JP4818782B2 - 粘着テープまたはシート - Google Patents

粘着テープまたはシート Download PDF

Info

Publication number
JP4818782B2
JP4818782B2 JP2006111389A JP2006111389A JP4818782B2 JP 4818782 B2 JP4818782 B2 JP 4818782B2 JP 2006111389 A JP2006111389 A JP 2006111389A JP 2006111389 A JP2006111389 A JP 2006111389A JP 4818782 B2 JP4818782 B2 JP 4818782B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
sheet
sensitive adhesive
adhesive tape
holes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006111389A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007282734A (ja
Inventor
宏 畑中
研二 古森
剛 笠原
俊悦 菊地
達巳 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP2006111389A priority Critical patent/JP4818782B2/ja
Priority to CA2582000A priority patent/CA2582000C/en
Priority to ES07004961T priority patent/ES2405621T3/es
Priority to EP07004961A priority patent/EP1832261B1/en
Priority to US11/716,694 priority patent/US20070212520A1/en
Publication of JP2007282734A publication Critical patent/JP2007282734A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4818782B2 publication Critical patent/JP4818782B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)

Description

本発明は、粘着テープまたはシートであって、切断面が一方向に規則正しく手で切ることができる粘着テープまたはシートに関する。
従来、医療用粘着テープやシートの中でも不織布を素材とするものは数多く存在する。素材が不織布の粘着テープやシートは、経済的に安価であり、強度や粘着性を工夫することで、実用上優れたものが多く存在する。しかしながら、これらを取り扱う上ではハンドカット性、すなわち手切り可能であることが要求される場合が多い。ハンドカット性を改善した粘着テープまたはシート等については、いくつかの報告がある。
特許3431628号公報(特許文献1)には、伸長性非破壊ステープル繊維およびバインダー繊維の不規則に組み合わせた繊維ウェブからなる不織シート、またはそれから作製したテープであって、パターンエンボス加工されているものについて開示されている。ここでは、上記不織シート、またはそれから作製したテープについてパターンエンボスされた後、化学結合剤により全体に均一に内部結合し、さらに不織シート材料が20cmの正方形シートに対して250g以下のハンド測定値を示し、直角ウェブ方向に容易に指で引裂くことができかつ装置方向に少なくとも10N/cmの湿潤および乾燥破壊時の引張強度を示す不織シート材料が提案されている。
特表平9-502111号公報(特許文献2)には、ミシン目のある不織外科用テープのロールについて開示されている。ここでは、主要表面に感圧接着剤がコートされている縦軸と横軸を持つバインダー含有不織ウェブを含んでなる接着剤テープのロールであって、その接着剤でコートされたウェブが、テープの約0.1〜1mmの連結セグメントにより分離された一連の約0.2〜5mmのミシン目及び約1:1〜10:1のミシン目長さ対連結セグメント長さの比により定められる、多数の縦方向に間隔を開けて配置され、横方向に伸びる、ミシン目のある分離線を持つような接着剤テープのロールが提案されている。
特開2002-360625号公報(特許文献3)には、手で切断後の外観が良好な皮膚用粘着テープおよびその製造方法について開示されている。ここでは、支持体がポリオレフィン不織布であり、貫通または非貫通の多数の微小孔が形成されており、各微小孔の不織布繊維が溶融してフィルム状になっている皮膚貼付用粘着シートが提案されている。
特表2003-503538号公報(特許文献4)には、ファイバーで作製され、内部結合、平滑ロールカレンダー加工およびパターンエンボス化技術の組み合わせから形成された接着剤物品について開示されている。ここでは、第1の表面と第2の表面を有する不織バッキングと、前記バッキングの前記第1の表面にコートされた感圧接着剤とを含む感圧接着剤物品であって、前記バッキングが繊維状ウェブにエンボス加工されたパターンを有し、前記エンボス加工されたパターンが、第2の方向の複数の凹部の縦列を形成するように並んだ、第1の方向の複数の凹部の少なくとも2つの横列からなる群より選択され、1つの縦列における2つの凹部間の距離が、第2の縦列における2つの凹部の間の距離、および第2の方向の複数の縦列の凹部を形成するようにならんだ、第1の方向の複数の凹部の少なくとも2つの横列の間の距離とは異なり、少なくとも1つの縦列における2つの凹部間の距離が前記第1の方向に沿って異なる感圧接着剤物品が提案されている。
実開昭47-18996号公報(特許文献5)には、孔が設けられた医療用粘着テープについて開示されている。ここでは、合成樹脂、紙、不織布などの基材に、長手方向の長さより幅方向の長さが長い形状を有し、かつ引き裂かれた方向にある端部が常に鋭角である方向性を有する孔を設けてなる医療用粘着テープが提案されている。
一般的には、不織布粘着シートは手で切ることが難しく、手で切れてもその切断面が、不規則な状態で切れることが多い。上述のように、手切れ性を付与した不織布シートの提案は多くあるものの、切断面の状態は決して優れているとはいえない。また、理想的には穿孔処理が施された時のように、一定方向に規則正しく切断されることが好ましい。また、医療用として使用するためには、皮膚刺激が少ないことも必須事項である。
特許3431628号公報 特表平9-502111号公報 特開2002-360625号公報 特表2003-503538号公報 実開昭47-18996号公報
本発明は、不織布からなる支持体と、該支持体の少なくとも片面に粘着剤層を有する粘着テープまたはシートに関し、切断面が一方向に規則正しく手で切ることができる粘着テープまたはシートを提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、孔の形状が、前記一方向に対面する端部の角度が90°未満の形状からなり、複数個の孔は貫通孔と未貫通孔を含み、隣接する一連の孔の貫通率が50%以上100%未満であり、貫通孔と未貫通孔が順不同に並んでいる粘着テープまたはシートにより、切断面が一方向に規則正しく手で切ることができるものを提供しうることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、以下よりなる。
1.化学バインダーで処理された不織布からなる支持体と、該支持体の少なくとも片面に粘着剤層を有し、少なくとも一方向に並ぶ複数個の孔が設けられた粘着テープまたはシートであって、孔の形状が前記一方向に対面する端部の角度が90°未満の形状からなり、複数個の孔は貫通孔と未貫通孔を含み、隣接する一連の孔の貫通率が50%以上100%未満であることを特徴とする粘着テープまたはシート。
2.少なくとも一方向に並ぶ複数個の孔のうち、隣接する孔と孔の間が、0.3〜0.75mmであることを特徴とする前項1に記載の粘着テープまたはシート。
3.孔の長辺部の長さが、0.3〜0.75mmである前項1または2に記載の粘着テー
プまたはシート。
4.貫通孔の大きさが、1×10−4〜3mmである前項1〜3のいずれか1項に記載
の粘着テープまたはシート。
5.前記不織布が、熱可塑性樹脂からなることを特徴とする前項1〜4のいずれか1項に
記載の粘着テープまたはシート。
本発明によれば、手切れ性に優れた粘着テープまたはシートを提供することができる。さらには、本発明の粘着テープまたはシートは、不織布からなる支持体と、該支持体の少なくとも片面に粘着剤層を有するため、肌触りがよい。特に、本発明の粘着テープまたはシートは、貫通孔が設けられているため、手切れ性が優れているのみならず、蒸れやかぶれを排除した肌に優しい粘着テープまたはシートとなりうる。
本発明の粘着テープまたはシートは、不織布からなる支持体と、該支持体の少なくとも片面に粘着剤層を有する。該粘着テープまたはシートには、少なくとも一方向に並ぶ複数個の孔が設けられている。本発明において、複数個の孔は貫通孔と未貫通孔を含む。一方向に並ぶ複数個の孔において、貫通孔と未貫通孔は順不同に並んでいてよい。
本発明において、「少なくとも一方向に並ぶ」とは、一方向または多方向に列をなして並ぶこと意味する。孔の列は、粘着テープまたはシートの形態に応じて適宜設けることができる。例えば、粘着テープまたはシートがロール状の場合には、粘着テープのロール幅方向に対して並行に一定間隔をおいて設けることができる。粘着テープまたはシートがシート状の場合には、孔の列は縦・横方向に一定間隔で設けることができる。隣接する孔の列と列の間隔は、粘着テープの大きさ、使用目的に応じて適宜決定することができる。例えば、医療用のロール状粘着テープの場合は、テープを所望の長さで切ることができるように、3〜10mmの間とすることができる。
本発明において、孔の形状は、図1(A〜C)に示すごとく、一方向に対面する端部が90°未満の角度をなすことを特徴とする。前記一方向に対面する端部の角度が90°より大きい形状の孔では、一方向側の長さが、一方向側の垂直方向側の長さに比べて同等またはそれ以下になる場合もある。前記一方向に対面する端部の角度が90°より大きい形状の孔が一方向に列を成すように並べられていても、優れた手切れ性が発揮できるとはいえない。
本発明において、孔の大きさは、面積が0.09〜0.45mmの範囲であることが好ましい。孔の面積が0.09mm未満では、貫通孔が小さくなり、一方向に手で切ることが難しい。孔の面積が0.45mmよりも大きい場合は、医療用テープとして使用する場合に必要な強度が得られない。
本発明において、一方向に孔と孔が配置される間隔は、隣接する孔同士の距離が0.3mm〜0.75mmであることが好ましい。0.3mmより短いと、十分な強度が得られない、十分な接着性が得られない等の問題が発生し、0.75mmより長ければ、貫通孔による通気性の向上が十分に得られない、十分な手切れ性が得られない等の問題が発生する。
本発明において、孔の作製方法は、特に制限されることはなく自体公知の方法を適用することができる。例えば刃によるダイロールカット、レーザー照射によるもの、穿孔ロール(金属ロール)による穿孔等が考えられる。例えば穿孔ロールによる穿孔の場合、孔の形状の突起を有する穿孔ロールと加圧ロール(表面が滑らかな金属ロール)とを対向して配置し、両ロールの接触面の間に不織布を挟んで通過させることによって、不織布に孔を作製することができる。穿孔ロールには、孔を作製するための突起が一定間隔で配置されており、該突起の先端部は尖っていてもよく、平面であってもよい。本発明において、穿孔ロールに設けられた突起の形状は、前記一方向に対面する端部が90°未満の角度をなすものであり、例えば一方向側の長さが、一方向側の垂直方向側の長さに比べて長い形状からなる多角形、具体的には六角形のそろばんの玉の形状等が挙げられる。
上記、穿孔ロールは約150〜400℃に加熱されていることが好ましく、加圧ロールは約50〜150℃に加熱されていることが好ましい。穿孔ロールが150℃未満では、熱可塑性樹脂シートを溶かすことはできない。穿孔ロールが400℃より高ければ、熱可塑性樹脂シートが溶けて穿孔による貫通孔の形成は困難である。穿孔ロールと加圧ロールとの間にかかる圧力、および不織布を通す速度(流れ速度)は、突起の形状、突起の温度、不織布の厚み等を考慮のうえ、不織布に適当な孔が形成されるように設定することができる。一般的には、圧力が線圧で約5〜200kg/cmであることが好ましく、不織布を通す速度が約1〜50m/分であることが好ましい。線圧が5kg/cm未満では貫通孔が得られず、線圧が200kg/cmを越えると、穿孔ロールが変形してしまうおそれがあるからである。
加圧ロールとして、表面が平滑なステンレスロール、例えば芯金上にシリコンゴムを被覆した表面が平滑なゴムロール等を用いることができる。
上記方法により作製された孔は、貫通孔と未貫通孔を含む。本発明において、「貫通孔」とは、図1AおよびBに示すように、孔の一部でも貫通しているものをいう。貫通孔の形状は、図1Aに示すように、孔とほぼ相似形であり、一方向に対面する端部の角度が90°未満の形状であってもよいし、図1Bに示すように一部でも貫通している貫通孔は、貫通さえしていればいかなる形状であってもよい。本発明において、「未貫通孔」とは、図1Cに示すように、未貫通形状の中(押し目)でフィルム状に形成されるものをいう。
貫通孔の大きさは、貫通孔の面積が1×10−4〜3mmの範囲であることが好ましい。貫通孔の面積が1×10−4mm未満では貫通孔が小さく、一方向に手で切ることが困難である。貫通孔の面積が3mmよりも大きい場合は、例えば医療用テープとして使用する場合に必要な強度が得られない。
本発明において、「貫通率」とは、貫通孔と未貫通孔の数の和に対する貫通孔の数の割合を求めたものをいう。本発明の貫通率は、隣接する一連の孔において貫通率が50%以上100%未満である。「隣接する一連の孔」とは、粘着テープまたはシートを切断する場合の切断面に並ぶ一連の孔を意味し、例えばロール状粘着テープの場合は、ロール幅方向に設けられた一連の孔をいう。貫通率が0〜50%未満では手切れ性に必要な貫通孔がない、または少ないことで、十分な手切れ性が得られないからである。
本発明の粘着テープまたはシートの支持体を構成する不織布の作製方法は、特に限定されることなく一般的な不織布製造方法を採用することができる。例えば、乾式法では、接着剤型の浸漬法、プリント法、スプレー法、粉末法、サーマルボンド法等が挙げられ、機械結合型のフェルト法、ステッチ法、ニードルパンチ法、水流絡合型のスパンレース法、紡糸型のスパンボンド法、網状法、メルトブロー法、フィルム法等が挙げられ、湿式法では、水流絡合型のスパンレース法、紡糸法のスパンボンド法、フラッシュ法、抄紙法の熱融着繊維法、熱圧法、接着剤法等が挙げられ、適用することができる。製法の異なる不織布を積層することも可能である。
また、不織布全体の坪量は、10〜80g/mであることが好ましく、風合いおよび機械的強度を考慮すると、坪量は12〜60g/mであることが特に好ましい。
本発明の粘着テープまたはシートにおいて、孔を作製する前に、不織布に化学バインダーで処理することができる。化学バインダーとして、一般的な化学バインダーを使用することができ、化学的な皮膚刺激が少なく、皮膚と接した場合には違和感を与えないような柔軟性を実現することができ、かつ、透湿性を有するものであれば、特に限定されることなく使用できる。
使用される化学バインダーとしては、例えば、アクリル樹脂、ビニルアクリル樹脂、アセテート/エチレン、ポリ酢酸ビニル等が挙げられる。また、アクリル樹脂と接合するラテックス類、スチレン/ブタジエンゴム、酢酸ビニル/エチレン、酢酸ビニル/アクリレート類、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール類、ポリウレタン類、酢酸ビニル類、アクリル/酢酸ビニル、および、それに類似するものを含む水ベースの化学バインダーとしてアクリルラテックスバインダー、スチレン/ブタジエンゴムラテックス、アクリル/酢酸ビニルコポリマーラテックス等が挙げられる。
例えば、水ベースの化学バインダーを線巻きロッド、リバースロール、エアナイフ、スプレー等を用いて不織布に塗工することができる。化学バインダーの使用量は、所望の特性に応じて、例えば機械的強度(乾燥温度、湿潤強度)や引き裂き特性に応じて、適宜決定され、一般的には、約2〜50g/mの範囲であり、好ましくは約5〜35g/mの範囲である。
さらに、化学バインダーを塗布した上に、背面処理を行うことができる。背面処理を行うことによって、本発明の粘着テープまたはシートを巻回した状態、すなわちロールの形態で保存した場合でも、スムーズに巻き戻すことができる。例えば、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系、ワックス等の背面処理剤を塗布することによって背面処理を行うことができる。背面処理剤の使用量は、粘着剤の種類等を考慮し適宜決定される。
本発明の粘着テープまたはシートは、支持体である不織布の一方の面に、例えば、化学バインダーを塗布した面とは反対側の面に粘着剤層を有する。本発明の粘着テープまたはシートを医療の分野で使用するためには、該粘着剤層は、皮膚に追従できる柔軟性を有し、皮膚に対する刺激(化学的刺激、物理刺激)が少なく、かつ、透湿性を有することが好ましい。このような要求を満たす粘着剤としては、医療用粘着シート等に一般的に使用される粘着剤を特に限定されることなく使用することができる。例えば、スチレン−イソブチレン−スチレン共重合体を主成分とする合成ゴム系粘着剤、ポリウレタン系粘着剤、ポリシロキサン系粘着剤、天然ゴム系粘着剤、ポリエーテル系粘着剤、アクリル系粘着剤等を1種または2種以上を混合して用いることができる。粘着剤は、支持体である不織布に孔を作製する前に形成してもよいし、後に形成してもよい。
粘着剤は、必要に応じて、グリセリン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどの多価アルコールに代表される可塑剤、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸架橋体、ポリビニルピロリドンなどの水溶性又は吸水性の樹脂、ロジン系、テルペン系、石油系の粘着付与剤、各種軟化剤、充填剤、顔料などの各種添加剤を配合することができる。
本発明の粘着テープまたはシートを医療の分野で使用するために、粘着剤層の厚みは、10〜100μmであることが好ましく、さらに20〜70μmであることが好ましい。粘着剤層の厚みが10μm未満では、皮膚に貼着中、十分な接着性が発揮されないことがある。また、厚みが100μmを越えると、皮膚貼付用粘着シートに要求されるレベルの水蒸気透過性が得られないことがあるので、耐汗性を付与しにくく、長期間の貼付により皮膚刺激性を発現する場合がある。
粘着剤層は支持体の一方の面、例えば、不織布の化学バインダーを適用した面とは反対側の面上に直接設けても良いし、間接的に設けても良い。ここで「間接的」とは、粘着剤層を支持体に直接接触させるのではなく、例えば、粘着剤層と支持体との投錨性を向上させるために、支持体表面に下塗り剤を塗布した後、粘着剤を形成することなどが挙げられる。
また粘着剤層は、支持体の一方の面に全面に設けてもよいし、部分的に設けても良い。部分的に粘着剤層を設ける場合には、一定幅の筋状に設けても良いし、波型の筋状などのパターン状にしてもよい。また、粘着剤層を2層以上の積層体としてもよい。この場合には、例えば粘着力の異なる粘着剤層のうち一方を全面に設け、その表面に、もう一方の粘着剤を部分的に設けることができる。
なお、粘着剤層は、粘着剤を溶液塗布、エマルジョン塗布、またはホットメルト塗布により形成することができる。
本発明の粘着テープまたはシートは、シート状であってもよいしロール状の巻回した状態であってもよい。シート状の場合には、粘着剤層を保護するために粘着剤層の上に剥離シートを有してもよい。剥離シートとしては、粘着剤層と接する側に、シリコーン系樹脂などで剥離処理されているものを使用することができる。ロール状の場合には、上述のごとく化学バインダーを適用した支持体面に表面処理を施しておくことが好ましい。ロール状の粘着テープは、例えばシート状の粘着シートを紙管に巻き、巻いたロール幅方向に10〜100mmに切断することにより製造することができる。切断幅が10mm以下では実用上取扱いが難しい。100mm以上では、貼り付け操作が難しい。
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で種々の適用が可能である。
なお、以下の実施例において「部」とあるのは「重量部」を意味し、「%」とあるのは「重量%」を意味する。また、以下の実施例において使用された測定方法および評価方法を示す。
本実施例および比較例において、粘着シートは、次の材料を使用して作製した。
支持体を構成する不織布としてポリエステル系繊維からなる不織布(坪量25g/m)に、アクリル系樹脂25g/mを含有させたものを使用した。得られた不織布は坪量50g/mであった。
接着剤層形成用のポリマーとして、2−エチルヘキシルアクリレート95部、および、アクリル酸5部からなる単量体混合物と、乳化剤としてラウリル硫酸ナトリウムを2部および、重合開始剤として過硫酸カリウムを0.2部使用して、常法により乳化重合させることにより、固形分濃度が50重量%のアクリルエマルション共重合体を得た。
シリコーン系樹脂で処理した剥離紙の処理面に、上述のアクリルエマルション共重合体を乾燥後の厚さが40μmになるように塗布し、160℃の乾燥塔で3分間乾燥させて、架橋された粘着剤層を形成した。次いで粘着剤に不織布を貼りあわせ、孔部を設けていない状態の粘着シートを作製した。
次に作製した粘着シートに、表1に示す条件で孔部を作製した。穿孔ロールは、図2に示すような六角形の突起を備えたものを用いた。穿孔ロールの突起の大きさは、横幅=0.90mm、縦幅=0.60mm、横隙間=0.40mm、縦隙間=5.0mmである。
得られた粘着シートについて、まず孔の貫通率を測定した。孔の貫通率は、株式会社KEYENCE製のマイクロスコープVQ−Z50で、測定した。粘着シートを大きさ100倍に拡大し、一方向に25mm間隔で15回測定したときの貫通孔と未貫通孔数を測定した。上記の操作を行い、貫通孔と未貫通孔の合計数に対する貫通孔数の割合から、貫通率を求めた。貫通率が50〜100%のものを実施例とし、50%未満のものを比較例とした。
(試験例1)切断面最大長さの測定
各実施例および比較例で作製した粘着シートについて、切断面最大長さを測定した。上記各粘着シートを流れ方向に垂直な方向(幅方向)に、25mmの長さに指で引き裂いた。引き裂いた方向を理想切断面と想定し、この切断面の切断縁が、理想切断面から最も離れているところの距離を求めた(図3参照)。例えば流れ方向に引き裂いた場合には、流れ方向と直角な方向に延びた粘着シートの切断縁までの長さのうち、最大の長さを測定した。この長さが短いほど、手切れ性が良好である。上記操作を5回行い、その平均値を求め、切断面最大長さとした。長さはMitutoyo社製デジタルノギスCD-20で測定し、その値を表2に示した。
(試験例2)引張力試験
各実施例および比較例で作製した粘着シートについて、タテ引張力試験を行った。試験は、サンプル測定幅25mm、サンプル測定距離100mmにおいて、引張強度300mm/minでのタテ引張強度を島津製作所製AG-IS AUTOGRAPHにより測定して行った。得られた数値から、幅12mmでのタテ引張強度に換算し、その値を表2に示した。数値は小さい方が、小さい力で切れやすいことを意味し、手切れ性が良好であると評価される。
各実施例および比較例で作製した粘着シートの切断面最大長さおよび引張力試験の結果を表2に示した。これらの結果より、実施例1〜5の粘着シートについては優れた手切れ性を認めたが、比較例1〜3の粘着シートについては効果的な手切れ性が得られなかった。実施例1および比較例1の条件で得られた粘着シートに設けられた孔を、図4および図5に示した。
以上説明したように、本発明によれば、手切れ性に優れた粘着テープまたはシートを提供することができる。さらには、本発明の粘着テープまたはシートは、不織布からなる支持体と、該支持体の少なくとも片面に粘着剤層を有するため、肌触りがよく、医療の分野に好適に使用される。特に、本発明の粘着テープまたはシートは、貫通孔が設けられているため、手切れ性が優れているのみならず、蒸れやかぶれを排除した肌に優しい医療用の粘着テープまたはシートとして好適である。
本発明の粘着テープまたはシートに設けられた貫通孔および未貫通孔を模式的に示した図である。(A)貫通孔、(B)貫通孔、(C)未貫通孔 本実施例および比較例にて作製した粘着テープを穿孔したときの穿孔ロールに設けられた突起の形状を模式的に示す図である。 本実施例の手切れ性試験に関し、シート切断面を模式的に示した図である。 粘着シートに設けられた孔を示す写真図である。(実施例1) 粘着シートに設けられた孔を示す写真図である。(比較例1)
符号の説明
1 孔
2 孔の貫通部位(穴)
3 孔の未貫通部位(穿孔押し目)
4 孔と孔の横隙間
5 孔の縦幅
6 孔と孔の縦隙間
7 孔の横幅
8 理想切断面
9 切断面の理想切断面から最も離れている部位

Claims (5)

  1. 化学バインダーで処理された不織布からなる支持体と、該支持体の少なくとも片面に粘着剤層を有し、少なくとも一方向に並ぶ複数個の孔が設けられた粘着テープまたはシートであって、孔の形状が前記一方向に対面する端部の角度が90°未満の形状からなり、複数個の孔は貫通孔と未貫通孔を含み、隣接する一連の孔の貫通率が50%以上100%未満であることを特徴とする粘着テープまたはシート。
  2. 少なくとも一方向に並ぶ複数個の孔のうち、隣接する孔と孔の間が、0.3〜0.75mmであることを特徴とする請求項1に記載の粘着テープまたはシート。
  3. 孔の長辺部の長さが、0.3〜0.75mmである請求項1または2に記載の粘着テープまたはシート。
  4. 貫通孔の大きさが、1×10−4〜3mmである請求項1〜3のいずれか1項に記載の粘着テープまたはシート。
  5. 前記不織布が、熱可塑性樹脂からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の粘着テープまたはシート。
JP2006111389A 2006-03-10 2006-04-13 粘着テープまたはシート Active JP4818782B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006111389A JP4818782B2 (ja) 2006-04-13 2006-04-13 粘着テープまたはシート
CA2582000A CA2582000C (en) 2006-03-10 2007-03-08 Pressure-sensitive adhesive tape or sheet
ES07004961T ES2405621T3 (es) 2006-03-10 2007-03-09 Hoja o cinta adhesiva sensible a la presión
EP07004961A EP1832261B1 (en) 2006-03-10 2007-03-09 Pressure-sensitive adhesive tape or sheet
US11/716,694 US20070212520A1 (en) 2006-03-10 2007-03-12 Pressure-sensitive adhesive tape or sheet

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006111389A JP4818782B2 (ja) 2006-04-13 2006-04-13 粘着テープまたはシート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007282734A JP2007282734A (ja) 2007-11-01
JP4818782B2 true JP4818782B2 (ja) 2011-11-16

Family

ID=38755044

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006111389A Active JP4818782B2 (ja) 2006-03-10 2006-04-13 粘着テープまたはシート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4818782B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102458326B (zh) * 2009-06-12 2014-09-24 日绊株式会社 卷状医用胶带及其制造方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10195395A (ja) * 1997-01-09 1998-07-28 Sliontec:Kk 易裂性両面粘着テープ又はシート
JP4763157B2 (ja) * 2001-06-04 2011-08-31 ニチバン株式会社 皮膚貼付用粘着テープ及びその製造方法
JP2004042293A (ja) * 2002-07-09 2004-02-12 Kyodo Printing Co Ltd 感熱接着シートおよび情報記録体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007282734A (ja) 2007-11-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2582000C (en) Pressure-sensitive adhesive tape or sheet
CA2593054C (en) Medical adhesive tape or sheet comprising a multi-layer laminate of non-woven fabrics
US6383958B1 (en) Nonwoven sheets, adhesive articles, and methods for making the same
US5616387A (en) Perforated roll of elastic wrap
EP2729100A1 (en) Self-adhesive wound care product
AU685848B2 (en) Perforated roll of elastic wrap
JP4763157B2 (ja) 皮膚貼付用粘着テープ及びその製造方法
JP4818678B2 (ja) 粘着シートの製造方法
JP4181883B2 (ja) ロール状医療用粘着テープ
JP4914755B2 (ja) 医療用粘着テープ又はシート
JP4947939B2 (ja) 医療用粘着テープもしくはシート
JP4884020B2 (ja) 医療補助用粘着テープ
JP4818782B2 (ja) 粘着テープまたはシート
JP2007236764A (ja) 医療用粘着テープもしくはシート
JP2007330376A (ja) 医療用粘着テープもしくはシート
JP4476009B2 (ja) 皮膚貼付用粘着シート
JP6351493B2 (ja) 積層シートおよびその製造方法
JP5632373B2 (ja) ロール状医療用粘着テープおよびその製造方法
JP6648937B2 (ja) 粘着シート
JP4153751B2 (ja) 医療用粘着テープ及びその製造方法
JP2015007193A (ja) 積層シート、積層シート巻回体及び積層シートの製造方法。
CA2148250C (en) Perforated roll of elastic wrap

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081110

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101215

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110207

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110818

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110831

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140909

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4818782

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250