JP4816229B2 - ウェーハの枚葉式エッチング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ウェーハを回転させながら、このウェーハを1枚ずつエッチングする装置に関するものである。
一般に半導体ウェーハの製造工程は、単結晶インゴットから切出し、スライスして得られたウェーハを、面取り、機械研磨(ラッピング)、エッチング、鏡面研磨(ポリッシング)及び洗浄する工程から構成され、高精度の平坦度を有するウェーハとして生産される。ブロック切断、外径研削、スライシング、ラッピング等の機械加工プロセスを経たウェーハはその上面にダメージ層、即ち加工変質層を有している。加工変質層はデバイス製造プロセスにおいてスリップ転位等の結晶欠陥を誘発し、ウェーハの機械的強度を低下させ、また電気的特性に悪影響を及ぼすため、完全に除去しなければならない。この加工変質層を取除くためにエッチング処理が施される。エッチング処理としては、浸漬式エッチングや枚葉式エッチングが行われている。
上記枚葉式エッチングは大口径化したウェーハの表面粗さとテクスチャーサイズの制御を行うことができるため、最適なエッチング方法として検討されている。枚葉式エッチングは、平坦化した単一のウェーハの上面へエッチング液を滴下し、ウェーハを回転(スピン)させることにより滴下したエッチング液をウェーハ上面全体に拡げてエッチングする方法である。ウェーハ上面に供給したエッチング液は、ウェーハを回転させることにより生じた遠心力により、供給した箇所からウェーハ上面全体に拡がり、ウェーハのエッジ部に至るため、ウェーハ上面と同時にウェーハのエッジ部もエッチングされることになる。供給したエッチング液の大部分は、遠心力によりウェーハのエッジ部から吹き飛んで、エッチング装置に設けられたカップ等により回収される。しかしエッチング液の一部はウェーハのエッジ部からウェーハ下面へと回り込み、ウェーハのエッジ部及びウェーハ下面をもエッチングしてしまう不具合があった。
この点を解消するために、回転駆動部に回転ベースの中心軸が接続され、回転ベースの周辺箇所にウェーハを所定位置に載せるための位置決め部が設けられ、ウェーハの周面を保持する保持部材が回転ベース周辺の位置決め部相互間に設けられ、エッチング液を送出する処理ノズルが回転ベースの上方に設けられた枚葉処理機構が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。この枚葉処理機構では、ウェーハ下面の回転ベースへの接触部を基準とする位置決め部及び保持部材の突出高さXmmが、ウェーハ周縁部の厚さをAmmとするとき、0<X<(A+0.5)である。また回転ベース下部の中心軸周りにガス供給用ブロックが設けられ、このブロックからのガスが送り込まれる供給口が回転ベース内部を貫通して設けられる。
このように構成された枚葉処理機構では、位置決め部及び保持部材の突出高さを上記割合となるように構成することにより、ウェーハの高速回転時に、乱気流やエッチング液の跳ね返りが抑えられる。またブロックに設けられた供給口からガスを送り込むことにより、回転ベースとウェーハ下面との間の空間の気圧が高められるので、エッチング液がウェーハ下面に回り込むのを防止できるようになっている。
特開平11−289002号公報(請求項1及び2、段落[0010]、段落[0018]、段落[0019]、段落[0021])
しかし、上記従来の特許文献1に示された枚葉処理機構では、ウェーハの下方にガスを送り込むことにより、エッチング液のウェーハ下面への回り込みを防止しているけれども、エッチング液のウェーハ周面に留まる時間が長くなり、エッチング液が留まった箇所が必要以上にエッチングされてしまい、面取り加工を施したウェーハ周面の形状が局所的に崩れてしまい、ウェーハのエッジ部を均一にエッチングできないおそれがあった。
本発明の目的は、ウェーハ下面へのエッチング液の回り込みを防止しながらウェーハのエッジ部を均一にエッチングし得るウェーハの枚葉式エッチング装置を提供することにある。
請求項1に係る発明は、図1に示すように、シリコン単結晶インゴットをスライスして得られた単一の薄円板状のシリコンウェーハ11をウェーハチャック12に載せて保持した状態で回転させながら、ウェーハ11の上面にエッチング液14を供給してウェーハ11の上面をエッチングする枚葉式エッチング装置の改良である。
その特徴ある構成は、ウェーハ11の上面からウェーハ11のエッジ部11aを伝わって流下するエッチング液14を溜める凹溝27aがウェーハ11のエッジ部11aに対向するように、かつ凹溝27aに溜まったエッチング液14がウェーハ11のエッジ部11aを構成する下面取り部11eに接触するように下面取り部11eの幅Hと同一又は幅Hよりも大きな幅Wで、チャック12に形成され、ウェーハチャック12に載せたウェーハ11の下面周囲に上面が密着し凹溝27aに溜まるエッチング液14のウェーハ11の下面への回り込みを防止するドーナツ状の密着フォーム28がチャック12に設けられたところにある。
この請求項1に記載されたウェーハの枚葉式エッチング装置では、先ずチャック12上にウェーハ11を載せて保持した状態で、ウェーハ11を回転させ、ウェーハ11の上面にエッチング液14を供給すると、ウェーハ11の回転に伴って生じた遠心力により、エッチング液14はその供給箇所からウェーハ11のエッジ部11a側へとウェーハ11上面をエッチングしながら徐々に移動する。エッチング液14はその後エッジ部11aを構成する上部面取り部11dに達し、その上部面取り部11dから外周面部11fに至る。外周面部11fに達したエッチング液14はその表面張力が遠心力に打ち勝って下部面取り部11eに伝わり、チャック12に形成された凹溝27aに溜まる。その凹溝27aに溜まったエッチング液14はウェーハ11の回転に伴う遠心力によりその後溢れて外方へ飛散する。このように凹溝の存在によりエッチング液14はエッジ部11aを構成する下面取り部11eにまで確実に接触し、そのエッジ部11aの全てを均一にエッチングする。
一方、ドーナツ状の密着フォーム28をチャック23設けたので、その密着フォーム28はウェーハチャック12に載せたウェーハ11の下面周囲に上面が密着し、その凹溝27aに溜まるエッチング液14のウェーハ11の下面への回り込みを防止する。この結果、ウェーハ11下面に回り込んだエッチング液14によりその下面がエッチングされるような事態は回避される。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、ドーナツ状の密着フォーム28の外径Bがウェーハチャック12に載せるシリコンウェーハ11の外径Aより6〜0.2mm小さいことを特徴とする。
この請求項2に記載されたウェーハの枚葉式エッチング装置では、凹溝27aに溜まるエッチング液14のウェーハ11の下面への回り込みを確実に防止し、ウェーハ11下面に回り込んだエッチング液14によりその下面がエッチングされるような事態を有効に回避することができる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明であって、密着フォーム28が、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(PTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)又はそれらの誘導体のいずれかからなることを特徴とする。
この請求項3に記載されたウェーハの枚葉式エッチング装置では、密着フォーム28の耐薬品性及びウェーハ11との密着性を確保することができ、凹溝27aに溜まるエッチング液14のウェーハ11の下面への回り込みを防止するとともに、その寿命をも延長させることができる。
以上述べたように、本発明によれば、ウェーハの上面からウェーハのエッジ部を伝わって流下するエッチング液を溜める凹溝をウェーハのエッジ部に対向するようにチャックに、かつ凹溝に溜まったエッチング液がウェーハのエッジ部を構成する下面取り部に接触するように下面取り部の幅Hと同一又は幅Hよりも大きな幅Wで形成したので、ウェーハの上面に供給されたエッチング液はウェーハの回転に伴って生じた遠心力によりエッジ部側へと移動し、エッジ部を構成する上部面取り部に達し、その上部面取り部から外周面部に至り、更に下部面取り部に伝わってチャックに形成された凹溝に溜まる。その凹溝に溜まったエッチング液はエッジ部を構成する下面取り部にまで確実に接触するので、そのエッジ部の全てを均一にエッチングすることができる。
また、ウェーハチャックに載せたウェーハの下面周囲に上面が密着し凹溝に溜まるエッチング液のウェーハの下面への回り込みを防止するドーナツ状の密着フォームをチャックに設けたので、その密着フォームはウェーハチャックに載せたウェーハの下面周囲に上面が密着し、その凹溝に溜まるエッチング液のウェーハ11の下面への回り込みを防止する。この結果、凹溝からエッチング液がウェーハ下面に回り込んでその下面がエッチングされるような事態を回避することができる。
この場合、ドーナツ状の密着フォームの外径がウェーハチャックに載せるシリコンウェーハの外径より6〜0.2mm小さければ、凹溝に溜まるエッチング液のウェーハの下面への回り込みを確実に防止することができ、密着フォームが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(PTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)又はそれらの誘導体のいずれかからなるようなものであれば、密着フォームの耐薬品性及びウェーハとの密着性を確保することができ、凹溝に溜まるエッチング液のウェーハの下面への回り込みを防止するとともに、その寿命をも延長させることができる。
次に本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、シリコンウェーハ11の枚葉式エッチング装置10は、チャンバに収容され単一の薄円板状のシリコンウェーハ11を載せて水平に保持するウェーハチャック12と、ウェーハ11をその鉛直中心線を中心に水平面内で回転させる回転手段13と、チャック12により保持されたウェーハ11の上面にエッチング液14を供給するエッチング液供給手段16と、チャック12に載せられたウェーハ11のエッジ部11aを伝わって流下するエッチング液14であってウェーハ11の回転に伴う遠心力により飛散したエッチング液14を吸引する液吸引機構22とを備える。ウェーハ11はシリコン単結晶インゴットをスライスして得られ、このウェーハ11の外周縁、即ちエッジ部11aは図1の拡大図に示すように、ウェーハの上面11b及び下面11cに連続する面取り部11d,11eとその上下の面取り部11d,11eの外周縁を所定の曲率半径で接続する外周面部11fを備える。
またチャック12は、直径がウェーハ11の直径より大きく形成された円柱状のベース部材23と、このベース部材23の中央に鉛直方向に延びて形成された通孔23aに軸受24を介して回転可能に挿通された保持軸26と、保持軸26の上端にその保持軸26と同軸に設けられた円板状の吸着板27とを有する。保持軸26の中心には鉛直方向に延びる透孔26aが形成され、この透孔26aの下端は真空ポンプ(図示せず)に連通接続される。保持軸26の上端にその保持軸26と同軸に設けられた円板状の吸着板27はその上面を保持軸26の上端縁と面一にした状態で取付けられ、この吸着板27及び保持軸26の上面にこの保持軸26と同心状にウェーハ11が載せられるように構成される。そして、ガス噴射機構17の真空ポンプが駆動されて透孔26a内が負圧になると、この透孔26a内の負圧によりウェーハ11下面が保持軸26の上端縁及び吸着板27の上面に吸着されてウェーハ11が水平に保持されるようになっている。
また回転手段13は、上記保持軸26を回転させることにより、この保持軸26とともに吸着板27をも回転させる駆動モータ(図示せず)を有する。駆動モータにより保持軸26を回転させることにより、保持軸26の上端縁及び吸着板27の上面に吸着されて保持されたウェーハ11は保持軸26及び吸着板27とともに回転するように構成される。更にエッチング液供給手段16は、ウェーハ11の上方に設けられ先端にウェーハ11上面を臨む吐出口16aが形成されたノズル16bと、このノズル16bの基端に接続されエッチング液14をノズル16bを通って吐出口16aに供給する供給ポンプ(図示せず)と、ノズル16bを水平方向に移動させるノズル移動手段(図示せず)とを有する。
チャック12を構成する吸着板27にはその上部外周に、そこに載せられたウェーハ11のエッジ部11aに対向するように凹溝27aが全周に無端で形成される。この凹溝27aは、そこに載せられたウェーハ11の上面に供給されてその上面からウェーハ11のエッジ部11aを伝わって流下するエッチング液14を溜めるように構成される。このため、この凹溝27aはウェーハ11のエッジ部11aに対向して形成され、そのエッチ部11aを構成する面取り部11eの幅Hと同一又は僅かに大きな幅Wに形成される。また、そこの溜まったエッチング液14を速やかに流通させるためにその凹溝27aの深さdは0.1〜2mmであることが好ましい。
一方、チャック12を構成する吸着板27には、その上部外周に形成された凹溝27aの内側にドーナツ状の密着フォーム28が設けられる。この密着フォーム28は、ウェーハチャック12に載せたウェーハ11の下面周囲に上面が密着するように構成され、その上面が密着することによりウェーハ11の下面と密着フォーム28との間の隙間を塞いで凹溝27aに溜まるエッチング液14がこの密着フォーム28を越えてウェーハ11の下面へ回り込むことを防止するように構成される。このため、このドーナツ状の密着フォームは、その耐薬品性及び密着性を兼備する材料として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(PTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)又はそれらの誘導体のいずれかから作られることが好ましい。
また、ドーナツ状の密着フォーム28は、ウェーハ11の下面と密着フォーム28との間の隙間を塞いでエッチング液14がウェーハ11の下面へ回り込むことを防止するためのものであるので、このドーナツ状の密着フォーム28の外径は、ウェーハチャック12に載せるシリコンウェーハ11の外径より6〜0.2mm小さいことが好ましい。これはウェーハの下面の外周は、シリコンウェーハ11のエッチ部11aを含む外径より6〜0.2mm小さいことによるものである。このため、密着フォーム28の外径とシリコンウェーハ11の外径の差が0.2未満であるとその密着フォーム28がウェーハ11のエッチ部11aにまで突出してエッチング液14のウェーハ11の下面へ回り込みを有効に防止できないおそれがあり、密着フォーム28の外径とシリコンウェーハ11の外径の差が6mmを越えると、密着フォーム28が密着しないウェーハ11の下面にエッチング液14が接触してそのウェーハ11の下面がエッチングされてしまうおそれがある。このドーナツ状の密着フォーム28の更に好ましい外径は、シリコンウェーハ11の外径より1〜0.2mm小さいことである。
なお、密着フォーム28の取付は、チャック12を構成する吸着板27の凹溝27aの内側に密着フォーム28の厚さtに相当する段部27bが形成され、密着フォーム28はこの段部27bに設けられて吸着板27の段部27bより内側の部分にはウェーハ11が接触して搭載されるように構成される。
一方、液吸引機構22は、チャック12及びウェーハ11の外周面から所定の間隔をあけた外側に設けられた液受け具22aと、液受け具22aに連通された液吸引手段(図示せず)とを有する。液受け具22aはチャック12及びウェーハ11の外周面に向って開口し、この開口面は図示しないが平面視で中心角約90度の円弧状に形成される。この実施の形態では、液受け具22aがチャック12及びウェーハ11の外周面の外側に4つ配置されるものとし、これらの液受け具22aによりチャック12及びウェーハ11のほぼ全周を囲むように構成される。これらの液受け具22aには吸引パイプ22bの基端がそれぞれ連通接続される。また液吸引手段は真空ポンプ等により構成され、4本の吸引パイプ22bを通して4つの液受け具22aにそれぞれ連通接続される。この液吸引手段により液受け具22a内のエッチング液14がガスとともに吸引パイプ22bを通って吸引される。更に液受け具22aは、この液受け具22aの内面でエッチング液14が跳ね返ってもこのエッチング液14がウェーハ11上面に達しない角度を有する内面形状に形成される。
このように構成されたウェーハの枚葉式エッチング装置10の動作を説明する。
先ずチャック12上にウェーハ11を載せた状態で、保持具26の透孔26aの下端に連通接続された真空ポンプを作動させて透孔23aを負圧にし、この負圧によりウェーハ11を水平に保持する。この状態で回転手段の駆動モータを作動させて保持具26とともに吸着板27を回転させ、保持具26と吸着板27に載せられたウェーハ11を水平面内で回転させる。次いで、液吸引機構22の吸引手段を作動させることにより吸引パイプ22b及び液受け具22a内を負圧に保つ。次にエッチング液供給手段16の供給ポンプ及びノズル移動手段を作動させることにより、ノズル16bを水平方向に移動させながら、吐出口16aからエッチング液14をウェーハ11の上面に供給する。
ウェーハ11の上面に供給されたエッチング液14は、ウェーハ11の水平面内での回転に伴って生じた遠心力により、エッチング液14の供給した箇所(例えばウェーハ11上面中心近傍)からウェーハ11のエッジ部11aに向ってウェーハ11上面の加工変質層をエッチングしながら徐々に移動した後に、ウェーハ11のエッジ部11aに達したときにこのエッジ部11aをエッチングする。即ち、ウェーハ11の上面を移動するエッチング液14はエッジ部11aを構成する上部面取り部11dに達し、その上部面取り部11dから外周面部11fに至る。外周面部11fに達したエッチング液14はその表面張力が遠心力に打ち勝って下部面取り部11eに伝わり、チャック12を構成する吸着板27に形成された凹溝27aに溜まる。その凹溝27aに溜まったエッチング液14は上記ウェーハ11の回転に伴う遠心力によりその凹溝27aから溢れて吸着板27の外方へ飛散する。このようにエッチング液14が流れることにより、そのエッチング液14はエッジ部11aを構成する上下の面取り部11d,11eとその間に存在する外周縁部11fの全てを均一にエッチングする。なお、吸着板27から飛散したエッチング液14は負圧に保たれた液受け具22aに入り、その負圧により吸引パイプ22bを通ってチャンバ外に排出される。
一方、凹溝27aより内側の吸着板27にドーナツ状の密着フォーム28を設けたので、その密着フォーム28はウェーハチャック12に載せたウェーハ11の下面周囲に上面が密着し、その凹溝27aに溜まるエッチング液14のウェーハ11の下面への回り込みを防止する。この結果、ウェーハ11下面に回り込んだエッチング液14によりその下面がエッチングされるような事態を有効に回避することができる。吸着板27の周囲から飛散したエッチング液14は液吸引機構22により吸引されるので、そのエッチング液14が再びウェーハ11上面にまで飛散して付着することがないので、ウェーハ11上面を均一にエッチングすることができる。
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
<実施例1>
先ず、シリコン単結晶インゴットをスライスして得られたウェーハを、面取り、機械研磨(ラッピング)し、表裏面が平坦化処理された300mmφのシリコンウェーハ11を用意した。また、フッ酸、硝酸、リン酸及び水の混合割合が重量%で、フッ酸:硝酸:リン酸:水=7%:30%:35%:28%からなるエッチング液14を用意した。
次いで、図1に示す枚葉式エッチング装置10を準備した。即ち、チャック12を構成する吸着板27の上部外周に凹溝27aを無端で形成した。この凹溝27aの内径は299.6mmであって、その幅Wは0.5mmであって、その凹溝27aの深さdは0.3mmとした。一方、その凹溝27aの内側にドーナツ状の密着フォーム28を設た。この密着フォームは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から作られたものを使用しその外径Bを、シリコンウェーハ11の外径より0.5mm小さい299.5mmとした。また、密着フォーム28の厚さtは0.2mmのものを用いた。この、密着フォーム28の取付は、チャック12を構成する吸着板27の凹溝27aの内側に密着フォーム28の厚さtに相当する段部27bを形成し、密着フォーム28をこの段部27bに設けた。このように構成された図1に示す枚葉式エッチング装置10のチャック12に表面が上面となるようにそのウェーハ11を載置した。
次に、そのウェーハ11を水平回転させ、ウェーハ上方に設けられたノズル16bからエッチング液14をウェーハ11の上面に供給して水平回転により生じた遠心力により、エッチング液14をウェーハ表面からウェーハ表面側端部にまで行き渡らせることで平坦化処理により生じた加工変質層をエッチングした。
ここで、エッチング液14の供給は、ノズル16bを介してウェーハ11の上面中央に3リットル/分の量を供給した。そしてそのノズル16bの先端における吐出口16aを5mm/秒の速度でウェーハ11の上面中央からその周囲に移動させ、その後その周囲から中央に戻るように移動させた。この条件でシリコンウェーハ11の表面を20μmエッチングした。このようにして表面がエッチングされたウェーハを実施例1とした。
<比較例1>
実施例1と同一のシリコンウェーハとエッチング液を準備した。また、通常の枚葉式エッチング装置を準備した。即ち、チャック12を構成する吸着板27の上部外周に凹溝27aを形成せず、またこの上面にドーナツ状の密着フォーム28を設けることをしないエッチング装置を準備した。そして平坦な上面を有するチャックに表面が上面となるようにウェーハ11を載置し、実施例1と同一の条件でそのウェーハを回転させた。そして、エッチング液を供給ノズルを介して実施例1と同一の条件でそのウェーハの上面に供給し、シリコンウェーハの表面を合計20μmエッチングした。このようにして表面がエッチングされたウェーハを比較例1とした。
<比較試験1及び評価1>
実施例1及び比較例1のエッチングを施したシリコンウェーハのエッジ部を光学顕微鏡により観察した。この結果を図2〜7に示す。具体的には、実施例1のウェーハのエッジ部を外周側から観察した写真図を図2に示し、比較例1のウェーハのエッジ部を外周側から観察した写真図を図3に示す。また、実施例1のウェーハのエッジ部の下面側に連続する面取り部を観察した写真図を図4に示し、比較例1のウェーハのエッジ部の下面側に連続する面取り部を観察した写真図を図5に示す。更に、実施例1のウェーハのエッジ部の下面周囲を観察した写真図を図6に示し、比較例1のウェーハのエッジ部の下面周囲を観察した写真図を図7に示す。
この図2及び図3からは実施例1と比較例1のそれぞれのウェーハにおけるエッチング
状態の優劣は判断できないけれども、図4〜図7からは実施例1のウェーハは比較例1のウェーハに比較してそのエッチ部のエッチングが均一に行われていることが判る。即ち、図4及び図6から明らかなように、実施例1のウェーハにおけるエッチ部は滑らかにエッチングされ、ウェハの下面にまでエッチングされていないことが判る。これに対して、図5及び図7から明らかなように、比較例1のウェーハにおけるエッチ部は局所的に表面が曇っていることが判る。これはそのエッジ部が均一にエッチングされていないことの現れといえる。これは実施例1ではウェーハを載せるチャックに凹溝を形成するとともに、その内側に密着フォーム28を設けたので、そのウェーハチャック12に載せたウェーハ11の下面周囲に上面が密着し、その凹溝27aに溜まるエッチング液14のウェーハ11の下面への回り込みを防止されたことに起因するものと考えられる。
<比較試験2及び評価2>
次に、実施例1及び比較例1のシリコンウェーハのエッジ部における断面をエッジ断面プロファイラにより観察した。実施例1におけるウェーハのエッジ部における断面を図8に示し、比較例1におけるウェーハのエッジ部における断面を図9に示す。また、実施例及び比較例に用いたウェーハと同一のウェーハを別に準備し、この別に準備されたエッチング前のウェーハのエッジ部における断面をエッジ断面プロファイラにより観察した。そして、その結果を図10に示す。
この図8〜図10より明らかなように、ウェーハを載せるチャックに凹溝を形成せず密着フォーム28も設けていない比較例1のエッジ部を示す図9では、平坦化工程で面取りが施されたエッチング前のウェーハの断面を示す図10に比較して、ウェーハ表面側並びにエッジ先端部における面取り部がより多くエッチングされ、その表面及び裏面からその面取り部に連続する部分のエッチング量が少なく、その連続部分が凸状として現れていることが判る。この結果から比較例1のようにエッチング液の回り込み防止を施さない場合、ウェーハ端部が均一にエッチングされず、面取りを施したウェーハ端部が全体的に形状崩れしてしまうことが判る。
これに対して、ウェーハを載せるチャックに凹溝を形成するとともに、その内側に密着フォーム28を設けた本発明のエッチング装置を用いた実施例1のエッジ部を示す図8では、エッチング前のウェーハの断面を示す図10と同様な断面構成をしていることが判る。これは、ウェーハを載せるチャックに形成された凹溝2よりエッジ部が均一にエッチングされるとともに、その内側に設けられた密着フォーム28がその凹溝27aに溜まるエッチング液14のウェーハ11の下面への回り込みを防止したことに起因するものと考えられる。
本発明実施形態のウェーハの枚葉式エッチング装置の要部縦断面構成図である。 実施例1のウェーハのエッジ部を外周から観た写真図である。 比較例1のウェーハのエッジ部を外周から観た写真図である。 実施例1のウェーハのエッジ部における面取り部を観た写真図である。 比較例1のウェーハのエッジ部における面取り部を観た写真図である。 実施例1のウェーハの下面周囲を観た写真図である。 比較例1のウェーハの下面周囲を観た写真図である。 実施例1のウェーハの端部形状断面図である。 比較例1のウェーハの端部形状断面図である。 エッチング前のウェーハの端部形状断面図である。
符号の説明
10 枚葉式エッチング装置
11 シリコンウェーハ
11a エッジ部
12 ウェーハチャック
14 エッチング液
27a 凹溝
28 密着フォーム
A シリコンウェーハの外径
B 密着フォームの外径

Claims (3)

  1. シリコン単結晶インゴットをスライスして得られた単一の薄円板状のシリコンウェーハをウェーハチャックに載せて保持した状態で回転させながら、前記ウェーハの上面にエッチング液を供給して前記ウェーハの上面をエッチングする枚葉式エッチング装置において、
    前記ウェーハの上面から前記ウェーハのエッジ部を伝わって流下するエッチング液を溜める凹溝が前記ウェーハのエッジ部に対向するように、かつ前記凹溝に溜まったエッチング液が前記ウェーハのエッジ部を構成する下面取り部に接触するように下面取り部の幅Hと同一又は幅Hよりも大きな幅Wで、前記チャックに形成され、
    前記ウェーハチャックに載せた前記ウェーハの下面周囲に上面が密着し前記凹溝に溜まるエッチング液の前記ウェーハの下面への回り込みを防止するドーナツ状の密着フォームが前記チャックに設けられた
    ことを特徴とするウェーハの枚葉式エッチング装置。
  2. ドーナツ状の密着フォームの径がウェーハチャックに載せるシリコンウェーハの径より6〜0.2mm小さい請求項1記載のウェーハの枚葉式エッチング装置。
  3. 密着フォームが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(PTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)又はそれらの誘導体のいずれかからなる請求項1又は2記載のウェーハの枚葉式エッチング装置。
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