冷却器よりも熱効率が低くなり、熱効率のよい空気冷却器として用いることはできなかった。
【0005】
従って、本発明の目的は、熱効率がよく、液ガス比が小さく、圧損が小さく、省スペース及び省エネルギーを図れ、さらに、低コストな空気冷却方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者は鋭意検討を行った結果、斜行ハニカムと冷却水供給装置と受水部とを有する冷却ユニットを少なくとも1個用い、該冷却ユニット中の斜行ハニカム1個当りの高さが特定範囲内のものであれば、熱効率がよく、液ガス比が小さく、圧損が小さく、省スペース且つ省エネルギーである空気冷却方法とすることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、前後両面と上下両面とが開口し、前面開口部から被冷却空気が導入されると共に後面開口部から冷却空気が排出されるように配置される斜行ハニカム、該斜行ハニカムの上面開口部へ冷却水を供給する冷却水供給手段、及び該斜行ハニカムの下面開口部から排出される排出水を受ける受水部を有する冷却ユニットを用い、該冷却ユニットの前記斜行ハニカムの前面開口部に被冷却空気を導入し該斜行ハニカムの後面開口部から冷却空気を排出する空気冷却方法であって、
前記冷却ユニットを少なくとも1個用いると共に、
前記冷却ユニット中の前記斜行ハニカムが、一方向に向かって伝播する波形形状を有する波形シートが複数積層されてハニカム形状を呈し、積層される該波形シートが波の伝播方向が一枚おきに斜めに交差するように積層され、且つ二層おきのシートの波の伝播方向がそれぞれ略同一方向になるように配置され、該波形シートに平行な面に対して垂直な4面で切断して直方体を形成し、切断面が波形シートの波の伝播方向と平行でなく且つ垂直でもない斜行ハニカムであり、
前記斜行ハニカムに積層されている全ての波形シートのセルピッチが同じであり、
前記斜行ハニカムを構成するシート状部材が、アルミナ、シリカ及びチタニアからなる群より選択される1又は2以上の充填材及び結合材と、ガラス繊維、セラミック繊維又はアルミナ繊維とからなるものであり、該充填材及び該結合材を60〜93重量%含み、ガラス繊維、セラミック繊維又はアルミナ繊維を7〜40重量%含み、
前記斜行ハニカムを構成するシート状部材が、200〜1000μmの厚みと50〜80%の空隙率を有し、該シート状部材の表面に凹凸が形成されると共に水が内部の多孔質に浸透して流下するものであり、
該冷却ユニット中の前記斜行ハニカム1個当りの高さが200〜800mmであること、
を特徴とする空気冷却方法を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の第1の実施の形態における空気冷却方法で使用する空気冷却装置について図1を参照して説明する。図1は、本例で使用する空気冷却装置の一部を切り欠いて示す模式図である。図1中、1は空気冷却装置、2は水分散装置(冷却水供給手段)、3は斜行ハニカム、4は受水パン(受水部)、5は冷却ユニットである。本例の空気冷却装置1は、水分散装置2、斜行ハニカム3及び受水パン4を有する冷却ユニット5と図示しない送風手段とを備えるものである。
【0009】
冷却ユニット5に用いられる斜行ハニカム3は、一方向に向かって伝播する波形形状を有する波形シート21、22(以下、「コルゲート状シート」ともいう。)が複数積層されてハニカム形状を呈するものであって、積層されるコルゲート状シート21、22は波の伝播方向が一枚おきに斜めに交差するように積層され、且つ、二層おきのシートの波の伝播方向がそれぞれ略同一方向になるように配置されたハニカム状体である。
【0010】
該斜行ハニカム3は、コルゲート状シート21、22に平行な面に対して垂直な4面101〜104で切断して直方体を形成し、且つ、該切断面がコルゲート状シートの波の伝播方向と平行でなく、且つ、垂直でもないようにした場合、該直方体を切断面の1つ104を下面にし、且つ、コルゲート状シートの最外層105、106をそれぞれ左右面にして載置すると、切断面である前後両面102、103及び上下両面101、104の4面は全てハニカムセルが開口し、左右面105、106はコルゲート状シートで閉じられた構造を有する。すなわち、斜行ハニカム3は、前後両面102、103と、上下両面101、104とが開口する構造を有するものである。また、該切断面の、例えば前後両面102、103は、斜め上方向に延設されるセルと斜め下方向に延設されるセルとが一層おきに形成される。斜め方向に延設されるセルの前後両面からみた場合の空気の流入、流出方向(水平方向)に対する斜め角度(図中、符号X)は、通常15〜45度、好ましくは25〜35度の範囲内にする。上記斜め角度が該範囲内にあると、流下速度が適度の範囲となり接触効率が向上するため好ましい。
【0011】
上記斜行ハニカム3において、積層されたコルゲート状シートの一層おきの波の伝播方向が互いに交差する角度(図中、符号Y)は、通常30〜90度、好しくは50〜70度である。このようにコルゲート状シートを上記角度範囲内で交差するように積層すると、上記のように斜め角度(X)を上記の15〜45度とした場合に、被冷却空気及び水がハニカムセルと実質的に接触する面積が大きくなるため、被冷却空気と水との接触、すなわち、被冷却空気の冷却効率が高くなるため好ましい。すなわち、後述のように、本発明において、被冷却空気は斜行ハニカム3の前面開口部103から導入され、また、水は上面開口部101から冷却水供給手段2、例えば給水ダクト23により供給され斜行ハニカムのコルゲート状シートに浸透し、且つ、該コルゲート状シートの極く表面をゆっくりと下方に流下するため、被冷却空気の通気方向と浸透壁面の水の流下方向とが適度の角度を保持し、接触効率が高くなる。
【0012】
本発明で用いられる斜行ハニカムのセルの高さ、すなわち、波形の山と谷間の寸法を示すセルの山高寸法は、通常2.5〜8.0mm、好ましくは3〜5mmである。セルの山高寸法が2.5mm未満であると製造が困難であり、圧力損失が大きくなるため好ましくない。また、セルの山高寸法が8.0mmを越えると冷却効率が低下するため好ましくない。
【0013】
斜行ハニカムのコルゲート状シートの状態におけるセルの幅、すなわち、セルピッチは、通常6〜16mm、好ましくは7〜10mmである。また、斜行ハニカムの前面開口部と後面開口部との間の寸法、すなわち、斜行ハニカムの厚さ(t)は、通常100〜1000mm、好ましくは200〜800mmである。該厚さが100mm未満であると、冷却効率が低下するため好ましくなく、該厚さが1000mmを越えると冷却効率がこれ以上向上せず、圧力損失が大きくなるため好ましくない。なお、本発明において、斜行ハニカムの厚さは、斜行ハニカムを複数枚使用する場合には、この合計の厚さが上記範囲内のものであればよい。例えば、厚さが300mmの斜行ハニカムを用いる場合には、厚さが100mmの斜行ハニカムを3枚厚さ方向に重ねて合計の厚さを300mmとしてもよい。なお、冷却手段として斜行ハニカムを用いると、体積当りの熱交換率が従来用いられていたフィンコイルよりも高いため、斜行ハニカムの厚さを小さくすることができ、装置の設置スペースを小さくすることができる。さらに、水の循環量が、従来のフィンコイルのものと比較すると格段に少なくて済み、大幅な省エネルギー化をも図ることができる。
【0014】
斜行ハニカムを構成するシート状部材は、表面に凹凸があり、内部が多孔質であるものであることが、エレメントの表面積を大きく採れ、エレメントに浸透して流下する水と空気との接触面積が高まる点で好ましい。このようなシート状部材としては、例えば、アルミナ、シリカ及びチタニアからなる群より選択される1又は2以上の充填材又は結合材と、ガラス繊維、セラミック繊維又はアルミナ繊維等の繊維基材とからなるものが挙げられる。この内、チタニアを配合したものは酸性の化学汚染物質の除去効率が向上するため好ましい。また、シート状部材は、通常、充填材又は結合材を60〜93重量%、繊維基材を7〜40重量%含み、好ましくは充填材又は結合材を70〜88重量%、繊維基材を12〜30重量%含む。シート状部材の配合比率が該範囲内にあると、シート状部材の水浸透性及び強度が高いため好ましい。
【0015】
上記シート状部材は、公知の方法で作製でき、例えば、ガラス繊維、セラミック繊維又はアルミナ繊維で作製されたペーパーを、アルミナゾル等の結合材とアルミナ水和物等の充填材を混合したスラリーに浸漬した後、乾燥し、コルゲート加工し、その後、乾燥処理と熱処理を行い、水分と有機分を除去すれば得ることができる。アルミナ以外にシリカやチタニアを含有する場合、例えば、シリカ及びチタニアの配合量は、アルミナ100重量部に対してそれぞれ、通常5〜40重量部である。
【0016】
また、斜行ハニカムは、シート状部材の厚さが通常200〜1000μm 、好ましくは300〜800μm である。また、シート状部材の空隙率は、通常50〜80%、好ましくは60〜75%である。空隙率を該範囲内とすることにより、ほどよい浸透性を実現でき、空気と水との接触効率を高めることができる。該シート状部材が、上記厚さと空隙率を有すると、液ガス比及び水の浸透速度が適度な範囲となり、水と空気の接触効率を高めると共に、強度的にも十分となる。
【0017】
斜行ハニカム3の高さは、200〜800mm、好ましくは400〜600mmである。高さが200mm未満であると、斜行ハニカム最下部に流下した冷却水の温度がまだ低く、冷却水として有効利用されないまま排出されるため好ましくない。また、高さが800mmを越えると、斜行ハニカム最下部に流下した冷却水の温度と被冷却空気の温度との差が小さくなり、斜行ハニカム下部での熱交換効率が低下するため好ましくない。
【0018】
上記シート状部材をコルゲート状シートに成形する方法としては、径方向に振幅する波形の凹凸が表面に形成された複数の幅広の歯車間に平板状シートを通すような公知のコルゲーターを用いる方法が挙げられる。得られたコルゲート状シートから上記斜行ハニカムを成形する方法としては、例えば、まず、上記コルゲート状シートを縦100mm(斜行ハニカム成形後の厚み寸法)×横800mm(斜行ハニカム成形後の幅方向又は高さ方向の寸法)程度の矩形の裁断型に対し、波の伝播方向が矩形型の一辺に対して15〜45度になるように配置して裁断して矩形のコルゲート状シートを作製し、次いで、得られた矩形のコルゲート状シートを1枚おきの波の伝播方向が斜交するように配置し、これらを接着して積層する方法が挙げられる。なお、このようにして製造した場合、斜行ハニカム1枚の厚さは上記裁断型の縦の長さとなる。このため、例えば、冷却ユニット1個に組込まれる斜行ハニカムの厚さ、すなわち、斜行ハニカムの前面開口部と後面開口部との間の寸法が300mm必要である場合に、縦100mmの裁断型で作製した厚さ100mmの斜行ハニカムを用いるときは、斜行ハニカムを厚さ方向に3枚重ねて使用すればよい。また、高さ方向又は幅方向に1個の斜行ハニカムでは寸法が不足するときは、斜行ハニカムを高さ方向に複数個重ねて又は幅方向に複数個並べて使用してもよい。なお、このように複数個重ねて又は並べて使用する場合、斜行ハニカム同士は、接着しても接着しなくてもどちらでもよい。接着しない場合には、複数個の斜行ハニカムを重ねて又は並べて配置するだけでよい。
【0019】
冷却ユニット5に用いられる冷却水供給手段2は、斜行ハニカム3の上面開口部に冷却水を供給するものである。冷却水供給手段2の形態としては特に限定されないが、例えば、図1に示す単に水滴を滴下する通常の給水ダクト23や、図示しないが給水管にスプレーノズルを取り付けて水を斜行ハニカムの上面開口部に分散して供給しうるようにしたもの等が挙げられる。また、冷却水供給手段2は、斜行ハニカム3に必要最低量の冷却水量が供給されるように、水量調整が可能なものであることが好ましい。
【0020】
冷却ユニット5に用いられる受水部4は、斜行ハニカム3の下面開口部104から排出される排出水を受けるものである。受水部4の形態としては特に限定されないが、例えば、図1に示す雨どい形状の受水パン等が挙げられ、受水部4には、排出水を受水部4外に排出する排出管41を設けてもよい。冷却ユニット5は、通常、図示しない枠体に組み込まれて固定される。この際、給水ダクト23と斜行ハニカムの上面開口部101とは少しの隙間を形成することが、斜行ハニカムの上面開口部101全体に給水を均一分散下することができる点で好ましい。また、斜行ハニカムの下面開口部104と受水部4はできるだけ近接するように配置することが、省スペース化が図れる点で好ましい。
【0021】
空気冷却装置1は、さらに、斜行ハニカム3の前面開口部103に被冷却空気を導入し該斜行ハニカム3の後面開口部102から冷却空気を排出する送風手段を備えるものである。送風手段としては、例えば、ファンを備えた送風機等が挙げられる。また、空気冷却装置1は、図示しない排出水を冷する冷却手段及び排出水を冷却水供給手段2に供給する水循環手段を設けることが、斜行ハニカム3を流下して被冷却空気で温められた冷却水(排出水)を再利用することができる点で好ましい。冷却手段としては、例えば、熱交換器が挙げられる。また、水循環手段としては、例えば、循環ポンプが挙げられる。
【0022】
次に、第1の実施の形態の空気冷却方法について図1を参照して説明する。まず、斜行ハニカム3の上面開口部101に、冷却水供給手段2から冷却水12を流下する。この際、冷却水12の供給水量を適宜調整して、斜行ハニカム3全体を濡れた状態とする。次に、図示しない送風手段等により被冷却空気を斜行ハニカム3の前面開口部103から図1中の矢印9の方向に導入する。斜行ハニカム3内のセルでは、流下される冷却水12と導入される被冷却空気とが直接気液接触して、被冷却空気が冷却されると共に、被冷却空気中に化学汚染物質等が存在する場合は該化学汚染物質等が冷却水12に取り込まれる。熱交換して温まり且つ場合により化学汚染物質を取り込んだ冷却水12は、斜行ハニカム3を流下し切ったところで排出水13となり、受水部4に移動する。受水部4中の排出水13は、排水管41を通って図示しない循環ポンプで熱交換器に供給されて所定温度まで冷却され、冷却された排出水13は、再び冷却水供給手段2に供給され、冷却水12として再利用される。一方、斜行ハニカム3の後面開口部102からは冷却された冷却空気が得られる。
【0023】
第1の実施の形態に係る空気冷却方法は、被冷却空気と冷却水とが直接接触する斜行ハニカムを含む冷却ユニットを用い、しかも、斜行ハニカムの高さを所定範囲内のものとしたため、冷却水を冷えたまま使用でき、熱効率がよく、液ガス比が小さく、圧損が小さく、省スペース及び省エネルギーを図れ、さらに、低コストである。
【0024】
本発明で使用する空気冷却装置は、冷却ユニット5を複数用いることができる。この場合の冷却ユニット5の配置の態様としては、例えば、斜行ハニカム3の上下方向に複数個配置する態様(多段配置)、被冷却空気の流れ方向に複数個配置する態様(多列配置)、斜行ハニカム3の幅方向に複数個配置する態様、及び、これらの配置を1又は2以上組み合わせた複合配置の態様等が挙げられる。斜行ハニカム3の上下方向とは斜行ハニカム3の上面開口部と下面開口部とを結ぶ方向であり、被冷却空気の流れ方向とは斜行ハニカム3の前面開口部と後面開口部とを結ぶ方向であり、斜行ハニカム3の幅方向とは上下方向及び被冷却空気の流れ方向それぞれに略直交する方向である。そこで、冷却ユニット5を複数用いる空気冷却装置を使用する空気冷却方法を第2の実施の形態例として図2及び図3を参照して説明する。図2は本例で使用する空気冷却装置の概略図、図3は本例で使用する空気冷却装置の被冷却空気の流れ方向に直交する側から見た概略図である。なお、図3において、被冷却空気の流れ方向の互いに隣接する斜行ハニカム間に隙間が見られるが、これは図面を理解し易くするためのものであり、実際は前方の斜行ハニカムの後面開口部102とその後方の斜行ハニカムの前面開口部103とは当接又は近接している。
【0025】
第2の実施の形態における空気冷却方法で使用する空気冷却装置において、図2及び図3中、図1と同一構成要素には同一符号を付してその説明を省略し、異なる点についてのみ主に説明する。図2及び図3において、図1と異なる点は、冷却ユニット5を12個使用し、上下方向に3段配置、且つ被冷却空気の流れ方向に4列配置した点、及び冷却水系及び排水系を循環系とした点にある。すなわち、第2の実施の形態例において、空気冷却装置1Aは、被冷却空気の流れ方向の前方から第1列が、上下方向に上から冷却ユニット5a1、5a2、5a3を配置し、次いで、同方向の第2列が、上下方向に上から冷却ユニット5b1、5b2、5b3を配置し、次いで、同方向の第3列が、上下方向に上から冷却ユニット5c1、5c2、5c3を配置し、次いで、同方向の第4列が、上下方向に上から冷却ユニット5d1、5d2、5d3を配置する。更に、水循環系は、受水部4から排出管15を通して排出される排出水を、送水管10を通して冷却水供給手段2に供給する水循環手段6と排出水を冷却する冷却手段7とを備える。
【0026】
送水管10から分岐し、各段毎に一括送水する分岐送水管111、112及び113は、上段の冷却ユニット5a1、5b1、5c1、5d1の冷却水供給手段2、2、2、2、中段の冷却ユニット5a2、5b2、5c2、5d2の冷却水供給手段2、2、2、2及び下段の冷却ユニット5a3、5b3、5c3、5d3の冷却水供給手段2、2、2、2にそれぞれ接続されている。一方、上段の冷却ユニット5a1、5b1、5c1、5d1の受水部4、4、4、4、中段の冷却ユニット5a2、5b2、5c2、5d2の受水部4、4、4、4及び下段の冷却ユニット5a3、5b3、5c3、5d3の受水部4、4、4、4と排水管15の分岐排水管151、152、153とがそれぞれ接続され、各段毎に排水を一括回収している。
【0027】
個々の冷却ユニット5において、斜行ハニカム3は幅方向に複数個配置してもよい。すなわち、斜行ハニカム3は分割された斜行ハニカムの横並び形態であってもよい。また、空気冷却装置1Aにおける個々の冷却ユニット5の設置形態としては、特に制限されず、第1の実施の形態における冷却ユニット5を、例えば上下方向に積み重ね、前後方向に並べて枠体上に固定する方法が挙げられる。この場合、受水部4の前後方向幅は斜行ハニカム3の厚みと同程度とし、前後方向の組み付けの際、前方の斜行ハニカムの後面開口部102とその後方の斜行ハニカムの前面開口部103とが当接又は近接するように行うことが、省スペース化の点で好ましい。
【0028】
なお、空気冷却装置1Aは、前記空気冷却装置1と同様に、循環ポンプや熱交換器を設けずに受水部4の排出水13を廃棄してもよいし、また、冷却水中の不純物を除去する純水化装置を組込んでもよい。また、冷却ユニット5は、例えば、図2及び図3に示すような左右両側及び上下両面が壁部の筐体14に収納して、被冷却空気が斜行ハニカム3の前面開口部のみを通過するようにすることが好ましい。筐体14の形態としては特に限定されるものでないが、冷却ユニットと筐体との間の隙間が全くないか又は実質的に存在しないものであると熱効率が高いため好ましい。また、送風機の吐出口と筐体14の前面開口部をダクトで接続し、該ダクトを通して被冷却空気を供給することが、送風効率の点で好ましい。
【0029】
次に、第2の実施の形態の空気冷却方法について図2及び図3を参照して説明する。まず、上段の4個、中段の4個及び下段の4個の斜行ハニカム3のそれぞれの上面開口部101に冷却水12を同時に流下する。この際、冷却水12の供給水量や散水方法を適宜調整して、12個の斜行ハニカム3全体を濡れた状態とする。次に、図示しない送風手段等により被冷却空気を前方の3個の斜行ハニカム3の全面開口部103から図2中の矢印の方向に導入する。12個の斜行ハニカム3内のセルでは、流下される冷却水12と導入される被冷却空気とが直接気液接触して、被冷却空気が冷却されると共に、被冷却空気中に化学汚染物質等が存在する場合は該化学汚染物質等が冷却水12に取り込まれる。熱交換して温まり且つ場合により化学汚染物質を取り込んだ冷却水12は、それぞれの斜行ハニカム3を流下し切ったところで排出水となり、受水部4に移動する。受水部4中の排出水は、各段毎に配設される分岐排水管151、152、153及び排水管15を通って循環ポンプ6で熱交換器7に供給されて所定温度まで冷却され、冷却された排出水13は、再び冷却水供給手段2に供給され、冷却水12として再利用される。一方、最後列の斜行ハニカム5d1、5d2、5d3の後面開口部102からは冷却された冷却空気が得られる。
【0030】
第2の実施の形態における空気冷却方法によれば、第1の実施の形態における空気冷却方法と同様の効果を奏する他、上下方向に複数段としたことにより、1個の斜行ハニカムの高さを短くとれ、斜行ハニカムの下方においても冷却水の温度が低いままであり、熱効率が向上する。更に、被冷却空気の流れ方向に複数列としたことにより、被冷却空気の流速を高めることができる。従って、省スペース且つ省エネルギーとすることができる。
【0031】
本発明において、被冷却空気としては、特に限定されないが、清浄な空気に加え、高性能(ULPA)フィルターの編み目を通過するような微細な化学汚染物質を含んだ空気も用いることができる。ここで化学汚染物質としては、例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、ホウ素等の無機質の金属元素、フッ素イオン、塩化物イオン、硝酸イオン、亜硝酸イオン、硫酸イオン、亜硫酸イオン等のアニオン類や、アンモニウムイオン等のカチオン類等が挙げられる。
【0032】
本発明で使用する空気冷却装置は被冷却空気と冷却水とが直接に接触するため、これらの化学汚染物質を冷却水に取り込んで清浄な冷却空気を得ることができる。なお、被冷却空気中の化学汚染物質量が多い場合等には、必要により、受水部4と冷却水供給手段2との間に、排出水中の化学汚染物質を除去可能な手段として、例えば、イオン交換樹脂等を組込んだ純水化装置を介するようにすると、冷却水を清浄に保つことができるため好ましい。
【0033】
本発明に係る空気冷却方法において、被処理空気の温度としては、特に限定されないが、例えば、20℃以上、好ましくは25℃以上、さらに好ましくは30℃以上である。被冷却空気の温度が高いほど一般的に熱効率が向上するため好ましい。また、冷却ユニット5に供給する斜行ハニカムの上面開口部101における冷却水の水温は通常7〜10℃であり、且つ、第1列目に配置した斜行ハニカムの下面開口部104における排出水の水温水温より通常2.5℃以上、好ましくは5.0℃以上低くする。このような条件で装置を稼動させると、熱効率が高くなるため好ましい。
【0034】
また、本発明において、冷却ユニット1個当りの冷却水の供給量と被冷却空気の供給量との液ガス比L/G400-200は、通常0.1〜0.5kg/kg、好ましくは0.2〜0.4kg/kgである。ここで、L/G400-200とは、冷却ユニット中の前記斜行ハニカム1個当りの高さ400mm、厚さ200mmの場合における単位時間当りの供給空気量に対する供給水量の重量比である。なお、斜行ハニカム1個当りの大きさが高さ400mm、厚さ200mmでない場合における斜行ハニカム1個当りの単位時間当りの供給空気量に対する供給水量の重量比L/Gは、L/G400-200の値に対して、斜行ハニカム1個当りの高さの増加に反比例して減少し、厚さの増加に比例して増加する。例えば、L/G400-200が0.3のときに、斜行ハニカム1個の大きさを高さ800mm、厚さ200mmとすると該斜行ハニカムのL/Gは0.15となり、また高さ400mm、厚さ600mmとするとL/Gは0.9となる。本発明では、熱効率がよいため、上記範囲内程度のように液ガス比が小さくても十分に空気を冷却できる。
【0035】
冷却ユニットを複数個使用する場合、冷却ユニットの数は、上記実施の形態例に限定されず、適宜定めればよいが、例えば、ファン動力と斜行ハニカムを通過する被冷却空気の空間速度とから必要な開口面積(Ao)を求め、Aoを満たす数にすればよい。この際の被冷却空気の空間速度は、例えば、1.5〜3.0m/secである。また、冷却水供給手段や受水部は各冷却ユニットに各々独立して設けられていてもいなくてもどちらでもよい。すなわち、幅方向に複数個配置した冷却ユニットが、各段で冷却水供給手段又は受水部を共用していてもよい。例えば、冷却ユニットが斜行ハニカムの前面開口部の幅方向に2列、且つ高さ方向に3段形成される場合は、各段の冷却水供給手段や受水部を幅方向の2列の冷却ユニットで共用してもよい。このように、各段で冷却水供給手段等を共用すると、低コスト化できるため好ましい。
【0036】
本発明に係る空気冷却方法は、オフィスビル、病院、生産工場の空気の空気冷却方法に使用できる。
【0037】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1
Eガラス繊維と有機バインダで形成したガラス不織布を、充填材であるアルミナ水和物と結合材であるアルミナゾルとを含むスラリに浸漬した後に乾燥し、波付け加工して波形状物を得た。該波形状物を、波の伝播方向が交差するように交互に重ね合わせた後に500℃で熱処理して、アルミナとアルミナゾル硬化物との合計量80重量%及びEガラス繊維20重量%からなり、空隙率が65%であり、山高が4.8mm、ピッチ10mmの斜行ハニカムを作製した。この斜行ハニカムは空気の通気方向に対して幅1000mm、高さ400mm、奥行き200mmとなるものであり、コルゲート状シートの一層おきの波の伝播方向が互いに交差する角度(図1中、符号Y)が60度、斜め方向に延設されるセルの前後両面からみた場合の空気の流入、流出方向(水平方向)に対する斜め角度(図1中、符号X)は30度である。次にこの斜行ハニカムを保持可能な大きさで、且つ前面、後面、上面及び下面が通気可能なケースに組み込み、この上部に冷却水をハニカムに供給するノズルを取り付けた給水パンと、この下部にハニカムを通過した冷却水を受ける排水パンとを付設し、1個の冷却ユニットとした。この冷却ユニットは、高さが給水パン及び排水パンを含め500mmであり、幅1000mm、奥行き200mmである。次に、この冷却ユニットを幅1000mm、高さ1500mm、奥行き200mmで前面及び後面が開口した筐体に、上下3段に組み込んだ(冷却ユニットの3段1列配置。合計3ユニット。)。また、排水パンで受けた温度の上昇した冷却水は送水ポンプを経て、水冷却用熱交換器に送られ、冷却され、ハニカム上部の給水パンに循環供給されるようにした。冷却ユニット等の条件について表1及び表2に示す。
【0038】
上記装置に、夏場と同等の空気条件である32℃、70rh%の空気を流量7200m3/時間で通風するとともに、給水部から7℃の冷水を1ユニット当たり水量21L/分(液ガス比L/G=0.29kg/kg)、3ユニットで計63L/分供給し、出口空気の温度、湿度及び空気冷却装置の圧損を測定した。結果を表3に示す。
【0039】
参考例1
冷却ユニットを、幅1000mm、高さ1200mm、厚さ200mmの斜行ハニカムを用い、給水パン及び排水パンを含めて幅1000mm、高さ1300mm、奥行き200mm冷却ユニットを1段配置したもの(冷却ユニットの1段1列配置。合計1ユニット。)とし、さらに同様の形状で該冷却ユニットを収容可能な大きさの筐体を用いた以外は実施例1と同様にして、出口空気の温度、湿度及び空気冷却装置の圧損を測定した。冷却ユニット等の条件及び測定結果を表1〜表3に示す。なお、本例では、運転中にかなりの量の冷却水が風とともにハニカムの風下側に飛散するキャリーオーバー現象が発生した。これは、L/Gが実施例1と同じであるものの、L/G400-200が実施例1より大きくて斜行ハニカムの奥行き方向の冷却水量が多すぎたために起きたものと考えられる。
【0040】
比較例1
実施例1で用いた空気冷却装置に代えて、表2に示す条件のフィンコイル式熱交換器(境川工業株式会社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして出口空気の温度、湿度及び空気冷却装置の圧損を測定した。フィンコイル式熱交換器等の条件及び測定結果を表1〜表3に示す。
【0041】
実施例2
斜行ハニカムの山高を3.5mm、ピッチ7.5mmとした以外は、実施例1と同様にして出口空気の温度、湿度及び空気冷却装置の圧損を測定した。冷却ユニット等の条件及び測定結果を表1〜表3に示す。
【0042】
実施例3
実施例1で作製した冷却ユニットを、幅1000mm、高さ1500mm、奥行き600mmで前面及び後面が開口した筐体に、上下方向に3段且つ前後方向に3列組み込んだ(冷却ユニットの3段3列配置。合計9ユニット。)以外は、実施例1と同様の装置構成とし、測定条件を表3及び表4のようにして出口空気の温度、湿度及び空気冷却装置の圧損を測定した。また、本実施例は半導体工場のクリーンルーム用の外気取り入れ口の冷却を想定したものであるため、さらに、該取り入れ口の空気における不純物イオンの含有量と冷却後の空気中における不純物イオンの除去率も測定した。不純物イオン濃度は、空気取り入れ口の空気と冷却後の空気とをそれぞれ超純水を入れたインピンジャーで吸収捕集し、この捕集液をイオンクロマトグラフで分析して求めた。冷却ユニット等の条件及び測定結果を表1〜表4に示す。
【0043】
【表1】
Figure 0004033677
【0044】
【表2】
Figure 0004033677
【0045】
【表3】
Figure 0004033677
【0046】
【表4】
Figure 0004033677
【0047】
表1〜表4より、以下のことが分る。すなわち、参考例1は実施例1と同一水量では出口空気の温度が高くなる。比較例1は空気圧損が大きく、冷却水量が多く必要であり、またフィンコイルの設置スペースの奥行きが同等の冷却性能にした実施例1の3倍必要になった。実施例2は、ハニカムセルの大きさを小さくすることにより実施例1よりも設置スペースの奥行きを小さくでき、冷却水量も減少した。実施例3は、出口空気として、加熱によりクリーンルーム内空気条件(23℃、45RH%)に適合する10.5℃、100RH%の冷却空気が得られた。また、NH4 +、SO4 2-、NO2 -が90%以上除去できていることが分った。
【0048】
【発明の効果】
本発明に係る空気冷却方法を用いると、例えばオフィスビルや工場の取り入れ空気や循環空気に対し、斜行ハニカムという簡易な構成で、熱効率がよく、液ガス比が小さく、圧損が小さく、省スペース及び省エネルギーを図れ、さらに、コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用する空気冷却装置の一部を切り欠いて示す模式図である。
【図2】本発明で使用する他の空気冷却装置の概略図である。
【図3】本発明で使用する他の空気冷却装置の被冷却空気の流れ方向に直交する側から見た概略図である。
【符号の説明】
1 空気冷却装置
2 水分散装置(冷却水供給手段)
3 斜交ハニカム
4 受水パン(受水部)
5、5a1、5a2、5a3、5b1、5b2、5b3、5c1、5c2、5 c3、5d1、5d2、5d35 冷却ユニット
6 循環ポンプ(水循環手段)
7 熱交換器
8 排出水冷却用の冷却水
9 空気の流れ方向を示す矢印
10 送水管
11 補給水を示す矢印
12 冷却水
13 排出水
14 筐体
15 排水管
21、22 互いに隣接するコルゲート状シート
23 給水ダクト
101 斜行ハニカム上面開口部
102 斜行ハニカム後面開口部
103 斜行ハニカム前面開口部
104 斜行ハニカム下面開口部
111、112、113 分岐送水管
151、152、153 分岐排水管

Claims (9)

  1. 前後両面と上下両面とが開口し、前面開口部から被冷却空気が導入されると共に後面開口部から冷却空気が排出されるように配置される斜行ハニカム、該斜行ハニカムの上面開口部へ冷却水を供給する冷却水供給手段、及び該斜行ハニカムの下面開口部から排出される排出水を受ける受水部を有する冷却ユニットを用い、該冷却ユニットの前記斜行ハニカムの前面開口部に被冷却空気を導入し該斜行ハニカムの後面開口部から冷却空気を排出する空気冷却方法であって、
    前記冷却ユニットを少なくとも1個用いると共に、
    前記冷却ユニット中の前記斜行ハニカムが、一方向に向かって伝播する波形形状を有する波形シートが複数積層されてハニカム形状を呈し、積層される該波形シートが波の伝播方向が一枚おきに斜めに交差するように積層され、且つ二層おきのシートの波の伝播方向がそれぞれ略同一方向になるように配置され、該波形シートに平行な面に対して垂直な4面で切断して直方体を形成し、切断面が波形シートの波の伝播方向と平行でなく且つ垂直でもない斜行ハニカムであり、
    前記斜行ハニカムに積層されている全ての波形シートのセルピッチが同じであり、
    前記斜行ハニカムを構成するシート状部材が、アルミナ、シリカ及びチタニアからなる群より選択される1又は2以上の充填材及び結合材と、ガラス繊維、セラミック繊維又はアルミナ繊維とからなるものであり、該充填材及び該結合材を60〜93重量%含み、ガラス繊維、セラミック繊維又はアルミナ繊維を7〜40重量%含み、
    前記斜行ハニカムを構成するシート状部材が、200〜1000μmの厚みと50〜80%の空隙率を有し、該シート状部材の表面に凹凸が形成されると共に水が内部の多孔質に浸透して流下するものであり、
    該冷却ユニット中の前記斜行ハニカム1個当りの高さが200〜800mmであること、
    を特徴とする空気冷却方法。
  2. 前記排出水を冷却する冷却手段及び該排出水を前記冷却水供給手段に供給する水循環手段を有することを特徴とする請求項1記載の空気冷却方法。
  3. 前記冷却ユニットを、上下方向に複数個配置することを特徴とする請求項1又は2記載の空気冷却方法。
  4. 前記冷却ユニットを、被冷却空気の流れ方向に複数個配置することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の空気冷却方法。
  5. 前記冷却ユニットを、幅方向に複数個配置することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の空気冷却方法。
  6. 幅方向に複数個配置した前記冷却ユニットが、各段で冷却水供給手段又は受水部を共用することを特徴とする請求項5記載の空気冷却方法。
  7. 前記斜行ハニカムを構成するシート状部材のセルの山高が2.5〜8.0mmであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の空気冷却方法。
  8. 第1列目に配置した前記斜行ハニカムの上面開口部における前記冷却水の水温が、前記斜行ハニカムの下面開口部における前記排出水の水温より2.5℃以上低いことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の空気冷却方法。
  9. 冷却ユニット1個当りの前記冷却水の供給量と前記被冷却空気の供給量との液ガス比L/G400-200が0.1〜0.5kg/kgであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載の空気冷却方法。
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