JP4815021B1 - キャラメル風味パウダーの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】風味が良好で、目的に応じた色調が選択でき、かつ安定的に噴霧乾燥することが可能であるキャラメルパウダーの製造法及びそのようなキャラメルパウダーを提供する。
【解決手段】糖類及び乳脂肪を含み、前記乳脂肪固形分に対するたんぱく質固形分の含量が、重量比で約43%以下である水性媒体を調製する工程と、前記水性媒体を90〜180℃の温度で加熱する工程と、前記加熱後の水性媒体を乾燥する工程を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、糖類と乳脂肪とを含み、かつ実質的にたんぱく質を含まないか又はたんぱく質含量が制限された水性媒体を加熱及び乾燥して得られるキャラメル風味パウダーの製造方法並びに当該方法により得られるキャラメル風味パウダーに関する。さらに、このような製造方法で得られたキャラメル風味パウダーを使用したキャラメル風味を有する食品に関する。
キャラメルは、砂糖や牛乳を煮詰めて作るキャンディ菓子やその材料のことをいい、例えば、生クリーム・水飴・砂糖・バターなどを熱して溶かし、それを冷やし固めることで作るソフトキャンディ等が市販されている。多くの人に好まれる甘い独特の風味を有するため、このキャラメル風味を、例えばチョコレート、キャンディ、冷菓、ビスケット、パン、飲料、ガムなどの様々な食品に付与する試みがなされている。
例えば、練乳と糖類を気密状態下で加熱し、褐変かつ増粘させることによりキャラメル風味に富んだ新規な食品素材の製造方法が提案されている(特許文献1)。しかしながら、かかる食品素材の形態は液状又はペースト状であるため、粉末食品やチョコレートなどの油脂分の多い食品にはそのまま練り込みにくく、使用できる食品に制限がある。
一方、キャラメルを粉末化すれば広範囲の食品に使用できるが、そのままでは乾燥適性が悪く粉末化できないという問題がある。大量に効率よく粉末化する方法としてはスプレー乾燥が適しているが、特にスプレー乾燥の場合、工業的に安定生産を行うためには乾燥適性の問題が重要となる。そこで、乾燥適性を良くするために相当量のデキストリン等の賦形剤を加える等の方法が必要となり、このため得られたキャラメルパウダーの風味が弱まるという品質上の問題が発生する。
上記問題に対応するために、脱脂した乳又は完全な新鮮乳を還元糖と共にメイラード反応を促進する安定剤の存在で加熱してカラメル化風味を付与した後、結晶状のラクトースと、遊離脂肪分が20〜90%の乳脂肪とを加えて噴霧乾燥によって乾燥する乳粉末の製造方法(特許文献2)、糖類を加熱してカラメル化し、得られたカラメルに一次乳製品を混合して調乳液を調製し、調製した調乳液を加熱して褐変させ、冷却し、噴霧乾燥して得られる食品素材粉末の製造方法(特許文献3)、牛乳を真空濃縮したものに、キャラメルペースト又はキャラメル粉末を加えて加温溶解しスプレードライヤーで粉末化してキャラメル粉乳を製造する方法(特許文献4)並びに糖類及び乳製品を原料とし、原料固形分に対して無脂乳固形分が45〜65質量%、かつ原料固形分に対して、乳由来の糖類を除く糖類固形分が30〜50質量%となるように調整した混合物を、加圧下に90〜140℃で0.01〜300分間加熱してキャラメルを得、次いで得られたキャラメルを噴霧乾燥することを特徴とするキャラメルパウダーの製造方法(特許文献5)等が報告されている。
しかしながら、これらの方法は、いずれもキャラメル風味発現の方法としてメイラード反応を利用しているのみであり、このメイラード反応の弊害により、十分に満足できる粉末が得られていないのが現状である。例えば、特許文献2に記載の方法は、メイラード反応を利用してカラメル化した風味を生じさせているが、結晶化したラクトースと乳脂肪は噴霧乾燥の直前に添加して乳粉末の製造を容易にしたものである。特許文献3に記載の方法は、過剰なメイラード反応による増粘や一次乳製品中の乳糖の析出を防止するために、糖類のみを予め加熱してカラメル化しておくという方法を用いている。特許文献4に記載の真空濃縮した牛乳に加えるキャラメルペースト又は粉末は、水飴と全脂練乳と植物性油脂とバター・大豆たんぱくと乳化剤に水を加えて混合溶解したものに、メイラード反応を起こさせて得られたものである。特許文献5は、過剰なメイラード反応による増粘や噴霧乾燥時の操作性悪化の問題が指摘されているが、原料として用いる無脂乳固形分にはたんぱく質が含まれており、これらの存在を前提として加熱反応を行っている。
特開平7−23708号公報 特開昭62−130647号公報 特開2002−34449号公報 特開2002−306062号公報 特開2009−82038号公報
キャラメル風味を強くするために、強くメイラード反応を起こす反応条件を選択すると、(1)風味は強まるものの褐変化も過度に進行し、外観、色彩の点でこのパウダーを使用できる食品が制限される;(2)キャラメル風味が強まると同時に苦味や酸味も強くなり、呈味性の点でこのパウダーを使用できる食品が制限される;(3)調乳液の増粘や乳糖の析出が起こり、調乳液を安定的に噴霧乾燥することが不可能となる;というような問題が生じる。
そこで、本発明はメイラード反応による上記弊害を回避することにより、風味が良好で、目的に応じた色調が選択でき、かつ安定的に噴霧乾燥することが可能であるキャラメル風味パウダーの製造方法及びそのようなキャラメル風味パウダーを提供することを目的とする。
本発明者らは、キャラメル風味の発現機構について鋭意検討した結果、キャラメル風味の発現は、糖類と乳製品とを原料とし、これらを加熱して起こる複雑な反応に起因するものであるが、従来から重要視されてきたメイラード反応(糖由来のカルボニル基とたんぱく質由来のアミノ基の加熱反応)にのみ依存するのではなく、たんぱく質が存在しないか又はきわめて低濃度のたんぱく質存在下においても、糖と乳脂肪との加熱反応により濃厚なキャラメル風味が得られることを発見した。そして、この方法により上記課題をすべて解決し、良好な風味と乾燥特性を有するキャラメルパウダーが得られることを見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成した。
すなわち、本発明のキャラメル風味パウダーの製造方法は、糖類及び乳脂肪を含み、前記乳脂肪固形分に対するたんぱく質固形分の含量が、重量比で約43%以下である水性媒体を調製する工程と、前記水性媒体を90〜180℃の温度で加熱する工程と、前記加熱後の水性媒体を乾燥する工程を含むことを特徴とする。
別の観点において、本発明は、上記製造方法によって製造されるキャラメル風味パウダーを提供する。1つの実施形態として、本発明のキャラメル風味パウダーは、糖類及び乳脂肪を含む原料を加熱及び乾燥して得られるものであって、前記糖類と乳脂肪との加熱反応生成物を含み、それによってキャラメル風味が付与されるが、糖類とたんぱく質との加熱反応生成物を実質的に含まず、そのため当該パウダーの褐変が抑制されていることを特徴とする。
さらに別の観点において、本発明は、上記製造方法によって得られたキャラメル風味パウダーを含む食品を提供する。
従って、本発明を上記特許文献と対比すると、特許文献1〜5で使用される乳製品には全乳、全脂粉乳及び加糖練乳のように乳脂肪とたんぱく質の両方を含むものから、脱脂乳及び脱脂粉乳のようにほとんど乳脂肪を含まないものまで含まれることから、原材料中の乳脂肪分とたんぱく質との含有比率が調節されていない。これに対し、本発明の製造方法は、原料中の乳脂肪分とたんぱく質との含有比率を所定の範囲に調節することにより、メイラード反応を抑制しながら、糖類と乳脂肪との加熱反応によってキャラメル風味を生じさせる点で、全く異なるものである。
本発明の方法により製造されたキャラメル風味パウダーは、スプレー乾燥適性が良い調乳液が得られるため安定的に噴霧乾燥することが可能であり、風味が良好で、目的に応じた色調が選択できるという効果を有する。
本発明の製造方法の概要を示す工程図である。 実施例1の官能試験結果において、「乳脂肪固形分に対するたんぱく質固形分含量」に対する「キャラメルの香り評価値」の関係をプロットしたグラフである。 実施例1の官能試験結果において、「乳脂肪固形分に対するたんぱく質固形分含量」に対する「キャラメル風味の評価値」の関係をプロットしたグラフである。 実施例1の官能試験結果において、「乳脂肪に対するブドウ糖比率」に対する「キャラメルの香り評価値」及び「キャラメル風味の評価値」をそれぞれプロットしたグラフである。 実施例2において、各処方の褐色度の主成分得点と褐色度の官能評価値との相関分析を行った結果である。
本発明のキャラメル風味パウダーの製造方法(以下「本発明の製造方法」と称する場合がある。)について、図面を参照しながら以下に順を追って詳細に説明する。図1は、本発明の製造方法の概要を示したものである。さらに詳細には、本発明の製造方法は、以下に示した方法により、実施例に示した方法により、又はこれらと類似の方法により実施することができる。原材料の配合比率や個々の工程の反応条件は、本発明の範囲内において当業者であれば適宜変更することが可能である。原材料は市販されているか、実施例に記載された方法により、又は当技術分野で公知の方法により調製することができるかのいずれかである。
[水性媒体の調製]
まず、糖類及び乳脂肪を含む原材料を所定の配合処方に従って混合し、これに水を加えて溶解又は分散した水性媒体を調製する。本発明の製造方法で使用される水は、特に制限されるものではなく、水道水や地下水(ミネラルウォーター)などが使用できるが、一般的には飲用に適する衛生管理された水が好ましい。
本発明の製造方法に用いられる糖類の具体例としては、グルコース、フラクトース、ガラクトース、キシロース等の単糖類;スクロース、マルトース、ラクトース、トレハロース等の二糖類;ラフィノース、マルトトリオース等の三糖類、オリゴ糖、水飴、糖蜜、蜂蜜、メープルシロップ、カラメルシロップ、粉飴等が挙げられ、これらの糖類は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。あるいは、砂糖、ブドウ糖、水飴等の一般に食品に用いられている糖類を100〜200℃に加熱して得られる糖類のカラメル化物を用いてもよい。このうち、香り、風味等の点で、糖類の配合量は、水性媒体の総重量基準で10〜60%、好ましくは20〜50%である。糖類の配合量が前記範囲よりも少なすぎると、好ましいキャラメル風味が得られ難くなる傾向があり、一方、多すぎると、流動性を失い攪拌が困難となり、さらに褐変反応が促進されて着色が激しく品質上の問題が生じる。なお、本明細書において、用語「キャラメル」と「カラメル」とは、同義又は類似したものであって、糖と乳製品を加熱して得られるものであるが、後者は水と砂糖のみを熱して生じた液体(カラメル化物)を指す場合もある。
本発明の製造方法に用いられる乳脂肪の具体例としては、バター、バターオイル、クリーム、クリームチーズ等が挙げられ、これらの1種以上を用いることができる。牛乳の全固形分を分けて乳脂肪(milk fat)と無脂乳固形分(solids-not-fat)と称する場合がある。また牛乳の処理加工において脂肪に富んだ部分を分離した場合にこれをクリーム(cream)といい、その残りの部分を脱脂乳(skim milk)という。脱脂乳に対して、脂肪をまったく除かないものと牛乳とを全乳(whole milk)という。全乳中の乳脂肪とたんぱく質の含量は、固形分比率でほぼ同程度であるが、クリームにはたんぱく質はほとんど含まれず、一方、脱脂乳には乳脂肪はほとんど含まれていないと考えられる。一例として、脱脂乳を乾燥して水分5%以下とした脱脂粉乳の平均的な組成は、たんぱく質34%、脂質1%、糖質(乳糖)53.3%(日本食品標準成分表)となっている。本明細書において、「固形分含量の重量比」や「固形分比率」等の表現は同義であり、比較対象物、例えば、他の特定成分や固形分全体に対する比率を意味しており、百分率は、特に断りのない限り重量による値である。
これらの糖類及び乳脂肪を所定量の水に分散、溶解して水性媒体を調製する。原材料が完全に水に溶けない場合は、機械的又は乳化剤を添加して予備乳化することが好ましい。調乳液のpHが低下した場合は、NaOH等を用いて、pH6.5〜7.0に調整することが好ましい。また、乳脂肪分の量が多いときは、乳化を促進するためにカゼイン類、グリセリン脂肪酸エステル、グリセリン酢酸脂肪酸エステル、グリセリン乳酸脂肪酸エステル、グリセリンクエン酸エステル、グリセリンコハク酸エステル、グリセリンジアセチル酒石酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチン、酵素分解レシチン、オクテニルコハク酸デンプンナトリウムなどの乳化促進剤を添加してもよい。
本発明の製造方法においては、水性媒体中に含まれるたんぱく質固形分の含量が、上記乳脂肪固形分の含量に対する重量比で約43%以下となるように調整し、加熱することが好ましい。これによって、好ましい香りのキャラメル様風味が付与されると共に、後述する噴霧乾燥による乾燥性を維持し、かつ安定なキャラメル風味パウダーを得ることができる。水性媒体中のたんぱく質固形分含量が、乳脂肪固形分に対して43%を超えると、キャラメル様の香気が弱くなるとともに、メイラード反応生成物の影響で酸味を帯びた複雑な呈味が生じ、キャラメル風味とは異なる風味となる。この乳脂肪固形分に対するたんぱく質固形分の好ましい重量比は0〜40%、より好ましくは0〜30%、さらに好ましくは0〜28%程度である。
一方、水性媒体中に含まれる糖類含量は、上記乳脂肪固形分の含量に対する重量比で40〜300%が好ましい。糖類の含量が40%より少ないとキャラメル風味に乏しく、300%より多いとかえって減少するとともに褐変反応が激しくなってパウダーの褐色度が強くなる傾向がある。キャラメル様の香気及び呈味ともに強く、上質なキャラメル風味を得るための好ましい糖類含量は、乳脂肪固形分の含量に対する重量比で約70%〜約270%である。
[加熱処理]
次に、キャラメル風味を付与する目的で、上記のように調製した水性媒体の加熱処理を行う。加熱条件は、常圧下、100℃以下でもよいが、加熱時間を短縮するためには通常、加圧下に90〜180℃、1〜240分間加熱する。圧力は大気圧よりも高ければよく、0.01〜0.3MPaが例示される。加熱温度は、90〜180℃であるが、原料成分の急激な変性を抑えるという点から90〜140℃が好ましく、100〜120℃がさらに好ましい。また、加熱時間は、圧力と配合、仕込み容量等によって適宜調節することができるが、通常1〜240分間、好ましくは10〜120分間である。加熱装置には特に制限はないが、具体的には、耐圧密封加熱釜、好ましくは撹拌機付き耐圧密封加熱釜等を用いて行うことができる。また、一例として、レトルト用アルミパウチに充填し、110〜125℃で5〜30分間加熱してもよい。
本発明の製造方法においては、水性媒体中の全固形分含量を30〜70重量%になるように水分量を調整して加熱することが、好ましいキャラメル風味を付与し、かつ噴霧乾燥による乾燥性を維持する上で好ましい。水性媒体中の全固形分含量が30重量%未満ではキャラメル風味の形成が弱く、かつ得られた処理液の水分含量が高いため噴霧乾燥に長時間を要し、キャラメルパウダーを得るうえでの経済性が低下する。一方、水性媒体中の全固形分量が70重量%を超えると、加圧下での加熱において流動性が不良で粘度が高くなり、さらに加熱によって増粘するため均一な加熱を行うことが難しくなる。従って、キャラメル様の香気が強く、より好ましい呈味性を有しながら調味液の粘性の増加を抑えて良好な噴霧乾燥を可能にするための好ましい固形分含量は40〜60重量%である。
[スプレー乾燥]
本発明の製造方法においては、上記のように加熱処理を行った水性媒体をそのまま乾燥工程に付することができるが、場合により、水を添加して希釈するか、又はデキストリン等の賦形剤を添加して水性媒体中の全固形分が30〜60重量%、より好ましくは35〜50重量%となるように調整した後に乾燥してもよい。賦形剤を添加する場合、当業者に公知の方法を用いて殺菌処理を行うことが好ましい。殺菌方法としては特に制限はないが、一例として、水性媒体の超高温瞬間滅菌処理(例えばUHT処理)方法があり、高温で短時間処理される。UHT方式は、蒸気をプレートに通す間接加熱方式でも蒸気を直接水性媒体に送り込む直接加熱方式でもよい。この場合、メイラード反応で褐変反応が起こっても、短時間加熱処理であるためその褐変反応(着色)は抑えることができる。
粉末化の方法としては噴霧乾燥法、凍結乾燥等の方法を用いることができる。噴霧乾燥は、液体を微粒化装置により微細な液滴状にして高温空気の中に噴霧することで瞬時に乾燥し、粉末化する方法である。本発明における噴霧乾燥は、通常の噴霧乾燥機を用いて定法により行うことができる。噴霧乾燥法による場合、スプレードライヤー若しくはディスクドライヤーが用いられる。噴霧乾燥条件としては、例えば、熱風温度は110〜250℃、好ましくは120〜190℃であり、排風温度は50〜105℃、好ましくは55〜90℃が挙げられる。
[本発明のキャラメル風味パウダー]
本発明のキャラメル風味パウダーは、上記製造方法に従って、糖類及び乳脂肪を含む原料を加熱及び乾燥して得られるものである。従って、糖類と乳脂肪との加熱反応生成物を含み、この生成物の存在によってキャラメル風味が付与されると考えられるが、一方、糖類とたんぱく質との加熱反応生成物は実質的に含まないか、若しくはごくわずか含むか、又は適度な量を含むことによって、パウダーの褐変反応の進行を調節し、所望の褐色度を有するパウダーを得ることができる。たとえば、加熱反応を行う際の水性媒体中に実質的にたんぱく質を含まない場合は、キャラメル風味パウダーはほとんど褐変せず、乳製品に由来する乳白色を維持することができる。あるいは加熱反応を行う際の水性媒体中に含まれるたんぱく質量固形分が、同じく水性媒体中の乳脂肪固形分に対して約10〜20%(重量換算)の場合は、その含量が増加するにしたがって、やや褐色を帯びる状態から適度な褐色が付与されたキャラメル風味パウダーを得ることができる。さらに20〜40%程度までたんぱく質固形分の含量を増加させることによって、しっかりとした褐色を呈するようになる。
本発明の1つの実施形態として、上記糖類とたんぱく質との加熱反応生成物を実質的に含まず、そのため当該パウダーの褐変が抑制されていることを特徴とするキャラメル風味パウダーが提供される。本発明において、用語「実質的に含まない」とは、意図的に特定の成分含ませることはないが、原料中のその他の成分にごく微量含まれている場合や、あるいはそれらの反応生成物として不可避的に含まれる場合のあることをいう。
糖類とたんぱく質との加熱反応生成物の含量は、上述したパウダーの褐色度とも関連する。物体色の表示方法として、例えば、L表色系と呼ばれるものがある。L表色系とは、日本工業規格(JIS Z 8729)に定義された物質の色の表示方法であり、Lの値は明度を表し、aの値とbの値は。正負の値を使ってそれぞれ色相と彩度を表している。L表色系の色度図において、L値が大きいほど白くなり、小さいほど黒くなる。また、a値の正の値が大きいほど赤の色が強くなり、負の値が大きいほど緑の色が強くなり、絶対値が小さいほど無彩色に近づく。また、b値の正の値が大きいほど黄の色が強くなり、負の値が大きいほど青の色が強くなり、絶対値が小さいほど無彩色に近づく。本発明のキャラメル風味パウダーをL表色系で測定したところ、その褐色度の変化に伴って、L値、a値及びb値の3つのパラメータが一定の傾向で変化し、その中でもL値(明度)の寄与が、a値及びb値と比較して大きいことが分かった。したがって、本実施形態における「褐変が抑制された」パウダーとは、L値が75以上、好ましくは80以上である。また、L値、a値及びb値の3つのパラメータについて主成分分析を行い、一元的に表現したパラメータで表すこともできる。例えば、後述する実施例で行ったように、主成分分析により褐色度の得点を表す計算式を求め、所望の褐色度に対応する得点を指標としてキャラメル風味パウダーを製造することができる。
本発明の方法で得られるキャラメル風味パウダーは、官能評価によれば、豊かなキャラメル様の香りと風味を有するが、上記のように褐変反応を調節することによって多様なキャラメル風味を持たせることができる。より詳しくは、キャラメル様の香気は強く有するが、味はそれほど強くなくすっきりとしたキャラメル風味、キャラメル様の香気も味もともに強くしっかりしたキャラメル風味、又はキャラメル様の香気と風味だけでなくメイラード反応生成物に由来するコクのある奥深いキャラメル風味である。
本発明により得られたキャラメル風味パウダーは、糖類と乳脂肪に由来する豊かな風味を有しており、製菓、製パン、冷菓、乳製品、飲料等の広範囲な食品に対して簡便に、豊かなキャラメル風味を付与することができる。また、本発明の好ましい実施形態におけるキャラメル風味パウダーは、酸味や異質な風味がないため、風味の強化を目的として各種の飲食品に添加して幅広く使用することができる(汎用性がある)。その特徴として、添加される食品に対し、その甘味やまろやかさを増強し、添加された食品が有する風味を改善する効果、換言すれば香り、風味、呈味を増強する機能を持つことが挙げられる。本発明におけるキャラメル風味パウダーの別な特徴として、キャラメル風味パウダー自身の着色が少なく、加熱安定性及び酸化安定性に優れていることを挙げることができる。このため、加熱調理用飲食品の加熱による褐変を防ぐことができる(加熱安定性向上)。
以下に本発明の製造方法の詳細について、原料の組成や配合比率を検討した実験方法及びその結果並びに典型的な製造方法である実施例等を挙げて説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]原料組成、配合比率の検討
1 実験方法
(1)調乳液の調製
使用原料及び配合比率は、表1〜4の配合処方欄に記載した。設定した比率(各原料の重量部で表示)に従って、各原料を仕込み水に分散、混合、溶解した。この時、固形分濃度50重量%になるように加水、調整を行い、全量を600gとした。混合はTKホモミキサー(T.K-.HOMOMIXER MARK II Model 2.5、プライミクス株式会社)を用いて10000rpm、5分間の条件で行い、調乳液を調製した。
(2)加熱処理条件
それぞれの溶液をレトルト専用袋に約100mlずつ分注し、密封した後、オートクレーブ(TOMY AUTOCLAVE MODEL SR-240、(株)トミー精工)にて118℃、20分間加熱処理を行った。
(3)評価方法
(3−1)キャラメル風味官能評価
4名のパネラーにより官能評価を行った。評価項目を香りと風味の2項目とし、下記の通りの方法で評価を行い、4名の平均値をもって総合評価結果とした。なお、官能評価の尺度は次の通りである。
〔官能評価尺度〕
0:まったく感じない
1:僅かに感じる
2:弱く感じる
3:感じる
4:強く感じる
5:非常に強く感じる
〔香り評価〕
冷却した調乳液をレトルト袋より200ml容ビーカーに移し、ラップで封をした後、湯浴中で50℃に加温した。官能評価前にビーカーを軽く揺すり、直ちにラップを開けキャラメルの香りについて嗅覚による評価を行った。
〔風味評価〕
香り評価後、調乳液を口に含み、キャラメル感について味覚による呈味評価および鼻に抜ける嗅覚評価を総合し、風味評価を行った。
(3−2)調乳液の液性状評価
目視観察により、調乳液の粘性および褐色度について評価を行った。
2 実験結果
(実験1)油脂原料とたんぱく質原料の配合比率がキャラメル風味の発現に及ぼす影響
油脂原料としてバターオイル、たんぱく質原料として乳たんぱく濃縮物を用い、両者の配合比率がキャラメル風味発現にどのように影響するのかを検討した。この際、糖質はブドウ糖を用い、ブドウ糖の配合量は全固形分の50%とした。また、調乳液中の全固形分も50%に調整した。
原料の配合比率(重量部で表す)及び結果を表1に示す。
乳脂肪固形分に対するたんぱく質固形分の割合を増して行ったところ、処方1〜4と処方5、6の間で明確な違いが観察された。すなわち風味的には処方1〜4において明確なキャラメル風味が認められ、特に処方4において強いキャラメル風味が認められたのに対し、処方5および6においては、ほとんどキャラメル風味は感じられなかった。また、その他の特性についてみると処方1〜4と比較して、処方5および処方6においては調乳液が著しく増粘し、スプレー乾燥適性の悪い液性であることが確認された。
キャラメル風味発現の仕組みについて考察すると、処方1については、たんぱく質はまったく含まれておらず、風味発現はメイラード反応に因るものではなく、「乳脂肪と糖質(ブドウ糖)との加熱処理」の結果であることが明確となった。また処方2〜4についてもその液性にメイラード反応による弊害は現れておらず、キャラメル風味の発現はメイラード反応に因るよりも「乳脂肪と糖質(ブドウ糖)との加熱処理」の寄与が大きいと思われた。
特にキャラメル風味発現の境界点を明確にするため以下の通りデータ処理を行った。すなわち、香り評価及び風味評価の各データについて、X軸を乳脂肪に対するたんぱく質比率、Y軸を官能評価値とする散布図を作成した(図2及び3参照)。香り評価については、回帰曲線としてゴンペルツ曲線を想定し、最小二乗法にて曲線のあてはめを行った。その結果、下記の回帰式が得られた。官能評価点1点未満をキャラメル風味発現の効果なしと考え、1点に相当するたんぱく質比率を回帰式より求めたところ約43%であった(図2参照)。
風味評価については、回帰曲線として対数曲線とゴンペルツ曲線を合成した曲線を想定し、最小二乗法にて曲線のあてはめを行った。その結果、下記の回帰式が得られた。

官能評価点1点未満をキャラメル風味発現の効果なしと考え、1点に相当するたんぱく質比率を最尤曲線より求めたところ約43%であった(図3参照)。これらの値、すなわち、キャラメル様の香りを生成させるためのたんぱく質固形分含量の境界値(約42.5%)と、風味評価における境界値(約43.5%)の平均値から、乳脂肪固形分に対するたんぱく質固形分の比率が約43%以上になると、目標とするキャラメル風味が発現せず、約43%以下になると急激にキャラメル風味が発現することが明確となった。
(実験2)乳脂肪以外の油脂がキャラメル風味発現に及ぼす影響
油脂原料として乳脂肪以外の油脂を用いた場合でもキャラメル風味が発現するかどうか加圧加熱実験を行った。油脂原料として植物性脂肪(パーム硬化油)を用いた配合を処方7、さらにそれに乳たんぱく質を併用した配合を処方8とした。
原料の配合比率(重量部で表す)および結果を表2に示す。
処方7においてはまったくキャラメル風味を発現せず、処方8においてもメイラード反応由来と思われる風味を感じたもののキャラメル風味とは異質のものであった。
以上より、キャラメル風味発現には乳脂肪が必須であると思われた。
(実験3)糖質の種類がキャラメル風味発現に及ぼす影響
実験1において、糖類として単糖類(ブドウ糖)を使用した場合、乳脂肪と加熱することによりキャラメル風味が発現することが示された。カラメル化した糖液(ショ糖カラメル)、二糖類(ショ糖)および多糖類(粉飴(DE25))を使用した場合は、キャラメル風味を発現するかどうか加圧加熱実験を行った。原料の配合比率(重量部で表す)及びその結果を表3に示す。
表3に示したように、単糖類に加え、カラメル化された糖液及び二糖類もキャラメル風味発現に寄与することが示されたが、多糖類の場合は風味発現への寄与は小さいものと思われた。
(実験4)油脂原料と糖質原料の配合比率がキャラメル風味発現に及ぼす影響
油脂原料としてバターオイル、糖質原料としてブドウ糖を用い、両者の配合比率がキャラメル風味発現にどのように影響するのかを検討した。乳脂肪に対するたんぱく質の割合は約28%に固定した。
原料の配合比率(重量部で表す)及び結果を表4および図4に示す。
表4に示したように、乳脂肪に対する糖質の割合が40%以下になるとキャラメル風味の発現が殆ど認められないことが確認された。また、乳脂肪に対する糖質の割合が300%付近で風味発現が頭打ちとなり、それ以上ではむしろ減少することが観察された。
調乳液の特性について、粘性についてはメイラード反応由来と思われる増粘現象が各処方とも同等に認められた。褐変化についてはブドウ糖含量が増すにつれて褐色の程度が強くなった。
(実験5)乳製品原料の違いによる比較
乳製品としてクリームチーズ(処方19)、全粉乳(処方20)または脱脂粉乳(処方21)を用いキャラメル風味発現実験を行った。
原料の配合比率(重量部で表す)および結果を表5に示す。
表5に示したように、処方19では好ましいキャラメル風味が発現し、調乳液の増粘もなく、スプレー適性の良好な液性であると思われた。ちなみに処方19においては、乳脂肪に対するたんぱく質比率はクリームチーズに由来するもので11%であった。
一方、処方20についてはメイラード反応由来と思われる焙焼香は感じられるがその呈味は複雑で酸味を感じ、キャラメル風味とは異なったものであった。処方21についてはまったくキャラメル風味を感じなかった。また、両処方ともメイラード反応由来と思われる調乳液の褐変化や増粘が著しく、固塊状となり、スプレー適性が非常に悪いと思われる液性であった。ちなみに乳脂肪に対するたんぱく質比率は、処方20においては97%、処方21においては3400%であった。
[実施例2]キャラメルパウダーの色度測定
1 実験方法
実施例1の実験1で調製した処方1、4及び6の調乳液を試験液として色度の測定を行った。色度測定は、日本工業規格(JIS Z 8729)に規定の「L表色系」による色度を測定した。試験液をそのまま(固形分濃度50%)、又は固形分濃度が30%になるように蒸留水で希釈した液を測定セルにいれ、L値を測定した。使用機器は全自動色差計TC−8600(有限会社東京電色製)を用いた。試験液の褐色度を、4名のパネラーにより目視による官能評価で行った。褐色度の尺度は次の通りである。
0:まったく褐色感がない
1:僅かに褐色感がある
2:弱く褐色感がある
3:褐色感がある
4:強く褐色感がある
5:非常に強く褐色感がある
2 実験結果
実験結果を以下の表に示す。
3 データ処理
(1)色度測定時における試験液濃度の影響について
試験液濃度の違いが褐色度にどの程度影響を及ぼすかを評価した。表6に示したように、濃度が薄い方がL値(明度)が若干大きくなる傾向が認められたが、a値(彩度)については一定の傾向が認められず、その変化も小さいものであった。また、目視による褐色度については差が認められなかった。さらに、L値より色を再現したところ、50%濃度と30%濃度では大きな傾向上の違いはないことが確認された。
以上の結果より、以下のデータ解析においては濃度50%の試験液より得られたデータを用いた。
(2)褐色度の主成分分析について
褐色の程度を表すのには、Lの3つのパラメータで表現するだけでなく、一元的なパラメータで表現できるかどうか検討した。そこで、実験で得られたL値について主成分分析を行い、得られた主成分が褐色度をあらわす指標となるかどうかを検証した。その結果は以下の通りである。
寄与率より、第一主成分のみでデータの動きがほぼ100%説明できることがわかった。固有ベクトルより、主成分得点の値は次式により得られる。
y=0.88×L−0.34×a−0.33×b ・・・(3)
上記計算式より求めた各処方の褐色度の主成分得点は下表の通りである。
得られた主成分得点が褐色度を説明できる指標であるかどうかを検証するため、官能評価値との相関分析を行った。その結果を図5に示す。主成分得点値は、目視による褐色度の官能評価値と極めて相関が高く、褐色度の優れた表現値となり得ることが示された。
[実施例3]
図1に示した工程に従って、典型的な配合処方及び運転条件を用いて本発明のキャラメル風味パウダーを製造した。すなわち、クリームチーズ220g、ブドウ糖40g、カラメルシロップ(固形分75%)128g及びカゼインCa30gを秤量し、あらかじめ65〜70℃に保温しておいた仕込水に分散した後、水酸化ナトリウム0.3gを用いてpHを6.6に調整し、水を加えて全量を640gとした。混合はT.K-.HOMOMIXER MARK II Model 2.5(プライミクス株式会社)を用いて10000rpm、10分間の条件で行い、調乳液を調製した。
この溶液をレトルト専用袋に分注し、密封した後、オートクレーブ(TOMY AUTOCLAVE MODEL SR-240((株)トミー精工))にて118℃、20分間加熱処理を行った。その後、温水168g及びデキストリン80gを加え、T.K-.HOMOMIXER MARK II Model 2.5を用いて12000rpm、10分間攪拌することによって反応後の溶液を均質化した。
均質化した溶液を湯浴により70℃、10分間保持し、殺菌処理を行った。殺菌後の溶液(固形分約45%)は、ヤマトスプレードライヤーADL311を用い、噴霧圧力0.1MPa、噴霧流量4〜5目盛、ブロワー4.5目盛、熱風温度145〜155℃、排風温度55〜70℃にてスプレー乾燥を行った結果、キャラメル風味の強いパウダーが得られた。
[実施例4]
本発明の製造方法により得られたキャラメル風味パウダーを用いてホワイトチョコレートを製造した。原料の配合処方は表9のとおりである。
製造方法は、ホワイトチョコレート850gを、40〜45℃の湯煎を用いて融解し、これに実施例2で製造したキャラメル風味パウダー50gを添加した。リファイナーを用いて微細化した後、40〜45℃の湯煎を用いて融解し、再度ホワイトチョコレート100gを添加し十分に融解させた。これを型詰し、品温25〜27℃で固化し、キャラメル風味のホワイトチョコレートを製造した。

Claims (9)

  1. 糖類及び乳脂肪を含み、前記乳脂肪固形分に対するたんぱく質固形分の含量が、重量比で43%以下であり、かつ前記乳脂肪固形分に対する糖類固形分の含量が、重量比で40〜300%である水性媒体を調製する工程、
    前記水性媒体を90〜180℃の温度で加熱する工程、及び
    前記加熱後の水性媒体を乾燥する工程を含む、
    キャラメル風味パウダーの製造方法。
  2. 前記水性媒体中のたんぱく質固形分の含量が、前記乳脂肪固形分に対する重量比で0〜28%である請求項1に記載の方法。
  3. 前記加熱工程において、水性媒体中の全固形分が30〜70重量%である請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記乾燥工程において、加熱後の水性媒体をそのまま乾燥するか又は水性媒体中の全固形分が30〜60重量%となるように、水及び/又は賦形剤を添加して調整した後に乾燥する請求項1〜いずれか1項に記載の方法。
  5. 前記糖類が、単糖類、二糖類及びこれらを加熱して得られるカラメル化物から選択される1種以上である請求項1〜いずれか1項に記載の方法。
  6. 前記乳脂肪が、バターオイル、バター、クリーム及びクリームチーズから選択される1種以上である請求項1〜いずれか1項に記載の方法。
  7. 請求項1〜いずれか1項に記載の方法で製造される、キャラメル風味パウダー。
  8. 糖類及び乳脂肪を含み、前記乳脂肪固形分に対する糖類固形分の含量が、重量比で40〜300%である原料を加熱及び乾燥して得られるキャラメル風味パウダーであって、前記糖類と乳脂肪との加熱反応生成物を含み、それによってキャラメル風味が付与されるが、糖類とたんぱく質との加熱反応生成物を実質的に含まず、そのため当該パウダーの褐変が抑制されていることを特徴とするキャラメル風味パウダー。
  9. 請求項7又は8に記載のキャラメル風味パウダーを含む食品。
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