図1は、本発明を適用した画像印刷装置1の構成例を示す斜視図である。
画像印刷装置1の筐体11の面11−1には、左上方に硬貨投入口12が設けられており、ユーザは、画像印刷装置1を利用するとき、所定の金額を投入する。また、面11−1の右上方には、撮影案内用スピーカ13が設けられている。撮影案内用スピーカ13は、各種の音声ガイダンスなどを出力し、ユーザに対して、撮影方法(シール作成の進行方法)を案内する。
面11−1の中央上方にある、所定の角度だけ上方を向いた面11−2には、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)などよりなる撮影用モニタ14が設置されている。撮影用モニタ14は、撮影方法を案内する画面や、後述するように撮影装置31により撮影された被写体の画像を表示する。
面11−2の右側には、所定の角度だけ斜め上方を向いた面11−3Rがあり、その面には、操作パネル15が設置されている。操作パネル15は、ユーザにより操作される各種の操作ボタンよりなり、例えば、CCD(Charge Coupled Device)カメラ32のズームを調整するときなどに操作される。操作パネル15には、例えば、撮影用モニタ14に表示される各種の選択に対して、決定するとき操作される「○ボタン」、決定したものをキャンセルするとき操作される「×ボタン」、撮影用モニタ14に表示されるカーソルなどを移動するとき操作される「+ボタン」、「−ボタン」などが配置され、そのほか、撮影の開始を指示するとき操作される「撮影スタートボタン」などが適宜配置される。
また、面11−2の左右には、床に対してほぼ垂直な面11−4R,11−4Lが設けられており、それぞれの面には、照明装置16−1R,16−1Lが配置される。照明装置16−1R,16−1Lは、内部に発光体(フラッシュ)を有しており、ユーザから撮影の開始が指示され、CCDカメラ32が取り込む画像を静止画像として記憶するとき(キャプチャするとき)、そのタイミングに合わせて、被写体を照射する。
また、筐体11の上面の面11−5R,11−5Lにも、面11−4R,11−4Lと同様に照明装置16−2R,16−2Lがそれぞれ配置されている。照明装置16−2R,16−2Lは、内部に発光体を有しており、照明装置16−1R,16−1Lが被写体を照射するタイミングで、発光体を発光させる。照明装置16−2R,16−2Lから照射された光(フラッシュ)は、フラッシュ反射板17で反射され、被写体を照射する。すなわち、フラッシュ反射板17は、筐体11の正面にいるユーザを照射する方向に傾斜して取り付けられる。
筐体11の上方には、撮影装置31が設置されている。この撮影装置31の所定の角度だけ斜め下方向を向いた面には、CCDカメラ32、および小型のLCDなどよりなる取り込み画像表示部33が配置されている。CCDカメラ32は、被写体の画像を取り込み、その画像(動画像)は、取り込み画像表示部33に表示される。取り込み画像表示部33がCCDカメラ32の近傍に設けられているため、ユーザは、取り込み画像表示部33に表示されている自分の画像を確認しながら、視線をほぼCCDカメラ32に向けた状態で撮影することができる。
筐体11の左側面である面11−6には、CRTやLCDなどよりなる編集入力用モニタ18、編集案内用スピーカ19、タッチペン20、およびシール取り出し口21が設けられている。
CCDカメラ32で撮影され、編集する画像として選択され、保存された画像は、ユーザが撮影処理を終了した後、編集入力用モニタ18に表示される。編集入力用モニタ18には、タッチパネル93(図5参照)が積層されており、ユーザは、編集入力用モニタ18に表示されている画像に対して、タッチペン20を操作することにより、編集対象の画像(以下、適宜、編集対象画像と称する)に任意の文字や図形などを書き込む(入力する)ことができる。
すなわち、ユーザは、筐体11の正面(面11−1)前方の場所(以下、適宜撮影空間と称する)で自分自身を撮影したのち、面11−6の前方の場所(以下、適宜編集空間と称する)へ移動して、撮影した自分自身の画像を編集する。
編集入力用モニタ18は、編集対象画像とともに、様々な編集ツールの選択ボタンなどを表示する。そして、編集入力用モニタ18は、タッチペン20で書き込みがされたとき、その入力に応じて生成した編集済みの画像を表示する。
編集案内用スピーカ19は、ユーザに対して、編集の入力方法を説明する音声ガイダンスを出力する。
タッチペン20は、編集入力用モニタ18に積層されるタッチパネル93の位置検出方式(例えば、抵抗膜式、超音波式など)に応じて構成され、編集に使用されないとき、図に示すように面11−6に設置されている突起部に引っかけられる。
シール取り出し口21は、所定の数、および大きさの複数のシールからなる、編集済みの画像が印刷されたシールシートを排出する。
図2は、図1の画像印刷装置1の配置例を示す図である。
筐体11の正面(面11−1)と対向する位置には、所定距離だけ離間して背景パネル51が設置され、ユーザは、筐体11と背景パネル51の間の空間を撮影空間として、自分自身の画像を撮影する。なお、筐体11の上面にはカーテンフレーム41が水平方向に設置されており、カーテンフレーム41には、撮影空間の内部が外部から見えないように、カーテン42が取り付けられている。
また、筐体11の面11−6には、カーテンフレーム61,62が、その垂直方向に設置されており、その先端には面11−6と対向してカーテン62が取り付けられている。すなわち、編集を入力しているユーザ、および編集入力用モニタ18に表示されている画像が外から見えないようになされている。
図3は、撮影空間における各装置の配置例を示す図である。なお、図3においては、説明の便宜上、図2に示したカーテンフレーム41、カーテン42、背景パネル51、カーテンフレーム61−1,61−2、およびカーテン62は省略されている。
撮影空間には、2段の階段と、その上部にある斜面により構成される撮影台71が配置されており、ユーザは、この撮影台71を利用して、様々なポーズを取って撮影を楽しむことができる。また、撮影台71の近傍には、筐体11に設置されている操作パネル15と同様の操作ボタンが配置される撮影台用操作パネル72が設置されている。すなわち、ユーザは、筐体11(操作パネル15)に近づかなくても、撮影台用操作パネル72の操作ボタンを操作して撮影することができる。
撮影台用操作パネル72から入力された各種の情報は、床下にあるケーブル73を介して画像印刷装置1に供給される。
図4は、図2を上方から見た場合の配置例を示す図であり、この図を参照してユーザの移動について説明する。なお、斜線部14は撮影用モニタ14がその面に設置されることを、斜線部18は編集入力用モニタ18がその面に設置されることをそれぞれ示している。
図4においては、白抜き矢印がユーザの進行方向を示しており、撮影をするとき、ユーザは、筐体11と背景パネル51の間の撮影空間に入場し、撮影台71を利用して様々なポーズを取って撮影する。
撮影空間での撮影が終了したとき、撮影用モニタ14には、編集空間への案内画面が表示されるため、ユーザはこの案内に従って、白抜き矢印で示すように、撮影空間から出場して編集空間へ入場する。そして、編集対象画像に対して編集した後、ユーザは、シール取り出し口21から排出されるシールシートを受け取る。
このように、撮影空間と編集空間とを異なる位置に設けることにより、次に順番待ちをしているユーザがいる場合、そのユーザは、それまで撮影空間で撮影をしていたユーザと入れ替わりに撮影空間に入場し、撮影を開始することができる。そのため、撮影の待ち時間を短縮することができ、それとともに、編集する時間を長く設定することができる。その結果、画像印刷装置1を管理する管理者の側からすれば、ユーザの回転率が向上することとなり、収益率が向上する。
図5は、図1の画像印刷装置1の内部の構成例を示すブロック図である。図1乃至図4において説明した部分についてはその説明は省略する。
CPU(Central Processing Unit)81は、ROM(Read Only Memory)82に記憶されているプログラム、または、プログラム記憶部84からRAM(Random Access Memory)83にロードしたプログラムに従って画像印刷装置1の全体の動作をバス90を介して制御する。RAM83にはまた、CPU81が各種の処理を実行する上において必要なデータなどが適宜記憶される。
プログラム記憶部84は、ハードディスクやそのドライブからなり、CPU81が実行する様々なプログラムなどを記憶する。ドライブ85は、フロッピディスクやハードディスクなどの磁気ディスクや、CD-ROM,DVDなどの光ディスクなどの記録媒体に記憶されているプログラムを読み出し、バス90を介してプログラム記憶部84などに供給する。例えば、ドライブ85からは、被写体の画像と合成する新たなフレーム画像などが供給される。
撮影装置31の内部には、上述したCCDカメラ32および取り込み画像表示部33の他に、CCDカメラ制御部86が配置されている。CCDカメラ制御部86は、ユーザが操作パネル15、または撮影台用操作パネル72を操作することにより入力したCCDカメラ32の調節要求に応じて、CCDカメラ32のズーム率、取り込む光量などを制御する。
キープ画像記憶部87は、ユーザが撮影し、編集する画像として選択した画像を所定の枚数だけ記憶する。例えば、キープ画像記憶部87は、キープ画像(編集対象画像)を6枚まで記憶する。
硬貨処理部88は、硬貨投入口21から投入された硬貨をカウントし、画像の作成代金として予め設定されている所定の金額が投入されたと判定したとき、それをCPU81に通知する。
プリンタ89は、所定の数、および大きさに分割されたシールのシールシートを複数種類ストックし、ユーザから選択されたシールシートに、編集済みの画像を印刷する。プリンタ89により印刷されたシールシートは、シール取り出し口21から排出され、ユーザに提供される。
音声出力制御部91は、CPU81からの制御に基づいて撮影案内用スピーカ13を制御し、撮影方法などを説明する各種の音声ガイダンスや、例えば、静止画像を取り込むときのシャッター音などの効果音を出力する。一方、音声出力制御部94は、編集案内用スピーカ19を制御し、編集方法などを説明する各種の音声ガイダンスや、画像に書き込むときに発生される効果音などを出力する。このように、撮影案内用スピーカ13と編集案内用スピーカ19には、必要に応じてそれぞれ異なる音が出力される。
表示プロセッサ92は、撮影処理が終了し、ユーザが編集を開始するとき、キープ画像記憶部87からバス90を介して転送されてくるキープ画像を内蔵するメモリ92Aに記憶する。そして、表示プロセッサ92は、タッチパネル93において編集入力がされたとき、編集対象画像上における、その入力位置を検出し、編集対象画像に反映させて編集入力用モニタ18に表示させる。なお、図5においては、編集入力用モニタ18とタッチパネル93は別の位置に示されているが、実際には積層して配置されている。
次に、図6および図7のフローチャートを参照して、図1の画像印刷装置1の画像印刷処理について説明する。また、必要に応じて図8乃至図19を参照して説明する。
ステップS1において、CPU81は、プログラム記憶部84に記憶されている、撮影の進行方法などのデモンストレーション画面(以下、デモ画面と称する)を、撮影用モニタ14に表示させるとともに、表示プロセッサ92を制御し、編集入力用モニタ18に表示させる。
図8は、撮影用モニタ14に表示されるデモ画面の例を示す図であり、この表示例においては、「お金を入れてね」のメッセージが表示されている。また、図9は、編集入力用モニタ18に表示されるデモ画面の例を示す図であり、撮影し、編集対象画像として選択された画像が編集入力用モニタ18に表示されるため、「撮影から始めてね」のメッセージが表示される。
ステップS2において、CPU81は、硬貨処理部88からの出力に基づいて、所定の代金(シールシートの作成代金)が投入されたか否かを判定し、投入されたと判定するまでデモ画面を表示して待機する。一方、CPU81は、代金が投入されたと判定した場合、ステップS3に進み、各種の機能や撮影方法を説明する説明画面を撮影用モニタ14に表示する。なお、硬貨が投入されることに応じて、取り込み画像表示部33には、CCDカメラ32が撮影している動画像が表示される。
図10は、撮影用モニタ14に表示される説明画面の例を示す図であり、撮影する画像を縦長の画像とするか、横長の画像とするかを選択する画面とされている。なお、「+/−ボタンで選んでね」のメッセージが表示されており、ユーザは、操作パネル15、または撮影台用操作パネル72の「+ボタン」を操作した場合、縦長の画像を撮影することができ、「−ボタン」を操作した場合、横長の画像を撮影することができる。また、画面の右上には、残りの撮影可能枚数(キープ画像の枚数)が「6枚」として表示されている。
図11は、撮影用モニタ14に表示される説明画面の他の例を示す図であり、例えば、図10において撮影する画像の方向が選択された後、表示される。この例においては、「ズームの調整を+/−ボタンでしてね。用意ができたらスタートボタンを押してね」のメッセージが表示されており、ユーザは、操作パネル15、または撮影台用操作パネル72の「+ボタン」、および「−ボタン」を操作することにより、CCDカメラ32のズーム調整を行うことができる。
ステップS4において、CPU81は、図10および図11に示したような説明画面に応じて、ユーザからCCDカメラ32を調整することが入力されたとき、その入力に基づいてCCDカメラ制御部86を制御する。例えば、図10に示すような説明画面において「+ボタン」が選択されたとき、CCDカメラ制御部86は、CPU81からの指示に基づいて、取り込む画像を縦長の画像とするようにCCDカメラ32を制御する。
CPU81は、ステップS5において、操作パネル15、または撮影台用操作パネル72からの出力に基づいて、撮影を開始するとき操作される撮影スタートボタンが操作されたか否かを判定し、まだ操作されていないと判定した場合、ステップS3に戻り、それ以降の処理を繰り返し実行する。一方、CPU81は、撮影スタートボタンが操作されたと判定した場合、ステップS6に進み、撮影用モニタ14にカウントダウンインジケータを表示させ、撮影するタイミングとなったとき、CCDカメラ32により撮影されている画像を記憶する。
図12は、ステップS6において撮影用モニタ14に表示される表示画面の例を示す図である。図に示すように、カウントダウンインジケータ101が表示され、例えば、左側の信号から順に点灯が開始され、1番右側の信号が点灯されたとき、CCDカメラ32により撮影されている画像が記憶される。なお、この例においては、撮影するタイミングと同時に、「はい、ポーズ!」のメッセージが表示されている。
撮影するタイミングとなったとき、CPU81は、照明装置16−1L,16−1R、および照明装置16−2L,16−2Rを制御してフラッシュを被写体に照射するとともに、その瞬間にCCDカメラ32により取り込まれている画像を、静止画像として保存し、キープ画像記憶部87に記憶させる。
ステップS7において、CPU81は、ステップS6で撮影した画像の確認画面を撮影用モニタ14に表示させる。
図13は、画像確認画面の例を示す図であり、撮影用モニタ14のほぼ中央に、ステップS6で撮影した画像が表示され、その上に、「これでいいかな?○/×ボタンを押してね」のメッセージが表示されている。ユーザは、表示されている画像をキープ画像として保存するか否かを、操作パネル15、または撮影台用操作パネル72の「○ボタン」または「×ボタン」を操作することにより選択することができる。
そして、CPU81は、ステップS8で、操作パネル15、または撮影台用操作パネル72からの入力に基づいて、キープ画像として保存することが指示されたか否かを判定し、指示されていない(「×ボタン」が操作された)と判定した場合、ステップS9に進み、ステップS6で撮影し、キープ画像記憶部87に記憶されている画像を消去する。そして、ステップS3に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。
一方、CPU81は、ステップS8において、キープ画像として保存することが選択された(「○ボタン」が操作された)と判定した場合、ステップS10に進み、その画像をキープ画像に追加する。
そして、ステップS11において、CPU81は、キープ画像として追加した画像の明るさを調整する明るさ調整画面を撮影用モニタ14に表示させる。
図14は、ステップS11で撮影用モニタ14に表示される明るさ調整画面の例を示す図である。この例においては、キープ画像として保存された画像が画面のほぼ中央に表示され、その下に、明るさのレベルを指定するボタンが表示されている。また、画面の上部には、「明るさを+/−ボタンで調整してね。よければ○ボタンを押してね。」のメッセージが表示されており、ユーザは、操作パネル15、または撮影台用操作パネル72の「+ボタン」または「−ボタン」を操作し、カーソル111を移動させて明るさを調整する。なお、ステップS10でキープ画像が選択されたため、図14の右上方に示すように、残り撮影可能枚数が1だけ減算されて、例えば、「5枚」とされる。
CPU81は、操作パネル15からの入力に応じて、キープ画像の明るさを調整し、「○ボタン」が操作されたとき、そのレベルの明るさでキープ画像をキープ画像記憶部87に保存し、ステップS12に進む。
ステップS12において、CPU81は、キープ画像記憶部87に記憶されているキープ画像の枚数を確認し、残り撮影可能枚数が「0枚」となったか、または操作パネル15、撮影台用操作パネル72からの出力に基づいて、「撮影終了ボタン」が操作されたか否かを判定し、残り撮影可能枚数が「0枚」でない、かつ、「撮影終了ボタン」が操作されていないと判定した場合、ステップS3に戻り、同様の撮影処理を繰り返し実行する。
CPU81は、ステップS12において、残り撮影可能枚数が「0枚」となった、または「撮影終了ボタン」が操作されたと判定した場合、ステップS13に進み、シールシートの分割数の選択画面を撮影用モニタ14に表示させる。このシールシートは、所定の数、および大きさに分割された複数のシールの組み合わせからなり、複数種類のパターンがプリンタ89に予め用意されている。
図15は、ステップS13で撮影用モニタ14に表示される分割数選択画面の例を示す図である。この例においては、画面の上部に、「分割数を選択してね。+/−ボタンで選んで○ボタンで決定してね。」のメッセージが表示されており、ユーザは、操作パネル15の「+ボタン」、または「−ボタン」を操作することによりカーソル121を移動させて、好みの分割数のシールシートを選択できる。なお、ユーザは、1枚のシールシートを様々な大きさのシールに分割する「混合分割」、1枚のシールシートをそれぞれが等しい大きさの32個のシールに分割する「32分割」、1枚のシールシートをそれぞれが等しい大きさの25個のシールに分割する「25分割」、1枚のシールシートをそれぞれが等しい大きさの9個のシールに分割する「9分割」のうちから、好みの分割数のシールシートを選択することができるようになされている。なお、さらに複数のパターンからシールシートを選択できる場合、図に示すように、画面の左右に矢印でそれが示される。
そして、シールシートが選択されたとき、CPU81は、ステップS14に進み、表示プロセッサ92の動作状態を確認し、編集空間において編集処理を行っている他のユーザがいるか否か、または、プリンタ89の動作状態を確認し、編集済みの画像をシールシートに印刷している途中であるか否かを判定する。CPU81は、編集処理を実行していない、かつ印刷処理を実行していないと判定した場合、ステップS15に進み、編集処理の案内画面を撮影用モニタ14に表示させる。
図16は、ステップS15において表示される案内画面の例を示す図であり、この例においては、画像印刷装置1の外観とともに、矢印で編集空間への移動を促す画面と、「落書き(編集)は横でできるよ。外に出て落書きしてね。」のメッセージが表示されている。ユーザは、この画面を確認し、撮影空間を出て、編集空間に移動する。なお、順番待ちをしているユーザがいる場合、そのユーザは、先に撮影をしているユーザが撮影空間から出て編集空間に移動するのと入れ替わりに、撮影空間に入場し、撮影処理を開始することができる。
そして、撮影用モニタ14に表示される案内画面に応じて、編集空間に移動したユーザは、ステップS16において、キープ画像の編集処理を実行する。
一方、ステップS14において、CPU81は、例えば、先に撮影を行った他のユーザが、編集空間において編集処理を実行していると認識した場合、ステップS17に進み、キープ画像の撮り直しを行うか否か、またはゲームを行うか否かの選択画面を撮影用モニタ14に表示させる。
図17は、ステップS17において撮影用モニタ14に表示される選択画面の例を示す図である。この例においては、「+/−ボタンでどちらかを選んで○ボタンをおしてね。」のメッセージが表示されており、ユーザは、操作パネル15、または撮影台用操作パネル72の「+ボタン」を操作することによりキープ画像の撮り直しを行うことができ、「−ボタン」を操作することによりゲーム(もぐら叩き)を行うことができるとされている。編集処理を行うまでの待ち時間に、キープ画像の撮り直しやゲームができるようにすることにより、待っているユーザは、先に編集処理を行っているユーザが編集処理、および印刷処理を終えるまで退屈せずに待つことができる。
ステップS18において、CPU81は、操作パネル15からの入力に基づいて、キープ画像の撮り直しが選択されたか否か(上述した例の場合、「+ボタン」が操作されたか否か)を判定し、キープ画像の撮り直しが選択されたと判定した場合、ステップS19に進む。
CPU81は、ステップS19において、撮り直す画像の選択画面を撮影用モニタ14に表示し、ユーザに選択させる。図18は、撮り直す画像の選択画面の例を示す図であり、図に示すように、キープ画像記憶部87に記憶されているキープ画像が表示される。図18の例においては、「どれを撮りなおす?+/−ボタンで選択して、○ボタンで決定してね。」のメッセージが表示されており、ユーザは、既に撮影したキープ画像の中から、1枚を消去して、撮り直すことができる。なお、ユーザが、キープ画像が撮影可能枚数の全てを満たす前に(上述した例の場合、「6枚」のキープ画像を撮影する前に)「撮影終了ボタン」を操作することにより撮影を終了させた場合、この消去する画像の選択画面は、表示されないようにしてもよい。
そして、CPU81は、ステップS20に進み、操作パネル15、または撮影台用操作パネル72からの出力に基づいて、撮り直す画像(消去する画像)が選択されたか否かを判定し、選択されていないと判定した場合、ステップS19に戻り、選択されるまで待機する。一方、CPU81は、ステップS20で、画像が選択されたと判定した場合、ステップS21に進み、キープ画像記憶部87を制御し、選択された画像を消去するとともに、図12を参照して説明したようなカウントダウンインジケータ101を撮影用モニタ14に表示させ、撮影するタイミングとなったとき、撮影する。その後、画像の確認画面(図13)などが表示され、上述したものと同様の処理が実行される。
ステップS22において、CPU81は、ステップS14の場合と同様に、編集処理または印刷処理を実行中であるか否かを判定し、例えば、先に撮影を行ったユーザが、まだ編集空間にいると判定した場合、ステップS19に戻り、それ以降の処理を繰り返し実行する。
一方、ステップS18において、CPU81は、操作パネル15、または撮影台用操作パネル72からの入力に基づいて、キープ画像の撮り直しが選択されていない(ゲーム(もぐら叩き)が選択された)と判定した場合、ステップS23に進み、撮影用モニタ14にゲーム画面を表示させる。
図19は、撮影用モニタ14に表示されるゲーム画面(もぐら叩き画面)の例を示す図である。この例においては、ユーザは、操作パネルの「○ボタン」、「×ボタン」、「+ボタン」、「−ボタン」を操作することによりハンマー141を移動させ、もぐら叩きゲームができるようになされている。
そして、所定の時間が経過した後(または、ゲームが終了した後)、CPU81は、ステップS24に進み、編集処理または印刷処理を実行中であるか否かを判定し、例えば、先に撮影処理を行ったユーザが、まだ編集空間にいると判定した場合、ステップS23に戻り、それ以降の処理を繰り返し実行する。
なお、CPU81は、ステップS22およびS24において、先に撮影を行ったユーザが編集処理または印刷処理を実行中であると判定したとき、ステップS17に戻り、それ以降の処理を繰り返し実行するようにしてもよい。これにより、例えば、ゲームに飽きたユーザは、キープ画像の撮り直しを行うことができ、編集処理までの時間を退屈せずに待つことができる。
ステップS22、またはステップS24において、CPU81は、撮り直し処理、またはゲーム処理を行っている間に、編集を行っていたユーザが編集を終了させ、シールシートを受け取って編集空間からいなくなったと判定した場合、ステップS15に進み、それ以降の処理を実行する。すなわち、撮影用モニタ14に編集空間への移動を促す案内画面が表示され、これを確認したユーザは、編集空間に移動し、キープ画像の編集処理を実行する。
ステップS16において画像の編集処理が終了され、シールシートに編集済みの画像が印刷された後、処理はステップS1に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。なお、撮影を終えたユーザが編集処理を行っている間に、他のユーザが撮影処理を開始した場合、ステップS1以降の処理がステップS16の編集処理と並行して実行される。
次に、図20のフローチャートを参照して、図7のステップS16において実行される画像編集処理について説明する。
ステップS31において、表示プロセッサ92は、キープ画像データがバス90を介してキープ画像記憶部87から転送されてきたか否かを判定し、転送されてきたと判定するまで待機する。すなわち、撮影処理が終了され、編集処理が開始されるとき、CPU81は、キープ画像記憶部87に記憶されているキープ画像を表示プロセッサ92に転送させる。表示プロセッサ92は、ステップS31で、キープ画像データが転送されてきたと判定した場合、ステップS32に進み、それを内蔵するメモリ92Aに記憶する。
ステップS33において、表示プロセッサ92は、編集入力用モニタ18に編集画面を表示する。
図21は、編集入力用モニタ18に表示される編集画面の例を示す図である。編集画面は、基本的に、編集対象画像表示部151、編集対象画像選択部152、入力ツール選択部153、制限時間表示部154から構成される。編集対象画像選択部152には、撮影されたキープ画像がサムネイル表示され、ユーザは、タッチペン20を操作することにより、編集対象の画像(書き込みをする画像)を選択することができる。ユーザにより編集対象画像として選択された画像は、編集対象画像表示部151に拡大表示される。入力ツール選択部153には、様々な入力ツール(書き込みツール)を選択するとき操作されるボタンが表示され、ユーザは、この中から、タッチペン20を操作して入力ツールを選択する。
入力ツールには、例えば、文字や図形を書き込むとき使用される「ペン」や、同一の文字や図形を入力するとき使用される「スタンプ」などがある。そして、「ペン入力モード」が選択されたとき、ペンの太さを選択するウインドウや、ペンの種類(例えば、クレヨンのように、線の一部をかすれたように表示する「クレヨンペン」)を選択するウインドウが表示される。また、「スタンプ入力モード」が選択されたときも同様に、スタンプを選択するウインドウが表示される。
制限時間表示部154には、編集処理を行う時間として予め設定されている制限時間が表示される。この例においては、残り時間が「30秒」として表示され、残り時間が「0秒」となったとき、強制的に編集処理が終了されるようになされている。
上述したものの他に、編集画面の下方には、縦方向に表示されている編集対象画像を横方向に、またはその逆に、表示を切り替えるとき操作される画像方向切替ボタン161、入力した書き込みの1部分を消去するとき操作される消しゴムボタン162、入力した書き込みをやり直す(取り消す)とき操作されるやり直しボタン163、入力した書き込みを全て消去し、何も書き込まれていない画像に戻すとき操作される取り消しボタン164、および、編集処理を終了するとき操作される終了ボタン165が表示される。
ステップS34において、表示プロセッサ92は、タッチパネル93からの入力に基づいて、ユーザからタッチペン20により入力された各種の指示を識別し、それに応じて編集対象画像を編集する。表示プロセッサ92は、例えば、編集対象画像として選択された画像を、2つのフレームバッファに記憶させ、入力された編集を片方のフレームの画像に反映させる。そして、表示プロセッサ92は、その編集が取り消されたとき(消しゴム処理が入力されたとき)、編集が反映されていないフレームの画像(もう片方の画像)の対応する部分のデータを、編集を反映させる画像のフレームに反映することにより、その編集を取り消す。
ステップS35において、表示プロセッサ92は、タッチパネル93からの入力に基づいて編集した画像を編集入力用モニタ18に表示させる。すなわち、編集入力用モニタ18には、上述した2つのフレームバッファのうちの、編集を反映した方のフレームバッファに記憶されている画像が表示され、ユーザが書き込みをしたとき、その書き込みがリアルタイムで反映されて表示される。
ステップS36において、表示プロセッサ92は、制限時間が経過したか否か、または撮影終了ボタン165が操作されたか否かを判定し、制限時間が経過していない、かつ、撮影終了ボタン165が操作されていないと判定した場合、ステップS34に戻り、それ以降の処理を繰り返し実行する。
一方、表示プロセッサ92は、制限時間が経過した、またはタッチパネル93からの入力に基づいて、撮影終了ボタン165が操作されたと判定した場合、ステップS37に進み、編集済みの画像データをバス90を介してプリンタ89に転送し、図7のステップS13で選択された分割数のシールシートの各シールに、編集済みの画像を印刷する。
例えば、図7のステップS13において、「28分割」(図示せず)のシールシートが選択され、かつ6種類の画像の全てを印刷することが指示された場合、表示プロセッサ92は、1つの編集済みの画像を、4個ずつのシールに印刷する。このように、シールシート上のそれぞれのシールに印刷される画像を、ユーザが個々に選択できるようにしてもよい。プリンタ86は、編集済みの画像を印刷したシールシートを、シール取り出し口21に排出する。そして、図7のステップS16以降の処理が繰り返し実行される。ユーザは、シール取り出し口21に排出されたシールシートを受け取り、編集空間から出場する。
このように、撮影空間と編集空間とを同一の場所に設けずに、別々の場所に設けることにより、先に使用をしている他のユーザがいる場合、その待ち時間を短縮することができる。それとともに、編集処理の時間を長く確保することができる。また、画像印刷装置1の管理者の側としても、ユーザの回転率が向上するため、収益率を向上させることができる。
図22は、本発明を適用した画像印刷装置1の他の構成例を示す斜視図である。図1に対応する部分については、同一の符号を付してある。
図1の例においては、撮影用モニタ14が筐体11の面11−2(正面側)に、編集用モニタ18が面11−6(側面側)にそれぞれ設置されるとしたが、この例においては、編集用モニタ18が面11−7(背面側)に設置されている。また、それに伴って、面11−7には、編集案内用スピーカ19、タッチペン20、およびシール取り出し口21がそれぞれ設置される。
図23は、図22に示した画像印刷装置1の配置を上方から見た図であり、この図を参照して、ユーザの移動について説明する。斜線部14は撮影用モニタ14がその面に配置されることを、斜線部18は編集入力用モニタ18がその面に配置されることをそれぞれ示している。
図23においては、白抜き矢印がユーザの進行方向を示しており、撮影をするとき、ユーザは、筐体11の正面側に設けられる撮影空間に入場し、撮影台71を利用して様々なポーズを取って撮影する。
撮影空間での撮影が終了したとき、撮影用モニタ14には、筐体11の背面側にある編集空間への案内画面が表示されるため、ユーザはこの案内に従って、白抜き矢印で示すように、撮影空間から出場して編集空間へ入場する。そして、編集対象画像を編集した後、ユーザは、シール取り出し口21から排出されるシールシートを受け取り、編集空間から出場する。なお、図23に示すように、背面パネル51は、編集空間をも囲むように設置され、撮影空間と編集空間の境界部には、カーテン42Aが設けられる。また、編集空間の出口部分には、カーテン42Bが設けられ、外部から編集空間の内部が見えないようにされる。
このように、本発明を適用した画像印刷装置は、撮影空間と編集空間とを別の位置に設けることにより、様々な構成とすることができる。
図24は、本発明を適用した画像印刷装置の他の例を示す図である。
この図においては、撮影用の端末である1つの撮影装置171に対して、複数の編集用端末172−1乃至172−3が設けられている。すなわち、図に示すように、撮影装置171の周辺(正面側)が撮影空間と、編集用端末172−1乃至172−3のそれぞれの周辺(正面側)が編集空間とされる。
撮影装置171と編集用端末172−1乃至172−3は、ケーブル173−1乃至173−3でそれぞれ接続されており、撮影装置171において撮影された画像データ(上述したキープ画像データ)は、撮影処理が終了されたとき、ケーブル173−1乃至173−3を介して編集用端末172−1乃至172−3に適宜転送される。当然、無線で転送されるようにしてもよい。
撮影空間において自らの画像を撮影したユーザは、撮影装置171に設置される撮影用モニタ14に、編集用端末172−1乃至172−3のいずれかの編集用端末に移動することを促す画面が表示されるため、それに従って移動する。すなわち、編集用端末172−1乃至173のそれぞれには、識別情報が設定されており、移動を促す画面には、その編集用端末172−1乃至173の識別情報も表示される。
例えば、編集用端末172−1乃至172−3のそれぞれに、識別情報として1乃至3の番号が用意されており、編集用端末172−1を使用して編集していたユーザがその処理を終えたとき、撮影空間で撮影を終えたユーザに対しては、「1番の編集用端末で編集ができるよ」などのメッセージが表示される。一般的に、撮影処理にかかる時間に対して編集処理にかかる時間の方が長いため、このように、1台の撮影装置171に対して編集用端末を複数設けることにより、待ち時間をより短縮させることができ、それとともに、編集処理の時間を長く設定することができる。
また、複数台の撮影装置171が設置され、撮影を終了したユーザは、適宜、開いている(使用されていない)編集用端末172−1乃至172−3に移動するようにしてもよい。
以上においては、編集用空間の編集入力用モニタ18の下方にシール取り出し口21が設けられるとしたが、シールシートの排出口が設けられる空間をさらに別の位置に設けるようにしてもよい。例えば、図1の画像印刷装置1において、シール取り出し口21が背面側に設置され、編集処理が終了したとき、ユーザに対して、背面側への移動を促す画面が編集入力用モニタ18に表示される。これにより、編集済みの画像をシールシートにプリントする時間の分だけ、他のユーザの待ち時間を短縮することが可能となり、回転率が向上する。
図25(A),(B)は、上述した画像印刷装置により作成される印刷媒体(シールシート)の例を示す図である。
図25(A)は、例えば、ユーザにより6分割のシールシートが選択された場合とされており、シールシート上のそれぞれのシールに、異なった画像がそれぞれ印刷されている。すなわち、上述したように、ユーザは、印刷する画像を複数種類、キープ画像として撮影することができ、この例においては、6種類の画像を撮影した場合とされている。
図25(B)は、例えば、ユーザにより、図15の選択画面から、「混合分割」が選択された場合とされており、シールシート上の、2枚の大きいサイズのシールと、3枚の小さいサイズのシールとをそれぞれ1組として、それぞれの組のシールに、異なった画像が印刷されている。すなわち、この場合も、ユーザは、6種類の画像を撮影した場合とされている。
このように、ユーザは、撮影した複数種類の画像をシールシートに印刷することができる。
また、印刷媒体は、シールシートに限られるものではなく、例えば、所定のサイズの紙や、ポスター用の紙などに印刷するようにしてもよい。また、撮影した画像データを、ユーザが自ら用意したフロッピディスクなどの記録媒体に記録させることができるようにしてもよい。