JP4824714B2 - 巻取り紙輪転印刷機の折りユニット - Google Patents

Description

本発明は、請求項１のプリアンブルに記載の巻取り紙輪転印刷機の折りユニットに関する。

特許文献１は、印刷機の折りユニットの縦折り機構と横折り機構の間に配置された印刷機のシート組合せ装置を開示している。この特許で開示された折りユニットの縦折り機構は２つのフォーマを含み、その際、各フォーマの領域において、それぞれのフォーマ中にシートとして入った印刷基材ウェブが、それぞれのフォーマに配された縦スリッタによって部分ウェブに断裁される。部分ウェブからなるシートは各フォーマを離れるが、ドイツ特許第１０２５９６５５号Ｂ３によれば、２つのフォーマの１つを離れた部分ウェブからなるシートが、部分ウェブからなる２つの部分シートに分割される。これら両方のうちの第１部分シートは紙綴じ機を通って導かれ、両方のうちの別の部分シートは、別のフォーマを離れた部分ウェブからなるシートと統合され、これらの部分ウェブが紙綴じ機の領域に到達することはない。したがって、特許文献１の折りユニットは、縦折り機構の領域に２つのフォーマを必要とし、その際、両フォーマの１つを離れた部分ウェブからなるシートを、部分ウェブからなる２つの部分シートに分割することができる。このような折りユニットでは、柔軟性が限られているという欠点があり、また生産能力も限られている。さらにこれは、縦折りユニットの領域に２つのフォーマが必要であるため、費用がかかり高価になる。
ドイツ特許第１０２５９６５５号明細書

このことから、本発明は、巻取り紙輪転印刷機の新型の折りユニットを提供するという課題を目的とするものである。

この課題は、請求項１に記載の巻取り紙輪転印刷機の折りユニットによって解決される。本発明によれば、縦折り機構はただ１つのフォーマを有し、その際に、フォーマ中にシートとして入った印刷基材ウェブは、フォーマに配された縦スリッタ、または少なくとも１つのシートのそれぞれ少なくとも１つの印刷基材ウェブに配された縦スリッタにより、縦断裁によって部分ウェブに断裁され、部分ウェブはシートとしてフォーマを離れ、フォーマを離れたシートはフォーマの下流かつ横折り機構の上流で少なくとも３つの部分シートに分割可能であり、その際、部分シートの少なくとも１つにそれぞれ１つの紙綴じ装置が配される。

本発明による折りユニットは、縦折り機構中にただ１つのフォーマを有する。これによってコストを低減することができる。このただ１つのフォーマを離れたシートは少なくとも３つの部分シートに分割可能であり、その際、部分シートの少なくとも１つ、好ましくは部分シートの複数に、それぞれ紙綴じ機が配される。これによって、折りユニットの柔軟性と生産能力を高めることができる。

部分シートは、その紙綴じ機または各紙綴じ機の下流かつ横折りユニットの上流で統合されることが可能である。少なくとも２つの部分シートにそれぞれ１つの紙綴じ機が配されることが好ましい。

本発明の好ましい変形形態は、従属請求項および下記の説明から明らかになる。本発明の例示的実施形態について、本発明を限定することなく、添付の図面に基づいて詳しく説明する。

次に、本発明を図１〜図６に関してさらに詳細に説明するが、図１〜図６は、巻取り紙輪転印刷機の本発明による折りユニットの好ましい例示的実施形態の概略図を示すものである。

図１の折りユニットは、縦折り機構１０ならびに横折り機構１１を含む。縦折り機構１０はただ１つのフォーマ１２を含み、このフォーマ１２中に、複数のスタック状に重ね合わせて出された印刷基材ウェブからなるシート１３が入る。フォーマ１２の領域で、フォーマ１２中に入った印刷基材ウェブからなるシートが、フォーマ１２に配された図示されていない縦スリッタにより、縦断裁によって部分ウェブに分離され、部分ウェブからなるシート１４がフォーマ１２を離れる。その際に、図１に示すように、フォーマ１２に縦スリッタが配されている場合には、フォーマ１２においてシート１３のすべての印刷基材ウェブの縦断裁が行なわれる。この場合、フォーマ１２中に入るシート１３がｍ枚の印刷基材ウェブを含む場合には、フォーマ１２を離れるシート１４は２×ｍ枚の部分ウェブを含む。

あるいは、フォーマ１２の上流で、シート１３の少なくとも１つの印刷基材ウェブにそれぞれ１つの縦スリッタを配することも可能である。したがってこの場合、シート１３の印刷基材ウェブは個別に縦断裁によって分離可能であり、その際、印刷基材ウェブの１つだけが縦断裁によって部分ウェブに分離されるようにすることができる。

縦折り機構１０のフォーマ１２を離れた部分ウェブは横折り機構１１に導かれ、横折り機構１１の領域で、部分ウェブから横断裁によって個別片が切り離され、これらの個別片に横折り目が施される。したがって図１によれば、横折り機構１１は、部分ウェブから横断裁によって個別片を切り離すための、断裁胴１５を含む。さらに横折り機構１１は、横断裁によって切り離された個別片に横折り目を形成するための、折りナイフ胴１６ならびに折りフラップ胴１７を含む。

本発明の趣旨においては、縦折り機構１０のただ１つのフォーマ１２を離れたシート１４は、部分ウェブもしくは印刷基材ウェブの搬送方向に見て横折り機構１１の上流で少なくとも３つの部分シートに分割され、部分シートの少なくとも１つに紙綴じ機が配されている。

図１の例示的実施形態では、フォーマ１２を離れた部分ウェブからなるシート１４は３つの部分シート１８、１９、および２０に分割され、部分シート１８、１９、および２０の各々にそれぞれ１つの紙綴じ機２１が配されている。紙綴じ機２１の領域で、それぞれの部分シート１８、１９、および２０が、例えば針金綴じによって互いに接合される。図１から見て取ることができるように、部分シート１８、１９、および２０は、紙綴じ機２１を通過した後に、横折り機構１１の上流で再び統合される。

したがって、いわゆる二重生産では、３つの互いに重なり合った綴じられた製品が得られる。いわゆる一括生産では、６つまでの互いに重なり合った綴じられた製品が得られる。

部分シート１８、１９、および２０のシートガイド中に、部分シート１８、１９、および２０のマージまたは統合を正確な見当合せで実施するための機構がある。

各部分シート１８、１９、および２０ごとの部分ウェブの数は自由に選択することができる。したがって例えば、部分シート１８、１９、および２０の各々が同じ数の部分ウェブを有することが可能である。また、部分シート１８、１９、および２０の部分ウェブの数が異なることも可能である。

図２の例示的実施形態は、部分シート１８、１９、および２０のそれぞれにではなく、これら３つのうちの外側の２つの部分シート１８および２０のみにそれぞれ１つの紙綴じ機２１が配されている点で図１の例示的実施形態とは異なる。

すでに述べたように、シート１３の印刷基材ウェブは縦断裁によって個別に分離可能にすることが可能である。したがって例えば、図２の例示的実施形態に関して、紙綴じ機２１を通って走行する外側の部分シート１８、２０のみが、縦断裁によって作製されたタブロイド版の部分ウェブを含み、一方、中央の部分シート１８は分離されていない全版の印刷基材ウェブを含むようにすることができる。さらに、図３〜６の例示的実施形態において、１つの部分シートまたは複数の部分シートが分離されていない全版の印刷基材ウェブを含むことも可能である。

図３の例示的実施形態では、３つの部分シートのうちの中央の部分シート１９にのみ紙綴じ機２１が配されている。

図１〜図３の例示的実施形態においては、ただ１つのフォーマ１２を離れたシート１４が、部分ウェブからなる３つの部分シート１８、１９、および２０に分割可能である。図４、図５、及び図６は、これとは異なる例示的実施形態を示しており、縦折り機構１０のただ１つのフォーマ１２を離れたシート１４が５つの部分シート１８、１９、２０、２２、および２３に分割可能である。

図４の例示的実施形態では、この場合、外側の部分シート１８および２０ならびに中央の部分シート１９にそれぞれ１つの紙綴じ機２１が配されている。図５の例示的実施形態ではこれに反して、中央部分シート１９と外側部分シート１８または２０との間をそれぞれ走る両方の部分シート２２および２３に、それぞれ１つの紙綴じ機２１が配されている。図６の例示的実施形態では、中央の部分シート１９、外側の両部分シート１８、２０、ならびに部分シート１９と２０の間を走る部分シート２３に、それぞれ１つの紙綴じ機２１が配されている。

ここで、フォーマを離れたシートを３つまたは５つの部分シートに分割するのは、全く例示的な性質のものであることを指摘しておきたい。つまり、４つまたは５つを越える部分シートが存在してもよい。本発明の趣旨においては、ただ１つのフォーマを離れたシートが少なくとも３つの部分シートに分割される。これらの部分シートの少なくとも１つに、好ましくは少なくとも２つの部分シートに、それぞれ１つの紙綴じ機が配されている。

本発明の第１の例示的実施形態による巻取り紙輪転印刷機の折りユニットを示す図である。 本発明の第２の例示的実施形態による巻取り紙輪転印刷機の折りユニットを示す図である。 本発明の第３の例示的実施形態による巻取り紙輪転印刷機の折りユニットを示す図である。 本発明の第４の例示的実施形態による巻取り紙輪転印刷機の折りユニットを示す図である。 本発明の第５の例示的実施形態による巻取り紙輪転印刷機の折りユニットを示す図である。 本発明のさらなる例示的実施形態による巻取り紙輪転印刷機の折りユニットを示す図である。

符号の説明

１０ 縦折り機構
１１ 横折り機構
１２ フォーマ
１３ シート
１４ シート
１５ 断裁胴
１６ 折りナイフ胴
１７ 折りフラップ胴
１８ 部分シート
１９ 部分シート
２０ 部分シート
２１ 紙綴じ機
２２ 部分シート
２３ 部分シート

Claims (2)

1. 縦折り機構と、印刷基材の搬送方向に見て前記縦折り機構の下流に設けられた横折り機構とを備える、巻取り紙輪転印刷機の折りユニットであって、前記縦折り機構（１０）がただ１つのフォーマ（１２）を有するとともに、前記フォーマ（１２）中にシート（１３）として入った印刷基材ウェブが、前記フォーマ（１２）に配された縦スリッタ、または、前記シート（１３）のそれぞれ少なくとも１つの印刷基材ウェブに配された少なくとも１つの縦スリッタにより、縦断裁によって部分ウェブに断裁され、前記部分ウェブがシート（１４）として前記フォーマ（１２）を離れる折りユニットにおいて、
   前記フォーマ（１２）を離れた前記シート（１４）が、前記フォーマ（１２）の下流かつ前記横折り機構（１１）の上流で５つの部分シート（１８、１９、２０；２２、２３）に分割可能であり、中央の前記部分シート（１９）ならび に外側の両方の前記部分シート（１８、２０）にそれぞれ１つの紙綴じ機（２１）が配されているか、または、中央の前記部分シート（１９）と外側の部分シート（１８、２０）の間をそれぞれ走る両方の前記部分シート（２２、２３）に、それぞれ１つの紙綴じ機（２１）が配されていることを特徴とする折りユニット。
2. 前記部分シート（１８、１９、２０；２２、２３）が、前記紙綴じ機または各紙綴じ機（２１）の下流かつ前記横折り機構（１１）の上流で統合可能であることを特徴とする、請求項１に記載の折りユニット。

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