JP4814446B2 - 掛け布団の内部構造および掛け布団の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、掛け布団の内部構造および掛け布団の製造方法に関し、更に詳細には、病院、ホテルまたは旅館その他業務用に利用される布団、すなわち衛生上、定期的に洗濯等の洗浄処理を施すことで再利用に供される掛け布団に代表される掛け布団の内部構造および掛け布団の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に病院等で使用に供される掛け布団としては、触感のよい各種生地を使用した外部生地に全体を被覆する表面材と、使用時の風合いやフィット感(以下、ドレープ性として表す)が高くかつ再利用が可能な内部材とを夫々使用したものが好適に採用されている。このような特徴を有する掛け布団の内部材として、羽毛、木綿またはポリエステル綿が挙げられる。
【0003】
内部材として前記木綿を使用した場合、洗濯等による洗浄処理を施すことができず天日干しする等して衛生状態を維持することが一般的であった。このため前記木綿を使用した掛け布団にあっては、その衛生維持作業に手間が必要とされると共に、最終的には該木綿を打ち直して再利用するしかなく多大な手間と時間とが必要とされていた。これに対して、内部材として前記ポリエステル綿を使用した掛け布団の場合、大型の洗濯機等を使用した洗浄処理が可能であるため、再利用が容易であると共に軽量であるといった長所を有しており、最近では該ポリエステル綿を使用した掛け布団が全国的に普及していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、内部材として前記ポリエステル綿を使用して洗浄処理を施し再使用に供した場合、該ポリエステル綿がへたってしまい、たった一回の洗浄処理によりその厚みが60%程度にまで薄く、所謂肉痩せしてしまうことが問題となっていた。このような肉痩せの状態になってしまうと、掛け布団としての風合いが損なわれると共に、保温性も大きく低下して布団としての機能が充分に果たされなくなってしまうといった使用感の悪化に関する問題が指摘される。
【0005】
このように肉痩せしてしまった掛け布団は、結局のところ内部材である前記ポリエステル綿を打ち直すしかなく、多大な手間と時間とが必要とされる。また前述した肉痩せによる使用感の悪化の問題以外にも、洗浄処理により内部材であるポリエステル綿が部分的に偏在してしまうことによる使用感の悪化も大きな問題となっていた。この偏在を防止すべく、掛け布団の外側生地およびポリエステル綿等の内部材を、縫い糸により厚さ方向に貫通的に刺し縫いさせるキルティング縫製を施し、例えば5cm×5cm程度の小面積単位の格子状に分割する方法が実施されている。この方法の場合、掛け布団全体としての偏在の低減可能であるが、該分割された小面積単位中での偏在に対しての効果的な防止方法とはなり得なかった。
【0006】
【発明の目的】
この発明は、従来の技術に係る掛け布団の内部構造および掛け布団の製造方法に内在していた問題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、短尺の切り込みを全面に亘って多数入れることでドレープ性を向上させた発泡ウレタンシートを、各種綿からなる上下の綿シートにより狭着することで、風合いおよびドレープ性等の使用感を良好に維持すると共に、洗濯等の洗浄処理による肉痩せを防止し得る掛け布団の内部構造および掛け布団の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため本発明に係る掛け布団の内部構造は、
複数重ね合わせた発泡ウレタンシートを2枚の綿シートで上下にサンドイッチして構成され、外側生地で全面的に被覆される掛け布団の内部構造において、
前記発泡ウレタンシートには、該発泡ウレタンシートの一方向に沿って所定間隔毎に一列に並ぶ切り込みが多数設けられると共に、該一方向と直交する他方向に隣り合う列の切り込み同士が互いに一方向にシフトするよう配置され、これらの切り込みにより紐状の連綴片が形成され、
前記複数の発泡ウレタンシートは、前記連綴片の長手方向が互いに交差するように上下に重ね合わされ、
前記掛け布団の洗浄処理により前記連綴片が相互に絡み合うよう構成したことを特徴とする。
【0008】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため本発明に係る掛け布団の製造方法は、
発泡ウレタンシートに、その一方向に沿って所定間隔毎に一列に並ぶ切り込みを、該一方向と直交する他方向に隣り合う列の切り込みと互いに一方向にシフトするよう形成し、複数の切り込みにより発泡ウレタンシートに紐状の連綴片を形成し、
前記複数の発泡ウレタンシートを、前記連綴片の長手方向が互いに交差するように上下に重ね合わせ、
前記複数重ね合わせた発泡ウレタンシートを2枚の綿シートで上下にサンドイッチして、発泡ウレタンシートおよび綿シートからなる内部材を形成し、
前記内部材を外側生地で全面的に被覆して得られた掛け布団を、80℃の温水により10分以上洗浄することで、前記連綴片を相互に絡み合わせたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に本発明の好適な実施例に係る掛け布団の内部構造および掛け布団の製造方法につき、好適な実施例を挙げて、以下説明する。
【0010】
本実施例に係る掛け布団10は、図1に示す如く、その表面を全体的に被覆する外側生地12と、この外側生地12により被覆される内部材14とから基本的に構成される。前記外側生地12としては、天然繊維または/および人工繊維等を様々な方法で編み上げ、触感がよいと共に、洗濯等による収縮率が小さい、例えば綿およびポリエステルの混合生地が好適に使用される。
【0011】
前記内部材14は、掛け布団10の芯材となる発泡ウレタンシート18と、この発泡ウレタンシート18をサンドイッチする2枚の綿シート16,16とから構成される。前記綿シート16は、洗濯が可能なポリエステル綿に代表される各種綿を所定厚のシート状物に加工したものである。なお前記綿シート16は、掛け布団10の使用時の風合いを良好に保つため、好適には最低10mm程度の厚さとされる。
【0012】
前記発泡ウレタンシート18は、前記掛け布団10に必要とされる吸湿性、放湿性、軽量性、柔軟性および芯材としての形状維持性等の各物性を満足するために、その材質として連続気泡性の軟質ポリウレタン、殊に洗濯等の洗浄処理を考え、ポリエステルよりも加水分解性の低いポリエーテルの使用が好適である。殊に使用者のムレを防止する観点から、JIS K 6400に規定される通気性試験A法による通気性を示す値が30ml/cm3/sec以上であることが好ましい。また掛け布団としての使用を考慮し、その密度は10〜90kg/m3、好適には10〜50kg/m3に設定される。またこの密度については、後述する紐状の連綴片18aの短手方向の断面における寸法により、密度に影響する重量感および保温性と風合い等との関係を変化させることが可能であり、例えば密度が小さい場合には幅を大きく、密度が大きい場合には幅を小さくすることで対応し得る。例えば冬用の掛け布団の場合や使用者の要求により、密度を大きくかつ幅を広くすることで、保温性を高める一方で使用者に掛かる重量感を軽減することが可能となる。
【0013】
前記発泡ウレタンシート18は、図2に示す如く、その全面に亘って、短尺の切り込み20が多数入れられた構造を有している。すなわち前記発泡ウレタンシート18は、前記切り込み20により形成される多数の紐状の連綴片18aが集合して構成されているといえる。前記切り込み20は、どのような規則性に基づいて切り込まれても、前記発泡ウレタンシート18が連綴的に構成されていれば問題なく、このような構造であれば前記外側生地12、上下に配される綿シート16,16および発泡ウレタンシート18を、その厚さ方向に縫い糸により貫通的に刺し縫いさせるキルティング縫製(後述[0014])を施す際にその加工が容易となる。
【0014】
前述のキルティング縫製は、表面を被覆して表裏に配される前記外側生地12と、上下2枚の綿シート16,16および発泡ウレタンシート18からなる内部材14とをキルティング縫製し、所要の模様を浮き出させて意匠性を付与すると共に、小面積単位に分割することで、該内部材14の洗濯等の洗浄処理による偏在を抑えるためのものである。本実施例については、規則的な波形模様により約5cm四方の格子状に分割されるキルティング縫製が施されているが、これに限定されるものではなく、一般的に使用されている偏在防止や、意匠性の高いデザイン等であっても採用し得る。
【0015】
本実施例に係る前記切り込み20の配置位置は、機械等による自動加工を容易になし得るため、前記発泡ウレタンシート18の基となるシート状のウレタンに対して、長手方向に所定間隔毎に、かつ短手方向の所定間隔毎に順次所要距離だけシフトして切り込まれるようになっている(図2参照)。このような配置により、得られる掛け布団10は短手方向に対して使用するに良好なドレープ性を発現させることになる。
【0016】
前記切れ込み20により連綴的に分離された前記紐状の連綴片18aは、図3に示す如く、その寸法が短手方向の断面において、高さが2〜20mmで、かつ幅が2〜50mmの範囲に設定されることで、前述のドレープ性を好適に発現する。すなわち前記発泡ウレタンシート18を構成する多数の紐状の連綴片18a自体も該シート18の短手方向に対して細かく分割的にされており、該短手方向については該シート18の物性に関わりなく容易に可能となるためである。なお高さの寸法が20mmを越えるまたは/および幅の寸法が50mmを越えた場合にはドレープ性の悪化が懸念され、逆に双方の数値もと2mmを下回る場合には、製造の際に施される前述のキルティング縫製による内部材14の偏在防止の効果が小さくなり、その結果交差し(ダマ・塊)状態となってしまうので注意が必要である。
【0017】
【実施例の作用】
次に、実施例に係る掛け布団の内部構造の作用につき以下説明する。前記掛け布団10は、既に製造されて完成しているものとする。また以後の説明における洗濯等の洗浄処理としては、厚生労働省指導による消毒作用を有する洗浄方法、すなわち80℃の温水により10分以上洗浄を施す、という公的な洗浄方法を採用した。
【0018】
前記掛け布団10に対して洗濯等の洗浄処理を実施すると、図4に示す如く、その内部構造が変化する。すなわちその断面構造が外側生地12、上下2枚の綿シート16,16(初期厚さHs1)および多数の紐状の連綴片18aから構成される発泡ウレタンシート18(初期厚さHu1)が整然と積層した状態(図4(a)参照)から、該多数の紐状の連綴片18aが相互に絡み合い該発泡ウレタンシート18の厚さ(処理後厚さHu2)が増した状態に変化する。一方で前記上下2枚の綿シート16,16は洗浄処理により肉痩せを起こして厚さ(処理後厚さHs2)分が減ることになるが、前述の発泡ウレタンシート18(処理後厚さHu2)の厚さの増加に相殺され、その結果掛け布団10の厚さは殆ど変化せず(図4(b)参照)、常に良好なふっくら感といった風合いが維持される。
【0019】
また前述と同様の洗浄処理に実施した場合の、前記綿シート16と紐状の連綴片18aとの接触部分について図5を用いて説明すると、該洗浄処理実施前においては該綿シート16と紐状の連綴片18aとは単に積層されているに過ぎないが(図5(a)参照)、実施後については該綿シート16を構成している個々の綿が該紐状の連綴片18aとの接触部分、すなわち発泡ウレタンの骨格部分に物理的に絡み合っている(図5(b)参照)。この物理的な絡み合いにより、前記綿シート16と紐状の連綴片18aとの間に、所謂アンカー効果が発現し、洗浄処理の繰り返しによっても、該綿シート16が紐状の連綴片18aから離れてしまうことはなく、その結果該綿シート16が一定個所に偏在することもなくなり、該綿シート16により提供される良好な触感が常に維持される。
【0020】
【参考例】
前述の実施例では、前記内部材14の芯材として多数の紐状の連綴片18aが集合して構成される発泡ウレタンシート18を用いた例を説明したが、例えば図6に示す如く、該発泡ウレタンシート18に代わって所要寸法とした多数の紐状発泡ウレタン30aを同一方向に配向させて得た所要厚の紐状発泡ウレタン群30を使用するようにしてもよい。
【0021】
前記紐状発泡ウレタン群30を芯材として用いた掛け布団20は、基本構造としては、実施例に係る掛け布団10と同様であるが、該芯材の構造が異なっている。前述したドレープ性については、後述する寸法範囲であればこの構造の変化によっては殆ど変化を受けず、むしろ該紐状発泡ウレタン群30を構成する紐状発泡ウレタン30aを前記掛け布団20の長手方向に沿うように配向した場合には、該ドレープ性の向上が期待できる。またシート状のウレタンに対して均等な間隔で前記切り込み20を入れて発泡ウレタンシート18を作製する場合、製造工程短縮のためには機械化されている必要性があるが、参考例に係る紐状発泡ウレタン群30を用いる掛け布団20の場合には、単に前記紐状発泡ウレタン30aを所定厚の層状にまとめることで同様の芯材となり得る紐状発泡ウレタン群30を得ることができ、人手によっても作製が容易である。
【0022】
また前記紐状発泡ウレタン30aについては、前述した紐状の連綴片18aと同じく、その寸法が短手方向の断面において、高さが2〜20mmで、かつ幅が2〜50mmの範囲に設定される。
【0023】
掛け布団の芯材となる前記発泡ウレタンシート18または紐状発泡ウレタン群30は、2層、3層またはそれ以上の多層構造とするようにしてもよく、またその際には重ね合わされる該発泡ウレタンシート18または紐状発泡ウレタン群30の方向性を互いに交差するように配列される。このように多層構造とすることで洗浄処理を施した際の前記紐状の連綴片18aおよび紐状発泡ウレタン30aの絡み付きの度合いが更に大きくなり、厚さの増加および前記綿シート16のアンカー効果もこれに伴って大きなものとなる。この際に注意すべきは、前記発泡ウレタンシート18または紐状発泡ウレタン群30を夫々構成する紐状の連綴片18aまたは紐状発泡ウレタン30aの短手方向の断面における寸法が、高さが2〜20mmで、かつ幅が2〜50mmの範囲に設定されることが重要であり、この範囲を逸脱すると前述した様々な問題が発生する。
【0024】
【実験例】
次に本発明に係る掛け布団の実験例を示す。実験例1では洗濯による洗浄処理の前後における掛け布団の厚さの変化および綿の偏在についてを、実験例2では前記紐状の連綴片の、短手方向の断面における幅方向の寸法を変化させた場合のドレープ性についてを夫々実験した。
【0025】
(実験1)
実施例1および2として所定の物性を有するポリウレタンフォームからなる発泡ウレタンシート(3mm×4枚=12mm)および綿シートを使用した掛け布団を、比較例として従来使用されていたポリウレタン綿を使用した掛け布団を夫々用いて洗浄処理前と、所定回数洗浄処理実施後の厚さの変化と偏在の度合いとを以下の方法により測定・確認した。なおここで云う洗浄処理とは、前述した厚生労働省指導による洗浄方法により、実施例1および2に係るポリウレタンフォームの物性については、以下の表1に示す通りである。
【0026】
【表1】
【0027】
厚さの変化:掛け布団に2つ折りを2回行ない、4つ折りにした状態として、水平平面に載置し、折られた上面に全体を覆う程度に大きい板材を水平に載置し、この水平平面から板材までの高さをスケールで計測した。そして、洗浄処理実施後の高さを、洗浄処理を施す前の掛け布団の高さを100として算出した。
偏在の度合い:所定回数の洗浄処理を実施した掛け布団を、その内容物の状態が確認できるように切断して内部の綿の状態を目視で確認し、○:問題なし、△:少し偏在気味、×:大きく偏在、として評価した。
【0028】
(結果)
実験1の結果を以下の表2に示す。この結果から、比較例の掛け布団は只一回の洗浄処理の実施により約44%縮んでしまったのに対し、実施例1および実施例2の掛け布団については、何れのものでも10〜20回程度の洗浄処理を施しても、その縮みが10〜20%程度に収まっていることが確認された。また実際に使用してみて風合いおよび質感といった使用感についてもほぼ問題はなかった。なお前記洗浄は通常で1週間〜10日程度に一度実施されるものであるので、この結果から少なくとも半年程度の使用には問題がないことが明らかになった。これにより、長期に亘ってリネンサプライ業使用に適している布団ができるようになった。
【0029】
【表2】
【0030】
また綿の偏在については、比較例に係る掛け布団が10回目程度から目立ち始め、20回目においては大きき偏在した箇所が確認された。これに対して実施例に係る掛け布団については、実施例1および実施例2の何れについても、20回目の時点でも全く確認されなかった。
【0031】
(実験2)
前記実験1における実施例1と同様のポリウレタンフォームを使用し、3mmの発泡ウレタンシートをその配向方向を同一として計4枚重ね合わせて芯材とした掛け布団を基本的に使用した。そして前記発泡ウレタンシートを構成する紐状の連綴片の短手方向の断面における幅方向の寸法を、高さは2mm、幅については実施例1は5mm、実施例2は50mm、比較例は80mmとして、掛け布団を作製した。そして実施例1、実施例2および比較例に係る掛け布団を、実際に使用した際のドレープ性で、○:良好、△:適、×:不適、として評価した。
【0032】
(結果)
実験2に係る実施例1、実施例2および比較例夫々の紐状の連綴片の断面における幅寸法と、結果であるドレープ性とを以下の表3に示す。この結果から、前記紐状の連綴片の断面における幅方向の寸法か50mm程度までであれば、充分なドレープ性を発現することが確認された。
【0033】
【表3】
【0034】
【発明の効果】
以上に説明した如く、本発明に係る掛け布団の内部構造によれば、芯材として、洗濯等の洗浄処理により相互に絡まり合いその寸法が増加する、紐状の連綴片の如き構造を有するシート状のポリウレタン等を使用するようにしたので、衛生上不可欠である該洗浄処理を実施しても、肉痩せを起こさずその厚み寸法を維持する掛け布団を提供し得る。また紐状の連綴片の長手方向の配向性と、該連綴片の短手方向における断面の寸法を適宜設定することにより、掛け布団として重要なドレープ性を良好なものとし得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例に係る掛け布団を、その内部構造が明らかになるように示す概略断面図である。
【図2】実施例に係る掛け布団の芯材である発泡ウレタンシートの構造を示す平面図である。
【図3】図2に示した発泡ウレタンシートを構成する紐状の連綴片の短手方向断面の寸法を拡大して示す概略図である。
【図4】洗浄処理を実施する前後の掛け布団の内部構造の差異を寸法と共に示す概略断面図である。
【図5】洗浄処理を実施する前後の掛け布団の内部構造における綿シートと発泡ウレタンシートとの接触部の様子を示す概略図である。
【図6】別の実施例に係る掛け布団を、その内部構造が明らかになるように示す概略断面図である。
【符号の説明】
12 外側生地
14 内部材
16 綿シート
18 発泡ウレタンシート
18a 紐状の連綴片
20 切り込み
Claims (4)
- 複数重ね合わせた発泡ウレタンシート(18)を2枚の綿シート(16,16)で上下にサンドイッチして構成され、外側生地(12)で全面的に被覆される掛け布団の内部構造において、
前記発泡ウレタンシート(18)には、該発泡ウレタンシート(18)の一方向に沿って所定間隔毎に一列に並ぶ切り込み(20)が多数設けられると共に、該一方向と直交する他方向に隣り合う列の切り込み(20)同士が互いに一方向にシフトするよう配置され、これら複数の切り込み(20)により紐状の連綴片(18a)が形成され、
前記複数の発泡ウレタンシート(18)は、前記連綴片(18a)の長手方向が互いに交差するように上下に重ね合わされ、
前記掛け布団の洗浄処理により前記連綴片(18a)が相互に絡み合うよう構成した
ことを特徴とする掛け布団の内部構造。 - 前記紐状の連綴片(18a)は、短手方向の断面における高さが2〜20mmで、かつ幅が2〜50mmの範囲に設定される請求項1記載の掛け布団の内部構造。
- 前記掛け布団の洗浄処理により、上下2枚の綿シート(16,16)を構成する綿が、前記紐状の連綴片(18a)の表面に絡み付くよう構成した請求項1または2記載の掛け布団の内部構造。
- 発泡ウレタンシート(18)に、その一方向に沿って所定間隔毎に一列に並ぶ切り込み(20)を、該一方向と直交する他方向に隣り合う列の切り込み(20)と互いに一方向にシフトするよう形成し、複数の切り込み(20)により発泡ウレタンシート(18)に紐状の連綴片(18a)を形成し、
前記複数の発泡ウレタンシート(18)を、前記連綴片(18a)の長手方向が互いに交差するように上下に重ね合わせ、
前記複数重ね合わせた発泡ウレタンシート(18)を2枚の綿シート(16,16)で上下にサンドイッチして、発泡ウレタンシート(18)および綿シート(16,16)からなる内部材(14)を形成し、
前記内部材(14)を外側生地(12)で全面的に被覆して得られた掛け布団を、80℃の温水により10分以上洗浄することで、前記連綴片(18a)を相互に絡み合わせた
ことを特徴とする掛け布団の製造方法。
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