JP4504550B2 - 歯元曲げ疲労特性および面圧疲労特性に優れた歯車用鋼ならびに歯車 - Google Patents

歯元曲げ疲労特性および面圧疲労特性に優れた歯車用鋼ならびに歯車 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車・建設機械その他の機械部品にて使用される、歯元曲げ疲労特性および面圧疲労特性に優れた歯車用鋼ならびにこの鋼によって製造される歯車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車等に用いられている歯車は、近年、省エネルギー化による車体重量の軽量化に伴うサイズの小型化が要求され、また、エンジンの高出力化による歯車ヘの負荷の増大が起こっている。歯車の耐久性は、主に歯元の曲げ疲労破壊ならびに歯面の面圧疲労破壊が原因となる。そのうち、面圧がヘルツ応力で2000MPaを超えるような歯車では、歯元の曲げ疲労強度が高いことに加えて歯面の耐ピッチング性が高いことが特に要求される。
【0003】
従来は、JIS SCM420H、SCM822H等の肌焼鋼を用いて歯車を成形し、浸炭等の表面処理を行なって使用されてきた。しかしながら、これらの歯車は、高応力下での使用に耐えられるものではなかった。従って、鋼材の変更、熱処理方法の変更、表面の加工硬化処理による歯元曲げ疲労強度、耐ピッチング性の向上を図った提案がなされている。
【0004】
例えば、特公平7−122118号公報には、鋼中のSiを低減し、Mn、Cr、Mo、Niをコントロールすることにより、浸炭熱処理後の表面の粒界酸化層を低減して、亀裂の発生を少なくし、また、不完全焼入層の生成を抑制して、表面硬さの低減を抑えると共に疲労強度を高めること、更に、Ca添加により亀裂の発生・伝播を助長するMnSの延伸を制御する技術が開示されている。以下、先行技術1という。
【0005】
第2945714号特許明細書には、素材としてSiを0.25〜1.50%添加した鋼材を用いて焼戻し軟化抵抗を高める技術が開示されている。以下、先行技術2という。
【0006】
特開平7−54050号公報には、浸炭あるいは浸炭窒化処理後に存在する表層付近の残留オーステナイト量の分布を規定して、ピッチング疲労強度を高める技術が開示されている。以下、先行技術3という。
【0007】
特公平7−113145号公報には、焼戻し軟化抵抗を上げるSiおよびCrを添加した鋼材を用いて、浸炭窒化あるいば浸炭浸窒処理を行ない、表面付近のCとNとの含有量の和を限定して残留オーステナイト量をコントロールする技術が開示されている。以下、先行技術4という。
【0008】
特開平8−81743号公報には、Si、Crに加えてVを添加することにより、焼戻し軟化抵抗を高くして、そのばらつきを少なくすること、更に、Sを少なくして亀裂の起点となり得るMnSを少なくする技術が開示されている。以下、先行技術5という。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した先行技術は、下記問題を有している。
【0010】
先行技術1によれば、Siを低減することにより、粒界酸化層、不完全焼入れ層を低減し、歯元での曲げ疲労亀裂発生を抑えることはできる。しかし、逆に焼戻し軟化抵抗の低下を招き、破壊の発生が歯元から歯面側に移行して、歯面での摩擦熱による焼戻し軟化を抑えることができなくなり、表面が軟化するためにピッチングが発生しやすくなるという問題がある。
【0011】
逆に、先行技術2によれば、焼戻し軟化抵抗を上げるためにSi等を添加して、粒界酸化進行の抑制のために浸炭工法を真空浸炭あるいはプラズマ浸炭等に限定する方法を採用しているが、この方法では製造コストが上がり、量産化するには有効ではない。
【0012】
先行技術3によれば、表層近傍に析出する残留オーステナイトが加工誘起変態により、マルテンサイトに変態し、歯車表面が硬化されることにより曲げ疲労強度、耐ピッチング性の向上を図っている。しかし、これだけでは歯車を駆動したときの歯面の摩擦熱による軟化は抑えられないために、耐ピッチング性を上昇させることはできない。
【0013】
先行技術4も先行技術3と同様に、表層部の残留オーステナイトをコントロールしているが、それと同時に、SiおよびCrを添加して焼戻し軟化低抗の向上も図っている。これにより、歯車表面の摩擦熱による軟化は小さくなり、また、残留オーステナイトの加工誘起変態により表面硬化が期待される。しかし、残留オーステナイトが加工誘起変態によりマルテンサイトになるのと同時に、変態による歪が生じ、歯面の変形が起る。このために、歯車同士の接触面にズレが生じ、かえってピッチングが発生しやすくなる。
【0014】
先行技術5によれば、焼戻し軟化抵抗の向上と共に、そのばらつきの低減を狙っている。しかし、歯車として駆動させたときに、歯面の摩擦熱による軟化は抑えられるが、先行技術4と同様に、表面付近の残留オーステナイトによる歯車接触面のズレは起るので、結果として耐ピッチング性の低下を抑えることはできない。また、S低減は、短時間側のピッチング発生の抑制にある程効果があると思われるが、Si、CrおよびVを添加して硬くなっているのに加えて、Sを低減した場合は、歯切りや油穴あけ等の切削加工性が著しく劣るために、生産性の低下への影響の方が大きい。
【0015】
従って、この発明の目的は、上述した問題を解決して、歯元曲げ疲労強度が従来の歯車よりも高く、更に、面圧疲労特性に優れた量産可能な歯車用鋼ならびにこの鋼によって製造される歯車を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本願発明者等は、上記問題を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、以下の知見を得た。
【0017】
▲1▼ 鋼材のSi、Crを増量添加することにより焼戻し軟化抵抗を高め、更に、Vの添加によりSi偏析を抑えて更なる焼戻し軟化抵抗を向上させると共に、そのばらつきを低減させて、歯車接触面での発熱による軟化を抑えれば、表面亀裂発生を抑制することができる。
【0018】
▲2▼ 疲労亀裂の起点となり得る粒界酸化層については、Siをある量以上添加することによって、粒界酸化層は、深さ方向への成長から表面の密度増加の方向に成長を変えてしまい、起点となるような深さ方向に成長した酸化層がなくなる。この結果、疲労亀裂の起点となりにくくなる。
【0019】
▲3▼ 歯面の浸炭部表面組織を、マルテンサイトと40体積%以下の残留オーステナイトとし、非浸炭部である芯部組織を、マルテンサイトと10〜45面積%のフェライトとすれば、歯車として駆動した後に、表層部の残留オーステナイトが加工誘起変態を起こし、マルテンサイト組織となっても、内部の比較的軟質な組織であるフェライトが歪を吸収することにより、全体での変形量が小さくなって、歯車接触面のズレが少なくなる。この結果、ピッチングの発生を抑えることができる。
【0020】
この発明は、上述した知見に基づきなされたものであって、以下を特徴とする。
【0021】
請求項1記載の発明は、
C:0.10〜0.35、
Si:0.5〜2.0、
Mn:0.2〜1.0、
Ni:0.01〜0.50、
Cr:0.5〜2.5、
Mo:0.01〜1.00、
Al:0.005〜0.200、
V:0.001〜0.200、
N:0.20以下(以上、mass%)
を含有し、更に、下記(1)式、
Ac3=920−203√C−15.2Ni+44.7Si+104V−30Mn−11Cr+400Al(成分単位はmass%) ---(1)
によって算出されるAc3温度パラメーターが850〜940℃の範囲内であり、
DI=7.95√C(1+0.715Si−0.50Si 2 )(1+4.1
Mn)(1+2.33Cr)(1+0.52Ni)(1+3.14Mo)(1+5V)
(成分単位はmass%) ---(2)
によって算出される理想臨界直径DIが40〜400mmの範囲内であり、
Ceq=C+Si/7+Mn/5+V/2+Cr/9+Ni/22+Mo/2
(成分単位はmass%) ---(3)
によって算出される炭素当量Ceqが1.100以下であり、更に、焼戻し軟化抵抗を上げるのに有効な元素Si、Crについて、
SiCr=90Si+23.5Cr(成分単位はmass%) ---(4)
によって算出される焼戻し軟化抵抗パラメーターが100以上であり、残部が
Feおよび不可避的不純物からなることに特徴を有するものである。
【0022】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の化学成分組成に、更に、
Nb:0.010〜0.100mass%
を含有することに特徴を有するものである。
【0023】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の歯車用鋼において、更に、化学成分組成として、
Ti:0.005〜0.050、
B:0.0005〜0.0100(以上、mass%)
を含有し、更に、上記(2)式の代わりに、下記(5)式
DI=7.95√C(1+0.715Si−0.50Si 2 )(1+4.1
Mn)(1+2.33Cr)(1+0.52Ni)(1+3.14Mo)(1+5V)
・2(成分単位はmass%) ---(5)
によって算出される理想臨界直径DIが40〜400mmの範囲内であることに特徴を有するものである。
【0024】
請求項4記載の発明は、上記請求項1〜3の内の何れか1つに記載の歯車用鋼を、鍛造あるいは機械加工により歯車形状に成形したものからなり、浸炭処理あるいは浸炭窒化処理を施したときの、歯車の表層から100μm深さ位置までの残留オーステナイト量が40体積%以下であり、且つ、非浸炭部である芯部の組織がフェライトとマルテンサイトとの二相組織からなり、その内のフェライトの比率が10〜45面積%であることに特徴を有するものである。
【0025】
請求項5記載の発明は、上記請求項1〜3の内の何れか1つに記載の歯車用鋼を、鍛造あるいは機械加工により歯車形状に成形したものからなり、浸炭処理あるいは浸炭窒化処理を施し、そして、アークハイト0.3mmA以上のショットピーニングを施したときの、歯車の表層から100μm深さ位置までの残留オーステナイト量が40体積%以下であり、且つ、非浸炭部である芯部の組織がフェライトとマルテンサイトとの二相組織からなり、その内のフェライトの比率が10〜45面積%であることに特徴を有するものである。
【0026】
以下に、この発明における数値の限定理由について述べる。
【0027】
C:0.10〜0.35mass%
Cは、強度確保のために必要な元素であり、その量は、浸炭焼戻し後の内部硬さを決定するが、その量が0.10mass%では、内部の硬さが低下しすぎるために歯車としての強度を確保できない。一方、0.35mass%を超えると、靭性低下、加工性の劣化が起る。従って、C含有量は、0.10〜0.35mass%の範囲内に限定した。
【0028】
Si:0.5〜2.0mass%
Siは、焼戻し軟化抵抗を高めるのに有効な元素であると共に、粒界酸化層深さを抑える効果があるが、その量が0.5mass%未満であると、焼戻し軟化抵抗の向上効果がなく、また、粒界酸化層が最終的に深くなり、歯元曲げ疲労強度が劣る。一方、2.0mass%を超えて添加しても、焼戻し軟化抵抗の向上効果が飽和するだけでなく、靭性が劣化する。従って、Si含有量は、0.5〜2.0mass%の範囲内に限定した。
【0029】
Mn:0.2〜1.0mass%
Mnは,焼入れ性を高める元素であり、そのためには0.2mass%以上の添加が必要である。しかし、焼入れ性確保の添加の上限としては、1.0mass%で十分である。従って、Mn含有量は、0.2〜1.0mass%の範囲内に限定した。
【0030】
Ni:0.01〜0.50mass%
Niは、焼入れ性を高める元素であるが、焼入れ性を高めるには少なくとも0.01mass%以上は必要である。しかし、その添加量が0.50mass%を超えると硬度が高くなりすぎて被削性が劣化する。また、Niは、高価な元索であるためにコストがかかる。従って、Ni含有量は、0.01〜0.50mass%の範囲内に限定した。
【0031】
Cr:0.5〜2.5mass%
Crは、焼入れ性を向上させる元素であると共に、焼戻し軟化抵抗を高める元素である。両方の性能を発揮させるには、0.5mass%以上の添加が必要である。しかし、その添加量が2.5mass%を超えると焼戻し軟化抵抗を高める効果は飽和し、焼入れ性が高くなりすぎるために靭性が劣化する。従って、Cr含有量は、0.5〜2.5mass%の範囲内に限定した。
【0032】
Mo:0.01〜1.00mass%
Moは、焼入れ性を向上させる元素である。そのためには、0.01mass%以上の添加が必要であるが、1.00mass%を超えて添加してもその効果が飽和し、また、Moは、高価であるので経済性も悪い。従って、Mo含有量は、0.01〜1.00mass%の範囲内に限定した。
【0033】
Al:0.005〜0.200mass%
Alは、脱酸に有効な元素であり、その効果は、0.005mass%以上の添加で発揮される。また、Alは、Nと結合してAlNを生成し、結晶粒の粗大化を抑えて靭性を上げる働きがあり、その効果は、0.200mass%までの添加で有効であり、それを超えると粗大粒が発生して靭性が低下する。従って、Al含有量は、0.005〜0.200mass%の範囲内に限定した。
【0034】
V:0.001〜0.200mass%
Vは、Si、Crと同じく焼戻し軟化抵抗を高める元素である。また、それと同時に炭窒化物を形成して結晶粒を微細化させて、Siの偏析を抑制する効果も持っているが、その効果を発揮させるためには、0.001mass%以上の添加が必要である。しかし、この効果は、0.200mass%を超えて添加しても飽和してしまい、十分な効果は得られず、製造コストがく上がるだけである。従って、V含有量は、0.001〜0.200mass%の範囲内に限定した。
【0035】
Nb:0010〜0.100mass%
Nbは、炭窒化物形成により結晶粒を微細化させる元素であり、これにより歯元曲げ疲労強度の向上が図られる。結晶粒を微細化させるには、0.010mass%以上の添加が必要である。一方、0.100を超えて添加してもその効果は飽和する。従って、Nb含有量は、0.010〜0.100mass%の範囲内に限定した。
【0036】
B:0.0005〜0.0100mass%、Ti:0.005〜0.050mass%
Bは、焼入れ性を上げるのに有効な元素であるが、その効果は、0.0005mass%以上で得られ、0.0100mass%を超えると飽和する。従って、B含有量は、0.0005〜0.0100mass%の範囲内に限定した。しかし、Bの焼入れ性向上効果は、BがN化合物で存在した場合は無効であるため、B添加と同持にNを固定するためにTiを添加する。Tiの適正添加量は、N量により異なるが、0.005〜0.050mass%の範囲内が好ましい。
【0037】
なお、この発明鋼中には、不可避的不純物としてのPおよび酸素含有量は、できるだけ低いほうが望ましい。また、Nは、結晶粒を微細化させる目的で、必要に応じて、0.20mass%までは添加が許される。また、被削性を向上させるために必要に応じて、S、Pb、Se、Ca等の快削元素を含有させても良い。
【0038】
Ac3温度パラメーター:850〜940℃
図1に、従来の浸炭処理における熱処理パターンを示す。従来の方法では鋼を930℃で浸炭し、炭素を内部に拡散し浸透させた後、歪低減のために浸炭温度よりも低い850℃で焼入れを行なう。従って、下記(1)式によって算出されるAc3温度パラメータが850℃未満では、浸炭後に850℃で保持しても、オーステナイト中にフェライト組織を析出させることができない。また、940℃を超えると、軟質な組織であるフェライト面積率が大きくなりすぎて、強度不足となる。従って、下記(1)式によって算出されるAc3温度パラメーターは、850〜940℃の範囲内に限定すべきである。
【0039】
Ac3=920−203√C−15.2Ni+44.7Si+104V−30Mn−11Cr+400Al(成分単位はmass%) ---(1)
理想臨界直径(DI):40〜400mm
理想臨界直径(DI)は、鋼の焼入れ性を示す値である。下記(2)式または(5)式で算出される理想臨界直径(DI)が40mm未満では、歯車内都の硬さが低くなりすぎるので、所望の歯元の曲げ疲労強度を確保することができない。一方、400mmを超えると、歯車内部の靭性が劣化する。従って、下記(2)式または(5)式よつて算出される、理想臨界直径(DI)は、40〜400mmの範囲内に限定すべきである。
【0040】
DI=7.95√C(1+0.715Si−0.50Si2)(1+4.1Mn)(1+2.33Cr)(1+0.52Ni)(1+3.14Mo)(1+5V)
(成分単位はmass%) ---(2)
Ti:0.005〜0.050、B:0.0005〜0.0100(以上、mass%)の場合には、
DI=7.95√C(1+0.715Si−0.50Si 2 )(1+4.1Mn)(1+2.33Cr)(1+0.52Ni)(1+3.14Mo)(1+5V)・2(成分単位はmass%) ---(5)
炭素当量(Ceq)≦1.100
炭素当量(Ceq)は、浸炭前硬さおよび歯車の内部強疲を決定するのに重要な指標である。下記(3)式で算出される炭素当量(Ceq)が1.100を超えると、浸炭前の硬さが高くなりすぎるために切削加工が困難になり、生産性を落とすことになる。従って、下記(3)式で算出される炭素当量は、1.100以下に限定すべきである。
【0041】
Ceq=C+Si/7+Mn/5+V/2+Cr/9+Ni/22+Mo/2
(成分単位はmass%) ---(3)
焼戻し軟化低抗パラメーター(HSiCr)≧100
焼戻し軟化抵抗パラメーターは、鋼の焼戻し後の軟化の程度を示す値である。下記(4)式によって算出される焼戻し軟化抵抗パラメーター(HSiCr)が100未満では、高面圧下で駆動したときの接触面での軟化が大きくなりすぎて、ピッチングが発生しやすくなり、面圧疲労強度が劣化する。従って、下記(4)式によって算出される焼戻し軟化抵抗パラメーター(HSiCr)は、100以上に限定すべきである。
【0042】
SiCr=90Si+23.5Cr(成分単位はmass%) ---(4)
歯面表層の残留オーステナイト量≦40体積%
残留オーステナイトは、それ自体では軟質であるが、それが歯面の表層に存在している場合、歯車の駆動中の応力によりマルテンサイトに変態し、硬化するので、曲げおよび面圧疲労に対して亀裂進展を抑制する効果を持つ。しかし、残留オーステナイトが40体積%を超えると、逆に表層の硬さの低下が大きくなりすぎて面圧疲労特性は悪くなる。従って、残留オーステナイト量は、40体積%以下に限定すべきである。
【0043】
歯内部(非浸炭部)組織のフェライト面積%:10〜45%
浸炭焼入れ・焼戻しを行なった歯車を駆動させた場合、浸炭部に存在していた残留オーステナイトは、加工誘起変態によりマルテンサイト組織へと変化する。このとき体積膨張により歪が生じ、歯車同士の接触面にズレが起り、面圧疲労強度が低下する。従って、この歪を少なくし、面圧疲労強度の低下をなくすには、軟質な組織であるフェライトによる歪の吸収が有効であり、その効果を得るためには、少なくともフェライトは、組織中に10%以上必要である。しかし、フェライトが45%以上存在した場合には、非浸炭部の硬さが低下するので、強度不足となり耐久性が劣化する。従って、非浸炭部のフェライト面積率は、10〜45%の範囲内に限定すべきである。
【0044】
ショットピーニング(S/P)のアークハイト:0.3mmA以上
ショットピーニングを行なうと、表層付近に圧縮残留応力を付与して、曲げ疲労強度、面圧疲労強度を更に上昇させることができる。この処理を行なう場合、アークハイトが0.3mmA未満では、圧縮残留応力の付与が少なすぎるために曲げ疲労強度、面圧疲労強度を更に上げることができない。従って、ショットピーニングは、アークハイト0.3mmA以上で施すのが好ましい。
【0045】
なお、アークハイトとは、SAE(米国の自動車技術協会の規格) J442aによるショットピーニングの強さを表わす指標である。19mm×77mmの板状試験片を固定し、この試験片の片面全域にショットを投射した後、試験片を外すと試験片には、反り(曲がり)が発生している。この反り(曲がり)量をアークハイトという。なお、Aは、試験片の厚さの種類であり、1.3mmを意味する。
【0046】
【発明の実施の形態】
この発明を実施例により更に詳細に説明する。
【0047】
表1に示す化学成分組成を有するNo.1〜15の鋼をそれぞれ溶解し、インゴットを調製した。なお、表1に示すNo.1〜7は、本発明鋼、No.8〜13は、比較鋼、そして、No.14、15は、従来鋼である。従来鋼は、No.14がJIS SCM420H、No.15がSCM822Hである。各鋼のAc3温度パラメーター、理想臨界直径DI、炭素当量Ceqおよび焼戻し軟化抵抗パラメーターHSiCrの値を合わせて表1に示す。
【0048】
【表1】
Figure 0004504550
【0049】
このようにして調製した上記本発明鋼、比較鋼および従来鋼の各インゴットを熱間圧延して、直径32mmおよび70mmの丸棒鋼からなる本発明供試体No.1〜7、比較供試体No.8〜13、および、従来供試体No.14、15を調製した。次いで、このようにして得られた各供試体に対して焼準処理を実施し、焼準処理後の各供試体を、下記試験に供して、焼入れ歪量、表層残留オーステナイト、非浸炭部のフェライト面積率、回転曲げ特性、面圧疲労特性、内部硬さ、内部靭性、粒界酸化層および浸炭部のオーステナイト粒度について調べた。この結果を、表2に示す。
【0050】
【表2】
Figure 0004504550
【0051】
▲1▼ 焼入れ歪量
焼準された直径70mmの各供試体からネイビーC試験片を加工した。図2にネイビーC試験片の正面図を、図3にその側面図を示す。ネイビーC試験片1は、両図に示すように、円盤状体に開口部2および円盤状空間3を有し、試験片各部の寸法は、以下の通りである。
【0052】
試験片直径(a):60mm
厚さ(b):12mm
円盤状空間の直径(c):34.8mm
開口部間隔(d):6mm
試験片中心と開口部円中心との距離(p):10.2mm
浸炭焼入れ・焼戻しによる焼入れ歪量測定の試験は、上記のネイビーC試験片1を各供試体当たり10個作製し、これらの試験片を浸炭焼入れ・焼戻しをした後に、試験片の開口部間隔(d)の、浸炭焼入れ・焼戻し前後の変化率を測定し、この値を焼入れ歪量と定義した。ネイビーC試験片による浸炭焼入れ・焼戻し後の変形量が、2.0%を超えるような大きな値を示す鋼材を用いて浸炭歯車を作製した場合は、歯車の歯面表層付近に存在する残留オーステナイトが、ショットピーニングや、歯車として稼動させた後の応力により、マルテンサイト変態をしたときに、歯面の変形が大きくなりすぎて、面圧疲労特性が悪化する。従って、焼入れ歪量は、2.0%以下が望ましい。
【0053】
更に、浸炭焼入れ・焼戻しによるオーステナイト組織からマルテンサイト組織への変態による変形と、歯車駆動での残留オーステナイト組織からマルテンサイト組織への変態による歯面の変形の両方を少なくし、浸炭焼入れ・焼戻し後に歯車の歯型修正研削をしなくても面圧疲労特性の良好な歯車を得るには、この試験による歪量が1.0%以下であることが望ましい。焼入れ歪量の試験結果は、試験繰返し数n=10の平均値である。
【0054】
▲2▼ 表層残留オーステナイト%
浸炭焼入れ歪量測定済みの試験片を用いて、各供試体の試験片10個中の2個を抜き出し、その内の1個の試験片正面部分にアークハイト0.6mmAのショットピーニングを施した。そして、各供試体のショットピーニング実施試験片1個、ショットピーニング未実施試験片1個それぞれについて、正面部分の表層から100μmの深さ位置までの20μm深さ毎に残留オーステナイト量を測定し、その平均値を求めた。なお、測定面の研磨には、電解研磨を使用し、測定には、X線回折装置を使用した。
【0055】
▲3▼ 非浸炭部のフェライト面積%
浸炭焼入れ歪量、表層残留オーステナイト量測定済みの試験片の1個を切断して、各供試体の浸炭焼入れ・焼戻しにおける内部(非浸炭部)のフェライト−マルテンサイト組織を検鏡試験によって、各供試体共に10視野づつ観察し、各視野中でフェライトの占める比率を画像処理装置により測定し、その10視野の平均値を求め、フェライト面積%と定義した。
【0056】
▲4▼ 回転曲げ疲労特性
直径32mmの各供試体から、平行部直径10mmの試験片を採取し、平行部にこれと直角方向の深さ3mmの切欠き(切欠き係数:1.4)を全周に亘って付けた回転曲げ疲労試験片を調製した。この試験片全数に対しネイビーC試験片に施した条件で浸炭焼入れ・焼戻し処理を行なった。その後、半数の試験片に対してショットピーニング処理(アークハイト:0.6mmA)を行なった。そして、ショットピーニング実施品、未実施品について、小野式回転曲げ疲労試験機を使用して107回を疲労限度として回転曲げ疲労試験を行ない、回転曲げ疲労強度を測定した。
【0057】
▲5▼ ピッチング試験(面圧疲労特性)
直径32mmの各供試体から図4に示す、試験面の直径が26mm、幅が28mmの円筒部を有するピッチング試験片4を作製した。更に、図5に示すように、直径70mmの各供試体を用いて、鍛造により直径135mmとした後、焼準処理を行なって直径130mm、幅18mmの大ローラー5を作製した。次いで、ピッチング状試験片4および大ローラー5に対して、ネイビーC試験片、回転曲げ疲労試験片と同じ条件で浸炭焼入れ・焼戻し処理を行なった。その後、それぞれの半数について回転曲げ疲労試験片と同じ条件でショットピーニング処理(アークハイト:0.6mmA)を実施した。そして、ショットピーニング実施品、未実施品について、ローラーピッチング試験機を使用して107回を疲労限度として試験を行なった。そのときの試験条件は、以下の通りであった。
【0058】
回転数:1500rpm
すべり率:40%
潤滑剤:ミッションオイル
油温:120℃
▲6▼ 浸炭有効硬化層深さ、浸炭部のオーステナイト粒度、粒界酸化層、内部硬さおよび内部靭性
浸炭焼入れ・焼戻し後の直径32mmの試験片について、垂直断面において表層部分からある所定ピッチにてビッカース硬度を測定し、硬さが550Hvとなる深さを浸炭有効硬化層深さとした。次いで、非浸炭部である内部のビッカース硬さを測定し、その値で歯車芯部の強度を評価した。また、非浸炭部よりJIS3号衝撃試験片を調製し、衝撃試験を行ないその結果により歯車芯部の靭性を評価した。また、同じ試験片について部分的にショットピーニングを施しショットピーニング未実施部位と実施部位の各1断面とについて垂直断面内の表層の粒界酸化層を検鏡観察により調べた。また、浸炭部のオーステナイト粒度についても調べた。
【0059】
表1および表2から明らかなように、本発明鋼であるNo.1〜7は、従来鋼No.14および15に比べて、内部靭性、浸炭部結晶粒度、残留オーステナイト量は同等であるものの、内部硬さが高く、粒界酸化層が小さくなっている。そのために、回転曲げ疲労強度が向上している。また、焼戻し軟化抵抗パラメーター(HSiCr)が高く、非浸炭部のフェライトによる熱変形量が少ないために、面圧疲労強度が著しく上昇している。
【0060】
これに対して、比較鋼No.8は、C含有量が本発明範囲より低く、Si含有量が本発明範囲を超えて高い。そのために、内部にフェライトが本発明範囲以上に析出し、内部硬さが低いために回転曲げ疲労強度が低下している。
【0061】
比較鋼No.9は、C含有量、Mn含有量およびV含有量が本発明範囲を超えており、また、炭素当量(Ceq)、理想臨界直径(DI)も本発明範囲より高い。従って、内部の靭性が低下しており、そのために、回転曲げ疲労強度が低下している。また、Ac3点温度パラメーターは、本発明範囲より低くなり、フェライト面積率が本発明範囲より小さくなっている。そのために、焼入れ歪量が増加したので、面圧疲労強度が低下している。
【0062】
比較鋼No.10は、Cr含有量が本発明範囲を超えて高く、炭素当量(Ceq)、理想臨界直径(DI)も本発明範囲より高く、内部衝撃値が低くなったために、回転曲げ疲労強度が低下している。また、Al含有量が本発明範囲より低いために結晶粒も大きくなり、また、Ac3点温度パラメーターが本発明範囲より低く、フェライト面積率が本発明範囲よりも低くなったために焼入れ歪量が大きくなり、そのために、面圧疲労強度が低下している。
【0063】
比較鋼No.11は、Si含有量が本発明範囲より少なく、そのために、粒界酸化層が大きくなった。また、焼戻し軟化抵抗パラメーター(HSiCr)も本発明範囲より低い。従って、回転曲げ疲労強度、面圧疲労強度共に低下している。
【0064】
比較鋼No.12は、Cr含有量が本発明範囲より少ないために、軟化抵抗パラメーター(HSiCr)も本発明範囲より低い。そのために、面圧疲労強度が低下している。
【0065】
比較鋼No.13は、Mn含有量が本発明範囲より少ないために、理想臨界直径(DI)も本発明範囲より低くなった。従って、内部硬さが低下したために回転曲げ疲労強度も低下している。
【0066】
従来鋼No.14および15は、JIS SCM420H、SCM822Hであるが、Si含有量が本発明範囲より低く、また、Ac3点温度パラメーターが本発明範囲よりも低く、焼戻し軟化抵抗パラメーターHSiCrも本発明範囲を下回っている。その結果、内部硬さが低めであり、結晶粒が本発明鋼より大きく、非浸炭部にフェライトが存在しない。また、粒界酸化層が大きい。そのために、回転曲げ疲労強度、面圧疲労強度が低下している。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、自動車、産業機械等に使用される従来の歯車に対して、従来の製造工程を変えることなく、従来以上の曲げ疲労特性を有し、更に、2000MPa以上の高面圧を必要とする歯車を量産することができるといった有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】浸炭処理パターンを示す図である。
【図2】ネイビー試験片を示す正面図である。
【図3】ネイビー試験片を示す側面図である。
【図4】ピッチング試験片を示す正面図である。
【図5】ピッチング試験の機構を示す斜視図である。
【符号の説明】
1:ネイビー試験片
2:開口部
3:空間
4:ピッチング試験片
5:大ローラー

Claims (5)

  1. C:0.10〜0.35、
    Si:0.5〜2.0、
    Mn:0.2〜1.0、
    Ni:0.01〜0.50、
    Cr:0.5〜2.5、
    Mo:0.01〜1.00、
    Al:0.005〜0.200、
    V:0.001〜0.200、
    N:0.20以下(以上、mass%)
    を含有し、更に、下記(1)式、
    Ac3=920−203√C−15.2Ni+44.7Si+104V−30Mn−11Cr+400Al(成分単位はmass%) ---(1)
    によって算出されるAc3温度パラメーターが850〜940℃の範囲内であり、
    DI=7.95√C(1+0.715Si−0.50Si 2 )(1+4.1
    Mn)(1+2.33Cr)(1+0.52Ni)(1+3.14Mo)(1+5V)
    (成分単位はmass%) ---(2)
    によって算出される理想臨界直径DIが40〜400mmの範囲内であり、
    Ceq=C+Si/7+Mn/5+V/2+Cr/9+Ni/22+Mo/2
    (成分単位はmass%) ---(3)
    によって算出される炭素当量Ceqが1.100以下であり、更に、焼戻し軟化抵抗を上げるのに有効な元素Si、Crについて、
    SiCr=90Si+23.5Cr(成分単位はmass%) ---(4)
    によって算出される焼戻し軟化抵抗パラメーターが100以上であり、残部が
    Feおよび不可避的不純物からなることを特徴とする、歯元曲げ疲労特性および面圧疲労特性に優れた歯車用鋼。
  2. 更に、化学成分組成として、
    Nb:0.010〜0.100mass%
    を含有することを特徴とする、請求項1記載の歯車用鋼。
  3. 更に、化学成分組成として、
    Ti:0.005〜0.050、
    B:0.0005〜0.0100(以上、mass%)
    を含有し、更に、前記(2)式の代わりに、下記(5)式
    DI=7.95√C(1+0.715Si−0.50Si 2 )(1+4.1
    Mn)(1+2.33Cr)(1+0.52Ni)(1+3.14Mo)(1+5V)
    ・2(成分単位はmass%) ---(5)
    によって算出される理想臨界直径DIが40〜400mmの範囲内であることを特徴とする、請求項1または2記載の歯車用鋼。
  4. 上記請求項1〜3の内の何れか1つに記載の歯車用鋼を、鍛造あるいは機械加工により歯車形状に成形したものからなり、浸炭処理あるいは浸炭窒化処理を施したときの、歯車の表層から100μm深さ位置までの残留オーステナイト量が40体積%以下であり、且つ、非浸炭部である芯部の組織がフェライトとマルテンサイトとの二相組織からなり、その内のフェライトの比率が10〜45面積%であることを特徴とする、歯元曲げ疲労特性ならびに面圧疲労特性に優れた歯車。
  5. 上記請求項1〜3の内の何れか1つに記載の歯車用鋼を、鍛造あるいは機械加工により歯車形状に成形したものからなり、浸炭処理あるいは浸炭窒化処理を施し、そして、アークハイト0.3mmA以上のショットピーニングを施したときの、歯車の表層から100μm深さ位置までの残留オーステナイト量が40体積%以下であり、且つ、非浸炭部である芯部の組織がフェライトとマルテンサイトとの二相組織からなり、その内のフェライトの比率が10〜45面積%であることを特徴とする、歯元曲げ疲労特性ならびに面圧疲労特性に優れた歯車。
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