JP4821764B2 - 過給機 - Google Patents
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Description
請求項1に係る発明は、ベアリングハウジングを中に挟んでこの両側にタービンハウジングとコンプレッサハウジングとが設けられ、これら各ハウジングの内部に駆動シャフトが挿通され、前記タービンハウジング内における前記駆動シャフトにタービンインペラが設けられると共に前記コンプレッサハウジング内における前記駆動シャフトにコンプレッサインペラが設けられ、前記ベアリングハウジング端面に該前記ベアリングハウジング端面側の内面に溝部が形成されたスラストベアリングが固定され、前記ベアリングハウジング内に冷却又は潤滑用のオイルを流通させる流路が形成され、前記流路には前記溝部に流入した前記オイルを該流入方向と反対方向に流出させる二つのオイル戻し流路が備えられる過給機において、前記二つのオイル戻し流路の流出口は、一方の前記オイル戻し流路における前記オイルの流量と他方の前記オイル戻し流路における前記オイルの流量とが等しくなるように備えられることを特徴とするものである。
図1は、本発明の一実施形態である過給機1の全体構成を示す断面図であり、図2は、過給機1の一部拡大図である。なお、この過給機1は、所謂オイルリターン方式の過給機であり、車両の内燃機関に適用されるものである。なお、駆動シャフト4の回転中心軸をPとする。
第一給油孔15は、第一給油孔15からフローティングメタル16,17へオイルOを供給する第二給油孔22及び第三給油孔23と、フローティングメタル16,17に供給されたオイルOを下部排油空間18へと排出させる排油穴24とが備えられている。
また、駆動シャフト4に固定されたスラストカラー27は、C側スラストベアリング30が、不図示のネジにより、スラストベアリング取付面8aに固定されることにより、T側スラストベアリング26とC側スラストベアリング30に挟まれるようにして配置される。
すなわち、スラストカラー27が駆動シャフト4に生じる軸方向の荷重をT側スラストベアリング26とC側スラストベアリング30とに伝え、T側スラストベアリング26とC側スラストベアリング30が駆動シャフト4に加わる空気圧力、ガス圧力や振動による軸方向の力を支える構成となっている。
また、図5(a)に示すように、当接面31aの下部には扇形状に、図6に示すように、厚さ方向にテーパ状に形成されたオイル貯留部37が設けられている。
第一流路R1は、図2に示すように、給油口11から給油されて第一給油孔15に至ったオイルOが、第二給油孔22及び第三給油孔23を経た後に軸支持部13に流入して、排油穴24を介して下部排油空間18に至り排油口12から排出されるものである。
第二流路R2は、第一給油孔15のコンプレッサ方向に流れたオイルOがスラストベアリング30とベアリングハウジング8とにより形成されるベアリング流路rを経てオイル戻し流路25a,25bに流入して上部冷却用空間19に至った後に下部排油空間18に流れ落ちて排油口12から排出されるものである。
シール部41は、フランジ部を有する円筒型の油きり42がコンプレッサインペラ3に当接するように固定されて、油きり42に形成されたシール溝とシールプレートに固定されたシールリング43とによって、コンプレッサ内部にオイルOが漏出しないようになっている。
内燃機関の比較的高温な排ガスによりタービンインペラ2が回転すると、その回転力が駆動シャフト4を介してコンプレッサインペラ3に伝達される。そして、コンプレッサインペラ3の回転に伴って圧縮された空気が内燃機関に供給される。駆動シャフト4の回転数は、例えば数万〜数10万rpmである。
まず、オイルOは、図1に示すように、給油口11に流入した後に第一給油孔15に至り、その流れは第一流路R1及び第二流路R2に分かれる。第一流路R1に流れたオイルOは、上述したように、第二給油孔22及び第三給油孔23を経て、軸支持部13に流入した後に排油穴24を介して下部排油空間18に至り排油口12から排出される。
すなわち、パッド31bの周方向の配置(角度)を仮想中心軸Qに対して線対称的に配置させるのではなく、非線対称的に配置させている。換言すれば、パッド31bを仮想中心軸Qについて線対称的に配置させた位置から駆動シャフト4の回転中心を中心として、その回転方向に配置をズラしたように配置させ、各パッド30aのオイル供給口36と流出口25A,25Bの位置関係を変えることにより、環状流路r1の上側及び下側のオイルOの流量を最適化している。
また、本実施形態においては、パッド30aを上述したように配置しているので、環状流路r1の上側及び下側に流れるオイル流量を理想的なものとして、オイル戻し流路25a,25bに流れるオイル流量を容易に同一のものとすることができる。
また、パッド31bの数は4つに限られず、任意の数を選ぶことができるのは当然である。
2…タービンインペラ
3…コンプレッサインペラ
4…駆動シャフト
7…タービンハウジング
8…ベアリングハウジング
8a…ベアリングハウジング取付面(ベアリングハウジング端面)
10…コンプレッサハウジング
16,17…フローティングメタル(ベアリング)
25a、25b…オイル戻し流路
25A,25B…流出口
26…タービン側スラストベアリング(ベアリング)
27…スラストカラー
30…コンプレッサ側スラストベアリング(スラストベアリング)
31…内面
31a…当接面
31b…パッド
O…オイル
P…回転中心軸
Q…仮想中心軸
R1…第一流路(流路)
R2…第二流路(流路)
r…ベアリング流路(流路)
r1…環状流路(流路)
Claims (3)
- ベアリングハウジングを中に挟んでこの両側にタービンハウジングとコンプレッサハウジングとが設けられ、これら各ハウジングの内部に駆動シャフトが挿通され、前記タービンハウジング内における前記駆動シャフトにタービンインペラが設けられると共に前記コンプレッサハウジング内における前記駆動シャフトにコンプレッサインペラが設けられ、
前記ベアリングハウジング端面に該ベアリングハウジング端面側の内面に溝部が形成されたスラストベアリングが固定され、
前記ベアリングハウジング内に冷却又は潤滑用のオイルを流通させる流路が形成され、前記流路には前記溝部に流入した前記オイルを該流入方向と反対方向に流出させる二つのオイル戻し流路が備えられる過給機において、
前記二つのオイル戻し流路の流出口は、一方の前記オイル戻し流路における前記オイルの流量と他方の前記オイル戻し流路における前記オイルの流量とが等しくなるように備えられることを特徴とする過給機。 - 請求項1に記載の過給機において、
前記溝部は円環状であり、前記内面と前記ベアリングハウジング端面とが密接して環状流路を形成すると共に、前記ベアリングハウジング端面における流出口のうち、一方が前記オイルの流れ方向が上側から下側に向かう前記環状流路に備えられ、他方が前記オイルの流れ方向が下側から上側に向かう前記環状流路であって、前記一方の流出口と上下方向において同等又は下側の位置に備えられることを特徴とする過給機。 - 請求項2に記載の過給機において、
前記内面には、前記駆動シャフトが挿入される挿入孔の周囲に前記駆動シャフトに固定されたスラストカラーと摺動する複数のパッドが設けられ、
前記パッドは、前記内面上における前記駆動シャフトの回転中心に対して点対称に、前記回転中心を含んだ上下方向の仮想中心軸に対して非線対称に設けられることを特徴とする過給機。
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