JP4823710B2 - 紙幣入出金口 - Google Patents
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Description
しかしながら、このような紙幣入出金口は二つ折れ等でU字形の折れ癖を有する紙幣でも投入することが可能であり、そのような紙幣が紙幣入出金口へ投入された場合、装置内に取り込む動作や取り込んだ後の紙幣収納庫に収納する動作において動作不良を発生させ易いという問題があった。
そこで、紙幣入出金口に投入された紙幣を繰出す前に、紙幣の状態検知装置で投入された紙幣のしわや折れの有無等の特徴から搬送に支障がないか否かを検知し、支障があると判別された紙幣は返却するようにしているものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、装置内に取り込む動作や取り込んだ後の紙幣収納庫に収納する動作において動作不良を発生させ難くなるとういう効果が得られる。
図4において、1は紙幣処理装置であり、紙幣の入金処理、出金処理、補充処理および回収処理を行うものである。ここで、入金処理とは紙幣処理装置1の紙幣受渡し口である紙幣入出金口に投入された紙幣を繰出して計数等し、入出金庫へ収納する処理であり、出金処理とは、入出金庫に収納された紙幣を繰出して計数等し、紙幣入出金口へ集積させる処理である。
なお、図中右側が紙幣処理装置1の前面、左側が紙幣処理装置1の後面を示している。
2は紙幣入出金口であり、顧客により投入される紙幣を受付け、また、顧客へ出金する紙幣を集積し、顧客との間で紙幣の受渡しを行う開口部を有する部位である。投入された紙幣は紙幣入出金口分離集積機構3で1枚ずつ分離して繰り出すことができ、また、出金される紙幣を紙幣入出金口分離集積機構3で集積することができる。
この入出金庫4は、本実施例では、それぞれ同一構造の3つの入出金庫4で構成されたものとする。ここで、2つの入出金庫4には万円券を収納し、1つの入出金庫4には千円券を収納するものとする。
6は入出金リジェクト庫であり、入金処理および出金処理において後述する鑑別部が偽券等の入金または出金に適さないと鑑別した紙幣(以下、「リジェクト紙幣」という。)等を収納するものである。
9は補充回収リジェクト庫であり、補充処理および回収処理においてリジェクト紙幣を収納するものである。
10は紙幣搬送路であり、紙幣を挟持して搬送するベルトおよびローラ等で構成され、正逆双方向に搬送することができるものである。この紙幣搬送路10は紙幣入出金口2と入出金庫4および入出金リジェクト庫6とを結び、また、入出金庫4と補充回収ボックス7および補充回収リジェクト庫9等とを結ぶものである。
11は鑑別部であり、紙幣入出金口2と入出金庫4との間の紙幣搬送路10上に配置されるものである。この鑑別部11は光学式センサ等により通過する紙幣の画像データ等を取得し、その画像データ等と図示しない紙幣鑑別データベースに予め登録された画像データ等を照合して紙幣の真偽、金種等の鑑別および計数を行う。
図1は実施例におけるシャッタ閉状態の紙幣入出金口2の説明図であり、図1(a)は紙幣入出金口2の左側面図、図1(b)は紙幣入出金口2の平面図である。
なお、本実施例では、湾曲部311は滑らかな円弧状のもので説明するが、これに限られることなく、略弓状を形成するもの(例えば、複数の短い直線で略弓状を形成したもの)であればよいものとする。
32はシャッタラックであり、シャッタ31に直線状に固着された歯車である。
33はシャッタピニオンであり、シャッタラック32と噛合し、その回転駆動によりシャッタ31を図1(b)における矢印Aまたは矢印Bが示す方向に摺動させるものである。
シャッタラック32、シャッタピニオン33および回転駆動手段34等で構成されたシャッタ開閉機構により、シャッタ31を図1(b)における矢印A方向に摺動させると紙幣入出金口2は閉口し、図1(b)における矢印B方向に摺動させると紙幣入出金口2は開口する。
36はピッカローラであり、紙幣プール部30の奥部(後面側)に配置され、紙幣プール部30に投入された紙幣50を繰出するためものである。このピッカローラ36の外周面の一部には紙幣50を繰出するために充分な摩擦力を有する摩擦部材が取り付けられ、回転させることにより当接した紙幣50を1枚ずつ繰出すことができる。
38はフィードローラであり、紙幣プール部30の奥部(後面側)に配置され、繰出された紙幣50を紙幣搬送路へ送り出し、また、紙幣搬送路から搬送された紙幣50を紙幣プール部30へ送り出すものである。このフィードローラ38の外周面は紙幣50を送り出すために充分な摩擦力を有する摩擦部材が取り付けられている。
フィードローラ38および分離ローラ39により紙幣プール部30の出入口を構成し、フィードローラ38を図中時計方向に回転させてピッカローラ36により繰出された紙幣50を紙幣搬送路へ送り出すものである。また、フィードローラ38を図中反時計方向、分離ローラ39を図中時計方向に回転させて紙幣搬送路から搬送された紙幣50を紙幣プール部30へ送り出すものである。
40は紙幣投入検知センサであり、紙幣プール部30に配置され、光学式センサ等で構成されたものである。この紙幣投入検知センサ40は顧客の操作により紙幣プール部30に紙幣50が投入されたことを検知するためのものである。
図1(b)において、42はシャッタ全開位置検知センサ、43はシャッタ閉位置検知センサ、44はシャッタ中間位置検知センサであり、シャッタラック32の軌道上に配置され、光学式センサ等で構成されたものである。
また、Dはシャッタカバー35とシャッタ31(湾曲部311の中心)との最長距離を示し、投入が許容されるU字状に湾曲した紙幣50(流通した紙幣)全体の凸部の先端部の厚さに相当する最大の距離以下に形成されたものである。
図5は実施例における紙幣処理装置の制御系の構成を示すブロック図である。
図5において、21は紙幣入出金口分離/集積部であり、紙幣入出金口2の紙幣入出金口分離集積機構3等を制御し、紙幣の分離繰出し動作および集積動作を行うものである。
23は入出金庫分離/集積部であり、入出金庫のステージ昇降機構、分離機構および集積機構等を制御し、紙幣の分離繰出し動作および集積動作を行うものである。
25は搬送部であり、図示しない駆動手段により紙幣搬送路10等を制御し、紙幣を搬送する動作を行うものである。なお、紙幣搬送路10の分岐点には切替ブレードが設けられ、その切替ブレードを制御することで紙幣の搬送先を切り替えることができる。
29は制御部であり、CPU等の演算および制御手段等で構成されたものである。この制御部29は紙幣入出口分離/集積部21、紙幣入出金口シャッタ開閉部22、入出金庫分離/集積部23、補充回収ボックス分離/集積部24、搬送部25、鑑別部11および記憶部28を含めて紙幣処理装置1全体の動作を記憶部28に格納された制御プログラム(ソフトウェア)に基づいて制御する。
なお、以下に説明する各部の動作は、図示しないメモリや磁気ディスク等の記憶手段に格納されたプログラム(ソフトウェア)に基づいて図示しない中央処理装置等の制御手段により制御される。
まず、シャッタ31を閉じる動作を説明する。
S1a:制御部29の指示により紙幣入出金口シャッタ開閉部22は回転駆動手段34を回転駆動することによりシャッタ31を閉方向へ移動させる。
S2a:回転駆動手段34を駆動すると紙幣入出金口シャッタ開閉部22はシャッタ閉位置検知センサ43でシャッタ31が閉位置に到達することを監視する。
このようにしてシャッタ閉処理を行う。
次に、紙幣投入時におけるシャッタ31の開閉動作を説明する。
図7は実施例における紙幣投入時のシャッタ開閉処理を示すフローチャートであり、図中Sで表すステップにしたがって説明する。
S1b:制御部29の指示により紙幣入出金口シャッタ開閉部22は回転駆動手段34を回転駆動することによりシャッタ31を開方向へ移動させる。
S2b:回転駆動手段34を駆動すると紙幣入出金口シャッタ開閉部22はシャッタ中間位置検知センサ44でシャッタ31が中間位置に到達することを監視する。
シャッタ31が中間位置に停止するとシャッタ31の湾曲部311とシャッタカバー35により紙幣入出金口2の開口部は、湾曲した部位が分離機構側に位置する蒲鉾形状に形成される。
S6b:回転駆動手段34を駆動すると紙幣入出金口シャッタ開閉部22はシャッタ閉位置検知センサ43でシャッタ31が閉位置に到達することを監視する。
このようにして紙幣投入時のシャッタ開閉処理を行う。
なお、紙幣入出金口2に投入された紙幣50は図10に太線で示す紙幣搬送路10を搬送され入出金庫4に紙幣50の凸部を下に、凹部を上に揃えて集積される。
図8は実施例における紙幣受取り時のシャッタ開閉処理を示すフローチャートであり、図中Sで表すステップにしたがって説明する。
なお、本処理を開始するとき、図9(a)に示すようにシャッタ31は閉位置にあるものとする。
S2c:回転駆動手段34を駆動すると紙幣入出金口シャッタ開閉部22はシャッタ全開位置検知センサ42でシャッタ31が全開位置に到達することを監視する。
S3c:シャッタ31が全開位置に到達したことを確認すると紙幣入出金口シャッタ開閉部22は回転駆動手段34を停止させる。
S4c:回転駆動手段34を停止させると紙幣入出金口シャッタ開閉部22は紙幣入出金口2の紙幣が受け取られることを紙幣投入検知センサ40およびハンドセンサ41で監視する。ここで、紙幣の受取りは、紙幣投入検知センサ40で顧客の操作により紙幣プール部30に紙幣が受取られたことを検知し、さらに、ハンドセンサ41で顧客の手が紙幣プール部30から離れたことを検知することで完了したものとする。
S6c:回転駆動手段34を駆動すると紙幣入出金口シャッタ開閉部22はシャッタ閉位置検知センサ43でシャッタ31が閉位置に到達することを監視する。
このようにして紙幣受取り時のシャッタ開閉処理を行う。
以上説明したように、本実施例では、紙幣入出金口のシャッタに弓状に湾曲した湾曲部を設け、紙幣入出金口の開口部を蒲鉾形状にすることにより、湾曲していない直線状の紙幣や同一方向に湾曲した紙幣の投入を受け付けるとともに、湾曲した紙幣の凸部と凸部が対向する複数の紙幣の投入を抑制することができ、紙幣の投入と紙幣の返却を繰り返してしまうことがなくなるという効果が得られる。
2 紙幣入出金口
3 紙幣入出金口分離集積機構
4 入出金庫
5 入出金庫分離集積機構
6 入出金リジェクト庫
7 補充回収ボックス
8 補充回収ボックス分離集積機構
9 補充回収リジェクトボックス
10 紙幣搬送路
11 鑑別部
21 紙幣入出金口分離/集積部
22 紙幣入出金口シャッタ開閉部
23 入出金庫分離/集積部
24 補充回収ボックス分離/集積部
25 搬送部
28 記憶部
29 制御部
31 シャッタ
32 シャッタラック
33 シャッタピニオン
34 回転駆動手段
35 シャッタカバー
36 ピッカローラ
37 ビルプレス
38 フィードローラ
39 分離ローラ
40 紙幣投入検知センサ
41 ハンドセンサ
42 シャッタ全開位置検知センサ
43 シャッタ閉位置検知センサ
44 シャッタ中間位置検知センサ
Claims (3)
- 紙幣の投入を受け付ける開口部を開閉させるシャッタを備えた紙幣入出金口において、
湾曲部を形成したシャッタと、
前記シャッタの位置を検知する検知手段と、
前記シャッタの開閉動作を行うシャッタ開閉機構とを設け、
投入される紙幣を受け付けるとき、前記シャッタ開閉機構で閉状態のシャッタを開方向に移動させ、前記検知手段で紙幣の投入を受け付けるに必要な間隔を確保した位置を検知し、その位置でシャッタを停止させて湾曲した開口部を形成させるようにしたことを特徴とする紙幣入出金口。 - 請求項1の紙幣入出金口において、
前記開口部の湾曲した部位が、分離機構側に位置するように前記シャッタの湾曲部を形成するようにしたことを特徴とする紙幣入出金口。 - 請求項1または請求項2の紙幣入出金口において、
紙幣が受取られるとき、前記シャッタ開閉機構で閉状態のシャッタを開方向に移動させ、前記検知手段で全開位置を検知し、その位置でシャッタを停止させて矩形状の開口部を形成させるようにしたことを特徴とする紙幣入出金口。
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