JP4821765B2 - 過給機 - Google Patents
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Description
なお、下記特許文献1、2のようにオイル漏出を防止する技術として下記特許文献3から5のものがある。
また、上記特許文献2におけるシール構造は、その構成が複雑なものであるので、スペース上の制約がある小型の過給機に採用することが難しく、また、採用したとしても装置全体が大形化してしまうと共に、製作コスト及び製作工程的に不利であるという問題があった。
請求項1に係る発明は、ベアリングハウジングを中に挟んでこの両側にタービンハウジングとコンプレッサハウジングとが設けられ、これら各ハウジングの内部に駆動シャフトが挿通され、前記タービンハウジング内における前記駆動シャフトにタービンインペラが設けられると共に前記コンプレッサハウジング内における前記駆動シャフトにコンプレッサインペラが設けられ、前記ベアリングハウジング内における冷却又は潤滑用のオイルを流通させる流路の一部が前記タービンハウジング側上部に備えられたオイル冷却室により形成され、前記オイル冷却室と前記駆動シャフト周囲のタービン側シール空間とを仕切る略円弧状の仕切部が設けられ、前記上部冷却室のオイルが前記仕切部の周方向における両端部近傍から流出する過給機において、前記両端部のうち、少なくとも一方が、前記駆動シャフトの反対側のベアリングケーシング内壁面に近接する近接端部となっていることを特徴とするものである。
図1は、本発明の一実施形態である過給機1の全体構成を示す断面図であり、図2は、過給機1の一部拡大図である。なお、この過給機1は、所謂オイルリターン方式の過給機であり、車両の内燃機関に適用されるものである。
図3に示すように、上部冷却用空間(上部冷却室)19は、駆動シャフト4,軸支持部13(図2参照)及びスリンガー20を円弧状に囲繞するようにベアリングハウジング8の上部に備えられた空間である。上部冷却用空間19は、タービン側に断面が略円弧状の仕切部19aが設けられることによって、タービン側シール空間21と仕切られ、仕切部19aの周方向の近接端部19b、端部19cに沿って形成された長孔19B,19Cを介して上部冷却用空間19と下部排油空間18とが連通するようになっている。また、図4に示すように、上部冷却用空間19のコンプレッサ側において、後述のオイル戻し孔25と連通している。
また、駆動シャフト4に固定されたスラストカラー27は、C側スラストベアリング30が、不図示のネジにより、スラストベアリング取付面8aに固定されることにより、T側スラストベアリング26とC側スラストベアリング30に挟まれるようにして配置される。
すなわち、スラストカラー27が駆動シャフト4に生じる軸方向の荷重をT側スラストベアリング26とC側スラストベアリング30とに伝え、T側スラストベアリング26とC側スラストベアリング30が駆動シャフト4に加わる空気圧力、ガス圧力や振動による軸方向の力を支える構成となっている。
また、図7(a)に示すように、当接面31aの下部には扇形状に、図6に示すように、厚さ方向にテーパ状に形成されたオイル貯留部37が設けられている。
第一流路R1は、図2に示すように、給油口11から給油されて第一給油孔15に至ったオイルOが、第二給油孔22及び第三給油孔23を経た後に軸支持部13に流入して、排油穴24を介して下部排油空間18に至り排油口12から排出されるものである。
第二流路R2は、第一給油孔15のコンプレッサ方向に流れたオイルOがスラストベアリング30とベアリングハウジング8とにより形成されるベアリング流路rを経た後にオイル戻し孔25に流入して上部冷却用空間19に至り、長孔19B,19Cから下部排油空間18に流れ落ちて排油口12から排出されるものである。
シール部40は、スリンガー20に形成された溝部42とベアリングハウジング8に固定されたシールリング43とによって、コンプレッサ内部にオイルOが漏出しないようになっている。
内燃機関の比較的高温な排ガスによりタービンインペラ2が回転すると、その回転力が駆動シャフト4を介してコンプレッサインペラ3に伝達される。そして、コンプレッサインペラ3の回転に伴って圧縮された空気が内燃機関に供給される。駆動シャフト4の回転数は、例えば数万〜数10万rpmである。
まず、オイルOは、図1及び図2に示すように、給油口11に流入した後に第一給油孔15に至り、その流れは第一流路R1及び第二流路R2に分かれる。第一流路R1に流れたオイルOは、上述したように、第二給油孔22及び第三給油孔23を経て、軸支持部13に流入した後に排油穴24を介して下部排油空間18に至り排油口12から排出される。
そして、近接端部19b及び端部19cに達したオイルOは、オイルOがタービン側シール空間21に巻き込まれることはなく、下部排油空間18に流れ落ち、排油口12から排出される(図1、図2参照)。
例えば、上記実施形態においては、仕切部19aの両端部のうち一方を近接端部19bとしたが、他方の端部19cを近接端部としても一定の効果が期待できる。もちろん両端部を近接端部として形成してもよい。
2…タービンインペラ
3…コンプレッサインペラ
4…駆動シャフト
7…タービンハウジング
8…ベアリングハウジング
10…コンプレッサハウジング
19…上部冷却用空間
19a…仕切部
19b…近接端部
19c…端部
21…タービン側シール空間
O…オイル
R1…第一流路(流路)
R2…第二流路(流路)
r…ベアリング流路(流路)
Claims (2)
- ベアリングハウジングを中に挟んでこの両側にタービンハウジングとコンプレッサハウジングとが設けられ、これら各ハウジングの内部に駆動シャフトが挿通され、前記タービンハウジング内における前記駆動シャフトにタービンインペラが設けられると共に前記コンプレッサハウジング内における前記駆動シャフトにコンプレッサインペラが設けられ、
前記ベアリングハウジング内における冷却又は潤滑用のオイルを流通させる流路の一部が前記タービンハウジング側上部に備えられたオイル冷却室により形成され、
前記オイル冷却室と前記駆動シャフト周囲のタービン側シール空間とを仕切る略円弧状の仕切部が設けられ、前記上部冷却室のオイルが前記仕切部の周方向における両端部近傍から流出する過給機において、
前記両端部のうち、少なくとも一方が、前記駆動シャフトの反対側のベアリングケーシング内壁面に近接する近接端部となっていることを特徴とする過給機。 - 請求項1に記載の過給機において、
前記近接端部近傍におけるオイルの流出方向は、前記駆動シャフトの回転方向と反対方向であることを特徴とする過給機。
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