JP4825650B2 - 簡易動的コーン貫入試験装置 - Google Patents
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Description
簡易動的コーン貫入試験は、質量5kgのドライブハンマーを高さ50cmから自由落下させ、外径25mm、先端角60度のコーンを地盤中に打ち込み、貫入長10cmごとの打撃回数Ndを測定するものである。
このような簡易動的コーン貫入試験を行う試験装置が提供されている(特許文献1参照)。
また、例えば、自然災害などが生じた場所など2次災害のおそれのある場所での測定は安全上好ましくない。
また、人力による測定では試験結果に個人差が生じやすいといった不都合があった。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、作業者の負担を軽減しつつ測定結果のばらつきをなくす上で有利な簡易動的コーン貫入試験装置を提供することにある。
図1は本実施の形態の簡易動的コーン貫入試験装置10をベースマシン2に搭載した状態を示す説明図、図2は簡易動的コーン貫入試験装置10の構成を示す正面図である。
図2に示すように、簡易動的コーン貫入試験装置10は、フレーム12と、ガイドロッド16と、コーン18と、ノッキングブロック20と、ドライブハンマー22と、ドライブハンマー移動手段24と、係脱手段26と、ロッドホルダ28と、フック手段40と、ガイド手段42と、移動量検出器44と、打撃回数検出器46、ロッド継ぎ足し手段48などを含んで構成されている。
フレーム12の上端には上板1202が設けられ、フレーム12の下端には下板1204が設けられ、各昇降用ガイドシャフト14の上端は上板1202に取着され、下端は下板1204に取着されている。
コーン18は、ガイドロッド16の下端に取着されており、下方を向いた円錐状を呈し、外径25mm、先端角60度で形成されている。
ドライブハンマー22は、ノッキングブロック20よりも上方のガイドロッド16の部分に滑動可能に結合されている。
ドライブハンマー22は質量が5kgであり、ドライブハンマー22が上方から自由落下してノッキングブロック20に衝突することによりガイドロッド16およびコーン18に対してそれらが地盤に貫入する方向の力が付与される。
本実施の形態では、ドライブハンマー移動手段24は、エレベータ34と、昇降用駆動手段36と、係脱手段38とを含んで構成されている。
エレベータ34は、矩形板状を呈し、その両側に設けられた軸受け部を介して2本の昇降用ガイドシャフト14に滑動可能に結合されている。
詳細に説明すると、昇降用駆動手段36は、エレベータ用モータ3602と、フレーム12に支持されまたはモータ3604に取着された第1歯車3604と、フレーム12に支持された第2歯車3606と、それら歯車3604、3606に巻回されたチェーン3608とを備えている。
チェーン3608の一部はエレベータ34に取り付けられている。
したがって、エレベータ用モータ3602が正逆回転されることにより第1、第2歯車3604、3606の間でチェーン3608が移動し、これによりエレベータ34が昇降する。
詳細に説明すると、係脱手段38は、係脱用モータ3802と、雄ねじ部材3804と、2つの係脱片3806とを含んで構成されている。
係脱用モータ3802の駆動軸は歯車機構を介して雄ねじ部材3804に連結されている。
雄ねじ部材3804は、長手方向の半部に右ねじが長手方向の残りの半部に左ねじが形成されている。
雄ねじ部材3804は、水平方向に延在しエレベータ34に回転可能に支持され、係脱用モータ3802により正逆回転される。
2つの係脱片3806は、雄ねじ部材3804の右ねじと左ねじとに螺合され、エレベータ34により回転不能に支持され、したがって、雄ねじ部材3804の正逆回転により、2つの係脱片3806は互いに接離する方向に移動する。
そして、2つの係脱片3806は、互いに近づきドライブハンマー22の底面に係合する係合位置と、ドライブハンマー22の底面から離間しドライブハンマー22の落下を許容する退避位置との間で移動可能に構成されている。
したがって、各係脱片3806が前記係合位置に位置しドライブハンマー22に係合した状態でエレベータ34が上昇すると、ドライブハンマー22はエレベータ24と共に上昇される。
また、各係脱片3806が前記係合位置から前記退避位置に移動すると、ドライブハンマー22と係脱片3806との係合が解除され、ドライブハンマー22は自重により落下する。
なお、本実施の形態では、係脱手段38を係脱用モータ3802と、雄ねじ部材3804と、2つの係脱片3806とを含む構成として説明したが、このような係脱手段としては従来公知のさまざまな構成が採用可能である。
ロッドホルダ28は、ガイドロッド16に移動不能に取着され、したがって、ロッドホルダ28はガイドロッド16と一体に昇降する。
ロッドホルダ28は、矩形板状を呈しその両側に設けられた軸受け部を介して2本の昇降用ガイドシャフト14に滑動可能に結合されている。
詳細に説明すると、フック手段40は、フック用モータ4002と、回転ロッド4004と、係合孔4006とを含んで構成されている。
フック用モータ4002はロッドホルダ28に設けられている。
回転ロッド4004はフック用モータ4002に結合され、回転ロッド4004の先端に矩形状の係止片が回転ロッド4004の半径方向外方に突設されている。
係合孔4006はロッドホルダ28に設けられている。
係合孔4006は、ロッドホルダ28の上壁に設けられ回転ロッド4004および係止片を挿通させる開口部と、その開口部の下方に設けられ回転ロッド4004および係止片の回転を可能とする収容空間とで構成されている。前記開口部は回転ロッド4004を挿通させる円形の部分と、この円形の部分に連通し前記係止片を挿通させる矩形の部分を有している。
すなわち、前記係止片が前記矩形の部分を通り前記収容空間に位置して回転ロッド4004が所定の角度回転されることで、前記係止片が前記収容空間に臨む前記上壁の面に係止し、エレベータ34とロッドホルダ28が係合される。また、回転ロッド4004が所定の角度逆回転されることで、前記係止片が前記開口部の前記矩形の部分に位置し、これにより前記係止片が前記矩形の部分を通り上方に移動可能な状態となりエレベータ34とロッドホルダ28との係合が解除される。
したがって、フック手段40によりエレベータ34がロッドホルダ28に係合した状態でエレベータ34が昇降すると、ロッドホルダ28はエレベータ24と共に昇降し、後述する中間ロッド50の継ぎ足しが行われる。
なお、本実施の形態では、フック手段40を、フック用モータ4002と、回転ロッド4004と、係合孔4006とを含む構成として説明したが、このようなフック手段としては従来公知のさまざまな構成が採用可能である。
ガイド手段42は、例えば、下板1204で支持され、例えば、ガイドロッド16に接触する複数のローラ4202などを含んで構成されている。
本実施の形態では、移動量検出器44は、上板1202に支持されたローラと、そのローラに巻回され端部がロッドホルダ28(ガイドロッド16)に連結されたワイヤーと、前記ローラの回転量を検出する検出部とを含んで構成されている。
すなわち、移動量検出器44は、ガイドロッド16の移動量をワイヤーの繰り出し量として検出するワイヤー式エンコーダで構成されている。
なお、移動量検出器44はワイヤー式エンコーダに限定されるものではなく、ガイドロッド16のフレーム12に対する移動量を検出できるものであればよく、例えば、磁気式あるいは光電式のリニアエンコーダ、あるいは、レーザー光線を測定対象物に照射して反射させその反射光を受光センサで受光して測定対象物の移動量(変位量)を測定する光学式変位センサを用いてもよいが、実施の形態の構造にすると、環境の影響を受けにくくより確実にガイドロッド16のフレーム12に対する移動量を検出する上で、また、コストダウンを図る上で有利となる。
本実施の形態では、打撃回数検出器46は、係脱手段38の係脱片3806の係合位置から解除位置への移動を検出する位置検出センサによって構成されている。
なお、打撃回数検出器46は前記位置検出センサに限定されるものではなく、ドライブハンマー22のノッキングブロック20への打撃回数を検出して検出信号を出力できるものであればよく、例えば、ドライブハンマー22がノッキングブロック20に衝突する際に発生する衝撃を検出するセンサを用いるなど、従来公知のさまざまな検出機構が採用可能である。
言い換えると、ロッド継ぎ足し手段48は、ガイドロッド16のロッドホルダ28の下方でコーン18の上方の箇所に、ガイドロッド16の全長を延長できるように中間ロッド50を継ぎ足すためのものである。
すなわち、本実施の形態では、ガイドロッド16は、ノッキングブロック20が設けられロッドホルダ28に取着された第1のガイドロッド16Aと、第1のガイドロッド16Aの下端にその上端が連結され下端にコーン18が設けられた第2のガイドロッド16Bとを含んで構成され、図2において符号1602は第1のガイドロッド16Aと第2のガイドロッド16Bの継ぎ目を示す。
詳細には、第1のガイドロッド16Aと第2のガイドロッド16Bの一方に雄ねじが形成され、他方に雌ねじが形成されており、それら雄ねじと雌ねじを螺合することで第1のガイドロッド16Aと第2のガイドロッド16Bとは着脱可能に連結されている。さらに、継ぎ足すべき中間ロッド50の両端に前記雄ねじ、前記雌ねじに螺合する雌ねじと雄ねじが形成されており、中間ロッド50の継ぎ足しはそれら雄ねじと雌ねじを用いたねじ結合で行われ、必要に応じて複数本が継ぎ足されていく。
本実施の形態では、ロッド継ぎ足し手段48は、ロッドストッカ52と、不図示のロッドストッカ移動手段とを含んで構成されている。
ロッドストッカ52は、複数本の中間ロッド50を保持するものである。
前記ロッドストッカ移動手段は、ロッドストッカ52をガイドロッド16に接離する方向に移動させるものであり、例えば、ロッドストッカ52とフレーム12との間に掛け渡された空圧シリンダまたは油圧シリンダを含んで構成されている。
計測システム100は、簡易動的コーン貫入試験装置10に加え、入力インターフェースボード102と、入力インターフェースボード102が組み込まれた計測用のパーソナルコンピュータ104などを含んで構成されている。
入力インターフェースボード102は、移動量検出器44から供給される移動量を示す検出信号を貫入量のデータD1に変換してパーソナルコンピュータ104に供給し、打撃回数検出器46から供給される打撃回数を示す検出信号を打撃回数のデータD2に変換してパーソナルコンピュータ104に供給するものである。
入力インターフェースボード102と移動量検出器44との間、および、入力インターフェースボード102と打撃回数検出器46との間で信号を伝達する信号線は、例えば、有線、あるいは、無線、あるいは、有線および無線を組み合わせたものである。
パーソナルコンピュータ104は、入力インターフェースボード102から供給される貫入量のデータD1と打撃回数のデータD2を、所定のデータ処理ソフトによって処理することで計測データ106を生成し、その計測データ106を表形式やグラフ形式として、ディスプレイに表示し、あるいは、プリンタを用いて印刷出力する。
図4は簡易動的コーン貫入試験装置10による試験動作のフローチャート、図5(A)乃至(G)は簡易動的コーン貫入試験装置10による動作説明図、図6(A)乃至(H)は簡易動的コーン貫入試験装置10によるロッド継ぎ足しを行う場合の動作説明図である。
なお、ベースマシン2(図1)には、エレベータ用モータ3602、係脱用モータ3802、フック用モータ4002に電力を供給する電力供給源が設けられており、ベースマシン2を遠隔操作することで、前記電力供給源から各モータ3602、3802、4002に対して電力が供給されるようになっている。
また、ベースマシン2(図1)には、前記ロッドストッカ移動手段の空気シリンダあるいは油圧シリンダに空圧あるいは油圧を供給する空圧供給源あるいは油圧供給源が設けられており、ベースマシン2を遠隔操作することで、前記空圧供給源あるいは油圧供給源から各前記ロッドストッカ移動手段の空気シリンダあるいは油圧シリンダに空圧あるいは油圧が供給されるようになっている。
まず、簡易動的コーン貫入試験装置10のフレーム12を、専用のアタッチメント2Aを介してベースマシン2のアーム2Bなどに取り付ける。
次に、第2のガイドロッド16Bの下端(先端)にコーン18を取り付け(ステップS10)、第2のガイドロッド16Bの上端に第1のガイドロッド16Aを取り付ける(ステップS12)。
第1のガイドロッド16Aにドライブハンマー22を取り付ける(ステップS14)。
次いで、簡易動的コーン貫入試験装置10を搭載したベースマシン2(図1参照)を遠隔操作することで、図5(A)、(B)に示すように、試験を行うべき地盤上に簡易動的コーン貫入試験装置10およびベースマシン2を設置する(ステップS16)。
すなわち、フレーム12(ガイドロッド16)が地盤の表面に対して直交するように簡易動的コーン貫入試験装置10を載置する。
この際、コーン18の先端がガイドロッド16およびドライブハンマー22の自重により沈下するか否かを判定する(ステップS18)。
自重による沈下が生じた場合には、コーン18およびガイドロッド16の貫入が止まったときの沈下量を計測し(ステップS20)、ステップS22に移行する。
自重による沈下が生じない場合には、ドライバハンマー22によるガイドロッド16への打撃を行い、貫入長10cmごとの打撃回数Nd値を測定する(ステップS22)。
すなわち、ベースマシン2を遠隔操作することで係脱手段38によりエレベータ34にドライブハンマー22を係合させ、次いで、エレベータ34とドライブハンマー22を50cm上昇させる(図5(C))。
以下、上記と同様の手順でドライブハンマー22の上昇と落下を繰り返す(図5(E)、(F)、(G))。
貫入量が終了基準に到達したか否かを判定する(ステップS24)。前記終了基準は、貫入量が2cmに到達するために10回以上の打撃を必要とした場合とする。
貫入量が終了基準に到達したならば、試験を終了する(ステップS34)。
貫入量が終了基準に到達していなければ、貫入量が1m以上か否かを判定する(ステップS26)。
貫入量が1m以上でなければステップS22に戻る。
貫入量が1m以上であれば、中間ロッド50の継ぎ足しを行う。
すなわち、ベースマシン2を遠隔操作することで、図6(A)、(B)に示すように、係脱手段38によりエレベータ34にドライブハンマー22を係合させるとともに、フック手段40によりエレベータ24にロッドホルダ28を係合させ、エレベータ34と共にドライブハンマー22およびガイドロッド16(第1のガイドロッド16A)を上昇させる(ステップS28、S30)。
これにより、図6(C)に示すように、第1のガイドロッド16Aの下端と第2のガイドロッド16Bの上端との間に中間ロッド50を挿入するに足りる空間が形成される。
そして、ベースマシン2を遠隔操作することで、図6(D)に示すように、前記ストッカ移動手段によりロッドストッカ48がガイドロッド16から離れた位置からガイドロッド16に接近する。
次いで、図6(E)に示すように、作業者は、ロッドストッカ48から取り出した中間ロッド50を第1のガイドロッド16Aの下端と第2のガイドロッド16Bの上端との間に継ぎ足し(ステップS32)、ステップS12の動作に戻る。
そして、ベースマシン2を遠隔操作することで、図6(F)に示すように、前記ストッカ移動手段によりロッドストッカ48がガイドロッド16に接近した位置から離間される。
そして、図6(G)に示すように、エレベータ34と共にドライブハンマー22を上昇させ、図6(H)に示すように、係脱手段22によりドライブハンマー22を落下させノッキングブロック20を打撃する動作を繰り返す。
図7は簡易動的コーン貫入試験装置10の遠隔操作を行うシステムの概略構成図である。
このシステムでは、ベースマシン2(作業車)から離れた場所から、ポータブル貫入試験装置10を搭載した作業車を遠隔操作する。
作業車から離れた場所には、前記の計測用のパーソナルコンピュータ106の他に、通信部110、制御部112、ディスプレイ114、制御ユニット116が設けられている。
作業車には、通信部120、制御部122、カメラ124、電力供給源126、空圧供給源(あるいは油圧供給源)128、インターフェース130、走行部132が設けられており、作業車のアームには簡易動的コーン貫入試験装置10が取り付けられている。
なお、作業車から離れた場所は、建物内の作業事務所であってもよいし、移動車内であってもよいし、あるいは、単なる場所であってもよく、この場合には、作業者が計測用のパーソナルコンピュータ104、通信部110、制御部112、ディスプレイ114、制御ユニット116などを携帯していればよい。
制御部112は、通信部110を介して受信した検出信号を前記入力インターフェースボード102を介して計測用のパーソナルコンピュータ104に与える。また、通信部110を介して受信した映像信号をディスプレイ114に供給することでディスプレイ114に監視用の画像を表示させる。
制御ユニット116は、操作レバーや操作スイッチなどの操作部材を有し、それら操作部材に対してなされた操作に応じて、作業車の走行、停止などの遠隔制御、簡易動的コーン貫入試験装置10の遠隔制御を行うための制御指令を生成し、それら制御指令は、制御部112、通信部110を介して作業車の通信部120に送信される。
ここで、簡易動的コーン貫入試験装置10の遠隔制御とは、電力供給源128から図2に示すエレベータ用モータ3602、係脱用モータ3802、フック用モータ4002への電力の供給、あるいは、空圧供給源(あるいは油圧供給源)128から各前記ロッドストッカ移動手段の空気シリンダあるいは油圧シリンダへの空圧あるいは油圧の給排を行うことである。
カメラ124は、作業者の近傍や簡易動的コーン貫入試験装置10近傍の状況を撮影して映像信号を生成して制御部122に供給し、制御部122は前記映像信号を通信部120を介して作業車から離れた場所の通信部110に送信する。
移動量検出器44および打撃回数検出器46の検出信号はインターフェース130を介して制御部122に供給され、制御部122は前記検出信号を通信部120を介して作業車から離れた場所の通信部110に送信する。
そして、無線回線を介して作業車から離れた場所に送信される検出信号に基づいて計測用のパーソナルコンピュータ104で計測データ106を生成し出力することができる。
また、ガイドロッド16に中間ロッド50を継ぎ足す場合を除いて、簡易動的コーン貫入試験装置10の設置場所に作業者をおく必要が無く、したがって、自然災害などが生じた場所など2次災害のおそれのある場所での測定を行う上で有利となる。
また、本実施の形態によれば、ロッドホルダ28を設けたので、ガイドロッド16の昇降を鉛直方向に確実にガイドでき、簡易動的コーン貫入試験を正確に行う上で有利となる。特に本実施の形態では、ガイドロッド16の昇降をガイド手段42によっても鉛直方向にガイドするようにしたので、簡易動的コーン貫入試験を正確に行う上でより一層有利となる。
また、本実施の形態によれば、ロッドホルダ28およびフック手段40により、ガイドロッド16の継ぎ足しが簡単確実に行えるので、コーン18の貫入量が大きくなった場合でも簡易動的コーン貫入試験を正確に行うことができる。
また、ガイドロッド16の昇降を案内するロッドホルダ28を、ガイドロッド16の継ぎ足しの際の機構として用いているので、簡易動的コーン貫入試験装置10の部品点数を削減し、コンパクト化およびコストダウンを図る上で有利となる。
例えば、簡易動的コーン貫入試験装置を搭載した遠隔操縦可能なベースマシンにGPS衛星からGPS電波を受信して測位データを生成するGPS受信機を設け、そのGPS受信機で得られた測位データを、簡易動的コーン貫入試験装置の計測データと同じように、無線回線を用いて現場(ベースマシン)から離れた場所で受信するように構成することができる。
この場合、ベースマシン側から送信された測位データに基づいて簡易動的コーン貫入試験装置の位置をリアルタイムにかつ正確に得ることができるため、ベースマシンの移動を自動制御する上で有利となる。
この際、ベースマシンに設けた遠隔操作カメラで撮影した計測対象となる地盤の画像データを無線回線を介してベースマシンから離れた場所で受信して監視するなど任意である。
また、ベースマシンから前記離れた場所に送信された簡易動的コーン貫入試験装置の計測データや測位データに基づいて計測地点の地盤強度マップを作成することができる。
また、ベースマシンから前記離れた場所に送信された簡易動的コーン貫入試験装置の計測データや測位データを、インターネットを介して他のシステムやサーバーに送信して利用することもできる。
また、簡易動的コーン貫入試験装置を鉛直にセットする姿勢制御装置を取り付けることも可能である。
Claims (3)
- 上下に延在するフレームと、
前記フレームに昇降可能に支持されたガイドロッドと、
前記ガイドロッドの下端に取着されたコーンと、
前記ガイドロッドの長手方向の中間部に設けられたノッキングブロックと、
前記ノッキングブロックよりも上方の前記ガイドロッドの部分に滑動可能に結合されたドライブハンマーと、
前記ドライブハンマーを昇降可能かつ落下可能に支持するドライブハンマー移動手段と、
前記フレームに対する前記ガイドロッドの長手方向の移動量を検出して検出信号を出力する移動量検出器と、
前記ドライブハンマーの前記ノッキングブロックへの打撃回数を検出して検出信号を出力する打撃回数検出器とを備え、
前記フレームは、上下に平行して延在する2本の昇降用ガイドシャフトを有し、
前記ドライブハンマー移動手段は、前記2本の昇降用ガイドシャフトに滑動可能に結合されたエレベータと、前記エレベータを前記昇降用ガイドシャフトに沿って昇降させる昇降用駆動手段と、前記エレベータに設けられ前記ドライブハンマーを係脱可能に支持する係脱手段とを含んで構成され、
前記ノッキングブロックよりも下方の前記ガイドロッド箇所に、前記2本の昇降用ガイドシャフトに滑動可能に結合されたロッドホルダが前記ガイドロッドと一体に昇降するように設けられ、
前記エレベータと前記ロッドホルダとを係脱可能に連結するフック手段が設けられ、
前記ロッドホルダの下方で前記コーンの上方の前記ガイドロッドの箇所は、前記ガイドロッドの全長を延長できるように継ぎ足し可能に構成されている、
ことを特徴とする簡易動的コーン貫入試験装置。 - 前記フレームの下方に連結され、前記ガイドロッドを前記フレームの長手方向に滑動可能にかつフレームの長手方向と直交する方向に移動不能に支持するガイド手段を備える、
ことを特徴とする請求項1記載の簡易動的コーン貫入試験装置。 - 前記フレームは、遠隔操作が可能な作業車のアームに保持され、
前記作業車は前記作業車から離れた場所で遠隔操作され、
前記ドライブハンマー移動手段の作動は前記作業車とともに前記作業車から離れた場所で遠隔操作され、
前記移動量検出器の検出信号と前記打撃回数検出器の検出信号とは無線回線を介して前記作業車から離れた場所で受信される、
ことを特徴とする請求項1記載の簡易動的コーン貫入試験装置。
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