JP4825643B2 - プリント基板の穴充填部欠陥検査システム及び欠陥検査方法 - Google Patents

プリント基板の穴充填部欠陥検査システム及び欠陥検査方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子機器や電子機器等に使用される、スルーホール等の穴を樹脂等の充填材料で充填したプリント基板における、その穴充填部の充填状態の良・不良を検査する、プリント基板の穴充填部欠陥検査システム及び欠陥検査方法に関する。
プリント基板には、所望の回路パターンを設けるために、スルーホールが形成される。スルーホールは、例えば、樹脂を用いて構成された多層プリント基板をドリル加工により、例えば、穴径が0.35〜0.8mm等の所定の径の大きさに設けられる。そして、その壁面にメッキを施すことで、隣接する回路パターン間を導通させることができるようになっている。
ところで、スルーホールの加工時には、基板を構成する樹脂が壁面に付着したり、ドリル加工による穴の形状に大きな歪みが生じることがある。そのような場合、壁面をメッキし難くなって、メッキの欠損部が生じたり、同じ厚さでメッキできなかったり、或いは、樹脂で穴が遮蔽されたりして、回路パターンの導通不良を招き易い。
このため、プリント基板の品質検査においては、配線パターンの検査とともにスルーホールの検査が必要とされる。
しかるに、従来、プリント基板のスルーホールの検査装置としては、例えば、次の特許文献1〜3に記載のものがある。
特開平07−174709号公報 特開2001−174420号公報 特開2001−266127号公報
これらのスルーホール検査装置は、いずれも、スルーホールの軸上に配置された光センサやカメラを介してスルーホールを通過する光量やスルーホールの形状を感知することによって、スルーホールの欠陥を判定するように構成されている。
ところで、プリント基板によっては、導電性金属層をプリント基板の内部に絶縁層に挟まれるようにして設け、用途に応じて絶縁層の上部及び下部に設けられている配線のうちその一方の配線とその中間部に位置する所望の導電性金属層を導通させ、他方の配線やその他の導電性金属層を導通させないでおくようにすることができるようにしたものがある。
しかるに、このようなプリント基板において、スルーホールを形成したままの状態にしておくと、所望の配線と導電性金属層とを接続する際に、接続を所望しない反対側の配線やその他の導電性金属層までもが半田で接続されてしまうおそれがある。
また、接続を所望しない反対側の配線やその他の導電性金属層が半田で接続されなくても、その部位に穴が開いたままの状態となっていると、プリント基板に電子素子等を搭載するときに、不必要な接触を起こし、或いは、搭載の安定性を欠いて、回路パターンの導通不良を招く原因となり易い。
そこで、このようなプリント基板では、スルーホールを形成後に、接続を所望しない反対側の配線側から所定の導電性金属層までの穴を絶縁性の樹脂等の充填材料で充填している。
また、その他のプリント基板としては、例えば、スルーホールを形成しないで、一方の配線部から他方の配線部の中間に位置する所望の導電性金属層までに所定の微小穴をあけたものがある。
このようなプリント基板の微小穴の検査装置としては、例えば、次の特許文献4に記載のものがある。
特開2001−352144号公報
上述したこれらのプリント基板のうち、スルーホールを形成した後に充填材料が充填されるプリント基板においては、スルーホールへ充填材料が充分に充填されないで、接続を所望しない反対側の配線側に凹部が形成されてしまうことがある。その様な場合に、凹部の深さが大きいと、上述したように、プリント基板に電子素子等を搭載するときに、不必要な接触を起こし、或いは、搭載の安定性を欠いて、回路パターンの導通不良を招く原因となり易い。
このため、スルーホールの充填部に凹部が形成されているプリント基板の場合には、その凹部の深さを検出することが欠陥検査において重要となる。
しかし、従来のプリント基板欠陥検査においては、プリント基板の穴充填部に凹部が形成されている場合に凹部の深さを検出するという着想がなかった。
このため、従来のプリント基板検査装置では、スルーホールに充填材料を充填したタイプのプリント基板の穴充填部に形成される凹部の深さを高精度に検出することができず、プリント基板の欠陥の判定に誤りを生じ易い。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、スルーホールに充填材料が充填されたプリント基板に対し、プリント基板の穴充填部に形成される凹部の深さを高精度に検出して、欠陥の有無を高精度に判定可能な、プリント基板の穴充填部欠陥検査システム及び欠陥検査方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明によるプリント基板の穴充填部欠陥検査システムは、プリント基板を載置する載置手段と、前記載置手段に載置された前記プリント基板を所定速度で検査位置を通過するように搬送する搬送手段と、前記プリント基板の前記検査位置に位置する部位をライン状に照射するライン状照射手段と、前記ライン状照射手段を介して照射された前記プリント基板の前記検査位置に位置する部位の像をライン状に撮像するライン状撮像手段を有し、該ライン状撮像手段で撮像した画像を用いて前記プリント基板に設けられている穴充填部の良・不良を検査するプリント基板の欠陥検査システムであって、前記ライン状照射手段は、入射光軸が前記検査位置に位置する前記穴充填部の中心軸方向に対して所定角度傾斜するように配置され、前記ライン状撮像手段は、前記穴充填部に凹部が存在する場合に、前記ライン状照射手段から出射し前記プリント基板で反射される光のうち、該凹部の側面を経て底面で反射される光の少なくとも一部が撮像面に入射し、それ以外の光が該撮像面から外れるように配置され、さらに、前記プリント基板における前記穴充填部の位置を予め記憶した記憶手段と、前記ライン状撮像手段で得られた画像のうち前記記憶手段を介して記憶されている前記プリント基板における前記穴充填部の位置に対応する範囲についての光量を該プリント基板の搬送方向に所定単位ごとの領域に区分けして検出し、該穴充填部の位置に対応する範囲において区分けされた隣り合う領域同士の光量の変化が最終領域に至るまで所定値を上回らない場合には、該穴充填部を良と判定し、該光量の変化が所定値を上回る場合には、その所定値を上回る所定領域の位置から該穴充填部における凹部の深さを検出し、検出した凹部の深さに基づいて、該穴充填部の良・不良の判定を行う判定手段を有することを特徴としている。
また、本発明のプリント基板の穴充填部欠陥検査システムにおいては、前記判定手段は、プリント基板の穴充填部が良と判定される場合の、前記ライン状撮像手段で得られた画像のうち前記記憶手段を介して記憶されている前記プリント基板における前記穴充填部の位置に対応する範囲において区分けされた隣り合う領域同士の光量の変化量を前記所定値として予めテーブル状に記憶させておいたサンプル情報に基づいて、該穴充填部の位置に対応する範囲において区分けされた隣り合う領域同士の光量の変化が該所定値を上回るか否かを判定するのが好ましい。
また、本発明のプリント基板の穴充填部欠陥検査システムにおいては、前記判定手段は、前記サンプル情報として、さらにプリント基板の穴充填部が不良と判定される場合の、前記ライン状撮像手段で得られた画像のうち前記記憶手段を介して記憶されている前記プリント基板における前記穴充填部の位置に対応する範囲において区分けされた隣り合う領域の光量の変化が前記所定値を上回る所定領域の位置に対する該穴充填部の凹部の深さを予めテーブル状に記憶させておき、該所定値を上回る場合において、該テーブル状に記憶させておいた該穴充填部の凹部の深さ情報を用いて、該所定値を上回る所定領域の位置から該穴充填部の凹部の深さを検出するのが好ましい。
また、本発明のプリント基板の穴充填部欠陥検査システムにおいては、前記判定手段は、前記所定値を上回る場合における、その所定値を上回る所定領域の位置から前記穴充填部の凹部の深さを算出するのが好ましい。
また、本発明のプリント基板の穴充填部欠陥検査システムにおいては、前記搬送手段は、前記撮像手段で得られる前記プリント基板の穴充填部の像が搬送方向に延びるように、搬送速度を調整することができるのが好ましい。
また、本発明によるプリント基板の穴充填部欠陥検査方法は、プリント基板を載置する載置手段と、前記載置手段に載置された前記プリント基板を所定速度で検査位置を通過するように搬送する搬送手段と、前記プリント基板の前記検査位置に位置する部位をライン状に照射するライン状照射手段と、前記ライン状照射手段を介して照射された前記プリント基板の前記検査位置に位置する部位の像をライン状に撮像するライン状撮像手段を有した装置を介して、該ライン状撮像手段で撮像した画像を用いて前記プリント基板に設けられている穴充填部の良・不良を検査するプリント基板の欠陥検査方法であって、記憶手段を備えて、前記プリント基板における前記穴充填部の位置を予め記憶させておき、前記搬送手段を介して、前記プリント基板を所定速度で前記検査位置を通過するように搬送し、前記ライン状照射手段を介して、前記検査位置に位置する前記プリント基板の前記穴充填部の中心軸方向に対して入射光軸が所定角度傾斜するようにしてライン状に照射するとともに、前記ライン状撮像手段を介して、前記穴充填部に凹部が形成されている場合に、前記ライン状照射手段から出射し前記プリント基板で反射される光のうち、該凹部の側面を経て底面で反射される光の少なくとも一部が撮像面に入射し、それ以外の光が該撮像面から外れるように、前記プリント基板の前記検査位置に位置する部位の像をライン状に撮像し、前記ライン状撮像手段で得られた画像のうち前記記憶手段を介して記憶しておいた前記プリント基板における前記穴充填部の位置に対応する範囲についての光量を該プリント基板の搬送方向に所定単位ごとの領域に区分けして検出し、該穴充填部の位置に対応する範囲において区分けされた隣り合う領域同士の光量の変化が最終領域に至るまで所定値を上回らない場合には、該穴充填部を良と判定し、該光量の変化が前記所定値を上回る場合には、その所定値を上回る所定領域の位置から該穴充填部における凹部の深さを検出し、検出した凹部の深さに基づいて、該穴充填部の良・不良の判定を行うことを特徴としている。
また、本発明のプリント基板の穴充填部欠陥検査方法においては、プリント基板の穴充填部が良と判定される場合の、得られた画像のうち前記記憶されている前記プリント基板における前記穴充填部の位置に対応する範囲において区分けされた隣り合う領域同士の光量の変化量を前記所定値として予めテーブル状に記憶させておいたサンプル情報に基づいて、該穴充填部の位置に対応する範囲において区分けされた隣り合う領域同士の光量の変化が所定値を上回るか否かを判定するのが好ましい。
また、本発明のプリント基板の穴充填部欠陥検査方法においては、前記サンプル情報として、さらにプリント基板の穴充填部が不良と判定される場合の、得られた画像のうち前記記憶されている前記プリント基板における前記穴充填部の位置に対応する範囲において区分けされた隣り合う領域の光量の変化が前記所定値を上回る所定領域の位置に対する該穴充填部の凹部の深さを予めテーブル状に記憶させておき、該所定値を上回る場合において、該テーブル状に記憶させておいた該穴充填部の凹部の深さ情報を用いて、該所定値を上回る所定領域の位置から該穴充填部の凹部の深さを検出するのが好ましい。
また、本発明のプリント基板の穴充填部欠陥検査方法においては、前記所定値を上回る場合において、その所定値を上回る所定領域の位置から前記穴充填部の凹部の深さを算出するのが好ましい。
また、本発明のプリント基板の穴充填部欠陥検査方法においては、前記搬送手段の搬送速度を、前記撮像手段で得られる前記プリント基板の穴充填部の像が搬送方向に延びるように調整するのが好ましい。
本発明によれば、スルーホールに充填材料が充填されたプリント基板に対し、プリント基板の穴充填部に形成される凹部の深さを高精度に検出して、欠陥の有無を高精度に判定可能な、プリント基板の穴充填部欠陥検査システム及び方法が得られる。
図1は本発明の一実施形態にかかるプリント基板の穴充填部欠陥検査システムの概略構成を示す概念図、図2は図1のプリント基板の穴充填部欠陥検査システムにおける照明手段及び撮像手段の配置構成を示す説明図であり、(a)はライン状照明手段及びライン状撮像手段の配置を示す概念図、(b)は(a)における検査位置Sに位置するプリント基板の穴充填部に形成されている凹部の側面を照射し底面で反射する照明光の一光路を模式的に示す説明図である。なお、図2(a)においては、説明の便宜上、プリント基板は省略してある。
図1において、Aはプリント基板の穴充填部撮像部署、Bは検査されるプリント基板の搬入部署、Cは検査後のプリント基板の良品と不良品との選別回収部署である。
本実施形態のプリント基板の穴充填部欠陥検査システムは、載置手段1と、搬送手段2と、ライン状照射手段3と、ライン状撮像手段4を有している。
載置手段1は、搬入部署Bに設けられた検査テーブル1aで構成されている。検査テーブル1aへのプリント基板10の搬入は、搬送部署Bに設けられた搬入ロボット1bを介して行うことができるように構成されている。搬入ロボット1bは、所定枚数積重ねられて準備された検査対象のプリント基板10を検査テーブル1に載置することができるように構成されている。
搬送手段2は、公知のローダーや単軸ロボット2aを用いて、載置手段1に載置されたプリント基板10を所定速度で検査位置Sを通過するように搬送することができるように構成されている。
ライン状照射手段3は、ハロゲン光源などの照明光源と照明光源から出射した光を平行にするためのコリメートレンズを有してなる光源装置(図示省略)を、検査位置Sに位置するプリント基板に形成された横一列の穴充填部を照射するように、検査位置Sにおける横一列の穴充填部の中心軸(Y軸)方向に対して光軸が所定角度α傾斜した向きにして(図2(a)参照)、横一列に複数配置して構成されている。
なお、照明光源としては、例えばLEDなど、ハロゲン光源以外の指向性の高い光源を用いることもできる。
また、光源装置における照明光源とコリメートレンズとの間にファイバーを備えて構成しても良い。
ライン状撮像手段4は、プリント基板10の穴充填部10cに凹部10dが存在する場合に、ライン状照射手段3から出射しプリント基板10で反射される光のうち、凹部10dの側面を経て底面で反射される光の少なくとも一部が撮像面に入射し、それ以外の光(例えば、ライン状照射手段3から出射し凹部10dの底面に直接入射し底面で反射した光など)が撮像面から外れるように、プリント基板10に対してライン状照射手段3と同じ側において、撮像面に対して垂直な軸がライン状照射手段3の光軸とほぼ平行となる向きであって、搬送方向からみてライン状照明手段3よりも検査位置Sから離れた位置に配置されており、撮像面に対して垂直な軸と検査位置Sにおける横一列の穴充填部の中心軸(Y軸)方向とのなす角度α’が角度αとほぼ同じ程度になっている。そして、横一列に複数配置されたラインセンサーカメラを用いて、プリント基板10に設けられた穴充填部10cを横一列ごとに所定間隔で走査して撮像するように構成されている。なお、図2(b)において、10aはプリント基板10における配線を有する表面層部、10bは絶縁層部である。
さらに、本実施形態のプリント基板の穴充填部欠陥検査システムは、図1に示すように、記憶手段5と、穴充填部の良・不良の判定を行う判定手段6を有している。
記憶手段5は、例えば、コンピュータの記憶装置等で構成され、検査対象となるプリント基板10における穴充填部10cの位置を記憶している。
判定手段6は、例えば、コンピュータの演算制御装置等を介して駆動するように構成されており、ライン状撮像手段4で得られた画像(の全領域)のうち、記憶手段5を介して記憶されているプリント基板10における穴充填部10cの位置に対応する範囲についての光量をプリント基板10の搬送方向に所定単位ごとの領域に区分けして検出し、穴充填部10cの位置に対応する範囲において区分けされた隣り合う領域同士の光量の変化が最終領域に至るまで所定値を上回らない場合には、穴充填部10cを良と判定し、光量の変化が所定値を上回る場合には、その所定値を上回る所定領域の位置から穴充填部10cにおける凹部10dの深さを検出し、検出した凹部10dの深さに基づいて、穴充填部10cの良・不良の判定を行うように構成されている。
ここで、本実施形態の穴充填部欠陥検査システムにおいてライン状照射手段3を介して穴充填部10cを照射する光とライン状撮像手段4により撮像される像との位置関係について説明する。
図3は本発明のシステムにおいてプリント基板の穴充填部に形成された凹部の深さを検出する基本原理を示す説明図であり、(a)は凹部が比較的浅い場合の穴充填部10cにライン状照明手段3を介して指向性のある光を照射した場合の光の経路及びライン状撮像手段4を介して撮像した穴充填部10cの像、(b)は凹部が比較的浅い場合の穴充填部10cにライン状照明手段3を介して指向性のある光を照射した場合の光の経路及びライン状撮像手段4を介して撮像した穴充填部10cの像を示している。
本発明の穴充填部欠陥検査システムでは、ライン状照明手段3に備わる光源からの光が穴充填部10cに形成された凹部10dの側面(内壁)で反射され、凹部10dの底面に到達して反射した光が、一定の角度に設置されたライン状撮像手段4で撮像される。
このとき、ライン状撮像手段4は、所定の搬送方向Aに搬送されるプリント基板10に対し、常に検査位置Sに固定されているため、撮像面は、凹部10d側面、底面のうちの側面で反射された光が照射される部位、底面のうちの側面で反射された光が照射されない部位を順に撮像することになる。
このとき、図3に示すように、穴充填部10cに形成された凹部10dの深さが深いほど、凹部10d側面が長く撮像され、浅いほど短くなる。従って、撮像された画像における穴充填部10cの開始位置から反射光で明るく撮像される底面部の開始位置までの直線距離を測長することで、凹部10dの深さ(即ち、側面部の長さ)を求めることができる。
なお、厳密には、穴充填部10cの凹部10dの側面等、ライン状照射手段3からの光の照射を受けるプリント基板10上のいずれの部位も乱反射の影響を受けるため、穴充填部10cの凹部10dを撮像した画像において暗部となる側面部においても多少の光量が受光される。しかし、暗部は明部に比べて著しい受光レベルの差異があるため、撮像後の画像を所定量を単位とする単位で区分けした場合(例えば、画素単位)、その区分けした領域における光量レベルの変化量を所定のしきい値で判定することで、明部と暗部との境界を判定することができる。
なお、ライン状照明手段3の入射角、ライン状撮像手段4の撮像面に対し垂直な軸とプリント基板10の平面(又は穴充填部10cの凹部10d底面とのなす角度(カメラ角度)、及び、凹部10cの径の大きさによっては、凹部10cの側面で反射し、底面で反射した光が撮像面に入射されない場合が生ずる。本発明では、そのような関係となる径の凹部10cが形成されるプリント基板10は検査対象外とする。
ライン状照射手段3を介して穴充填部10cを照射する光とライン状撮像手段4により撮像される像との位置関係に関し、更に詳しく説明する。
図4〜図6はプリント基板の穴充填部10cにライン状照明手段3を介して指向性のある光を照射した場合の光の経路及びライン状撮像手段4を介して撮像した穴充填部10cの像を示す説明図であり、(a)は光の経路、(b)は穴充填部10cの像を夫々示している。また、図4は穴充填部10cに凹部10dが形成されていない場合、図4は凹部10dが形成されている場合、図6は穴充填部に図4よりさらに大きい深さで凹部10dが形成されている場合を示している。なお、図4(a)、図5(a)、図6(a)では、説明の便宜上、ほぼ理想的な配置として、ライン状照射手段3とライン状撮像手段4の光軸が互いにほぼ平行になるものとして示してある。また、図4〜図6中、X1及びX4はライン状撮像手段4を介して撮像される穴充填部10cを搬送方向に沿ってみたときの撮像範囲の両端位置を示している。そして、図4〜図6の例では、ライン状撮像手段4におけるプリント基板10との相対的位置は、プリント基板10が搬送されるにしたがって、X1からX4へと所定の搬送量ごとに変化する。
図4(a)に示すように、プリント基板10の穴充填部10cに凹部が形成されていない場合は、ライン状照明手段3から穴充填部10c及びその周辺の表面層部10aに照射された光(ここでは照射光L1〜L5をサンプルとして示してある。)は、いずれも穴充填部10c及び表面層部10aに形成されている平坦な面で反射されてライン状撮像手段4の撮像面から外れる方向に偏向される。このため、ライン状撮像手段4は、矢印A方向に搬送されるプリント基板10の穴充填部10cに対する撮像領域がX1からX4までの間のいずれの位置に位置するときも、穴充填部10cからの反射光を受光しない。その結果、図4(b)に示すように、得られた画像は穴充填部10c全体が暗くなる。
これに対し、例えば、図5(a)に示すように、プリント基板10の穴充填部10cに凹部10dが形成されている場合は、ライン状照明手段3から穴充填部10c及びその周辺に照射された光(ここでは照射光L1’〜L5’をサンプルとして示してある。)のうち、穴充填部10cの凹部10dの側面に入射した照明光L2’〜L4’(ここで、L2’は凹部10dの側面上端、L3’は凹部10dの側面中間部、L4’は凹部10dの側面下端にそれぞれ入射する光である。)が、その側面で反射され、さらに穴充填部10cの凹部10dの底面で反射されてライン状撮像手段4の撮像面に入射する方向に偏向される。また、穴充填部10cの凹部10dの手前の表面層部10aに入射した照明光L1’は、表面層部10aの平坦な面で反射されてライン状撮像手段4の撮像面から外れる方向に偏向される。また、穴充填部10cの凹部10dの底面に直接入射した照明光L5’は、その底面で反射されてライン状撮像手段4の撮像面から外れる方向に偏向される。
なお、穴充填部10cの凹部10dの底面に照明光を直接入射する位置であり、かつ、照明光L2’〜L4’が穴充填部10cの凹部10dの側面及び底面で反射される反射光の位置から照明光を照射した場合には、穴充填部10cの凹部10dの底面で反射され、さらに穴充填部10cの凹部10dの側面で反射されて、照明光L2’〜L4’とは逆の経路を辿るように偏向されるが、ライン状撮像手段4は、その逆の経路を辿る光が撮像面に入射しない位置に配置されている。
このため、図5(a)に示す例の場合には、ライン状撮像手段4は、矢印A方向に搬送されるプリント基板10の穴充填部10cに対する撮像領域がX2’からX3’までの位置に位置したときに、穴充填部10cからの反射光を受光する。その結果、図5(b)に示すように、得られた画像は穴充填部10cの凹部10dの側面で反射して底面に入射した部位(ここでは領域bとする。)が明るくなり、他の部位は暗くなる。
また、図6(a)に示すように、例えば、プリント基板10の穴充填部10cに形成された凹部10dの深さが図5(a)よりも深い場合も、図5の場合と同様に、ライン状照明手段3から穴充填部10c及びその周辺に照射された光(ここでは照射光L1”〜L4”をサンプルとして示してある。)のうち、穴充填部10cの凹部10dの側面に入射した照明光L2”〜L4”(ここで、L2”は凹部10dの側面上端、L3”は凹部10dの側面中間部、L4”は凹部10dの側面下端にそれぞれ入射する光である。)が、その側面で反射され、さらに穴充填部10cの凹部10dの底面で反射されてライン状撮像手段4の撮像面に入射する方向に偏向される。また、穴充填部10cの凹部10dの手前の表面層部10aに入射した照明光L1”は、表面層部10aの平坦な面で反射されてライン状撮像手段4の撮像面から外れる方向に偏向される。また、穴充填部10cの凹部10dの底面に直接入射した照明光(図示省略)は、その底面で反射されてライン状撮像手段4の撮像面から外れる方向に偏向される。
なお、穴充填部10cの凹部10dの底面に照明光を直接入射する位置であり、かつ、照明光L2”〜L4”が穴充填部10cの凹部10dの側面及び底面で反射される反射光の位置から照明光を照射した場合には、穴充填部10cの凹部10dの底面で反射され、さらに穴充填部10cの凹部10dの側面で反射されて、照明光L2”〜L4”とは逆の経路を辿るように偏向されるが、ライン状撮像手段4は、その逆の経路を辿る光が撮像面に入射しない位置に配置されている。
このため、図6(a)に示す例の場合には、ライン状撮像手段4は、矢印A方向に搬送されるプリント基板10の穴充填部10cに対する撮像領域がX2”からX3”までの位置に位置したときに、穴充填部10cからの反射光を受光する。その結果、図6(b)に示すように、得られた画像は穴充填部10cの凹部10dの側面で反射して底面に入射した部位(ここでは領域b’とする。)が明るくなり、他の部位は暗くなる。
このように、穴充填部10cに凹部10dが形成されていない場合には、ライン状撮像手段4を介して得られる穴充填部10cの画像領域全体で光量の変化がほとんどないのに対し、穴充填部10に凹部10dが形成されている場合には、ライン状撮像手段4を介して得られる穴充填部10cの画像領域内において光量が大きく変化する部位が存在する。
また、穴充填部10cに凹部10dが形成されている場合において、凹部10dの深さの違いによって、ライン状撮像手段4を介して得られる穴充填部10cの画像領域内における明部の位置、範囲及びその明るさが異なる。
そして、ライン状撮像手段4を介して得られる画像は、矢印A方向に搬送されるプリント基板10の穴充填部10cに対する撮像領域が、充填穴部10cの凹部10dの側面上端に対応する位置X1から側面下端に対応する位置X2’及びX2”までの間に位置するときに暗い画像となり、位置X2’又はX2”を過ぎて位置X3’又はX3”までの凹部10dの底面に対応する位置に位置するときに、明るい画像となる。
ここで、ライン状撮像手段4を介して得られる穴充填部10cの画像において光量が変化する境界となる位置X2’と位置X1との間の距離は、穴充填部に形成される凹部の側面の大きさに対応する。
しかるに、本実施形態の穴充填部欠陥検査システムは、記憶部5を介してプリント基板10における穴充填部10cの位置を予め記憶させておき、判定手段6を介して、記憶手段5に記憶されている位置に基づいてライン状撮像手段4を介して得られたプリント基板10全体の画像から穴充填部10cに対応する範囲を特定してその画像情報を抽出し、抽出した画像情報における光量を、プリント基板10の搬送方向に、例えば、100μ〜10μ程度の所定単位ごとの領域に区分けして、検出するように構成されている。
また、判定手段6は、穴充填部10cの欠陥検査の第1段階として、穴充填部10cの位置に対応する範囲の画像領域において区分けされた隣り合う領域同士の光量の変化が最終領域に至るまで所定値(光量変化のしきい値)を上回らない場合には、穴充填部10cを良と判定するように構成されている。
また、判定手段6は、穴充填部10cの欠陥検査の第2段階として、第1段階で良と判定されなかった穴充填部10cについて、光量の変化が所定値(光量変化のしきい値)を上回る所定領域の位置情報に基づいて穴充填部10cにおける凹部10dの深さを検出するように構成されている。
検出方法としては、例えば、図5(a)の例のように、入射光軸と、撮像面に垂直な軸とがほぼ平行である場合には、図5(b)における位置X1から位置X2’までの距離と、穴充填部10cに対する入射光の入射角度αとから、凹部10dの深さ(即ち、図4における領域aの長さ)が次式から求まる。
位置X1から位置X2’までの距離をX12、領域aの長さをlaとすると、
sinα=X12/la
la=X12/sinα
そして、判定手段6は、検出した凹部10dの深さが所定値(深さのしきい値)を上回るか否かで良・不良の判定を行うように構成されている。
深さのしきい値としては、実際にプリント基板10に凹部10dが形成されていても配線等に支障のない許容できる深さを設定する。
なお、穴充填部10cの凹部10dの深さがそれほど深くない場合においては、図5(b)における位置X2’から位置X3’までの距離、即ち、ライン状撮像手段4を介して得られた穴充填部10cの画像のうち、穴充填部10cの凹部10dの側面を経て底面で反射されて明るくなる範囲の大きさを求めれば、次式から凹部10dの深さ(即ち、図4における領域aの長さ)が求まる。
位置X2’から位置X3’までの距離をX23、領域bの長さをlbとすると、
cosα=X23/lb
tanα=lb/la
la=X23/(cosα・tanα)=X23/sinα
一方、凹部10dの深さが深くなりすぎると、図7(a)に示すように、穴充填部10cの凹部10dの側面に入射し、底面で反射される照明光L2”’〜L5”’ (ここで、L2”’は凹部10dの側面上端、L3”’,L4”’は凹部10dの側面中間部、L5”は凹部10dの側面下端にそれぞれ入射する光である。)のうち、一部の光L2”’は凹部10dの側面における入射側とは反対側の部位によって撮像面への入射が遮られる。このため、ライン状撮像手段4は、矢印A方向に搬送されるプリント基板10の穴充填部10cに対する撮像領域がX2”’からX4までの位置に位置したときに、穴充填部10cからの反射光を受光する。その結果、図6(b)に示す位置X2”’からX4までの部分の画像には、穴充填部10cの凹部10dの側面で反射して底面に入射した部位(ここでは領域b”’とする)の一部が明るく撮像されない。
従って、凹部10dの深さの度合いが大きい場合には、上述したように、位置X1から位置X2”’までの大きさから凹部10dの深さを求めるのがよい。
なお、本発明の穴充填部欠陥検査システムは、入射光軸と撮像面に垂直な軸とのなす角度が比較的大きい場合にも適用可能である。ただし、そのような場合は、上記式を用いたのでは、誤差が大きくなり易い。
そこで、上記式を用いないで穴充填部10cの凹部10dの深さを求める方法としては、プリント基板10の穴充填部10cが不良と判定される場合の、ライン状撮像手段4を介して得られた画像のうち記憶手段5を介して記憶されているプリント基板10における穴充填部10cの位置に対応する範囲において区分けされた隣り合う領域の光量の変化が所定値を上回る所定領域の位置に対する穴充填部10cの凹部10dの深さについても記憶部5を介して予めテーブル状に記憶させておく。
このようにすれば、位置X1からX2’までの距離に対応する穴充填部10cの凹部10dの深さを即時に検出することができる。
その一例を図8を用いて説明する。図8は穴充填部10cに形成された凹部10dの深さとライン状撮像手段4のカメラ角度との相関関係の一例をマトリクス状に示す説明図である。図8に示すように、穴充填部10cの画像の暗部の長さが、穴充填部10cの凹部10dの深さに比例する。ここで、この暗部は図4における位置X1からX2’までの像に対応する。そこで、この暗部の長さと、穴充填部10cの凹部10dの深さを、ライン状撮像手段4のカメラ角度に対応づけてテーブル状に記憶させておけば、暗部の長さを検索キーとして凹部10dの深さを即時に検出することができる。
なお、充填穴部10cの凹部10dの穴径に対する深さの度合いが、さらに大きくなり過ぎると、穴充填部10cの凹部10dの側面に入射し、底面で反射される照明光は、すべて凹部10dの側面における入射側とは反対側の部位によって撮像面への入射が遮られてしまう。このため、ライン状撮像手段4を介して得られた画像は、穴充填部10c全体が暗くなり、凹部の深さを検出することができないことになるが、上述したように、本発明では、このような極端な深さにまで凹部が形成された穴充填部は検査の対象とはしていない。
その他、本実施形態のプリント基板の穴充填部欠陥検査システムにおいては、ライン状撮像手段4で得られる穴充填部10cの像が搬送方向に長く延びるように、搬送手段2の速度を調整できるようにするとよい。このようにすれば、ライン撮像手段4を介して得られる画像の分解能が上がって、得られた画像領域をより細分化して光量の変化を検出し易くなり、より高精度に凹部10dの深さを検出することができる。
また、プリント基板の穴充填部には、穴部の周囲が研磨等により削れを生じている場合、図9に示すように、その削れ部10a’に照射した光L1””が反射されて撮像面に入射する可能性がある。この場合、プリント基板の穴充填部の先頭部(最初に撮像面に位置する部位)近傍の画像領域での受光量が大きくなる。このため、穴充填部10cに凹部が形成されていない又は凹部の程度が許容範囲(深さのしきい値を超えない範囲)である場合であっても、不良品と判断されてしまうおそれがある。
そこで、本実施形態の穴充填部の欠陥検査システムにおいては、ライン状撮像手段3を介して得られた像のうち記憶手段5により記憶された穴充填部10cの像位置からプリント基板10の穴充填部10cの先頭部(最初に撮像面に位置する部位)近傍の所定範囲を反射光の検査対象外として除外して、反射光の位置を測定し、検査対象外のデータは測定対象から除外するように、判定手段6を構成するのが好ましい。
このようにすれば、穴充填部10cの周囲に削れ部が存在しても、擬似エラーの発生を抑えて、高精度に穴充填部10cにできた凹部10dの深さを検出することができ、穴充填部欠陥検査の信頼性を格段に向上させることができる。
以上、本発明のプリント基板の穴充填部欠陥検査装置の実施形態について説明したが、これらの実施形態に限られるものではない。
例えば、上記実施形態のプリント基板の穴充填部欠陥検査システムにおいて、ライン状照射手段3を、検査位置Sを中心とした対称位置に複数組配置するとともに、ライン状撮像手段4を、検査位置を中心とした対称位置に、複数組のライン状照射手段3を介して照射された穴充填部における異なる複数方向の壁面の像をそれぞれ別個に撮像するように、複数組配置すると好ましい。
このように構成すれば、一度に穴充填部を多方向から検査することができ、検査効率、検査速度が向上する。
このように構成されたプリント基板の穴充填部欠陥検査システムにおける穴充填部の欠陥検査処理の処理手順を図10を用いて説明する。
まず、記憶手段5にプリント基板10における穴充填部10cの位置を記憶させておく(ステップS1)。
次いで、搬送手段2を介してプリント基板10を所定速度で検査位置Sを通過するように搬送する(ステップS2)。
より詳しくは、搬入部署12において、所定枚数の積重ねの形で準備された検査されるべきプリント基板10等を搬入ロボットを介して1枚1枚に分離して、検査テーブル上へ置く。検査テーブル上に置かれたプリント基板10等を、例えばクランプ装置で四隅をクランプされた後、単軸ロボットを介して、検査部署11から選別回収部署13へと移動する。
検査位置Sを通過する際に検査部署11に設けられたライン状照明手段3を介して、検査位置Sに位置するプリント基板10の穴充填部10cの中心軸方向に対して入射光軸が所定角度傾斜するようにしてライン状に照射する(ステップS3)とともに、ライン状撮像手段4のCCDラインセンサーカメラ等を介して、照射された穴充填部10cに凹部10dが形成されている場合に、ライン状照射手段3から出射しプリント基板10で反射される光のうち、凹部10cの側面を経て底面で反射される光の少なくとも一部が撮像面に入射し、それ以外の光が撮像面から外れるように、プリント基板10の検査位置Sに位置する部位の像をライン状に撮像する(ステップS4)。
次いで、撮像された画像情報から穴充填部10cの欠陥検査を判定手段6を介して行う。
まず、ライン状撮像撮像手段4で得られた画像のうち記憶手段5を介して記憶しておいたプリント基板10における穴充填部10cの位置に対応する範囲についての光量をプリント基板10の搬送方向に所定単位ごとの領域に区分けして検出する(ステップS5)。
次いで、穴充填部10cの位置において区分けされた隣り合う領域同士の光量の変化を検出する(ステップS6)。
そして、検出した光量の変化が最終領域に至るまで、所定値(光量変化のしきい値)を上回るか否かをチェックする(ステップS7)。
所定値(光量変化のしきい値)を上回らない場合は、良品と判断する(ステップS11)。
所定値(光量変化のしきい値)を上回る場合は、その所定値(光量変化のしきい値)を上回る所定領域の位置情報に基づいて、上述した方法を用いて穴充填部における凹部10dの深さを検出する(ステップS8)。
そして、検出した凹部10dの深さが所定値(深さのしきい値)を上回るか否かをチェックする(ステップS9)。この深さのしきい値は、プリント基板10の設計に応じて任意に定めておく。
検出した凹部10dの深さが所定値(深さのしきい値)を上回らない場合、良品と判定し、(ステップS11)、所定値(深さのしきい値)を上回る場合、不良品と判定する(ステップS10)。
検査部署11で不良品と判定された場合は、その判定信号に基づいて制御される該当するプリント基板10等が選別回収部署13へ送り込まれたとき、搬出ロボットにより、不良品置き場に回収される。これに対して、検査部署11で良品と判定された場合は、搬出ロボットにより良品置き場に回収される。検査が終了すると、検査テーブルは単軸ロボットを介して搬入部署12におけるもとの位置に戻される。不良品のプリント基板10については、選別回収部署13に備えたバーコードプリンターから充填穴部10cの充填の不良情報が出力される。なお、不良品に選別されたプリント基板10については、CCDレビュー機等を介して、壁面の状態を個別に詳細に確認する。
本発明は、自動車やサーバー等、高精度で高品質なプリント基板が求められる分野において有用である。
本発明の一実施形態にかかるプリント基板の穴充填部欠陥検査システムの概略構成を示す概念図である。 図1のプリント基板の穴充填部欠陥検査システムにおける照明手段及び撮像手段の配置構成を示す説明図であり、(a)は照明手段及び撮像手段の配置を示す概念図、(b)は(a)における検査位置Sに位置するプリント基板の穴充填部に形成されている凹部の側面を照射し底面で反射する照明光の一光路を模式的に示す説明図である。 本発明のシステムにおいてプリント基板の穴充填部に形成された凹部の深さを検出する基本原理を示す説明図であり、(a)は凹部が比較的浅い場合の穴充填部10cにライン状照明手段3を介して指向性のある光を照射した場合の光の経路及びライン状撮像手段4を介して撮像した穴充填部10cの像、(b)は凹部が比較的浅い場合の穴充填部10cにライン状照明手段3を介して指向性のある光を照射した場合の光の経路及びライン状撮像手段4を介して撮像した穴充填部10cの像を示している。 穴充填部10cに凹部10dが形成されていない場合におけるプリント基板の穴充填部10cにライン状照明手段3を介して指向性のある光を照射した場合の光の経路及びライン状撮像手段4を介して撮像した穴充填部10cの像を示す説明図であり、(a)は光の経路、(b)は穴充填部10cの像を夫々示している。 凹部10dが形成されている場合におけるプリント基板の穴充填部10cにライン状照明手段3を介して指向性のある光を照射した場合の光の経路及びライン状撮像手段4を介して撮像した穴充填部10cの像を示す説明図であり、(a)は光の経路、(b)は穴充填部10cの像を夫々示している。 穴充填部に図3よりさらに大きい深さで凹部10dが形成されている場合におけるプリント基板の穴充填部10cにライン状照明手段3を介して指向性のある光を照射した場合の光の経路及びライン状撮像手段4を介して撮像した穴充填部10cの像を示す説明図であり、(a)は光の経路、(b)は穴充填部10cの像を夫々示している。 穴充填部に形成された凹部10dの深さが更に深い場合におけるプリント基板の穴充填部10cにライン状照明手段3を介して指向性のある光を照射した場合の光の経路及びライン状撮像手段4を介して撮像した穴充填部10cの像を示す説明図であり、(a)は光の経路、(b)は穴充填部10cの像を夫々示している。 穴充填部10cに形成された凹部10dの深さとライン状撮像手段4のカメラ角度との相関関係の一例をマトリクス状に示す説明図である。 穴部の周囲が研磨等により削れを生じている場合におけるプリント基板10の穴充填部10cにライン状照明手段3を介して指向性のある光を照射した場合の光の経路及びライン状撮像手段4を介して撮像した穴充填部10cの像を示す説明図であり、(a)は光の経路、(b)は穴充填部10cの像を夫々示している。 本実施形態のプリント基板の穴充填部欠陥検査システムを用いた穴充填部の欠陥検査処理の処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 載置手段
1a 検査テーブル
1b 搬入ロボット
2 搬送手段
2a 単軸ロボット
3 ライン状照明手段
4 ライン状撮像手段
5 記憶手段
6 判定手段
10 プリント基板
10a 表面層部
10b 絶縁層部
10c 穴充填部
10d 穴充填部10cに形成された凹部
A 穴充填部撮像部署
B 搬入部署
C プリント基板の良品と不良品との選別回収部署

Claims (10)

  1. プリント基板を載置する載置手段と、
    前記載置手段に載置された前記プリント基板を所定速度で検査位置を通過するように搬送する搬送手段と、
    前記プリント基板の前記検査位置に位置する部位をライン状に照射するライン状照射手段と、
    前記ライン状照射手段を介して照射された前記プリント基板の前記検査位置に位置する部位の像をライン状に撮像するライン状撮像手段を有し、該ライン状撮像手段で撮像した画像を用いて前記プリント基板に設けられている穴充填部の良・不良を検査するプリント基板の欠陥検査システムであって、
    前記ライン状照射手段は、入射光軸が前記検査位置に位置する前記穴充填部の中心軸方向に対して所定角度傾斜するように配置され、
    前記ライン状撮像手段は、前記穴充填部に凹部が存在する場合に、前記ライン状照射手段から出射し前記プリント基板で反射される光のうち、該凹部の側面を経て底面で反射される光の少なくとも一部が撮像面に入射し、それ以外の光が該撮像面から外れるように配置され、
    さらに、前記プリント基板における前記穴充填部の位置を予め記憶した記憶手段と、
    前記ライン状撮像手段で得られた画像のうち前記記憶手段を介して記憶されている前記プリント基板における前記穴充填部の位置に対応する範囲についての光量を該プリント基板の搬送方向に所定単位ごとの領域に区分けして検出し、該穴充填部の位置に対応する範囲において区分けされた隣り合う領域同士の光量の変化が最終領域に至るまで所定値を上回らない場合には、該穴充填部を良と判定し、該光量の変化が所定値を上回った場合には、その所定値を上回る所定領域の位置から該穴充填部における凹部の深さを検出し、検出した凹部の深さに基づいて、該穴充填部の良・不良の判定を行う判定手段を有することを特徴とするプリント基板の穴充填部欠陥検査システム。
  2. 前記判定手段は、プリント基板の穴充填部が良と判定される場合の、前記ライン状撮像手段で得られた画像のうち前記記憶手段を介して記憶されている前記プリント基板における前記穴充填部の位置に対応する範囲において区分けされた隣り合う領域同士の光量の変化量を前記所定値として予めテーブル状に記憶させておいたサンプル情報に基づいて、該穴充填部の位置に対応する範囲において区分けされた隣り合う領域同士の光量の変化が該所定値を上回るか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載のプリント基板の穴充填部欠陥検査システム。
  3. 前記判定手段は、前記サンプル情報として、さらにプリント基板の穴充填部が不良と判定される場合の、前記ライン状撮像手段で得られた画像のうち前記記憶手段を介して記憶されている前記プリント基板における前記穴充填部の位置に対応する範囲において区分けされた隣り合う領域の光量の変化が前記所定値を上回る所定領域の位置に対する該穴充填部の凹部の深さを予めテーブル状に記憶させておき、該所定値を上回った場合において、該テーブル状に記憶させておいた該穴充填部の凹部の深さ情報を用いて、該所定値を上回る所定領域の位置から該穴充填部の凹部の深さを検出することを特徴とする請求項2に記載のプリント基板の穴充填部欠陥検査システム。
  4. 前記判定手段は、前記所定値を上回った場合における、その所定値を上回る所定領域の位置から前記穴充填部の凹部の深さを算出することを特徴とする請求項1又は2に記載のプリント基板の穴充填部欠陥検査システム。
  5. 前記搬送手段は、前記撮像手段で得られる前記プリント基板の穴充填部の像が搬送方向に延びるように、搬送速度を調整することができることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のプリント基板の穴充填部欠陥検査システム。
  6. プリント基板を載置する載置手段と、前記載置手段に載置された前記プリント基板を所定速度で検査位置を通過するように搬送する搬送手段と、前記プリント基板の前記検査位置に位置する部位をライン状に照射するライン状照射手段と、前記ライン状照射手段を介して照射された前記プリント基板の前記検査位置に位置する部位の像をライン状に撮像するライン状撮像手段を有した装置を介して、該ライン状撮像手段で撮像した画像を用いて前記プリント基板に設けられている穴充填部の良・不良を検査するプリント基板の欠陥検査方法であって、
    記憶手段を備えて、前記プリント基板における前記穴充填部の位置を予め記憶させておき、
    前記搬送手段を介して、前記プリント基板を所定速度で前記検査位置を通過するように搬送し、
    前記ライン状照射手段を介して、前記検査位置に位置する前記プリント基板の前記穴充填部の中心軸方向に対して入射光軸が所定角度傾斜するようにしてライン状に照射するとともに、
    前記ライン状撮像手段を介して、前記穴充填部に凹部が形成されている場合に、前記ライン状照射手段から出射し前記プリント基板で反射される光のうち、該凹部の側面を経て底面で反射される光の少なくとも一部が撮像面に入射し、それ以外の光が該撮像面から外れるように、前記プリント基板の前記検査位置に位置する部位の像をライン状に撮像し、
    前記ライン状撮像手段で得られた画像のうち前記記憶手段を介して記憶しておいた前記プリント基板における前記穴充填部の位置に対応する範囲についての光量を該プリント基板の搬送方向に所定単位ごとの領域に区分けして検出し、
    該穴充填部の位置に対応する範囲において区分けされた隣り合う領域同士の光量の変化が最終領域に至るまで所定値を上回らない場合には、該穴充填部を良と判定し、
    該光量の変化が前記所定値を上回った場合には、その所定値を上回る所定領域の位置から該穴充填部における凹部の深さを検出し、検出した凹部の深さに基づいて、該穴充填部の良・不良の判定を行うことを特徴とするプリント基板の穴充填部欠陥検査方法。
  7. プリント基板の穴充填部が良と判定される場合の、得られた画像のうち前記記憶されている前記プリント基板における前記穴充填部の位置に対応する範囲において区分けされた隣り合う領域同士の光量の変化量を前記所定値として予めテーブル状に記憶させておいたサンプル情報に基づいて、該穴充填部の位置に対応する範囲において区分けされた隣り合う領域同士の光量の変化が所定値を上回るか否かを判定することを特徴とする請求項6に記載のプリント基板の穴充填部欠陥検査方法。
  8. 前記サンプル情報として、さらにプリント基板の穴充填部が不良と判定される場合の、得られた画像のうち前記記憶されている前記プリント基板における前記穴充填部の位置に対応する範囲において区分けされた隣り合う領域の光量の変化が前記所定値を上回る所定領域の位置に対する該穴充填部の凹部の深さを予めテーブル状に記憶させておき、該所定値を上回った場合において、該テーブル状に記憶させておいた該穴充填部の凹部の深さ情報を用いて、該所定値を上回る所定領域の位置から該穴充填部の凹部の深さを検出することを特徴とする請求項7に記載のプリント基板の穴充填部欠陥検査方法。
  9. 前記所定値を上回った場合において、その所定値を上回る所定領域の位置から前記穴充填部の凹部の深さを算出することを特徴とする請求項6又は7に記載のプリント基板の穴充填部欠陥検査方法。
  10. 前記搬送手段の搬送速度を、前記撮像手段で得られる前記プリント基板の穴充填部の像が搬送方向に延びるように調整することを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載のプリント基板の穴充填部欠陥検査方法。
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