JP4818227B2 - 信号検出装置及び信号検出方法並びにそのプログラムと記録媒体 - Google Patents
信号検出装置及び信号検出方法並びにそのプログラムと記録媒体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4818227B2 JP4818227B2 JP2007218723A JP2007218723A JP4818227B2 JP 4818227 B2 JP4818227 B2 JP 4818227B2 JP 2007218723 A JP2007218723 A JP 2007218723A JP 2007218723 A JP2007218723 A JP 2007218723A JP 4818227 B2 JP4818227 B2 JP 4818227B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- candidate
- candidate signal
- order
- sequence
- transmission
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02D—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES [ICT], I.E. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGIES AIMING AT THE REDUCTION OF THEIR OWN ENERGY USE
- Y02D30/00—Reducing energy consumption in communication networks
- Y02D30/70—Reducing energy consumption in communication networks in wireless communication networks
Landscapes
- Radio Transmission System (AREA)
Description
に関する。
"Space Division Multiplexing (SDM) for OFDM Systems",van Zelst A.、van Nee, R、and Awater, G.A.,「Vehicular Technology Conference Proceedings, 2000. VTC 2000-Spring Tokyo. 2000 IEEE 51st Volume 2」,15-18 May 2000 p.1070 -1074
まず第1に、所要演算量が大きい。つまり、計算するレプリカと尤度メトリックの数は送信信号の数及び適用するコンスタレーションサイズに伴い、指数的に増大してしまい、所要演算量は膨大であり、実現するのが困難である。
また第2に、所要記憶容量が大きい。つまり、レプリカと尤度メトリックの数が膨大であるため、それらのレプリカ及びメトリックを記憶するためには膨大な記憶容量が必要になる。
また第4に、所要消費電力が大きい。つまり、所要消費電力は所要演算回路規模やその動作クロック周波数などに比例するため、従来のMLD方式による電力消費量が非常に大きいと考えられる。従って、バッテリによって動作するMIMOシステムの動作時間の長持ちが困難である。
また第6に、製品の大量生産に適さない。つまり上記の課題を踏まえて、従来のMLD方式によるハードウェア並びにソフトウェアでの経済的な実装は極めて困難である。従って、従来のMLD方式を実装したMIMOシステムを備えた無線装置における製造コストが高くなり、大量生産に適さない。
また上記の各課題は、OFDMのサブキャリア数Nや、MIMOの送信アンテナ数T、とコンスタレーションサイズ|C|の増加に伴い顕著になる。
まず、計算する送信系列候補及びそれらのメトリックの数は、送信信号数及びコンスタレーションサイズにほぼ線形比例するので、所要演算量が大幅に削減できる。また、記憶する送信系列候補及びそれらのメトリックの数が大幅に削減できるため、それらを記憶するための記憶容量を小さくすることができる。また所要演算量及び所要記憶容量が小さくなるため、それに伴い従来MLD方式比べ、実装における所要回路規模を小さくすることができる。また、所要消費電力は所要回路規模やその動作クロック周波数などに比例するので、所要回路規模が演算量及び記憶容量の削減によって小さくなるため、結果として所要消費電力を小さくすることができる。さらに、所要回路規模及び所要消費電力を小さくすることによって、本発明を実装した装置の小型化・軽量化が可能になり、無線送受信機、特に無線携帯端末においては小型化・軽量化を行うことができる。そして、以上の効果により、ハードウェア並びにソフトウェアでの経済的な実装が可能である。従って、本方式のMIMOシステムを備えた無線装置における製造コストが安くなり、大量生産に適することが可能となる。
図1は同実施形態によるMIMO−OFDMシステムの構成を示すブロック図である。
図1のMIMO−OFDMシステムは、MIMOシステムとOFDM方式が組合わせたものであり、図1には、そのシステムモデルを示している。この図において、符号10は送信機装置である。また20は受信機装置である。そして、図1に示すように、MIMOシステムの送信機装置10では、送信データストリームが空間信号生成器に入力され、T個の周波数領域送信信号系列が生成される。ただし、異なるサブキャリア間、また、異なるアンテナ間においては、異なるコンスタレーションを用いて信号を生成することが可能である。それらの周波数領域信号がT個のIFFTを通して周波数領域(Frequency Domain: FD)から時間領域(Time Domain: TD)へ変換され、そしてガードインターバル:GIを付加してから、ベースバンドからパスバンドへ変換され、T本のアンテナを通して同時に同一周波数帯域内において送信される。
次に、本発明の概要について説明する。
本発明はMIMO−OFDM信号の各サブキャリアn(n=1,2,・・・,N)に対して適用するものであり、その適用方法は大きく分けて、三つの手段となる。従来技術MLD方式では、全部で|C|T通りのレプリカと対応するメトリックを計算する必要があるため、送信信号の数Tの増加に伴い、所要演算量が指数的に増大し、実システムによる実現は困難である。本発明では、初期化処理1とレイヤ系列候補絞込み処理2とにより、レイヤ系列候補の絞込み(レプリカ計算と対応する尤度メトリック計算の削減と等価である)を行い、それによって演算量を大幅に減らしながらMLD方式の優れた誤り率を維持できる。
[A]R,T;AはR行T列の行列
aj;行列Aのj番目の列ベクトル
aij;行列Aのi行j列要素
AH;行列Aの複素共役転置
AT;行列Aの転置
I;単位行列
‖a‖;ベクトルaのノルム
a ;スカラー(つまり1×1行列)a
a*;スカラーaの複素共役
|a|;スカラーaの絶対値
Σ;累加演算
をそれぞれ意味している。
(1−1;サブキャリアグループ分け処理)MIMO−OFDMシステムのサブキャリアのグループ分けを行い、各グループの代表チャネル行列を生成する。ここで、1−1の処理を実現するには2つ通りの手段がある。
1−1−a)周波数領域チャネルに基づくサブキャリアグループ化する
1−1−b)時間領域チャネルに基づくサブキャリアグループ化する
1−2−a)完全順次―候補信号点選定の実施順番決定処理
1−2−b)部分順次―候補信号点選定の実施順番決定処理
1−2−c)逆完全順次―候補信号点選定の実施順番決定処理
1−2−d)逆部分順次―候補信号点選定の実施順番決定処理
1−2−e)完全並列―候補信号点選定の実施順番決定処理
1−2−f)部分並列―候補信号点選定の実施順番決定処理
1−2−g)組合せ―候補信号点選定の実施順番決定処理
次に、上記1−1の処理で分けた各グループに属する各サブキャリアに対して、レイヤ系列(つまり、空間順番が並び替えられた送信系列)の候補の絞り込みを行う。このレイヤ系列候補絞込み処理では、上記1−1の処理で分けた各グループに属する各サブキャリアに対して、まず、順番にd(b)個のレイヤについて、候補信号点の選定を行い、次に、線形的に残りのT−d(b)個のレイヤについて候補信号点選定を行う。最終的に1つ以上のレイヤ系列候補(レイヤ系列候補はレプリカと一対一の関係にあるため、レイヤ系列候補の絞込みは、レプリカ計算と対応する尤度メトリック計算の削減と等価になる)とそれに対応する尤度メトリックを算出する。最初に処理するd(b)個のレイヤについては以下の2−1,2−2,2−3,2−4の4つの処理を繰り返すことになる。
(2−2)1−1の処理で分けた各グループに属する各サブキャリアに対して、2−1の処理で得られた基準信号と各送信系統が有するダイバシチ効果に合せて設定した候補信号点の数に基づいて、現在のレイヤにおける候補信号点選定を行う。
(2−3)1−1の処理で分けた各グループに属する各サブキャリアに対して、2−2の処理で選定された候補信号点に対応する部分レイヤ系列候補の累積メトリックを計算する。
(2−4)1−1の処理で分けた各グループに属する各サブキャリアに対して、2−3の処理において算出された累積メトリックのうち、ある適切な上限値を超えた累積メトリックとそれに対応する部分レイヤ系列候補を候補から外し、それ以外の累積メトリックとその部分レイヤ系列候補を残す。
(2−5)残りの全てのレイヤについて、縮小部分変換受信系列を生成し、線形干渉除去処理によって基準信号系列を算出する。
(2−6)2−5の処理によって算出された基準信号系列を用いて、残りの全てのレイヤについて並列的に候補信号点選定を行う。
(2−7)2−1〜2−4の処理までの順次処理によって算出された累積メトリックと2−6の処理で算出された残りの全てのレイヤの候補信号点における部分メトリックとを足し合わせて、尤度メトリックを算出する。
上記1−1の処理で分けた各グループに属する各サブキャリアに対して、最尤推定を行う。また最尤推定処理においては、上記1−1で分けた各グループに属する各サブキャリアに対して、上記レイヤ系列候補絞込み処理で絞り込んだレイヤ系列候補のうち、最も対応する尤度メトリックが小さいものをそのサブキャリアにおける暫定推定結果とし、更に、1−2の処理で決定した各送信系統における候補信号点選定の実施順番に基づいて、本来送信された空間順番に並び直して、最終推定結果とする。
次に、本発明の基本原理について説明する。
(1.初期化処理について)
従来のMLD方式では、全部で|C|T通りのレプリカと対応するメトリックを計算する必要があるため、送信信号の数Tの増加に伴い、所要演算量が指数的に増大し、実システムによる実現は困難である。しかしながら本発明では、初期化処理と、レイヤ系列候補絞込み処理により、レイヤ系列候補の絞込み(レプリカ計算と対応する尤度メトリック計算の削減と等価である)を行い、それによって演算量を大幅に減らしながらMLD方式の優れた誤り率を維持できる。初期化処理は、レイヤ系列候補絞込み処理を実施するための準備処理であり、効率的にレイヤ系列候補の絞込みを行うための処理である。
MIMO−OFDMシステムはOFDMシステムの拡張として、サブキャリアの数が増えると処理量が増える特徴がある。そこで、処理量を減らすため以下のようなグループ化を考える。グループ化を実現するには2つ通りの手段がある。まず、1−1−a;周波数領域チャネルに基づくサブキャリアグループ化する処理について説明し、次に、1−1−b;時間領域チャネルに基づいてサブキャリアグループ化する処理について説明する。
図2はサブキャリアのグループ化の概要を示す図である。
図2に示すように、MIMO−OFDM信号が持つ全部N個のサブキャリアをB個のグループに分ける。そして、各グループに含まれるサブキャリアの数N1,N2,・・・,NBは式(18)が満たされるように設定する。
次に、時間領域チャネル行列を用いた場合を考える。この場合では、常に全てのサブキャリアを1つのグループにまとめる。つまり、B=1とする。この場合の代表チャネル行列は式(20)のように決定する。
候補信号点選定の実施順番決定処理1−2では、上記1−1の処理で分けた各グループに対して、代表チャネル行列に基づいて、まず、受信品質の悪い送信系統が候補信号点選定を実施し、次に、残りの受信品質の良い送信系統が候補信号点選定を実施するように、各送信系統における候補信号点選定の実施順番を決定する。なお、1−2の処理は、1−1の処理で決定した各グループに対して適用する形となるため、各グループにおける処理は独立となる。従って、以下では一般性を失うことなく、あるグループb(b=1,2,・・・,B)について説明を進める。また、以下の処理は周波数領域で行われるため、簡単化のため、下付き文字FDを省略する。
候補信号点選定の実施順番決定処理1−2では、図3で示すように、サブキャリアグループ分け処理1−1で得られた各グループの代表チャネル行列H(b)を用いて、各グループの各送信系統(つまり、各アンテナ)における候補信号点選定の実施順番O(b)={O1(b),O2(b),・・・OT(b)}を決定する。そして、各グループに属する各サブキャリアnbにおける送信信号[sTX,1(nb),sTX,2(nb),・・・,sTX,T(nb)]については、そのグループの実施順番O(b)に従って、候補信号点選定を行う。O(b)={O1(b),O2(b),・・・OT(b)}はグループbの各送信系統における候補信号点選定の実施順番を表している。Ot(b)(t=1,2,・・・,T)の下付き数字tは候補信号点選定の実施順番であり、Ot(b)の値そのものはt番目に候補信号点選定が実施される送信系統番号である。tとOt(b)とは一対一に対応している。例えば、O2(5)=3というのは、グループb=5に属する各サブキャリアnbについては、第O2(5)=3番空間送信信号sTX,O2(5)=3(n5)が2番目にその候補信号点の選定を実施することを表している。
1−2−aの処理は、Tステップに分けて、候補信号点選定の実施順番を決定して行く処理である。決定ステップk(K=1,2,・・・,T)では、k番目に候補信号点選定が実施される送信系統番号Ok(b)を決定する。そして、ステップk=1からk=TまでのTステップを通して{O1(b),O2(b),・・・,OT(b)}を順次決定する。行列H[T−k+1](b)は代表チャネル行列H(b)からk−1個の列ベクトル{hO1(b),hO2(b),・・・hOk−1(b)}を除去し,残りのT−k+1個の列ベクトルから構成される次元縮小チャネル行列である。つまり、1決定ステップが終わるとチャネルHから1つの列ベクトルを除去し、それをステップごとに繰り返すことによってH の列ベクトルの次元を縮小させていく。従って、各決定ステップkと次元縮小行列H[T−k+1](b)とは一対一に対応する。初期化として、H[T](b)=H(b)と設定し、ステップk=1に対応付ける。
1−2−bの処理は、d(b)ステップに分けて、候補信号点選定の実施順番を決定して行く処理である。なお、各決定ステップkと次元縮小行列H[T−k+1](b)とは一対一に対応する。そして、あるグループb(b=1,2,・・・,B)に対して、処理手順は以下の式(24)ように表せる。
1−2−cの処理はTステップに分けて、候補信号点選定の実施順番を決定して行く処理である。ここで、各決定ステップkと次元縮小行列H[T−k+1](b)とは一対一に対応する。1−2−cの処理は1−2−aの処理とは異なり、1番目からT番目までに候補信号点選定が行う送信系統番号を決定するではなく、逆の順番で、T番目から降順に1番目までに各送信系統における候補信号点選定の実施順番を決定する。決定ステップk(k=1,2,・・・,T)では、T−k+1番目に候補信号点選定が実施される送信系統番号OT−k+1(b)を決定する。そして、ステップk=1からk=TまでのTステップを通して{OT(b),OT−1(b),・・・,O1(b)}を順次に決定する。あるグループb(b=1,2,・・・,B)に対して、処理の手順は式(25)、式(26)のように表すことができる。
1−2−dの処理は、d(b)個のステップに分けて、候補信号点選定の実施順番を決定して行く処理である。各決定ステップkと次元縮小行列H[T−k+1](b)とは一対一に対応するが、上記1−2−cの処理における最初のT−d(b)ステップ、つまり、式(25)と異なることに注意されたい。あるグループb(b=1,2,・・・,B)に対して、処理の手順は式(27)のように表すことができる。
1−2−eの処理は、順次ではなく1ステップで候補信号点選定の実施順番を決定する処理である。あるグループb(b=1,2,・・・,B)に対して処理の手順は式(28)のように表すことができる。
1−2−fの処理は、順次ではなく1ステップで候補信号点選定の実施順番を決定する処理である。あるグループb(b=1,2,・・・,B)に対して、処理の手順は式(29)のように表すことができる。
1−2−gの処理による組合せ手法とは、上記の1−2−aから1−2−fまでの手法を任意に組合わせて、各送信系統における候補信号点選定の実施順番{O1(b),O2(b),・・・,OT(b)}を決定することである。一例として、1−2−aの処理と1−2−cの処理を組合わせて、最初のd(b)ステップでは1−2−aの処理によって1番目からd(b)番目までに候補信号点選定が実施される送信系統番号{O1(b),O2(b),・・・,Od(b)(b)}を決定する。また残りのT−d(b)ステップでは、1−2−cの処理によってT番目から降順にd(b)+1番目までに候補信号点選定が実施される送信系統番号{OT(b),OT−1(b),・・・,Od(b)+1(b)}を決定することが考えられる。以上のように、実装上の複雑さと所要誤り率特性の両立を図りながら、どのような組合せにするかを決定すれば良い。
次に、サブキャリアグループ分け処理1−1で分けた各グループに属する各サブキャリアに対して、チャネル行列をQR分解して、対応する受信系列を線形フィルタリングし、変換受信系列を生成する。なお、レプリカと尤度メトリック計算の演算量を削減するため、ここではQR分解を用いる手法を導入する。候補信号点選定の実施順番の適用については、次の並び替え行列P(b)を使って説明する。P(b)はb番目グループの実施順番を反映するT行T列の並び替え行列であり、行列H(nb)の右側から乗算し、H(nb)の列ベクトルを並び替える機能を有する。またPT(b)はsTX(nb)の左側から乗算し、sTX(nb)の行要素をH(nb)の列ベクトルに合せて並び替える機能を有する。
レイヤ系列候補絞込み処理2では、上記サブキャリアグループ分け処理1−1で分けた各グループに属する各サブキャリアに対して、レイヤ系列(つまり、空間順番が並び替えられた送信系列)の候補の絞り込みを行う。従来技術のMLD方式では、全部で|C|T通りのレプリカと対応するメトリックを計算する必要があるため、送信信号の数Tの増加に伴い、所要演算量が指数的に増大し、実システムによる実現は困難である。本発明では、初期化処理1とレイヤ系列候補絞込み処理2により、レイヤ系列候補の絞込み(レプリカ計算と対応する尤度メトリック計算の削減と等価である)を行い、それによって演算量を大幅に減らしながらMLD方式の優れた誤り率を維持できる。レイヤ系列候補絞込み処理2は、初期化処理1で行った初期化処理の結果を利用して、効率的にレイヤ系列候補の絞込みを行い、所要演算量の大幅削減を実現するものである。
基準信号生成処理2−1は、サブキャリアグループ分け処理1−1で分けた各グループに属する各サブキャリアに対して、候補信号点選定が実施していないあるレイヤにおける基準信号を生成する処理である。上記式(44)に基づいて、候補信号点の選定が実施していないあるレイヤにおける基準信号si 〜(nb)を算出する。
候補信号点選定処理2−2は、サブキャリアグループ分け処理1−1で分けた各グループに属する各サブキャリアに対して、基準信号生成処理2−1で得られた基準信号si 〜(nb)と各送信系統が有するダイバシチ効果に合せて設定した候補信号点の数に基づいて、現在のレイヤにおける候補信号点の選定を行う。処理量を減らすためには、コンスタレーション上の全ての信号点を候補信号点とせず、一部の確からしさの高い信号点だけを候補として選定する。まず、各送信系統における候補信号点選定の実施順番{O1(b),O2(b),・・・,OT(b)}に対して、選定する候補信号点の数の上限(以下では最大候補数と呼び、{Q1(b),Q2(b),・・・,QT(b)}のように表記する。)を設定する。候補信号点選定の実施順番決定処理1−2を適用した場合では、順番決定ステップk=d(b)を境目に決定ポリシーを変えることによって、先に候補信号点選定が実施される受信品質の悪い送信系統{O1(b),O2(b),・・・,Od(b)(b)}(レイヤTからレイヤT−d(b)+1に対応)のダイバシチ効果は小さくて、後に候補信号点選定が実施される受信品質の良い送信系統{Od(b)+1(b),Od(b)+2(b),・・・,OT(b)}(レイヤT−d(b)からレイヤ1に対応)のダイバシチ効果が飛躍的に向上するという特徴が生じる。この特徴を利用して、後に候補信号点選定が実施されるT−d(b)個の送信系統(ダイバシチ効果が非常大きい)の最大候補数{Qd(b)+1(b),Qd(b)+2(b),・・・,QT(b)}を小さく設定しても、十分確からしい候補信号点を選定できる。
図4は、レイヤ系列のi番目レイヤ信号における候補信号点選定の一例である。1つの基準信号si 〜(nb;1)を円心として、円内に入る2つのコンスタレーション信号点をレイヤiにおける候補信号点sCandidate,i(nb;1)およびsCandidate,i(nb;2)として選定する。
更に、もしレイヤiの最大候補数QT−d+1(b)が1であれば、つまり、1つの候補信号しか取らない場合は、候補信号点選定処理2−2は基準信号si 〜を普通に信号判定を行うことになる。つまり、コンスタレーション上、最も基準信号に近い信号点を候補信号とする。後に候補信号点選定が実施されるT−d(b)個の送信系統(ダイバシチ効果が非常大きい)の最大候補数{Qd(b)+1(b),Qd(b)+2(b),・・・QT(b)}が1と設定しても十分確からしい候補信号点を選定できるため、その場合は普通の信号判定を行う。
累積メトリック生成処理2−3は、サブキャリアグループ分け処理1−1で分けた各グループに属する各サブキャリアに対して、候補信号点選定処理2−2で選定された候補信号点に対応する部分レイヤ系列候補の累積メトリックを計算する。ここで、候補信号点を選定した後では、まず、式(43)に従ってそれぞれの候補信号点における増分メトリックΔi(nb;1)とΔi(nb;2)を算出する。ただし、増分メトリックは既に候補信号点選定処理2−2で算出された場合、重複に増分メトリックを計算する必要はなく、直接、候補信号点選定処理2−2で得られた増分メトリックを適用する。次に、式(43)に従って増分メトリックとレイヤi+1で計算した累積メトリックΔ[T−i](nb;1)と足し合わせて、レイヤiにおける累積メトリックΔ[T−i+1](nb;1)とΔ[T−i+1](nb;2)を算出する。
候補除外処理2−4では、サブキャリアグループ分け処理1−1で分けた各グループに属する各サブキャリアに対して、累積メトリック生成処理2−3で算出された累積メトリックの中に、ある適切な上限値を超えた累積メトリックとそれに対応する部分レイヤ系列候補を候補から外し、それ以外の累積メトリックとその部分レイヤ系列候補を残す処理を行う。更なる演算量の削減を実現するため、累積メトリック上限値を設定して、その上限値を超えているレイヤ系列候補に関しては候補から外す。上限値Rの決定については次の式(49)による設定方法が考えられる。
(2−5;線形干渉除去処理)
線形干渉除去処理2−5では、残りの全てのレイヤについて、縮小部分変換受信系列を生成し、線形干渉除去処理によって基準信号系列を算出する。レイヤT−dからレイヤ1までは、(順次的ではなく)線形的な手法で一括に候補信号点を選定することができる。まず、式(34)、式(35)に従って、縮小部分変換受信系列y(T−d)を生成する。次に、式(36)のように線形干渉除去処理によって、レイヤ1からレイヤT−dまでにおける基準信号系列s(T−d)を算出する。
次に、並列候補信号選定処理2−6では、線形干渉除去処理2−5で算出された基準信号系列を用いて、残りの全てのレイヤについて並列的に候補信号点選定を行う。線形干渉除去処理2−5で得られた基準信号系列s〜(T−d(b))(nb)の各信号成分si 〜(T−d(b))(nb){i=1,・・・,T−d(b)}に対して、並列的に候補信号点選定処理2−2で説明した候補信号点選定方法を用いて、候補信号点を選定を行う。次に、並列的に選定した残りの全てのレイヤにおける候補信号点を組み合わせて、部分候補系列sCandidate (T-d(b))(nb)を生成する。また、残りのT−d個のレイヤ、つまり、後に候補信号点選定が実施される受信品質の良い送信系統{Od(b)+1(b),Od(b)+2(b),・・・,OT(b)}のダイバシチ効果が非常に大きいため、対応する最大候補数{Qd(b)+1(b),Qd(b)+2(b),・・・,QT(b)}を1と設定しても十分確からしい候補信号点を選定できる。その場合は、候補信号点選定処理2−2が普通の信号判定処理となる。
次に、尤度メトリック生成処理2−7では、基準信号生成処理2−1、候補信号点選定処理2−2、累積メトリック生成処理2−3、候補除外処理2−4の順次処理によって算出された累積メトリックと、並列候補信号選定処理2−6で算出された残りの全てのレイヤの候補信号点における部分メトリックと足し合わせて、尤度メトリックを算出する。つまり、最後に、式(40)のように、レイヤi=T,T−1,・・・,T−d(b)+1で順次的に選定した候補信号点による累積メトリックと、レイヤi=T−d,T−d−1,・・・,1で線形的に選定した候補信号点による部分メトリックを足し合せて最尤推定に用いる尤度メトリックを算出する。
最尤推定処理3においては、サブキャリアグループ分け処理1−1で分けた各グループに属する各サブキャリアに対して、レイヤ系列候補絞込み処理2で絞り込んだレイヤ系列候補の中に最も対応する尤度メトリックが小さいものをそのサブキャリアにおける暫定推定結果とし、更に、候補信号点選定の実施順番決定処理1−2で決定した各送信系統における候補信号点選定の実施順番に基づいて、本来送信された空間順番に並び直して、最終推定結果とする。レイヤ系列候補絞込み処理2でレイヤ信号系列候補を選定した後、
以下の説明において、MIMO−OFDMシステムは、T=4本の送信アンテナと、R=4本の受信アンテナを備えているものとする。また、OFDMのサブキャリアはN−64個とする。また、全てのサブキャリアと送信系統はQPSK変調、つまり、QPSKコンスタレーションを使用していると仮定する。
O(1)={O1(1)=3,O2(1)=1,O3(1)=2,O4(1)=4}
O(2)={O1(2)=4,O2(2)=3,O3(2)=1,O4(2)=2}
O(3)={O1(3)=1,O2(3)=3,O3(3)=2,O4(3)=4}
O(4)={O1(4)=2,O2(4)=1,O3(4)=3,O4(4)=4}
と決定する。
次に、レイヤ系列候補絞込み処理2については、図12のツリー構造を用いて詳細に説明する。ここでは、d(2)=2、Q1(2)=4、Q2(2)=3、Q3(2)=1、Q4(2)=1、R[1](n2)=R[2](n2)=R[3](n2)=R[4](n2)=10とする。つまり、受信品質の悪くてダイバシチ効果の低いレイヤ4と3には最多4つと3つのコンスタレーション信号点を備え、受信品質の良くてダイバシチ効果の高いレイヤ2と1には1つだけのコンスタレーション信号点を備える。レイヤ系列候補絞込み処理2では、各グループの各サブキャリアに対して、最初に処理する2個のレイヤには基準信号生成処理2−1、候補信号点選定処理2−2、累積メトリック生成処理2−3、候補除外処理2−4を繰り返して適用し、残りの2個のレイヤには線形干渉除去処理2−5、並列候補信号選定処理2−6、尤度メトリック生成処理2−7を一回だけ適用する。
次に、本発明の第1実施形態について説明する。
C−1.第1実施形態の構成
図5は空間多重信号検出器の機能ブロック図である。
図6は初期化処理回路の機能ブロック図である。
図7はレイヤ系列候補絞込み回路の機能ブロック図である。
まず、図5が示すように、空間多重信号機検出器は、初期化処理回路11、レイヤ系列候補絞込み回路12、最尤推定回路13、及び記憶部14を備えている。そして初期化処理回路11、レイヤ系列候補絞込み回路12、最尤推定回路13においては、上記説明した初期化処理、レイヤ系列絞込み処理、最尤推定処理が行われる。なお、各回路は、それぞれの信号処理を実現するための演算素子を有しており、各回路は記憶部14に記憶されているデータを用いて、各信号処理の演算を行う。
次に、第1実施形態の動作について説明する。
図8は空間多重信号検出器の処理フローを示す図である。
図9は初期化処理回路の処理フローを示す図である。
図10はレイヤ信号系列絞込み回路の処理フローを示す図である。
図11は最尤推定回路の処理フローを示す図である。
まず図8で示すように、空間多重信号検出器30では、初期化処理回路11による初期化処理を行い(ステップS1)、次にレイヤ系列候補絞込み回路12によるレイヤ系列候補絞込み処理を行い(ステップS2)、次に最尤推定回路13による最尤推定処理を行う(ステップS3)。
ここで、式(44)、式(45)と異なり、各レイヤ信号における候補信号点の選定はレイヤ信号s1(nb)からsT(nb)までの順番で実施する。また、上記の行列におけるQR分解を実現する方法としては、特願2006-086017、特願2006-314369に開示されている方法や、Classical Gram-Schmidt QR分解法、Modified Gram-Schmidt QR分解法、Householder QR分解法、Given QR分解法などがある。
まず、計算する送信系列候補及びそれらのメトリックの数は、送信信号数及びコンスタレーションサイズにほぼ線形比例するので、所要演算量が大幅に削減できる。また、記憶する送信系列候補及びそれらのメトリックの数が大幅に削減できるため、それらを記憶するための記憶容量を小さくすることができる。また所要演算量及び所要記憶容量が小さくなるため、それに伴い従来MLD方式比べ、実装における所要回路規模を小さくすることができる。また、所要消費電力は所要回路規模やその動作クロック周波数などに比例するので、所要回路規模が演算量及び記憶容量の削減によって小さくなるため、結果として所要消費電力を小さくすることができる。さらに、所要回路規模及び所要消費電力を小さくすることによって、本発明を実装した装置の小型化・軽量化が可能になり、無線送受信機、特に無線携帯端末においては小型化・軽量化を行うことができる。そして、以上の効果により、ハードウェア並びにソフトウェアでの経済的な実装が可能である。従って、本方式のMIMOシステムを備えた無線装置における製造コストが安くなり、大量生産に適することが可能となる。
20・・・受信機装置
30・・・空間多重信号検出器(信号検出装置)
11・・・初期化処理回路
12・・・レイヤ系列候補絞込み回路
13・・・最尤推定回路
14・・・記憶部
111・・・サブキャリアグループ分け回路
112・・・候補信号点選定の実施順番決定回路
113・・・QR分解及び線形フィルタリング回路
120・・・反復制御回路
121・・・基準信号生成回路
122・・・候補信号点選定回路
123・・・累積メトリック生成回路
124・・・候補除外回路
125・・・線形干渉除去回路
126・・・並列候補信号選定回路
127・・・尤度メトリック生成回路
Claims (16)
- MIMO−OFDMシステムのサブキャリアのグループ分けを行い、各グループの代表チャネル行列を生成するサブキャリアグループ分け手段と、
前記各グループの代表チャネル行列に基づいて、受信品質の悪い送信系列から候補信号点選定を行い、その後、残りの受信品質の良い送信系列から候補信号点選定を行う、各送信系列における候補信号点選定の実施順番を決定する候補信号点選定順番決定手段と、
前記各グループに属する各サブキャリアに対して、チャネル行列をQR分解し、対応する受信系列を線形フィルタリングして、変換受信系列を生成するQR分解及び線形フィルタリング処理手段と、
前記各グループに属する各サブキャリアに対して、空間順番が並び替えられた送信系列の候補の絞り込みを行う送信系列候補絞込み手段と、
前記各グループに属する各サブキャリアに対して、前記送信系列の候補の絞り込みを行った結果、その候補の中の最も尤度メトリックが小さい候補を暫定推定結果とし、前記候補信号点選定の実施順番に基づいて、本来送信された空間順番に並び直して、最終推定結果を出力する最尤推定手段と、を備え、
前記送信系列候補絞込み手段においては、
前記各グループに属する各サブキャリアに対して、候補信号点選定が実施していないあるレイヤにおける基準信号を生成する基準信号生成手段と、
前記基準信号と各送信系列が有するダイバシチ効果に合せて設定した候補信号点の数に基づいて、現在のレイヤにおける候補信号点の選定を行う候補信号点選定手段と、
前記各グループに属する各サブキャリアに対して、前記選定された候補信号点に対応する部分レイヤ系列候補の累積メトリックを算出する累積メトリック算出手段と、
前記各グループに属する各サブキャリアに対して、前記算出した累積メトリックのうち、上限値を超えた累積メトリックとそれに対応する部分レイヤ系列候補を候補から外して、送信系列の候補の絞り込みを行う候補除外手段と、
の各手段の処理を、T個の前記レイヤのうち順番にd(b)個のレイヤについて繰り返し、
残りのT−d(b)個のレイヤについて、縮小部分変換受信系列を生成し、線形干渉除去処理によって基準信号系列を算出する線形干渉除去手段と、
前記算出された基準信号系列を用いて、残りのT−d(b)個のレイヤについて並列的に候補信号点選定を行う並列候補信号選定手段と、
前記累積メトリックと前記並列候補信号選定手段で算出された残りのT−d(b)個のレイヤの候補信号点における部分メトリックとを足し合わせて尤度メトリックを算出する尤度メトリック生成手段と、の各手段の処理を行う
ことを特徴とする信号検出装置。 - 前記サブキャリアグループ分け手段は、周波数領域チャネルまたは時間領域チャネルのいずれかに基づいて、サブキャリアのグループ分けを行う
ことを特徴とする請求項1に記載の信号検出装置。 - 前記候補信号点選定手段は、
各送信系列における前記候補信号点選定の実施順番に対して、選定する候補信号点の数の上限を設定し、
先に候補信号点選定が実施されるダイバシチ効果の小さい送信系列には大きな最大候補数を設定し、後に候補信号点選定が実施されるダイバシチ効果の大きい送信系列には小さな最大候補数を設定し、
レイヤ信号について、基準信号を円心としたある半径の円の選定範囲において、当該円の内部に入るコンスタレーション信号点を候補信号点と選定する
ことを特徴とする請求項1に記載の信号検出装置。 - 前記候補除外手段は、
雑音信号の2乗ノルムがある一定の確率で、上限値を下回るように前記累積メトリックの上限値を設定し、当該上限値を超えた累積メトリックとそれに対応する部分レイヤ系列候補を候補から外す
ことを特徴とする請求項1に記載の信号検出装置。 - 前記MIMO−OFDMの信号が持つN個のサブキャリアをB個の各グループに分けるとともに、前記グループのうちb番目のグループに属する各サブキャリアの番号をnb=1,2,・・・,Nbとする場合に、前記各グループのうちb番目グループについての1つの代表チャネル行列HFD(b)を、そのグループに含まれる一部あるいは全部のサブキャリアに対応する周波数領域チャネル行列を足し合わせて生成する
ことを特徴とする請求項2に記載の信号検出装置。 - 全てのサブキャリアを1つのグループとし、当該グループにおける代表チャネル行列HFD(1)を、当該1つのグループに含まれる一部あるいは全部の遅延波に対応する時間領域チャネル行列を足し合わせて生成する
ことを特徴とする請求項2に記載の信号検出装置。 - 前記候補信号点選定順番決定手段は、
T個のステップを用いて、T個の送信系列のそれぞれについての候補信号点選定の順番を決定する際に、最初のd(b)個のステップにおいては、決定した送信系列を除外しながら、残りの信号の中で受信品質の最も悪い送信系列をk(k=1から昇順でd(b)まで)番目に候補信号点選定を行うと決定し、次に、残りのT-d(b)個のステップでは、決定した送信系列を除外しながら、残りの信号の中で受信品質の最も良い送信系列をk(k=d(b)+1から昇順でTまで)番目に候補信号点選定を行うと決定するように、各送信系列における候補信号点選定の実施順番を決定することを特徴とする請求項1に記載の信号検出装置。 - 前記候補信号点選定順番決定手段は、
d(b)個のステップを用いて、T個の送信系列のそれぞれについての候補信号点選定の順番を決定する際に、まず、d個のステップでは、決定した送信系列を除外しながら、残りの信号の中で受信品質の最も悪い送信系列をk(k=1から昇順でd(b)まで)番目に候補信号点選定を行うと決定し、また、決定した送信系列を除外しながら、残りの信号の中でd(b)+1番目からT番目までに候補信号点選定が実施される送信系列の決定は行わず、残りのT−d(b)個の送信系列に対してd(b)+1番目からT番目までの内の任意の順番で候補信号点選定を行うと決定するように、各送信系列における候補信号点選定の実施順番を決定することを特徴とする請求項1に記載の信号検出装置。 - 前記候補信号点選定順番決定手段は、
T個のステップを用いて、T個の送信系列のそれぞれについての候補信号点選定の順番を決定する際に、まず、最初のT(b)−d個のステップでは、決定した送信系列を除外しながら、残りの信号の中で受信品質のd(b)+1番目に悪い送信系列をk(k=Tから降順でd(b)+1まで)番目に候補信号点選定を行うと決定し、次に、残りのd(b)個のステップでは、決定した送信系列を除外しながら、残りの信号の中で受信品質の最も良い送信系列がk(k=d(b)から降順で1まで)番目に候補信号点選定を行うと決定するように、各送信系列における候補信号点選定の実施順番を決定することを特徴とする請求項1に記載の信号検出装置。 - 前記候補信号点選定順番決定手段は、
d(b)個のステップを用いて、T個の送信系列のそれぞれについての候補信号点選定の順番を決定する際に、まず、d(b)個のステップでは、決定した送信系列を除外しながら、残りの信号の中で受信品質のT−d(b)+1番目に良い送信系列をk(k=d(b)から降順で1まで)番目に候補信号点選定を行うと決定し、また、決定した送信系列を除外しながら、残りの信号の中でd(b)+1番目からT番目までに候補信号点選定が実施される送信系列についての決定は行わず、残りのT−d(b)個の送信系列に対してはd(b)+1番目からT番目までの内の任意の順番で候補信号点選定を行うと決定するように、各送信系列における候補信号点選定の実施順番を決定することを特徴とする請求項1に記載の信号検出装置。 - 前記候補信号点選定順番決定手段は、
1個のステップを用いて、T個の送信系列のそれぞれについての候補信号点選定の順番を決定する際に、完全チャネル行列の各送信系列に対応する各順番メトリックを昇順に並べ、d(b)個の最も受信品質の悪い送信系列に対しては、受信品質の悪い順に、k(k=1から昇順でd(b)まで)番目に候補信号点選定し、残りのT−d(b)個の送信系列に対しては、受信品質の良い順に、k(k=d(b)+1から昇順でTまで)番目に候補信号点選定するように、各送信系列における候補信号点選定の実施順番を決定することを特徴とする請求項1に記載の信号検出装置。 - 前記候補信号点選定順番決定手段は、
1個のステップを用いて、T個の送信系列のそれぞれについての候補信号点選定の順番を決定する際に、完全チャネル行列の各送信系列に対応する各順番メトリックを昇順に並べ、d(b)個の最も受信品質の悪い送信系列に対しては、受信品質の悪い順に、k(k=1から昇順でd(b)まで)番目に候補信号点選定し、また、d(b)+1番目からT番目までに候補信号点選定が実施される送信系列の決定は行わず、残りのT−d(b)個の送信系列に対しては、d(b)+1番目からT番目までの内の任意の順番で候補信号点選定するように、各送信系列における候補信号点選定の実施順番を決定することを特徴とする請求項1に記載の信号検出装置。 - 前記候補信号点選定順番決定手段は、
請求項7から請求項12の何れか複数の前記候補信号点選定順番決定手段の処理を組み合わせて、各送信系列の候補信号点選定の実施の順番を決定することを特徴とする請求項1に記載の信号検出装置。 - 信号検出装置における信号検出方法であって、
サブキャリアグループ分け手段が、MIMO−OFDMシステムのサブキャリアのグループ分けを行い、各グループの代表チャネル行列を生成し、
候補信号点選定順番決定手段が、前記各グループの代表チャネル行列に基づいて、受信品質の悪い送信系列から候補信号点選定を行い、その後、残りの受信品質の良い送信系列から候補信号点選定を行う、各送信系列における候補信号点選定の実施順番を決定し、
QR分解及び線形フィルタリング処理手段が、前記各グループに属する各サブキャリアに対して、チャネル行列をQR分解し、対応する受信系列を線形フィルタリングして、変換受信系列を生成し、
送信系列候補絞込み手段が、前記各グループに属する各サブキャリアに対して、空間順番が並び替えられた送信系列の候補の絞り込みを行い、
最尤推定手段が、前記各グループに属する各サブキャリアに対して、前記送信系列の候補の絞り込みを行った結果、その候補の中の最も尤度メトリックが小さい候補を暫定推定結果とし、前記候補信号点選定の実施順番に基づいて、本来送信された空間順番に並び直して、最終推定結果を出力し、
前記送信系列候補絞込み手段においては、
前記各グループに属する各サブキャリアに対して、候補信号点選定が実施していないあるレイヤにおける基準信号を生成する基準信号生成処理と、
前記基準信号と各送信系列が有するダイバシチ効果に合せて設定した候補信号点の数に基づいて、現在のレイヤにおける候補信号点の選定を行う候補信号点選定処理と、
前記各グループに属する各サブキャリアに対して、前記選定された候補信号点に対応する部分レイヤ系列候補の累積メトリックを算出する累積メトリック算出処理と、
前記各グループに属する各サブキャリアに対して、前記算出した累積メトリックのうち、上限値を超えた累積メトリックとそれに対応する部分レイヤ系列候補を候補から外して、送信系列の候補の絞り込みを行う候補除外処理と、を、T個の前記レイヤのうち順番にd(b)個のレイヤについて繰り返し、
残りのT−d(b)個のレイヤについて、縮小部分変換受信系列を生成し、線形干渉除去処理によって基準信号系列を算出する線形干渉除去処理と、
前記算出された基準信号系列を用いて、残りのT−d(b)個のレイヤについて並列的に候補信号点選定を行う並列候補信号選定処理と、
前記累積メトリックと前記並列候補信号選定処理で算出された残りのT−d(b)個のレイヤの候補信号点における部分メトリックとを足し合わせて尤度メトリックを算出する尤度メトリック生成処理と、の各処理を行う
ことを特徴とする信号検出方法。 - 信号検出装置のコンピュータを、
MIMO−OFDMシステムのサブキャリアのグループ分けを行い、各グループの代表チャネル行列を生成するサブキャリアグループ分け手段、
前記各グループの代表チャネル行列に基づいて、受信品質の悪い送信系列から候補信号点選定を行い、その後、残りの受信品質の良い送信系列から候補信号点選定を行う、各送信系列における候補信号点選定の実施順番を決定する候補信号点選定順番決定手段、
前記各グループに属する各サブキャリアに対して、チャネル行列をQR分解し、対応する受信系列を線形フィルタリングして、変換受信系列を生成するQR分解及び線形フィルタリング処理手段、
前記各グループに属する各サブキャリアに対して、空間順番が並び替えられた送信系列の候補の絞り込みを行う送信系列候補絞込み手段、
前記各グループに属する各サブキャリアに対して、前記送信系列の候補の絞り込みを行った結果、その候補の中の最も尤度メトリックが小さい候補を暫定推定結果とし、前記候補信号点選定の実施順番に基づいて、本来送信された空間順番に並び直して、最終推定結果を出力する最尤推定手段、として機能させ、さらに、
前記送信系列候補絞込み手段において、
前記各グループに属する各サブキャリアに対して、候補信号点選定が実施していないあるレイヤにおける基準信号を生成する基準信号生成手段、
前記基準信号と各送信系列が有するダイバシチ効果に合せて設定した候補信号点の数に基づいて、現在のレイヤにおける候補信号点の選定を行う候補信号点選定手段、
前記各グループに属する各サブキャリアに対して、前記選定された候補信号点に対応する部分レイヤ系列候補の累積メトリックを算出する累積メトリック算出手段、
前記各グループに属する各サブキャリアに対して、前記算出した累積メトリックのうち、上限値を超えた累積メトリックとそれに対応する部分レイヤ系列候補を候補から外して、送信系列の候補の絞り込みを行う候補除外手段、
前記、基準信号生成手段、前記候補信号点選定手段、前記累積メトリック算出手段、前記候補除外手段、の各処理を、T個の前記レイヤのうち順番にd(b)個のレイヤについて繰り返したか否かを判定する反復制御手段、
残りのT−d(b)個のレイヤについて、縮小部分変換受信系列を生成し、線形干渉除去処理によって基準信号系列を算出する線形干渉除去手段、
前記算出された基準信号系列を用いて、残りのT−d(b)個のレイヤについて並列的に候補信号点選定を行う並列候補信号選定手段、
前記累積メトリックと前記並列候補信号選定手段で算出された残りのT−d(b)個のレイヤの候補信号点における部分メトリックとを足し合わせて尤度メトリックを算出する尤度メトリック生成手段
として機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。 - 信号検出装置のコンピュータを、
MIMO−OFDMシステムのサブキャリアのグループ分けを行い、各グループの代表チャネル行列を生成するサブキャリアグループ分け手段、
前記各グループの代表チャネル行列に基づいて、受信品質の悪い送信系列から候補信号点選定を行い、その後、残りの受信品質の良い送信系列から候補信号点選定を行う、各送信系列における候補信号点選定の実施順番を決定する候補信号点選定順番決定手段、
前記各グループに属する各サブキャリアに対して、チャネル行列をQR分解し、対応する受信系列を線形フィルタリングして、変換受信系列を生成するQR分解及び線形フィルタリング処理手段、
前記各グループに属する各サブキャリアに対して、空間順番が並び替えられた送信系列の候補の絞り込みを行う送信系列候補絞込み手段、
前記各グループに属する各サブキャリアに対して、前記送信系列の候補の絞り込みを行った結果、その候補の中の最も尤度メトリックが小さい候補を暫定推定結果とし、前記候補信号点選定の実施順番に基づいて、本来送信された空間順番に並び直して、最終推定結果を出力する最尤推定手段、として機能させ、さらに、
前記送信系列候補絞込み手段において、
前記各グループに属する各サブキャリアに対して、候補信号点選定が実施していないあるレイヤにおける基準信号を生成する基準信号生成手段、
前記基準信号と各送信系列が有するダイバシチ効果に合せて設定した候補信号点の数に基づいて、現在のレイヤにおける候補信号点の選定を行う候補信号点選定手段、
前記各グループに属する各サブキャリアに対して、前記選定された候補信号点に対応する部分レイヤ系列候補の累積メトリックを算出する累積メトリック算出手段、
前記各グループに属する各サブキャリアに対して、前記算出した累積メトリックのうち、上限値を超えた累積メトリックとそれに対応する部分レイヤ系列候補を候補から外して、送信系列の候補の絞り込みを行う候補除外手段、
前記、基準信号生成手段、前記候補信号点選定手段、前記累積メトリック算出手段、前記候補除外手段、の各処理を、T個の前記レイヤのうち順番にd(b)個のレイヤについて繰り返したか否かを判定する反復制御手段、
残りのT−d(b)個のレイヤについて、縮小部分変換受信系列を生成し、線形干渉除去処理によって基準信号系列を算出する線形干渉除去手段、
前記算出された基準信号系列を用いて、残りのT−d(b)個のレイヤについて並列的に候補信号点選定を行う並列候補信号選定手段、
前記累積メトリックと前記並列候補信号選定手段で算出された残りのT−d(b)個のレイヤの候補信号点における部分メトリックとを足し合わせて尤度メトリックを算出する尤度メトリック生成手段
として機能させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007218723A JP4818227B2 (ja) | 2007-08-24 | 2007-08-24 | 信号検出装置及び信号検出方法並びにそのプログラムと記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007218723A JP4818227B2 (ja) | 2007-08-24 | 2007-08-24 | 信号検出装置及び信号検出方法並びにそのプログラムと記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009055216A JP2009055216A (ja) | 2009-03-12 |
JP4818227B2 true JP4818227B2 (ja) | 2011-11-16 |
Family
ID=40505901
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007218723A Expired - Fee Related JP4818227B2 (ja) | 2007-08-24 | 2007-08-24 | 信号検出装置及び信号検出方法並びにそのプログラムと記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4818227B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4818228B2 (ja) * | 2007-08-24 | 2011-11-16 | 日本電信電話株式会社 | 信号検出装置及び信号検出方法並びにそのプログラムと記録媒体 |
JP5446959B2 (ja) * | 2010-02-12 | 2014-03-19 | 富士通株式会社 | 信号分離装置及び信号分離方法 |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005328312A (ja) * | 2004-05-13 | 2005-11-24 | Ntt Docomo Inc | チャネル推定装置、チャネル推定方法及び無線受信機 |
JP4803384B2 (ja) * | 2004-05-26 | 2011-10-26 | 日本電気株式会社 | 空間多重信号検出方法及びそれを用いる時空間反復復号器 |
JP4387282B2 (ja) * | 2004-10-20 | 2009-12-16 | 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ | 信号分離装置及び信号分離方法 |
JP4290660B2 (ja) * | 2005-02-14 | 2009-07-08 | 日本電信電話株式会社 | 空間多重信号検出回路及び空間多重信号検出方法 |
JP4429945B2 (ja) * | 2005-03-23 | 2010-03-10 | 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ | Mimo多重通信装置および信号分離方法 |
CN1968238A (zh) * | 2005-11-16 | 2007-05-23 | 松下电器产业株式会社 | 排序qr分解方法及mimo检测方法 |
US8467466B2 (en) * | 2005-11-18 | 2013-06-18 | Qualcomm Incorporated | Reduced complexity detection and decoding for a receiver in a communication system |
JP4802149B2 (ja) * | 2007-06-29 | 2011-10-26 | 日本電信電話株式会社 | 信号検出装置及び信号検出方法並びにそのプログラムと記録媒体 |
JP4802148B2 (ja) * | 2007-06-29 | 2011-10-26 | 日本電信電話株式会社 | 信号検出装置及び信号検出方法並びにそのプログラムと記録媒体 |
JP4818228B2 (ja) * | 2007-08-24 | 2011-11-16 | 日本電信電話株式会社 | 信号検出装置及び信号検出方法並びにそのプログラムと記録媒体 |
-
2007
- 2007-08-24 JP JP2007218723A patent/JP4818227B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009055216A (ja) | 2009-03-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5122428B2 (ja) | 移動通信システム、受信装置及び方法 | |
JP4290660B2 (ja) | 空間多重信号検出回路及び空間多重信号検出方法 | |
JP5345133B2 (ja) | 移動通信システム、受信装置及び方法 | |
JP4827695B2 (ja) | 無線受信装置 | |
JP2008017143A (ja) | 無線受信装置および方法 | |
KR20070119546A (ko) | 다중 안테나 시스템에서 개선된 스택 알고리즘을 이용한신호 검출 장치 및 방법 | |
US20090041165A1 (en) | Receiver apparatus | |
JP4802149B2 (ja) | 信号検出装置及び信号検出方法並びにそのプログラムと記録媒体 | |
Kim | Angle-domain frequency-selective sparse channel estimation for underwater MIMO-OFDM systems | |
CN108881076A (zh) | 一种基于压缩感知的mimo-fbmc/oqam系统信道估计方法 | |
JP2016163078A (ja) | 復調装置および復調方法 | |
JP4802148B2 (ja) | 信号検出装置及び信号検出方法並びにそのプログラムと記録媒体 | |
JP2008205697A (ja) | Mimo受信装置および受信方法 | |
CN110166383B (zh) | 一种基于树状随机搜索导频设计方法 | |
JP4818228B2 (ja) | 信号検出装置及び信号検出方法並びにそのプログラムと記録媒体 | |
JP4308159B2 (ja) | 空間多重信号検出回路 | |
Zhang et al. | Efficient residual shrinkage CNN denoiser design for intelligent signal processing: Modulation recognition, detection, and decoding | |
CN101227254A (zh) | 一种在多入多出系统中v-blast的检测方法 | |
JP4818227B2 (ja) | 信号検出装置及び信号検出方法並びにそのプログラムと記録媒体 | |
CN102215072A (zh) | 多天线通信系统中信号检测的方法和接收机 | |
WO2008119040A1 (en) | Systems and methods for n-dimensional leaf-node prediction for mimo detection | |
CN108023842B (zh) | 大规模mimo系统的导频设计方法 | |
KR101348557B1 (ko) | Mimo-ofdm 시스템을 이용한 신호 검출 방법 및 그 장치 | |
JP5121752B2 (ja) | 空間多重マルチキャリア受信装置、及び空間多重マルチキャリア受信方法 | |
JP4246169B2 (ja) | 無線通信装置および無線通信方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090717 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110531 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110614 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110727 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110816 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110830 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140909 Year of fee payment: 3 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 4818227 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140909 Year of fee payment: 3 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |