JP4821266B2 - 自律分散型無線システム - Google Patents

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Description

この発明は、自律分散型無線ネットワーク(アドホックネットワーク)を構築するためのシステムに関する。
従来より、移動端末装置どうしの通信を他の移動端末装置で中継するネットワークが知られており、自律分散型無線ネットワーク或いはアドホック・ネットワークと称されている。自律分散型無線ネットワークでは、基地局やアクセスポイントを介さずに、移動端末装置間のデータ通信を行うことができる。このため、特定の限られたエリア内に安価な無線通信ネットワークを構築する手段として期待されている。自律分散型無線ネットワークは、例えば車両間のデータ通信等に利用することができる。
自律分散型無線ネットワークでは、送信端末装置や受信端末装置だけでなく、中継装置も移動体である。このため、端末装置間の通信状態の変動が非常に激しくなる。したがって、自律分散型無線ネットワークでは、端末装置間の通信状態が変動しても通信の信頼性を確保できるような中継技術が必要になる。自律分散型無線ネットワークにおいて通信パケットを中継する技術としては、例えば下記特許文献1、2に記載されたものが知られている。
特許文献1の技術では、移動端末装置間の通信信頼性の診断を随時行い、その時々の通信品質に応じて中継ルートを自動的に切り換える(特許文献1の例えば段落0070〜0075参照)。すなわち、特許文献1の技術によれば、信頼性の高い中継ルートに適宜切り替えることにより、端末装置の移動に伴う通信信頼性の低下を防止している。
一方、特許文献2の技術では、ブロードキャスト通信によって通信パケットの中継を行う。ブロードキャスト通信では、送信端末装置(或いは送信を行う中継装置)から、電波到達エリア内のすべての移動端末装置に対して、データが送信される。そして、かかるデータを受信した移動端末装置が、さらに、該移動端末装置の電波到達エリアに位置するすべての移動端末装置に、データを転送する。但し、各移動端末装置は、受信した通信パケットをすべて転送(すなわち中継)するのではなく、既に転送した通信パケットの再転送や、送信端末装置よりも近距離或いは同距離(ここでいう距離は中継する移動端末装置の台数である)にある隣接移動端末装置への転送は行わない。すべての受信移動端末装置に対して通信パケットを転送していたのでは、ネットワークに属する移動端末装置の台数増加に伴って通信トラフィックが指数関数的に増大してしまうからである(特許文献2の例えば段落0033、0034参照)。このように、特許文献2の技術では、多数の経路を経てパケット通信を行うことにより、端末装置の移動に伴う通信信頼性の低下を防止している。
特開2000−13376号公報 特開2003−8591号公報
上述の特許文献1の技術は、中継ルートの切り換えを行うために移動端末装置の制御が複雑になるとともに、通信信頼性の診断を行うための通信パケットが通信トラフィックを増大させるという欠点を有している。また、特許文献1の技術には、所定の基準を満たす中継ルートが存在しない場合には、パケット通信を行うことができないという欠点もある。
一方、特許文献2の技術は、通信パケットに距離情報を付加する必要があるため、移動端末装置の制御が複雑になり、通信トラフィックも増大し易いという欠点がある。
この発明の課題は、移動端末装置の制御が簡単で、通信トラフィックを増大させることがなしに、信頼性の高い通信を行うことができる自律分散型無線ネットワークを提供することにある。
の発明は、移動端末装置どうしの通信を他の移動端末装置で中継する自律分散型無線システムに関する。
そして、移動端末装置が、その移動端末装置の現在位置を取得する手段と、現在位置の地図情報を取得する手段と、現在位置および地図情報を用いて現在位置が道路交差点内であるか否かを判断する手段と、現在位置が道路交差点内であると判断された場合にのみ通信データを中継する手段とを備える。
の発明によれば、移動端末装置が交差点内に位置しているときにのみ中継を行うので、道路沿いに障害物が有るような場合に、通信トラフィックを増大させることなく、通信データの中継を行うことができる。
以下、この発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、図中、各構成成分の大きさ、形状および配置関係は、この発明が理解できる程度に概略的に示してあるにすぎず、また、以下に説明する数値的条件は単なる例示にすぎない。
参考例
まず、この発明の参考例について、図1〜図6を用いて説明する。
図1は、参考例に係る自律分散型無線ネットワークの全体構成を示す概念図である。図1に示した自律分散型無線ネットワーク100は、5台の移動端末装置A〜Eを備えている。各移動端末装置A〜Eは独自に移動するためこれらの移動端末装置A〜Eの位置関係は逐次変化し、図1はある時点での位置関係を示しているにすぎない。移動端末装置Aは、電波到達エリア110内のすべての他の移動端末装置B,D,Eに対して通信パケットを送信し、且つ、電波到達エリア110内のすべての他の移動端末装置B,D,Eから通信パケットを受信する。同様に、他の移動端末装置B〜Eも、その移動端末装置の電波到達エリア内に存在するすべての他の移動端末装置に対して通信パケットを送信し、且つ、その電波到達エリア内のすべての他の移動端末装置から通信パケットを受信する。
図2は、移動端末装置Aの要部構成を概略的に示すブロック図である。なお、他の移動端末装置B〜Eの構成も、移動端末装置Aと同様である。
図2に示したように、移動端末装置Aは、送信制御部201と、受信制御部202と、中継部203と、制御部204とを備えている。
送信制御部201は、制御部204から入力した通信パケットを、他の移動端末装置に、無線で送信する。加えて、送信制御部201は、中継部203から入力した通信パケットを、他の移動端末装置に、無線で転送(すなわち中継)する。送信制御部201から送信された通信パケット(送信パケットおよび中継パケット)は、上述したように、電波到達エリア110内のすべての他の移動端末装置B,D,Eに到達する。
受信制御部202は、他の移動端末装置から、通信パケットを受信する。そして、受信制御部202は、この通信パケットを、制御部204および中継部203に送る。加えて、受信制御部202は、この通信パケットに係る受信電界強度を測定して、中継部203に提供する。さらに、受信制御部202は、既に送信制御部201から送信された通信パケットと同一の通信パケットを受信した場合には、かかる受信パケットをそのまま廃棄する。
中継部203は、受信制御部202から通信パケットを受け取ると、かかる通信パケットを転送するまでの待機時間を決定する。この参考例では、受信制御部202が測定した受信電界強度を用いて、この待機時間を決定する。待機時間は、かかる受信電界強度が小さい場合ほど、短い時間に設定される。すなわち、この参考例では、通信パケットを送信した移動端末装置から移動端末装置Aまでの距離が長い場合(長いと予想される場合)ほど、待機時間は短くなる。そして、中継部203は、この待機時間が経過するまで、通信パケットを転送せずに、待機する。ここで、待機時間内に、この待機に係る通信パケットと同一の通信パケットを再び受信制御部202から受け取った場合(すなわち、かかる通信パケットと同一の通信パケットを受信制御部202が受信した場合)、中継部203は、これらの通信パケットを、転送することなく、廃棄する。一方、同一の通信パケットを再受信することなしに待機時間が経過したとき、中継部203は、この通信パケットを送信制御部201に送る。
制御部204は、移動端末装置A内の他の回路から受け取ったデータから通信パケットを組み立てて送信制御部201に送るとともに、受信制御部202から受け取った通信パケットからデータ列を再生して他の回路に送る。
次に、移動端末装置A〜Eの中継動作について、図3のフローチャートを用いて説明する。
移動端末装置の中継部203は、受信制御部202から通信パケットを受信すると(図3のステップS301参照)、この通信パケットの宛先を判断する(図3のステップS302参照)。そして、受信制御部202は、この宛先が当該移動端末装置自身である場合には、制御部204によって処理されるべき通信パケットであると判断して、その通信パケットを廃棄し(図3のステップS303参照)、受信待ち状態に戻る。一方、宛先が他の移動端末装置である場合、中継部203は、転送処理を行うべき通信パケットであると判断する。ここでは、移動端末装置Aから移動端末装置C宛てに送信された通信パケットが受信されたので、この通信パケットは、中継部203で処理される。
中継部203は、次に、この通信パケットの受信電界強度を受信制御部202から受け取り、さらに、この受信電界強度に基づいて待機時間Tを決定する(図3のステップS304参照)。上述のように、待機時間Tは、受信電界強度が小さい場合ほど、短く設定される。待機時間Tの決定方法は任意であるが、例えば、受信電界強度−待機時間の関係を示すテーブル或いは演算式等を移動端末装置内に予め格納しておけばよい。
続いて、中継部203は、通信パケットが受信制御部202によって再度受信されたか否かをチェックする(図3のステップS305参照)。そして、通信パケットが再度受信された場合、中継部203は、この転送処理を中止して、これらの通信パケット(最初に受信された通信パケットおよび再度受信された通信パケット)を廃棄する(図3のステップS303参照)。
ステップS305で通信パケットの再受信がされていなかった場合、中継部203は、待機時間が経過したか否かをチェックする(図3のステップS306参照)。待機時間Tが経過していない場合、中継部203は、ステップS305に戻る。一方、ステップS306で待機時間Tが経過していた場合、中継部203は、通信パケットを送信制御部201に送る(図3のステップS307参照)。
送信制御部201は、中継部203から通信パケットを受け取ると、この通信パケットを無線送信する。
次に、参考例に係る自律分散型無線ネットワーク100全体の中継動作について、移動端末装置Aから移動端末装置Cに通信パケットを送信する場合を例に採り、図4および図5を用いて説明する。
図4は、各移動端末装置A〜Eと通信が可能な移動端末装置を示す表である。上述のように、各移動端末装置A〜Eは、電波到達エリア内の他の移動端末装置と通信パケットの送受信を行うことができる。以下の説明では、図4に示したように、移動端末装置Aは移動端末装置B,D,Eとパケット通信が可能な状態(すなわち、移動端末装置B,D,Eが移動端末装置Aの電波到達エリア内に位置している状態)であり、移動端末装置Bは移動端末装置A,C,Dとパケット通信が可能な状態であり、移動端末装置Cは移動端末装置Bとパケット通信が可能な状態であり、移動端末装置Dは移動端末装置A,Bとパケット通信が可能な状態であり、且つ、移動端末装置Eは移動端末装置Aとパケット通信が可能な状態であるとする。図4から解るように、移動端末装置Aの電波到達エリア内に位置しているのは、移動端末装置B,D,Eのみであり、移動端末装置Cは位置していない。このため、移動端末装置Aから移動端末装置Cに通信パケットを送信するためには、移動端末装置B,D,Eのいずれか1台以上にパケット通信を中継させる必要がある。
図5は、自律分散型無線ネットワーク100の中継動作を説明するためのタイムチャートである。
まず、移動端末装置Aから、通信パケットP1が送信される。ここで、移動端末装置Aの電波到達エリア110内には、移動端末装置B,D,Eが位置している(図1、図4参照)。したがって、通信パケットP1は、これらの移動端末装置B,D,Eに到達する(図5参照)。一方、移動端末装置Cは、移動端末装置Aの電波到達エリア外に位置しているので、通信パケットP1は到達しない。
移動端末装置Bは、通信パケットP1を受信すると、上述のようにして、待機時間Tbを設定する(図3のステップS301〜S304参照)。同様にして、移動端末装置D,Eは、通信パケットP1を受信すると、待機時間Td,Teを設定する。
上述のように、待機時間は、受信電界強度が小さい場合ほど、短い時間に設定される。また、受信電界強度は、概ね、通信パケットP1を送信した移動端末装置Aからの距離が長い移動端末装置ほど、小さくなる。このため、待機時間は、移動端末装置Aから離れた移動端末装置ほど、短くなる。これにより、移動端末装置Aから離れた移動端末装置が中継を行う確率が高くなるので、中継点を減らして通信トラフィックを低減することが可能になる。この参考例では、移動端末装置B,D,Eのうち、移動端末装置Aから最も離れているのは移動端末装置Eであり、二番目に離れているのは移動端末装置Bであり、最も近いのは移動端末装置Dである(図1参照)。この場合、設定された各待機時間の関係は、Td>Tb>Teとなる。したがって、移動端末装置Eが、最も早く待機時間を終了する。
移動端末装置Eは、待機時間Teが終了すると、受信した通信パケットP1を、中継パケットP2として送信する。ここで、移動端末装置Eと通信することができるのは、移動端末装置Aのみである(図4参照)。したがって、中継パケットP2は、移動端末装置Aのみに到達し、移動端末装置B,C,Dには到達しない。移動端末装置Aは、受信した中継パケットP2は通信パケットP1と同一であると判断して、そのまま廃棄する。
続いて、移動端末装置Bが、待機時間Tbの終了後に、受信通信パケットP1を、中継パケットP3として送信する。ここで、移動端末装置Bと通信することができるのは、移動端末装置A,C,Dである(図4参照)。したがって、中継パケットP3は、移動端末装置A,C,Dに到達する。
移動端末装置Aは、受信した中継パケットP3が通信パケットP1と同一であると判断して、そのまま廃棄する。また、移動端末装置Dは、中継パケットP3が待機中の通信パケットP1と同一であると判断して、通信パケットP1および中継パケットP3を廃棄するとともに、転送処理を中止する。一方、移動端末装置Cでは、受信制御部202(図2参照)が、中継パケットP3を自分宛であると判断して、この中継パケットP3を制御部204に送る。
このように、参考例に係る自律分散型無線ネットワーク100では、各移動端末装置A〜Eが通信パケットを受信したときに待機時間を設定し、この待機時間内に同じ通信データを受信しなかったときのみ転送(中継)を行うこととした。換言すれば、この参考例では、各移動端末装置の中継処理に対して、受信電界強度に応じた優先順位を設定することとした。したがって、この参考例によれば、いずれかの移動端末装置A〜Eが中継を行った通信パケットを他の移動端末装置が重複して中継することを防止でき、これにより、通信トラフィックの増大を抑えることができる。例えば、上述の動作例において、移動端末装置A,B,Eは、通信パケットの送信(中継を含む)を、1回ずつ実行する。これに対して、移動端末装置Dは、通信パケットP1の待機時間内に中継パケットP3を受信するので、この通信パケットP1の中継を中止する。すなわち、この参考例では、転送に待機時間を設けることにより、受信移動端末装置Cを除く四台の移動端末装置A,B,D,Eのうち、1台の移動端末装置Dの送信を中止させることができる。したがって、通信トラフィックは、従来の自律分散型無線ネットワーク(既に中継した通信パケットと同一の通信パケットを中継しないように構成されているが、待機時間を設けていない自律分散型無線ネットワーク)と比較して、3/4になる。この参考例に係る自律分散型無線ネットワーク100と従来の自律分散型無線ネットワークとの通信トラフィックの差は、移動端末装置の台数が多い場合ほど顕著となる。
図6のグラフは、移動端末装置の台数と通信トラフィックとの関係をシミュレーションした結果を示している。図6において、横軸は送信・中継を行う移動端末装置の台数、縦軸は送信・中継される通信パケット数である。また、図6において、αはこの参考例に係る自律分散型無線ネットワーク100のシミュレーション結果、βは従来の自律分散型無線ネットワークのシミュレーション結果である。
図6から解るように、従来の自律分散型無線ネットワークβでは、移動端末装置の台数が増加するにしたがって、通信パケット数は指数関数的に増加する。これに対して、この参考例に係る自律分散型無線ネットワーク100では、移動端末装置の台数が増加しても、通信パケット数は増加しない。
以上説明したような理由により、この参考例によれば、自律分散型無線ネットワークの通信トラフィックを低減することが可能である。
また、この参考例では、通信ルートの切り換えや、通信パケットへの距離情報等の格納を行う必要がないので、上述の特許文献1、2の技術と比較して、移動端末装置の制御が簡単であるとともに、システムへの適用が容易である。加えて、通信パケットへの距離情報等の格納を行う必要がないことにより、通信パケットのパケット長を短くすることができるので、通信トラフィックをさらに低減することが可能である。
さらに、この参考例によれば、受信電界強度を用いて待機時間を決定するので、通信パケットの衝突を発生し難くすることができる。なぜなら、送信(中継を含む)を行う移動端末装置から複数の移動端末装置までの距離が同一である場合でも、受信電界強度が完全に一致することは稀であり、これにより、受信側の各移動端末装置に待機時間のランダム性を持たせることができるからである。
上述のように、この参考例では、受信電界強度が小さい場合ほど待機時間を短くするので、通信パケットを送信する移動端末装置の電波到達エリア内の他の移動端末装置のうち、その送信移動端末装置から遠い移動端末装置ほど、当該通信パケットの中継を行う確率が高くなる。このため、この参考例によれば、中継点を減らすことができ、この点でも通信トラフィックを低減することが可能である。
第1の実施形態
次に、この発明の第の実施形態について、図7および図8を用いて説明する。
図7は、この実施形態に係る自律分散型無線ネットワークの全体構成を示す概念図である。図7に示したように、道路701と道路702とは、交差点703で交わっている。そして、道路701,702沿いには、それぞれ、建築物等の通信障害物711,712,713,714が存在している。この実施形態に係る自律分散型無線ネットワーク700は、移動端末装置A〜Dを備えている。移動端末装置A〜Dは、例えば車載型の移動端末装置であり、それぞれ道路701,702上を移動する。
図8は、移動端末装置Aの要部構成を概略的に示すブロック図である。なお、他の移動端末装置B,C,Dの構成も、移動端末装置Aと同様である。
図8に示したように、移動端末装置Aは、位置情報取得部801と、地図情報取得部802と、交差点検出部803と、無線通信部804とを備えている。
位置情報取得部801は、移動端末装置A〜Dの現在位置を取得する。位置情報取得部801としては、例えば、一般のカーナビゲーションシステムの同様の、GPS(Global Positioning System) や位置補完用ジャイロを用いて現在位置を取得するシステムを利用することができる。この現在位置は、地図情報取得部802および交差点検出部803に送られる。
地図情報取得部802は、例えば内部メモリ(図示せず)等に、地図データを保存している。そして、地図情報取得部802は、位置情報取得部801から受け取った現在位置に対応する地図データを、かかる内部メモリ等から読み出す。この地図データは、交差点検出部803に送られる。
交差点検出部803は、現在位置および地図データを用いて、移動端末装置Aの現在位置が道路交差点内であるか否かを判断する。この判断結果は、無線通信部804に送られる。
無線通信部804は、通信パケットの送受信および中継を行う。ここで、無線通信部804は、現在位置が道路交差点内であると判断された場合には他の移動端末装置から受信した通信パケットの中継を行うが、現在位置が道路交差点外であると判断された場合にはこのような中継を行わない。
次に、この実施形態に係る自律分散型無線ネットワークの中継動作について、移動端末装置Aから移動端末装置Bに通信パケットを送信する場合を例に採って説明する。
まず、移動端末装置Aから、通信パケットP1が送信される。図7に示したように、移動端末装置Aは、障害物711のために移動端末装置Bと直接通信することはできないが、移動端末装置C,Dと通信することは可能である。したがって、通信パケットP1は、移動端末装置C,Dにのみ到達する。
移動端末装置Dは、通信パケットP1を受信すると、位置情報取得部801(図7参照)を用いて、移動端末装置D自身の現在位置を取得する。そして、移動端末装置Dの交差点検出部803が、この現在位置を受け取るとともに、地図情報取得部802から地図データを読み出す。そして、かかる交差点検出部803は、これら現在位置および地図データから、移動端末装置D自身が交差点703内に位置していないと判断する。この判断結果は、無線通信部804に送られる。その結果、移動端末装置Dの無線通信部804は、通信パケットP1を転送せずに廃棄する。
一方、移動端末装置Cは、通信パケットP1を受信したとき、移動端末装置Dと同様にして、この移動端末装置Cが交差点703内に位置しているか否かを判断する。図7に示したように、移動端末装置Cは、交差点703内に位置している。このため、移動端末装置Cの無線通信部804は、受信した通信パケットP1を、中継パケットP2として送信する。この中継パケットP2は、移動端末装置A,B,Dに到達する。
移動端末装置A,Dは、中継パケットP2が既に処理(移動端末装置Aの場合は送信処理、移動端末装置Dの場合は中継の中止処理)した通信パケットP1と同一であると判断して、かかる中継パケットP2を廃棄する。
一方、移動端末装置Bは、中継パケットP2の宛先が移動端末装置B自身であると判断されると、この中継パケットP2の受信処理を行う。
このように、この実施形態に係る自律分散型無線ネットワーク700では、各移動端末装置が、交差点内に位置しているときにのみ通信パケットを中継することとした。例えば、上述の動作説明例では、移動端末装置Dは、交差点703内に位置していないので、中継処理を行わない。したがって、この実施形態によれば、受信側の移動端末装置Bと通信できない移動端末装置Dが無駄な通信パケット送信を行うことが無い分だけ、通信トラフィックの増大を抑えることができる。
また、この実施形態では、通信ルートの切り換えや、通信パケットへの距離情報等の格納を行う必要がなく、さらには一般のカーナビゲーションシステムを流用して構成することができるので、上述の特許文献1、2の技術と比較して、移動端末装置の制御が簡単であるとともに、システムへの適用が容易である。加えて、通信パケットへの距離情報等の格納を行う必要がないので、通信トラフィックをさらに低減することが可能である。
第2の実施形態
次に、この発明の第の実施形態について、図9および図10を用いて説明する。
図9は、この実施形態に係る自律分散型無線ネットワークの全体構成を示す概念図である。図9において、図7と同じ符号を付した構成要素は、それぞれ図7の場合と同じものを示している。この実施形態に係る自律分散型無線ネットワーク900は、移動端末装置A〜Eを備えており、交差点703内には2台の移動端末装置C,Eが位置している。
図10は、移動端末装置Aの要部構成を概略的に示すブロック図である。なお、他の移動端末装置B,C,D,Eの構成も、移動端末装置Aと同様である。図10において、図2、図8と同じ符号を付した構成要素は、それぞれ図2、図8と同じものを示している。
図10に示したように、移動端末Aは、交差点検出部1001と中継部1002とを備えている。
交差点検出部1001は、位置情報取得部801から現在位置を受け取るとともに、地図情報取得部802から地図データを受け取る。そして、交差点検出部1001は、かかる現在位置および地図データから、移動端末装置Aが交差点703内であるか否かを判断するとともに、交差点703の中心点と移動端末装置Aとの距離Laを判定する。
中継部1002は、受信制御部202から通信パケットを受け取ると、かかる通信パケットを転送するまでの待機時間を決定する。この実施形態では、交差点703の中心点と移動端末装置Aとの距離Laを用いて、待機時間を決定する。待機時間は、かかる距離Laが小さい場合ほど、短い時間に設定される。すなわち、この実施形態では、交差点703の中心点に近い移動端末装置ほど、待機時間は短くなる。移動端末装置Aが交差点703内に位置している場合、中継部1002は、この待機時間が経過するまで、通信パケットを転送せずに、待機する。そして、待機時間内に、この待機に係る通信パケットと同一の通信パケットを再び受信制御部202から受け取った場合、中継部1002は、これらの通信パケットを転送することなく廃棄する。一方、同一の通信パケットを再受信することなしに待機時間が経過したとき、中継部1002は、この通信パケットを送信制御部201に送る。また、移動端末装置Aが交差点703内に位置していないと交差点検出部1001に判断された場合、中継部1002は、中継処理を直ちに中止して、通信パケットを廃棄する。
次に、この実施形態に係る自律分散型無線ネットワークの中継動作について、移動端末装置Aから移動端末装置Bに通信パケットを送信する場合を例に採って説明する。
まず、移動端末装置Aから、通信パケットP1が送信される。図9に示したように、移動端末装置Aは、障害物711のために移動端末装置Bと直接通信することはできないが、移動端末装置C,D,Eと通信することは可能である。したがって、通信パケットP1は、移動端末装置C,D,Eにのみ到達する。
移動端末装置Dは、通信パケットP1を受信すると、位置情報取得部801を用いて、移動端末装置D自身の現在位置を取得する。そして、移動端末装置Dの交差点検出部1001が、この現在位置を受け取るとともに、地図情報取得部802から地図データを読み出す。そして、かかる交差点検出部1001は、これら現在位置および地図データから、移動端末装置D自身が交差点703内に位置していないと判断する。この判断結果は、中継部1002に送られる。その結果、移動端末装置Dは、通信パケットP1を転送せずに廃棄する。
移動端末装置Cは、通信パケットP1を受信したとき、移動端末装置Dと同様にして、この移動端末装置Cが交差点703内に位置しているか否かを判断する。図7に示したように、移動端末装置Cは、交差点703内に位置している。この場合、交差点検出部1001は、中継部1002に、この判断結果と、交差点703の中心点と移動端末装置Cとの距離Lcと送る。中継部1002は、この距離Lcを用いて、待機時間Tcを設定する。同様に、移動端末装置Cも、交差点703の中心点と移動端末装置との距離Leを用いて、待機時間Teを設定する。
上述のように、待機時間は、交差点703の中心点と移動端末装置との距離が小さい場合ほど、短い時間に設定される。この実施形態では、交差点703内に位置する移動端末装置C,Eのうち、移動端末装置Eの方が、交差点703の中心点に近い。したがって、設定された各待機時間の関係は、Tc>Teとなる。したがって、移動端末装置Eの方が、待機時間を早く終了する。
移動端末装置Eは、待機時間Teが終了すると、受信した通信パケットP1を、中継パケットP2として送信する。この中継パケットP2は、移動端末装置A,B,C,Dに到達する。
移動端末装置Aは、受信した中継パケットP2が通信パケットP1と同一であると判断して、そのまま廃棄する。また、移動端末装置Dも、中継パケットP3を、既に中継収支処理を行った通信パケットP1と同一であると判断して、廃棄する。さらに、移動端末装置Cは、中継パケットP2が待機中の通信パケットP1と同一であると判断し、参考例と同様にして、通信パケットP1および中継パケットP2を廃棄するとともに、転送処理を中止する。
一方、移動端末装置Bは、中継パケットP2の宛先が移動端末装置B自身であると判断されると、この中継パケットP2を受信する。
このように、この実施形態に係る自律分散型無線ネットワーク900では、各移動端末装置が、交差点内に位置しており且つ同一の通信パケットを受信すること無く待機時間が経過したときにのみ通信パケットを中継することとした。したがって、この実施形態によれば、交差点703内に複数の移動端末装置が位置しているときでも、無駄な通信パケットの中継を防いで、通信トラフィックの増大を抑えることができる。
また、この実施形態では、通信ルートの切り換えや、通信パケットへの距離情報等の格納を行う必要がなく、さらには一般のカーナビゲーションシステムを流用して構成することができるので、上述の特許文献1、2の技術と比較して、移動端末装置の制御が簡単であるとともに、システムへの適用が容易である。加えて、通信パケットへの距離情報等の格納を行う必要がないので、通信トラフィックをさらに低減することが可能である。
参考例に係る自律分散型無線ネットワークの全体構成を示す概念図である。 参考例に係る移動端末装置の要部構成を概略的に示すブロック図である。 参考例に係る移動端末装置の動作を説明するためのフローチャートである。 参考例に係る自律分散型無線ネットワークの動作を説明するための表である。 参考例に係る自律分散型無線ネットワークの動作を説明するためのタイムチャートである。 参考例に係る自律分散型無線ネットワークの通信トラフィックを説明するためのグラフである。 の実施形態に係る自律分散型無線ネットワークの全体構成を示す概念図である。 の実施形態に係る移動端末装置の要部構成を概略的に示すブロック図である。 の実施形態に係る自律分散型無線ネットワークの全体構成を示す概念図である。 の実施形態に係る移動端末装置の要部構成を概略的に示すブロック図である。
符号の説明
100 自律分散型無線ネットワーク
110 電波到達エリア
201 送信制御部
202 受信制御部
203,1002 中継部
204 制御部
701,702 道路
703 交差点
711〜714 通信障害物
801 位置情報取得部
802 地図情報取得部
803,1001 交差点検出部
804 無線通信部

Claims (1)

  1. 移動端末装置どうしの通信を他の移動端末装置で中継する自律分散型無線システムであって、
    前記移動端末装置が、
    該移動端末装置の現在位置を取得する手段と、
    該現在位置の地図情報を取得する手段と、
    前記現在位置および前記地図情報を用いて前記現在位置が道路交差点内であるか否かを判断する手段と、
    前記現在位置が道路交差点内であると判断された場合にのみ通信データを中継する手段と、
    前記通信データを受信したときに当該移動端末装置の現在位置が道路交差点内にあると判断された場合に、該通信データを転送するまでの待機時間を設定する手段と、
    該待機時間内に該通信データを再び受信したとき、又は当該移動端末装置の現在位置が道路交差点内にないと判断されたときは、該通信データの転送を中止し、該通信データを再び受信することなく前記待機時間が経過したときは通信エリア内の複数の他の前記移動端末装置に対して該通信データを転送する手段と、
    を備え、
    前記移動端末装置が、前記道路交差点の中心からの距離が短い場合ほど前記待機時間を短くすることを特徴とする自律分散型無線システム。
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