JP4827650B2 - レーザ加工方法及び加工装置 - Google Patents

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本発明は、レーザ加工方法及び加工装置に関し、特に加工対象物上の複数の被照射点にレーザパルスを順番に入射させてレーザ加工を行うレーザ加工方法及び加工装置に関する。
下記の特許文献1に、樹脂基板上に銅箔が密着した加工対象物に穴を形成するレーザ加工方法が開示されている。特許文献1に開示された方法では、レーザ発振器から出射されたレーザビームのスポットサイズが銅箔の表面で最小になる条件で、銅箔にレーザパルスを入射させ、銅箔を貫通する穴を形成する。その後、パルスエネルギを低下させると共に、スポットサイズを大きくして、同一箇所にレーザパルスを入射させる。これにより、樹脂基板に穴が形成される。樹脂基板に穴を形成するためのレーザパルスのパルスエネルギは、銅箔に穴を形成するために必要なパルスエネルギよりも低いため、このレーザパルスの入射では銅箔は除去されない。このため、1回目のレーザパルスの入射で銅箔に穴が形成され樹脂が露出した部分にのみ、2回目のレーザパルスの入射によって穴が形成される。
特開2003−290959号公報
炭酸ガスレーザ発振器から出射されるレーザパルスは、パルス発振開始直後と、定常発振時とで、パルスエネルギが異なる。具体的には、発振直後のパルスエネルギが、定常発振時におけるパルスエネルギよりも低い。また、定常発振時においても、パルスの繰り返し周波数を変化させると、パルスエネルギや光強度分布が変動する。
通常、ガルバノスキャナ等のビーム走査器でビームを走査しながら、レーザパルスを被照射点に入射させることにより、被照射点に穴を形成する。ビーム入射位置が、ある被照射点から次の被照射点に移動する時間は、2つの被照射点間の距離に依存する。このため、複数の被照射点に順番にレーザパルスを入射させる際に、レーザパルスの繰返し周波数が一定にならない。レーザパルスの繰り返し周波数が変化すると、パルスエネルギや光強度分布が変動してしまうため、銅箔に形成される穴の直径がばらついてしまう。
また、加工対象物の移動時や交換時にレーザ発振を停止させ、その後レーザ発振を開始すると、レーザパルスの品質が、定常発振時の品質と異なってしまう。
本発明の目的は、加工される穴の寸法のばらつきを抑制することができるレーザ加工方法及び加工装置を提供することである。
本発明の一観点によると、
(a)レーザ発振器をパルス発振させながら、加工対象物上の複数の被照射点に加工用レーザパルスの少なくとも一部分を順番に入射させてレーザ加工を行う工程と、
(b)前記加工対象物上の少なくとも1つの被照射点から次の被照射点にレーザパルスの入射位置を移動させる期間に、前記工程aで前記レーザ発振器から出射した加工用レーザパルスのパルス幅よりも短いパルス幅を持つ非加工用レーザパルスを、前記レーザ発振器から出射させるとともに、該非加工用レーザパルスは、前記加工対象物に入射させない工程と
を有するレーザ加工方法が提供される。
本発明の他の観点によると、
トリガパルスが入力されると、該トリガパルスのパルス幅に対応したパルス幅のレーザパルスを出射するレーザ発振器と、
前記レーザ発振器から出射されたレーザパルスを、加工用経路に沿って伝搬させる状態と、該加工用経路に沿って伝搬させない状態とを切り替えるビーム振分器と、
前記加工用経路に沿って伝搬するレーザパルスが、加工対象物上の目標位置に入射するように、レーザパルスの進行方向を変化させるビーム走査器と、
前記レーザ発振器、前記ビーム振分器、及び前記ビーム走査器を制御する制御装置と
を有し、前記制御装置は、
前記加工対象物上の複数の被照射点に、前記レーザ発振器から出射された加工用レーザパルスの少なくとも一部分が順番に入射してレーザ加工が行われ、かつ、前記加工対象物上の少なくとも1つの被照射点から次の被照射点にレーザパルスの入射位置を移動させる期間に、前記加工用レーザパルスのパルス幅よりも短いパルス幅を持つ非加工用レーザパルスが、前記レーザ発振器から出射されるとともに、該非加工用レーザパルスは、前記加工用経路に沿って伝搬しないように、前記レーザ発振器、前記ビーム振分器、及び前記ビーム走査器を制御するレーザ加工装置が提供される。
本発明のさらに他の観点によると、
(a)加工対象物表面の一部の第1の領域を、パルスレーザビームの走査可能範囲内に配置して、レーザ発振器をパルス発振させながら、該第1の領域内の複数の被照射点に加工用レーザパルスを順番に入射させてレーザ加工を行う工程と、
(b)前記加工対象物を移動させて、該加工対象物表面の一部の第2の領域を、前記走査可能範囲内に配置して、該第2の領域内の複数の被照射点に加工用レーザパルスの少なくとも一部分を順番に入射させてレーザ加工を行う工程と、
(c)前記工程aが終了して前記加工対象物を移動させている期間に、前記工程aで前記加工対象物に入射する加工用レーザパルスのパルス幅よりも短いパルス幅を持つ非加工用レーザパルスを、前記レーザ発振器から出射させるとともに、該非加工用レーザパルスは前記加工対象物に入射させない工程と
を有するレーザ加工方法が提供される。
本発明のさらに他の観点によると、
(a)第1の加工対象物を、パルスレーザビームの走査可能範囲内に配置して、レーザ発振器をパルス発振させながら、該第1の加工対象物上の複数の被照射点に加工用レーザパルスの少なくとも一部分を順番に入射させてレーザ加工を行う工程と、
(b)前記第1の加工対象物を前記走査可能範囲内から取り除き、他の第2の加工対象物を、該走査可能範囲内に配置して、該第2の加工対象物上の複数の被照射点に加工用レーザパルスを順番に入射させてレーザ加工を行う工程と、
(c)前記工程aが終了して前記第2の加工対象物への加工用レーザパルスの入射が開始するまでの期間に、前記加工用レーザパルスのパルス幅よりも短いパルス幅を持つ非加工用レーザパルスを、前記レーザ発振器から出射させるとともに、該非加工用レーザパルスは前記走査可能範囲内に入射させない工程と
を有するレーザ加工方法が提供される。
非加工用レーザパルスを出射することにより、加工用レーザパルスの繰り返し周波数の相違に起因する穴の寸法のばらつきの拡大を防止することができる。
図1に、第1の実施例によるレーザ加工装置の概略図を示す。レーザ発振器1が、制御装置9からトリガパルスSaを受けて、トリガパルスのパルス幅に対応するパルス幅のレーザパルスLaを出射する。レーザ発振器1として、炭酸ガスレーザ発振器が用いられる。
レーザ発振器1から出射したレーザパルスLaがビーム振分器2に入射する。ビーム振分器2は、入射したレーザパルスが、加工用経路Pbに沿って伝搬する状態と、ダンパ経路Pcに沿って伝搬する状態とを、制御装置9からの制御信号Sbによって切り替える。ビーム振分器2として、例えば音響光学素子(AOM)を用いることができる。ダンパ経路Pcに沿って伝搬するレーザパルスLcは、ビームダンパ8に入射する。
加工用経路Pbに沿って伝搬するレーザパルスLbは、反射ミラー3で反射されて、マスク4、ビーム走査器5、及びfθレンズ6を経由して、XYステージ7に保持された加工対象物10に入射する。マスク4は、貫通孔を有する遮光板であり、レーザパルスLbのビーム断面を円形に整形する。fθレンズ6は、マスク4の位置のビーム断面を、加工対象物10の表面上に結像させる。
ビーム走査器5は、X用ガルバノスキャナとY用ガルバノスキャナとを含み、制御装置9からの指令信号Sdで指令される目標位置にレーザパルスが入射するように、レーザパルスの進行方向を変化させる。レーザパルスの入射位置が、制御装置9から指令された目標位置に位置決めされると、通知信号Scにより位置決め完了を制御装置9に通知する。
XYステージ7は、加工対象物10を、その表面に平行で、相互に直交するX方向及びY方向の2次元方向に移動させることができる。XYステージ7による加工対象物10の移動は、制御装置9により制御される。
図2A〜図2Cに、加工対象物10の被照射点近傍の加工前、加工途中段階、及び加工後における断面図を示す。加工対象物10は、例えばビルドアップ基板である。
図2Aに示すように、FR−4やBTレジン等からなるガラスクロス入りのコア基板11の表面に、銅ランド12が形成されている。コア基板11の、銅ランド12が形成された面に、樹脂付銅箔(RCC)が貼り合わせられている。樹脂付銅箔は、コア基板11に密着する樹脂層13、及びその表面を覆う銅箔14を含む。銅箔14の表面は、酸化処理(黒化処理)されている。銅ランド12が配置されている部分が被照射点となる。
図2Bに、1ショットの加工用レーザパルスが被照射点に入射した後の加工対象物10の断面図を示す。銅箔14を貫通する穴15が形成されている。穴15は、樹脂層13の表層部まで達する。銅箔14の厚さは、例えば9〜12μmであり、凹部15の開口部の直径は、例えば100〜125μmである。
図2Cに示すように、通常のコンフォーマル加工を用いて、穴15の位置に樹脂層13を貫通し、銅ランド12を露出させる穴16を形成する。本願第1の実施例は、穴15の形成工程に特徴を有する。
第1の実施例によるレーザ加工方法を説明する前に、従来の穴15の形成方法について説明する。
図3に、加工対象物10の平面図を示す。加工対象物10の表面に、複数の被照射点P、P、P、P、・・・が画定されている。被照射点は、例えば図2Aに示した銅ランド12が形成されている位置に対応する。
レーザ発振器1をパルス発振させながら、加工対象物10上の複数の被照射点P、P、P、P、・・・にレーザパルスを順番に入射させることにより、図2Bに示した穴15を形成する。より詳細には、まずビーム走査器5を制御して、レーザパルスの入射位置を、最初に加工すべき被照射点(図3の場合には被照射点P)に位置決めする。位置決めが完了すると、レーザ発振器1からレーザパルスを出射させ、被照射点Pに1ショットのレーザパルスを入射させる。
レーザ発振器1からの1パルスの出射が終了すると、レーザパルスが次に加工すべき被照射点Pに入射するように、ビーム走査器5を制御する。レーザパルスの入射位置が被照射点Pに位置決めされた後、レーザ発振器1からレーザパルスを出射させ、被照射点Pに1ショットのレーザパルスを入射させる。
このように、ビーム走査器5によるレーザパルス入射位置の位置決めと、レーザ発振器1からのレーザパルスの出射とを繰り返すことにより、加工対象物10上の全ての被照射点に穴を形成する。
ある被照射点から次に加工すべき被照射点までの距離は一定ではない。図3に示した例では、被照射点PからPまでの距離が、被照射点PからPまでの距離よりも短い。ビーム走査器5でレーザパルスの入射位置を移動させる場合、反射鏡の姿勢変化を伴うため、被照射点間の距離が長くなると、レーザパルスの入射位置の位置決めが完了するまでの時間も長くなる。このため、加工対象物10上の複数の被照射点を加工している際に、レーザ発振器1のパルスの繰り返し周波数が変動する。
一例として、レーザパルス入射位置の移動距離が0.5mmの場合には、移動時間が0.5msであり、移動距離が3mmの場合には、移動時間が2msである。移動時間0.5msは、周波数2kHzの周期に相当し、移動時間2msは、周波数500Hzの周期に相当する。
パルスの繰り返し周波数が変動すると、レーザビームの光強度分布やパルスエネルギが変動する。このため、形成される穴の寸法がばらついてしまう。
図5に、パルスの繰り返し周波数を0.4kHzに設定して加工した場合と、1.3kHzに設定して加工した場合の穴径の分布を示す。横軸は被照射点に付した通し番号を表し、縦軸は穴径を単位「μm」で表す。被照射点の通し番号順にレーザパルスを入射させることにより、穴を形成した。図5の破線a及びbが、それぞれ加工用レーザパルスの繰り返し周波数を0.4kHzとした場合、及び1.3kHzとした場合の穴径を示す。繰り返し周波数を0.4kHzに設定して加工を行った場合には、平均穴径が97.0μmであったのに対し、繰り返し周波数を1.3kHzに設定して加工を行った場合には、平均穴径が106.0μmであった。このように、レーザパルスの繰り返し周波数が変化すると、形成される穴の寸法がばらついてしまう。
次に、図3〜図6を参照して、第1の実施例によるレーザ加工方法で、図2Bに示した銅箔14を貫通する穴15を形成する工程について説明する。必要に応じて図1及び図2を参照する。
図4に、第1の実施例によるレーザ加工方法の各種信号及びレーザパルスのタイミングチャートを示す。図3に示す被照射点Pの加工が終了し、次の被照射点Pに、レーザパルス入射位置が位置決めされると、ビーム走査器5は、通知信号Scを立ち下げることにより、制御装置9に位置決め完了を通知する(時刻t)。
制御装置9は、レーザ発振器1に、加工用トリガパルスSaを送出する。加工用トリガパルスSaが立ち上がると、レーザ発振器1から出射される加工用レーザパルスLaが立ち上がり始める。加工用レーザパルスLaの強度は、立ち上がり開始から約30μs経過した時点(時刻t)で定常状態に達する。
加工用トリガパルスSaが立ち下がると(時刻t)、加工用レーザパルスLaの強度が低下し始め、立ち下がり開始から約60μs経過した時点(時刻t)で加工用レーザパルスLaの出射が終了する。時刻tからtまでの加工用トリガパルスSaが送出されている期間は、例えば60〜80μsである。加工用レーザパルスLaの強度は、時刻tからtまでの期間、ほぼ一定になる。加工用レーザパルスLaの強度がほぼ一定になっている期間、すなわち時刻tからtまでの期間内の時刻tに、制御装置9からビーム振分器2に送出される制御信号Sbが立ち上がり、時刻tに制御信号Sbが立ち下がる。
ビーム振分器2は、制御信号Sbが立ち上ってから立ち下がるまでの期間t〜tに、レーザパルスを加工用経路Pbに振り向ける。このため、時刻tからtまでの期間、加工用経路Pbに沿って加工用レーザパルスLaの主要部Lbが伝搬し、被照射点Pに入射する。加工用経路Pbに沿って伝搬する主要部Lbのパルス幅は、例えば18μsである。時刻tからtまでの期間、及び時刻tからtまでの期間は、加工用レーザパルスLaの立ち上がり部及び立ち下がり部Lcがダンパ経路Pcに沿って伝搬し、ビームダンパ8に入射する。
加工用トリガパルスSaが立ち下がると、制御装置9からビーム走査器6に、次に加工すべき被照射点Pの位置を通知する指令信号Sdが送出される(時刻t)。ビーム走査器6は、指令信号Sdを受信すると、通知信号Scを立ち上げて、レーザパルス入射位置が移動中であることを通知するとともに、レーザパルス入射位置を、被照射点Pに向けて移動させる。
時刻tにおいて、レーザパルス入射位置が被照射点Pに位置決めされると、ビーム走査器6は、通知信号Scを立ち下げることにより、位置決め完了を制御装置9に通知する。
制御装置9は、時刻tからtまでのレーザパルス入射位置が移動している期間、レーザ発振器1に、非加工用トリガパルスSaを一定周波数で送出する。非加工用トリガパルスSaのパルス幅は10μsである。
時刻tで最初の非加工用トリガパルスSaが立ち上がると、レーザ発振器1から非加工用レーザパルスLaの出射が開始される。非加工用レーザパルスLaの強度が定常状態に達する前(時刻t)に、非加工用トリガパルスSaが立ち下がる。このため、非加工用レーザパルスLaは、その強度が定常状態に達する前に、立ち下がり始める。
時刻tからtまでの期間は、ビーム振分器2に制御信号Sbが送出されていない。このため、レーザ発振器1から出射された非加工用レーザパルスLaは、ダンパ経路Pcに沿って伝搬し、ビームダンパ8に入射する。このため、加工対象物10には入射しない。
時刻tからtまでの期間に送出される非加工用トリガパルスSaの周波数は、例えば10kHzである。すなわち、周期は100μsであり、パルス間隔は90μsである。加工用トリガパルスSaの立ち下がり時点(時刻t)から、最初の非加工用トリガパルスSaの立ち上がり時点(時刻t)までの間隔は、その後の非加工用トリガパルスSaの間隔と同一の90μsとする。
時刻tにおいて、通知信号Scが立ち下がると、直前の非加工用トリガパルスSaの立ち下がり時点(時刻t)から、非加工用トリガパルスSaの間隔と同一の90μsだけ経過した時点、すなわち直前の非加工用レーザパルスLaの立ち上がり時点から、非加工用レーザパルスLaの周期100μsだけ経過した時点(時刻t10)に、次の加工用トリガパルスSaが立ち上がる。時刻t10以降のタイミングチャートは、時刻t以降のタイミングチャートと同一である。ただし、ビーム走査器5によるレーザパルス入射位置の移動距離が異なるため、時刻t10よりも後の、加工用トリガパルスSa1の立ち下がり時点(時刻t11)から、通知信号Scの立ち下がり時点(時刻t12)までの長さは、時刻tから時刻tまでの長さと同一であるとは限らない。
次に、図5及び図6を参照して、レーザパルス入射位置を移動させている期間に非加工用レーザパルスを出射する効果について説明する。
図5に、非加工用レーザパルスの周波数を6kHzにして加工を行った場合の穴径の分布を示す。実線c及びdは、それぞれ加工用レーザパルスの周波数を0.4kHz及び1.3kHzにして加工を行った場合の穴径の分布を示す。加工用レーザパルスの周波数が0.4kHz及び1.3kHzのときの平均穴径は、それぞれ104.7μm及び110.0μmであった。比較のために、非加工用レーザパルスを出射しない従来の方法で加工を行った場合の平均穴径は、すでに説明したように、それぞれ97.0μm及び106.0μmであった。
非加工用レーザパルスを出射しない場合の平均穴径の差が9.0μmであるのに対し、非加工用レーザパルスを出射した場合の平均穴径の差は5.2μmでる。このように、レーザパルス入射位置の移動期間に非加工用レーザパルスを出射することにより、加工用レーザパルスの繰り返し周波数の相違による穴径のばらつきを小さくすることができる。
図6に、非加工用レーザパルスの周波数を10kHzにして加工を行った場合の穴径の分布を示す。実線e及びfは、それぞれ加工用レーザパルスの周波数を0.4kHz及び1.3kHzにして加工を行った場合の穴径の分布を示す。加工用レーザパルスの周波数が0.4kHz及び1.3kHzのときの平均穴径は、それぞれ110.4μm及び112.2μmであり、両者の差は1.8μmであった。
非加工用レーザパルスの周波数を6kHzから10kHzに高めると、加工用レーザパルスの周波数の相違に起因する穴径のばらつきが、より小さくなることがわかる。
非加工用レーザパルスを出射させることにより、加工用レーザパルスの繰り返し周波数の相違に起因する穴径のばらつきを小さくすることができるのは、非加工用レーザパルスを出射させることにより、レーザ発振器内の温度分布等、レーザ発振に影響を与える種々の環境の変動を少なくすることができるためと考えられる。図5及び図6では、加工用レーザパルスの繰り返し周波数を0.4kHzにした場合と、1.3kHzにした場合との2つの条件について穴径の相違を比較したが、繰り返し周波数がその他の値であっても、非加工用レーザパルスを出射することによる効果が得られる。
次に、非加工用トリガパルスの好適なパルス幅について説明する。一般に、炭酸ガスレーザ発振器の発振デューティレシオには上限がある。トリガパルスのパルス幅をW、トリガパルスの周期をTとしたとき、デューティレシオはW/Tで定義される。例えば、デューティレシオの上限が10%である場合、トリガパルスのパルス幅Wを決定すると、周期Tの最小値(繰り返し周波数の最大値)はパルス幅Wの10倍となる。
非加工用トリガパルスのパルス幅を、加工用トリガパルスのパルス幅と同一にした場合について検討する。レーザ発振器のデューティレシオの上限を10%と仮定する。図4に示した例において、時刻tからtまでの加工用トリガパルスのパルス幅が60μsである場合、非加工用トリガパルスのパルス幅も60μsに設定することになる。このとき、非加工用トリガパルスの周期の最小値は600μsになる。すなわち、時間軸上で相互に隣り合う2つの非加工用トリガパルスの間隔は540μsである。
時刻tにおいて、ビーム走査器5によるレーザパルス入射位置の位置決めが完了したとき、直前の非加工用トリガパルスの立ち下がり時点(時刻t)から少なくとも540μs経過しなければ、次の加工用トリガパルスを送出できない。
図4に示した例のように、非加工用トリガパルスのパルス幅を10μsにすると、時間軸上で相互に隣り合う2つの非加工用トリガパルスの間隔を90μsまで短くすることができる。このため、最後の非加工用トリガパルスの立ち下がり時点(時刻t)から次の加工用トリガパルスを送出する時点(時刻t10)までの待ち時間を、90μsまで縮めることができる。
非加工用トリガパルスのパルス幅を、加工用トリガパルスのパルス幅と同一にすると、全ての被照射点においてほぼ同一の条件で加工を行うことができる。ところが、上述のように、最後の非加工用トリガパルスの立ち下がりから、次の加工用トリガパルスの送出までの待ち時間が長くなり、スループットが低下してしまう。
非加工用トリガパルスのパルス幅を、加工用トリガパルスのパルス幅よりも短くすると、厳密には、全ての被照射点において加工条件が同一であるとはいえない。ところが、図5及び図6を参照して説明したように、非加工用トリガパルスのパルス幅を、加工用トリガパルスのパルス幅より短くしても、被照射点に形成される穴径のばらつきを小さくする効果が得られることがわかった。
スループットの低下を招くことなく、かつ穴径のばらつき拡大を防止するために、非加工用トリガパルスのパルス幅を、加工用トリガパルスのパルス幅よりも短くすることが好ましい。すなわち、非加工用レーザパルスのパルス幅を、加工用レーザパルスのパルス幅よりも短くすることが好ましい。
また、非加工用トリガパルスのパルス幅が、レーザパルスの立ち上がり時間より短い場合であっても、すなわち、非加工用レーザパルスが、定常状態に達する前に立ち下がる場合でも、穴径のばらつき拡大を防止する効果が得られることがわかった。このように、非加工用トリガパルスのパルス幅は、レーザパルスの立ち上がり時間より短い範囲まで短縮することが可能である。
上記第1の実施例では、加工用トリガパルスの立ち下がり時刻tから最初の非加工用トリガパルスの立ち上がり時刻tまでの待ち時間を、その後の非加工用トリガパルスの間隔と等しくしたが、この待ち時間を、非加工用トリガパルスの間隔より長くしてもよい。一般に、パルス幅が一定の条件において、加工用レーザパルスの繰り返し周波数が、ある値よりも高い領域では、繰り返し周波数が高くなるに従って加工用レーザパルスのピークパワーが低下する。すなわち、加工用トリガパルスのパルス幅が一定の条件の下で、n番目の加工用トリガパルスの立ち下がりから、(n+1)番目の加工用トリガパルスの立ち上がりまでの時間間隔が、ある値(以下、「第1の時間間隔」という。)よりも短い場合、(n+1)番目の加工用レーザパルスのピークパワーがn番目の加工用レーザパルスのピークパワーよりも低くなってしまう。
n番目の加工用トリガパルスの立ち下がりから、(n+1)番目の加工用トリガパルスの立ち上がりまでの時間間隔が、この第1の時間間隔の近傍の場合、2つの加工用レーザパルスの間に非加工用レーザパルスを挿入すると、非加工用レーザパルスの影響を受けて、(n+1)番目の加工用レーザパルスのピークパワーが低下してしまう。このような場合には、非加工用レーザパルスを出射しない方が好ましい。
加工用トリガパルスの立ち下がりから、最初の非加工用トリガパルスの立ち上がりまでの待ち時間を、その後の複数の非加工用トリガパルスの間隔よりも長く設定することにより、非加工用レーザパルスの出射を回避することが可能になる。この待ち時間が経過する前に、次の被照射点へのレーザパルスの入射位置の移動が完了すると、非加工用レーザパルスを出射することなく、次の加工用レーザパルスが出射される。
この待ち時間は、加工用トリガパルスのパルス幅を一定にしてレーザ発振させた場合に、加工用レーザパルスのピークパワーが一定値から低下し始める繰り返し周波数に対応するパルス間隔とほぼ等しくなるように設定しておくことが好ましい。
一例として、パルス幅100μsのときに、ピークパワーの低下が始まる繰り返し周波数の値が1kHzである場合、パルス間の時間間隔を900μs未満にすると、一定のピークパワーを維持することができなくなる。この場合、最初の非加工用トリガパルスの立ち上がりまでの待ち時間を、900μsに設定しておけばよい。これにより、加工用レーザパルスの時間間隔が900μs以下になった場合、2つの加工用レーザパルスの間に、非加工用レーザパルスが出射されなくなる。これにより、非加工用レーザパルスの出射に起因する加工用レーザパルスのピークパワーの低下を防止することができる。
また、上記第1の実施例では、非加工用トリガパルスのパルス幅及び周期を一定にしたが、必ずしも一定にする必要はない。例えば、図5及び図6を参照して説明したように、非加工用レーザパルスの周波数を高くする方が、穴径のばらつき防止の効果が高い。この評価結果から、加工用レーザパルスの出射直前の非加工用レーザパルスの出射から、加工用レーザパルスの出射までの時間間隔を短くすることが好ましいと考えられる。
デューティレシオを一定に維持した状態で、非加工用トリガパルスのパルス幅を短くすると、非加工用レーザパルスの繰り返し周波数が高くなる。すなわち、非加工用トリガパルスの立ち下がりから、次の加工用トリガパルスの立ち上がりまでの待ち時間を短くすることが可能になる。1つの被照射点から次の被照射点にレーザパルスの入射位置を移動させる期間内において、非加工用トリガパルスのパルス幅を時間の経過と共に短くすると、加工用トリガパルス直前の非加工用トリガパルスの立ち下がりから、加工用トリガパルスの立ち上がりまでの時間を短くすることができる。例えば、非加工用トリガパルスのパルス幅を、直前の非加工用トリガパルスのパルス幅以下になるように非加工用トリガパルスのパルス幅を設定すればよい。
次に、図7及び図8を参照して、第2の実施例について説明する。上記第1の実施例では、ビーム走査器6でビーム入射位置を移動させている期間に、非加工用レーザパルスを出射させることにより、加工用レーザパルスの繰り返し周波数の変動に起因する穴径のばらつき拡大を防止した。ビーム走査器6により走査できる範囲(走査可能範囲)は、加工対象物10の大きさよりも小さい。このため、走査可能範囲内のすべての被照射点の加工が終了すると、XYステージ7を駆動して、加工対象物10上の未加工領域を走査可能範囲内まで移動させる。この移動期間は、約0.3sである。さらに、レーザ加工が完了した加工対象物10を、未加工の加工対象物に交換するために、約15秒程度必要である。
加工対象物10の移動中及び交換中に、レーザ発振器1の発振を停止させておくと、レーザ発振開始直後に形成される穴の寸法が小さくなる。
図7に、レーザ発振器の発振を開始してから直ちに被照射点の加工を行った場合の、複数の被照射点に形成された穴のX方向及びY方向の寸法を示す。横軸は、被照射点に付された通し番号を表し、縦軸は穴径を単位「μm」で表す。被照射点に付された通し番号の順番に加工用レーザパルスを入射させた。非加工用レーザパルスは出射させていない。20番目の被照射点が加工されるまで、穴径が徐々に大きくなっていることがわかる。これは、発振直後のビーム品質が定常状態に達していないためである。
図8に、第2の実施例によるレーザ加工方法のフローチャートを示す。ステップS1において、レーザ発振器1から非加工用レーザパルスの出射を開始する。例えば、非加工用レーザパルスの繰り返し周波数は10kHzとし、非加工用トリガパルスのパルス幅は10μsとする。ステップS2において、加工対象物10をXYステージ7に載置する。ステップS3において、加工対象物10の位置を検出する。例えば、撮像装置(図示せず)により、加工対象物10の縁、または加工対象物10に形成されているアライメントマークを検出することにより、加工対象物10の位置を検出することができる。
ステップS4において、加工対象物10の表面に画定されている単位加工領域のうち、次に加工すべき領域を、ビーム走査器5の走査可能範囲内に移動させる。ステップS5において、非加工用レーザパルスの出射を停止させる。ステップS6において、走査可能範囲内に位置する単位加工領域内の被照射点の加工を行う。この加工には、上記第1の実施例による加工方法が採用される。
単位加工領域内の全ての被照射点の加工が終了すると、ステップS7において、非加工用レーザパルスの出射を開始する。ステップS8において、全ての単位加工領域の加工が完了した否かを判定する。未加工の単位加工領域がある場合には、ステップS4に戻って、次に加工すべき単位加工領域を走査可能範囲内に移動させる。全ての単位加工領域の加工が終了した場合には、ステップS9において、次に加工する加工対象物があるか否かを判定する。次に加工すべき加工対象物がある場合には、ステップS2に戻って、次に加工すべき加工対象物10をXYステージ7に載置する。次に加工すべき加工対象物がない場合には、非加工用レーザパルスの出射を停止させて処理を終了する。
上記第2の実施例においては、XYステージ7を駆動して加工対象物10を移動させている期間、及び加工対象物を交換している期間に、非加工用レーザパルスが一定の周波数で出射されている。このため、単位加工領域内の最初に加工される被照射点の加工時から、穴径を目標値に近づけることができる。
第2の実施例では、ステップS6において単位加工領域内の加工が終了した直後に、非加工用レーザパルスの出射を開始したが、非加工用レーザパルスの出射開始時期を後ろにずらしてもよい。例えば、ステップS6において単位加工領域内の加工が開始される時点よりも、ある基準時間だけ前から非加工用レーザパルスの出射を開始してもよい。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
第1の実施例によるレーザ加工装置の概略図である。 (2A)〜(2C)は、それぞれ加工開始前、穴形成途中、及び穴形成完了時における加工対象物の断面図である。 加工対象物の平面図である。 第1の実施例によるレーザ加工方法で加工する場合の各種信号のタイミングチャートである。 非加工用レーザパルスを出射する場合と、出射しない場合との穴径のばらつきを示すグラフである。 非加工用レーザパルスを出射する場合と、出射しない場合との穴径のばらつきを示すグラフである。 レーザ発振開始直後からの穴径のばらつきを示すグラフである。 第2の実施例によるレーザ加工方法を示すフローチャートである。
符号の説明
1 レーザ発振器
2 ビーム振分器
3 反射ミラー
4 マスク
5 ビーム走査器
6 fθレンズ
7 XYステージ
8 ビームダンパ
9 制御装置
10 加工対象物
11 コア層
12 銅ランド
13 樹脂層
14 銅箔
15、16 穴

Claims (20)

  1. (a)レーザ発振器をパルス発振させながら、加工対象物上の複数の被照射点に加工用レーザパルスの少なくとも一部分を順番に入射させてレーザ加工を行う工程と、
    (b)前記加工対象物上の少なくとも1つの被照射点から次の被照射点にレーザパルスの入射位置を移動させる期間に、前記工程aで前記レーザ発振器から出射した加工用レーザパルスのパルス幅よりも短いパルス幅を持つ非加工用レーザパルスを、前記レーザ発振器から出射させるとともに、該非加工用レーザパルスは、前記加工対象物に入射させない工程と
    を有するレーザ加工方法。
  2. 前記工程aにおいて、前記加工用レーザパルスから立ち上がり部分と立ち下がり部分とを切り取った主要部のみを、前記加工対象物に入射させる請求項1に記載のレーザ加工方法。
  3. 前記レーザ発振器が、トリガパルスが入力されると、該トリガパルスのパルス幅に対応するパルス幅のレーザパルスを出射するレーザ発振器である請求項1または2に記載のレーザ加工方法。
  4. 前記非加工用レーザパルスを出射させるためのトリガパルスのパルス幅が、前記レーザ発振器から出射されるレーザパルスの立ち上がり時間よりも短い請求項3に記載のレーザ加工方法。
  5. 前記非加工用レーザパルスは、レーザパルスの入射位置を移動させる期間に、一定の周期で出射される請求項1乃至4のいずれか1項に記載のレーザ加工方法。
  6. 前記工程bが、
    レーザパルスの入射位置が、次の被照射点まで移動したことを検出すると、直前の非加工用レーザパルスの出射時点から、該非加工用レーザパルスの周期だけ経過した時点に、前記レーザ発振器から加工用レーザパルスの出射を開始する請求項5に記載のレーザ加工方法。
  7. 前記工程bにおいて、加工用レーザパルスを出射させるためのトリガパルスの立ち下がり時点から、最初の非加工用レーザパルスを出射させるためのトリガパルスの立ち上がりまでの待ち時間が、その後の複数の非加工用レーザパルスを出射させるためのトリガパルスの間隔よりも長い請求項3に記載のレーザ加工方法。
  8. 前記待ち時間が経過する前に、次の被照射点へのレーザパルスの入射位置の移動が完了すると、非加工用レーザパルスを出射することなく、加工用レーザパルスを出射する請求項7に記載のレーザ加工方法。
  9. 1つの被照射点から次の被照射点にレーザパルスの入射位置を移動させる期間内において、非加工用レーザパルスを出射させるためのトリガパルスのパルス幅が、時間の経過と共に短くなる請求項3に記載のレーザ加工方法。
  10. トリガパルスが入力されると、該トリガパルスのパルス幅に対応したパルス幅のレーザパルスを出射するレーザ発振器と、
    前記レーザ発振器から出射されたレーザパルスを、加工用経路に沿って伝搬させる状態と、該加工用経路に沿って伝搬させない状態とを切り替えるビーム振分器と、
    前記加工用経路に沿って伝搬するレーザパルスが、加工対象物上の目標位置に入射するように、レーザパルスの進行方向を変化させるビーム走査器と、
    前記レーザ発振器、前記ビーム振分器、及び前記ビーム走査器を制御する制御装置と
    を有し、前記制御装置は、
    前記加工対象物上の複数の被照射点に、前記レーザ発振器から出射された加工用レーザパルスの少なくとも一部分が順番に入射してレーザ加工が行われ、かつ、前記加工対象物上の少なくとも1つの被照射点から次の被照射点にレーザパルスの入射位置を移動させる期間に、前記加工用レーザパルスのパルス幅よりも短いパルス幅を持つ非加工用レーザパルスが、前記レーザ発振器から出射されるとともに、該非加工用レーザパルスは、前記加工用経路に沿って伝搬しないように、前記レーザ発振器、前記ビーム振分器、及び前記ビーム走査器を制御するレーザ加工装置。
  11. 前記レーザ発振器が炭酸ガスレーザ発振器である請求項10に記載のレーザ加工装置。
  12. 前記制御装置は、前記加工用レーザパルスから立ち上がり部分と立ち下がり部分とを切り取った主要部のみが前記加工用経路に沿って伝搬するように前記ビーム振分器を制御する請求項10または11に記載のレーザ加工装置。
  13. 前記非加工用レーザパルスを出射させるためのトリガパルスのパルス幅が、前記レーザ発振器から出射されるレーザパルスの立ち上がり時間よりも短い請求項10乃至12のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  14. 前記非加工用レーザパルスが、レーザパルスの入射位置を移動させる期間に、一定の周期で出射されるように、前記制御装置が前記レーザ発振器を制御する請求項10乃至13のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  15. 前記ビーム走査器は、レーザパルスの入射位置が、次の被照射点に位置決めされた時点で、位置決め完了を前記制御装置に通知し、
    前記制御装置は、位置決め完了が通知されると、直前の非加工用レーザパルスの出射時点から、該非加工用レーザパルスの周期だけ経過した時点に、前記レーザ発振器から加工用レーザパルスが出射するように、前記レーザ発振器を制御する請求項14に記載のレーザ加工装置。
  16. 前記制御装置は、加工用レーザパルスを出射させるためのトリガパルスの立ち下がり時点から、最初の非加工用レーザパルスを出射させるためのトリガパルスの立ち上がりまでの待ち時間を、その後の複数の非加工用レーザパルスを出射させるためのトリガパルスの間隔よりも長くする請求項10に記載のレーザ加工装置。
  17. 前記制御装置は、前記待ち時間が経過する前に、次の被照射点へのレーザパルスの入射位置の移動が完了すると、非加工用レーザパルスが出射されることなく、加工用レーザパルスが出射されるように前記レーザ発振器を制御する請求項16に記載のレーザ加工装置。
  18. 前記制御装置は、1つの被照射点から次の被照射点にレーザパルスの入射位置を移動させる期間内において、非加工用レーザパルスを出射させるためのトリガパルスのパルス幅を、時間の経過と共に短くする前記レーザ発振器を制御する請求項10に記載のレーザ加工装置。
  19. (a)加工対象物表面の一部の第1の領域を、パルスレーザビームの走査可能範囲内に配置して、レーザ発振器をパルス発振させながら、該第1の領域内の複数の被照射点に加工用レーザパルスを順番に入射させてレーザ加工を行う工程と、
    (b)前記加工対象物を移動させて、該加工対象物表面の一部の第2の領域を、前記走査可能範囲内に配置して、該第2の領域内の複数の被照射点に加工用レーザパルスの少なくとも一部分を順番に入射させてレーザ加工を行う工程と、
    (c)前記工程aが終了して前記加工対象物を移動させている期間に、前記工程aで前記加工対象物に入射する加工用レーザパルスのパルス幅よりも短いパルス幅を持つ非加工用レーザパルスを、前記レーザ発振器から出射させるとともに、該非加工用レーザパルスは前記加工対象物に入射させない工程と
    を有するレーザ加工方法。
  20. (a)第1の加工対象物を、パルスレーザビームの走査可能範囲内に配置して、レーザ発振器をパルス発振させながら、該第1の加工対象物上の複数の被照射点に加工用レーザパルスの少なくとも一部分を順番に入射させてレーザ加工を行う工程と、
    (b)前記第1の加工対象物を前記走査可能範囲内から取り除き、他の第2の加工対象物を、該走査可能範囲内に配置して、該第2の加工対象物上の複数の被照射点に加工用レーザパルスを順番に入射させてレーザ加工を行う工程と、
    (c)前記工程aが終了して前記第2の加工対象物への加工用レーザパルスの入射が開始するまでの期間に、前記加工用レーザパルスのパルス幅よりも短いパルス幅を持つ非加工用レーザパルスを、前記レーザ発振器から出射させるとともに、該非加工用レーザパルスは前記走査可能範囲内に入射させない工程と
    を有するレーザ加工方法。
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