JP2001030036A - 高強度非調質鋼部品およびその製造方法 - Google Patents

高強度非調質鋼部品およびその製造方法

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JP2001030036A
JP2001030036A JP11208964A JP20896499A JP2001030036A JP 2001030036 A JP2001030036 A JP 2001030036A JP 11208964 A JP11208964 A JP 11208964A JP 20896499 A JP20896499 A JP 20896499A JP 2001030036 A JP2001030036 A JP 2001030036A
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steel
less
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connecting rod
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Toyoaki Eguchi
豊明 江口
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NKK Bars and Shapes Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱間鍛造による自動車部品の製造において、
鋼を熱間鍛造後、直接、油冷して、穴明けを主体とす
る、機械加工性に優れ且つ耐座屈性、耐疲労性に優れた
高強度部品を製造する。 【解決手段】 C:0.05〜0.20%、Si:0.
05〜0.50%、Mn:0.50〜2.00%、C
r:0.30〜1.50%、B:0.0005〜0.0
050%、Al:0.010〜0.100%、N:0.
010%以下(以上、重量%)を含有し、残部Feおよ
び不可避的不純物からなり、更に、次式、P 1=C+
(Mn/20)+(Cr/20)で算出される表面硬化
パラメータP1が、0.15〜0.25%の範囲内で、
且つ、次式、P2=Mn+Crで算出される内部硬化パ
ラメータP2が、1.20〜2.80%の範囲内にある
鋼材を熱間鍛造し、次いで、直接油冷を行い、このよう
にして得られた鋼材の表面のロックウェルC硬さを25
以上、35未満、表層から2mm以下の内部のロックウ
ェルC硬さを、表面硬さより低く、且つ、20以上、3
0未満とし、そして、機械加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高強度で且つ機
械加工性に優れた、熱間鍛造による非調質鋼部品を製造
する方法およびその部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車のエンジン部品であるコネクティ
ングロッド(以下コンロッドという)、あるいは、自動
車の足廻り部品であるナックル等の部品は、従来S50
C等の機械構造用鋼を熱間鍛造し、その後、焼入れ・焼
戻しを施して、所望の機械的性質を付与し、そして、ド
リル穴明け等の機械加工により仕上げて部品として供さ
れてきた。
【0003】しかし、焼入れ・焼戻し処理は、鋼をオー
ステナイト状態に再加熱して、水または油に焼入れし、
次いで、再び400〜600℃の間の温度に再加熱して
焼戻すため、コストおよび時間のかかるものであった。
【0004】この焼入れ・焼戻し処理を省略するため非
調質鋼がこれまで多く開示されている。これらの非調質
鋼は、Vを0.05〜0.30%程度含有する鋼を、熱
間鍛造し、次いで、空冷または風冷して微細なV炭窒化
物を析出させ、かくして、降伏応力および引張強さを高
めるものである。例えば、特開昭58−52458に
は、V:0.08〜0.15%含有するフェライト+ベ
イナイト組織の非調質鋼が、特開昭58−167751
には、V:0.05〜0.20%合有するフェライト+
パーライト+ベイナイト組織の非調質鋼が開示されてい
る。
【0005】しかしながら、上記非調質鋼は、緻密な焼
戻しマルテンサイト組織を有する従来の焼入れ焼戻し鋼
に比較すると降伏応力が劣り、また、硬度分布が表面か
ら芯部まで比較的差が小さく均一である。
【0006】エンジン部品であるコンロッドにおいて
は、エンジンの回転に伴い、引張力、圧縮力が繰り返し
かかる。従って、表面の硬さが低く、また、降伏応力が
低い場合には、断面寸法を大きくしない限り座屈が発生
したり、疲労強度が低下する等の問題が生じる。このた
めに小型で軽量の部品とすることは困難であった。
【0007】上記空冷型、風冷型非調質鋼に対し、特開
昭63−312949には、熱間鍛造後、直接、水冷し
て、組織をマルテンサイトおよび/またはベイナイトに
する高靱性熱間鍛造用非調質鋼が開示きれている。
【0008】即ち、Cを0.04〜0.20%と低めに
押さえ、Mnを0.8〜2.0%と高めとし、更に、B
を添加して焼入れ性を高めた鋼を、熱間鍛造後、直接、
水冷して焼戻しを施すことなく、高強度高靱性としたも
のである。
【0009】しかしながら、水冷材の硬さ、特に表面の
硬さは、ほとんど炭素量によって決定される。即ち、図
1に示すように、水冷材の表面硬さは、99.9%マル
テンサイト硬さに相当し、炭素量0.10%の場合に
は、ロックウェルC硬さ(HRC)が約40にもなって
しまい、旋削、穴明け等の機械加工に適したHRC約3
0にまで低下させることが困難である。
【0010】また、S50C等の中炭素の機械構造用鋼
を熱間鍛造後に水冷すると、焼割れが発生することがあ
る。焼割れは、微細なものになると見落としがちで、そ
のまま使用すると重大欠陥につながる恐れがある。かか
る重大欠陥を回避するために、熱間鍛造後に水冷が施さ
れることはほとんどなく、多くの場合、油冷が施され
る。従って、鍛造後に水冷を施すには、設備を水冷用に
改造しなければならず、莫大な改造費用を必要とする。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、自動
車部品の製造に当たり、従来法のS50C等の機械構造
用鋼を用いた場合には、焼入れ・焼戻しを必要とするこ
とによる製造コストの上昇が避けられない。
【0012】また、熱間鍛造後の空冷、風冷ままで使用
する非調質鋼部品においては、降伏応力が焼入れ・焼戻
し材に比較して低く、そのままでは座屈等の問題を生
じ、このため部品の寸法を大きくする必要があり、軽量
化、省エネルギーの点で問題があった。
【0013】更に、熱間鍛造後、水冷する非調質鋼にお
いては、水冷では表面の硬さを機械加工に適した硬さに
まで下げることが困難である。また、焼割れの発生する
ことがあることから、ほとんど水冷設備が設置されてい
ない問題があり、この水冷設備を油冷設備に替えること
は、多額の費用を要すると共に、現在、油冷で製造して
いる部品が存在することから不可能なことである。
【0014】従って、この発明が解決すべき課題は、非
調質鋼部品の製造に当たり、広く設置されている油冷設
備により冷却することを前提とし、降伏応力を高め、耐
座屈性および耐疲労性に優れた部品としての性能を付与
するため、表面の硬さは適度に高く、一方、機械加工
性、特に、穴明け加工性に優れたものとするために、内
部は必要以上に硬くない非調質鋼部品を製造することに
ある。
【0015】即ち、この発明の目的は、高強度で機械加
工性に優れた、熱間鍛造による非調質鋼部品を製造する
方法およびその部品を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述した
観点から、熱間鍛造後、油冷することにより、高強度で
且つ機械加工性に優れた非調質鋼部品の製造方法を開発
すべく鋭意研究を重ねた。その結果、C、Mn、Crの
化学成分を最適な含有率に調整した鋼を、熱間鍛造後、
油冷することにより、表面硬さが適度に高く、また、内
部硬さが必要以上に硬くない非調質鋼部品の安価な製造
方法を見い出すに至った。この発明の特徴は、以下の通
りである。
【0017】請求項1記載の発明は、C :0.05〜
0.20%、Si:0.05〜0.50%、Mn:0.
50〜2.00%、Cr:0.30〜1.50%、B
:0.0005〜0.0050%、Al:0.010
〜0.100%、N :0.010%以下(以上、重量
%)を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からな
り、更に、下記(1)式、 P1=C+(Mn/20)+(Cr/20) ---(1) で算出される表面硬化パラメータP1が、0.15〜
0.25%の範囲内で、且つ、下記(2)式、 P2=Mn+Cr ---(2) 但し、上記(1)および(2)式中の各元素は、重量%
表示による鋼材の各含有率の値、で算出される内部硬化
パラメータP2が、1.20〜2.80%の範囲内にあ
る鋼材を熱間鍛造し、次いで、直接油冷を行い、このよ
うにして得られた鋼材の表面のロックウェルC硬さを2
5以上、35未満、表層から2mm以下の内部のロック
ウェルC硬さを、表面硬さより低く、且つ、20以上、
30未満とし、そして、機械加工することに特徴を有す
るものである。
【0018】請求項2記載の発明は、C :0.05〜
0.20%、Si:0.05〜0.50%、Mn:0.
50〜2.00%、Cr:0.30〜1.50%、B
:0.0005〜0.0050%、Al:0.010
〜0.100%、N :0.010%以下(以上、重量
%)を含有し、更に、Ti、Zr、Nbのうちの少なく
とも1種を0.010〜0.050%含有し、残部Fe
および不可避的不純物からなり、更に、下記(1)式、 P1=C+(Mn/20)+(Cr/20) ---(1) で算出される表面硬化パラメータP1が、0.15〜
0.25%の範囲内で、且つ、下記(2)式、 P2=Mn+Cr ---(2) 但し、上記(1)および(2)式中の各元素は、重量%
表示による鋼材中の各含有率の値、で算出される内部硬
化パラメータP2が、1.20〜2.80%の範囲内に
ある鋼材を熱間鍛造し、次いで、直接油冷を行い、この
ようにして得られた鋼材の表面のロックウェルC硬さを
25以上、35未満、表層から2mm以下の内部のロッ
クウェルC硬さを、表面硬さより低く、且つ、20以
上、30未満とし、そして、機械加工することに特徴を
有するものである。
【0019】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の方法により高強度非調質鋼部品を製造することに
特徴を有するものである。
【0020】
【発明の実施の形態】この発明において使用する鋼材の
化学成分組成、および、熱間鍛造後、油冷された鋼材の
硬さの限定理由について説明する。
【0021】C(カーボン):0.05〜0.20% Cは、安価に強度を確保するための重要な元素である。
C量が0.05%未満では、所望の強度を確保するのに
多量の合金元素を必要とし、C含有量の少ない合金添加
剤、例えば、電解Mnや電解Crを使用しなければなら
ず、コストが上昇する。油冷材の表面では、その冷却能
は、油温や攪拌によって若干変化するが、概ね、90%
マルテンサイト硬さに相当する硬さが得られ、図1から
明らかなように、C量を0.09%とすることによっ
て、HRC30の硬さを得ることができる。一方、0.
20%を超えると、冷却能を落として、焼入れ後に得ら
れるマルテンサイトを80%程度に低下させても、表面
の硬さをHRC35未満にすることは困難である。従っ
て、C含有量を0.05〜0.20%の範囲内に限定し
た。
【0022】Mn(マンガン):0.50〜2.00% Mnは、鋼中のSをMnSとして無害化して、鋼の熱間
延性を向上させる。また、焼入れ性を向上させて焼入れ
後の組織中のマルテンサイトの量を高め、これにより降
伏応力、強度を高める。油焼入れにおいてMnの含有量
は、0.50%以上でないと、油冷後の鋼材内部を所望
の硬さに維持することが困難である。しかし、2.00
%を超えると鋼の粘性が高くなって、加工時の切り屑が
繋がりやすくなる。また、鋼材内部が硬くなり過ぎて、
機械加工性を低下させ、特に、穴明け工具の寿命を低下
させる。従って、Mn含有量は、0.50〜2.00%
の範囲内に限定する。
【0023】Cr(クロム):0.30〜1.50% Crは、Mnとの併用による相乗効果によって、焼入れ
性を大きく向上させ、油冷後のマルテンサイトの量を増
加させる。Crが0.30%未満では、焼入れ性を向上
させる効果が少ない。しかし、Crの含有量は、1.5
0%まででその目的は達成される。また、Crは、Mn
より若干ではあるが高価な元素である。従って、Cr含
有量は、0.30〜1.50%の範囲内に限定する。
【0024】Si(シリコン):0.05〜0.50% Siは、脱酸剤として重要な元素である。Siが0.0
5%未満では、脱酸不良で酸素の高い鋼になり、大きな
ブローホールが残存して表面疵の原因となる。しかし、
0.50%を超えると、変形抵抗が増大して製造型の寿
命が短くなる他、鍛造加熱中の脱炭が大きくなり、冷却
後の表面硬さか低下する。従って、Si含有量は、0.
05〜0.50%の範囲内に限定する。
【0025】B(ボロン):0.0005〜0.005
0% Bは、微量で焼入れ性を高める元素であるが、焼入れ性
に有効に作用させるためには0.0005%以上の添加
を必要とする。しかし、0.0050%を超えて添加し
ても効果は飽和するのみならず、多量の炭ほう化物を析
出し、割れの原困となったり、靱性を低下させたりす
る。従って、B含有量は、0.0005〜0.0050
%の範囲内に限定する。
【0026】Al(アルミニウム):0.010〜0.
100% Alは、脱酸剤として重要な元素であると共に、AlN
を析出し結晶粒を微細にする元素である。これらの目的
のためにはA1は、少なくとも0.010%以上添加す
る必要がある。しかし、0.100%を超えると、酸化
物系介在物の量が多くなって、鋼の清浄性を低下させ、
熱間加工時の割れの原因となる。また、連続鋳造におい
てAl23がノズルに堆積してノズル詰まりを引き起こ
す。従って、Al含有量は、0.010〜0.100%
の範囲内に限定する。
【0027】N(窒素):0.010%以下 Nは、Bと結合してBNを析出し、Bの焼入れ性効果を
阻害すると共に、靱性を低下させる。微量の焼入れ性を
有効ならしめるには、Nは、0.010%以下とする必
要がある。従って、N含有量は、0.010%以下に限
定した。
【0028】Ti(チタン)、Zr(ジルコニウム)、
Nb(ニオブ):0.010〜0.050% Ti、Zr、Nbは、何れも炭化物、窒化物を析出し、
結晶粒を微細化する。また、何れの元素もBよりNとの
結合力が強く、Nを窒化物として固定することによりB
の焼入れ性効果を有効ならしめる。しかし、これら元素
の単独または総計での添加量が0.010%未満では、
その効果は小さい。一方、0.050%までの添加で十
分に目的は達せられる。従って、これら元素のうちの少
なくとも1種の含有量は、0.010〜0.050%の
範囲内に限定する。
【0029】なお、以上の元素の他に、P、S、Cu、
Ni、Mo、Sn、As等の不可避的に混入する元素を
合む。Sは、機械加工性を向上させる元素であるので、
0.10%までの添加は許容される。またPb、Caを
適宜使用することも差し支えない。またNi、Moは高
価な元素であり、その使用は差し控えるべきであるが、
0.30%までの使用はコスト上昇も比較的小さいの
で、使用しても差し支えはない。
【0030】表面硬化パラメータP1:0.15〜:
0.25% 冷却能力が水より劣る油焼入れといえども、焼入れまま
硬さに及ぼすCの影響は大きく、特に表面では部品の大
きさにもよるが、概ね、90%マルテンサイトに相当す
る硬さになる。座屈を起こさず、疲労強度の高い部品と
するには、表面の硬さを内部より高くするのが望まし
い。油冷によって表面の高さをHRC25以上とするに
は表面硬化パラメータP1、即ち、C+(Mn/20)
+(Cr/20)は、0.15%以上必要である。しか
し、P1が0.25%を超えると、表面、芯部共、硬く
なりすぎて、工具寿命の低下、切り屑処理性の低下を招
く。従って、P1の範囲は、0.15〜0.25%の範
囲内に限定する。
【0031】内部硬化パラメータP2:1.20〜2.
80 油冷において、内部の硬さを確保するには、ある程度、
焼入れ性を高める必要がある。MnとCrは、比較的安
価な元素であり、両者を併用することによりその相乗効
果で焼入れ性を大きく向上させることができる。この目
的で用いる場合にはP2は、1.20%以上必要とす
る。しかし、P2が2.80%を超えるとと、合金コス
トが嵩む他に、芯部の硬さも高くなってしまい、機械加
工性の低下を招く。従って、P2の範囲は、1.20〜
2.80%の範囲内に限定する。
【0032】表面硬さ:HRC25以上〜35未満 油冷後の鋼材の表面の硬さは、座屈および疲労に対して
重要な影響を与える。即ち、表面が内部より硬い程、座
屈や捻じれに対して強くなる。また、残留応力が犬きく
なって疲労強度も高いものとなる。しかし、ロックウェ
ルC硬さが25未満の場合には座屈に対して強い部品と
することができないのみならず、疲労強度も低いものに
なってしまう。従って、油冷後の表面硬さは、HRC2
5以上とする。しかし、表面硬さがHRC35以上に高
くなり過ぎると、端部切削による加工工具の寿命が短く
なるので、表面硬さは、HRC35未満とする必要があ
る。従って、鋼材の表面硬さは、HRC25以上〜35
未満の範囲内に限定する。
【0033】内部硬さ:HRC20以上〜30未満 コンロッドにおいては、クランクシャフトの回転に伴う
軸部との摩擦による損傷を防止するため、大端部から小
端部にかけて潤滑油を供給するための数mmの貫通穴を
明ける。通常のドリルにより行われる穴明けは、その深
さがせいぜい直径の数倍程度であるが、コンロッドに明
けられる穴の深さは10倍をはるかに超える深穴加工と
呼ばれる特殊な穴明け加工である。この穴明け加工は、
部品の製造コストの中でも大きな部分を占めており、ま
た、ドリルも切り屑の排出性を考慮した特殊な形状を持
たせた高価なものであり、鋼材には、優れた穴明け加工
性が要求される。
【0034】図2に、熱間鍛造後、機械加工したコンロ
ッドの概略を示し、図3に、図2のA−A’線断面図を
示す。
【0035】図2および図3において、1は、コンロッ
ド小端部、2は、コンロッド大端部、3は、コンロッド
キャップ、4は、コンロッド軸部、5は、油穴、そし
て、6は、ボルト穴を示す。
【0036】しかしながら、表層2mm以下の内部のロ
ックウェルC硬さが30以上の場合にはドリルによる穴
明け加工において工具寿命の低下を招く。また、切り屑
が適度に分断せず、穴からの排出性か悪くなって、切り
屑の詰まりによるドリルの折損を引き起こす。しかし、
内部の硬さがHRC20未満の場合には、コンロッド全
体の強度が不足して、座屈や疲労強度の低下を招く。従
って、油冷材の表層2mm以下の内部のロックウェルC
硬さの範囲は、20以上〜30未満の範囲内に限定す
る。
【0037】なお、耐座屈性、耐疲労性に優れたものと
するには、内部の硬さは表面より低いことが必要であ
る。
【0038】
【実施例】次に、この発明を実施例によって更に詳細に
説明する。
【0039】各種化学成分組成を有する直径62mmの
棒鋼を調製し、当該棒鋼を熱間鍛造後、油冷を始めとす
る各種冷却を施して、コンロッドを製造した。以下にそ
の製造方法を説明する。
【0040】表1に、各棒鋼の化学成分組成を示す。鋼
種No.1〜10は、本発明の範囲内の化学成分組成を
有するものであり、No.11〜26はその範囲外のも
のである。また、No.27は、従来の機械構造用炭素
鋼S50Cである。
【0041】本発明範囲内の試険として実施例1−1〜
1−10を行い、本発明範囲外の試験として比較例1−
11〜1−12、および、2−11〜2−26を行な
い、そして従来方法による試験として従来例2−27を
行なった。
【0042】
【表1】
【0043】表2に、各実施例、比較例および従来例に
おけるコンロッドの製造条件および試験の結果を示す。
【0044】
【表2】
【0045】コンロッドの製造方法は、以下の通りであ
る。即ち、直径62mmの棒鋼を150mmの長さに切
断して、1100から1300℃に加熱し、ロール鍛
造、型鍛造によりコンロッド形状に熱間鍛造し、バリ取
りを行なった後、直接、油冷した。但し、比較例1−1
1は水冷、比較例1一12は空冷、従来例2−27は熱
間鍛造後、室温まで冷却した鋼材を850℃に再加熱
し、この後、550℃にて焼戻しを行なった。
【0046】冷却した鋼材は、その後、両端部を切削加
工し、且つ、大端部を半分に切断してコンロッドキャッ
ブ部を分離後、コンロッド軸部断面の中心に4mmの貫
通する油供給穴をドリルによって加工した。
【0047】表面の硬さは、機械加工前の小端部の表面
の硬さを測定し、内部の硬さは、コンロッド軸部断面の
硬さを表層下2mm、中間部および中心部について測定
した。また、コンロッド軸部の両端より引張試験片を採
取して、引張試験を行ない、降伏応力を測定した。更
に、軸部中心部の組織を光学顕微鏡により観察した。
【0048】穴明け加工性は、前述のように、コンロッ
ド大端部から小端部に4mmの貫通穴をドリルにより明
けて、貫通時間、切り屑の穴からの排出性により総合的
に判定した。
【0049】また、コンロッドキャップを組み合わせ
て、大端部両端にボルト穴を明けてコンロッドを完成さ
せ、完成コンロッドを、エンジンの回転をシミュレート
とした試験機にかけて、繰り返し引張−圧縮応力をかけ
て座屈の有無を調査した。
【0050】更に、20トンの荷重を負荷可能な引張−
圧縮疲労試験機を用いて15±5トンの繰り返し荷重を
負荷して疲労試験を行ない、100万回以上の寿命であ
ったものを合格、100万回未満の寿命のものを不合格
と判定した。
【0051】試験の結果は、次の通りであった。
【0052】本発明実施例No.1−1〜1−10は、
何れも、コンロッド軸部表面の硬さは、HRC25以
上、表層下2mm以下の内部の硬さは、30未満であ
り、切り屑の排出性、貫通時間共に問題はなく、穴明け
加工性は良好であった。また、軸部の降伏応力も800
N/mm2以上と高く、エンジンの回転シミュレーショ
ン試験においても座屈の発生はなく、疲労寿命も100
万回以上と良好なものであった。なお、軸部断面中心部
の組織は、マルテンサイトとベイナイトとが混在するも
のであった。
【0053】これに対して、本発明方法の範囲外にある
比較例:No.1−11および1−12は、何れも、下
記の問題があった。
【0054】比較例No.1−11は、鋼No.10を
熱間鍛造後、水焼入れをしたものであるが、表面の硬
さ、内部の硬さ共に本発明の範囲より高いため、穴明け
に時間を要し、穴明け加工性は、不良であった。
【0055】比較例No.1−12は、同様に鋼No.
10を熱間鍛造後、空冷したものであるが、表面の硬さ
がHRC25を下回って低く、軸部の降伏応力が不足し
て、コンロッドに座屈が発生し、疲労試験も不合格であ
った。
【0056】比較例No.2−11は、鋼の炭素量が本
発明の範囲より低く、このため表面の硬さがHRC25
未満で、コンロッドに座屈が発生し、疲労試験も不合格
であった。
【0057】比較例No.2−12は、鋼の炭素量が本
発明の範囲より高いため、表面の硬さ、内部の硬さ共に
本発明の範囲より高くなり、このため穴明け加工性が不
良であった。
【0058】比較例No.2−13は、鋼のSi量が本
発明の範囲より低いため、脱酸不良でブローホールが生
じ、鍛造品に割れ疵が発生し、部品としての使用が不可
能であった。従って、エンジン回転シミュレーション試
験、疲労試験を行うことができなかった。
【0059】比較例No.2−14は、鋼のSi量が本
発明の範囲より高いため、熱間鍛造における加熱で大き
な脱炭が生じて、焼入後の表面硬さがHRC25未満と
なってしまった。このため残留応力が小さくなってコン
ロッドに座屈が発生し、また、疲労試験も不合格であっ
た。
【0060】比較例No.2−15は、鋼のMn量が本
発明の範囲より低く、このためにP 2が1.2を下回っ
て、十分に内部が硬化せず、中心の硬さがHRC20未
満となり、座屈が発生し、また、疲労試験も不合格であ
った。
【0061】比較例No.2−16は、鋼のMn量が本
発明の範囲より高く、このために切り屑が粘くなって繋
がってしまい、穴明け加工性が不良であった。
【0062】比較例No.2−17は、鋼のCr量が本
発明の範囲より低く、このためにP 1が0.15を下回
って、表面が十分硬化せず、硬さがHRC25より低く
なり、座屈が発生し、また、疲労試験も不合格であっ
た。
【0063】比較例No.2−18は、鋼のCr量が本
発明の範囲より高く、このためにP 1が本発明の範囲を
超えて大きく、この結果、表面の硬さが本発明の範囲よ
り高くなり、穴明け加工が不良であった。
【0064】比較例No.2−19は、鋼のB量が本発
明の範囲より低く、このためBの焼入れ性向上効果が有
効に作用せず、内部の硬さが本発明の範囲を下回って低
くなってしまった。また、鋼のTi量が本発明の範囲を
外れて高かったために、硬いTiの炭窒化物が破壊起点
になり、コンロッドに微小な疵が生じてしまい、製品と
しての使用が不可能であった。
【0065】比較例No.2−20は、B量が本発明の
範囲より高いために、炭ほう化物が多量に生成して、コ
ンロッドに割れが生じ、製品としての使用が不可能であ
った。
【0066】比較例No.2−21は、鋼のAl量が本
発明の範囲より低く、このため脱酸不良で、鍛造品の表
面に多数の疵が発生し、コンロッドとしての使用が不可
能であった。
【0067】比較例No.2−22は、鋼のAl量が本
発明の範囲より高いために、アルミナ系介在物が多量に
生成して、これが原因してコンロッドに割れが生じ、や
はりコンロッドとしての使用が不可能であった。
【0068】比較例No.2−23は、鋼のN量が本発
明の範囲より高いために、焼入れ性向上に必要な有効B
量を確保することができず、内部の硬さが低くなって、
コンロッドに座屈が発生し、また、疲労試験も不合格で
あった。
【0069】比較例No.2−24は、鋼の化学成分は
本発明の範囲内であるが、P2値が本発明の範囲より低
いため、内部の硬さが低くなって、コンロッドに座屈が
発生し、また、疲労試験も不合格であった。
【0070】比較例No.2−25は、鋼の化学成分
は、本発明の範囲内であるが、P1値が本発明の範囲よ
り低いため、表面の硬さが低くなって、コンロッドに座
屈が発生し、また、疲労試験も不合格であった。
【0071】比較例No.2−26は、鋼の化学成分は
本発明の範囲内であるが、P1およびP2共に本発明の範
囲より高いため、表面の硬さがHRC35を超えて高
く、また内部の硬さもHRC30を超えて高かった。こ
のために、機械加工性が不良であった。
【0072】従来例No.2−27は、S50Cを用い
て試験した例であるが、表面硬さ、内部硬さ、降伏応
力、機械加工性、何れも良好であり、座屈の発生もな
く、疲労試験結果も合格であった。しかし、焼入れ・焼
戻しと2回の加熱を必要とするため、製造コストと時間
がかかるといった問題があった。
【0073】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
コンロッドのみならず、クランクシャフト、ナックルア
ーム等の自動車部品の製造に当たって、熱間鍛造後、油
冷することにより、機械加工性に優れた高強度部品の製
造が可能になり、低コストで部品の小型軽量化を図るこ
とができる。このような高強度非調質鋼部品の製造方法
およびその部品を提供することができ、工業上有益な効
果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】炭素量と冷却後の硬さとの関係を示すグラフで
ある。
【図2】熱間鍛造後、機械加工したコンロッドの概略を
示す正面図である。
【図3】図2のA−A’線断面図である。
【符号の説明】
1:コンロッド小端部 2:コンロッド大端部 3:コンロッドキャップ 4:コンロッド軸部 5:油穴 6:ボルト穴

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】C :0.05〜0.20%、 Si:0.05〜0.50%、 Mn:0.50〜2.00%、 Cr:0.30〜1.50%、 B :0.0005〜0.0050%、 Al:0.010〜0.100%、 N :0.010%以下(以上、重量%) を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなり、更
    に、下記(1)式、 P1=C+(Mn/20)+(Cr/20) ---(1) で算出される表面硬化パラメータP1が、0.15〜
    0.25%の範囲内で、且つ、下記(2)式、 P2=Mn+Cr ---(2) 但し、上記(1)および(2)式中の各元素は、重量%
    表示による鋼材中の各含有率の値、で算出される内部硬
    化パラメータP2が、1.20〜2.80%の範囲内に
    ある鋼材を熱間鍛造し、次いで、直接油冷を行い、この
    ようにして得られた鋼材の表面のロックウェルC硬さを
    25以上、35未満、表層から2mm以下の内部のロッ
    クウェルC硬さを、表面硬さより低く、且つ、20以
    上、30未満とし、そして、機械加工することを特徴と
    する、高強度非調質鋼部品の製造方法。
  2. 【請求項2】C :0.05〜0.20%、 Si:0.05〜0.50%、 Mn:0.50〜2.00%、 Cr:0.30〜1.50%、 B :0.0005〜0.0050%、 Al:0.010〜0.100%、 N :0.010%以下(以上、重量%) を含有し、更に、 Ti、Zr、Nbのうちの少なくとも1種を0.010
    〜0.050%含有し、残部Feおよび不可避的不純物
    からなり、更に、下記(1)式、 P1=C+(Mn/20)+(Cr/20) ---(1) で算出される表面硬化パラメータP1が、0.15〜
    0.25%の範囲内で、且つ、下記(2)式、 P2=Mn+Cr ---(2) 但し、上記(1)および(2)式中の各元素は、重量%
    表示による鋼材中の各含有率の値、で算出される内部硬
    化パラメータP2が、1.20〜2.80%の範囲内に
    ある鋼材を熱間鍛造し、次いで、直接油冷を行い、この
    ようにして得られた鋼材の表面のロックウェルC硬さを
    25以上、35未満、表層から2mm以下の内部のロッ
    クウェルC硬さを、表面硬さより低く、且つ、20以
    上、30未満とし、そして、機械加工することを特徴と
    する、高強度非調質鋼部品の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の方法により製造さ
    れることを特徴とする高強度非調質鋼部品。
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