JP4818632B2 - 耐疲労特性に優れたシャフトおよびその疲労特性向上方法 - Google Patents

耐疲労特性に優れたシャフトおよびその疲労特性向上方法 Download PDF

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Description

本発明は、シャフトの疲労破壊の起点となる油穴部分を強化した、疲労強度に優れたシャフトおよびその疲労強度向上方法に関する。
自動車のエンジンに用いられているクランクシャフトやギヤシャフトには、エンジンの回転に伴い大きな変動負荷が作用し、強い強度が求められる。
特に、シャフトに設けられた油穴部はいろいろな方向から穴が開けられていて強度上最も弱い部位となっている。
シャフトの油穴部の強化方法に関しては従来から種々の提案がなされており、例えば、特開2002−38220号公報には、高周波焼入により油穴周りの強度を上げ、かつ油穴表層に圧縮の残留応力を導入する方法が開示されている。
この特開2002−38220号公報には、クランクシャフトを回転させながら半解放型の高周波加熱コイルで加熱する際に、油穴が加熱コイル対面にきたときに回転を遅くし、油穴開口部近傍の加熱層を厚くして焼入硬化層を深くし、油穴周りを強化する方法が開示されている。
しかし、焼入れを行う境界部であるいわゆる「焼き境」では引張の残留応力が発生するため、焼割れが発生しやすいうえ、「焼き境」から疲労亀裂が発生するため、部品として疲労強度の大幅向上は困難であった。
また、特開2002−160163号公報には、油穴周りに特化したショットピーニング装置を用い、油穴周りを加工硬化、および圧縮残留応力を導入する方法が開示されている。
この方法は、投射ノズルをその中心軸周りに回転させ、投射孔の開口方向をノズル中心軸に対してずらして配置することにより、マスキングすることなしに油穴周りにのみショットピーニングを行う方法である。
しかし、特開2002−160163号公報の方法は、ショット球の回収のために覆いが必要となるため、装置が大がかりになりコストが上昇するうえ、ショット球の大きさに制限があるため大きな圧縮残留応力を付与することが困難であることが問題であった。
特開2002−38220号公報 特開2002−160163号公報
本発明は、前述のような従来技術の問題点を解決し、油穴における「焼き境」等に引張残留応力が発生しないシャフト、および、大きな圧縮残留応力を付加することができる簡便な疲労強度向上方法を提供することを課題とする。
本発明は、前述の課題を解決するために鋭意検討の結果なされたものであり、油穴部に超音波打撃処理を施して強化することによって油穴における「焼き境」等に引張残留応力が発生しないシャフト、および、大きな圧縮残留応力を付加することができる簡便な疲労強度向上方法を提供するものであり、その要旨とするところは、特許請求の範囲に記載した通りの下記内容である。
(1)質量%で、
C:0.1〜0.8%、
Si:0.05〜2.5%、
Mn:0.2〜3%、
Al:0.005〜0.1%、
N:0.001〜0.02%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、引張強さが800MPa以上の鋼材からなるシャフトであって、前記シャフトは油穴を有しており、該油穴の表層における圧縮残留応力が、前記鋼材の引張強さの50%〜90%である
ことを特徴とする耐疲労特性に優れたシャフト。
(2)前記鋼材が、質量%で、
Cr:0.1〜2%、
Ni:0.1〜2%、
Mo:0.1〜2%、
Cu:0.1〜2%、
Ti:0.003〜0.05%、
V:0.05〜0.5%、
Nb:0.01〜0.1%の1種または2種以上を含有することを特徴とする(1)に記載の耐疲労特性に優れたシャフト。
(3)前記油穴の内面に深さ10〜50μmの打撃痕を有することを特徴とする(1)または(2)に記載の耐疲労特性に優れたシャフト。
(4)質量%で、
C:0.1〜0.8%、
Si:0.05〜2.5%、
Mn:0.2〜3%、
Al:0.005〜0.1%、
N:0.001〜0.02%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、引張強さが800MPa以上の鋼材からなる、油穴を有するシャフトの疲労特性向上方法であって、
前記油穴に振動数10k〜60kHz、振幅0.5〜50μmで振動する端子で油穴の内面を打撃する打撃処理を行うことで、該油穴の表層における圧縮残留応力を、前記鋼材の引張強さの50%〜90%にすることを特徴とする油穴を有するシャフトの疲労特性向上方法。
(5)前記鋼材が、さらに、質量%で、
Cr:0.1〜2%、
Ni:0.1〜2%、
Mo:0.1〜2%、
Cu:0.1〜2%、
Ti:0.003〜0.05%、
V: 0.05〜0.5%、
Nb:0.01〜0.1%の1種または2種以上を含有することを特徴とする(4)に記載の油穴を有するシャフトの疲労特性向上方法。
(6)前記打撃処理により、油穴の内面に深さ10〜50μmの打撃痕を有することを特徴とする(4)または(5)に記載の油穴を有するシャフトの疲労特性向上方法。
(7)前記打撃処理に代えて、前記油穴に振動数10k〜60kHz、振幅0.5〜50μmで振動する頭部のふくらんだピンを挿入し、該油穴径方向に振動させることにより該油穴の内面を打撃することを特徴とする(4)〜(6)のいずれかに記載の油穴を有するシャフトの疲労特性向上方法。
本発明によれば、油穴における「焼き境」等に引張残留応力が発生しないシャフト、および、大きな圧縮残留応力を付加することができる簡便な疲労強度向上方法を提供することができ、その結果、油穴から破壊することがなくなり部品の信頼性が増すうえ、強化分相応の部品の軽量化が可能となり燃費向上・コスト削減に寄与するなど、産業上有用な著しい効果を奏する。
本発明を実施するための最良の形態について、図1乃至図3を用いて詳細に説明する。
まず、本発明の根幹をなす技術思想は以下の通りである。
シャフト表層に開いた油穴は、断面積の減少および応力集中形状であるため、疲労亀裂の発生起点となっている。すなわち油穴の疲労強度が、シャフト全体の疲労強度を決定している。
油穴周りの疲労強度を向上するためには、油穴周りの強度を上げるか、圧縮の残留応力を導入するか2点の対策が考えられる。
本発明者等は、超音波振動する振動端子で鋼材を打撃することにより、上記2点の対策を共に満足することが可能であることを見い出した。
すなわち、油穴表面に大きな圧縮の残留応力を付与し、かつショットピーニングと同様表面を塑性加工することにより加工硬化し、油穴をもつシャフトの疲労強度の大幅向上が可能であることを見いだした。
図1および図2は、本発明におけるシャフトの油穴の内面を打撃する実施形態を例示する図である。
図1および図2において、1は油穴、2は超音波振動端子、3は打撃部
を示す。
本発明において、打撃処理を行なう部位をシャフトの油穴部に限定したのは、シャフトにおいて疲労破壊が主たる問題となるのが、油穴部だからである。油穴周りに疲労亀裂が入る位置があらかじめわかっているときは、その部位を集中的に処理すればよい。
まず、油穴内部から亀裂が入る場合は、図1に示すような、先端にふくらみのあるピン2を用い、油穴1の径方向に振動させながら、内周をなぞるように打撃処理を行う。
この打撃処理により、図1の右側に示すように、油穴1の内面に打撃痕を設けることができ、この塑性加工による加工硬化によって疲労強度を著しく向上させることができる。
打撃痕の深さは、10μm以下では、疲労強度の向上効果が十分でなく、また、50μmを超えると加工硬化が飽和するため、10〜50μmの範囲が好ましい。
図2は、超音波振動端子2が油穴1の内面をなぞる様子を模式的に説明した図である。
図2に示すように、超音波振動端子2は時間の経過とともに、油穴1の内面をなぞるように旋回しながら振動することによって、油穴の内面を打撃処理することができる。
本発明においては、油穴1の内面の打撃部は問わないが、高周波焼入れ等により引張残留応力が発生する「焼き境」に相当する油穴1の端部から1mm前後の位置を打撃することによって加工硬化させることが好ましい。
図3は、本発明におけるシャフトの油穴の表層を打撃する実施形態を例示する図である。
図3において、1は油穴、2は超音波振動端子、3は打撃部を示す。
油穴1の表面近傍から亀裂が入る場合は、図3に示すように亀裂が入る方向(図3中ハッチング部)に打撃処理を行うことによって、処理時間を短縮することができる。
例えば、図3(a)のように、シャフトが曲げ疲労だけを受ける場合には、シャフトの軸に垂直方向に打撃することが好ましく、また、図3(c)のように、シャフトがねじり疲労だけを受ける場合には、シャフトの軸方向から45°傾斜した方向に打撃することが好ましい。
また、図3(b)のように、シャフトが曲げ+ねじり疲労を受ける場合には、両者を複合した方向に傾けて打撃することが好ましい。

シャフト破断の形態が、曲げ疲労主体であるのか、捻り疲労主体であるのか不明な場合は、図3(d)のように、全周処理を行うことにより曲げ疲労にも捻り疲労にも対処可能である。
また、油穴近傍の表面を処理する場合には、超音波打撃ピン先端の形状は、半球状、蒲鉾状、鞍状等が考えられるが特に限定しない。ただし、半球状ないしは蒲鉾状の先端形状では、凸と凸をつきあわせることになるので処理が不安定になる可能性がある。最良は、凸と凹を組み合わせることになる鞍状であるが、超音波打撃ピンの製造コストが高くなる可能性がある。
本発明に用いる超音波振動子の振動数を10k〜60kHzと限定したのは、鋼材に与えられる圧縮の残留応力がこの領域で大きくなるからである。同様に、超音波振動するピン先端の振幅を0.5〜50μmと限定したのも、0.5μm未満の振幅では十分な圧縮残留応力を鋼材に与えることができないからである。振幅は大きいほど残留応力が増すが、50μm超では塑性変形が大きくなり過ぎ、部品の寸法精度が低下するとともに疲労強度も低下するため、振幅の上限を50μmに限定する。
<鋼材成分の限定理由>
本発明のシャフトは、前述のような打撃処理を油穴部に施すことによって、シャフトの油穴の表層における圧縮残留応力が、シャフトを構成する鋼材の引張強さの50%〜90%であることを特徴とする。
本発明のシャフトを構成する鋼材の成分の限定理由を以下に示す。
Cは、鋼を強化するのに有効な元素であるが、0.1%未満では充分な強度が得られない。一方、過多に添加すると靭性が低下するため、添加量の上限を0.8%とする。
Siは、鋼の強化元素として有効であるが、0.05%未満ではその効果がない。一方、過多に添加すると靭性および被削性が低下するため、添加量の上限を2.5%とする。
Mnは、鋼の強化に有効な元素であるが、0.2%未満では充分な効果が得られない。一方、過多に添加すると靭性および被削性が低下するため、添加量の上限を2%とする。
Alは、鋼の脱酸および結晶粒の微細化のために有効な元素であるが、0.005%未満ではその効果がない。一方、過多に添加すると被削性が低下するため、添加量の上限を0.1%とする。
Nは、V炭窒化物やNb炭窒化物を生成し析出強化のために必要な元素であるが、0.001%未満では充分な効果が得られない。一方、過多に添加すると靭性が劣化するため、添加量の上限を0.02%とする。
Cr,Ni,Mo,Cuはいずれも適量の添加においては靱性を損なうことなく強度を増大する元素である。Cr,Ni,Mo,Cuは、いずれも0.1%未満ではその効果はなく、2%を越えると靱性が大きく劣化するため、その添加量の下限をそれぞれ0.1%、上限を2%とする。
Tiは,窒化物・炭化物を生成し、析出強化により強度が上昇するため有効な元素である。さらにTiの窒化物は高温まで固溶せずに残るため、加熱時のオーステナイト粗大化を防止するのに有効である。0.003%未満ではこれらの効果は現れず、0.05%を越えると靱性が劣化するため、その添加量の下限を0.003%、上限を0.05%とする。
Vも、Ti同様窒化物・炭化物を生成し、析出強化により強度が上昇するため有効な元素であるが、効果を享受するためには0.05%以上の添加が必要である。一方、過多に添加すると靭性が劣化するため、添加量の上限を0.5%とする。
Nbも、Ti同様窒化物・炭化物を生成し、析出強化により強度が上昇するため有効な元素であるが、効果を享受するためには0.01%未満では充分な効果が得られない。一方、過多に添加すると靭性が劣化するため、添加量の上限を0.1%とする。
また、これらの元素以外にも、被削性を向上させる元素として、Pb、S、Bi等を添加してもよく、その場合も本発明に含まれる。
なお、上記の元素以外に、P、S等の不可避的不純物が含まれるが、その場合も本発明に含まれる。
<引張強度>
本発明のシャフトを構成する鋼材の引張強さの限定理由を以下に示す。
引張強さが800MPa以下の鋼材では、油穴部の圧縮残留応力の下限規定である50%では十分な疲労強度向上効果が得られないため、その下限値を800MPaとした。
<残留応力>
本発明が対象とする800MPa以上の強度を持つ鋼材において、引張強さの50%以下の圧縮残留応力では十分な疲労強度向上が認められないことおよび、引張強さの90%以上の圧縮残留応力を付与することは、本発明では困難であることから、その上限を90%とする。
表1に示す成分の鋼から、油穴を模した貫通穴を開けた丸穴付小野式回転曲げ試験片を切り出した。試験片のサイズは平行部の径d=12mm(JIS Z−2274、1号試験片、記号1−12)、貫通穴の径は2.4mmとした。
この試験片に本発明の超音波処理を施したもの、および無処理ないしは範囲外処理を施した比較材を用意し、小野式回転曲げ疲労試験を行ない疲労強度を求めた。結果を表2に示す。
なお、本試験片は単純な曲げ疲労試験であるため、疲労亀裂は穴部表層から発生し軸方向と垂直な面で破断するため、超音波処理は、穴周りの表層全周について行った。
表2中の残留応力測定値は、疲労試験を行っていない試験片を別途用意し接合部表層の残留応力を測定したものである。なお、残留応力の測定はX線を用いて行ない、回折X線の強度を測定しピーク強度の半値幅から求めている。
超音波打撃処理無しの試料は、引張強度の1/4弱の疲労強度しか得られていない。これは、油穴が疲労強度を低下させていることが原因である。適正な超音波打撃処理を行うことにより、油穴周りの強度を増し、圧縮の残留応力を導入することにより、疲労強度を向上することが可能となっている。
穴内部から発生する亀裂を模すため、貫通穴を開けた小野式回転曲げ試験片を用意し、ショットピーニング(アークハイト0.35)により表面に圧縮残留応力を導入後、穴の内部に超音波処理を施し、処理の有無が疲労強度に及ぼす影響について調べた。結果を表3に示す。
残留応力は穴の表面で測定したため、処理の有無による変化は少ない。ショットピーニングにより表層に圧縮残留応力が入り、表2の結果に比べ超音波処理なし材の疲労強度も高い値を示している。これに超音波処理を施すことによりさらに疲労強度が上昇する。
その結果、本発明の疲労強度向上方法を用いた本発明例は比較例に比べて、大幅な疲労強度向上が認められた。
Figure 0004818632
Figure 0004818632
Figure 0004818632
本発明におけるシャフトの油穴の内面を打撃する実施形態を例示する図である。 本発明におけるシャフトの油穴の内面を打撃する実施形態を例示する図である。 本発明におけるシャフトの油穴の表層を打撃する実施形態を例示する図である。
符号の説明
1 油穴
2 超音波振動端子
3 打撃部

Claims (7)

  1. 質量%で、
    C:0.1〜0.8%、
    Si:0.05〜2.5%、
    Mn:0.2〜3%、
    Al:0.005〜0.1%、
    N:0.001〜0.02%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、引張強さが800MPa以上の鋼材からなるシャフトであって、前記シャフトは油穴を有しており、該油穴の表層における圧縮残留応力が、前記鋼材の引張強さの50%〜90%であることを特徴とする耐疲労特性に優れたシャフト。
  2. 前記鋼材が、質量%で、
    Cr:0.1〜2%、
    Ni:0.1〜2%、
    Mo:0.1〜2%、
    Cu:0.1〜2%、
    Ti:0.003〜0.05%、
    V:0.05〜0.5%、
    Nb:0.01〜0.1%の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の耐疲労特性に優れたシャフト。
  3. 前記油穴の内面に深さ10〜50μmの打撃痕を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の耐疲労特性に優れたシャフト。
  4. 質量%で、
    C:0.1〜0.8%、
    Si:0.05〜2.5%、
    Mn:0.2〜3%、
    Al:0.005〜0.1%、
    N:0.001〜0.02%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、引張強さが800MPa以上の鋼材からなる、油穴を有するシャフトの疲労特性向上方法であって、
    前記油穴に振動数10k〜60kHz、振幅0.5〜50μmで振動する端子で油穴の内面を打撃する打撃処理を行うことで、該油穴の表層における圧縮残留応力を、前記鋼材の引張強さの50%〜90%にすることを特徴とする油穴を有するシャフトの疲労特性向上方法。
  5. 前記鋼材が、さらに、質量%で、
    Cr:0.1〜2%、
    Ni:0.1〜2%、
    Mo:0.1〜2%、
    Cu:0.1〜2%、
    Ti:0.003〜0.05%、
    V: 0.05〜0.5%、
    Nb:0.01〜0.1%の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項4に記載の油穴を有するシャフトの疲労特性向上方法。
  6. 前記打撃処理により、油穴の内面に深さ10〜50μmの打撃痕を有することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の油穴を有するシャフトの疲労特性向上方法。
  7. 前記打撃処理に代えて、前記油穴に振動数10k〜60kHz、振幅0.5〜50μmで振動する頭部のふくらんだピンを挿入し、該油穴径方向に振動させることにより該油穴の内面を打撃することを特徴とする請求項4〜請求項6のいずれかに記載の油穴を有するシャフトの疲労特性向上方法。
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