JP4825845B2 - 多孔質ハニカム構造体の製造方法 - Google Patents
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Description
気孔率55〜75%、平均気孔径15〜35μmの多孔質セラミックスからなる複数の隔壁を備え、該隔壁の気孔が、下記条件式(1)に示す気孔分布を有する多孔質ハニカム構造体を得る多孔質ハニカム構造体の製造方法。
Lr>0.3×P/100+0.91 (1)
「上記条件式(1)中、Lrは、下記数式(2)により求められる平均展開長さ比を意味する。また、Pは、水銀圧入式ポロシメーターで全気孔容積を測定し、コーディエライトの真比重を2.52g/ccとした際に、当該全気孔容積から求められる気孔率を意味する。」
Lr=Lo/4 (2)
「上記数式(2)中、Loは、先端が2μmRの表面粗さ測定機を用い、隔壁表面の任意の10箇所について隔壁表面に沿って4mm(隔壁表面に開口した気孔の存在を無視した直線長さ)触針して求めた平均展開長さ(隔壁表面に開口した気孔の表面を含めた長さの平均値)を意味し、Lrは、平均展開長さ比を意味する。」
X<−33×P/100+28 (3)
「上記条件式(3)中、Xは、下記数式(4)及び(5)から求められる一次成分振幅スペクトル(F)と、二次成分振幅スペクトル(S)との平均値である。また、Pは、水銀圧入式ポロシメーターで全気孔容積を測定し、コーディエライトの真比重を2.52g/ccとした際に、当該全気孔容積から求められる気孔率を意味する。」
「上記条件式(1)中、Lrは、下記数式(2)により求められる平均展開長さ比を意味する。また、Pは、水銀圧入式ポロシメーターで全気孔容積を測定し、コーディエライトの真比重を2.52g/ccとした際に、当該全気孔容積から求められる気孔率を意味する。」
「上記数式(2)中、Loは、表面粗さ測定機を用い、隔壁表面の任意の10箇所について隔壁表面に沿って4mm(隔壁表面に開口した気孔の存在を無視した直線長さ)触針して求めた平均展開長さ(隔壁表面に開口した気孔の表面を含めた長さの平均値)を意味し、Lrは、平均展開長さ比を意味する。」
(1)気孔の平均孔径
マイクロメリティックス社製の水銀圧入式ポロシメーターで測定した。
マイクロメリティックス社製の水銀圧入式ポロシメーターで全気孔容積を測定し、コーディエライトの真比重を2.52g/ccとして、当該全気孔容積から、気孔率を計算した。
テーラーホブソン社製のFTS−S4C型表面粗さ測定機を用いて、任意に選択した10箇所の隔壁表面で、2μmRの触針先端を隔壁表面に沿って、隔壁表面の直線長さ(開口した気孔の存在を無視した長さ)で4mm接触させ、当該直線長さに対応する展開長さ(開口した気孔の内面を考慮した長さ)を測定した。次いで、10箇所の隔壁表面における展開長さの平均値(Lo)を求め、この平均展開長さ(Lo)を直線長さの4で除して平均展開長さ比(Lr)を求めた。また、単位気孔率当たりの平均展開長さ比は、この平均展開長さ比を、前述した方法で求めた隔壁全体の気孔率で除して求めた。
図1に示すように、ハニカム構造体の隔壁断面を、隔壁長さ方向に1mmの範囲でSEMで撮影し、その画像データを画像解析ソフトで2値化処理し、黒色部を気孔部分、白色部をハニカム基材部分とした。その後、300μmの隔壁を厚さ方向に256分割し、分割された各領域(n〜n+1)における気孔部分の面積比率を図2に示すように隔壁表面から順に算出した。次いで、隔壁厚さ方向における気孔部分の面積比率の変化をフーリエ解析して、周波数(n)=1,2の波として各波の振幅スペクトルを求め、それぞれ一次成分振幅スペクトル(S)、及び二次成分振幅スペクトル(F)とした。最後に、これらの数値の平均値(X)を求め、断層気孔率の均一性を評価した。
スートジェネレーターによりスートを発生させた排ガスを、各実施例及び比較例で得られたハニカム構造体に、一定時間(2分)通過させ、フィルター通過後排ガスに含まれるスートを濾紙で捕集し、スートの重量(W1)を測定した。また、同じ時間、スートを発生させた排ガスを、フィルターを通過させずに濾紙で捕集し、スートの重量(W2)を測定した。次いで、得られた各重量(W1)(W2)を以下に示す式(7)に代入して捕集効率を求めた。
まず、各実施例及び比較例で得られたハニカム構造体の両端面に、内径φ130mmのリングを圧接し、このリングを介して、スートジェネレーターで発生させたスートを、ハニカム構造体のφ130mmの範囲内に流入し、10gのスートを捕集させた。次いで、ハニカム構造体がスートを捕集した状態で、2.27Nm3/minの空気を流し、フィルター前後の圧力差を測定して、スートを捕集した状態での圧力損失を評価した。
各実施例及び比較例で得られたハニカム構造体に触媒を担持した触媒体をメタルケースにキャニングし、5リットルディーゼルエンジンを用いて、HCの浄化効率を評価した。エンジンからの排ガスをハニカム構造の触媒体に流し、触媒体に導入前の排ガス中のHC濃度B1、及び触媒体通過後の排ガス中のHC濃度B2を測定し、100×(B1−B2)/B1の計算式により、排ガス浄化効率を求めた。
(実施例1)
表1に示す平均粒径及び粒径分布のタルクB(平均粒径:45μm)、カオリン(10μm)、アルミナ(平均粒径:5μm)、水酸化アルミニウム(平均粒径:3μm)、及び溶融シリカB(平均粒径:40μm)を、表2に示すように、タルクB40質量%、カオリン20質量%、アルミナ14質量%、水酸化アルミニウム16質量%、溶融シリカB10質量%の割合で混合してコーディエライト化原料を調製した。
実施例1において、表1及び表2に示す組成のコーディエライト化原料及び造孔剤を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてハニカム構造体(ハニカムフィルター)を得た。
表2、3に示すように造孔剤として発泡済みの発泡樹脂を、2〜3.5質量部添加した実施例1〜10のハニカム構造体では、隔壁の平均気孔径が、16.0〜34.6μm、気孔率が55.5〜72.0%であった。また、いずれの実施例でも、得られたハニカム構造体の気孔分布が、図4及び5に示すように、前記条件式(1)及び(3)の条件を満たしていた。また、比較的粗いタルク、シリカ原料を用いた実施例1及び7のハニカム構造体でも、これら関係式の条件を満たしており、発泡済みの発泡樹脂が成形直後に隔壁内で膨張するためと推察された。
実施例1において、貫通孔を目封じする工程を行わなかったこと以外は実施例1と同様にしてサイズ:φ229.0mm×L152.0mm、隔壁厚さ:300μm、セル密度:46.5セル/cm2のハニカム構造体(触媒担体)を製造した。
実施例1において、貫通孔を目封じする工程を行わなかったこと、及び表1及び表2に示す比較例1と同様の組成のコーディエライト化原料及び造孔剤を用いたこと以外は実施例1と同様にして、サイズ:φ229.0mm×L152.0mm、隔壁厚さ:300μm、セル密度:46.5セル/cm2のハニカム構造体(触媒担体)を製造した。
得られた各ハニカム構造体に、高比表面積アルミナと白金系酸化触媒を500g担持して触媒体としたところ、実施例11のハニカム構造体では、排ガス浄化効率が93%と大きかった。これに対して比較例9のハニカム構造体では、同様に高比表面積アルミナと白金系酸化触媒を500g担持して触媒体としているにも拘わらず、排ガス浄化効率は85%と実施例11のハニカム構造体に比べ小さかった。
Claims (4)
- コーディエライト化原料に、造孔剤として発泡済みの発泡樹脂を前記コーディエライト化原料100質量部に対して1〜3.5質量部添加し、混練して坏土とし、前記坏土を押出成形機に投入してハニカム状に成形し、得られた成形体を乾燥し、焼成して、
気孔率55〜75%、平均気孔径15〜35μmの多孔質セラミックスからなる複数の隔壁を備え、該隔壁の気孔が、下記条件式(1)に示す気孔分布を有する多孔質ハニカム構造体を得る多孔質ハニカム構造体の製造方法。
Lr>0.3×P/100+0.91 (1)
「上記条件式(1)中、Lrは、下記数式(2)により求められる平均展開長さ比を意味する。また、Pは、水銀圧入式ポロシメーターで全気孔容積を測定し、コーディエライトの真比重を2.52g/ccとした際に、当該全気孔容積から求められる気孔率を意味する。」
Lr=Lo/4 (2)
「上記数式(2)中、Loは、先端が2μmRの表面粗さ測定機を用い、隔壁表面の任意の10箇所について隔壁表面に沿って4mm(隔壁表面に開口した気孔の存在を無視した直線長さ)触針して求めた平均展開長さ(隔壁表面に開口した気孔の表面を含めた長さの平均値)を意味し、Lrは、平均展開長さ比を意味する。」 - 前記造孔剤として、発泡済みの発泡樹脂を前記コーディエライト化原料100質量部に対して0.5〜3質量部添加するとともに、カーボンを前記コーディエライト化原料100質量部に対して5〜25質量部添加する請求項1に記載の多孔質ハニカム構造体の製造方法。
- 前記造孔剤として、発泡済みの発泡樹脂を前記コーディエライト化原料100質量部に対して0.5〜3質量部添加するとともに、カーボンを前記コーディエライト化原料100質量部に対して5〜15質量部添加する請求項2に記載の多孔質ハニカム構造体の製造方法。
- 得られる多孔質ハニカム構造体の前記隔壁の気孔が、隔壁厚さ方向に、下記条件式(3)に示す断層気孔分布を有する請求項1〜3のいずれかに記載の多孔質ハニカム構造体の製造方法。
X<−33×P/100+28 (3)
「上記条件式(3)中、Xは、下記数式(4)及び(5)から求められる一次成分振幅スペクトル(F)と、二次成分振幅スペクトル(S)との平均値である。また、Pは、水銀圧入式ポロシメーターで全気孔容積を測定し、コーディエライトの真比重を2.52g/ccとした際に、当該全気孔容積から求められる気孔率を意味する。」
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