JP4821251B2 - NOx・PM浄化触媒及びNOx・PM浄化材及びNOx・PM浄化触媒の製造方法 - Google Patents

NOx・PM浄化触媒及びNOx・PM浄化材及びNOx・PM浄化触媒の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、自動車用エンジンなどの内燃機関から排出される排気ガスを浄化するためのNOx・PM浄化触媒、およびNOx・PM浄化触媒を担持したNOx・PM浄化材、NOx・PM浄化触媒の製造方法に関する。
ディーゼルエンジンは熱効率が高く、燃費が良いことから二酸化炭素の排出量が少なく、大気環境保全、地球温暖化防止の観点から注目されている。しかしその一方で、ディーゼル排ガス中には人体や環境に悪影響を及ぼす窒素酸化物(NOx)やパティキュレート(PM)が多く含まれている。
近年、自動車等から排出される排ガスに対する規制がますます厳しくなっており、NOxやPMの低減が望まれている。これらはエンジンの改良により大幅に低減されてはいるが、厳しい規制をクリアするためにはエンジンから排出された排ガスを浄化するための後処理が不可欠である。
NOxを低減させるための後処理技術としては、尿素SCRシステムがある。これは、エンジン制御によりPMを低減し、尿素の加水分解により得られたアンモニアを還元剤としてNO2をN2に還元するシステムである。
また、PMを低減させるための後処理技術としては、触媒担持DPFがある。これは、エンジン制御によりNOxを低減し、触媒を担持したフィルタにPMを捕集し、排ガスの熱を利用してPMを燃焼するシステムである。
しかし、NOxとPMはトレードオフの関係にあり、エンジンの制御で両者を同時に低減することが難しいため、NOxとPMを同時に低減することができる後処理技術の開発が期待されている。
従来、この種のNOx・PM低減技術は、コージェライトなどの耐熱性を有する基材に、NOx吸蔵能の優れたアルカリ金属やアルカリ土類金属を含んだ触媒を担持したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−190793号公報
このような従来のNOx・PM低減技術では、触媒が高温にさらされるとアルカリ金属やアルカリ土類金属が劣化してしまい、活性が低下してしまうという課題があり、熱的に安定で、高い活性を有する触媒が要求されている。
また、従来のNOx・PM浄化触媒には、原料に塩化物を用いると触媒の性能を低下させてしまうという課題もあった。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、高温にさらされても触媒劣化が少なく、かつ、広い温度域で安定してNOxを低減することができ、かつ、低温でもPMを効率良く燃焼することができるNOx・PM浄化触媒を提供することを目的としている。
また、本発明は、上記NOx・PM浄化触媒を担持したNOx・PM浄化材を提供することを目的としている。
本発明のNOx・PM浄化触媒は、Li、Na、K、Rb、Csから選択される少なくとも1種を含む硫酸塩と、Pt、Pd、Rh、Ruから選択される少なくとも1種を含む貴金属と、La、Ceから選択される少なくとも1種を含む酸化物と、Si、Ti、Al、Zrから選択される少なくとも1種を含む酸化物とを、構成成分とし、Li、Na、K、Rb、Csから選択される少なくとも1種を含む硫酸塩が、Pt、Pd、Rh、Ruから選択される少なくとも1種を含む貴金属に対して、重量比で1%〜100%であることを特徴とするものである。
この触媒の構成により、高温にさらされても劣化の少ない触媒となり、広い温度域で、ディーゼル排ガス中のNOxをLa、Ceの硝酸塩、または、Li、Na、K、Rb、Csの硝酸塩として吸蔵することができ、低温でもPMを効率良く燃焼することができる。
また、本発明のNOx・PM浄化材は、上記NOx・PM浄化触媒を、耐熱性を有する三次元構造体に担持したことを特徴とするものである。
このNOx・PM浄化触媒を担持した三次元構造体を、ディーゼルエンジンを搭載した車両のマフラーに装着することにより、広い温度域で、ディーゼル排ガス中のNOxをLa、Ceの硝酸塩、または、Li、Na、K、Rb、Csの硝酸塩として吸蔵することができるため、NOx排出量を低減することができる。
さらに、貴金属のはたらきにより生成したNO2が、三次元構造体に捕集されたPMを酸化するだけでなく、PMと、Li、Na、K、Rb、Csから選択される少なくとも1種を含む硫酸塩とが、接触することによりPMが酸化されるので、捕集されたPMを広い温度域で効率よく燃焼することができる。
本発明によれば、この構成により、高温にさらされても劣化が少なく、自動車用エンジンなどの内燃機関から排出される排気ガス中のNOxとPMの両方を同時に低減できるNOx・PM浄化触媒を提供できる。
また、この構成の触媒を、耐熱性を有する三次元構造体に担持することにより、排気ガス中のNOxとPMの両方を同時に低減できるNOx・PM浄化材を提供できる。
本発明の請求項1に記載の発明は、Li、Na、K、Rb、Csから選択される少なくとも1種を含む硫酸塩と、Pt、Pd、Rh、Ruから選択される少なくとも1種を含む貴金属と、La、Ceから選択される少なくとも1種を含む酸化物と、Si、Ti、Al、Zrから選択される少なくとも1種を含む酸化物とを、構成成分とし、Li、Na、K、Rb、Csから選択される少なくとも1種を含む硫酸塩が、Pt、Pd、Rh、Ruから選択される少なくとも1種を含む貴金属に対して、重量比で1%〜100%であることを特徴とするNOx・PM浄化触媒である。
この触媒の構成により、高温にさらされても劣化が少なく、広い温度域で、ディーゼル排ガス中のNOxをLa、Ceの硝酸塩、または、Li、Na、K、Rb、Csの硝酸塩として吸蔵することができ、低温でもPMを効率良く燃焼することができる触媒となる。
触媒は、表面積の大きな酸化物に担持することにより高分散に配置することができるので、Li、Na、K、Rb、Csから選択される少なくとも1種を含む硫酸塩と、Pt、Pd、Rh、Ruから選択される少なくとも1種を含む貴金属と、La、Ceから選択される少なくとも1種を含む酸化物とは、Si、Ti、Al、Zrから選択される少なくとも1種を含む酸化物に担持してから用いるのが好ましい。また、重量比で100%を上回ると、硫酸塩が貴金属のはたらきを阻害してしまい、性能が低下してしまう。
また、請求項2に記載の発明は、Li、Na、K、Rb、Csから選択される少なくとも1種を含む硫酸塩が、Si、Ti、Al、Zrから選択される少なくとも1種を含む酸化物に対して、重量比で0.5%〜10%であることを特徴とするNOx・PM浄化触媒である。
この構成により、高温にさらされても劣化が少なく、広い温度域で、ディーゼル排ガス中のNOxをLa、Ceの硝酸塩、または、Li、Na、K、Rb、Csの硝酸塩として吸蔵することができる触媒となる。さらに、400℃付近におけるPM燃焼活性を向上させることができる。
また、請求項3に記載の発明は、Pt、Pd、Rh、Ruから選択される少なくとも1種を含む貴金属が、Si、Ti、Al、Zrから選択される少なくとも1種を含む酸化物に対して、重量比で0.5%〜10%であることを特徴とするNOx・PM浄化触媒である。
この構成により、ディーゼル排ガス中の一酸化窒素(NO)や一酸化炭素(CO)などを効率的に酸化することができる。ここで酸化されたNOはNO2となり、その強い酸化力でPMを酸化する。
重量比で0.5%を下回ると、ディーゼル排ガス中の成分を十分に酸化することができず、また、10%を上回ると、貴金属同士の距離が近づきすぎてしまうため、高温にさらされたときに貴金属が凝集して、性能が低下してしまう。
また、請求項に記載の発明は、La、Ceから選択される少なくとも1種を含む酸化物が、Si、Ti、Al、Zrから選択される少なくとも1種を含む酸化物に対して、モル比で0.5%〜1.5%であることを特徴とするNOx・PM浄化触媒である。
この触媒の構成により、La、Ceを添加することによりSi、Ti、Al、Zrから選択される少なくとも1種を含む酸化物の耐熱性が向上するため、高温にさらされても劣化が少なく、広い温度域で、ディーゼル排ガス中のNOxをLa、Ceの硝酸塩、または、Li、Na、K、Rb、Csの硝酸塩として吸蔵することができる。さらに、NO、CO、およびPMを酸化するために必要な酸素を効果的に放出することができる。
また、請求項に記載の発明は、NOx・PM浄化触媒を、耐熱性を有する三次元構造体に担持したことを特徴とするNOx・PM浄化材である。
このNOx・PM浄化触媒を担持した三次元構造体を、ディーゼルエンジンを搭載した車両のマフラーに装着することにより、広い温度域で、ディーゼル排ガス中のNOxをLa、Ceの硝酸塩、または、Li、Na、K、Rb、Csの硝酸塩として吸蔵することができるため、NOx排出量を低減することができる。
さらに、貴金属のはたらきにより生成したNO2が、三次元構造体に捕集されたPMを酸化するだけでなく、PMと、Li、Na、K、Rb、Csから選択される少なくとも1種を含む硫酸塩とが、接触することによりPMが酸化されるので、捕集されたPMを広い温度域で効率よく燃焼することができる。
また、ここに示す耐熱性を有する三次元構造体とは、コージェライト、チタン酸アルミニウム、ムライト、α−アルミナ、ジルコニア、チタニア、炭化珪素、シリカ、シリカ・アルミナ、アルミナ・ジルコニア等のセラミック材料や金属製発泡、金属製不織布、金属製ファイバーメッシュやこれら組合せによって造られる金属材料などを用いることができる。
また、請求項に記載の発明は、Si、Ti、Al、Zrから選択される少なくとも1種を含む酸化物を分散させた液に、Li、Na、K、Rb、Csから選択される少なくとも1種を含む硫酸塩と、La、Ceから選択される少なくとも1種を含む塩とを、溶解させた液を加えた後に、蒸発乾固させることにより、触媒粉末を得ることを特徴とするNOx・PM浄化触媒の製造方法である。
この製造方法により、Si、Ti、Al、Zrから選択される少なくとも1種を含む酸化物上に、Li、Na、K、Rb、Csから選択される少なくとも1種を含む硫酸塩と、La、Ceから選択される少なくとも1種を含む塩とを、高分散に担持することができるので、焼成する際に起こるシンタリングによる性能低下を防ぐことができる。
また、請求項に記載の発明は、蒸発乾固させた後に、La、Ceから選択される少なくとも1種を含む塩が酸化される温度で焼成することを特徴とするNOx・PM浄化触媒の製造方法である。
La、Ceから選択される少なくとも1種を含む塩が酸化されて酸化物となることにより、Si、Ti、Al、Zrから選択される少なくとも1種を含む酸化物の、表面積の低下や、触媒の熱劣化を防ぐことができる。
また、La、Ceから選択される少なくとも1種を含む酸化物は、酸素吸蔵・放出能を有するため、NO、CO、およびPMを酸化するために必要な酸素を効果的に放出することができる。
さらに、La、Ceから選択される少なくとも1種を含む酸化物は、ディーゼル排ガス中のNOxをLa、Ceの硝酸塩として吸蔵することができるため、NOx排出量を低減することができる。
また、請求項に記載の発明は、La、Ceから選択される少なくとも1種を含む塩が、硝酸塩、炭酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩から選択される少なくとも1種を含む塩であることを特徴とするNOx・PM浄化触媒の製造方法である。
硝酸塩、炭酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩を用いることにより、500℃〜600℃と比較的低温で酸化物を得ることができるので、無機酸化物の表面積の低下や、触媒の熱劣化を防ぐことができる。
また、酸化物が加わることによって無機酸化物の耐熱性が向上するため、600℃以上で焼成しても良く、硝酸塩を完全に酸化させるために900℃以上で焼成するのが好ましい。
ここで、塩化物を用いた場合、900℃で焼成しても塩化物のまま残存し、触媒を被毒する可能性があり、使用には適さない。
また、請求項に記載の発明は、蒸発乾固さらに焼成した後に、触媒粉末にPt、Pd、Rh、Ruから選択される少なくとも1種を含む貴金属の塩が溶解した液を滴下し、蒸発乾固させることにより、触媒粉末を得ることを特徴とするNOx・PM浄化触媒の製造方法である。
これにより、Pt、Pd、Rh、Ruから選択される少なくとも1種を含む貴金属の塩を、触媒粉末に担持することができる。
ここで、触媒粉末は乾燥状態であっても、水やアルコール類などの溶媒に分散した状態であっても構わない。
また、請求項1に記載の発明は、触媒粉末を還元雰囲気で焼成することを特徴とするNOx・PM浄化触媒の製造方法である。
この製造方法により、金属粒子で存在することにより高い排ガス浄化能を発揮する金属が、金属塩や金属酸化物になっている場合に、金属塩や金属酸化物から金属粒子に還元することができるため、高い排ガス浄化能を発揮することができる。
また、ここに示す還元雰囲気とは、酸素を含まない雰囲気ということを示している。触媒を還元雰囲気炉に入れ、脱気した後、窒素などの還元ガスを導入すればよい。さらに好ましくは、水素など還元能の高いガスを混合するのが良い。
また、請求項1に記載の発明は、前述の製造方法により製造されたNOx・PM浄化触媒を分散させた液に、耐熱性を有する三次元構造体を含浸し、余剰液を除去した後に、乾燥および焼成することを特徴とするNOx・PM浄化材の製造方法である。
この製造方法により、前述のNOx・PM浄化触媒が均一に担持したNOx・PM浄化材を得ることができる。
このNOx・PM浄化材は、La、Ceから選択される少なくとも1種を含む酸化物を担持することによって耐熱性の向上した、Si、Ti、Al、Zrから選択される少なくとも1種を含む酸化物で、全体を覆われるので、熱衝撃に非常に強いNOx・PM浄化材となる。
また、請求項1に記載の発明は、Li、Na、K、Rb、Csから選択される少なくとも1種を含む硫酸塩が、硫酸セシウムであることを特徴とするNOx・PM浄化触媒である。
また、請求項13に記載の発明は、Li、Na、K、Rb、Csから選択される少なくとも1種を含む硫酸塩が、硫酸セシウムであることを特徴とするNOx・PM浄化触媒の製造方法である
硫酸セシウムは、ディーゼル排ガスに含まれるPMに対する燃焼活性が非常に高いため、捕集されたPMを効率よく燃焼することができる。
また、請求項1に記載の発明は、Pt、Pd、Rh、Ruから選択される少なくとも1種を含む貴金属が、白金であることを特徴とするNOx・PM浄化触媒である。
また、請求項1に記載の発明は、Pt、Pd、Rh、Ruから選択される少なくとも1種を含む貴金属が、白金であることを特徴とするNOx・PM浄化触媒の製造方法である。
白金は、ディーゼル排ガスに含まれるPM、NO、COに対する酸化活性が非常に高いため、捕集されたPMを効率よく燃焼することができ、さらに、NOやCOを効率よく酸化することができる。
また、請求項1に記載の発明は、La、Ceから選択される少なくとも1種を含む酸化物が、酸化セリウムであることを特徴とするNOx・PM浄化触媒である。
また、請求項1に記載の発明は、La、Ceから選択される少なくとも1種を含む酸化物が、酸化セリウムであることを特徴とするNOx・PM浄化触媒の製造方法である。
酸化セリウムを、Si、Ti、Al、Zrから選択される少なくとも1種を含む酸化物に担持することにより、触媒の表面積の低下や、熱劣化を防ぐことができる。
また、酸素吸蔵・放出能を有するため、NO、CO、およびPMを酸化するために必要な酸素を効果的に放出することができるだけでなく、ディーゼル排ガス中のNOxを硝酸塩として吸蔵することができるため、NOx排出量を低減することができる。
また、請求項1に記載の発明は、Si、Ti、Al、Zrから選択される少なくとも1種を含む酸化物が、アルミナであることを特徴とするNOx・PM浄化触媒である。
また、請求項19に記載の発明は、Si、Ti、Al、Zrから選択される少なくとも1種を含む酸化物が、アルミナであることを特徴とするNOx・PM浄化触媒の製造方法である。
アルミナは、比表面積が非常に大きいため、触媒を高分散に担持することができるだけでなく、耐熱性にも優れているため、担体として適している。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
イオン交換水にアルミナを分散させたスラリーに、硝酸セリウム六水和物および硫酸セシウムを溶解させた溶液を加えて攪拌し、エバポレータにて水を留去後、大気雰囲気下、900℃で焼成して、酸化セリウムと硫酸セシウムとを担持したアルミナを作製した。次いで、前記酸化セリウムと硫酸セシウムとを担持したアルミナを、イオン交換水に分散させ、そこへジニトロジアンミン白金硝酸溶液を加えて攪拌し、エバポレータにて水を留去後、還元雰囲気下、400℃で焼成、さらに大気雰囲気下、600℃で焼成して、白金、酸化セリウムおよび硫酸セシウムを担持したアルミナをNOx・PM浄化触媒とした。
ここで、触媒担体にはアルミナだけでなく、シリカ、チタニア、ジルコニア、これらの混合物、およびこれらの複合酸化物などを用いることができる。
(評価例1)
評価方法を図1に示す。実施の形態1で示した調製方法で、白金に対する硫酸セシウムの重量比が、1%、10%、50%、100%、150%、200%となるように調製したNOx・PM浄化触媒サンプル1を0.03g取り、ガラス管2につめた石英ウール3上に広げるように乗せ、さらに上から石英ウール3をつめた。そのガラス管2を管状電気炉4を用いて300℃に加熱し、そこへNO濃度が約200ppm、酸素濃度が13.6%となるように混合したガス5を流して、NOx計6を用いて測定した触媒前後のNO濃度より、NOからNO2への酸化率を求め、触媒活性を評価した。
測定結果を図2に示す。図2より、白金に対する硫酸セシウムの重量比がから100%まではあまり結果はかわらないが、150%になると急激に活性が低下することがわかった。これは、硫酸塩が貴金属のはたらきを阻害してしまい、性能が低下してしまうためだと考えられる。
(評価例2)
酸化セリウムが0.5mol%、1.0mol%、1.5mol%となるように調製し、評価例1と同様の方法で触媒活性を評価した。
測定結果を図3に示す。図3より、どのサンプルも高い活性を示したが、1.0mol%のときに最も活性が高くなることがわかった。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態1で示した調製方法で、白金が4wt%、酸化セリウムが1mol%、硫酸セシウムが2wt%となるように調製したNOx・PM浄化触媒を、イオン交換水に分散したスラリーに、コージェライト製ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF、直径5.66インチ、高さ6インチ、200セル/平方インチ)を含浸させ、余剰のスラリーをエアブローで除去した後、300℃で乾燥させた。次いで、大気雰囲気下、600℃で焼成して、これをNOx・PM浄化材とした。
(評価例3)
排気量3,431ccのディーゼルエンジン7の排気ラインに切換弁8を設けてバイパスライン9と本ライン10を設置し、本ライン10側にNOx・PM浄化材11を設置した。バイパスライン9側に排気しながらディーゼルエンジン7を1500rpm、トルク21kgmの条件で1時間運転させて排気を安定させた後、切換弁8によって本ライン10側に排ガスを導入した。排ガス温度は、エンジン回転数を1500rpm一定の状態でディーゼルエンジン7への負荷を変えていくことで250℃から400℃まで30℃刻みで昇温した。各温度を40分キープしながら運転し、圧力センサー12を用いてNOx・PM浄化材11の前後の差圧を測定し、NOx計6を用いてNOx・PM浄化材11前後のNOx濃度を測定した。
排ガスに含まれるPMがNOx・PM浄化材11に捕集されるに従い、NOx・PM浄化材11の前後の差圧が上昇していくが、排ガス温度が上昇するに従って触媒活性が上昇し、捕集されたPMが燃焼することでNOx・PM浄化材11の前後の差圧が下がる。取得した差圧のプロファイルから、各温度における単位時間当りの差圧変化率を算出し、差圧変化率がゼロとなった時の温度をBPT(alance oint of emperature)と定義し、このBPTが低いほどNOx・PM浄化材11のPM燃焼活性が高いものと判断した。
各温度におけるNOx・PM浄化材11前後の差圧プロファイルを図5に示す。図5より、排ガス温度が340℃以上で、差圧が減少しているのがわかる。また、各温度における差圧を直線近似し、差圧上昇率を求めた。
図5より求めた差圧上昇率をプロットした結果を図6に示す。図6より、BPT(差圧上昇率=0)は314℃となり、PM燃焼活性が非常に高いことがわかった。
次に、NOx・PM浄化材11の前後のNOx濃度を測定し、計算式(1−(浄化材後のNOx濃度/浄化材前のNOx濃度))からNOx浄化率を算出した。
各温度におけるNOx・PM浄化材11のNOx浄化率を図7に示す。図7より、排ガス温度が250℃から400℃のとき、NOx浄化率は25%以上であることがわかった。
本発明のNOx・PM浄化触媒は、高温にさらされても劣化が少なく、広い温度域で、ディーゼル排ガス中のNOxをLa、Ceの硝酸塩、または、Li、Na、K、Rb、Csの硝酸塩として吸蔵することができ、低温でもPMを効率良く燃焼することができるので有用である。
また、耐熱性を有する三次元構造体に上記NOx・PM浄化触媒を担持したNOx・PM浄化材を、自動車のエンジンなどの排気経路に設置することにより、排出されるNOxとPMを同時に低減することができるので有用である。
本発明の実施の形態1の評価例1におけるNOx・PM浄化触媒のNO酸化活性評価方法の概念図 同評価例1における硫酸セシウムの重量比をかえたNOx・PM浄化触媒のNO酸化活性評価結果を示す図 同評価例2における酸化セリウムのモル比をかえたNOx・PM浄化触媒のNO酸化活性評価結果を示す図 本発明の実施の形態2の評価例3におけるNOx・PM浄化試験方法の概念図 同評価例3におけるNOx・PM浄化材前後の差圧プロファイルを示す図 同評価例3におけるNOx・PM浄化材の差圧上昇率をプロットした結果を示す図 同評価例3におけるNOx・PM浄化材のNOx浄化率を示す図
符号の説明
1 NOx・PM浄化触媒サンプル
2 ガラス管
3 石英ウール
4 管状電気炉
5 ガス
6 NOx計
7 ディーゼルエンジン
8 切換弁
9 バイパスライン
10 本ライン
11 NOx・PM浄化材
12 圧力センサー

Claims (19)

  1. Li、Na、K、Rb、Csから選択される少なくとも1種を含む硫酸塩と、Pt、Pd、Rh、Ruから選択される少なくとも1種を含む貴金属と、La、Ceから選択される少なくとも1種を含む酸化物と、Si、Ti、Al、Zrから選択される少なくとも1種を含む酸化物とを、構成成分とし、Li、Na、K、Rb、Csから選択される少なくとも1種を含む硫酸塩が、Pt、Pd、Rh、Ruから選択される少なくとも1種を含む貴金属に対して、重量比で1%〜100%であることを特徴とするNOx・PM浄化触媒。
  2. Li、Na、K、Rb、Csから選択される少なくとも1種を含む硫酸塩が、Si、Ti、Al、Zrから選択される少なくとも1種を含む酸化物に対して、重量比で0.5%〜10%であることを特徴とする請求項1記載のNOx・PM浄化触媒。
  3. Pt、Pd、Rh、Ruから選択される少なくとも1種を含む貴金属が、Si、Ti、Al、Zrから選択される少なくとも1種を含む酸化物に対して、重量比で0.5%〜10%であることを特徴とする請求項1または2記載のNOx・PM浄化触媒。
  4. La、Ceから選択される少なくとも1種を含む酸化物が、Si、Ti、Al、Zrから選択される少なくとも1種を含む酸化物に対して、モル比で0.5%〜1.5%であることを特徴とする請求項1乃至いずれかに記載のNOx・PM浄化触媒。
  5. 請求項1乃至4いずれかに記載のNOx・PM浄化触媒を、耐熱性を有する三次元構造体に担持したことを特徴とするNOx・PM浄化材。
  6. Si、Ti、Al、Zrから選択される少なくとも1種を含む酸化物を分散させた液に、Li、Na、K、Rb、Csから選択される少なくとも1種を含む硫酸塩と、La、Ceから選択される少なくとも1種を含む塩とを、溶解させた液を加えた後に、蒸発乾固させることにより、触媒粉末を得ることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載のNOx・PM浄化触媒の製造方法。
  7. 蒸発乾固させた後に、La、Ceから選択される少なくとも1種を含む塩が酸化される温度で焼成することを特徴とする請求項記載のNOx・PM浄化触媒の製造方法。
  8. La、Ceから選択される少なくとも1種を含む塩が、硝酸塩、炭酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩から選択される少なくとも1種を含む塩であることを特徴とする請求項または記載のNOx・PM浄化触媒の製造方法。
  9. 蒸発乾固さらに焼成した後に、触媒粉末にPt、Pd、Rh、Ruから選択される少なくとも1種を含む貴金属の塩が溶解した液を滴下し、蒸発乾固させることにより、触媒粉末を得ることを特徴とする請求項乃至いずれかに記載のNOx・PM浄化触媒の製造方法。
  10. 触媒粉末を還元雰囲気で焼成することを特徴とする請求項乃至いずれかに記載のNOx・PM浄化触媒の製造方法。
  11. 請求項乃至1いずれかに記載の製造方法により製造されたNOx・PM浄化触媒を分散させた液に、耐熱性を有する三次元構造体を含浸し、余剰液を除去した後に、乾燥および焼成することを特徴とするNOx・PM浄化材の製造方法。
  12. Li、Na、K、Rb、Csから選択される少なくとも1種を含む硫酸塩が、硫酸セシウムであることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載のNOx・PM浄化触媒。
  13. Li、Na、K、Rb、Csから選択される少なくとも1種を含む硫酸塩が、硫酸セシウムであることを特徴とする請求項6乃至10いずれかに記載のNOx・PM浄化触媒の製造方法。
  14. Pt、Pd、Rh、Ruから選択される少なくとも1種を含む貴金属が、白金であることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載のNOx・PM浄化触媒。
  15. Pt、Pd、Rh、Ruから選択される少なくとも1種を含む貴金属が、白金であることを特徴とする請求項6乃至10いずれかに記載のNOx・PM浄化触媒の製造方法。
  16. La、Ceから選択される少なくとも1種を含む酸化物が、酸化セリウムであることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載のNOx・PM浄化触媒。
  17. La、Ceから選択される少なくとも1種を含む酸化物が、酸化セリウムであることを特徴とする請求項6乃至10いずれかに記載のNOx・PM浄化触媒の製造方法。
  18. Si、Ti、Al、Zrから選択される少なくとも1種を含む酸化物が、アルミナであることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載のNOx・PM浄化触媒。
  19. Si、Ti、Al、Zrから選択される少なくとも1種を含む酸化物が、アルミナであることを特徴とする請求項6乃至10いずれかに記載のNOx・PM浄化の触媒製造方法。
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