JP4821764B2 - 過給機 - Google Patents

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Description

本発明は、タービンハウジングとコンプレッサハウジングとの間に位置するベアリングハウジング内に形成されたオイル流路においてその流量を均一のものとし、冷却効果の均一化及び冷却効率の向上を図った過給機に関するものである。
周知のように、過給機は、タービンとコンプレッサとが同一回転軸上に配置され、タービン内のタービンインペラとコンプレッサ内のコンプレッサインペラが駆動シャフトで連結されて、タービンインペラが排気ガス等により回動すると駆動シャフトを介してコンプレッサインペラが回動し、空気等が圧縮されるように構成されている。また、タービンとコンプレッサとの間に配置されて駆動シャフト等を収容するベアリングハウジング内においては、駆動シャフトやこれを軸支するベアリングを円滑に回転させると共にこれらを冷却するためにオイルが供給される。
例えば、下記特許文献1に記載される過給機は、ベアリングハウジングの上部にオイル供給口を設けて、これに連通して駆動シャフトの軸方向に延在するオイル給油孔を設けると共に、タービン側に上部冷却用空間を設けてオイル供給孔に連通させる構成としている。すなわち、オイル供給口から供給されたオイルが前記オイル供給孔から駆動シャフトを軸支するフローティングメタルへと到達してこれらを潤滑・冷却させると共に、オイル供給孔から上部冷却用空間へとオイルを噴射させてタービン近傍のハウジングを冷却するようにしている。
特開平7−174029号公報
ところで、オイル供給孔と上部冷却用空間とを連通させずに、駆動シャフトのスラスト方向の荷重を支えるスラストベアリングに溝を形成し、このスラストベアリングとベアリングハウジング端面とを当接させることによりオイル流路を形成して前記オイル供給孔に連通させる一方、このオイル流路と前記上部冷却用空間とを連通させる二つのオイル戻し流路をベアリングハウジングに形成する構成のものがある。この構成の過給機においては、駆動シャフトに固定されたスラストカラーの回転によってこの回転方向にオイルの流路が形成されるので、二つのオイル戻し流路の流出口の開口位置によっては各オイル戻し流路に流れるオイル流量が不均等なものとなり、冷却効果が偏り、予定する冷却効果が十分に得られずに過給機の性能が不安定なものとなってしまうという問題があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、ベアリングハウジング内に形成されたオイル流路に流れるオイル流量を均等なものとし、安定的な冷却効果が得られる過給機を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提案している。
請求項1に係る発明は、ベアリングハウジングを中に挟んでこの両側にタービンハウジングとコンプレッサハウジングとが設けられ、これら各ハウジングの内部に駆動シャフトが挿通され、前記タービンハウジング内における前記駆動シャフトにタービンインペラが設けられると共に前記コンプレッサハウジング内における前記駆動シャフトにコンプレッサインペラが設けられ、前記ベアリングハウジング端面に該前記ベアリングハウジング端面側の内面に溝部が形成されたスラストベアリングが固定され、前記ベアリングハウジング内に冷却又は潤滑用のオイルを流通させる流路が形成され、前記流路には前記溝部に流入した前記オイルを該流入方向と反対方向に流出させる二つのオイル戻し流路が備えられる過給機において、前記二つのオイル戻し流路の流出口は、一方の前記オイル戻し流路における前記オイルの流量と他方の前記オイル戻し流路における前記オイルの流量とが等しくなるように備えられることを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の過給機において、前記溝部は円環状であり、前記内面と前記端面とが密接して環状流路を形成すると共に、前記ベアリングハウジング端面における流出口のうち、一方が前記オイルの流れ方向が上側から下側に向かう前記環状流路に備えられ、他方が前記オイルの流れ方向が下側から上側に向かう前記環状流路であって、前記一方の流出口と上下方向において同等又は下側の位置に備えられることを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の過給機において、前記内面には、前記駆動シャフトが挿入される挿入孔の周囲に前記駆動シャフトに固定されたスラストカラーと摺動する複数のパッドが設けられ、前記パッドは、前記内面上における前記駆動シャフトの回転中心に対して点対称に、前記回転中心を含んだ上下方向の仮想中心軸に対して非線対称に設けられることを特徴とするものである。
本発明によれば、ベアリングハウジング内のオイル流路には、内面に溝部が形成されたスラストベアリングと前記溝部へのオイル流入方向と反対方向に流出させる二つのオイル戻し流路とが備えられて、これら二つのオイル戻し流路への流出口が、一方のオイル戻し流路におけるオイル流量と他方のオイル戻し流路におけるオイル流量とが等しくなるように備えられるので、各オイル戻し流路のオイル流量が偏ることなく、均一かつ安定的な冷却効果を得ることができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る過給機において、内面とベアリングハウジング端面とが環状流路を形成し、流出口の一方が流れ方向が上側から下側に向かう環状流路に備えられ、他方が流れ方向が下側から上側に向かう前記環状流路であって、一方の流出口と上下方向において同等又は下側の位置に備えられるので、環状流路の下側から上側へ向けて流れるオイルが重力の影響を受け難く、他方のオイル戻し流路にオイルが流入し易いものとなり、二つのオイル戻し流路のオイル流量を等しくすることができる。
請求項3に係る発明は、請求項2に係る過給機において、スラストカラーと摺動する複数のパッドが設けられ、パッドが、駆動シャフトの回転中心に対して点対称に、仮想中心軸に対して非線対称に設けられるので、二つのオイル戻し流路に流入するオイル流量が同一のものとなるように環状流路の上側及び下側に流れるオイル流量を理想的なものとすることができる。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態である過給機1の全体構成を示す断面図であり、図2は、過給機1の一部拡大図である。なお、この過給機1は、所謂オイルリターン方式の過給機であり、車両の内燃機関に適用されるものである。なお、駆動シャフト4の回転中心軸をPとする。
図1に示すように、過給機1は、タービンインペラ2と、コンプレッサインペラ3と、これらタービンインペラ2とコンプレッサインペラ3とが固定された駆動シャフト4と、これらを収容するハウジング5とから概略構成されている。
タービンインペラ2と駆動シャフト4とは溶接により一体化され、コンプレッサインペラ3と駆動シャフト4とはナット6を介して結合されている。また、ハウジング5は、タービンインペラ2が収容されるタービンハウジング7と、駆動シャフト4のベアリング等が収容されるベアリングハウジング8と、ベアリングハウジング8とコンプレッサハウジング10とを区画するシールプレート9と、コンプレッサインペラ3が収容されるコンプレッサハウジング10とが順に連結された構成からなる。
過給機1は、駆動シャフト4とこれを支持するベアリング等とを円滑に摺動させるため、また、これらとハウジング5とを冷却させるために、ベアリングハウジング8の内部にオイルOが給油される。そのため、ベアリングハウジング8の上部には、外部からオイルOを供給するための給油口11が、ベアリングハウジング8の下部には、内部からオイルOを排出するための排油口12が備えられている。なお、図中は破線の矢印は、オイルOの流れを示している。
ベアリングハウジング8の内部には、駆動シャフト4が挿通されてコンプレッサ側の径が大きく形成される軸支持部13と、この軸支持部13の周囲を取り巻く排油室14と、軸支持部13の上部においてこの軸支持部13に沿って穿孔されて、給油口11に直交するように連通する第一給油孔15とが備えられている。
軸支持部13には、タービン側にフローティングメタル(ベアリング)16が、コンプレッサ側にフローティングメタル17が設けられている。このフローティングメタル16,17は、周面に複数の貫通孔を備える円筒部材であり、これらを介して駆動シャフト4がラジアル方向に支持され、回動可能になっている。すなわち、後述の第二給油孔22及び第三給油孔23からフローティングメタル16,17にオイルOが供給されるとフローティングメタル16,17と軸支持部13との間及び駆動シャフト4とフローティングメタル16,17との間にオイルOが行き渡り、高い回転数でも駆動シャフト4を円滑に回転させることが可能である。なお、フローティングメタル16,17は、軸支持部13に設けられるリテーニングリング16aや軸受スペーサ17a等により軸方向に移動ができないようになっている。
排油室14は、排油口12に連通する下部排油空間18、軸支持部13のタービン側の上部を囲む上部冷却用空間19、駆動シャフト4とタービンインペラ2との接続部外周に設けられたスリンガー20を囲むタービン側シール空間21を備えている。
第一給油孔15は、第一給油孔15からフローティングメタル16,17へオイルOを供給する第二給油孔22及び第三給油孔23と、フローティングメタル16,17に供給されたオイルOを下部排油空間18へと排出させる排油穴24とが備えられている。
図3は、図2におけるIII−III断面図であり、図4は、図3におけるIV−IV断面図である。ベアリングハウジング8の内部には、上述した構成要素の他にスラストベアリング取付面8a中央付近から上部冷却用空間19に向けて斜めに連通するオイル戻し流路25a,25bが備えられている。このオイル戻し流路25a,25bは、駆動シャフト4の回転中心軸Pから同一の距離に、かつ、上下方向において同一の位置に開口しており、オイルOの流量がほぼ同一となるようになっている。なお、オイルOの流量については後に詳述する。
図1及び図2に戻って、駆動シャフト4のスラスト方向の荷重は、タービン側スラストベアリング(以下、「T側スラストベアリング」という。)26、スラストカラー27及びコンプレッサ側スラストベアリング(以下、C側スラストベアリングという。)30により支持される。
T側スラストベアリング26は、軸支持部13にコンプレッサ側から取り付けられたものであり、フローティングメタル17のコンプレッサ側端面及びベアリングハウジング8の平面8bに当接されるように配置される。
また、駆動シャフト4に固定されたスラストカラー27は、C側スラストベアリング30が、不図示のネジにより、スラストベアリング取付面8aに固定されることにより、T側スラストベアリング26とC側スラストベアリング30に挟まれるようにして配置される。
すなわち、スラストカラー27が駆動シャフト4に生じる軸方向の荷重をT側スラストベアリング26とC側スラストベアリング30とに伝え、T側スラストベアリング26とC側スラストベアリング30が駆動シャフト4に加わる空気圧力、ガス圧力や振動による軸方向の力を支える構成となっている。
図5は、C側スラストベアリング30を示す図であって、図5(a)は上面図、図5(b)は正面図、図5(c)は図5(a)におけるc−c断面図であり、図6は、図5(a)におけるVI−VI断面図である。なお、図5(a)における仮想中心軸Qは、回転中心軸Pに直交してC側スラストベアリング30の上下方向を貫くものである。
図5(a)に示すように、C側スラストベアリング30はディスク状の部材であり、内面31及び外面32の中心付近には、後述の油きり42を介して駆動シャフト4が挿入される挿入孔33が貫通している。また、内面31には外周側に位置してベアリングハウジング8のスラストベアリング取付面8aに密接する当接面31aと、挿入孔33の周囲に位置しスラストカラー27に当接してこれと摺動する4つのパッド31bとが設けられている。
当接面31aの上部には、C側スラストベアリング30の外周に沿って略半円弧状に第一オイル溝34が形成されており、小判形状の溝であって第一オイル溝34よりも深い溝を有するポケット溝35(35a,35b)が第一オイル溝34に沿ってほぼ等間隔に5つ設けられている。この5つのポケット溝35のうち、C側スラストベアリング30の上部であって、第一給油孔15(図3参照)に対応した位置に設けられるポケット溝35a以外のポケット溝35bには、図5(a)及び図6に示すように、パッド31bに連通するオイル供給口36が設けられている。
また、図5(a)に示すように、当接面31aの下部には扇形状に、図6に示すように、厚さ方向にテーパ状に形成されたオイル貯留部37が設けられている。
パッド31bは、スラストカラー27と当接してこれと摺動する扇形のものであり、各パッド31bの摺動面には上記オイル供給口36が開口している。このパッド31bは、C側スラストベアリング30の中心(回転中心軸P)に対して点対称に、仮想中心軸Qに対して非線対称となるように挿入孔33の周囲に4つ設けられて、各パッド31b間には二段に形成された溝が設けられている。
当接面31aとパッド31bの間には、略円弧状に第二オイル溝38が形成されており、上記オイル貯留部37と各パッド31b間の4つの溝とに連通している。また、第二オイル溝38には、上記ベアリングハウジング8における2つのオイル戻し流路25a,25bの流出口25A、25B(図3参照)に対応する位置に、その面積を大きくした2つの通油溝38a,38bが備えられている。
このC側スラストべアリング30は、図7(a)に示すように、スラストベアリング取付面8aに当接することで、ベアリング流路rを形成する。すなわち、ベアリング流路rは、第一給油孔15からスラストベアリング30のポケット溝35aに供給されたオイルOが、第一オイル溝34を経て各ポケット溝35bに至った後に、各ポケット溝35bに形成されたオイル供給口36に流入してパッド31bのオイル供給口36から流出し、主に各パッド31b間に形成された二段の溝を経由し、第二オイル溝38とオイル貯留部37とが形成する環状流路r1を流れる一連の流路である。
また、上記に示した構成により、ベアリングハウジング8内には、第一流路R1及び第二流路R2が形成されている。
第一流路R1は、図2に示すように、給油口11から給油されて第一給油孔15に至ったオイルOが、第二給油孔22及び第三給油孔23を経た後に軸支持部13に流入して、排油穴24を介して下部排油空間18に至り排油口12から排出されるものである。
第二流路R2は、第一給油孔15のコンプレッサ方向に流れたオイルOがスラストベアリング30とベアリングハウジング8とにより形成されるベアリング流路rを経てオイル戻し流路25a,25bに流入して上部冷却用空間19に至った後に下部排油空間18に流れ落ちて排油口12から排出されるものである。
図1に戻って、符号40はベアリングハウジング8のタービン側に形成されたシール部であり、41はベアリングハウジング8のコンプレッサ側に形成されたシール部である。
シール部41は、フランジ部を有する円筒型の油きり42がコンプレッサインペラ3に当接するように固定されて、油きり42に形成されたシール溝とシールプレートに固定されたシールリング43とによって、コンプレッサ内部にオイルOが漏出しないようになっている。
次に、上記の構成からなる過給機1の動作について説明する
内燃機関の比較的高温な排ガスによりタービンインペラ2が回転すると、その回転力が駆動シャフト4を介してコンプレッサインペラ3に伝達される。そして、コンプレッサインペラ3の回転に伴って圧縮された空気が内燃機関に供給される。駆動シャフト4の回転数は、例えば数万〜数10万rpmである。
タービンインペラ2の回転と共に、車両が備える不図示の圧力装置によりベアリングハウジング8の内部にオイルOが供給される。
まず、オイルOは、図1に示すように、給油口11に流入した後に第一給油孔15に至り、その流れは第一流路R1及び第二流路R2に分かれる。第一流路R1に流れたオイルOは、上述したように、第二給油孔22及び第三給油孔23を経て、軸支持部13に流入した後に排油穴24を介して下部排油空間18に至り排油口12から排出される。
一方、第二流路R2に流れたオイルOは、図5(a)に示すように、第一給油孔15からベアリング流路rに至る。つまり、ポケット溝35aに流入したオイルOは、ポケット溝35aから第一オイル溝34を流れて各ポケット溝35bに至る。そして、オイルOは、各ポケット溝35bに形成されたオイル供給口36を介してパッド31bに至り、パッド31bとスラストカラー27とを潤滑させる。この後、パッド31bとスラストカラー27との間から流出したオイルOは、主にパッド31bに形成された二段の溝に至り、環状流路r1に流出する。なお、オイルOは、スラストカラー27の周囲を経由してT側スラストベアリング26とスラストカラー27間にも至る。
環状流路r1では、スラストカラー27の回転によりその回転方向にオイルOが流れており、通油溝38a,38bに至ったオイルOがその供給圧によりベアリングハウジング8のオイル戻し流路25a,25bにほぼ同一の量だけ流入し、上部冷却用空間19、下部排油空間18を経て、排油口12から排出される(図1、図3参照)。
過給機1は、コンプレッサハウジング10内にオイルOが均一に流れることにより、均一な冷却効果を発揮するので、長時間であっても連続して安定的に稼動して、圧縮空気が順次内燃機関に供給される。特にオイル戻し流路25a,25bの流出口25A、25Bの位置を下記のようになっているので、環状流路r1に流れるオイルOが一方向に流れるものであっても同一のオイル流量とすることができる。
すなわち、環状流路r1においてはスラストカラー27の回転により駆動シャフト4の回転方向にオイルOが流れているので、主にオイル戻し流路25aの流出口25Aに環状流路r1の上側に流れるオイルOが、オイル戻し流路25bの流出口25Bに環状流路r1の下側のオイルOが流入して、上側冷却室19にオイルOが至ることになる。
ここで、オイル貯留部37からオイル戻し流路25bまでのオイルOの流れは、重力に逆らうようにして下側から上側に流れるため、その流れは上側から下側に流れるよりも流れ難いものとなっている。そのため、流出口25Bをスラストベアリング取付面8aの上側に開口させるとオイルOが非常に流れ難いものとなり、流出口25Bに流入するオイルOが減少する。そして、この流れの停滞が流出口25A近傍まで波及すると、流入し難くなった流出口25Bよりも流入しやすい流出口25Aに流入するようになり、オイル戻し流路25aにおけるオイルOの流入量が増加する。つまり、オイル戻し流路25a,25bに流入するオイルOが異なる量となるため、ベアリングハウジング8に対する冷却効果に差が生じてしまう。
しかしながら、本実施形態の過給機1では、流出口25A,25Bの上下方向における位置を上述したように規定したので、両者のオイルOの流量がほぼ同一のものとなっている。すなわち、まず流出口25Aの位置を決定し、次に、オイル戻し流路25a,25bのオイルOの流量が同一のものとなるように、流出口25Bの位置を決定する。つまり、流出口25Bを低い位置に開口させれば、環状流路r1の下側から流出口25Bまで流れるオイルOが重力の影響を受け難くなり、オイル戻し流路25bに流入するオイルOの量が増加するので、オイル戻し流路25bの位置を上下方向においてオイル戻し流路25aと同等の位置又はこれより下側の位置に開口させる。
本実施形態では、比較的低い位置に流出口25Aを開口させているので、流出口25Bの高さを流出口25Aと同一の高さで開口させることにより、両者を仮想中心軸Qについて線対称に配置しており、オイル戻し流路25a,25bにおけるオイルOの流量は同一のものとなっている。なお、流出口25Aを本実施形態より高い位置に開口させた場合においては、流出口25Bを低い位置に開口させることにより、オイル戻し流路25a,25bにおけるオイルOの流量を同一のものとすることができる。
また、本実施形態においては、パッド30aを上述したように配置しているので、環状流路r1の上側及び下側に流れるオイル流量を理想的なものにして、オイル戻し流路25a,25bに流れるオイル流量を更に同一のものに近づけている。
すなわち、パッド31bの周方向の配置(角度)を仮想中心軸Qに対して線対称的に配置させるのではなく、非線対称的に配置させている。換言すれば、パッド31bを仮想中心軸Qについて線対称的に配置させた位置から駆動シャフト4の回転中心を中心として、その回転方向に配置をズラしたように配置させ、各パッド30aのオイル供給口36と流出口25A,25Bの位置関係を変えることにより、環状流路r1の上側及び下側のオイルOの流量を最適化している。
以上説明したように、過給機1によれば、オイル戻し流路25aにおけるオイルOの流量とほぼ同一のオイルOの流量となるように、流出口25A,25Bの開口位置を規定するので、オイル戻し流路25a,25bのオイル流量が偏ることなく、均一かつ安定的な冷却効果を得ることができる。
また、パッド31bの配置を内面31上における駆動シャフト4の回転中心に対して点対称に、回転中心を含んだ上下方向の仮想中心軸Qに対して非線対称に設けられるので、環状流路r1の上側及び下側に流れるオイル流量を理想的なものなる。これにより、オイル戻し流路25a,25bの各オイルOの流量を同一の流量にすることが容易となる。
また、本実施形態においては、パッド30aを上述したように配置しているので、環状流路r1の上側及び下側に流れるオイル流量を理想的なものとして、オイル戻し流路25a,25bに流れるオイル流量を容易に同一のものとすることができる。
なお、上述した実施の形態において示した動作手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、流出口25A,25Bを線対称的に配置させているが、非対称的に配置させてもよい。この場合は、オイル貯留部37からオイル戻し流路25aまでの距離よりも、オイル貯留部37からオイル戻し流路25bまでの距離を短くする必要がある。
また、上記実施形態においては、パッド31bの配置を仮想中心軸線Qに対して非線対称的に配置したが、これはオイル戻し流路25a,25bに流入するオイルOの量を容易に同一のものとするためであり、必ずしも非線対称的に配置する必要はない。しかし、流出口25A,25Bの位置が、例えばポケット溝35との位置関係により制約される場合には、パッド31bの位置を変更することで高い効果を得られることになる。
また、パッド31bの数は4つに限られず、任意の数を選ぶことができるのは当然である。
本発明の一実施形態における過給機1の全体構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態における過給機1の一部拡大図である。 本発明の一実施形態における過給機1の断面図であって、図2におけるIII−III断面図である。 本発明の一実施形態における過給機1の断面図であって、図3におけるIV−IV断面図である。 本発明の一実施形態における過給機1のC側スラストベアリング30を示す図である。 本発明の一実施形態におけるC側スラストベアリング30の断面図であって、図5におけるVI−VI断面図である。
符号の説明
1…過給機
2…タービンインペラ
3…コンプレッサインペラ
4…駆動シャフト
7…タービンハウジング
8…ベアリングハウジング
8a…ベアリングハウジング取付面(ベアリングハウジング端面)
10…コンプレッサハウジング
16,17…フローティングメタル(ベアリング)
25a、25b…オイル戻し流路
25A,25B…流出口
26…タービン側スラストベアリング(ベアリング)
27…スラストカラー
30…コンプレッサ側スラストベアリング(スラストベアリング)
31…内面
31a…当接面
31b…パッド
O…オイル
P…回転中心軸
Q…仮想中心軸
R1…第一流路(流路)
R2…第二流路(流路)
r…ベアリング流路(流路)
r1…環状流路(流路)

Claims (3)

  1. ベアリングハウジングを中に挟んでこの両側にタービンハウジングとコンプレッサハウジングとが設けられ、これら各ハウジングの内部に駆動シャフトが挿通され、前記タービンハウジング内における前記駆動シャフトにタービンインペラが設けられると共に前記コンプレッサハウジング内における前記駆動シャフトにコンプレッサインペラが設けられ、
    前記ベアリングハウジング端面に該ベアリングハウジング端面側の内面に溝部が形成されたスラストベアリングが固定され、
    前記ベアリングハウジング内に冷却又は潤滑用のオイルを流通させる流路が形成され、前記流路には前記溝部に流入した前記オイルを該流入方向と反対方向に流出させる二つのオイル戻し流路が備えられる過給機において、
    前記二つのオイル戻し流路の流出口は、一方の前記オイル戻し流路における前記オイルの流量と他方の前記オイル戻し流路における前記オイルの流量とが等しくなるように備えられることを特徴とする過給機。
  2. 請求項1に記載の過給機において、
    前記溝部は円環状であり、前記内面と前記ベアリングハウジング端面とが密接して環状流路を形成すると共に、前記ベアリングハウジング端面における流出口のうち、一方が前記オイルの流れ方向が上側から下側に向かう前記環状流路に備えられ、他方が前記オイルの流れ方向が下側から上側に向かう前記環状流路であって、前記一方の流出口と上下方向において同等又は下側の位置に備えられることを特徴とする過給機。
  3. 請求項2に記載の過給機において、
    前記内面には、前記駆動シャフトが挿入される挿入孔の周囲に前記駆動シャフトに固定されたスラストカラーと摺動する複数のパッドが設けられ、
    前記パッドは、前記内面上における前記駆動シャフトの回転中心に対して点対称に、前記回転中心を含んだ上下方向の仮想中心軸に対して非線対称に設けられることを特徴とする過給機。
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