JP4826505B2 - 可変動弁機構の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関のバルブ特性を変更する可変動弁機構についてその駆動を同機構に設けられた制御軸の駆動を通じて制御する可変動弁機構の制御装置に関する。
内燃機関の吸気バルブのバルブ特性を機関運転状態に応じて変更するための機構として、例えば特許文献1に記載される可変動弁機構がある。この特許文献1に記載の可変動弁機構にあっては、同機構に設けられた制御軸をアクチュエータによって軸線方向に駆動することによって機関バルブの最大リフト量を変更するようにしている。したがって、こうした可変動弁機構にあっては、制御軸の位置を高い精度で制御することが最大リフト量を機関運転状態に適した値とする上で重要な要素となる。
ここで制御軸の位置を検出するための手法としては種々の方法が提案されているが、例えば可変動弁機構に制御軸の位置を検出するためのセンサを設けるとともに、同センサの出力に基づいて制御軸の位置、換言すれば吸気バルブの最大リフト量を検出する方法がある。しかしながら、このような方法では、センサの初期取付位置のばらつき、センサ毎の出力のばらつき、あるいは温度変化等々に起因するセンサ特性の変化により、検出されるセンサ出力に基づいて算出される制御軸の位置と同制御軸の実際の位置とにずれが生じ、同制御軸の位置を正確に検出することができないといった問題があった。
そこで従来、例えば特許文献2に記載の可変動弁機構の制御装置にあっては、制御軸の可動範囲端にあるときの位置を同制御軸の基準位置として記憶するとともに、この記憶された基準位置からの相対変位量をセンサにより検出する。そして、この相対変位量と基準位置とに基づいて制御軸の絶対位置を求め、これが目標位置と一致するようにアクチュエータを制御するようにしている。さらにこの装置では、所定の基準位置学習条件が成立したときに、制御軸を可動範囲端の方向に変位させるとともに、同制御軸が可動範囲端に達した旨が判断されたときの絶対位置を基準位置として学習するようにしている。これにより、センサ毎の出力のばらつき等々が生じた場合であってもセンサ出力に基づいて算出される制御軸の位置と実際の制御軸の位置とが対応するようになり、ひいては機関運転状態に適した値となるように最大リフト量を制御することが可能になる。
特開2001−263015号公報 特開2003−41977号公報
ところで、このような可変動弁機構にあっては、制御軸の端部にアクチュエータを設け、アクチュエータから制御軸に伝達される駆動力によって同制御軸を駆動するようにしたものがある。このアクチュエータはブラシレスモータを備えており、同モータへの駆動電力の供給を通じて制御軸を駆動するようにしている。そして、ブラシレスモータへの通電時間の割合、すなわちデューティ比を、例えば−100%〜+100%(「−」はモータを逆回転させるための負極電位を表す)の間で変更することにより駆動電力が変更される。ちなみに、アクチュエータから制御軸に伝達される駆動力は、デューティ比の絶対値が大きいほど大きくなるように設定されている。そして、制御軸の絶対位置と目標位置との偏差が大きいほどデューティ比の絶対値を大きく設定することにより、絶対位置を目標位置に短時間で近づけるようにしている。
一方、可変動弁機構にあっては、制御軸の可動範囲端側への変位を規制する規制部材が設けられたものがある。このような規制部材を設けることで、制御軸を可動範囲端の方向へ変位させたときに、同制御軸が規制部材に当接することにより、制御軸は可動範囲端にて停止する。このため、制御軸の基準位置の学習に際しては、制御軸が規制部材に当接することをもって上記制御軸が可動範囲端に達した旨を判断することができるようになる。
しかしながら、上述のようなアクチュエータにより制御軸を駆動する可変動弁機構にあって、制御軸を規制部材に当接させる際には以下のような問題が無視できないものとなる。
すなわち、基準位置の学習に際して、同制御軸が可動範囲端に達すると、目標位置が変化しても制御軸の実際位置は変化しなくなるため、上記算出される絶対位置も変化しなくなる。このため、このように制御軸が可動範囲端に達した状態では、絶対位置と目標位置との偏差が急速に増大し、デューティ比の絶対値も急速に増大することとなる。その結果、ブラシレスモータに大きな電流が生じるとともに、これに起因して同モータの温度が過上昇し、ひいては同モータのコイルや駆動回路を構成するMOS(メタル・オキサイド・セミコンダクタ)に焼損等が生じるおそれがある。
なお、このような課題は、吸気バルブの最大リフト量を制御するようにした場合に限らず、開弁時期や閉弁時期等、機関バルブのバルブ特性を機関運転状態に基づいて制御する場合にあっても同様に発生し得る。
本発明はこうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、制御軸を駆動するアクチュエータを備えた可変動弁機構にあって、同アクチュエータに焼損等が生じることを抑制することのできる可変動弁機構の制御装置を提供することにある。
以下、課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、規制部材によって規制される可動範囲内で駆動される制御軸と、前記制御軸を駆動するアクチュエータとを備え、同アクチュエータによる前記制御軸の駆動を通じて内燃機関のバルブ特性を変更する可変動弁機構にあって、前記制御軸がその可動範囲端にあるときの位置を基準位置とし同基準位置からの前記制御軸の相対変位量と前記基準位置とに基づいて前記制御軸の絶対位置を算出するとともに、同絶対位置と目標位置との偏差が大きくなるほど前記アクチュエータへの駆動電力の絶対値を大きく設定することによって前記絶対位置が前記目標位置と一致するように前記制御軸の位置をフィードバック制御する一方、所定の基準位置学習条件が成立したときに前記制御軸の目標位置を前記可動範囲外の位置に設定して前記制御軸を可動範囲端まで変位させるとともに、前記制御軸が前記可動範囲端に達した旨が判断されたときの前記絶対位置を前記基準位置として学習する可変動弁機構の制御装置において、前記可変動弁機構は前記バルブ特性として少なくとも機関バルブの最大リフト量を変更するものであり、前記基準位置の学習における前記制御軸の可動範囲端の位置は、前記最大リフト量が最小となるときの前記制御軸の位置である最小変位端位置、及び同最大リフト量が最大となるときの前記制御軸の位置である最大変位端位置のいずれかの位置であり、前記基準位置の学習に際して、前記駆動電力の設定範囲を同駆動電力に対して設定可能な最も広い範囲よりも狭い範囲にガードし、前記可動範囲端の位置を前記最小変位端位置に設定して前記学習を実行する場合の前記駆動電力に対する最小ガード値と、前記可動範囲端の位置を前記最大変位端位置に設定して前記学習を実行する場合の前記駆動電力に対する最大ガード値とが、それぞれの絶対値が異なるかたちで設定されてなることを要旨としている。
同構成によれば、基準位置の学習に際して規制部材によって規制される可動範囲端に制御軸が達したときに、設定可能な範囲で最も大きな駆動電力がアクチュエータに供給されることを抑制することができるため、アクチュエータに焼損等が生じることを抑制することができるようになる。なおここで、バルブ特性には、機関バルブの最大リフト量、作用角(開弁期間)、開弁時期、閉弁時期、及びそれらの組み合わせが含まれる。
また、同構成によれば、制御軸を最小変位端位置まで変位させる場合及び最大変位端位置まで変位させる場合とで制御軸を変位させるのに必要な駆動力が異なる場合であっても、この駆動力の大きさに応じて最小ガード値及び最大ガード値を設定することで、制御軸を可動範囲端の位置まで変位させることが容易となる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の可変動弁機構の制御装置において、前記最大ガード値の絶対値は、前記最小ガード値の絶対値よりも大きく設定されてなることを要旨としている。
一般にバルブ特性として機関バルブの最大リフト量を変更する可変動弁機構では、最大リフト量が大きくなる方向に制御軸を変位させるときに同制御軸にバルブ反力が作用する。このため、基準位置の学習に際して、バルブリフト量が大きくなる方向に制御軸を変位させる際には、制御軸を変位させるために必要な駆動力は大きくなる。したがって、基準位置の学習に際して駆動電力の設定範囲を狭くガードしすぎると、可動範囲端の位置を最大変位端位置に設定して学習を実行する場合に、制御軸を最大変位端位置まで変位させることができないおそれがある。この点、上記構成によれば、可動範囲端の位置を最大変位端位置に設定して学習を実行する場合に駆動電力が大きく設定されるため、制御軸を同最大変位端位置まで変位させることが容易となる。
請求項に記載の発明は、請求項又はに記載の可変動弁機構の制御装置において、前記制御軸が前記可動範囲端に達した旨が判断されたときに、前記ガード値を、同ガード値の絶対値が小さくなるように変更させてなることを要旨としている。
同構成によれば、制御軸が可動範囲端に達したときにアクチュエータへの駆動電力の供給が更に抑制されるようになる。
具体的には、請求項に記載の発明によるように、請求項1〜のいずれか一項に記載の可変動弁機構の制御装置において、前記駆動電力の大きさを、前記絶対位置と前記目標位置との乖離が大きいときほど絶対値が大きく設定されるデューティ比に基づいて設定する、といった構成を採用することで、駆動電力の設定範囲をガードすることが容易となる。
以下、本発明にかかる可変動弁機構の制御装置の一実施形態について図1〜図5を参照して説明する。
図1に、内燃機関の動弁系及びその制御装置を示す。同図1に示されるように、シリンダヘッド10には、吸気ポート11に燃料を噴射する燃料噴射弁12が設けられている。この吸気ポート11内では燃料噴射弁12から噴射された燃料と上記吸気ポート11内を流れる吸入空気との混合により混合気が形成され、この形成された混合気が吸気バルブ13を介して燃焼室14内に導入される。また、この燃焼室14内では点火プラグ15の点火に伴って上記混合気が燃焼されるとともに、この混合気の燃焼後の排気が排気バルブ16を介して排気ポート17へと排出される。
また、吸気カム18と吸気バルブ13との間には、吸気バルブ13のバルブ特性、具体的にはその最大リフト量及び作用角を可変とする可変動弁機構20が設けられている。この可変動弁機構20は、吸気カム18の回転に伴って揺動する入力アーム21と、同入力アーム21と一体となって揺動する出力アーム22とを備え、この出力アーム22の揺動がロッカーアーム23を介して吸気バルブ13に伝達されることにより吸気バルブ13が開閉駆動される。また、この可変動弁機構20は、入力アーム21及び出力アーム22を貫通するように配置された制御軸、すなわちコントロールシャフト24をその軸線mの方向に変位させることで入力アーム21と出力アーム22とを軸線m回りに相対回転させる。そして、このような相対回転により吸気バルブ13の最大リフト量及び作用角が変更される。具体的には、入力アーム21と出力アーム22とを近接するように相対回転させると、吸気バルブ13の最大リフト量及び作用角が小さくなる。一方、入力アーム21と出力アーム22とを離間させるように相対回転させると、吸気バルブ13の最大リフト量及び作用角が大きくなる。このように、この可変動弁機構20では、コントロールシャフト24を軸線mの方向に沿って往復動させることによって、吸気バルブ13のバルブ特性を変更するようにしている。続いて、このコントロールシャフト24を軸線mの方向に変位させるための構造について図2を参照して説明する。
図2に、シリンダヘッド10の平面構造を示す。同図に示されるように、コントロールシャフト24の基端部(図中右端部)には、同シャフト24に軸線mの方向の駆動力を伝達するためのアクチュエータ30が設けられている。このアクチュエータ30は、ブラシレスモータ31と、同モータ31の回転運動を軸線mの方向に沿った直線運動に変換する変換機構32とにより構成されている。すなわちこの可変動弁機構20では、ブラシレスモータ31への駆動電力の供給を通じてコントロールシャフト24を軸線mの方向に沿って往復動させるようにしている。ちなみに、コントロールシャフト24を基端側、すなわち図中のR方向に変位させたときには、入力アーム21と出力アーム22とが近接するように相対回転する一方、コントロールシャフト24を先端側、すなわち図中のF方向に変位させたときには、入力アーム21と出力アーム22とが離間するように相対回転する。
また、コントロールシャフト24には凸部24aが形成されるとともに、シリンダヘッド10にはこの凸部24aを挟むようにしてストッパ10a,10bが形成されている。コントロールシャフト24をR方向に変位させたときに、凸部24aが第1のストッパ10aに当接することにより、コントロールシャフト24はR方向における可動範囲端(最小変位端位置)にて停止する。一方、コントロールシャフト24をF方向に変位させたときに、凸部24aが第2のストッパ10bに当接することにより、コントロールシャフト24はF方向における可動範囲端(最大変位端位置)にて停止する。すなわち、このストッパ10a,10bが、コントロールシャフト24の駆動を規制する規制部材に相当する。
図1に示すように、内燃機関には、機関運転状態を検出するための各種センサが設けられている。例えば、クランクシャフト19の近傍には、その回転速度、すなわち機関回転速度NEを検出するための回転速度センサ40が設けられている。また、アクチュエータ30には、ブラシレスモータ31が所定角度を回転する毎にパルス信号PSを出力する回転角センサ41が設けられている。さらに、この内燃機関には、その冷却水の温度、すなわち冷却水温THWを検出するための水温センサ42が設けられている。そして、これら各センサ40〜42等の出力信号は電子制御装置50に入力される。
電子制御装置50は、演算処理装置(CPU)やメモリ等を有するマイクロコンピュータを備えている。この電子制御装置50は、各センサ40〜42等の出力信号に基づいて内燃機関の運転に係る各種状態量を求める。例えば、この電子制御装置50では、コントロールシャフト24が最小変位端位置にあるときの位置を基準位置PBとして記憶するとともに、同基準位置PBからの同シャフト24の相対変位量ΔDを回転角センサ41から検出されるパルス信号PSのカウント値に基づいて算出する。そしてこれら基準位置PBと相対変位量ΔDとに基づいて、コントロールシャフト24の絶対位置PAを算出するようにしている。
そして、これら求められた状態量に基づいて可変動弁機構20を駆動することによって、吸気バルブ13の最大リフト量変更処理が実行される。この最大リフト量変更処理は、機関回転速度NE、冷却水温THW等から機関運転状態を求めるとともに、この求められた機関運転状態に基づき可変動弁機構20を駆動制御して、吸気バルブ13のバルブ特性、すなわち最大リフト量及び作用角を変更する処理である。そして、この電子制御装置50では、吸気バルブ13の最大リフト量を変更するにあたり、コントロールシャフト24の絶対位置PAが所定の目標位置PTとなるように同シャフト24の位置をフィードバック制御する。さらに、この電子制御装置50では、回転角センサ41の出力信号にノイズが混入すること等に起因して基準位置PBと実際の最小変位端位置とにずれが生じた場合、所定の基準位置学習条件の成立をもってコントロールシャフト24を最小変位端位置まで移動させることによって基準位置PBを学習するようにしている。
また、この電子制御装置50では、ブラシレスモータ31への通電時間の割合(デューティ比DT)を−100%〜+100%の間で変更することにより、すなわちデューティ制御することにより同ブラシレスモータ31の駆動電力を変化させる。そしてこれにより、アクチュエータ30からコントロールシャフト24に作用する駆動力を適宜変更して、コントロールシャフト24のR方向への変位速度、あるいはF方向の変位速度を変更するようにしている。具体的には、デューティ比DTを正の値、例えば+50%に設定した場合には、コントロールシャフト24がF方向に変位する。一方、デューティ比DTを負の値、例えば−50%に設定した場合には、コントロールシャフト24がR方向に変位する。また、アクチュエータ30からコントロールシャフト24に伝達される駆動力は、デューティ比DTの絶対値が大きいほど大きくなるように設定されている。
図3及び図4は、本実施形態による可変動弁機構20を通じた吸気バルブ13の最大バルブリフト量の変更についてその処理手順を示したものであり、以下、これら図3及び図4に基づいてその具体的な処理手法を詳述する。
図3は、本実施形態において実行される最大リフト量変更処理についてその処理手順を示したものである。
同図3に示されるように、この最大リフト量変更処理では、基準位置PBの学習を実行する必要があるか否かを判断するために、まず、同基準位置PBの学習を実施するための条件が成立しているか否かが判断される(ステップS100)。この学習は、例えば、以下の各条件が全て成立していることを条件に実行される。
(a1)燃料噴射弁12からの燃料噴射が停止されている。
(a2)コントロールシャフト24の位置が最小変位端位置の近傍の位置に設定されている。
この処理を通じて学習を実施するための条件が成立していない旨が判断された場合には(ステップS100:NO)、メモリに記憶されている基準位置PBと相対変位量ΔDとを読み込み、これら基準位置PBと相対変位量ΔDとに基づいて絶対位置PAが算出される(ステップS110)。続いて、ステップS120の処理として、機関回転速度NEや冷却水温THW等に基づいて目標位置PTが設定される(ステップS120)。ちなみに、電子制御装置50のメモリには、これら機関回転速度NE及び冷却水温THW等と目標位置PTとの関係が関数マップとして記憶されており、電子制御装置50はこの関数マップを参照して目標位置PTを算出する。
このように絶対位置PAと目標位置PTとを算出した後、絶対位置PAを目標位置PTに近づけるために、PI制御を実行する。具体的にはまず、ステップS130の処理として、絶対位置PAと目標位置PTとの偏差に基づいて比例項(P項)と積分項(I項)とが算出された後、これら比例項と積分項とに基づいてデューティ比DTが算出される。その後、この算出されたデューティ比DTに基づいてアクチュエータ30が駆動されることとなる(ステップS140)。このようにしてアクチュエータ30が駆動されると、絶対位置PAが目標位置PTに近づくようになるため、吸気バルブ13の最大リフト量が機関運転状態に応じた目標最大リフト量に近づくようになる。
一方、ステップS100の処理において、学習を実施するための条件が成立している旨が判断された場合には(ステップS100:YES)、基準位置PBを学習するための処理が実行される(ステップS150)。図4にこの学習にかかる処理手順を示す。
すなわち、同図4に示されるように、この処理ではまず、コントロールシャフト24が最小変位端位置に達したか否かが判断され(ステップS151)、コントロールシャフト24が最小変位端位置に達していない旨が判断された場合には(ステップS151:NO)、目標位置PTを所定変位量ΔPだけR方向に変更する(ステップS152)。なお、上記比例項(P項)、積分項(I項)の変化に基づいて、コントロールシャフト24が最小変位端位置に達したか否か判断することができる。さらに、このステップ152の処理に続いて、絶対位置PAと目標位置PTとの偏差に基づいてデューティ比DTが設定される(ステップ153)。このステップ153の処理は、基本的には上記ステップS130の処理と同様の処理である。
ところで、この基準位置学習処理が開始されたばかりの段階では、目標位置PTと絶対位置PAとの偏差は小さいため、デューティ比DTが−40%以下の値となることは希である。したがって、続くステップS154の処理としてデューティ比DTが−40%よりも小さい値であるか否かが判断されたときに、デューティ比が−40%よりも小さい値でない旨が判断されることとなる(ステップS154:NO)。そして、続くステップS155の処理として、デューティ比DTに基づいてアクチュエータ30が駆動される。これらステップS152〜ステップS155の処理は、コントロールシャフト24が最小変位端位置に達していない旨が判断されている間(ステップS151:NO)、繰り返し実行されることとなる。そして、この処理では、最小変位端位置を超えた位置まで目標位置PTを変化させることによって、コントロールシャフト24を最小変位端位置まで変位させるようにしている。
一方、上記算出されるデューティ比DTが−40%よりも小さい値を示すようになると、ステップS154の処理において、デューティ比が−40%よりも小さい値である旨が判断され(ステップS154:YES)、同デューティ比DTが−40%にガードされる(ステップ156)。
また、コントロールシャフト24が最小変位端位置まで達した旨が判断された場合には(ステップS151:YES)、そのときの絶対位置PAを基準位置PBとして学習する(ステップS157)。最後にステップS158の処理として、メモリに記憶された相対変位量ΔDをリセットしてこの一連の処理を終了する。
以上詳述した本発明に係る可変動弁機構の制御装置の作用効果について、図5のタイミングチャートを参照して説明する。
図5(a)に、基準位置PBと相対変位量ΔDとに基づいて算出されるコントロールシャフト24の絶対位置PAの経時的な推移を実線で、同シャフト24の目標位置PTの経時的な推移を一点鎖線で、同シャフト24の実際位置PAAの経時的な推移を二点鎖線で示す。同図5(a)に示されるように、基準位置PBの学習処理において目標位置PTがR方向に徐変されると、コントロールシャフト24もR方向に駆動され、絶対位置PAもR方向に変化するようになる。その後、時刻t0でコントロールシャフト24が最小変位端位置まで達すると、目標位置PTが変化してもコントロールシャフト24の実際位置PAAは変化しなくなるため、上記算出される絶対位置PAも変化しなくなる。このため、このようにコントロールシャフト24が最小変位端位置に達した状態では、絶対位置PAと目標位置PTとの偏差が急速に増大する。その結果、図5(b)に示すように、デューティ比DTが急速に減少するようになる。
図5(b)にデューティ比DTの経時的な推移を、従来の可変動弁機構の制御装置におけるデューティ比DTOの推移と併せて示す。同図5(b)に示されるように、従来の処理ではデューティ比DTOが−100%に設定される一方で、本実施形態にかかる処理ではデューティ比DTが−40%にガードされることとなる。すなわち、この−40%の値がデューティ比DTに対するガード値となる。このため、基準位置学習に際して、第1のストッパ10aによって規制される最小変位端位置にコントロールシャフト24が達したときに、デューティ比DTが−100%に設定されたときに相当する駆動電力がブラシレスモータ31に供給されることが抑制される。このため、ブラシレスモータ31のコイルや駆動回路を構成するMOS(メタル・オキサイド・セミコンダクタ)に焼損等が生じることを抑制することができるようになる。
以上説明したように、本実施形態かかる可変動弁機構の制御装置によれば、以下のような効果が得られるようになる。
(1)基準位置の学習に際して、デューティ比DTの設定範囲を同デューティ比DTに対して設定可能な最も広い範囲(−100%〜100%)よりも狭い範囲(−40%〜100%)にガードするようにした。具体的には、同デューティ比DTに対してガード値(−40%)を設けるようにした。そしてこれにより、アクチュエータ30の駆動電力(正確にはブラシレスモータ31の駆動電力)の設定範囲を同駆動電力に対して設定可能な最も広い範囲よりも狭い範囲にガードするようにした。このため、基準位置の学習に際して第1のストッパ10aによって規制される最小変位端位置にコントロールシャフト24が達したときに、デューティ比DTが−100%に設定されたときに相当する駆動電力がブラシレスモータ31に供給されることが抑制される。その結果、ブラシレスモータ31のコイルや駆動回路を構成するMOS(メタル・オキサイド・セミコンダクタ)に焼損等が生じることを抑制することができるようになる。
(2)アクチュエータ30の駆動電力を、デューティ比DTに基づいて設定するようにした。このため、本実施形態にかかる処理を実行する上で、アクチュエータ30の駆動電力の設定範囲をガードすることが容易となる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
・上記実施形態では、コントロールシャフト24が最小変位端位置まで達した旨が判断された場合に、ガード値はそのままで基準位置の学習を開始したが、同判断がなされたときにガード値を同ガード値の絶対値が小さくなるように変更、例えばガード値を−40%から−10%に変更してもよい。これにより、コントロールシャフト24が最小変位端位置に達したときにブラシレスモータ31への駆動電力の供給が更に抑制されるようになる。
・上記実施形態では、学習を実行する際に、コントロールシャフト24の可動範囲端の位置を最小変位端位置に設定したが、例えば最大変位端位置に設定、あるいは最小変位端位置及び最大変位端位置の両方に設定してもよい。そして、学習を実行する際に、コントロールシャフト24の可動範囲端の位置を最小変位端位置及び最大変位端位置の両方に設定した場合には以下のようにガード値を設定するのが望ましい。すなわち、可動範囲端の位置を最大変位端位置に設定した場合のデューティ比DTに対するガード値を最大ガード値とし、可動範囲端の位置を最小変位端位置に設定した場合のデューティ比DTに対するガード値を最小ガード値としたときに、最大ガード値の絶対値が最小ガード値の絶対値よりも大きくなるように設定する。これにより、コントロールシャフト24を最大変位端位置に変位させるときにバルブ反力が作用するような場合であっても、同コントロールシャフト24を最大変位端位置まで変位させることが容易となる。なお、可変動弁機構の制御軸に作用するバルブ反力の方向によっては、最大ガード値の絶対値が最小ガード値の絶対値よりも小さくなるように設定してもよい。要は、最大ガード値と最小ガード値とをそれぞれの絶対値が異なるかたちで設定することで、制御軸を可動範囲端の位置まで変位させることが容易となる。
・上記実施形態では、ブラシレスモータ31の駆動電力をデューティ制御する場合について説明したが、駆動電力を連続的に変化させるようにしてもよい。またこの場合、基準位置学習処理を実行する際に、駆動電力の設定範囲に対してガード値を直接設定ようにしてもよい。また、ブラシレスモータへの通電時間の割合、すなわちデューティ比を変更するのではなく、印加電圧の大きさを変更することにより駆動電力を変更し、この印加電圧の大きさをガードしてもよい。
・上記実施形態では、本実施形態にかかる可変動弁機構の制御装置を、コントロールシャフト24を軸線mの方向に沿って往復動させることによって吸気バルブ13のバルブ特性を変更する可変動弁機構20に適用したが、例えば制御軸を回転させることによって吸気バルブのバルブ特性を変更する可変動弁機構に適用してもよい。要は、所定の可動範囲内で変位する制御軸を備え、同制御軸を変位させることにより内燃機関のバルブ特性を変更する可変動弁機構であればよい。
・上記実施形態では、本実施形態にかかる可変動弁機構の制御装置を、吸気バルブ13の最大リフト量及び作用角を変更する可変動弁機構20に適用するようにしたが、例えば排気バルブ16の最大リフト量及び作用角を変更する可変動弁機構に適用してもよい。また、最大バルブリフト量及び作用角を変更する可変動弁機構に関わらず、例えば最大リフト量及び作用角のいずれか一方のみ、あるいは開弁時期や閉弁時期、更にはそれらを組み合わせたものを総合的に変更する可変動弁機構に適用するようにしてもよい。
本発明にかかる可変動弁機構の制御装置の一実施形態についてその適用対象となる内燃機関の概略の構成を模式的に示す図。 同実施形態の内燃機関についてそのシリンダヘッドの上部の平面構造を示す平面図。 同実施形態の制御装置による最大リフト量変更処理の処理手順を示すフローチャート。 同実施形態の制御装置による基準位置学習処理の処理手順を示すフローチャート。 (a),(b)は、内燃機関に同実施形態の可変動弁機構の制御装置を適用した際のコントロールシャフトの実際位置PAA、同シャフトの絶対位置PA、同シャフトの目標位置PT、デューティ比DTの推移と、従来の可変動弁機構の制御装置を適用した際のデューティ比DTOの推移をそれぞれ示すタイミングチャート。
符号の説明
10…シリンダヘッド、10a…第1のストッパ、10b…第2のストッパ、11…吸気ポート、12…燃料噴射弁、13…吸気バルブ、14…燃焼室、15…点火プラグ、16…排気バルブ、17…排気ポート、18…吸気カム、19…クランクシャフト、20…可変動弁機構、21…入力アーム、22…出力アーム、23…ロッカーアーム、24…コントロールシャフト、24a…凸部、30…アクチュエータ、31…ブラシレスモータ、32…変換機構、40…回転速度センサ、41…回転角センサ、42…水温センサ、50…電子制御装置。

Claims (4)

  1. 規制部材によって規制される可動範囲内で駆動される制御軸と、前記制御軸を駆動するアクチュエータとを備え、同アクチュエータによる前記制御軸の駆動を通じて内燃機関のバルブ特性を変更する可変動弁機構にあって、前記制御軸がその可動範囲端にあるときの位置を基準位置とし同基準位置からの前記制御軸の相対変位量と前記基準位置とに基づいて前記制御軸の絶対位置を算出するとともに、同絶対位置と目標位置との偏差が大きくなるほど前記アクチュエータへの駆動電力の絶対値を大きく設定することによって前記絶対位置が前記目標位置と一致するように前記制御軸の位置をフィードバック制御する一方、所定の基準位置学習条件が成立したときに前記制御軸の目標位置を前記可動範囲外の位置に設定して前記制御軸を可動範囲端まで変位させるとともに、前記制御軸が前記可動範囲端に達した旨が判断されたときの前記絶対位置を前記基準位置として学習する可変動弁機構の制御装置において、
    前記可変動弁機構は前記バルブ特性として少なくとも機関バルブの最大リフト量を変更するものであり、
    前記基準位置の学習における前記制御軸の可動範囲端の位置は、前記最大リフト量が最小となるときの前記制御軸の位置である最小変位端位置、及び同最大リフト量が最大となるときの前記制御軸の位置である最大変位端位置のいずれかの位置であり、
    前記基準位置の学習に際して、前記駆動電力の設定範囲を同駆動電力に対して設定可能な最も広い範囲よりも狭い範囲にガードし、
    前記可動範囲端の位置を前記最小変位端位置に設定して前記学習を実行する場合の前記駆動電力に対する最小ガード値と、前記可動範囲端の位置を前記最大変位端位置に設定して前記学習を実行する場合の前記駆動電力に対する最大ガード値とが、それぞれの絶対値が異なるかたちで設定されてなる
    ことを特徴とする可変動弁機構の制御装置。
  2. 請求項に記載の可変動弁機構の制御装置において、
    前記最大ガード値の絶対値は、前記最小ガード値の絶対値よりも大きく設定されてなる
    ことを特徴とする可変動弁機構の制御装置。
  3. 請求項又はに記載の可変動弁機構の制御装置において、
    前記制御軸が前記可動範囲端に達した旨が判断されたときに、前記ガード値を、同ガード値の絶対値が小さくなるように変更させてなる
    ことを特徴とする可変動弁機構の制御装置。
  4. 請求項1〜のいずれか一項に記載の可変動弁機構の制御装置において、
    前記駆動電力の大きさを、前記絶対位置と前記目標位置との乖離が大きいときほど絶対値が大きく設定されるデューティ比に基づいて設定する
    ことを特徴とする可変動弁機構の制御装置。
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